相場見通しのつもりだが・・・たぶん後講釈(2011年04月〜2011年09月)

(本当は債券市場の話をすべきなのですが、多分短期が中心になります)

こちらはあまり当らない相場見通しやら相場後講釈やらを書いております。一応債券だけどもマネーマーケットに限りなく近い範囲をカバーしつつも、昔取ったなんとやらで債券市場のお話も。まあどっちにしても板に張り付いている訳ではないのでピンボケになる場合もありそうです。その節はご指摘を。

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過去の相場後講釈はこちらです。

2010年下期
2010年上期
2009年下期
2009年上期
2008年下期
2008年上期
2007年下期
2007年上期
2006年下期
2006年上期
2005年下期
2005年上期
2004年下期
2004年上期
2003年下期(工事中)
2003年上期(工事未着工^^)
2002年下期(工事メド立たず)


今期の見出し

2011/09/30「東証の取引時間延長ネタの続き/固定金利オペの増額余地は無いようです」
2011/09/29「と思ったら何と3か月ぶりに平均が0.10%乗せになった3MTB入札/東証の取引時間延長」
2011/09/28「増発に関係なく堅調と思われる3MTB入札プレビュー雑談」
2011/09/22「3MTBがしらっと増発に/FOMC追加緩和を受けて株が下落とな」
2011/09/14「1年TB入札も0.10%カツカツに」
2011/09/05「米国雇用統計がボロボロとな/円高対策ねえ」
2011/09/02「6か月オペ更に札が減るが1年の成長基盤オペが按分にかかる不思議な話」
2011/08/30「民主党代表選挙での相場の反応/3か月固定オペも札割れ寸前とな」
2011/08/26「25日の記事中固定オペの部分の訂正」
2011/08/25「MDY日本国債格下げに市場は無反応/短国入札とか6M固定オペとか/スイス6M金利マイナス1%」
2011/08/24「ジャクソンホール待ちなのは判るけど相場の動きが訳わかんない」
2011/08/23「中短期金利更に潰れる」
2011/08/19「金利入札オペを絞った結果どうみても要らない筈のオペが札確り入る」
2011/08/17「1年TB入札とうとう0.11%を割り込むという見事なフラットニング相場」
2011/08/15「基金短国買入金利が限界的に低下/一方で金利入札オペの応札は増加」
2011/08/12「固定金利オペが増えた分金利入札オペは短いのを中心でお願いします」
2011/08/09「NY株式急落とな」
2011/08/08「介入額は4.5兆円とな」
2011/08/04「追加緩和報道のため3MTB入札はまたまた0.10%割れ」
2011/07/27「今日の3MTB入札0.10%乗せになるか?」
2011/07/19「オペの応札状況を見て雑感」
2011/07/15「基金CP買入レートは引き続き低い水準」
2011/07/07「3MTB入札は予想通り(−−)0.095%割れ水準」
2011/07/06「6MTB入札も0.10%割れとな」
2011/06/30「3MTB入札は結局0.10%割れで串刺し入札に」
2011/06/29「さて今日の3MTB入札はどうなるのやら」
2011/06/23「3MTB入札が0.10%割れ!!」
2011/06/21「短国が0.10%で買えなくなっているんですけど」
2011/06/20「基金CP買入レートが低下しています」
2011/06/10「GCレート安定で短国レートも安定」
2011/06/07「東電関連の東証社長発言と河野太郎議員のブログで東電株と社債が大変なことに」
2011/05/12「3M入札もこれまた堅調でメイン札が0.1004%とな」
2011/05/11「短国レートまたまた堅調で6Mが0.110%」
2011/04/22「今週2度目の3MTB入札も堅調か(メモ)」
2011/04/21「積み期間が変わってもコールレートが上がりません」
2011/04/15「GCレートはとりあえず0.10%台の正常化へ」
2011/04/14「GCレート低く短国も堅調」
2011/04/11「オペが久々に1倍以上の応札/ウォッチャー調査」
2011/04/06「10年入札は好調でしたが市場は民主党プレミアムを見に行っています」
2011/04/04「固定金利オペの按分率が上昇中」
2011/04/01「東京レポレートが安値更新」

2011/09/30

○東証立会時間変更ネタ雑談の続き

今日は一発目からネタ雑談ですいませんすいません。

http://www.tse.or.jp/news/03/b7gje60000020052-att/20110927_leaflet(TradingHours).pdf
東京証券取引所は、幅広い投資者層の取引機会を拡大する観点から、現物市場及び派生商品市場における取引時間を一部拡大します。

国債先物取引
9:00 - 11:00 ⇒ 8:45 - 11:02
12:30 - 15:00 ⇒ 12:30 - 15:02
15:30 - 18:00 ⇒ 15:30 - 23:30

というのは昨日申し上げましたが、よくよく考えたらこれってちゃんと各方面とちゃんとネゴっているのかねとゆー気が段々してまいりました。

つまりですな、国債先物取引の立会開始が8時45分なのですが、重要とみられる経済統計などの発表時間ってザラ場になるのを回避すべく債券先物や株式市場の寄り前となる8時50分発表にザラ場発表から切り替えたのがあると思うのですけれども(だいぶ前の短観とか、最近では機械受注統計が数年前から8時50分発表になってザラ場に無駄に値段が飛ばなくなった)、内閣府とか日銀とかとのネゴってちゃんとやってるのでしょうか。つーか8時50分に重要指標の公表を控えた時に寄りが8時45分とかだとその日の寄りの取引却って減るんじゃねえのと思う次第で本当に取引の活性化に繋がるのかよと疑問が。

あと、他の派生商品と比較してみたら、立会市場で債券だけ時間が早くなるという不思議ちゃんな流れでして、これやはり投信の設定解約の時限とか適用基準価額のタイミングとかに影響を与えそうですし債券だけブラインドの時間が違ってくるからややこしいことになりそうな気がする(って一部の人しか判らないネタですいません)のですが、これ関連団体との事前調整ちゃんとしてるんでしょうかねえとか思うのでありますが。

で、イブニングの23時半ってのはまあ海外を意識してるんでしょうけれども、その委託の執行するのが東京のブックになるということは東京で基準法上の深夜勤務恒常化になるんじゃが、まあ当然ながら(東京金先みたいに)イブニングは途中で端末の電源切って帰ってもカマワンチ会長という扱いにしてくれるんでしょうねえ(ニヤニヤ)。まあどうでも良いけど、ザラバの時間を長くしたからと言って取引が増えるかどうかって別問題だと思うんですけどね。それよりも無駄に変なシステム変更して端末とか取引そのものとかの使い勝手悪くしないように注意した方が(以下悪態)。

しかし延長の2分の意味がさっぱり分からんあたくしでございます。

○やはり固定オペの増額余地はないという雑談

昨日のオペレーション(のうち金利入札方式共通担保オペ)。

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of110929.htm
共通担保資金供給(本店)<金利入札方式> 10,000 2011年10月3日 2011年10月27日

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110929.htm
共通担保資金供給(本店)<金利入札方式>(10月3日スタート分) 30,672 10,005 0.100 0.100 32.6

ということで、昨日の金利入札方式のオペは1兆のオファーに対して貫録の3兆円オファーで金利入札方式の資金供給オペに対するニーズの多さを示す格好になりました。

一方で当座預金残高は昨日の速報ベース(まあほぼ速報=確報なのですが)で33兆3700億円と相変わらずの高水準を維持していますので、まあオペのニーズはニーズとしてGCレートは0.100%にほんのちょっと毛が生えたか生えないか程度で安定して推移しているのですが、まあつい暫く前にオペの札割れが連発してすわ固定金利オペ札割れかと言われた時とは大違いの展開で誠にお洒落なのですが、まーこれはある意味当然の展開でもあるので、以下誰得雑談。

現在の資金供給オペのうち、金利入札方式の共通担保オペ残高+固定金利方式の共通担保オペ(いわゆる基金オペ)残高によって、オペに対する札の入り方って違ってくる(あたりまえですが)訳なのですが、あたくしが自前で集計した(ので正確性は担保しかねます)残高の推移ですと、札がお洒落に割れまくっていた8月の前半って45兆円程度の残高があって、そのうち金利入札方式ものが14兆円程度あったのですけれども、昨日の残高を見ますと合計が38兆円で金利入札方式ものが6兆8千億円となっていますので、金利入札方式の残高が半減しとりますがなという所です。

でも当座預金残高自体は水準は33兆円とか似たような状態になっているのでございまして、これはつまり資金需給の関係で、資金余剰期間と資金不足期間があるので、出来上がりの当座預金残高自体に大きな変化が無くても資金供給オペの残高が動くという事ですな。

でですな、固定金利オペの残高が現在31兆2千億円あるのですが、こちらの残高というのは動かせません、というかあと3兆8000億円拡大する予定になっていますので、そうなりますと資金余剰地合いになった場合の調整の皺寄せが思いっきり金利入札オペに寄せられて来ますので、金利入札オペの残高が結構おおきくぶれることになるというか、下手すると殆ど入札方式残高無し状態になるような事態が起きる可能性もありますがなという事になるざますわな。

てな事を考えますと、そもそも35兆でも結構カツカツなので、固定金利オペをあと5兆円拡大するとか無理無理無理というのが結論(その上今の地合いで6か月とかいらねえ)となるなあとか思った次第でございますがどうですかねえという誰も気にしないネタの雑談なのでございました。

ちなみに、話の流れでスルーしちゃいましたが、上記オペ残高のほかに、成長基盤強化貸出と被災地支援貸出が出ていまして、この合計残高が昨日の時点であたくしの人力集計ベースで3兆5000億円ありますので、いわゆるオペ残という言い方ですと41兆5000億円程度という事になるかと思います。

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2011/09/29

○どう見てもフラグです本当にありがとうございました

昨日は3か月TBの入札があった訳ですが・・・・・・

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230928.htm
国庫短期証券(第226回)の入札結果

(3)募入最低価格 99円97銭2厘0毛
(募入最高利回り) (0.1012%)

(4)募入最低価格に 16.3051%
   おける案分比率

(5)募入平均価格 99円97銭2厘3毛
(募入平均利回り ) (0.1001%)


・・・・・・・・・えーっと、確か昨日あたくし久々に短国入札ネタを持ち出して参りまして、「3か月短国がすっかり0.9%台定着しましたねえ」という話をしたような気がするんですが、そんな事を書いたら足切りどころか平均落札まで0.10%乗せになったのですが、この平均落札利回り0.10%台って何とまあ6月15日以来(つまり既存の3カ月TBって発行時に平均落札で買っていると全銘柄ともに持ち値が0.10%割れという大変にアレな状態なんですが)という大変に素敵な結果。

まあ何だ、あたくしを短国市場のムーシャ先生と呼んで頂いて全く問題がなさそうであるが(自爆)、市場推計によりますと落札がやたら偏ってまして、どこぞの大手さんが1社でドカンと落札して、あと不明玉がドカンとあって、それ合わせて3.5兆円以上というオサレな分布でどう見てもあたくしのフラグがまた盛大に立ちました本当にカムサハムニダという風情で実に素敵な秋のひととき。

入札が激強で落札が偏るというのはどっかの投資家が盛大に特攻した結果という事になるんすけど、今回の場合って別に入札が強い訳ではなく、というか何でそんなに弱いですねんという形でしたので、まあ大手一社さん以外がやる気なし子ちゃんだったとしか思えませんな、よー知らんけど。


まあ適当にこじつけると「ツイストオペの影響で米国の2年金利が上昇」というような珍説を唱えることもできるのですが(笑)、そんな理由は全く関係なく、単に期末であんまりリスク取りたくないのと、足元で資金供給オペが少なく(オペは少ないけど20日の国債償還要因があるので日銀当座預金残高の水準は高水準を維持しています)証券ディーラーの在庫ファンディングにおける市場調達必要額の水準が高まっているので在庫ファンディングの観点からもあまり0.09%台の短国在庫をホイホイ増やすのもアレだったとか、前回発行の3か月短国があまり捌けなかったので(世の中0.09%台の短国を恒常的に買うのは日銀当座預金制度の外側にいる生損保年金投信(多くは短期公社債投信だと思うが)と海外投資家であるので0.09%台を維持されると海外投資家の状況次第で販売がスローになる)マンドクセとなったのかというような理由かと存じます。あとまあ為替市場のベーシススワップが足元そこまでワークしてないってのがあったという所のようで。

ではここからドンドン金利が上がるかと申しますと、0.10%に毛が生えた金利水準になるとそこまで鳴りを潜めて日銀当座預金に金を放り込んでいた人たちが大型観光バスを連ねて(ウソ)大量にご到来されることが容易に想像できますので、そーしますと短国の業者のポジションが捌けて、見た目はやたら多い日銀当座預金残高がやっとマーケットに回りだして(つまり足元の日銀当座預金残高水準の高さは単に資金偏在状態を示しているだけで、実体としてはただの死に金状態である、ということだ)業者の在庫ファンディングにおける市場調達が軽くなってとゆー流れになると勝手に想像しておりますので、まー金利ドンドン上昇とかせんじゃろうの。よー知らんけど。

つまりですな、短国の方はこうやって期末要因だか何だかしらんけどまあ何となく上昇(ちなみに増発と年末越えの影響は全く無いと思われますのであしからず)してますけど、一方でCP市場の方はと言いますと相変わらずの日銀買入効果もある上に、発行が期末に向けて微妙に減っている事もあって、市場が玉無し子ちゃん状態になっていて、昨日も1か月程度のCPは最上位格付の投資家が好みそうな発行体さん発行の物で(CPは昨日がスポ末なので発行日はだいたい9月末が多かったと思うのだが)0.11%を普通に割っているのばっかという状態で、しかもここへ来て若干金利低下してるんじゃネーノという状態でございますので、よーするに短期物への運用資金はウジャウジャと存在している状態で、そんな中だったら短国0.10%に乗ったら売れるでしょ、と普通に思うわけですな、うんうん。

まあだいたいそんな感じでマニア雑談でありました。


・東証の新システムで立会時間が変更になる件

一昨日の発表で恐縮でありますが。

http://www.tse.or.jp/news/03/110927_a.html
次期Tdex+システム及び第3次ToSTNeTシステムの本番稼働について
2011/09/27 更新

『当取引所は、先物取引及びオプション取引を取り扱う「次期Tdex+システム」並びに株式及びCB等のToSTNeT取引を取り扱う「第3次ToSTNeTシステム」を、平成23年11月21日から本番稼働させることを決定いたしましたのでお知らせいたします。』

ほほう。

『※ 平成23年11月19日の本番移行テスト後に最終稼働判定を行います。※ 本システム稼働に併せて、現物市場及び派生商品市場における昼休みの短縮並びに派生商品市場におけるイブニングセッションの延長等の取引時間の一部見直しについても、平成23年11月21日から実施いたします。詳細につきましては、以下の「取引時間の一部見直し」を参照下さい。』

冬季も節電しないといけないんじゃなかったでしたっけ???というツッコミは兎も角として、「取引時間の一部見直し」のPDFファイルを見たら微妙にアレな記述が。

http://www.tse.or.jp/news/03/b7gje60000020052-att/20110927_leaflet(TradingHours).pdf
東京証券取引所は、幅広い投資者層の取引機会を拡大する観点から、現物市場及び派生商品市場における取引時間を一部拡大します。

で、よく見ると債券先物取引の時間がこうなるのですか。

国債先物取引
9:00 - 11:00 ⇒ 8:45 - 11:02
12:30 - 15:00 ⇒ 12:30 - 15:02
15:30 - 18:00 ⇒ 15:30 - 23:30

イブニング23時半までやって誰得なんだよと思うのですが、先物2分間延長というのがまあ何かの意味があるのでしょうけれども何で2分とか延長したんだか。大体からして東証は商売したいから時間延長したいのは判るが、国債入札とかオペとかの都合もあるんだからあまり昼の時間の立会長くするんじゃねえと思うのですけどねえ。まあどうしても「時間を変更したかった」んでしょうけれども。

あと、これって投信の設定解約の基準時間とかにも影響与える可能性があるような無いようなという感じ(たぶん現物株式の立会時間に変化がないから変化がないという結論になるとは思いますけどよー判らん)ですが、まあ前々からやる気だけは示していたのでその辺の話はついているんでしょう、とは思います。

11月21日からは引けのお時間にはご注意を(^^)。

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2011/09/28

○今日は増発した3か月TB入札ですよ

・・・・・・と一部のマニアしか興味のないネタですが(^^)、まあきょうび年末越えだからどうのこうのというような話は1ミリも無いので年末越えのハンデもつかないで前回並みの入札になってしまうのでしょうかねえという残念感はございますが、相変わらずGCちゃんは0.10%を上回る水準で推移してますし、オペがあまり多くないので固定金利オペは最近すっかり札が入るようになっていますし(というだけではなくて、一時期結構なリスクとして心配されていたIOERの引き下げの具体化が遠くなった感じがするので、金利先安へのリスク認識を下げたという要因もあるでしょう)という状況なのですが、短国は3か月0.09%台がすっかり定着しましたな、うんうん。

