相場見通しのつもりだが・・・たぶん後講釈(2006年10月〜2007年03月)
(本当は債券市場の話をすべきなのですが、多分短期が中心になります)
こちらはあまり当らない相場見通しやら相場後講釈やらを書いております。一応債券だけどもマネーマーケットに限りなく近い範囲をカバーしつつも、昔取ったなんとやらで債券市場のお話も。まあどっちにしても板に張り付いている訳ではないのでピンボケになる場合もありそうです。その節はご指摘を。
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過去の相場後講釈はこちらです。
2006年上期
2005年下期
2005年上期
2004年下期
2004年上期
2003年下期(工事中)
2003年上期(工事未着工^^)
2002年下期(工事メド立たず)
2006年下期の見出し一覧
2007/03/30「平和な期末」
2007/03/29「期末越え関連の市場メモ」
2007/03/28「事前に盛り上がりすぎて今やめっきり落ち着いた期末越え」
2007/03/26「23日金曜日の新発FB入札に決算特有の需要が大爆発」
2007/03/23「やっと上昇一服しました(メモ)」
2007/03/22「火曜日も高止まり」
2007/03/20「週明けの取引は益々期末越え金利上昇」
2007/03/19「期末越え金利と足元の金利がなお上昇」
2007/03/16「20日以降の足元金利と期末越え金利が急に上昇」
2007/03/15「オペ金利上昇/短期国債入札が強いですね」
2007/03/14「短い所は引き続き平和」
2007/03/13「強い指標が出ても下がりません」
2007/03/12「しかし下がらん・・・・」
2007/03/07「FB入札2本」
2007/03/06「GCレート低下&2年0.8%割れ」
2007/03/02「月末越えて?コール落ち着いたか?」
2007/03/01「2月末はコールレート急騰」
2007/02/28「日銀に喧嘩を売るような中期債の強さ」
2007/02/26「TBやCPは堅調もGCレートは高止まり」
2007/02/21「織り込みは最後まで50%のままで推移/先の展開予想」
2007/02/20「決定会合を前にした相場状況」
2007/02/19「利上げ懸念強まるのに中期までもが強くなる相場とは」
2007/02/16「GDPを受けて利上げに対して見事な中途半端モードの短期市場」
2007/02/15「GCレートなどが上昇してきました」
2007/02/08「短い所が妙にヘロヘロなんですが」
2007/02/07「特に長いところは動きませんなあ(2年は妙に動きますが)」
2007/02/06「手がかり材料も無いのになんか売りたがってる感じですが」
2007/02/05「レポレート0.28%に低下」
2007/02/02「2年とか中期に怪しげな動き」
2007/02/01「引き続き短い所は2月利上げ無し状態」
2007/01/30「どうもわけわからん相場でして・・・」
2007/01/25「引き続き短期ゾーンは金利低下」
2007/01/23「オペ金利は2月利上げ無しの動きに」
2007/01/18「一転利上げ期待を全部剥がした水曜の市場レビュー」
2007/01/17「利上げを100%織り込んだ火曜日の市場レビュー」
2007/01/12「オペ金利なお低下」
2007/01/11「海外レポートなどでレート低下」
2007/01/10「週明けたらいきなり利上げを急に織り込みにきた短期市場/OISにバンク参入」」
2007/01/09「FB入札はレート上昇」
2007/01/05「3か月FB入札ですが」
2006/12/29「CP金利上昇もFBビット確り」
2006/12/28「時事報道で1月利上げ観測大復活」
2006/12/27「好転した経済指標に反応せず/末初レポレートは0.4%近辺」
2006/12/26「CPやオペ金利低下」
2006/12/21「平均落札だけ強かった3か月FB入札」
2006/12/19「GCレート一旦低下」
2006/12/18「20日スタートのGCレポ取引金利急上昇」
2006/12/15「FB3か月0.45%に低下」
2006/12/14「市場の利上げ観測時期が12月どころか年度内怪しいかもに大幅後退」
2006/12/13「短観前に終了の香り」
2006/12/12「週末あけたら一転して利上げ観測後退」
2006/12/11「12月利上げを織り込んでしまった週末の相場」
2006/12/08「共通担保オペやCP金利が上昇」
2006/12/07「3か月FB入札がヘロヘロに」
2006/12/06「税揚げ抜けてコール金利低下」
2006/12/04「この期に及んでブルフラットですか」
2006/11/24「オペ金利は12月利上げをあまり気にしていないようです」
2006/11/16「FB入札・オペ金利」
2006/11/15「GDPに素直に反応」
2006/11/07「短期ゾーン動きますな/10年入札展望」
2006/10/31「展望レポートの日にFB入札」
2006/10/30「CPIで短期金利低下」
2006/10/27「2回連続でジャンピングキャッチ入札」
2006/10/26「FB市場は1月利上げモード?/2年国債入札予想」
2006/10/25「FB入札展望/20年国債入札レビュー」
2006/10/24「20年国債入札展望」
2006/10/20「2年0.8%まで金利上昇、何か怪しい相場ですな」
2006/10/19「イマイチだったFB入札」
2006/10/18「レート上昇した1年TB入札レビューと3か月FB入札展望」
2006/10/13「積み最終に向けてコールやGCが上昇(メモ)」
2006/10/12「市場雑感」
2006/10/11「2か月FB入札と3か月FB入札」
2006/10/05「FB入札爆発」
2006/10/04「FB入札展望/ベアフラット見てる人が大杉」
2006/10/03「髪様モードのモーサテ/FBが強いんですが」
2006/10/02「期末のロンバート状況」
2007/03/30
○最後は平和な期末越え
毎日この話ばかりですが、来年になって忘れないようにクリップしてるわけですな。すぐ忘れますから(^^)。
昨日は共通担保オペが実施されましたが、この期間が30日スタート4月3日エンドという短いものでして、オファー額が4000億円とややしょぼかったんですが、レートのほうは平均0.682%で足切り0.67%となっておりまして、こりゃまあ末初レート0.7%ちょいとかになりますので冷静な結果ということで宜しいんじゃないかと。
荒れれば悪態、落ち着けば悪態と、要は単に悪態つきたいんじゃねえかというのがドラめもんクオリティですが、こうあっさり落ち着いてしまうと悪態の一つも言ってみたくなります(爆)。いやね、期末ってのはもっと殺伐としてるべきもんなんですよ。ちょっと取り損なったと思った人が慌てて末初をコールの1.5%くらい上を取ってみたり、それに対抗して本当は資金の取りニーズある人が気合で叩いてみたりとか、戦いでレートが上ったり下がったりするのが悲喜こもごもで良いのですよ、うんうん。
しかし今回はロンバートがありますので、担保を確保しておけば「よーしパパロンバート借りちゃうぞー」ということで、末初レートもそんなに上らん訳ですな。そんなわけで、まあ今回動いたと言いましてもせいぜい末初がロンバートから0.75%くらい上った程度(オペレートの末初換算が1.5%位になったのはテラアホスでしたけれども)でしたんで、やはり最後のお助け措置としてのロンバートは効いてますなっちゅうことでしょう。
#この1.5%というのが「ロンバートから0.75%上」と見るのか「ロンバートの倍」と見るのかというのはビミョーなのですけど(^^)
資金需要が高まる時(期末とか)にロンバートが頼りになってしまうというのは、結果として短期市場での資金調達が日銀頼りという流れがいつまでたっても払拭されませんなあということにもなりそうな話ではあります。だからコール誘導レートの変更とは別にしらっとロンバートを動かせるようにして置いた方が良かったんジャマイカと思うのですが、福井総裁様におかれましては余計なことに「ロンバートだけ動かすことは無い」などと抜かしてしまったのが残念無念でございます。
とそこまで書いて物凄く逆のことを申し上げますと(笑)、資金偏在状況の変化によって無担保コール翌日物金利が妙にランコルゲしやすくなっているので、ロンバートをアンカーというかシーリングの目途にしておきたいという考えもございまして、まあ利上げからここまでの間、少々波乱はありましたがコールレートが誘導目標水準近傍で安定しているのはロンバートのシーリングが寄与しているとも思えますんで、まーこのあたりの匙加減って難しいですよね。
来年の決算期末ではどうなっているのでしょうかな。
○ターム物のレートは引き続き低下しやすいようで
スポット渡しは昨日の時点で期末を抜けておりましたんで、CP発行市場的にはだいたい期末は終わってたんですが、昨日は2日スタートのCPがちょっと多目のような気がしました。で、そのレートですけど、上位格付けの発行体で大型連休越えの1か月ものが0.59%あたりの水準ということで、まー落ち着きまくりの展開。てか大型連休越えの事忘れてるだろという感じでもありますな。
CPレートに関しては、今回の期末越えでも長めのターム物金利は大きな影響を受けず(さすがに先週前半は上昇しましたけど)、非常に落ち着いた推移となっておりました。まあ3週間とか1か月と言った期間のものは末初レートの上昇に出来上がりの金利が影響されやすいのは仕方ないにしても、2か月だの3か月だのというあたりはあまり踊らされないという動き。というか最後の方は発行体も「別に4月になってからロールすれば良いから、ここで長い資金をレート出して取ることも無かろう」とばかりに3か月とかの発行が大いに減ってしまったのはテラワロス。