単純に言えば補完当座預金制度の中の人が(商品在庫としての必要性以外に)0.10%を割る金融商品を買う必要は無いはずで、補完当座預金の外側の人だけで毎週4.8兆円(今回の入札分から5.1兆円)の発行額は捌けない筈なのですが、まあ結局ロットが捌けて流動性があって使い勝手の良い上に国債と来てますからここにキャッシュ潰しのニーズがやってくるのは致し方ない所かとは思いますし、まあ待機資金みたいなのも相変わらずあるんだろうなあとか考えているのざんすけど、延々と強い短国というのがあって、一方で海外の金利があれだけ暴れても1%近辺で貫録の安定推移する長期国債市場というのを見ると、資金のフローってどうなってますねんと思うのですが(単に待機資金が止まったままのような気もしますが)どうなんでしょうかね。

ということで3カ月入札が流れたりするとオモロイのですが、どっからどう見ても前回並みの入札を淡々とこなすという感じが続きまして、なんちゅうかIOERの先行きがどうのこうのとかいうような話と全然リンクせずにただ単に量的緩和状態の反映が普通に続くという所でしょうな(つまり量的緩和しても別にその金は短期市場でグルグル回るだけといういつか見た光景を今回もやっているだけという残念な事なのでしょうけれども)。

もーちょっと長い話をすると、今回提出となる第3次補正でもまたまた埋蔵金とやらの取り崩しが行われたりすると、益々短国の発行が増えてくるでしょうなあとか思うのですけれども、現状のように事実上量的緩和モードになっているうちは別に1ミリも問題はないでしょうけれども、実際問題として世の中が正常化(しないんじゃネーノというツッコミは却下)したときには結構ヘビーな問題になるだろうなあとか思うのでありまする。

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2011/09/22

○その前に国内関連雑談メモ

・しらっと3MTB増発

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_auct/auct230921.htm
国庫短期証券(第226回)の発行予定額等

4. 発行予定額 額面金額で5.1兆円程度

・・・・・・・久々の3か月TB増発。まあだいぶ前に結構増えた後減っていたので、この玉不足の折買う方的にはアリガタヤなのですが、当然ながらこの背景には国庫資金繰りがありまして、まあ先般の介入とか、今後の埋蔵金活用とかの絡みがあるんでしょうなあと思いますが、国庫の資金繰りに関してはまあこれがまた外の人から見るとワケワカランチ会長なので想像するしかないですなあという感じです。


・S&Pは下落ですかそうですか。
http://www.bloomberg.com/apps/quote?ticker=SPX:IND

Last Update: 4:19 PM ET, Sep 21
-2.939% VALUE: 1,166.760 USDS&P 500 Index (SPX:IND)

たまたま画面を見た時間はこうなっているだが、Interactive Chartって所の1Dというの(ようはイントラデイチャート)を見ると14時半(米国東部時間)から下落開始してその後戻ったものの15時15分くらいから華麗に下落しているように見えますが、株式市場は何を期待していたのでせうか・・・・・・

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2011/09/14

○気を取り直して市場雑メモ

・1年短国ががががが

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230913.htm
国庫短期証券(第222回)の入札結果

(3)募入最低価格 99円89銭7厘
(募入最高利回り) (0.1028%)

(4)募入最低価格に 11.7080%
   おける案分比率

(5)募入平均価格 99円89銭9厘
(募入平均利回り )(0.1008%)


足切りは兎も角として平均が99.899円ってアチャーという感じなのでございまして、この足切りと平均の乖離から考えると、普通に99.900円に札を入れている人がいるっちゅう事でございまして、その札って出来上がり0.10%割るんですけど本当にそれで良いのかと。

ま、この銘柄ってショートしても(明日にでも利上げがあるなら別ですが^^)コストばっかり掛かって間尺に合わないですから、基本的にロングにするか持たないかのどっちかという事になりまして、まあ店頭で投資家が買いに来る事を考えたら在庫をちったあ持っておこうという話にもなるのでしょうが、それにしても0.10%割れとかまで札を入れる動きになるとはねえという感じです。

海外(は0.10の補完当座預金とか関係ないから)とかのニーズとか、期末だから例によって例の如くの決算向けに何でも良いから国債もってこいのニーズ(まあその場合普通はロットを一発で捌けてかつ1年物より売買コストが安く付く3か月TBを買うと思いますが、常識的に考えて・・・・)とか諸々のニーズがある上に、日銀の基金オペでどうせ0.10%カツカツの所でお買い上げ頂けるというのがあるのは判るんですがいやはやでございました。


・オペレーションツイストですかそうですか(違)

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/nyusatsu/2011/resul039.htm
20年利付国債(第130回)の入札結果

(3)募入最低価格 100円65銭
(募入最高利回り)(1.756%)

(4)募入最低価格に
 おける案分比率 9.3466%

(5)募入平均価格 100円75銭
(募入平均利回り)(1.749%)

・・・・・んーっとですな、前場の引けが先物142円63銭(↓2銭)で20年の居所が1毛5糸強と言う時点で踏み入札状態で誠に遺憾の極み(前場の途中から超長期が上を買っていくような流れに)だったのですが、前場引けの130回の1.76/1.765とかの板からきっちりと強い所で入札やって、結局大引けでは先物142円57銭(↓8銭)で新発が1.74/1.745とかこれまた中々豪快な超長期の強さ。

一方で5年とか先物とかはヘロヘロになっていまして、その傾向がこれがまた入札後に更に顕著になったというのが踏み入札に加えて嫌がらせのような展開で、アメリカに倣ってオペレーションツイストでもやっているのでせうか(だいぶ違うと思う^^)という誠にアレな入札で上期の中長期国債入札の大所は締めくくられるのでありましたとさorz

#ただのメモで相場考察は無い

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2011/09/05

○その他雑談

・雇用統計がありましたな

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aD1C.tr5Nees
8月の米雇用者数:増加トレンドに終止符−6、7月も下方修正(1)

まあ何だ、QE2とは一体何だったのかという話で、確かにデフレ入りは阻止できたけれどもデュアルマンデートのもう一方には効きが悪かったですねとゆー話ではございますので、次回の緩和(をするのかどうか知らんが)に関しては資産買入をするにしても単純にQE2と同じ事をすれば良いというもんでも無いのではとゆー事になるんでしょ。

でまあ一般的には次の一手は「ツイストオペ」という事になって、そのツイストオペに打ち込むべくせっせとイールドカーブがフラットニングしているのが大変に素敵なクレクレ相場化していて実に味わいの深いものを感じますが(^^)、まあどうせ今回もツイストやるやると言ってるうちは華麗にフラットニングして実際にオペが始まったらフラット終了になるんでしょうなあ。


・しかし円高対策ねえ

さっき引用してた閣僚発言を見てますと円高対策関連をまたおかわりとかするようなのですけれども、米国の追加緩和がどうしたこうしたという話がこれから出るというタイミングに円高対策とかやっても米国の追加緩和の内容次第でまたそっちに反応する事になるんですからタイミング的に如何なものかという感じがするんですよねえ。

いやまあその辺の段取りの悪さは今に始まったことじゃあないので最早諦めておりますけれども、そういうのをもうちょっと考えて下さいなとしか思えませんな。マッタクモウ。

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2011/09/02

超どうでも良い話なのですが・・・・・・・

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110902/t10015314321000.html
東電の不動産 簿価で1兆円超
9月2日 2時51分

『福島第一原子力発電所の事故の賠償金をねん出するため、東京電力の財務状況などを調査している政府の委員会は、東京電力が保有する不動産が、取得した時点での価格、いわゆる「簿価」で総額およそ1兆1000億円に上ると算定したことが分かりました。』(上記URLより、以下引用割愛)

たぶんですね、このニュースの本来の「ニュースとしての意味合い」ってのは売却可能な不動産は東京電力が申告(簿価ベースで100億円程度)しているよりも多い筈だと経営・財務調査委員会が認定した、というのだと思うのですが、ニュースの題名が上記のようになっていまして何と言うか報道している方々には簿記3級持ちもいないのでしょうかと不思議。

簿価でこれだけある事が「判明しました」ってそれは貸借対照表に明細が載っている(少なくとも税務申告資料には詳細に物件明細がある筈なのですが・・・・)もので「調査する」とかいう以前の問題じゃないのかなあと朝から激しく頭の中に????が飛び交うのでありました。

と、どうでもよい前置きが長くなりましたが、まずは10年入札があったというのにそっちの話は華麗にスルーしてこっちの話を。


○6か月固定オペロール分惜しくも(こら)札割れならず

昨日のオペレーションでございますが。

オファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of110901.htm

共通担保資金供給(本店)<金利入札方式> 10,000 2011年9月5日 2011年9月26日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2011年9月5日 2012年3月5日

結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110901.htm

共通担保資金供給(本店)<金利入札方式>(9月5日スタート分) 19,244 10,003 0.100 0.100 52.0
共通担保資金供給(資産買入等基金)(9月5日スタート分) 8,290 8,002 96.5

3週間物の金利入札オペには19244億円の応札が入り、一方で6か月物の固定金利オペには8290億円の応札ということで、まあ要するに「資金の取るニーズはあるけど6か月の固定金利はちょっと・・・・・・」という市場の皆様の状況が示されましたとゆーことでございます。

でまあ今回のオペはロール分ですので、期落ちに対応する分のニーズがあったと思うのですが、それでも応札がオファー予定額でもあり期落ち額でもある8000億円カツカツという状態になりましたので、今後新規で実行する予定の6か月固定オペの札がちゃんと入るのかねというのは実に懸念されるところでございまする。

でまあ何が困るかって言いまして固定金利オペに関しては「基金オペ」ということで「実行残高」を目標にしているので、札割れが頻発すると金融政策決定会合での目標未達になる恐れが出る、即ちディレクティブ未達になるというのが実に残念な話。

http://www.boj.or.jp/announcements/release_2011/k110804a.pdf

・・・・・・ただまあこちらの別紙にありますように、増額に関しては『2.2012 年末を目途に増額を完了する。』ということでしらっと逃げは打ってありまして、別にまあ足元でオペが札割れになっていてもオファーを続ければそのうち何とかなるからケンチャナヨという事で開き直れば目先で特段問題は無い、ともいえます罠。

つまりですね、現状で6か月の固定金利オペにニーズが無いのっていうのは、そもそも固定6か月が調達のバランス上ニーズが少ない(調達の期間マッチングの観点と、長期に渡ってオペの担保が必要になるという事からの担保繰りの圧迫という観点がございます)という構造的な話はある(のでそもそも6か月のオペ増やした分はやはりバランス上金利オペの足を短くする必要がありますね、という話は前も申し上げた通り)にはあるのですが、それに加えまして足元では、利上げになる可能性が皆無な上に米国の追加金融緩和の内容次第では日銀の補完当座預金付利金利の引き下げの可能性がこちらは皆無とは言えない、という状況がありますので、その結果リスクリターンを考えた場合にどう見ても6か月イラネとなりますという事になる、という一時的(で済むかどうかは知らんが)な要因もありますよね、とゆー事です。

従いまして、足元で6か月固定のオペが札割れしてもそれはそれ、まあど〜せ2012年末までに何とかすれば宜しいがなとゆ〜ケンチャナヨ精神で開き直ってしまえば無問題といえば無問題、と行けるかと申しますとこれが「ディレクティブ未達の懸念」とか言ってまた外野がやいのやいの言う(・・・・・・いまあなた「お前が言うな」って言いましたね!!!!!!!111)ので色々とややこしいでしょうなあと思うに、オペレーション担当部門でオペをどういうオファーするかというのを今やってる担当の皆様飛んだ貧乏くじにも程がありまして、同情の念を禁じ得ないものでございます(半分くらい棒読み)。


まあしかし何ですな、市場部門というのはこういう時に「この正直者!」という感じでして、金利の先行き見通しに伴い固定金利オペの応札が(長いものほど)ビビットに減るという反応を示す一方で、31日に実行された成長基盤オペに関してはご覧の通りで、第5回分が按分になるという素敵な応札を集めるでござるの巻。

http://www.boj.or.jp/announcements/release_2011/rel110831b.pdf
成長基盤強化を支援するための資金供給(新規第5回等)の実施結果

『1.本則(成長基盤強化を支援するための資金供給)関係
(1)新規貸付
借入希望額(注1) 3,786 億円
貸付日における貸付予定総額(注2) 1,395 億円』

『(注2)貸付総額の上限(3 兆円)との関係で新規に貸付が可能な金額を上回る借入希望があったため、按分処理を実施した。』

まあこの分別に市場調達しても同じじゃん(成長基盤強化の貸出は適格担保を差入なので)と考えますと、何で6ヶ月の固定はイラネとなるのにこっちのオペは希望額超過となるんでしょうか(まあ総額とか頻度は全然違うので単純比較すりゃいいってもんじゃないですけど)とゆー疑問も起きるのですが、それはそれでございまして、こちらの資金供給に関しましては市場部門というよりはまた別の範疇の部門での管轄になっているものと愚考する訳でございまして、まあつまり(極めて激しく自主規制)という点で味わいの深い対照的な結果ともいえるのではないかと思います。(追記:自主規制が過ぎるとの指摘も受けましたので自主規制部分のヒントだけ書きましょう^^:ヒント=企画部門、お犬様)

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2011/08/30

○ということで民主党代表選挙雑談

まあ皆様ご案内の投票結果ですが俺様備忘録として。

1回目投票

海江田143
野田102
前原74
鹿野52
馬淵24

ということで、この結果を見て「野田さん随分と取ってるじゃん」ということで、先週の頭に前原さんが立候補して「野田さん危うし」という事もあって(まあ米債がその前の週末高値から木曜までの間に30毛甘くなったというのもありますが)その前の週末金曜の10年0.985%から先週末は1.040%にと金利が上昇しておりましたし、昨日も1.04とか1.045とかをやっていた債券市場ちゃんは先物買戻しモード^^;

債券先物は142円30銭近辺から20銭少々上昇して142円50銭〜60銭あたりに上昇しまして、まあ先物が強いですねという展開になりました。んでもって同時に株式市場の方では先物とか下落してTOPIXは一時マイナスに。

どんだけ株式市場に人気無いんだとか思ったのですが、しかし海江田さんになった場合って「3党合意見直し」とか思いっきり言ってた人なのですから、国会がまた空転して第3次補正予算どころの話じゃなくなってしまうと容易に想像できるのですから、海江田さんだったら株は上昇という訳でもないと思いますし、どちらかと言えば野田さんの方が国会は正常化しやすそうですから予算関連とかの話は通り易くなるので、野田さんだからって株を売る事もないだろうにとか思いながら見てましたです、はい。

2回目投票

野田215
海江田177

結果が出た時の債券市場の反応が実に香ばしいというか何だかという感じだったのですが、結果が出て債券先物は全然動かず(というか出た瞬間2銭位下がっていました)という事で、まあ一応ネタにしてみたものの、よくよく考えると海江田さんでも野田さんでもそう極端に違う事ができる訳も無い(野田さんだって民主党代表選挙の期間中に増税話を「いや別に直ぐに増税する訳じゃないですし」とトーンダウンしてましたし、逆に海江田さんになっても国会が空転する事を考えたらそうドラスティックに「マニフェスト遵守」ってなわけにはいかないでしょ)という事なのか、単に1回目投票の結果を見て決戦で逆転確実で全部織り込んでしまったのかは知りませんが、最終結果が出たのにウゴカンチ会長とか中々ワロタです。

・・・・・・というのが市場ちゃんの直接的な反応でございましたが、まあ自爆したり適当にやらかして後は放置プレーとかを得意技とする前原さんにならなくて個人的にはホッとしたと申しますか、「野田じゃあ反小沢で勝てないから本家の俺様が登場してやる」とばかりにドヤ顔で立候補した前原プギャーという所でございまして、実に良いもん見せて貰いましたという所であります。

まあ野田さんだと妙な無茶はしなさそうですけれども、同じことですが「おお!」というような変化も無さそう、という感じではございます。ただまあ領土問題とか安保問題に関してはかなりの強硬派ですから、対中外交ではどこかでひと悶着起きるんでしょうなあとゆー感じ(まあ中国の方がアレという議論は思いっきりあるのでその辺は却って支持率アップになるのかも知れませんけどね)ってところ位ですかね。