CPの場合は銀行のCPディーラーが特攻しだすとレートが急に上ってみたり下がってみたりしますが、投資家主体だと上げも下げもマイルド(というとカッコイイけど、要は反応が遅いだけ^^)になる傾向が強いです。今回は19日の週にディーラーがどん引きしましたが、投資家の買いは比較的安定してました。まあ先行きの政策金利予想がぶれてないですから投資家的には「末初でプレミアム乗った部分は美味しく頂きました」ってやりやすい訳で、まあこんなもんなんでしょう。逆に言えば政策金利の引上げ観測がある中で期末を迎えた場合にはランコルゲという事もあろうかと。
TB/FBレートについては、何か先週金曜の一大踏み上げ入札以降、現先だの買い切りだののニーズが止まらないようでして、こちらは結局踏み上げモードの新発債のレートに既発債が鞘寄せされるという恐怖の展開なので、イマイチ次回の参考にならんですな。まあ期末恐るべしということで。
○ただまあ4月入ってからちゃんと下がるのかですが
昨日も書きましたが、この点は少々微妙。特に足元の資金がどうのこうのって所では需給動向が全てともいえますので、「皆がもう直ぐ下がると思う」→「ファンディングの足が短くなる」→「リファイナンスのニーズが中々減らん」という循環になりますと案外レートの劇的低下というのは難しいのかなとも思うのであります。まあこのあたりは1週間物のGCレートあたりでも見ていくしかないでしょうな。
足元のTB/FBレートがやたら低く、CPレートも現先に近いところまで低下しているということは、投資家の資金が短期市場に向いている(それが「キャッシュ潰し」としても)ことの表れですんで、まあどうせレート自体はカレンダーベースで4月になったら低下するんでしょって感はあります。来週はTB/FBの入札も復活するので(今週は期末の関係で入札ありませんでした)そのあたり注目でございます。(そういや去年は量的緩和解除にも関わらず当座預金残高は減らないの巻でしたんで、余った金と中長期債から逃げてきた金が入ってきて、驚くべき金利低下をしましたなあ)
昨日は債券市場は「経済指標の前に先回り買い」ってな感じでございましたが、まーそんな感じ(やっぱ買いたいっすなあ)が投資家心理の平均値だと思いますんで、超足元は兎も角、3か月程度のどう見ても政策変更影響なしタームに関しても金利は下がりやすい(ただしGCや現先レートがフロアーなので低下余地は乏しいっすけど)のかなって思うのでした。
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2007/03/29
○期末越えは落ち着いてますが一応クリップ
昨日は期待通りに国債買現先オペが実施されまして、こちらが3月30日〜4月4日という5日間というチョー短い期間でして、こちらの落札レートが平均0.650%の足切り0.64%ということで、末初が3日間ございますけれども、それ以外の日を0.58%とでも置いてみますと(GCより気持ち下を意識してみたんですが)末初レートが概ね0.70%という感じで、まあこんなもんでしょう。
ということで、オペの後は末初GCレートが0.7%を割れる勢いだったようなのですが、昼に実施してくれるかと思われた共通担保オペは惜しくもスルーだったので気配は若干強含みとなったようですな。芸が細かい。
あと、スポットが3月末だったんで末発行のCPも出ておりました(ただし、3月末は決算期末とぶつかるので、その前に発行をある程度前倒する人も多く、いつものような発行祭りにはならんようで)が、こちらの金利も弱含みのようで、上位格付けの3か月もので0.6%台前半レベル(63とか64とか)まで低下の巻となっているようです。盛り上がらない(つーかその前に盛り上がりすぎだったんですけど^^)期末ですなマッタク。
少々気になるのは4月になるとチョー短い所では金利下がるというのがコンセンサスになっちゃってることでして(またヒネクレモノな)、4月に入ってからの調達に無警戒なのもどうなんでしょとは思いますが。FBとかやたら強いのですが、キャッシュ潰しの買いがひっくり返った場合には世の中にFBが余るようにも思えるのですけどね。それから昨日の新発CPでも妙に短い期間の発行が多いので、こいつらがロールされる場合はちょっとどうなのよという感じも。ただまあこっちは期末なので、お家の事情(決算期末時点でのCP発行残高を着地させるニーズとか)で発行してるケースが多いかと思いますんで、あまり心配しなくても良いのかな?
まあいずれにせよ、今回の期末は(まだ最後が残ってますが)「20日受渡あたりまでは無警戒モード」→「その後盛り上がりすぎでオーバーシュート気味」→「やりすぎて期末来る前に沈静化」というパターンであったことはちゃんと記憶しておかないと来年になると忘れるの巻でございますな。これで来年も同じパターンだったら笑うしかないですが。
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2007/03/28
○事前に盛り上がりすぎたようですな
昨日は決定会合議事要旨の話だけでスルーしちゃいましたが、期末越えの金利は今週に入って益々落ち着くの巻となっているようですな。昨日は4月4日足の共通担保本店オペが実施されましたが、平均落札金利が0.662%で最低落札金利が0.66%とまあ落ち着いたもんでございますな。末初金利は目の子で(期末までと期初からの金利を幾らに置くのよというのがあるので)まあ0.72%とか0.73%とか、0.75%ちょっと切るくらいという勘定になるかと思います。まあ妥当なレベルではないかと思いますが。
と申しますか、そもそも無担保取引なら兎も角、共通担保使って調達するのに末初レート1%以上とかで取るのがあのそれはちょっと過剰反応って奴でしたんで、事前に大盛り上がりしすぎたのでここへ来て正常化ということでしょうな。
金曜に大踏み上げ入札になってしまったFBですけれども、案の定というか懸念したとおりというか(苦笑)、既発のFBが買われて全体的に気配が低下するの巻となっておりまして、特に4月償還の短い所はキャッシュ潰し(よく考えたらバチアタリな表現ですわな^^)の買い対象となって引け値0.555%とか0.56%とかですけど、どう考えてもそれよりもレート低かろうという感じです。
このあたりのレートが利回りベースじゃ買いたくなくなる水準まで低下する間に中長期の金利がベアスティープするという図は何か暫く前にも見た事があった気がするのですが、別にこれ長いところ売ってる人と超短い所買ってる人が同じなのでは無い(と思う)んですけど、何かオモロイですな。
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2007/03/26
○新発FBに局地的大需要発生
金曜は中長期債は(たぶん)10年の実弾売りで威勢良く売られてましたが、短期に関しては金利が低下しておりまして、思いっきり反対の動きをしておりました。
FB入札ですけれども、前場引けの0.59%オファーの0.595%ビットヒット(確かビット残りだと思うのだが)から落札水準は平均0.592%の最低0.595%ということで、傍目の人から見ると普通の入札だと思うのですが、情報ベンダーのコメントではもうちょっと流れるという観測もあったらしいですな(あたくし的には3か月などの長めのCPのレートなんかが木曜から低下気味だったことを考えるとそんなに流れるとは思わなかったけど、と後出しじゃんけん^^)。
で、落札結果発表後、やたら買いがお越しになったようで最初はディーラーの空振りかと思いましたが、こりゃ投資家の空振りなのか買った上に買い上げているのか知りませんが(不明玉が1.5兆でした)、0.54%レベルまで買われる有様。この間さすがに既発債のオファーも消えてしまったのですが、どうも利回りじゃなくて「新発FBご指名買い」の人の買いのようで、結局引けは新発439回が0.555%(は勿論ビットサイド)となっておりまして、その前の3か月物FBが0.58%の引けに対して思いっきり逆イールド。
いやまあご指名買いでお家の事情買いだがら銘柄を分けるのは管理上面倒だというのは判るんですが、一応経済合理性というのも考えて購入していただきたいのですけど。利回りを見て普通に投資する人たちには大迷惑もいいとこですが、入札で必要額落札できなかったディーラーもとんだ災難でございましたな(まあ度肝を抜くほど入札が強かったわけではないのでそんなに空振るなよとは思うけど、ここ暫くの入札の流れだとやっちまうのかな)。
それはそれとして、昨日はさすがに期内のレートがアフォのように上昇するのも如何なものかという見方と、期末越えの資金運用をレートの高いうちにやっておこうという動きも運用側に出たのか、足元のGCレートは沈静化し、長めのCPレートも気持ち低下(1か月とかは低下しないけど3か月とかは気持ち低下した感じ)という動きで、先週前半の金利上昇は見事に沈静化したという感じになりました。
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2007/03/23
○足元の金利上昇一服
0.7%とかまで上昇したGC取引でしたが、さすがに昨日は何ぼなんでもそれはねえだろという事で資金が出てきて結局GCも0.6%台に低下したようですな。ついでにCPのレートもさすがに上昇一服したような感じで。そりゃまあ末初が上昇するのは仕方ないけどそれ以外の金利まで上るこたあねえよなって感じです。CP金利なども(もともとショートターム以外あまり反応してませんでしたが)上昇一服の感じ。まあ末までにもう一回やらかすかもしれませんが・・・・
そんな訳で、今期最後の3か月FB入札が行われるのですが、別にどうということも無い入札になっちゃうんじゃないかという予感が致しますけど。2年に関しては・・・・・知らんけど受渡が4月だから末初のファンディングも関係ないしモウマンタイなのではないでせうか。
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2007/03/22
○足元の金利が高止まりです
火曜も債券市場はあんまりとっかかり材料もなく、まあ確りですなあという感じのようですが、超短い所は益々盛り上がって参りましたという感じでした。朝っぱらから翌日スタートのGCが0.75%見事にロンバート金利をつけてみたり、現先レートも高止まりしてみたりという動きでして、結局26日スタートの翌日物GCレートは0.7%乗せレベルまで上昇した模様。いやはや何とも。
いやまあ期末越えの金利の上りっぷりにもビックリなのですけれども、期内に関しても資金を出し渋るというか熱心に取る人がおいでのようで、期内はバーゼルUとか関係ねえだろうとか思うのですが金利が絶賛上昇しちゃうのが誠に香ばしい有様です。まー雰囲気がそうなってるんで仕方ないのと、特にレポに関しては取引主体が依然として限定されてることからこう言った勢いで行っちゃうのをやりやすくなるのではと思われ。
火曜日は国債買現先オペが実施されまして、3月23日〜4月18日の期間で平均0.655%と前日の共通担保オペの金利よりも微妙に低下(期間が微妙に違うので、出来上がりの金利を単純比較する訳にもいきませんが、火曜日に申し上げた理屈で期末まで0.65%、期初から0.60%で計算すると末初が0.96%になります)した感じ。まあ今回は銀行が主に参加してくる共通担保オペと証券が主に参加してくる国債買現先オペの差が現れましたなという感じではあります(銀行の方がお家の事情的な札を入れてくる事が多い)。
まー一応上昇してるのは期内までの足元金利と末初金利ということで、3か月とかの金利になると上昇してる足元部分の影響が薄まりますし、これだけ足元の資金を絞る動きがあれば期末を抜けたら金余るだろうという発想もでてきますので、長めの金利はさほど上昇してないという感じのようで、あくまでも一時的だという評価なんでしょうな。
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2007/03/20
○期末越え金利が益々上昇
先週後半から突如上昇の勢いになった期末越えの金利ですが、昨日も金利上昇圧力は収まらずの巻でして、無担保コールの末初取引で金曜に1%とか言ってたのがどうも1.5%とかの水準まで切りあがっているとのこと。背景にはまあ色々と言われておりますが、基本的には今回はバーゼルU対応に関する諸々の問題で期末越え資金の出が悪くなる可能性があるので、念の為足元の資金を確保する必要があるでしょうって事になっておりますです、はい。
まあそれで無担保の資金が上昇するのは判る(ロンバートの倍まで上る理由は理解に苦しむが)のですが、何もそれにオペ金利が追随せんでも良い(担保があればロンバートを使えば良いじゃないかと)と思う次第でして、昨日の共通担保本店オペの金利は3月22日〜4月13日で平均が何と0.688%になってます。この金利なんですが、末初以外の金利を期末まで0.65%、期末越え後0.60%と置く(前半はともかく、期末越えて0.6%というのは設定として高いんですけどね)としても末初金利は1.1%とかいう計算になってしまいます。ロンバートの遥か向こうでございますが・・・・・
この金利上昇、雰囲気に煽られて上昇してるのか、誰かが煽ってるのか知りませんが、バーゼルU絡みでどうのこうのって話は別に昨日今日出てきたような種類の話じゃない訳でして、直前までまるで気にしてないレート形成だったものが直近になって突如上昇というのは(以下連日の悪態と同文^^)。正直申し上げて何でここまでやるのかよという感じで、どうせならこの上昇は実は期末資金を予め確保してる人が運用レート引き上げの為に不安心理を煽ったんですよって結果の方がまだあたくし的には納得(何の納得だ)行く位のお話ですよ。単に「急に資金が止まったので」というのが原因だとするとあまりと言えばあまりな展開で、まさに香ばしいとしか・・・・
#まあこんなになる前に着々とCPなどを発行して資金調達をしている手回しの良い人たちもいるんですけどね。
とまあそんな状態ですので、CPのレートも絶賛上昇しているようでして、昨日は期末越えのCP発行レートが上位格付けの中でも格上扱いされるような銘柄でもほぼ共通担保オペ金利水準となっている(まあオペ金利がそれですから仕方ない面はございますが)ようでして、こりゃ何たる金利上昇って感じではございます。ナムナム。
いやあのですな、言われているように「制度改革が絡むので期末越えの流動性を確保しておこう」というのがここもとの金利上昇の要因なのであれば(と書くのは、本当の所は実際に取りあがっている人に聞かないと判らんというのがありますんでね)、不確定要因が外れる頃、即ち遅くても期末を抜けた後、普通に考えれば期末当日とか前日とかで資金の流れなどが読めてきた所になれば、いざと言う時に確保しておいた資金も出てきまして、通常ベースに戻るのは割と早いと思うんですけどねえ。今月末までと期末越えの末初取引は仕方ないと思うんですけど、その先まで高いというのはちょっとねえ。
#ただまあそう言ってる人が極めて多い時に世の中そう行ったためしは無いということには注意する必要がございます(笑)
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2007/03/19
○ますます雰囲気が煽られる期末越え
金曜のGCレポ取引も引き続き金利下がらんの巻で、22日スタートのところで0.64−65%あたりでの推移となっていたようでして、レート高止まり傾向が続いていますな。
で、クイックのニュースによりますと期末越えの翌日物取引では1%での取引があったとのことですが、いやあのついこの前まで期末越え何も起きないようなレート形成やっておいて、いざ20日を越えてきたらレート上昇とはこれまた随分と極端な展開でございますなあという感じです。こうなって来るとショートタームのFBやCPなどにも影響がさすがに現れるんジャマイカとは思います。CPもついこの前までは期内エンド物で最上位格付けが0.59%とかでしたので、このあたりのCPやらFBが(現先対比)逆鞘プギャーということになってしまいますんで、どの辺りまで我慢できるのかっちゅうところでしょうか。
短国の場合は短国買入というお助けオペがありますが、CPに関しては日銀が買い切ってくれる訳でもございませんので(その代わり?金融機関じゃない人も沢山買うのでそこはまあバランス取れてますけど)現先レート上昇がより効いてくるでしょうなという感じです。CPは3週間とか1か月とかの発行もありますが、短期国債の場合はショートタームは既発しか無いので、売りが出ないと需給が悪化しないという面もございますし。
で、今日は主に22日発行物の新発CPが出てくる日で、3月の場合は期末ギリギリを避けてちょっと前倒しで発行されることも勘案すると、今週の発行はそこそこあるかと思いますので、その動向も局地的に注目ですな。あんまり上昇すると銀行借入に振り替わってしまうかも知れないですけどね。
それにしても3か月FBが0.60%あたりで粘っているのが力あるわって感じでして(新発2か月は0.60%の引けですが、新発3か月は0.59%の引けですよ)、足元の現先やレポ対比では逆鞘としても、長い目で見た場合この金利上昇はあくまでも一時的なものという見方と、期末前の短期国債に対する投資家ニーズの強さを反映してるんでしょうかねえとありきたりな感想を。正直もうちょっと金利が上るもんだと思ってたんですが・・・・
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2007/03/16
○期末に向けて突如盛り上がって参りました
昨日は積み最終日で、資金供給した分をいつまで経っても引かなかった事から無担保コール翌日物の最低金利は久々に0.001%とかいう涙目レートになっておりました。午後にビットを泣きながら叩く人がいたんでしょうなあ、合掌。
超足元はそんな感じでしたが、20日スタートのGCレートが朝方の0.5%台前半から午後いきなり上昇して、0.6%台まで持ち上がったようでこりゃまたビックリ。まあ期末体制になって資金の出し手が出し渋りモードに入ったとか、昨日ご紹介したオペ金利上昇が雰囲気を悪くしたとか色々あるようですが、つい一昨日くらいまで全然期末警戒してねえのかよという価格形成だったのが一転して盛り上がるという訳の判らん展開になっております。
そんなことで、20日以降(19日の所もやや怪しいのですが)のファンディングコストが上昇しそうということになりまして、昨日の2か月物FBの入札がだだ流れとなってしまい、平均落札は0.584%とかでしたが、最低落札は0.597%くらいまで上昇しましたが、そもそもGCが0.6%台に乗ってしまうと持ってるだけで逆鞘の巻ですから中々困ったちゃんではございます。うーむ、昨日のオペ金利上昇の時点で「2か月のFB入札は大丈夫か」とか書かないのは我ながら情けないというか面目ない。
まーそんなこんなでございまして、20日以降のレポ・現先金利が高止まりするという話になりますと、ショートタームのレートはやや上昇しやすくなるんでしょう。それが4月になったところであっさり解消となると見れば3週間とか1か月程度の金利にしか影響はしてこないでしょうし、長引くと見ると話は別かもしれません。まあこれは期末特有の話だとは思いますけどね。
・・・・しかしまあついこの前までまるで期末越え無警戒みたいな金利形成をやってたと思ったらいきなり20日渡しからGCレートがドカンと上昇とかいうのも、まあ参加者が慣れてない面があるのかなあとか思っちゃいます。それこそジジイの昔話になって恐縮なのですが、こーゆーのって徐々に期末警戒で期末越えにプレミアムがついてみたり、そのプレミアムが付きすぎとなると今度はそこを取りに行く動きが出てプレミアム剥がれるとか、もうちょっと相場らしい動きが有るもんだったんですけど、相場というよりはデジタルな動きはどうもねえって感じであります。
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2007/03/15
○このオペ金利は??