結果に関して申し上げれば、先日の菅下ろし不発に続いて連発で失敗となったお縄先生はどうせ党の金庫は握りそこなうでしょうから、お縄一派がこれからどうなるんですかねえ(棒読み)とか、前原さんが世論調査で圧倒的な人気(あたくしはあの自爆属性は精々偽メール問題で党を自爆させる位に留めて欲しいのであって、宰相になって日本を自爆させるのは勘弁とか思っていますから1ミリも支持できないんですけど)ですけど人望が無いんですねえとか、色々と楽しい内容で昨日はいいもん見せて貰いましたです(^^)。

いずれにせよ党人事と閣僚人事を見てまた市場が反応する(変な事にならなければ反応しないでしょうけど)という形になるのでしょうが、官房長官に変な人気取り政治家を連れてくるとかいうようなアフォーな事をしないようにしていただければと存じます次第。あと財務大臣誰になるんですかねえ、そうそう、菅直人なんてどうでしょう(大嘘)。


○3か月固定金利オペも按分80%とな

昨日のオペレーション。

オファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of110829.htm

結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110829.htm

共通担保資金供給(資産買入等基金)(8月31日スタート分) 9,960 8,003 80.4

・・・・・・まあ昨日は31日に3か月固定の期落ちがあるからロールが入るのは確定事項でござんして、さて幾らの札が入るのかと思っておりました。先日ネタにしましたように、前回実施した6か月の固定オペが按分93.4%と大変にお洒落な結果となりましたが、あれはまあ6か月ですから応札意欲さがるわなあというのもありまして、やはり本命は3か月の固定がどうなりますねんという所でしたが、今回も堂々の按分率上昇(=応札の低下)となりました。

3か月固定オペに関しては、(あたくしの手元メモベースでスイマセンが)8月19日にオファーしたのが按分32.9%だったのですが、23日には66.8%に上昇して昨日は80.4%という事になりまして徐々に固定オペの札割れという包括緩和の資産買入基金の設立とゆー枠組み的にマズーな展開が見えてまいりまして、まあこれはオペレーションが上手い下手の問題ではないのがオペ担当キングカワイソスと言ったところでございますが、これどうするんでしょうねえとゆー所でありまする。

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2011/08/26

○昨日の訂正を少々(すいません)

昨日の駄文の中で相場雑談をああでもないこうでも無いと書きましたが、その中で固定金利オペに関する部分があったと思うのですけれども、6か月物の固定金利オペは一昨日にオファーされたものの1つ前は8月9日ではなくて8月11日にオファーされたロール分の8/25-2/25というのがありました。で、そちらですけどロール分で按分率が60.5%だったのですが、その前後での3か月固定金利オペは10日オファーの80.5%という素敵な按分もございまして、まあよーするに固定金利オペが大変に素敵な事になっているのには変わりは無いんですけど、事実関係の説明に漏れがありましたので謹んでお詫びして訂正させていただきとう存じますです、はい。

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2011/08/25

○その他市場雑談

・貫禄の日本国債格下げ無反応(^^)

http://www.asahi.com/business/update/0824/TKY201108240104.html
ムーディーズ、日本国債を1段階格下げ 「Aa3」に

何か昨日の朝8時過ぎに出てましたが、「格下げになったけど見通しが「安定的」となったので好材料です!!!」とまで言われる有様で、財政状況(赤字の数値とかPBとか)は先進国の中でぶっちぎりに悪い筈なのにその国の格付けが下がっても反応しないどころか前日の米債下落を受けて下がって始まった債券市場はその後買いが入って(株安もあったのでしょうけど)前日比プラスになるとか貫禄の無反応振りにワロタ。

まあ何ですな、元々S&PとFitchがAA-のネガティブとかになっているのでAa3の安定的だとそれよりも良いというのもあるでしょうが、格下げを受けて「見通しが安定的になったので却って好材料」とかさすがにそれは(言いたい事は判るが)如何なものか(せめて悪材料出尽くし位にしとけと)というコメントまでベンダー見たら散見された(どっかにあったと思うのだがスルー^^)のは笑いました。

ということで、今後はR&I様がどういうアクションをしてくるのかがお楽しみ♪


・3か月TB入札

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230824.htm
国庫短期証券(第218回)の入札結果

(3)募入最低価格 99円97銭6厘0毛
(募入最高利回り) (0.0962%)

(5)募入平均価格 99円97銭6厘2毛
(募入平均利回り ) (0.0954%)

・・・・・・・先週の3MTB入札は0.0982%/0.1002%でしたのでこらまた利回り低下でございますかそうですかという所ですが、市場推計で不明玉が2兆4000億円とかありやがりまして(発行総額は4.8兆円)何か知らんけどニーズがあったのねという感じでございます。平均落札レベル水準とかでセカンダリーになっていたらしいので、ちょっと玉が足りませんって感じなんですかそうですか。


・6か月固定金利オペ札割れ寸前キタコレ

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of110824.htm

共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2011年8月26日 2012年2月23日

オペ落札結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110824.htm

共通担保資金供給(資産買入等基金)(8月26日スタート分) 8,570 8,003 93.4

・・・・・・ということで6か月の固定金利オペ(基金オペ)の応札が8570億円に急減少。

ちなみにこのオペは新規で入った奴ではなくて既存のオペのロール分になりますので、つまり対応する期落ち分はあったのですけれどもこれは素敵な結果。なお、前回(追記:これは前々回でした、詳しくは翌日に訂正入れました)の6か月基金オペは新規で入った(=先日の追加緩和に伴うおかわり分)分で、9日にオファーされて11日スタートだったのですが、こちらの応札が12725億円で按分は62.9%という結果だった訳ですが、今回はロールで入ったにも関わらず札割れ寸前になるとか実にセクシーとしか申し上げようが無い展開(^^)。

そらまあ間違ってFEDが超過準備付利引き下げ/撤廃とかやらかしようもんなら日銀の補完当座預金金利が下がる鴨とかいう懸念があって、下がった途端に下がった分だけまるやられになる資金調達を6か月とかやるかヴォケというのは判らんでも無いわけですが(^^)、これはまた中々素敵過ぎる展開でオペレーション担当部署も大変ですなあ(棒読み)という所でございまする(固定オペの実行残高は包括緩和の目標数値の一環ですからねえ)。

ま、米国は金利下げ方向の話をしても株式市場が許してくれなさそうで、やはりバランスシートを何らかの形でいじる方向での政策を求めているっぽいですから、そーゆー流れからすると超過準備付利金利をいじる選択肢の優先度は相当低いんジャネーノとは思いますけど、こればっかりは逆さ絵おじさんの頭の中みないと判らない話ですので、期中にGCレートが跳ねたりファンディングのアベイラビリティーがあばばばばーになるリスク対比で長い資金調達をどの位のバランスにすべきか、というような話になってくるかと思いますですよ、はい。


○そういえばスイス中銀メモ

マニアの皆様注目のスイス中銀ヲチを暫くサボっていたのでメモ。

http://www.snb.ch/en/mmr/reference/claims_res/source/claims_res.en.pdf
Money market debt register claims of the Swiss Confederation: Results

直近の数字はこの通り

Series :6.7928
Auction date:23.08.2011
Payment : 25.08.2011
Date ofredemption:23.02.2012
Total bids (CHF m):8'829.00
Unpriced bids :904.45
Allotment :599.80
Unit price :100.508
Yield:-1.000

えーっと、つまり8/25-2/23の大体6か月の短期債発行(ですよね)の落札金利が-1.000%とかいう大変素敵なレートになっておられます。ナンジャコリャという感じですが、どうもスポット市場でのスイスフラン売り介入だけではなく、フォワード市場でスイスフランを売ってディスカウント幅を拡大させる事によって金利平価を利用してターム物金利をマイナスにするという無理無理の力技をかましておられるようでございまして(実際にそうなのかの確認はできていなくてあくまでも聞いた話をあたくしの脳内で統合した話なので念の為)、それによってスイスフラン安を誘導しましょうという荒業にも程があるプレイをしているようですな。

しかしこれってスワップのライン使い切ったら(相手側は兎も角、中銀サイドで無限にカウンターパーティーリスクとるとかさすがに有り得ねえだろと思うのですけど・・・・・)それ以上打てないんじゃネーノとか思うのだが、まあどうなんでしょうかねえ。

ちなみに奮戦の結果はこのようになっておられますが、何せスイスの場合は最も重要なのが対ユーロというなんかあると直ぐゲロゲロマーライオンになる素敵な通貨が対象ですから大変です罠と思いますが、どうせならスイス中銀がイタリアとかスペインとかの国債買えばいいんじゃネーノと思うのですけどどうですかね(棒読み)
http://www.snb.ch/en/iabout/stat/statpub/zidea/id/current_interest_exchange_rates/3

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2011/08/24

○市場雑談をしたいのだが何が何だかワカランチ会長

昨日「短い所の金利が下がりますた」と書いたのが何かのフラグになったのか存じませんが、昨日は月曜に妙に堅調だった金先が微妙に失速していたのが何でなのかサパーリ判らんざます。まあ月曜に強かったのがイミフだったのでございますけどね。

その一方で昨日は既発の1年TBが業者間で0.10%の出合いがあっただの、3か月の固定オペの応札が前週金曜から大きく減っただのございましたが、何ぼなんでもあーた1年TB0.10%ってなんですかそれという感じでございますけれども、短国買入(基金も含めて)はがっつり入るし、海外要因とかもあるみたいで短国の買いニーズはある中で1年TBって発行がそんなに多くない事もあってちゃっかり強くなっておられるようで誠にアレでございます。

また、固定オペに関してはそもそも月曜に金利入札方式のオペをそこそこ打って(打ったの自体は予想通りのようですが)当座預金残高は30兆円ペースを維持とゆーのも再確認できましたとゆーのもあったりしますので、どこからどこまでが通常の動きの範囲内なのかという評価もこれまた微妙と申しますか、皆さんの資金ポジション状況を見ないと判らんとゆーのもあって、まあ適当に後講釈でこじつけるのは簡単なのですが判断は保留。

・・・・・まあつまりワカランチ会長だということです(結論がねえ)。

長いところでも昨日は昨日で前場は下がりながら超長期確り目だと思ったら後場になると急に超長期がへにゃっとなって引けてみたら先物以降何となくスティープ気味になったりと、まあ後付講釈するのに何がなにやらという素敵な展開が続いている訳ですが、とりあえず「ジャクソンホール待ちで様子見しているのでちょっとしたフローで動いてしまうんですよ」という判ったような判らんような話で済ませるしかございませんなあっはっは。

どんだけバーナンキ講演注目されてますねんという所ですにゃ。

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2011/08/23

曜から「ジャクソンホール待ち」って何か凄い期待だけ盛り上がりそうですな。

○中短期金利が更にフラットというか何と言うか

先週は1年TB入札が0.11%割りやがりましたなあorzとか申し上げておりましたけれども、先週後半からせっせと堅調になる短いゾーンは昨日は更に堅調の図とおなりになったようで、昨日は2年カレントが0.125%に低下してみるわ、1年TBも0.105%よりも低い水準とかになりやがるわと、ますます足元との金利の乖離が無くなるでござるの巻。まあ基金拡大をした時点から1年とかは堅調推移が始まっていましたが、それが先週あたりから2年とか3年とかにも明確に波及して、5年カレントも昨日の引けは0.290%とか0.295%とか貫禄の0.3%割れ。

まあ何ですな、元々向こう1年くらいに出口政策とか到底無理でしょというのは誰が見てもそんな感じですから1年の金利が0.10%に接近しやがるのも仕方ないと言えば仕方ないのですが、一応ターム物としてのリスクプレミアム(金利観とは別にしてもファンディングが続くかとかそういうレベルのリスクプレミアム)がついてもおかしくは無いのですが、そのリスクプレミアムも潰す格好。

バーナンキ議長のジャクソンホールでの講演で示唆されるであろう追加金融緩和のオプションとして超過準備付利の引き下げなどがあってもおかしくないですし、単純な国債買入拡大アゲインで量的緩和レボリューションズというのも情勢的にムツカシヤという事も勘案すると、可能性として超過準備付利に手をつけてくる可能性もある→そうなると日銀が対抗上(ってナンダソリャですが)補完当座預金金利の引き下げをせざるを得ない→ベースが下がるリスクを考えたら1年とか2年とかはヘッジで買うべ買うべ、という風情も感じられて誠に遺憾の極みに存じます次第でございまする(−−;

まー米国様の事はイマイチよーわからんですけど、色々と聞いて回っていると超過準備の金利に手をつけてもクレクレ市場となっている市場様が許さんような感じみたい(あくまでもあたくしが聞いている範囲内の話ですので念の為)でございますし、短期市場があばばばばーになるコストとか考えたらわざわざ市場が許してくれない政策を打ち込むリスクを負う必要もないなとか思いますから優先順位低そうですけど、まあ選択肢限られる中ですからリスクシナリオとして考えておかないといけませんな。

・・・・・・ところで、昨日は金利入札方式のオペを珍しく16000億円もオファーしてきて札割れとなりましたが、応札は12633億円もございまして(エンドは9/12)、ほうほうなるほどとか思ったのですけれども、固定金利オペに関して札がどの位集まるのかを微妙に観察したいもんだと思っております。特に新規で入れてくる6か月ものとかどうなんでしょうかね(ニヤニヤ)。先週金曜の3か月固定とかは足元でややオペが少なめで推移している事もありましたので、応札はそこそこ多くなって按分率低下していましたけれども、オペ参加者がマジベースで補完当座預金金利をいじってくるとか懸念すると応札が極端に減る可能性がある(足元のGCが高いと言うなら別ですが、大体0.1025-0.1050程度で推移しているので、そっちでファンディングを回しても(ただし全部O/N調達とかしてたら今度は金利じゃなくて流動性リスクの問題が生じるのでそこはあまり無茶はできませんが)そんなに食らう訳ではないですから・・・・)のですが、はてさてどうなるのやらという感じです。

ところで「ドル円相場は日米の2年債金利差との相関が」とかドヤ顔で説明する人たちが沢山おいでなのですが、FOMCの声明文が出て米国2年国債利回りは0.20%をちょっと割った水準に低下してそのままずーっと同水準で推移する(0.18%から0.19%近辺で推移中)中で、先週後半以降の日本の2年国債金利は0.145%から0.125%へと低下したのですが、ドル円は別に先週の水準と変わらん、というか金曜とかは円高になっていたのですが、この落とし前はどうつけてくれるのでちゅかねえ〜(^^)。

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2011/08/19

・オペ雑談メモ

時間が無いので単にメモ。

昨日の金利入札オペ
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of110818.htm

結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110818.htm

9月20日足なんて微妙に長い上に、このオペのロールは無いのが確定(国債償還要因で財政の大幅払い超が確定している日なので)しているのに14000億円のオファーに対して15762億円の応札とはテラ応札大須ういろうでございますな、うんうん。

その意味についての後講釈をする時間は無いですし内容も別にマニアネタなので以下割愛。

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2011/08/17

○1年TB入札キタコレ

昨日の1年TB落札結果はこちら。
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230816.htm

(3)募入最低価格 99円89銭2厘
(募入最高利回り) (0.1084%)

(5)募入平均価格 99円89銭5厘
(募入平均利回り )(0.1053%)

・・・・・・・まあ先週金曜の基金短国買入のレートが出来上がりで0.101/0.100なのですから、そらまあ0.11%は楽勝で割りますがなという所なのでしょうが、これで足元から1年まで0.10%にへばりつくでござるの巻というレートになってしまって、見事なまでのターム物金利抑制効果。

一方で昨日の資金供給オペなんですけどね。

オファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of110816.htm

結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110816.htm

共通担保資金供給(本店)<金利入札方式>(8月18日スタート分) 12,775 8,006 0.100 0.100 62.7

ということで、こちらのオペは8月18日〜9月7日の期間でしたが、応札が今回もまた多くて、先週金曜のオペ(8月16日〜9月7日の1兆円)に引き続き応札超過と相成りました。しかも按分率が低下(オファー額が減っていますので絶対額としての応札は昨日の方が少ないですが)となっておりまして、まあこのくらいの所に足のある使い勝手の良いオペへのニーズが高まるという感じですな。

まあ足元に関しては固定オペの多さの結果としてややファンディングがショート気味になっており、その一方で1年のTBはレートが華麗に低下とゆーこの動きが何となく味わいがあったのでメモしてみただけの話ではございます。そのほかこじつけると色々と無理矢理政策インプリケーションを作れそうなのですが、まあそれは妄想の世界になりますのでそれは割愛。

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2011/08/15

○基金短国買入ェ・・・・・・

金曜のオペレーションオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of110812.htm

結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110812.htm

基金買入の短国買入は今回から2000億円にオファーロットが増えたようで(従来は1500億円)、応札 4,411億円の落札2,004億円は良いのですが、落札利回りが出来上がりベースで何と平均0.101%で足切りは0.100%(按分30.1%)という泣きそうな結果に。