昨日「期末越えプレミアム<タームプレミアム」などと申し上げました(FBとかCPの利回り見て申し上げてたのですが)が、そのあたくしへの嫌がらせのようなオペ結果が昨日は出ておりまして、その間の悪さに我ながら呆れてしまうあたくし。
昨日は期末を越える共通担保オペが2本実施されておりまして、4月9日エンドのオペが平均0.657%の足切り0.64%でして、6月5日エンドのオペが平均0.599%の足切り0.59%という結果。まるっきり同じ期間のFBというのは無い(そもそもスタートが16日なのでFBの受渡と違うが)のですが、まあ大体似たような足のFBと比較すると、4月9日足だとFB424回(4月6日足)で0.580%の引け(日本相互証券)ですから7bp位レート高くて、6月5日足はFB434回(6月4日足)で0.580%の引け(って思いっきりイールドフラットな訳だが)で、こちらは2bpほどレートが高いと。ふむふむ。
これなんですが、後ろの方の金利が低すぎやせんかと思うのもあるんですが、手前の金利も妙に高いように思えます。3月16日〜4月9日だから24日間になりますけど、期末越えがその中に3日ありまして、21日と3日に分解して平均の0.657%を分解すると、期末越え3日のレートが1%乗せになってしまいますわな。
まー2月の末にも一部の人たちが威勢良く取りあがってユーロ円市場で翌日物が1%とかマークしておりましたことを勘案すると、無担保コールが上昇してもおかしくないという理屈は成り立つのですが、オペなんだから共通担保使ってるはずで、それならロンバートの0.75%が一応上限になるような気がするんですが、なにゆえ1%換算の所まで取るのよと少々疑問。
単に何か特別なお家の事情があるとかなとも思いますが、ちと妙なレートであったのでメモメモであります。
○こりゃまた派手な入札
昨日は1年TBの入札もございました。この1年短期国債いうのも微妙な商品でして、1年なんで短期商品なんですけれども、約定ベースで1年超になるので入札の瞬間のカテゴリーは短期商品じゃないというややこしい位置づけ。発行1兆4千億円も少ないっちゃあ少ないし、荷もたれしているときはもうイラネ状態ですし、ちょっとエアポケットみたいな債券でございます。そんなこともあって、入札の度にだだ流れしてみたり、激強の葉っぱ踏み踏みになってみたり毎度毎度ご苦労な商品でございます。
で、その1年TBですが、昨日は前場引け時点での業者間オファービットのほぼ範囲内での落札結果になったのは良いのですが(平均落札利回りが0.665%0.663%でした。以下訂正してます)、市場推定の落札で不明というのが8000億ほどあったのでさあ大変、どっかでドカンと買うニーズがあったんですかそうですかということで今回は葉っぱ踏み踏みで引けは0.640%まで逝くという災難入札となりました。1年債2毛5糸3糸踏まれる(平均で予約販売してて入札空振りを想定)と2銭5厘3厘とかになると思うのですが、短期国債はロットでかいっすからねえ。
#まー踏まれている人がいなくて、皆さんで頑張って強くしてるんだったら災難入札でもないですが。
2月の1年TBはその直前までやたら強かったのが入札だだ流れでしたし、1月は入札前に弱くなってたので入札堅調でその後大躍進という入札でございましたが、今回は何せ前回発行の1年TB418回債が0.645%の引けとかやってるのに1か月長くて0.640%といいのかその逆イールドということですので、まー普通に考えて「新発だから買います」攻撃で葉っぱ踏み踏みということでしょうか、合掌。
#しかし1年0.64%とはこりゃまた利上げ観測はどこにあるのでしょうか状態のレートではございます。いいのかそんなんで・・・
○新発の短期国債ニーズが強そうな件について
ということで、昨日の1年TBも何だか知りませんが前月発行物よりも確りしてましたが、よく考えてみると先週入札があった3か月ものFB436回とかも既発債を差し置いて強かったりしてた場面がありましたし、まあ良くあるパターンで「新発の短期国債買いたし」って人が結構いるんでしょうなと思わせる今日この頃の展開でございます。
で、発行が3兆円ある2か月FBの入札が本日行われるわけですが、こちらも「新発が必要なのよね〜」という人がいるのかが注目されるところです。期末で債券残高の調整をしようという人とか、とりあえず買いを控えている人がキャッシュ代わりに買う(と言ってもまあ2年が0.7%台後半というのと比較するとまあ2か月でもちゃんと回りますわな)のにも使えそうですんで、その手のニーズがどの位あるのかを推理するヒントになりそうです。
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2007/03/14
○しかし短い所も平和ですなあ
3か月FBもまあ無事に通過して、0.60%なんぞ全然買わせてくれなさそうな雰囲気。CP3か月ものも上位格付けで0.65%〜0.67%という感じで、最上位ものになるともうちょっと低いかも知れませんなあ状態でこちらもまあ確り。
2月末(というか2月利上げ以降月末まで)のあのアフォのような足元金利上昇が3月末にもう一発などというような期待というか思惑はあるのでしょうけれど、大体世の中皆で警戒してる時には警戒することは起きないというのが市場の仕様でございまして、思惑がある割には期末越え期間の金利部分に大したプレミアムもつかず、タームプレミアムの方が効いてちゃっかり順イールドのままという状況のようですわな。
あまりにも平和っぽいので何かあるのかもしれませんが、昨日も申し上げたように、今週のFBと来週のCP発行祭りが一つのポイントかと思います。でも昨日の感じだと16日以降の足元が跳ねない限りは平穏無事と見ますけどね。
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2007/03/13
○しかしまあ下がりませんなあ
金曜は強めの機械受注、昨日は週末の米債下落にGDP2次速報上方修正と来ましたが、まあ下がると買いがやって来るんですかねえ。一応昨日は前日比では下落って事になってますが、寄りで下がったのを奪回する形だったのでこりゃまあ底堅いですなあという印象を与えたんじゃねえのかという感じです。需給的にはどうみても押し目買い状態で皆さんショート目になってるというのが再確認できちゃいましたわな。ナムナム。
で、経済指標に関する反応度合いも利上げ後にはちょっと弱くなっておりますけれども、利上げ前だと「指標が強いから日銀は利上げ(0.25%→0.50%ね)の言い訳が出来る」というように反応してたんですけど、さすがに次の利上げに関してはコアCPIの前年比のプラス幅が拡大してくるまでは何ぼ何でも説得力が乏しくて出来ないでしょというのが市場の大勢の見方ということなんでしょうな。だからCPI以外の経済指標に反応しにくいのではないかと勝手に解釈しております、はい。政策委員会の多数意見的にはCPIペッグ状態は勘弁してくださいという所なのでしょうが・・・・
ちなみに、短い所ですけれども、今日から3打席連続で短期国債の入札がありまして、今日が3か月FB、明日が1年TB、木曜が2か月FB(しかも今回は3兆円)で合計9兆弱ございまして、16日から新しい積み期間に入ることもありますので、このタイミングで一時的には需給が悪化するかも知れませんが、皆で「需給が悪化するかも知れませんなあ」と言ってるのでこれがまた(苦笑)。既発の気配とかからして、どう見ても3か月の0.6%は買わせてくれなさそうですし、1年もまあ精々0.65%あたりなんでしょうなという感じですわな。
まあ期末跨ぎのFB入札もございませんので、今週3発入札やって需給が一時的に悪化しても、来週以降のFB入札が1回しかないのでその間に需給はど〜せ改善しちゃいますし(期末越えの金利が突如爆発しない限り)、CP発行に関しても期末ギリギリを避ける動きが当然ながらございますので、そろそろ発行が前倒しで始まりまして(今週末から来週がピークではないかと存じますが)、同じようなタイミングで瞬間的には需給が悪化することもあるかもしれませんな(資金出す方も期末の着地を睨みながら慎重になりますし)。
ということで、まあ順当に考えると、期内で相場に変なことになるとすれば、短い所の金利が需給バランスの変化で急に上昇することくらいしか思いつかないのでありました。まあ3月末に上昇しても4月になると短期は落ち着いちゃうと思いますがね(短観とCPIが度肝を抜く程のよさなら別)。
#などとビューを出すと大外しするのがドラめもんクオリティ、と見苦しい両建てヘッジクローズを入れてみます(笑)
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2007/03/12
○しかしまあ下がりませんな
金曜は機械受注統計の内容が良かったのですが、市場は相変わらず確りでして、2年が0.785%だわ5年が1.170%だわ相変わらず利上げ観測どこへやらというようなレートとなっております。正直足元のGCレート以外全部の絶対水準に違和感があるのですが、どうも世の中同じ事を考えている人が多い中なので、全然上でのロングが増えず、全体的にはショートっぽくなってしまい、結果下がらんと。
というかですな、月末月初(先々週末)の株安に対してあまり反応しなかった時点で「何だ今回は月末インデックス長期化と買いたい弱気筋のパワーを過大評価してたんじゃん」と思わせてしまったのがダマシになっちゃいましたな。で、先週月曜に株大幅安でいきなり持ち上げられてしまったら実はやっぱり買えてない人が多かったということだったようですな。合掌。で、結局下を売るような人が殆ど見当たらないので下がらんですし、何かちょっとしたネタで下がるともうピラニアのように投資家様ご購入という需給状況では中々下がってくれないでしょうな。