まあ基金買入のレートは0.100%からは下がりようが無い(利回り較差マイナスって出来ないんですよね??)のですが、ついにそのレートまで下がりやがったかという感じでございまして、これはつまり残存1年までの短国は0.100%カツカツまで金利低下余地があるというかもう下がっていると言ってしまえば身も蓋も無いのですが、まあこの調子で今後も基金短国買入が続きますと少なくとも短国に関しては1年まで0.10%カツカツという素敵な展開が待っていそうな悪寒。

まあ3か月の所の需給が緩んで0.10%台に乗ってくれますと(3か月超のゾーン対比で発行額が全然違うので)また話は別になるとは思いますが、何せ現状では3か月TBは入札段階で概ね0.10%割れという素敵な状態になっていますので、まあそのレートで買って日銀に0.10%で売るというのも中々無いでしょうから、そーゆー状況になっている中では基金短国買入の影響は1年TBまで拡大という事になるでしょうなあナムナム。

TBと利付国債の同残存のレート形成って元々微妙に歪んでいる(買う人の差とか、流通額の差とかが微妙に影響する)のですが、基金短国買入は文字通り短国しか買入をしてくれませんので1年TBが0.10%でも2年債などの残存1年は0.10%にはならなかったりするのがチャーミングではございますけれども、まあどっちでも良い話ちゃあ良い話ですな。


金曜もうひとつほほーと思ったのは金利入札方式のオペ結果。

共通担保資金供給(本店)<金利入札方式>(8月16日スタート分) 13,480 10,008 0.100 0.100 74.2

ということで、金利入札方式のスポットスタートの本店オペが実施されたのですけれども、久々にオファー額の1兆円に対して応札が13,480億円ということでこちらはニーズがありますがなという結果ですが、こちらのオペは8月16日〜9月6日ということで比較的期間の短いオペだった事からニーズが集まったんジャマイカという感じ。金曜に誰得雑談しましたけど、やはり固定の長期間(短期市場的に)のオペが多くなってくるのに対するバランスとしては1週間とか2週間程度(このオペは3週間ですが)とかの方が良いような気が。

まあ今回に関して言えば、15日の財政払い超に対応したオペの期落ちが多めだったのと、16日で積み期間が変わるという要因もあったんでニーズがそれなりに集まった(16日はオペのエンドは無い)というところだと思いますけれども、足元でオペ調達のバランス調整もあってショートファンディング気味にしている人が多いっつー所だと思います。金曜のオペの実施によって「次の積み期間もオペは多めに入れていきますよ」というのが確認できたとも言えるので、そのうちまた余剰感は更に高まるんでしょうけどね。

あとさ、誰得雑談のオマケなんですけど、金利入札方式のオペって足を1週間程度に設定してオファーすると期落ちが増えるのでその分だけ見た目のオファー頻度が高まるので、いかにも「供給しています感」が出るのでアピールによろしいんじゃないですかね。まあそれを極端にされても忙しいだけになりますが(^^)。

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2011/08/12

○固定金利オペが増えた分のバランスは短めの金利入札オペが良いのではという誰得雑談

まあこの前もこの話したような気がするのだが相変わらずな状態なので(^^)。

おとといのオペオファー(買入系のオペは引用してません)
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of110810.htm

(左からオペ種類、オファー額、スタート日、エンド日)
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2011年8月12日 2011年11月9日
共通担保資金供給(全店)<金利入札方式> 14,000 2011年8月15日 2011年9月20日

落札結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110810.htm

固定金利オペの方は応札額9,940億で按分比率が80.5%まで上昇。
金利入札オペの方は応札額9,430億でいつものように札割れ。

・・・・・ということで、まあ固定オペの按分が上昇しましたねという話はおとといや昨日に話題にもなっていましたが、足元GCの資金調達自体がなくなっている訳でも無くて、それなりにオペの応札ニーズはあるはずなのですが、金利入札方式のオペにはそんなに札が入っていない感じでして、こらまた何でですねんという話を考えた場合、どう見てもおとといの場合は金利入札方式のオペの足が長いですがなという点にポイントがあるような希ガス。

先般の追加緩和策のようなものが出た時に、固定金利オペ6か月物がまたまた5兆円増額されたのはご案内の通りですが、最終的には固定金利オペの残高が3か月で20兆円、6か月で15兆円という中々素敵な額になってしまいまして、単純に平均すると固定オペでの調達期間が4.3か月位になる訳でございますが、それってまあ普通に考えて調達期間が長い、ってか短期金融市場的にはかなり長いイメージになりますよね、という話になるかと思いますです、はい。

短期市場での商品って短国だとメインは3か月、CPだと2週間程度から2か月程度までがメインでざっくりイメージ的には1か月前後とかだと思うのですが、オペの固定金利部分が拡大すると調達サイドの方が長くなる訳で、(まあそんな人はいませんけれども)極端な例を考えて「全部固定金利オペで調達」とやってしまうと調達の期間が短期市場でのメインの商品(なので在庫を持ってたりする)の運用期間よりも長くなるという怪奇現象が生じてしまう訳ですわな。

0.10%で取れるんだからいいじゃないかという説も無いわけでは無いですが、そもそも短国のレートが同じように低水準になっていて入札の平均が中々0.10%に乗らない(水曜の2か月がやっと10乗せてましたがセカンダリーでは10割れでしたな)ので逆鞘ですし、極端なケースとして考えた場合の調達のデュレーション>運用のデュレーションってな感じになってしまうとショートポジションを取っているのと同じ事になっていまいますから、足元の金融政策で金利が上昇する方向というのはどう見ても有り得ず、一方で金利が低下する方向の可能性はオオアリクイという状況を鑑みるとポジションとしてどう見ても不利(なのでそんなポジションにする奴はいないが)。従いまして足元で長い固定金利オペが拡大してくると、どうしても調達のバランスを取る為にはその一方で短い調達が必要になる、という事になるわけで砂。

もう一つ重要な理由としては、証券業者の資金ポジションが投資家の売買や国債入札によって頻繁にぶれる(だいたい大きいのは短国要因)ことでありまして、オペでの共通担保は当然ながら差し替え可能ですけれども、ベースで調達を増やしすぎると売買動向によっては調達のやりすぎ状態になるリスクが出てきます(当然そうなった場合はカバーしないといけないからやられる可能性が)ので、それを調整するためには調達をあまり長くしすぎない方が良い(調整しやすいから)というのもある訳でございまして、おとといのオペのような1か月半近い金利入札のオペとかあまりニーズが無いですわなっちゅー結論にあるかと思います。


・・・・・と、いう話はこの前もしたと思いますが、今回の追加緩和のようなものが実施された時も「超過準備付利金利が下がったら調達やられてエライコッチャですがな」という従来あまり強く意識しないで良かったネタも発生しているという点を鑑みますと、資金供給オペの全体としての平均期間があまり長期化しないように運営して頂きますと市場がスムーズに動くんじゃないかと思うのでありました。

以上誰得雑談でした。

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2011/08/09

○NY株式が下落ですかそうですかという起き抜けメモ

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aKTPaDpkJNL0
世界株安の様相、米国債は上昇−米格下げに伴う投資家懸念を反映

・・・・・・・米国格下げに伴う懸念があるんだったら何で米債の利回りが前日比15毛も低下(今見たら25毛強ですかそうですか)するんですかと。

つーか「世界的な株安がNYに押し寄せました」とか言ってるけど欧州でECBの国債買いがどうしたこうしたという話をしている時(昨日の東京の夕方)ってスペインとかイタリアは株も債券も爆騰(株より債券の爆騰ぶりがワロタのだが)しとったんだが(今見たら上昇していたスペインとかもマイナスですかそうですか)。ちなみにドイツとかの債券はその時点では下落しておられましたが。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=axMVysfdFx7A
欧州債:イタリアとスペイン債急伸、利回りがユーロ導入来で最も低下

↑これは日本語が微妙に紛らわしくて、「利回り低下幅」が最大という事でして、「利回り水準」の方は相変わらずのあばばばばーであるのはご案内の通りでございます。ご参考まで。

まあそもそもの問題は欧州のような気がしますけど何がどうなっているのやら。アジア株が妙に威勢良く下がったのと含めて考えると、いわゆるひとつの「リスクオフ」という後付講釈とモメンタム説明に便利だけど実態が無いのであまり使わない方が良い便利なマジックワードを米国投資家の動きとして使うしかねえのかなと思うのでありましたorz

というかモーサテのコメンテーターはん「格下げを受けてダウ下落」「米国債担保価値低下で借り入れ可能額減少」とかゆーとるがお前さん米国長期債が威勢良く金利低下している話との整合性が全く取れないだろ。


○米国よりも格付けが低い国なのに安全資産&SNB涙目

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920014&sid=aSQwzPrRBWgk
NY外為:円とフランが上昇−米格下げと欧州債務危機で逃避需要

ということで主要クロスレート
http://www.bloomberg.co.jp/markets/currencies/fxc.html

今(東京の朝6時ごろ)のレートでドル円が77.7125だそうですが、
スイスフランのレートが泣けるざます。
CHF-EUR:0.9342

・・・・・・えーっと、これって直近高値を更新してスイス高になっていると思うのでございますが、利下げして量的緩和もどきのようなこと(量的緩和というよりは当座預金ターゲット政策という方が表現として適正かと)を実施したのですけれどもこりゃまた残念なことですなあ(棒読み)という感じですが、以前介入した結果損師となってしまった件で結構ボコボコに不評となっているSNBさんでいらっしゃいますが、これはヤケを起こして介入をするのでしょうかとwktkの展開ではございます。

というのが朝起きての雑談であるが、本来のネタを投入しナイト。


○1日の資金需給の数字だけ見て非不胎化介入とかまだ言ってるのは困ったもんで

どれを晒し上げにしても良いのだが検索に引っかかったのが朝日新聞なので朝日をネタに。
http://www.asahi.com/business/update/0808/TKY201108080139.html
円資金、4.8兆円供給 日銀、円高防ぐ狙い

『日本銀行は8日、金融市場に事実上約4.8兆円にのぼる円資金を供給する。市場に出回る資金を大量に増やすことで市場の不安を和らげるとともに、金利の低下を促して円が売られやすい環境をつくり、円高ドル安を防ぐ狙いだ。』

『政府・日銀は4日、円を売ってドルを買う為替介入に踏み切り、規模は4兆円を超えた。この時に売った円資金が決済されて8日の市場に出回った。日銀は、資金量を一定に保つため、手持ちの債券を売るなどして円資金を吸収することもあるが、今回は市場に放置したままにする「非不胎化」を選んだ。』(両方とも上記URLより)

何か微妙に判ったような判らんような書き方をしていますが、そもそも資金供給しているのは「外国為替特別会計」という財政要因で日銀が供給している訳ではない(何となく2段目の書き方はそういう書き方になっているが)ですし、そもそも「市場の不安を和らげる」とか関係ないですから。

で、まあ最大の問題点は相変わらず「非不胎化」の話をしていることでして、もうこの話は去年9月の介入の時に悪態書いた通りで、その日一日の資金需給の結果を見て非不胎化だの何だのという話をするのは無意味でありまして、恒常的に超過準備がある状態を放置すると短期市場金利は預金ファシリティー金利まで勝手に低下するのですから、過去の枠組みですと介入で放出された資金分は通常の資金需給も含めて調節されますし、現在の枠組みですと誘導目標金利が0〜0.10%であって預金ファシリティー金利が0.10%なのですから別にその分の資金需給は放置して良しという話ですわな。

その後介入分を為券発行するとか(外為特別会計の円貨預け金とかもあるので、特に為券が増発されないかもしれないけど)の事後的な話で非不胎化どうのこうのというならまだ話は判る(が基本的には為券が増発された場合には当然ながら財政要因による資金吸収要因になりますから、その分っていうのは他の条件が中立だとした場合には資金供給として出ないとインターバンク市場的に言えば資金需給が狂ってしまいますので、事後的には介入資金分の財政揚げ分ってのは資金供給される筈なんですけど、数十兆円単位で介入でもしないとそれ以外の資金需給要因の方が大きいのでその中に紛れてしまいますんでよく判らんという結果になると思いますんであまり意味のある話では無いと思うんですけど)のですが、1日の資金需給で非不胎化だの何だのとか言うのって何なんだかと思います。

・・・・・・・でね、朝日をたまたま槍玉に挙げましたが、そもそもあたくしがベンダーで見てたまげたのは共同通信が大々的に「非不胎化」とかいうヘッドラインと記事を配信していることでして、まあ共同がそういう記事を打ったら他の全国紙や地方紙は追随するわなと思う次第でありまして、とりあえず共同通信勘弁してよという所でございます(さすがにあたくしの見た限り時事とブルームバーグは非不胎化の話はしていませんでした)。

ちなみに、ブルームバーグニュースは逆に「市場の動揺を避けるために即日資金供給の可能性を指摘する人も」みたいな記事を出していました(探すのめんどいのでURLはスルー)のですが、まだその方が話としては筋が通っていますが、そもそも今回のネタは欧州と米国が震源で、かつ別にどこかの金融機関が飛んだとかデフォルトしたというような話ではないですし、盛大に円高に振れている位ですから円資金に関して言えば市場にストレスは掛かっていないですので、どっからどう見ても即日資金供給のニーズ無し。

というか、昨日の場合は介入で出てきた円資金が余ってT+0やT+1でGCを買いたい(=資金運用したい)ニーズの方があるという素敵な状態でありましたので、変に即日資金供給して事情を知らない人たちが「円資金市場でもストレスが掛かっているとは大変だあ」みたいな変な誤解を招かないようにという観点からすると、即日資金供給というのもこれまた変な話(だいたいからして実施しても札が100億位しか入らんのとちゃうかと)ですので、まあオペはあんなもんでしょという事でございます。

ま、非不胎化云々に関しては日銀もその辺の誤解を利用しようとしているというか、変に余計な事言われないようにというのは考えていたようで、介入の翌日になります金曜にはわざわざT+1スタートの本店オペを2兆円オファーして(入ったのは1.2兆円)8日のオペレーション要因での資金需給をプラス方向に振らせておいて、8日にオペレーションで要因で回収していないような見た目に出来るようにしたというのは芸の細かい所でございます。まあその1日の資金需給を捕まえて非不胎化がどうのこうのとか言う人たちが居なくなればこういうしょうも無い努力もせんで良いのですけどねえ・・・・・・・


とか余談だけで時間がドンドン経過していく段取りのわるいあたくしorz

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2011/08/08

○介入額が4兆5000億円くらいあったようですな

日銀による本日の資金需給予想
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/jp110808.htm

『財政等要因(受超=マイナス) 44,600』

ということで、本日の財政は払い超が4兆4600億円の見込みになっていますけれども、もともと8日は財政の出入りはネットで0〜▲2000億円程度の予想(短国発行と償還要因がありますが単純にロールされるのでチャラ)となっていましたので、つまり大体上記の額が為替介入による財政払い要因とゆー事になりますんでその額が為替介入額と思われますな、という話。

えーっと、何か木曜の時点では介入額が1兆とか2兆とかそんな感じの話があったような無かったような気がしますが、思いの他介入額が多かったですねその割には80円にワンタッチ(スリータッチ位してたかね)程度で戻ってしまいましたねという風情でありまする。

いやね、木曜の時点ではまあ頑張って持って行ったねえとか思っていたのですけれども、4兆5000億円も打ち込んでいたのかよと思いますと何かまた別の印象も受けるわけでして、米国格下げ要因はさておいても金曜の時点でドル円は78円台だったりしたと記憶しておりますが、まあ何と言うかその程度の効果しかなかったですね残念ですねという感が。

何を申し上げたいかと言いますと、よーするに今回の介入+緩和のセットなんでございますが、事前に変な報道をしないでそれこそサプライズで入れておけばもっと少ないコストで効果を出すことが出来たと思われる次第でありまして、誰が何考えて今回の作戦を作ったのか知りませんが、ヘタクソにも程があるとしか申し上げようがございません罠という所であります。つーか片棒担ぎの日経新聞はとっとと廃刊しやがれとか思いますけどね、為替介入のコストをわざわざ引き上げる報道の翌日には企業提携をおじゃんにする誤報ヘッドラインを打ち込むし、何か日本経済破壊新聞とかに名前変えた方が良いんじゃないの。

・・・・・と、話があらぬ方向に逸れましたが(^^)、4兆5000億円も打っていたというのを後付で知って恐らく「作戦が下手糞すぎ」という印象を受けたのはあたくしだけではありますまいて。