より足元の金利に影響されやすい3か月とかの金利はさすがにコールレートの大下落に終了の香りが濃くなってきたので、金曜の引けでは新発3か月が0.585%と若干レート上昇してますが、とは言え相変わらず利上げどころか期末期初のレート上昇も気にしないような価格形成でして、こちらもやたら買い意欲が旺盛のようですわな。CPのレートも相変わらず上りにくい(というか徐々に低下かな)ですし。
まーこんな調子で、絶対水準に違和感がある(特に中期ゾーンあたりまで)と皆さんが思っている状況が続いてしまい、皆さん違和感あるので買えないでいるうちに償還が来たり新規資金の流入があったりという事で益々投資家のショート(キャッシュを抱えて買いを控えている状況はショートみたいなもん)が溜まり、売る人が居なくなってしまったって感じざましょうか。トホホな相場でございます。
しかしまあ機械受注の内容でも反応せずということで、市場的には物価指標に対する注目が却って高くなり、その事から他の指標への反応が悪くなっているのではないかという気もします。単に需給要因のほうが強いので経済指標は気にしないというのかもしれないですが、まあ物価以外の指標に関してはコアCPIが前年同月比+0.5%近く(というのはあたくしのやや希望的な勘でして、もうちょっと下で反応開始かも知れませんが)が見えてこないと他の指標は華麗にスルーってなるんでしょうな。
というのは今回の利上げ前後から日銀政策委員会方面から出ております「別に金融政策はCPIペッグしてる訳ではありませんので」という話を見事にスルーしているという事ですが(笑)、まーいくら正常化路線であっても、コアCPIがゼロとかマイナスとかでそうガンガン利上げ出来ないだろう常識的に考えて・・・・というのが市場コンセンサスでしょうな。6か月0.595%で1年(正確には11ヶ月)0.645%というこのお値段は。
まー現在の6か月もどうかと思いますが、それより1年のその価格はさすがにどうなのかとあたくしとしては思うのですけど、どーせあたくしがそんな事を言ってる内は金利上らないんでしょうな、と自虐発言で「相場が下がらん愚痴」は終了(苦笑)。
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2007/03/07
お題「FB入札などございますが」
この程度で戻るとは、ってか戻りの勢いが良すぎな気がする。もうちょっと底練りしてから戻る方が形としては美しいんですけど。値幅はともかく日柄調整が足りないと存じますが。
というような株式市場を横目にしながらネタは相変わらずあんまりないんすけどね。
○6か月FBが0.60%ですかそうですか
昨日は手前から見ると割高にしか見えない6か月FBの入札が行われました。その落札結果は平均で0.603%相当、足切りで0.609%相当と、先週の3か月FB入札よりもレート低い(今は0.575%だからさすがに順イールドですが)という素晴らしい結果。引けが0.60%ということで、昨日の引けは3か月が0.575%、6ヶ月が0.600%、1年が0.64%という数字になっております。
・・・・えーっとこれだけ見てると「3か月後の3か月物金利が0.625%」「6か月後スタートの6か月物金利が0.68%」っちゅうことでございます(簡便計算ですので念の為)が、これだけ見てると少なくとも半年先までの利上げを全く織り込んでませんという実に香ばしいレートでございますな(9か月とかそのくらいになるんかな?)。昨日も申し上げましたが、実に日銀様にいい感じで喧嘩を売ってますが、市場の対話ということで一つよろしく(^^)。
んでまあ本日は3か月FBの入札がありまして、日本相互証券のWI引値は0.595%で値付けしてくれてますが、ど〜考えましてもそんな利回りでは買わせてくれんでしょという感じで、0.58%台での入札になるんジャマイカと存じます。何せ足元の金利が爆下げしてる影響で現先やらGCの利回りも下げてまして、GC0.52%とかそれはどうなのよと言いたくなるような下げですから、まあ足元のキャッシュ潰しニーズとかも勘案するとこのレートもむべなるかなという感じです。
しかし、「月後半になる積み期間が変るし、期末越えもあるのでレートが上昇するだろう」と参加者の皆さんが揃いも揃って思ってるのに、新発CPの1か月もの(4月償還物)とかFBとかのレートにそのあたりを織り込んでくれないというのが最近のオープン市場(古い用語だ)クオリティでもあります。
#ま、短期の場合「来週金曜になると金利が上るでしょ」と思ってもその来週金曜まで我慢できない場合が多々ございますので仕方ない面もあるので、その辺は中長期債の投資とはタイムスパンが違うのですけど
○ということでコール爆下げ
上でも書きましたが、昨日もまたまたコールレート低く、お蔭でGCが0.52%とかまで低下しておりましたが、加重平均ベースで先週水曜(28日)の0.589%から昨日は0.431%まで15bpもぶれやがりましたが、体感的なレートとしては0.70%あたりから0.40%あたりまで下がったような気がするんで、30bpくらい動いたような感がございますが。
まあそもそも利上げ直後からどこぞの外銀が朝から0.7%とかでコール取ってたのが雰囲気悪くしてたんですが、以前と違ってそういうのをどんどん成敗するパワーが弱くなり、まあそういう意味では限界的な市場になってしまったんですなあとオジサンとしては思うのでありました。そもそも都銀が圧倒的に資金の取りだった資金需給構造が変化してるのだから当たり前といえば当たり前ですし、その都銀も沢山あったのでバンク同士の打ち合いが成立してましたしね。
そういや某ベンダーで市場関係者様のコメントとして「一番ドメスティックだったコール市場がグローバル化する云々」ってのがありましたが、「コール市場がグローバル化した」というよりは「コール市場でのドメスティックのプレゼンスが(資金需給構造の関係で)低下した」という方がよさそうな希ガス。
まーなんか日銀様のコントロールも大変ですなあと思うのですけれども、逆に考えれば限界的な部分のレートを目標レートにするんだから少々のブレはケンチャナヨという割り切りを持って臨む必要があるのかもしれませんな。
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2007/03/06
○コール等またも低下
先週末から既に足元金利が威勢良く低下しておりましたが、昨日のコールレートは朝から0.5%を割り込む勢い(ちなみに日銀発表の最高利回りは0.55%)でして、資金吸収の即日オペも実行されたのですが、中途半端にしょぼい引き方だったことからコールレートの下げ基調に変化なく、終わってみれば加重平均金利は0.448%とつい先週水曜に0.589%とか付けてたのが嘘のようなレート。
まあ足元金余ってる事もありまして、GCレートも0.55%レベルまで低下して(まあ何も無ければ0.55%〜0.60%のレンジでしょって利上げ前に思ってたんで、やっと普通のレートになったかという気もしますが)まして、TB/FBやCPのレートも低下の巻と相成りました。何たる極端な動き。
先週水曜という足元金利が一番高いときに入札が行われたFB434回の昨日の引けは0.58%とまたまた確りしておりまして、あのついこの前GCレートが0.6%台で推移しちゃったりしてた時があったと思うんですけど、足元GCと殆ど変らんレートで期末越えも5月大型連休越えも全部気にしないレート形成というのは如何なものかという感じになっておりますわな。ちなみに日本相互証券の引値ベースで言いますと、足元超短期のFB利回りも0.56%だの0.57%だのなので見事なレートフラットでして、いやまあ大昔の低め誘導時代のCDレートでもそんなのありましたけど、あの時は基本的にコールの上限がマル公(0.5%)で安定してたんで、こんだけ足元金利にボラがある中でタームのプレミアム(つーか期末越えとかもあるのですが)が付かないというのも何だかなって感じがするんですが。
ま、逆に考えれば現在のコールレートの上げ下げは一時的なものだという認識が皆様お持ちだということなのかもしれませんけど、そんなことまで考えてレート形成されてる訳じゃなくて、単に足元の運用圧力が強いんでしょうな。この手のレート形成の意味を一々考えて「なるほど市場は先行きの足元等の金利に関してそう見てるのか」とか思ってたら全然違いましたという光景をここ1年ほど見過ぎてますんで(苦笑)。
○ブルフラットだわ2年0.8%割れるわ
株式市場が下がる割には債券の上げが・・・・というのが先週でしたが、さすがにレンジ抜けたら債券も上げ上げになったようですな。朝方は長期やら超長期ゾーンは出遅れていたのですが、午後になって見事な追い上げをして最後はブルフラットの巻となりまして、これまさに株下げで炙り出された踏み相場の香り(でも何か上に仕掛けてる人もいそうな気がするんですが)が漂って来るというものです。何か2日我慢してたけど週明けに泣きながら踏み上げって感じが引値表を見てると漂って来るのは気のせいでしょうかね、合掌。
まあ長いところ強いのもコリャコリャって感じですが、短い所の強さも大変な香ばしさでございまして、2年254回の引けが0.785%とか5年61回の引けが1.145%とか、経済物価情勢に見合ったペースでの政策金利調整(要するに利上げ)という方向性を出している政策委員会をあざ笑うかのような価格水準になっておりますわな。まあ株価が下がるとこうなるのはある程度想定しないでもなかったんですけど、何ぼなんでもこれはちょっとあの喧嘩売りすぎなんじゃないでしょうかという中短期のレート。
でも勢い付いてるし、そもそも需給的に利上げまで買い控えをしてた人いるし、決算期末でレポがタイトになりやすいし、まー中々向かうのもしんどいでしょうなあと。長いところは兎も角、短い所はここもとの足元金利低下がひっくり返る(月後半から積み期間変るし、今年の期末越えは3日間あるんですけど良いでしょうかねえ)とまた様相も変るんじゃねえのという風に思うのは、あたくしが今の2年とか5年の水準に違和感ありまくりんぐであるからですけど。
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2007/03/02