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2011/08/04

・3MTB入札貫禄の0.10%割れ

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230803.htm
・・・・・・GCも10割れとかしないし、足元では当座預金残高水準が適正水準(何をもって適正と言うのかは突っ込まないように^^)っぽい動きで、潜在的に海外の短国ニーズはありそうですが、リアルマネーがそこまで余っていない筈なんですよね。

ということで、この入札で突っ込んだのは誰だあ!!!と海原雄山状態になってプライマリーディーラーの所に行きたい今日この頃のあたくしでございますが、結局セカンダリーで0.10%になったとかベンダーに出ていまして、海原雄山が出るまでもありませんでしたあっはっは。

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2011/07/27

○市場雑談ネタで盛大にフラグを立ててみましょう(おい)

本日は毎度お馴染みの3か月TBの入札でございます。

・・・・・・えーっとですな、6月の22日の3か月TB入札で0.0918/0.0922とゆー誠に遺憾な結果になりまして、4半期末要因ですかねえとか、為替の影響で安い円資金が出てきましたねえとかゆーとったのですが、その後も日銀の当座預金残高30兆円攻撃による積みの絶賛大進捗によって潰すべきキャッシュが余りまくってGCレートは低いわというのが続いた結果として、延々と新発3か月TBの入札が補完当座預金金利の0.10%を割り込むという展開が1か月間に渡って継続中でございます。

まあ何せ3か月物TBが延々1か月に渡って0.10%割れという楽しい状況になって居ると言うことは、つまりは3か月の短国で資金を運用している人というのを想定すると、ターンオーバーしているうちにポートの3分の1が0.10%割れの運用になっているという大変に素敵な状態になっておる次第で、暗黒臭漂う展開が続くベイスかカープかという風情なのであります。

ただまあ足元に来てさすがに0.10%割れの短国持ってる意味あるんすかねという事にでもなったのかどうかは知らんですけれども、何でもかんでもモノが無くて0.10%割れじゃないと玉が出ません攻撃がだいぶ軽減されてきたようでございますので、本日の新発3か月TB入札あたりでそろそろ0.10%乗せに戻って暗黒状態は勘弁という風に思うのですけど、まあ足元でCP買い入れとかのレートも相変わらずアレですし、日銀の基金買入の趣旨は判るのですが、そうバカスカお買い上げされましてもねえという感じでありまして、運用商品が中々無いというのは相変わらずだと思います。

つーことで、まあ結局は0.10%にちょっとでもヒゲが付いたら「じゃあ買います」というのがワサワサと出てきて中々金利ちゃんは上昇しないのでしょうけれども、何ぼなんでもそろそろ入札0.10%割れの連発はご勘弁頂きたいとか思うのですが、こういう事を書いて変なフラグにならないことを希望します(だったら書くな
いうツッコミはしないように^^)。

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2011/07/19

○金曜のオペ結果を見てつらつらと雑感

金曜のオペが中々味わいのある結果だったのでメモメモ。

オファーはこちら
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of110715.htm
共通担保資金供給(本店)<金利入札方式> 14,000 2011年7月20日 2011年8月8日
共通担保資金供給(全店)<金利入札方式> 14,000 2011年7月20日 2011年8月22日

結果はこちら
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110715.htm
共通担保資金供給(本店)<金利入札方式>(7月20日スタート分) 12,141 12,141 0.100 0.100
共通担保資金供給(全店)<金利入札方式>(7月20日スタート分) 3,185 3,185 0.100 0.100

ということで、20日は財政要因で資金不足日になります(例えば上田八木短資さんのこの辺→http://www.ueda-net.co.jp/uedayagi/02-market/02_1.htmlをご参照)ので、20日スタートで資金供給オペが打たれますなあというのは織り込み済みでしたけれども、金曜は本店オペの足が8日、全店オペの足が22日という2本立てでのオファーとなりましたが、応札額が思いっきり違うのが中々こう味わいがあるというものであります。

まあこの応札額の違いは要するにニーズの違いに基づくものというのは見りゃ誰でも判ると思いますが、では何でこうまでニーズが違いますねんというのがポイントとなろうかと存じます。でまあこういうのはあたくしだけで考えても何なので適宜市場の中のお友達にああでもないこうでもないと話をしながら考えるのでありまして、そうやって出てきた考えをつらつらとメモでありまする。

えーっとですな、暫く前(固定オペがバカスカ入って金利入札オペが札割れ大会になる前、と言っても差し支えないかもですが)は資金供給オペの中で足の長いものが少なくて、更に当座預金残高の出来上がりに見られますように、資金供給の総体にはジャブジャブの余りまくり感が無いという状況でございましたわな。で、そういう時のGCレートがどうなるんですかと考えた場合、債券ディーラーの在庫ファイナスが全般的にショートファンディングに傾斜しやすくなり、足元の在庫の変動とGCの資金の主要な出し手の資金繰りの変動によってGCレートがぶれやすくなるのでありまして、そーゆー点からすると資金繰りの安定化の観点から3週間とか1か月程度の資金供給オペがある程度打たれてロールされてくるというのがGCレートぶらさない為には有効だったように思えるのですな。

ところが、足元では3か月と6か月の固定オペが30兆円(29.8兆円)打たれているし、短国買入等の買入オペは基金オペとしても入っており、そーゆー意味ではベースの資金供給オペが長期化しているという状況になっていまして、長い資金供給オペに関しては以前と違って充足していて、債券ディーラーの在庫ファイナンスのベースになる部分は十分という状態になっているんでしょうなあと思うのですよ。で、固定オペなどの足の長い資金供給が増えた分のバランスで金利入札系のオペが減ってしまいますので、債券ディーラー的には売買(特に資金繰りぶれるのは短国の売買ですな)で資金繰りがぶれる分の調整をするには金利入札系のオペで足が短い方が調整としてやりやすいとゆー話になるのかなあとか思うわけですよ。

その上当座預金残高が30兆円水準で推移しており(20日は減りますけどそれでも29兆円近くありますわな)、以前のように資金供給足りなくて足元でGC市場の資金ニーズが瞬間的に逼迫するとゆー懸念も小さくなっている上に、当座預金残高を高水準で推移させている関係上、積み後半になると準備預金の積みが進捗しまくっている人が続出してGCの買い(資金運用側)サイドのニーズが高まって市場調達も楽勝モード(というか調達しすぎて金余る方がリスクかもね)になって来るのでございまして、そーゆー点からすると積み後半にもろ被りの資金供給よりも実は税揚げ位までにエンドが来る様なオペの方がニーズあるんじゃネーノという感じでございまして、昨日のオペで積み後半を跨いで8月後半にエンドが来るる方の全店オペの応札が8月前半エンドのオペと比較して応札が4分の1程度に留まったのは基金オペの拡大と当座預金残高の高水準での推移を続けるという資金供給オペのパターン変化による物なんでしょうなあ、などとつらつらと思う(まあ人と話をしながら理解した、というのが正しいが^^)のでありました。つまり資金供給オペのパターンが変化することによって、通常の金利入札型オペに関しても市場のニーズのパターンが変わったという事なのだろうなあと思いますと、中々マニア的には味わいの深いものがございます次第。

以上、一部のマニア以外何が何だか判らない話を延々と展開して誠に恐縮至極。

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2011/07/15

○その他市場雑談で基金CP買入は相変わらず低いと

昨日のオペ結果。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110714.htm

CP等買入(資産買入等基金) 7,540 2,791 0.008 0.014 5.8

・・・・・えーっとですな、数字は左から応札額、落札額、按分レート、平均レート、按分利回り、となるのですが、もともとこの入札は0.10%からの利回り較差で実施しますので、よーするに出来上がりの利回りは「平均0.114%、足切り0.108%」という相変わらずのレートになっているのでありました。

まあ6月24日には「平均利回り較差0.006%、足切り利回り較差0.004%」というどう見てもお祭り状態になっていたこともありましたが、このときは四半期末要因とか何とか言いながら直近の3か月TB入札がアホのように強くなって、入札空振りショートカバーで0.04%テイクンとかいうようなゲロゲロマーライオン相場になっていて、この日とか3か月TBのオファーが0.07%とか0.08%とかでしたので、もう買入に入れる運用商品を出すのも惜しいという状態でありましたなあとか思い出すのですが、昨日とかはもうちょっと需給緩和してねとか思ったのですが、やはり普通に足切りで0.11割れでしたかそうですかorz

いやまあ確かに引き続き足元で3か月以内の短国が0.10%割って推移してるのはその通りなんですけれども、一応補完当座預金制度というのもある訳でござんすので、その辺り勘案するといつまでも3か月短国が0.10%割れのままってのもどう何すかねとは思うのですけど・・・・・

#ただし当座預金残高30兆円攻撃を延々と続けると金が余りやすくはなるので0.10%には乗ってもそれ以上の金利上昇はしにくいと思うのでござんすが

まあ何ですな、当座預金30兆円攻撃で短国が補完当座預金制度の存在をスルーするレートになるのもアチャーではありますが、CP市場の方でもまた例によって例の如くでこのようなテイタラクになりますと、銘柄間格差もへったくれもない素敵な価格形成が絶賛進行中という所で、いやまあ毎度の事ですが日銀この手の施策やると全然効かないでエライコッチャなのか効きすぎでエライコッチャなのかという、昭和の冷房機みたいな事象が起きるのが仕様ですな・・・・ってまあこの辺って微調整するの難しいのはその通りですから市場の片隅の無力参加者の愚痴ですよ愚痴(^^)。

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2011/07/07

○3MTBもまた0.09%台でしたな

まあシャーナイナイの結果なんですが。
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230706.htm

3. 発行日 平成23年7月11日

4. 償還期限 平成23年10月11日

ということで毎度の3か月物発行予定額4兆8000億円ですな。

(3)募入最低価格 99円97銭6厘0毛
(募入最高利回り) (0.0952%)

(4)募入最低価格に 15.6692%
   おける案分比率

(5)募入平均価格 99円97銭7厘0毛
(募入平均利回り ) (0.0912%)

ということで、平均0.0912%の足切り0.0952%というこれまた素敵な結果。

まあ昨日の場合は入札前の前場段階で0.09%どころか0.0875%とかゆーよーな素晴らしい取引がブローカーで展開されていましたので、そらまあ強い入札でございましょうなあという所ではございましたが、来週以降財政揚げ超が続いて自然体で現在のウルトラ超過準備が減ってくる(といっても準備預金の進捗的に言えば今回の積み最終が来週金曜ですけれから積みが進捗しまくっている状況は来週もそうなんですけど)とゆー事にはなると思うのですが、おまいらそんなに潰す金あるんかいなとゆー所でございます。まあ今そこに余っている金がうじゃうじゃあるのは当座預金残高見りゃ判りますけど。

でですな、昨日の市場推計ベースの落札分布見ますと、ここもと目だった「どこか1社がアホほど落札してついでに不明札多し」というのではなかったのがふーんという感じでしたが、まあ結局セカンダリーは平均オファーの足切りビットとかだったと聞いておりますので、先月末近辺からの流れで0.10%割れの短国というのが継続していて、その余波はまだ継続ちゅう所なんでしょうけど、現先とかレポのレートが足元でそこまで激下がりしている訳でもなく、うっかりすると現先の方が3MTBよりもレートが良かったりする日もあるっつー状況になっているように思えるのですが、そーゆー状況がサステイナブルなのよとゆー疑問は無いわけではないが、ここであたくしが大々的に「いや足元の短国市場の状況は一時的(キリッ)」とか言い出すとフラグになる恐れがありますので予想は自主規制である(−−;

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2011/07/06

○6か月TBまで0.10%割れですと??

昨日は10年国債の入札もあった気がしますが、ネタ的にはどう見ても短国です本当にカムサハムニダ(^^)。

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230705.htm

3.発行日 平成23年7月8日
4.償還期限 平成24年1月13日

ということで6か月ものですよ半期末と年末通過しますよ。

(3)募入最低価格 99円94銭7厘
(募入最高利回り) (0.1024%)

(4)募入最低価格に 3.8472%
   おける案分比率

(5)募入平均価格 99円94銭9厘
(募入平均利回り ) (0.0985%)

ちょwwwww

という事で、昨日の6か月TB入札もまた平均落札が貫禄の0.10割れだわ、足切りの0.1024%は3.8%しか入っていないわという大変に素敵な結果。テールまで2厘あるという事はもうちょっと上に必殺の札が入った結果という話になりますが、まあここもと上で切れてしまう事が多いので、必殺を上に入れざるを得ないとゆーのはありますけれども、何と申しますかあのこれ6か月物なんですけどと思いつつ市場推計の大口落札業者を確認しに逝ったら一社が15200億と突出して多くて(第2位が4300億)不明が9200億ですかそうですか発行総額35000億円でしたよねえという事で、まあ何となくまた今回も例のアレ(敢えて細かく書かない^^)でございますかそうですかという動きでございまする。

えーっとですな、先週終わりから債券市場は米国の急に景気回復が来たので状態を受けているのかどうか知りませんが妙に押し込んでいるのでございます(今日は戻ると思いますけど、とフラグを立ててみる^^)けれども、こーゆー時は普通「長期債にここぞとばかり押し目買いが入って待機資金になっていた短国が外れる」とゆーもんだと思っておったのですが、どちらかと申しますと長いところが重くなりながらそっちを外した金が短国に入っているんじゃネーノってな風情を醸し出しているのが何とも残念無念な展開。

まあそれに加えまして、今回の積み期間につきましては、6月20日の国債大量償還で当座預金残高が34兆円台に積み上がりまして、その後も当座預金残高は積みあがった状態が継続していまして、昨日も32兆円とかになっています。そんなこんなで超過準備も積みあがっているのですけれども、従来って銀行の資金繰り部門の建て付けって超過準備を極力積まないのが前提になっていたのですが、補完当座預金制度の創設と足元の超過準備アホほど積み上げ攻撃によって従来の前提条件が変わってしまっているのが足元の状況だと思われますけれども、まあそういうのって急に前提を変えられましても直ぐに対応できるかとゆーとこれまた別問題というのがありますので、恐らく銀行さんの中でも「あまりにも大きな超過準備を積むのはイクナイ」という建て付けが生きている所もそれなりにあると思うのですよね。でもってそうなりますと、超過準備が積みあがりすぎた場合に仕方が無いので短国が10bpをちょっと位切る程度なら買うのやむなし的な人がいてもおかしくないのかなあとか勝手に想像しているのである。

なお、今のはあたくしの勝手な想像の世界でありまして、あくまでも仮説の世界でございますので正確性に関しては無担保無保証ノンリコースという扱いで宜しくお願いいたしたく候。まあそれに超過準備が恒常的にどどーんと出るというようになってきた場合、わざわざ超過準備付利金利よりも低い利回りの国債を買わなくても良いように内部的に建て付けが変わってくると思いますので、日銀当座預金直接取引先が恒常的に超過準備付利金利を下回る利回りの短期国債を買ってくるという話にはならないとは思うのですけどね。

あとそもそもの話なんですけど、来週になると財政の揚げ超の日が多くなって来て、よほど無理無理供給をしてこない限り当座預金残高は来週になるとそこそこ落ちて来るので、まあいつまでもあると思うな当座預金30兆円という所だとは思いますし、何気に固定金利オペ(基金共通担保資金供給)も応札2倍程度のところからは応札が減ってこないですし、共通担保オペを打つと一頃は応札1000億以下とかいうような涙の出るような状態でしたが、足元ではそこまでの状況でも無いですから、ファンディングのニーズ自体はそれなりにあると思うのですけどね。

と、マニア的誰得雑談でどうもすいませんすいません。

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2011/06/30

○3か月TB入札(^^)

昨日の3か月TB入札結果。
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230629.htm

(3)募入最低価格 99円97銭5厘5毛
(募入最高利回り) (0.0982%)

(5)募入平均価格 99円97銭7厘5毛
(募入平均利回り) (0.0902%)

ちょwwwwwなんですかこのテールの長さはという感じでございますが、前場の段階ではやたら強い所でWIをやっていたので、空振りを避けようとゆーことでうっかりすると0.07%台とかから応札したんでしょうなあとは思うのですが、まー案の定預金ファシリティー金利割れのニーズは限定的でございまして、4兆8000億円の入札分を全部捌くだけの札が無かったので、足切りだけは0.0982%と0.10%直前寸止めレートになりましたとゆーことでしょうな。

つーかですな、いやまあ先週の入札で壮絶ショートカバーさせられた人もいたようですので入札空振りはマズーという事で上に必殺の札を入れるのは判るんざますが、このレベルって業者の調達コストや預金ファシリティーとの勘案で言えば実質的にはマイナス金利の世界(ただし預金ファシリティーの外側にいる投資家にとってはゼロより高い場合はプラス金利ではあるのが話をややこしくするのだが^^)でして、そのマイナス金利の範囲内で札を流してどうすんねんといいますか、必殺の次の札は0.10%でエエンチャウノとか思うのは気楽な傍観者だからですかそうですか(^^)。

まあ何はともあれ、0.10%割れのニーズが限定的とゆーのが判明した所で華麗に足切りオファーとかなったようで、これはまた何とも香ばしい入札となりましてちったあ短国市場正常化に向かってくれるかねとは思うのざますけれども、まだ海外タイムとかでは順調に販売が進んでいるっぽいので、やはり先々週の木曜辺りから短国ちゃんが変調というよりは夏の短国祭り状態になっていた流れの余波がまだ少々ちゅう所でしょうかねえ、よー知らんが。

とりあえず明日はカレンダーベースで4半期末を目出度く通過しますので、そこでここもと強かった短国のうちどの辺りまでが期末特殊要因でござるの巻であって、どの辺りまでが預金ファシリティーの外側の人たちのマジ買いなのかがある程度見えるかなあとwktkしているのですが、そうは言ってもビットサイドが0.10%乗せになっちゃったら期末特殊要因で買った人も別に直ぐには売ってこないかもしれませんし(中長期債の購入との入替で飛び出てくるかも知れませんけどね)にゃあとゆーことですが、以上の相場雑談にはあたくしの妄想成分も多分に含有されておりますことを念の為ご了解されたく存じますです、よー知らんがの。

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2011/06/29

・ちょっと真面目に今日は3か月TB入札ですねという雑談

さてさて、まあそんな雑談は雑談と致しまして、ちょっと真面目に相場ネタといえば本日は3か月TBの入札でございます。何せ前回の入札は平均0.0918%足切り0.0922%という大変に素敵な結果になりまして、まだその余波でモノナシ状態になっているのか、相変わらず短い所のTBは預金ファシリティーを下回る金利じゃないとモノが出てこないというかうっかりすると売りに行っても預金ファシリティー以下の素敵な金利になるっぽい(とあたくしが申し上げるのを見て千億単位で売りに行って0.10以上のビットしか出なかったと言われても苦情は受け付けませんので念の為申し添えます^^)とゆーのが昨日辺りの短国市場クオリティーだったようでございますので、今日の入札ちゃんで0.10%乗ってくれるのかどうかは正直知らん。

まあこの前から半分口惜し紛れに申し上げておりますように(-_-メ)、本来的に言えば超足元の些少な額なら兎も角、毎週4.8兆円の入札が行われる新発3か月TBが入札レベルから預金ファシリティー金利を下回るとかゆーのは何ぼなんでもそこまで当座預金制度の外側に金は無いだろ(米国ですとGSEと言われる人たちが資金を莫大に持っていて実効FFレートが預金ファシリティー金利を恒常的に下回るというのはありますが、日本では預金ファシリティーの外側にある短期金融市場の余資は短国の発行額を全部カバーする程は存在しない筈)と思うので、決算等の季節的要因が絡んでいるとは思いますけど、本当の本当に債券市場の待機資金とかがうじゃうじゃ流れているといかゆーのだったらこらまたエライコッチャですなあとも思うのでありました。

今月は国債大量償還の関係で20日以降日銀当座預金残高が高水準で推移しており、財政の揚げが来るのが来週以降となりまして、次の大きな財政揚げが4日の税揚げだと思うのですが、そこに向けて何の供給をしなくても当座預金残高は楽勝で30兆円を維持するという素敵な状態でありますので、まあ確かにそもそも準備預金の進捗が良くて、資金が余りやすくて、うっかりオペで資金取りすぎちゃうとGCで担保の方をカバーしにいかないと行けなくなりそうな勢いですから、超足元が低いのはわからんでもないのですが、何もあーた3MTBまで波及せんでも・・・・とは思うのでございましたですよ。はい。

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2011/06/23

○短国入札ェ・・・・・・

昨日のTB3か月の入札結果
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230622.htm

(3)募入最低価格 99円97銭7厘0毛
(募入最高利回り) (0.0922%)

(5)募入平均価格 99円97銭7厘1毛
(募入平均利回り )(0.0918%)

・・・・・(;゚д゚)

いやまあ前場の段階で新発WI取引が0.090/0.095とかいうお茶目な気配になっていましたので0.10%割れは覚悟していましたけど、何もそこまで強くせんでもエエジャロと思うのでありますが・・・・・とか言ってたらセカンダリーの業者間市場で0.045%だの何だのとかケシカラン出合いがあったようで更に(;゚д゚)な状態。どうも一部の投資家だか何だかがドカンと購入だか落札だかしたようで、4兆8000億円の発行予定額に対して市場推定のいわゆる不明玉が3兆円を超えるという有様になり、入札空振りとなった業者がショートカバーを入れたり、その煽りで他の短国も強くなって0.10%を大きく下回るレートで出合ってみたりと散々な状態だったようでございますな。ナムナム。

えーっとですな、先日あたくし申し上げましたように、0.10%割れの短国を購入するのに経済的な意味があるのって、日銀当座預金制度の外側にいる人に限りますんで、そーなりますとガイジンに生損保に投信・年金となるのですが、足元でドル円スワップがワークすると申しましてもこれらの買いだけで4兆8000億のニーズが爆裂するとかあまり想定し難いものがございますし、それならもうちょっと不明玉少ないと思う(業者にそれなりに札が分散されると思うのだが)のですけど、何なんでしょうねこれ。

まあ6月末という四半期末を控えて国債残高(短国ですけど)調整しようと思った時に1兆以上のオーダーで玉を確保するタイミングって短国入札しかない(しかも受渡ベースで言えば昨日の入札がラストチャンス)ので買ったお方でもいるのかなあとか妄想するのでございますが、どちらにしても日銀当座預金に置いておけば超過準備部分に0.10%の付利があるのに0.10%割れの短国を買うとか純粋な金勘定としては全く引き合わない話でございまして、仮に昨日大量購入している投資家(業者は在庫持ったりショートカバーしたりしなきゃいけないから買うけど別に投資で買っているわけではないので話は別)が日銀当座預金使える人だとしたら全く持って意味不明っつーかおめーそれ株主に対して申し訳ないと思わないのかと存じます罠。いやまあ債券残高がどうのこうのとかあるのでしょうけれども、周囲の皆さん大迷惑なんですけどねえマッタクモウ。

まーしかし何ですな、昨日ネタにした国債投資家懇談会での凍死家の皆様の買いたい弱気オンパレードを見た後にこの落札結果およびその後のカーニボーを見せられますと、お前らどんだけ待機資金抱えとんじゃとゆー所でございますわなあっはっはっはっはorz

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2011/06/21

・短国とかの雑談続き

昨日は先週の短国市場がどうのこうのとかCP市場がどうのこうのという話をした訳ですが、その後も色々と確認してみましたが、結局のところ欧州関連でのファンディングで金が詰まっているとかいう訳でも無さそうで(なってたらEONIAとかが変なことになってる筈)、ファンディングの絡みでドル放出した結果安い円が出来たというよりは、フォワードとかの絡み(まあフォワードが資金繰りに関係ないかというと関係はある場合もあるので原因は当事者じゃないとよく判らんけど)で色々と時空が歪んでくれたようでおじゃる。

まあ何はともあれ、時空の歪み(^^)によって短い所の円資金でお安いお金が放出されてくれた事によって、世の中の短国がかっさらわれてしまいまして新発3か月TBも玉がカラカラ状態になってしまった状況というのはお安いお金の放出が終了しても別にそのリバースの動きが起きる訳では無いのでカラカラ状態はナオランチ会長となるのでありまふ。

つーこって、まーこの調子ですと水曜の3か月入札まで玉無しの助状態が続くものと思われます(ってまあ明日の午後までの話ですが)が、入札はどうなるのやらと中々こうwktkな状態ではあります。とは言いましてもそもそも論として短国の0.10%をアウトライトで買うニーズというのは特殊ニーズと日銀当座預金制度の外側にいる人だけでありまして、それだけで4兆8000億円が充足するとはさすがに想像できませんから前回並みとかいう話になるんでしょうけど。

ま、あと注目してるのはCPレート、というかオペとの関係でありまして、最近は短国金利の方も3か月で0.105%に中々届かないというような素敵なレートになっているから比較感からするとCPもこんなもんでっしゃろという感じなのかもしれませんが、どうも基金CP買入効果で金利が下がっている部分があるんじゃねえのかというのが直感的にするのでございまして、足元では短国市場が玉なし祭りなのでよく判らんですけど、一巡した後にCP金利ちゃんがどう推移するのか、もしかしてオペが価格形成を歪めに来てないかなあという辺りを見たいなあとか思うのでありまする。

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2011/06/20

○CP買入のレートが素敵なことになっていたりその他

金曜のオペ結果。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110617.htm

>CP等買入(資産買入等基金) 5,180 2,725 0.007 0.011 16.8

左から順に応札額、落札額、足切りレート、平均レート、足切りの按分比率、となるのですが、えーっとこのオペは0.10%からの利回り較差で応札するのですから平均0.011%ってえ事は出来上がり0.111%で足切り0.107%ってあーたどういう事よという感じなのでございまする。

そらまあ足元でCPのレートが何でもかんでも低くて、1年未満の社債で一部スプレッドが乗っている筈の銘柄でもCPでは銘柄間の格差がろくすっぽ無いわなという感じではございますが、足元では短国のレートも低位安定している上に、諸般の事情で資金が短国とかGCレポとかの方面に流入している事もありまして、そもそもが短国の代替でキャッシュ潰しにCPに資金が入りやすい状況でもありますので、CPオペによる価格形成への影響と通常の市場要因によるものがどの位ウェイトあるのかが微妙にイメージしにくいざますので、CPオペで市場の歪みが酷くなっているアルねという風にいえるかどうかは今の所ワカランチ会長。

海外時間的には先週の水曜位からだと思うのですけれども、ギリシャが年中行事のように昨年に続いて初夏のお祭り状態になっておりまして、その流れでドルファンディングが微妙にアレになっておられるとの事のようでございまして、何かお前ら去年と同じ事やってるとかどういう健忘症なのよと思います(けど多分ECBに打ち込みとか出来るからポジション拡大だぜヒャッハーとかやってたんでしょ欧州銀行って)が、まあそういう健忘症の連中がおりますので期近ドル金先とかにも影響出てたようざんして、何がどうなっているのかは兎も角として、ドルファンディングのプチ祭りの余波でコストの安い円資金が市場に出てきて短国は堅調だわGCは資金運用ニーズ強いわというのが先週ちょっとあったという感じでござんすので、その余波がCPに波及した可能性もありますな、という事でございます。

ただまあ去年と違ってさすがにファンディング祭りで日々フェスティバルになるかっちゅうとギリシャの延焼状況次第なんでしょうかねえ、よー知らんがな。

ということで、まあ超短い所は相変わらずの相変わらず振りであるというメモなのでありました。

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2011/06/10

○まあ短国とかは素敵に安定していまして

ここもとの3か月TBの落札結果

199回債:6月8日入札、平均0.1027%、足切り0.1043%
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230608.htm

197回債:6月1日入札、平均0.1039%、足切り0.1043%
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230601.htm

196回債:5月25日入札、平均0.1039%、足切り0.1043%
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230525.htm

どう見ても低位超安定です本当にありがとうございました。


今週の6か月TBの落札結果

198回債:6月7日入札、平均0.1083%、足切り0.1103%
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230607.htm

どう見てもイールドカーブがありません本当にありがとうございました。

・・・・・・とまあそんな感じですっかり短国市場が安定していてすっかり足元では安定していないどこぞの社債関連の雑談ばかりが多くなっている今日この頃のあたくしでございますが(−−;短国市場超安定の背景としては米国の短国がどうのこうのとかもあるみたいですけれども、何はともあれ一番効いているのは日銀の資金供給姿勢がレポ金利を0.100〜0.105%水準で磔の刑にしようという動きになっている事かなあと思うので忘れないうちにメモメモ。

つまりですな、今回の積み期間って入りの所での当座預金残高が29兆円弱の水準でスタートしたのですが、その後当座預金残高が27兆円レベルまで落ちてきた所でGCレートが若干上昇の香り(といっても0.100が0.105になるとかいうレベル)を漂わせたのですけれども、25日に久々の共通担保本店オペをオファーし、その後も27日、30日・・・・とホイホイと本店オペのオファーを行いまして、在庫ファイナンスをGCとオペで行っている証券ディーラーに向けてGCのレートを切り上げなくてもよろしおすえという姿勢を見せたのがいい感じで効いてGCレートは0.100%水準できっちり安定モード(足元では積み最終近くなっているので積み終了モードに伴いGCレートが下がりやすくなっていますので東京レポレートも0.10%割れになっています)となって誠に結構な安定振りでございます。

つーことで、GC安定化→短国金利安定化という感じで大変に平和な短国ちゃん市場でありますが、地味に日銀のオペがきっちりとしていて安定感があるとこういう風になる訳でございまして、市場機能論だの何だのとか言って変にGCを振らせるのを容認するようなオペをやらなきゃこーゆー話になる次第でございまして、いやまあその件は公表文書的にはマズーなのかも知れませんが、かつて「お前そら声明文と話が違うじゃねえか」と文句が出まくった調節と、足元の比較と言うのを金融市場局さんの調節部門的にはきっちりとレビューして頂きたく存じます次第でござりまする。

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2011/06/07

東電関連はどうしてこう悪態ネタばかりが出てくるのでしょうか・・・・ということで、やはり6月6日は6月6日でしたという悪態雑談で今日は勘弁。

○東証社長のインタビュー記事で大変なことに

http://www.asahi.com/business/update/0604/TKY201106030609.html
東証社長、東電の法的整理を主張 「日航と同様に」
2011年6月4日10時26分

良く見ますとネットの記事は土曜の午前中に出ていたようで(一応日曜にはそんなのあるなあとは思ったがここまで大事になるとは思わなかったし、そもそも火消し出るだろと思ってたですorz)、新聞だと朝日新聞の日曜の朝刊の経済面に出ていたとか何とかだと思いましたが、新聞に関してはそのものズバリを確認していないので良く判らん。

んでもって記事より。

『東京証券取引所グループの斉藤惇社長は、原発事故で経営危機にある東京電力について、法的整理による再建が望ましいという見解を明らかにした。朝日新聞のウェブマガジン「法と経済のジャーナル Asahi Judiciary」のインタビューに答えた。』

『1990年代の金融システム危機を参考にした処理案も提示。特別法をつくり、東電の資産内容を厳しく調査。債務超過ならば一時国有化し、銀行には債権放棄を求める。その場合、東電は上場廃止になるが、数年後に発電会社として再上場する案を示した。送電設備の売却や原発の国有化の可能性も指摘した。』(上記URLより)

ということで、オリジナルのインタビュー記事内容は上記のWebマガジン(有料です)を見ないと判らないのですが、途中まではこちらで読む事ができるようでございます。

http://astand.asahi.com/magazine/judiciary/articles/2011053100009.html
「東電は法的処理が望ましい」「政治のリーダーシップが必要」
東電賠償問題で斉藤惇東証社長が提言
2011年06月03日(約10400字)

『東京電力の福島第一原子力発電所放射能漏れ事故の損害賠償を支援する政府の枠組みをめぐり、東京証券取引所グループの斉藤惇社長が「できることなら東電は日本航空(JAL)と同様の法的処理が望ましい」「政治のリーダーシップがあれば可能だ」「その結果、東電が上場廃止になっても受容せざるを得ない」などと語った。政府が東電に融資している金融機関に「債権放棄」を求めたことに斉藤社長が「異義」を唱えた真意を尋ねるインタビューの中での発言。破綻した原発中心の電力ビジネスの在り方についても聞いた。』


・・・・・・で、その結果ですが市場はこういう反応を。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aEQvzj82iVqU
東電株がストップ安で安値、東証社長の法的整理望ましい発言報道(3)

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920000&sid=aTKJpPBBreB4
東電CDS、東証社長発言で社債保証コストが1000bp台に拡大


そらまあそういう事になりますわなという感じですが、どうもインタビュー記事が途中までになっているので斉藤社長の説明が良く判らん(質問と答えの流れが微妙に何だかなあという感じなので)のですが、どうも読んでいると何だこの人不見識じゃんという感じも漂ってくる気がするのでありますが、まあこういうのは最初から最後まで見ないと判らんですし、そもそも書いているのが朝日新聞なので本件に関しては朝日新聞フィルターが入っている可能性があって即断は避けておこうかと思います。