○コールは落ち着いたのでしょうか
昨日の無担保コール市場ですが、朝っぱらから相変わらず0.6%(そういや一昨日の無担コール翌日物の最高金利は0.8%でした)近辺での動きもありましたが、朝一の人が一巡して日銀様渾身の即日オペもありましてレートは低下し、0.50%近辺での平和な展開の後はなお下落したようで。
でまあコールが落ち着いたのを見てGCも0.6%をやっと割り込んで0.58%あたりまで低下したようで、もともと落ち着いていればこんなもんでしょうという水準になったような感じ。とはいえ、昨日一日だと何とも言えませんのですが、一応月末越えたので落ち着いたということにしておきましょう。
まだ高いところを朝からがっつり取る人もいるので安心は禁物なのですが、その原因も良く判らんというのが実にアレでございます。2月末如きでこの調子だと3月末(しかも土日挟むので3日間)はどうなっちゃうんでしょうと思うのが年寄りなのですが、何故かタームのレート(FBとかCPとか)がその辺りを反映してるように見えないのが誠に「????」なのであります。
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2007/03/01
○コールレート最強とは
「働いたら負けだと思ってる」というのは24歳ニート氏の名言でしたが、昨日の短期市場は運用サイドとしてはまさにその様相(苦笑)になってました。朝から外銀系のコール資金の取りがレートを引き上げて入ってきまして、0.6%台後半から0.7%近く(日銀公表の当日最高レートは0.700%)まで翌日物金利が上昇してそこそこの出合い。ただまあ即日資金供給を連発で実施しましたし、そもそも積みの進捗自体は激しく順調ですので、やたら上を取る一部の外銀以外のビットはそこまで逝く訳も無く、午後になるとレートが低下したんで加重平均金利は0.589%となってました。
利上げ直後からどこぞのネームがやたら上を取っていたと言われてまして、現在でもそこの他にやたら上を取る人がいるようでして、何でそんな上をアフォのように取るのかに関しては最終的には本人達のお家の事情を聞かないと(んなもん教えてくれませんが)判らんですが、どんな事情があるんだろうと市場的には憶測を逞しゅうしている所でございます(以下憶測ベースの話なので自粛)。
ま、そんなお家の事情な人じゃなくて、証券業者と大手銀行が主体のGCレポ取引では、さすがにそんなレートはやり過ぎ感漂うのですが、まあ何せコールがやたら高いので、中々落ち着いてくれずに0.6%ちょっとというレートで中々落ち着かないのでありました。
で、ご案内の通りでタームのFBレートは昨日の新発3か月(早いもんで6月償還になっちゃいましたな)が0.6%台で入札やってましたが、既発債の気配はまあ大体0.6%割れと足元のGCレートから考えると(期末越えとか大型連休越えとかがあるので)逆鞘モードになってねえかこの金利という状況でして、まあどっちかが間違っている(間違っているのは足元金利だと思いますが)ということでしょう。
それにしても、無担保コール翌日物金利が一番高くて、先日付のレポやらターム物のFBやCPの金利の方が安いとは何たる「働いたら負け」状態(運用側から見てね)かと呆れる次第でございます。とりあえず局地的にはT+0(当日)の資金を持ってる人最強でT+0ファンディングが最弱ですかそうですか。
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2007/02/28
上海株式下げで世界同時株安とは何たる間の悪さ・・・・
#そして、日曜の日経セミナーで「家計の皆さんもリスク取って投資をしましょう」と講演した福井総裁様におかれましては、北浜先生の黄金波動砲もビックリでございます。
しかし逆に考えると、これが切っ掛けで資産価格修正が起きた場合「予期せぬ外部ショックが来たので撤退」と言い訳も出来るのである意味助かってるのかも(何のこっちゃ)。
とは言え、こういう「調子のいい時に何か突如急落の図」って89年(でしたっけ?)のブラックマンデーを思い出す次第で、あの時はその後最高値に向けてもう一発上昇しましたっけな。今回はどうなんでしょ。
#と思ったら武者砲まで・・・・orz
まるで次の日銀のアクションが利下げのような相場をやらかしている相場に関しての雑談あるいは悪態をつく積りだったのですが、これじゃあ昨日までの相場が正当化されかねないので悪態は止めにしときます(苦笑)。
○日銀に喧嘩を売るような相場付きですが(苦笑)
利上げ以降長期債やら超長期債が確りするのは一応「早めの利上げによって将来の利上げが抑制される」という理屈が成り立つのでわかるのですが、昨日の2年国債入札も強くなってしまい(一応足切りがオファーサイドだったからこの前のジャンピング入札よりはマシですが)、引けに掛けても強く相成りました。
で、2年の0.8%台前半とか5年の1.2%割れってそれは一体全体どういうことよという感じがする訳でして、コールの誘導目標が0.5%で、おまけに足元のGCレートは昨日は下がったとは言え0.57〜0.58%レベルでして(一昨日は0.62%とかやらかしてました)、3か月FBは0.59%近辺(この足元GCとの思いっきり鞘のない状態も頭が痛くなりますがそれは兎も角)となっておりますんで、その足元近辺からのスプレッドがあなたちょっと無さ過ぎと直感的に思うのですけど。
一応日銀様のロジックによりますと、「経済物価情勢に合わせた金利調整を行う」ということで、まだその部分ご紹介してませんが、総裁も記者会見で「まだまだ低い水準」と言っておられる状況ということですから、日銀のスタンスを順当に考えたら利上げが今後もちんたら行われていく筈なんですけど、もう何か「利上げ終了」のような勢いで足元の金利だけしか上らないというのは実に香ばしい。
まあ期末モードで需給が良いとか、レポの問題もあるので向う人もあんまりいないとか、色々とそっち方面の要因もあるんですけど、それにしてもこの中期ゾーンの強さはまさに日銀に喧嘩を売るような動きで実に心温まるものがございます。
・・・・ところが世界株安でさてどうなるのやら
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2007/02/26
○GCレート下がらずもFBやCP等には買いですか
先週末の市場ですが、レポのGCレートは妙に下がらずの巻で0.60%を超える水準での推移になっておりましたが、その一方で不透明感払拭でCPは大発行祭りとなったようです。特に金曜は事業会社系の発行もかなり多くなったようですが、大量発行(ブルームバーグニュースが市場推定として報じたのは6000億円超とのこと)に対しましての買い意欲もまた強く、期内償還(=1か月)ものの最上位格で0.58%〜0.59%の水準になっていたようで、何と足元のGCレートよりも低い水準。
これはまあ「皆さん随分と待機してたんですね」という感想に加えまして、現在の足元GCレートの高止まりはまあ一時的だという認識なんでしょうねという事(積みがエラク進捗してるので、3月前半になったらどこかで足元金利が下がるのではという意識はあるでしょう)なんだと思いますが、単に何も考えてないだけのような可能性もあるので注意(苦笑)。
3か月ものFBも0.60%までは中々上昇せずに小確りという感じのようので、まあ何だかんだと言いましても、目先の不透明感が払拭され、ついでにまあ暫く利上げが無いでしょうってなもんで、買いが絶賛大復活ということなんですかな。本日はスポット渡しが月末になるのでCP発行祭りが継続するものと思いますが、この調子なら極めて順調に消化されるでしょうな。
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2007/02/21
お題「今日も決定会合に関する雑感で」
材料待ちで超様子見のためネタが(汗)。
○結局織り込みは50%のままで推移と
昨日も国債買現先での資金供給が実施されました。で、この期間が22日〜3月7日で平均落札利回りが0.387%で最低落札利回りが0.38%(按分34.4%)ということで前日から0.01%位上昇したような感じ。まあきっとこのレートは(0.25%+0.50%)÷2あたりを意識してるんでしょうなあということで、その意味で言えば利上げ織り込み50%と言ったところですか(^^)。
まあ実際問題としては、何も無い時の国債買現先でこの位の期間のレートは0.30%をちょっと切る位になるものと想定されますので、利上げがあった場合のレートを考えると0.55%をちょっと切るくらいの水準になるのかなあと思うので、その点で言えば利上げ織り込み確率50%をちょっと切るのかもしれませんが(^^)、まあそのあたりに関しては大体50%ですなあということでケンチャナヨ。
共通担保オペは銀行主体で、国債買現先オペは証券主体という違いがありまして、まあ総じて証券の方がレートに関しては厳しいというかしっかりしてるというか(この部署をやってる人たちって証券の方が経験豊富なベテランを揃えてるというのもあると思いますが^^)、まあレートを見て「ほっほー」と思ったあたくしなのでした。
昨日も申し上げましたが、これに対してCPとかのレートの方が利上げ織り込み度合いが高くなっています(1か月弱の上位格付でも0.5%に急接近してるらしい)し、共通担保オペのレートがやや高めに出てるのは、銀行の方が警戒感強いっちゅうか、特に長めの資金の放出を控えているという感じなんでしょうな。
まあそんな訳で、結局今日になっても何も出ません、というか本来何も出ないのがアタリマエなのでして、今までの騒動はありゃ一体全体何だったんでしょうと小一時間問い詰めたい所なのですが、どっちに転ぶかさっぱり判らない→参加者としてはどっちにもポジションを傾けられない→結果として皆さんのポジションが軽くなる→結果がどっちになっても相場に対してショック的な影響を与えない→ウマーとなるのでした。あれ?