とは言え一言。上記インタビューの中で斉藤アンディーさんが「銀行の貸し手責任がある」とか言ってますけど、貸し手責任というのは「返済の可能性が低いのが明らかなのに貸出あるいは追い貸しをしているケース」を言うのであって、国策としてのインフラ企業であり、かつ当時の日本航空と違って累積赤字の山でも何でもない企業である電力供給会社に対しての融資を捕まえて「貸し手責任」と言うとは頭おかしいんじゃねえのとしか申し上げようが無いのですけど。真っ赤っ赤なのに表面化恐れて延命していた住専融資とかと話を一緒くたにするとか意味わかんねえ。

インタビューでアンディーさん「銀行は債権者で一部株主だからガバナンス働かせろ」というような事も言っているようですが、屁みたいな持分で東電様みたいな取引先に何か言える訳ねえだろという感じですし、潰れそうな企業に貸してるんじゃないんですから銀行がそんなに取引先企業に対してガバナンスとやらを効かせる事なんて出来ないんですけど。大体からして原発は国策で推進していて、それに関しては経済産業省やら原子力ナントカ保安院やら何やらと色々な政府関与のある世界で、取引先銀行如きが口だせるかってえの。

#大体からして「ガバナンスを効かせる」とか言って銀行が取引先の事業展開に口を出して融資引き上げたら「貸し渋り」とか「貸し剥がし」とか朝日新聞あたりが先頭切って銀行叩きするでしょうが・・・・・


○発言そのものがそもそも不適切な上に事後処理も糞な東証は腹を切って(自粛)

話がちと脱線しましたが、まーそれは兎も角として、5月13日の枝野官房長官会見において枝野さんの「債権放棄恫喝発言」を引き出した質問をしたのが朝日新聞の記者さんでして、翌日の社説でも枝野発言を絶賛しておられたのもこれまた朝日新聞でありますので、こちらのインタビューに掛かれば「東京電力は法的整理が望ましい」という発言部分がクローズアップされるのは火を見るより明らかでありまして、記事になった時にどういうインパクトを与えるかというのって普通に斉藤社長および東証サイドで想像がつくはず。

でね、そういうヘッドラインが出るというのは、まあ例えとしてどうかと思うけど、八百屋が店頭で売ってる商品を捕まえて「この商品は本来廃棄すべきだがそのまま陳列しています」というようなもん(多分もっと質が悪いが)であって、そもそも証券取引所という立場の人間、しかもトップの位置にある人間が、自分の所で上場しているだの企業に対して「法的整理すべき」とか発言するとか全く持って意味が判らない訳でして、そういう問題に対しては取引所はルールに則って中立に対処しないと取引所としての機能が果たせないと思いますがねえ。

まあ記事を読むと別に今すぐ法的整理しろといっている訳ではないのですけれども、少なくともそのように取られる発言をするのがトンチキにも程がありますし、しかも相手が朝日新聞であって、従来の論調からしたら「東電解体」的な発言にビビットに反応するの見え見えなのでありまして、何ドヤ顔でインタビュー受けてるんだという感じですし、大体からしてインタビュー記事見たらやれ原発の国有化だの電力事業の送電分離とか、お前は取引所の社長という立場でそこに上場している企業の有り方とかに何か言う資格あるのかヴォケというような感じでありますが、まあ「取引所のトップ」という立場からしたら脇が甘いですなあと思いますがどうでしょうかねえ。


でね、まあその発言についてはそんな感じでありますが、更にトンチキなのは小見出しにあるように東証の対応が糞にも程があること。

まあ朝日新聞サイドでも一応武士の情けというか、気を使ったんでしょうなあと思うのは、このネタを新聞記事ベースにしたのはネットに出たのが4日の土曜で紙の記事になったのが5日の日曜(らしい、土曜かもしれないけど兎に角記事になったのは月曜朝刊よりも前)でして(そもそものWebマガジンはマイナーなので話題にならんかったでしょ^^)、東証サイドでは当該記事に関しての何らかの火消しを月曜の立会い時間開始前に行う事が十分に可能であった筈。

然るに、東証の対応はこんな感じ。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=av1ShxIlwYWE
東証:現時点で東電が上場廃止基準に抵触すべき事実ない−報道受け

『6月6日(ブルームバーグ):東京証券取引所は6日、東京電力の上場廃止などに関する一部報道について、「現時点で東電が上場廃止基準に抵触すべき事実はないと認識している」とのコメントを発表した。』(上記URLより)

これは昼休み時間帯に出たコメントで、ああこれだけなのね肝心の斉藤社長の「法的整理」発言へのフォローは無いのねと思っていたら、ようやく引け後も引け後、夕方の6時になってやっとこんなのが。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=adN1D5p78bv0
東証:一般的に債権放棄が求められる場合について答えた−東電報道

『6月6日(ブルームバーグ):東京証券取引所の斉藤惇社長が東京電力について法的整理による再建が望ましいという見解を明らかにしたとの一部報道を受け、東証は6日、「一般的に債権放棄などが求められる場合には会社更生法やそれに代わる特別法などの法律に基づき明確なルールのもとで対応が行われるべきであるという考えをお答えしたもの」とするコメントを発表した。』(上記URLより)

・・・・・あのさ、一日取引終わってから3時間もしてからノコノコと今更何をコメント出してるのアホじゃないの東証ってとしか申し上げようが無いのでありまして、その間に株価はクソ下がりするわCDSは絶賛拡大するわで散々動いておりまして、まさにアフターフェスティバルにも程があるとはこの事であろうかと。折角朝日新聞が武士の情けで(かどうか知らんが)火消しをする時間を与えてくれているというのに東証および斉藤社長の牛の涎のようなダラダラとした対応によりまして時既にお寿司になってしまっているという事で、これはまあ朝日新聞のセンセーショナルな見出しの出し方もどうかと思いますけど、それよりも東証の対応があまりにも糞過ぎて泣けてくるというものであります。

つーかそもそもアンディーの発言が糞なのであればアンディーは腹を切って(自粛)なだけではなく、唯一ネ申又吉イエスの手によって地獄の火の中に投げ込まれるべきであるものであろうかと存じますが。どうもあのインタビュー記事見てると「一般的に債権放棄などが求められる場合」という話にはあまり見えない気がせんでもない(ただし朝日新聞フィルター入り)ですしねえ。


と言うわけで、読者様のお役に全く立たず、更に誰も得しない悪態をつい延々と書いてしまいまして誠に申し訳ございません申し訳ございませんm(__)m


○折角ですので他にも東電関連ネタ

・枝野官房長官会見より

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a1xtDz4vrjLI
枝野長官:東電の法的整理は大変な問題生じる、避けねばならぬ(1)

『6月6日(ブルームバーグ):枝野幸男官房長官は6日午後の会見で、東京証券取引所グループの斉藤惇社長が、東京電力は法的整理による再建が望ましいとの見解を示した、と一部報道で伝えられたことについて、法的整理されると「大変な問題を生じる」ため政府としては回避したいとの考えを示した。』

ほう。

『枝野氏は東電への対応について「賠償債権がしっかりと確保される、事故処理に関係している多くの事業者、特に中小企業等が有する債権がしっかりと確保されなければ原発の収束に影響を与えることになる」と指摘。その上で、東電の法的整理について「この2つの債権には優先権がないので大変な問題が生じるということを政府としては一貫して危惧をして、このことは避けなければいけないと考えている」と訴えた』(以上上記URLより)

ああやっと気がついたのね・・・・・・っておせーよお前それでも法曹出身かよという感じですが、そもそも関連の枠組み作るときにちゃんとした人からちゃんとしたレクを受けていれば最初の時点で理解している筈であって、政権に入りこんで訳の判らん入れ知恵をしている魑魅魍魎(どこぞの禿みたいなのが著名ですが有象無象は沢山いるようで)の話ばっかり聞いてるからそういうことになるのよね。

同じ会見記事でロイターから。
http://jp.reuters.com/article/politicsNews/idJPJAPAN-21546420110606
東電の法的整理は避ける、債権放棄発言していない=官房長官

>債権放棄発言していない
>債権放棄発言していない
>債権放棄発言していない

・・・・・・・・・・「トラストミー」発言で著名な鳩ポッポ先生が「人間はウソをついてはいけない」と先日仰せでございましたがさて・・・・・・・


・しかし枝野官房長官の恫喝よりも凄いのが自民党にもいたりする

と書けば判るようにお馴染みのポピュリズム全開の河野太郎先生ネタ。

昨日の朝こんなニュースが。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110606/t10013330771000.html
自民 原発賠償金仮払いへ法案
6月6日 4時14分

ほほうと思ってみていたのですが、当該法案に関して河野太郎先生がブログでご宣伝。(直リン自主規制中)

http://www.taro.org/2011/06/post-1021.php
平成23年原子力事故による被害に係わる緊急措置に関する法律案
2011年06月04日 21:03

『東電の発行する電力債は、一般担保付き社債として、他の債務よりも優先して弁済されることになっている。つまり、東電が法的整理をされた時に、電力債は、賠償金や金融機関からの借り入れよりも優先的に弁済され、残った資産で賠償金と金融機関からの借り入れが同じように弁済されることになる。』

お分かりのようで。

『電力債の弁済が行われ、資産が残らなければ、賠償は国民負担になる。しかし、国がこの仕組みで仮払いをして東電に対する求償権を持つことにより、賠償が電力債よりも優先的に弁済されることになる。』(以上上記URLより)

・・・・・・・えーっとですな、あたくし破産法を専門に勉強していた訳ではないから良く判らないのですけれども、国として先取特権としての優先順位があるのは「国税債権」でありまして、賠償金の立替払いをしたものの求償権って国税債権扱いにならないような気がするんですけどどうなんでしょ。

という技術的な問題も去ることながら、河野先生のこの発想と言うのは危険極まりないわけでありまして、即ちこの発想のそもそもの問題として、「物権の優先劣後関係を国家権力が事後法によってひっくり返そう」という意図があるのは明白でありまして、それってそもそもの近代法治国家としての根幹を揺るがす発想に他ならないと思いますけど如何でしょうか。

つまりですな、枝野官房長官の債権放棄恫喝発言(本人は「言っていない」との事ですが、笑)は無法発言なのですが、河野議員のこの発想は近代法治国家の根幹を揺るがす発想であり、最早無法を通り越して暗黒中世国家への逆戻りを容認する発想としか申し上げようがございません訳で、こんなの横行したら日本で安心して商取引できませんがなという話になりますがなと思う訳で、こんな手合いを「影の内閣 行政刷新・公務員制度改革担当大臣」にしている自民党も何考えてるんだという感じですな。

ま、自民党はそんなアホな意図でこの法案作った訳では無いとおもいますけどね。

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2011/05/12

・短国入札の件

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230511.htm
国庫短期証券(第192回)の入札結果

(3)募入最低価格 99円97銭4厘5毛
(募入最高利回り) (0.1023%)

(4)募入最低価格に 13.8239%
   おける案分比率

(5)募入平均価格 99円97銭4厘9毛
(募入平均利回り ) (0.1007%)

・・・・・ちょwwww平均99円97銭4厘9毛ということは、応札のメインの札は5厘の所に入っていたという事になるのですが、その札の利回りって0.1003%で補完当座預金金利と殆どかわらないんですけど(ちなみにその1毛上は0.9990%)。

ということで何か短国激強モードオソロシスという事でしたが、何がどうなってそうなっているのかが良く判らん(訳でもないがイマイチクリアカットになってない)のでとりあえずビックリしたことだけメモメモ。

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2011/05/11

○気がつけば短国がまたまた堅調な件について

いやまあ気がつかなくてもそうなのですが。
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul230510.htm

昨日の短国入札は6か月ものでありましたが・・・・・

(3)募入最低価格 99円94銭5厘
(募入最高利回り)
(0.1109%)

(5)募入平均価格 99円94銭5厘
(募入平均利回り )
(0.1109%)

はいはい堅調堅調・・・・・・って6か月で0.11%カツカツかよ!!という所でございますけれども、まあ足元で日銀の絶賛資金供給で金はありますし準備預金は進捗しまくってますし、海外要因とかもあるんでしたっけという事で、何かここもと短い所(と言っても1年以内の世界ですかね)は堅調でござるの巻(ただしイケメン国債に限る)。

今日は3か月の入札がある訳ですが、まあこいつの方はと申しますと相変わらず0.11%を割った状態が延々と続いてまして、というか平均落札水準は0.105%割っていたりするような素敵な水準で大体0.105%ビットとかやっておられる次第でありますが、ああ6か月まで波及しちゃったのねシャーナイなあという所であります。

つまりですな、復興国債がどうのこうのとか言って別建てで出すとか日銀引受しろとか外野の皆様(国会議員の人たちを捕まえて外野というのも酷いが^^)におかれましては色々とお騒ぎになっておられますが、現状だけの話で言えば10兆円短国の発行額が増えても短期市場は屁とも思わないのではないかというか、玉が無いので干天の慈雨状態なのではないか位の話でありまして、まあ適当に短期債混ぜながら中期ゾーン辺りまでで普通に増発すれば復興財源手当て出来るでしょと思うのでございますけれどもねえといういつもの雑談になるのでありました(^^)。

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2011/04/22

・今週2度目の3MTB入札

週に2度となりますと大型連休進行になりましたなあ(GWと書いてあるのをGEとかGMとか空目するのは金融病患者です)という感じでございますが、さっき西村さんの講演の中でちと書いたように、足元「直ぐには出そうもないけれども、もうちょっと長い目で見たら何時出るか判らん預金」がしこたま集まっている状況で短期金融市場的には足のそんなに長くない金だけはふんだんにあるという状況ですので、連休跨ぎのキャッシュを潰すという意味では運用対象物件最後の大セールでありまして、まあ堅調なんでしょと勝手に妄想。

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2011/04/21

○無担保コールレートが下がったままモドランチ会長な件について

無担保コールの直近金利推移はこちら。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/menu_m.htm

んでまあ15日までは3月の絶賛大量供給による準備預金積み進捗のし過ぎによってコールレートが下がりましたなあという感じかとも思いましたが、積み期間変わってもコールレートはモドランチ会長となりまして、今週に入って0.06%台で推移しておりまふ。

当座預金残高は18日に38.5兆、19日に37.4兆、昨日が35.9兆と推移していまして、前回積み期間の40兆円ペースからは減っていますけど相変わらずの高水準でして、今日は予定ベースでは34.2兆円とまあ徐々に減ってはいますが多いには多いという状態で、無担保コールで取りに行く必要無しの助状態になっているちゅうことでしょうな。んでもって補完当座預金制度(超過準備付利)の外側にいる主体の成行資金放出(付利される人は日銀当座預金に放り込んでおけばよいので10bp未満の金は出さない)によって冷やかしビットの6bp(補完当座預金使える人なら無担保コール6bpで取って日銀当座預金に放り込んでおけばヨロシアルなので冷やかしビットなら入る)にぶち当たって居ると言う状況なんでございましょうな。

さすがにGCレポは積み期間変わって震災直後にバンバン出したオペの期落ちが来たので担保玉足りませんがな状態の7bpだのというような状況から10bp程度になっているようですけれども、コールは下がったきりとなっているのが微妙にチャーミングでありまして、まさに量的緩和状態という風情を醸し出していますが、よくよく考えたら10bp未満でコールを放出する人の資金総額とか考えますと(基本的には生損保、年金、投信の運用余資と短期公社債投信のコール運用部分だけなので)コール市場そのものがいい感じで閑古鳥大合唱状態になっているっちゅう状態になっているだけなんでしょうかねという気もしますが、これは市場残高がどうなっているのかの推移を真面目に確認しないといけませんけどね。

つまりですな、まあGC市場の方が多い上に、有担保コールでの運用をする人もそこそこいまして(以前の量的緩和時代はそもそも有担保コールが担保不足状態になっていましたが、現在は短国の市中流通量が圧倒的に違うので有担保コール市場もこれはこれでワークしているので、カウンターパーティーリスクとか考えた場合に有担保コールの方が良いやという人も多いと思われるのでありましゅ)、無担保コールそのものが限界的な市場になりつつある中、足元の実質量的緩和状態の影響で更に無担保コール市場が限界的になっちょるという感じではないかと。勝手に想像しますと、今の無担保コール市場って確かにレートは6bpで資金が取れているんですけれども、真面目に資金を取りにいこうとした時にその6bpで資金バンバン取れるかというとそれはどうなのよという気もする市場の厚みになっている(実際にそんな動きが現状では起きようが無いから判らないけどさ)ような印象があるのでございますけどどうなんでしょうかね、と思う今日この頃でありました。