まあ金曜にもそんな悪態をつきましたが(^^)、「政策の予見性を高めると市場が安定する」というのがまあ一般的な見解であり、普通に考えるとそーなる筈なのですが、今回のように「全くワカランです完全サイコロ博打状態」となった場合も何故か市場が安定するという画期的事例(笑)が発生した訳でして、まさに天才現るとしか言いようがございません。え、短期的に目先の市場が安定しても意味ないですかそうですか(爆)。
ま、これまた金曜に申し上げましたが、事前に市場に織り込ませようとして政策変更って事例は海外ではあります(というか現にやってますわな)し、そうなるのが美しいんでしょうけれども、まだまだ日本では難しいと割り切って、市場との対話路線として情報発信しまくる(しかもノイズ付き)前に、政策のトラックレコードを積み上げていくことに注力すべきではないかと。いやまあ注力してますと言われそうですが、どうも市場サイドから見ておりますと、市場の期待を誘導しようとしてノイズを撒いてしまうという図になっとりゃあせんかと思うのでした(特に誰とはあえて申しませんが)。
とまあつらつらと雑感を並べましたが、では決定会合関連の当たらない予想を。
○決定会合後の展開予想
現状維持の場合
票決が6対3またはそれより賛成票が多い場合は、まあ素直に債券市場ブルスティープして、擬似的CPI時間軸が復活するの巻になるんでしょう。ただまあその時間軸がどこで外れるのかというのは非常に悩ましい所で、まあCPIの前年同月比プラス幅が3か月くらい拡大続けば正常化の続きをおっぱじめると思いますけれども。ある意味リスクシナリオとしては最初ブルスティープなんでしょうが、利上げが有ったら買おうとしている投資家の皆様沢山いますので、利上げ無しで相場が持ち上げられたまま値持ちしちゃうと「降参の買い」が出てブルフラットしちゃったりするかも。まあここまで我慢してるんだから我慢するんでしょうが。
で、票決が5対4になるとこれが中々香ばしい展開になると思うのですが、「3月利上げですかそうですか」となるので、まあ超短期の3月決定会合までの金利は下がるでしょうが、その余の金利はそのまま様子見モード継続と。でも正直様子見になるかどうかもよめましぇん。色々とあちこちで香ばしい展開が見れそうな。
利上げの場合
まあ利上げでも全員一致は無いと思うのですが、いずれにせよ「利上げして相場が下がったらそこで買い」とやる気満々で待ち構えている投資家様がわさわさおいでですし、「目先の不透明感が払拭」ということで買いが来るんですが、さて売る人はどこにいるのかと思うとこれがまた謎だったりします(まあ現実に短期金利が上昇するんで、少なくともその分現物のベーシスが剥がれると思うんですが)。需給的に言えばそんなに金利が上るとも思えませんし、今回は皆さんのポジションが特に利上げ無しで傾いている訳でも無いので、影響は徐々に出てくるんでしょう。
ここから先は益々妄想モードになるのですけど、まあ「利上げしても、その次はかなり先で、下手したら年内の追加は無いでしょう」というのが市場的コンセンサスだと思いますし、日銀もまあ利上げ後の金利急騰というのは(本来は別に困ることでも無いのですが、変に騒動になると困るでしょうから)好ましくはないでしょうから、その市場コンセンサスに乗っかるようなメッセージが出てくるんじゃないかなあと思っとるんですよ。
でも、量的緩和解除の時を思い出しますと、あの時点でも何となく「ゼロ金利が当分の間続くんじゃないか」というような市場の理解というか誤解があって、金融政策の枠組みに関しても当初は時間軸っぽく理解されたりしてた節がございましたわな。結局4ヵ月後にゼロ金利はあっさり解除された訳ですが。
つーことでですな、今回も利上げした場合当初は「当面次の利上げはないでしょ」ということでベアフラット(下手したら中期以降がブルフラットしちゃったりして)しそうなんですが、どこか(5月を想定^^)で梯子を外されるんじゃねえのと思うあたくしなのでした。だってこの前から言ってますけど、「経済情勢に見合った金利水準への調整」のステージ途上なのに、「利上げしたら目先の利上げ一旦打ち止め」は有り得ない訳でして、そんな利上げだったらしない方が気が利いてるでしょ。となると利上げというのは結局近い将来の利上げも展望できてるからやるって事だと思うんですが・・・・・
#ま、何はともあれ今日は昼から腕まくりと
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2007/02/20
お題「さて決定会合ですと言いながら今日も雑談」
訳判らんものの予想をする暇があったら、「こうなったらこう」という絵を描いて構える方が吉ですので、まあ皆さんそんなことをつらつら考えながらの閑散モードではないかと思われ。
#公共放送様も今回はさっぱり判らないようで(^^)
○GCレートなどなおも上昇
昨日のT+3のGCレポですが、金曜に無担保コール翌日物で0.50%などという出合い(そこそこのロット)をやらかした事も効いて、0.45−0.50とかいうような雰囲気からスタートしたようですな。まあ22日スタートだと利上げがあった場合に「じゃあ寝転んでロンバート逝きますか」攻撃が効かないから資金を出し惜しみされるとレート上昇するのかも知れません(21日スタートならとりあえず朝一でロンバートに駆け込めば0.40%で資金を取れます)が、それでいいのかという気も。
と思っていたら、0.45%で出合った後にレートはさすがに低下したようで、そのあとは0.4%台前半に低下したようなのですけれども、それに引っ張られてなのか現先方面の資金の出も悪くなったのか現先利回りとかも結構高めのようでした。まあ例えば0.45%としますと、利上げがあった場合の想定されるGCや現先利回りが0.55%−0.60%(これはあたくしの勝手読みですので念の為)でして、現在のGCや現先の利回りが0.28%−0.33%(利上げ警戒じゃないのを前提で、中心は0.30%)あたりになってますんで、まあそーゆー意味で言えば0.4%台前半で半々、後半だとやや織り込み度合いが高いかなとも言えますな(この水準を想定レポレートから見るのか、コールから見るのかでまた話変りますが)。
まーどっちに転ぶかさっぱり判らないのでこういうレートになるのは妥当っちゃあ妥当なのかも知れませんが、今日のT+3は23日スタートで3日分あるのでこりゃまたややこしい話になりそうですわな。資金出す方も悩ましいから出し渋りたくなるのは判らんでもないですが、要はレート次第(当たり前)。
あたくし勝手に思いまするに、資金出し渋ってる方も利上げを確信してる訳じゃなくて、まあのうのうと資金を出しちまったら利上げになり、爆安レートで放出してましたって結果だと目も当てられないから、「利上げ半々」レートまで上昇しねえと出さねえよと、絞ってるという事なんでしょうな。まあ出し手が少数の大口に偏ってるので、こういう時に力関係がどうしても出てしまうという所でしょう。
○その割には資金供給オペ金利が上らない訳でして
そんな中で行われた昨日の国債買現先オペですが、21日スタートの3月6日エンドで平均利回り0.380%で足切りが0.37%でしたが、この期間は21日は兎も角としてそれ以降全部決定会合後に当たるんですが、これまた低い利回りに見えてしまいます。何も利上げを織り込みまくったレートで取るこたあねえだろうと言うことなのか、単に21日スタートの玉がそんなに無いのか(利上げへの準備しすぎで)よー判りませんけど、このレートには???感が、というか結局参加者って数字に出てくるほど警戒してねえのかな。
まあこのレートもあったからちょっとGCとかが冷静になったのかもしれませんが、このレートを見ると、やっぱりGCの0.5%近い気配とかは過剰反応というか出し渋りのやり過ぎの反映だったんでしょうなあという所で。
○CPレートはだいぶ織り込みになってるようですが
まあお日柄がお日柄ですのであまり月曜はCPの発行無かったのですけれども、上位格付けの3か月物で0.6%近傍まで金利が上昇しており(まあ元々0.55%近くだったので、上昇したと言ってもまあそんなもんですかって感じですが)、ここまで来ると利上げを結構織り込んだ水準に見えて参ります(利上げ後の現先金利水準と3月末期越え+大型連休越えを勘案していい勝負でしょう。勿論2回目の利上げは考えてませんが)。それから1か月物が結構また上昇しているようでして、こちらも0.4%台後半から0.5%近くの水準と、まあ結構利上げを織り込んだ水準(と言いましても、現先金利水準との勝負だと利上げあったら負けですが、利上げ無ければそこそこオイチイ)になってます。
CPに関しては買い手が短期国債と違う(重なる部分も多いですが)ので、まあこれは買い手の違いと、そもそも短期国債のようにジャンジャン流通したり、オペで吸い上げたりという流動性が低いという特徴があるので、最終的な資金出し手の腰が引けると金利も上るし、逆に途中までは金利感応度が低いという特徴もありますな。
まあこの辺りの人たちはちょっと様子見のようですなあ。
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2007/02/19
○短い所は利上げ警戒して長い所は強いとは
先週末の市場では短い所では利上げ確率50%ですかという動きをしておりまして、長い所はカーブ上では先物が一番強い形で買われたの巻と相成りました。短い所と長いところの反応が思いっきり違うようにも見えますし、実は利上げになったら長いところは材料出尽くしになる(利上げをした場合はその次の利上げを当分しないとのセットになると参加者が信じ込んでおりますんで^^)のでこうなりますよってのを実演してるのかも知れませんが、どっちにしても「いやあ何か対照的ですねえ」という感じ。