と、限界的な市場の限界的な雑談で正直この話を延々として誰得の世界なのですが、何となく思っていることを書いてみたでござるの巻なのでありました(おいおい)。

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2011/04/15

○どう見てもフラグでした本当にカムサハムニダ

昨日の短期市場ちゃんではレギュラーとかのGCレートが普通に0.10%に戻ったようでさっくり普通のレベルでござるの巻となったようでして、昨日GCレートが下がっていますがなというネタを書いた途端にレート上昇とかどう見ても間が悪かったです本当にありがとうございましたという風情でありまする。

とは言いましても資金供給オペの方はいい感じでオファーされ続けておりまして、昨日は18日の共通担保オペの期落ちに対して6か月基金固定オペを新規に8000億円入れるというお洒落な技(6か月基金オペは既に最初の方に打ったのがロールオーバーになっていて、基金オペが30兆行かないうち(28.8兆円)にロールかよとこっそり思っていたのですが、今回の新規で公約どおりに約30兆円(29.6兆円)になりましたなあ)を入れつつ、共通担保オペを1.4兆円オファーとか金イラネエヨとゆー所であってもオペをきっちり打ち込んでいました。

で、金利入札のオペは5563億円の応札(札割れ)となりましたが、これによって18日の当座預金残高は38.6兆円程度(18日の資金需給は短資さんの予想をベースにしています)になりまして、まあ相変わらずの高水準は高水準ですが、こうやって「オペ打っているけど札割れしながら徐々に当座預金残高が落ちる」という形だと「日銀が資金を引いている」ということにならないので中々よろしゅおすなと思われますがさてこれから大型連休に向けてどうなるやら。

まあ昨日の金利入札方式オペ1.4兆円が全部入ると18日の当座預金残高か39.5兆円レベルになっていましたので、そーゆー意味では日銀は引き続き次の積み期間でも高水準の当座預金残高、というかある意味なし崩し的な量的緩和状態(^^)は継続しますよという姿勢をみせましたよっちゅうのが昨日の「オペ1.4兆円」だったんでしょうかねえという所です。

それはそれとして、昨日は基金CP買入を実施していましたが、出来上がりのレートに換算すると平均買入レートが0.121%で足切りレートが0.115%となっていたのですが、最近発行されているCPレートから勘案すると足切り水準ですともうぶっ千切りで最上位格付け発行体さんの出すレートとカワランチ会長だと思われる水準でござんして、つまりCP市場もすっかりモノナシモードと相成りましたようで、震災直後にレートが上昇してアチャーでもあったCP市場ちゃんも、その後レートはきっちり低下して震災前の水準に戻ったという風情でありますな、うんうん。

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2011/04/14

○短国が強い話やGCが低い話

先週「資金供給オペが久々に2倍も入ったお!」とゆーよーなネタを書いたのですが、また例によって例の如く盛大にフラグを立ててしまったようで(フラグの悪寒がしたから「でも一時的かもね」とはヘッジを打ったものの・・・・・)、月曜からGCレートとか下がる下がる(^^)。

まあ今週は、というかその前からですが、超過準備がうじゃうじゃあるという素敵な状況にあってコールレートは無担保コールの加重平均ですら6bp台で低位状態となっておりますし、更に今月の場合は先月の震災直後にジャンジャン実行した共通担保全店資金供給オペが今回の積み期間終了後となります18日(月曜)に5兆円の期落ち(その後20日と25日に各3兆円落ちるかな)となりますので、特にオペで在庫ファンディングを行う債券業者は18日の大量期落ち後の事も考えると、当然ながら18日を跨ぐオペで予め資金を押さえておく動きになりますな(18日の期落ちが全部ロールされるとは思えないので)。

となりますと、18日のオペ落ち前にはオペ落ちの事前準備分のファンディング資金が浮いて出る事になりますので、今週は更にGC市場での資金取りニーズが低くなる、という素敵な状態になったようでありまして、先週まではGCレートは0.10近辺になっていましたが、今週に入ってまさしく陥落という言葉がしっくりくるような展開になっていますが、まあこれは言ってみればGCで全員資金出し状態になっているようなもんとゆー素敵な流れになっているっつーこってすな。

とまあそんな感じに世の中なってきますと、短国のほうに皺寄せが行くとゆーものでして、先週月曜あたりは今週の短国入札3発攻撃を警戒してたのか単に入札前に強くしたくなかっただけなのかは判りませんが、3か月以内の短国が0.11%オファーでズラズラ並んでいた(月曜時点でGCレートは下がりましたが、18日以降にレート上がるのだったらそんなに頑張ってもてないというのと、そもそも売りが出てたのの要因があって、GCが急低下するのに短国が重くなるという怪奇現象が発生したみたい)のですが、火曜と水曜の2か月、3か月TBの入札はどちらも華麗に0.11%割れでござるの巻。

特に火曜の2か月は(って火曜の話を木曜にしてもしょうがないのだが・・・・・サーセン)直前まで業者間でWI取引の0.11%レベルが出合っていまして、当然ながら0.11%レベルでしょとか思っていたら、それより上の札で切れてしまって平均は0.1049%とか(業者推定で2兆5千億円の半分ほど不明札)になってショートカバー祭りになってしまい業者間で0.08%だの何だのというような素敵な事になってしまい、前日重かった既発の短国も「2か月新発買えないなら既発買うわ」攻撃によってすっかり軽くなるでござるの巻となりやがりました。まあ足元の40兆円攻撃もありますし、そもそも世の中の人たちが震災以降手元流動性の確保を優先させますと、他資産から銀行預金方面に資金がやってくるざましょという事もありますし、銀行が貸出してもその金は銀行預金に滞留と言うことで、銀行さんの所には「とりあえず顧客の手元流動性確保の資金が滞留」しているという状態になり、更に言うとその金ってそのうちホイホイ出て行くかも知れないという類のもんなのかなあ、とか入札などの結果を受けて後付講釈で適当にかますのは簡単なので安易に後付講釈をするエエカゲンなあたくしなのでありました。

いやね、つまり何ですねんと申しますと、銀行に恐らく資金が滞留してて、更に言うと3月の震災の影響で大手行さんは毎度お馴染みの期初前に計画して債券残高を積んで利息収入のメド立てましょう攻撃を今年はしている所では無かった(震災前にしてた分はあるかもしれないけど、相場状況から逆算(売買動向から類推ではないのであしからず)するとその額は大した事が無いと思われますので、どこかで債券買わないといけませんねえという状態だと思いますが、さてその金ってどの辺りの長さまでなのかな、というのが興味津々な所だとゆーこってす。

厚めになっているはずの非銀行セクターの手元流動性が速攻でホイホイと抜けていく類のものであれば短国と2年債ばっかり人気化という残念な展開になるでしょうし、そうじゃないのであれば(復興需要なり各種支払需要が急に炸裂しないでしょ、という事ね)もうちょっと長い所も買いに行くという話でしょうし、それ以前の問題で収益頑張りませんとという事でしたらやはり長めの所にも来るでしょうな、とか勝手に人の懐具合を妄想してみるテスト(^^)。


ところでですな、話を元に戻しますとGC市場さまのこの素敵な状況を見ますと、やはり当座預金40兆だのオペ残50兆だのというのは市場が全員金イラネ状態になる(ここから国債が大いに増発されるとバランスは変わってくるでしょうが)ようでございまして、ここまでGC市場やら現先市場が資金運用側から見ると壊滅(調達側は何せお出掛けの必要がありませんので世の中運用側が並んでいる有様)状態になってしまうとこれはこれで中々さびしい状態はさびしい状態。

とは申しましても、じゃあ平常に戻ったから平常運転で良いですかと言われましてもそれはさすがに違うと思われます(余震は続くし原発は相変わらずだし)ので、当座預金残高水準自体は震災前よりも高い水準が続くのでしょうが、あたくしの計算間違えてなければ積み明けの来週月曜も当座預金残高今の時点でも35兆以上とかになる筈でして(今日は月曜に落ちるオペのロールがある程度入るでしょうから更に増えるっしょ)、いやもう次の積み期間も資金運用困難者が列を成して0.07%とかの現先市場やレポ市場にワサワサとやってくるという事になるんでしょうな、つーか既に低いけどね。

まあ一度どどーんと出してしまうと中々その後の匙加減は難しいでございますわな。うっかり引きすぎて短国レート上げてしまったらそれはそれでマズーでしょうし・・・・・・

#と、マニア向けネタでどうもすいません

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2011/04/11

○相場雑感

・オペが2日ほど札割れしなかった件について

木曜と金曜の共通担保オペはどっちも久々に札割れにならずの巻。特に木曜のオペは11日スタートの1か月物で8000億円の予定に対して15031億円の応札と久々に倍近い応札となったのですが、金曜は1兆円の予定に対して10661億円ですからまあほぼ札通りという応札で平常運転ですなあという感じなんで、瞬間的な話だったりしそうですけど(^^)。まあ足元で短国の入札が続いて微妙に強い所で決まってしまったので木曜辺りはちょっと在庫が多めだったという感じだったのかなあとも思われます。

ただまあ絶賛超過準備状態になっていて無担保コールが連日6bpとなっている事からGCレートはその間別に跳ねた訳でもなしという感じでしたので、特に短国市場に波乱が起きたわけでもないですかにゃあとか言っているうちに短国に関しては需給が改善したっぽく(短国買入もありましたし)金曜はオペの応札倍率は1倍そこそこに低下したでござるの巻とゆー感じですので、また札割れとかになる前にメモメモという感じである。


・基金社債買入オペの雑談を今更

1500億円の購入予定額に対して1379億円の落札という事で、120億円ほど「レートとしての札が入ったけど銘柄としての札が空振りました」というのがあったという事のようで、まあ例の銘柄様がお入りになったり空振りになったりしたようでふな。

まあしかし基金買入を実施した時に一発で1000億円以上の札が入る発行体が出てくるとはお釈迦様でも気づくめえという所でありまして、想定外にも程がある(いやまあ震災以降には想定していましたけど)展開でございまして、世の中何が起こるかわからんですなあという感慨でありました、うんうん。

で、まあポジショントーク的には「折角ですから1社辺りの買入限度額を拡大してくれ」という意見もあろうかと思いますが、今となってはその拡大はどう見てもお助け施策です本当にありがとうございましたという事になるでしょうから、さすがにそれは難しいでしょうな。

つーかよ、結局のところこれも民主党プレミアムでありまして、何をどう収拾するのかという見通しも無しに適当にその場で感情的な発言が飛び交うから(亀井静香先生のように最初から落とし所を考えた上で放言するのとはレベルの違う話)何時まで経っても市場が落ち着かず、どうも債券市場全般的に強い戦意を感じないモードが続いているのもそのせいじゃネーノとまで思うあたくしなのでありまする。


・市場メモじゃないけど景気ウォッチャー調査

http://www5.cao.go.jp/keizai3/2011/0408watcher/watcher1.pdf

>3月の現状判断DIは、27.7 と前月比20.7 ポイントの大幅な低下となった。
>3月の現状判断DIは、27.7 と前月比20.7 ポイントの大幅な低下となった。
>3月の現状判断DIは、27.7 と前月比20.7 ポイントの大幅な低下となった。

・・・・・・タイミングが恐らく最悪に近い時であったというのもありますが、この大幅な低下オソロシスという事で、これはマインド超悪化に伴う景気下振れリスク超警戒って解釈で宜しいのではないでしょうか。

まあ今回は大きく落ちるでしょうとは予想されていたと思いますが、半値近くまで下がるとか、もしこの調査を大昔からやっていたとしたらこの落ち込み振りって何時の時代に該当するんでしょとか思ってしまうくらいの動きでありまする。

#節電なども大事ですが過剰な自粛も如何なものかという事なのでしょうな

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2011/04/06

○10年入札は順調でしたが・・・・・・

昨日の10年国債入札は朝から10年1.30%でスタートして10年には何か買いも入っていたものの、前場は株安円安で債券安な上にイールドカーブはベアスティープとか非常に気分の悪い相場付き。

でも10年国債入札は前場引け1.305/1.310の気配に対して1.303/1.305と結構堅調な結果となりまして、その後も強くて一時1.260/1.265くらいまで強くなるという中々結構な展開。

まあ期初一発目の長期国債入札で、これがコケルと更に気分的に萎える所でありましたが、まあそもそもの需給面で言えば期初の残高構築が必要な人たちがそれなりにいる(震災の影響で先月は動けなかったですから残高構築が遅れ気味)というのもあって、更に水準が1.30%まで来たのですから普通なら堅調な入札になるというその普通の展開になって誠に慶賀すべき事であります。

ただまあ昨日も昨日で超長期がどーもぱっとしませんでして、これってまあ単に国債増発の需給悪化懸念というよりは、やはりこれは民主党政権に対するリスクプレミアムへの意識が高まってきている、としか思えないのですけどどうでしょうかねえ。東京電力に関する問題もそうですし、日銀引受の話がこうホイホイと出て来るとか、どうもこの民主党政権は「常識的な落とし所」というのが良く判っていない節がありますし、更に言えば金融市場とか判って無いわな、というのは驚愕の菅首相の「デフレ宣言」を見た時から良く判っていた積りですが、この非常時になってそれが明白にリスクプレミアムとなって出てきているという所ではないでしょうか。

昨日もこんなのありましたけどね。
http://www.mbs.jp/news/jnn_4692590_zen.shtml
鹿野農水相、汚染水放出「大変遺憾だ」

『鹿野大臣は、「水産関係を預かっている農水省に対して、事前の通告はあってしかるべき」との認識を示し、海江田経済産業大臣に対して東電の姿勢をただすよう求めたことを明かしました。』(上記URLより)

・・・・・・東電に文句言うんじゃなくてお前の閣内の連絡不行き届きを反省するのが筋だとしか思えないのですけれども、てめえらの不手際を人のせいにするとかいうような当事者能力の無い人たちがトップにいるというのが今の国内金融市場の最大のリスクプレミアムである、としか思えんわけで、最近どうもトリプル安みたいな日がちょくちょくありますが、見ていて非常に精神衛生上宜しくないこと夥しいです。

ということで今日は世間話大会で恐縮至極でありました。

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2011/04/04

○その他少々

・固定金利オペ(基金共通担保)の按分率が上昇している件について

3か月物の固定金利オペ(基金共通担保資金供給)の按分率の推移ですけどね。

3月28日
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110328.htm

3月30日
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110330.htm

4月1日
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba110401.htm

つーことで、27.8%→44.8%→50.6%と順調(?)に按分率が上昇しております。

基本的には固定金利オペはベースのファンディングとして業者が使うという感じだと思うのですが、足元でオペが沢山出ているのもありますし、更に短国が(金曜の3か月TB入札はとりあえず0.10%前半という感じになりましたが)受渡ベースの6日までスッカラカンになっているという状況になっておりまして、そもそもオペの担保が不足している状態になっているので按分率上昇というのもあろうかと存じます、よー知らんけどな。

つーことで、この按分率上昇がこのまま継続するかどうかは知らんですけれども、この調子で按分率が上昇して札割れとかなりますとこれがまた中々胸の熱くなる展開になるのよね。つまり当座預金残高に関しては別に目標がある訳ではないのでどうでも良いのですけれども、基金オペに関しては何せ残高目標がありますので、基金オペが札割れすると言うことになりますと買入等基金オペ目標未達という素敵な状態になってしまいまふ。

まー多分基金オペが札割れしたら普通の共通担保を減らせば済むような気もするのでそんなにおおごとにはならないとは思いますし、どうせこれから国債増発される分オペの打ち余地が高まりますからそんなにすごいことにはならないとは思いますけど、将来的にどうなるのやらという所で。

ま、そもそも足元で資金供給オペ大会によってコール平均とかも低下して自動的に事実上の量的緩和状態になっているという論点もありまして、そういや先般の決定会合議事要旨ではオペレーションで政策スタンスの変更みたいなのが示されてしまうのは如何なものかという論点に対して何か微妙に齟齬があるような気もせんでもないのですが(^^)、そもそもディレクティブが0-0.10%という状態になっているのですから、こーゆー流れになるのも仕方ないのでしょうな、うんうん。

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2011/04/01

○悪態付くのも疲れたのでちょっとだけ普通の話

昨日は東京レポレートが貫禄の新記録更新。
http://www.boj.or.jp/statistics/market/short/trp/trp110331.htm/

T+0 0.074
T+1 0.079
S/N 0.083

当座預金残高40兆円恐るべしとしか申し上げようがありませんが、特に期末ということもあって債券残高を調整したい人が短国買いだの短国買い現先だのを今週に入ってからせっせとやってる上に資金が余っているという状況でございますので、セカンダリーの短国も3か月以内で0.10%割れのオファー、というかそもそもオファーが出てこない状態だったりする次第で、今日の3か月TB入札は中々ファンタスティックな入札になるんでしょうなあと思われる所です。

あと、他に何か書くことがあったような気がするが朝からトサカに来ているので本日はこの辺で勘弁。

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