ま、実は1月も似たような話をしてまして、1月の場合は利上げ100%織り込みモードになった日に5年国債の入札があって、結構入札は確りだったりしてまして、まあそういう点では似たようなアクションではあるのですが、金曜は何かそういう動きというよりはただの需給っぽい感じでもありますが、まあ兎に角不思議な対照ぶりでございました。
しかし「金利の正常化路線」モードでの利上げをするかもしれませんっていうのを市場が織り込むのであれば、正常化路線即ち連続的な利上げであるので、利上げ懸念で中長期債が強いとかフラットニングするとかいうのはそこだけ見るとどう見ても間違ってる反応なのですけれども、まるで「利上げ最終局面」の如く反応するのは景気に対する市場の見方と政策委員会の見方にギャップがありますよって話なんじゃないかと思うんですけど、そのあたりどう議論がされるのかを見てやりたいですわな。
○しかしあの今月も同じパターンってどうよと思うのですが
先ほども申し上げたように金曜日の短期市場では超短い所の金利が絶賛上昇。準備預金の積み初日で週末挟みの無担保コールレートの加重平均金利は0.362%となりました。3日分の準備預金積みがありますので、お金持ってて準備預金を積まないといけない人が資金を出し渋って、資金取りサイドの人たちが取り上がったという図が目に浮かぶ次第なのですが・・・・・
あのですな、先月の事を思い出して頂きたい訳ですが、先月もGCレートが新しい積み期間入りから上昇して、利上げ100%織り込みモードになった積み初日(1月16日)はコールの加重平均が0.343%でしたわな。確かに利上げ警戒度合いは全然低いですけど、利上げの可能性があると思う人が多ければ(今回の場合は全員が「半々というか丁半博打モードで読みようが無い」と思ってて決め打ち全くしてないだけですけど)、そりゃまあ先月と似たようなパターンになるのは仕方ないと思うんですが、何でこう2か月連続でコール取り上がりになるんだかとオジサンはちょっと呆れてしまうのでした。
と申しますのは、今回に関しては1月と違いまして事前の盛り上がりパワーが乏しく、事前準備をする暇はあったでしょうとあたしゃ思うのですよ。日銀オペのレートで言えば、大盛り上がり前の1月9日の時点で1か月位の期間の共通担保オペとか国債買現先のレートが0.43%レベルまで上昇してまして、そりゃまあ利上げを相当織り込んでおりましたから、そんならまあ無理して資金取らなくても良いかなって思う人が出てくるのは当然でしょうなと思うんですが、今月の場合は先週水曜の国債買現先1か月ものでも平均落札利回り0.325%にしかなってなかった訳でして、事前の利上げ織り込み度合いが1月よりも低いレート形成されてたのに何でお前ら準備しないとその何も考えてないっぷりに対して小一時間問い詰めたいとしか言いようが無いです(まあオペ担保無くてコールしか取れないのなら仕方ないですが、それでもタームとか取っとけよと思いますけどね)。
もちろんきちんと準備をしている人もいまして、「いやー小商いしてまっせウッシッシ」という話も聞こえて来ますし、「別にうちらはそんなところに手間隙掛ける気は無いもんね」というのがお家の事情かも知れませんのでアホバカ言うのは筋違いなのかも知れませんけど、2か月連続で同じように新しい積み期間に入った所の資金取りでハマリコフというのは正直如何なものかと思うんですけどねえ。お前らちょっとその席どけと言いたくなりますが、まあそうやって突撃してくださる鴨大先生がいないとオイチイ思いができませんので、今後ともハマリコフでお願い致したく存じますということで(笑)。
○ところで何で2週連続で金曜の後場からほりゃほりゃと上るの?
って小見出しのまんま何ですが、先週と先々週は金曜に特に何か出たわけでもない(強いて言えば米国の長期金利低下というのは共通項ですが)のに急にほりゃほりゃと債券相場上昇で、どっちも締めてみるとカーブ上一番強いのは先物になっているというまるっきり同じようなパターン。
思いっきり同じような動きというのが実にこう意味不明なんですが、恐らくパターンがこれだけ似てると言うことは同じような手口が原因なんじゃネーノかと勝手に想像するんですけど、いずれにせよ何だかなあって感じではあります。
さっきの「積み期間変った途端にコール取り上がりさせられるの巻」シリーズもそうなんですが、何かこう「短期間でまるっきり同じような現象が起きる」っていうのを見てると、アノマリーを感じるというよりは「もしかしておまいら何も考えてないんじゃネーノ」と申し上げたくなる次第なのでした。特に短期でポジションのでかい人の中でそういう人がいそうな感じなんですが、債券見てても何か妙な感じが漂ってまいりますわな。
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2007/02/16
○これは見事な半信半疑
GDP出た後最初にオファーされたオペは9時半オファーの国債買現先で、期間が2月19日から28日の9日間。この結果をマニアの皆さん注目しておった訳ですが、平均落札レートが0.371%で足切りが0.36%という結果。この時点でGCレート幾らでしたかって言いますとまあ大体0.37%とか0.38%とかって感じだったので、物の見事に足元のGCと同じレート。
で、足元のGCと同じだから利上げを織り込んでないかというとさにあらず(ってか数字みりゃ判りますわな)で、そもそも一昨日の時点から利上げのリスクを見たレートになってまして、仮に21日に利上げがあればこのレートでのファンディングはウハウハですが、なければどう見ても割高です、本当にありがとうございましたレートな訳でして、チョー中途半端な水準なのが中々結構。
#てか(0.25+0.50)÷2=0.375ですかそうですか
午後には16日スタート3月8日エンドの共通担保オペがオファーされてましたが、こっちは平均0.394%の足切り0.39%で、こっちの方がちょっと高いですが、まあこれも中途半端でして、「利上げなんかネーヨ」状態に近かったのが「まあとりあえず半信半疑モード」という水準になったという所ではないかと思います。
で、市場の片隅に棲息するあたくしが見ますと、今月は利上げ云々に関する参加者のポジションが12月、1月と比べて軽くなってるように思えます(一部のオフバランス振り回し組は別^^)。まあ「買わないといけない人は買うし、売らないといけない人は売るけど、そうじゃない人はどっちに転んでも困らないように手当てして様子見」って奴でございますな。べき論の話は別にして(というか理屈で考えれば利上げするとは思えんのだが)市場的には「まあやるならどうぞ、あ、やらなくても別に良いですよ」ってなもんでしょう。
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2007/02/15
○今月も出し渋りですかそうですか
てな訳で昨日だと午後から19日スタートのレポ取引が行われるのですが、資金の出し惜しみ攻撃によって0.3%台後半にレート上昇しやがったようで、現先レートなども当然上昇の巻と相成りました。16日スタートの取引(というのは火曜日の午後ですな)ではGCレート0.32−33%くらいだったと思うのですが、まあ確かにやや上昇してたんですが、どっちかというと「新しい積み期間になりましたがまあ普通にGCやってますなあ」という感じだったので、昨日になって急に出し惜しみ攻撃になるのがイマイチ訳判らん(やるなら16日スタートを出し渋った方が3日間積めるからオイチイんじゃネーノ?と思うのだが)のでした。
ここのレートが上昇しやがったので、FBの短い所に影響が出たということになっていまして、2月償還のFBとかが0.35%レベルまで甘くされておりました(当たり前ですけど)。そんな時にFBの入札もありましたので、ちと間が悪いですなあという感じですが、3か月で0.49%の引けはさすがに0.50%を背に買いを集めるでしょ。
そんな訳で、何故か一日ずれたタイミングで今月もまた「決定会合まで準備預金積んでおこう」攻撃が発生してまして、これを見てまたどこぞの経済クオリティーペーパー様あたりが「市場は2月利上げを警戒してる」と妙な盛り上げ記事を書くのではないかという悪寒が致しますが、まあGDPの内容(ヘッドラインの数字が強いというのは織り込んでるので、問題は内容ですよ内容)次第なんでしょうね。
ただ、12月や1月のような「利上げ警戒」というよりは「とは言っても間違って利上げがあった時に準備預金積んでなかったとなるとマズーですわなあ」くらいの感じで誰かが資金出し渋ったらあっという間に横並びって奴だと思うので、あまりそれで外野が騒ぐ必要はない(足元の超短期をいじってる人には大問題ですが)と思いますけど、まー瓢箪から駒が出まくる自己実現性が市場クオリティですので、少々気になるところではあります。
#頼むから今月こそは静かに決定会合を迎えて欲しいです
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2007/02/08
○FB入札もイマイチ
昨日は3か月FBの入札がございました。で、あたくし珍しく予想なんぞをしてましたが、このFBは償還が前回債と2日しか違わないという(事を昨日申し上げませんでしたすいませんすいません)代物でして、まあ償還がイレギュラーでもちゃんと償還折り返しで発行してくれる筈だから無問題ではあるのですが、償還バランス的にもちとどうよ感漂う(つーか前回債の足がGW越え入札を避けるために長くなったのが原因ですが)ものでしたな。
まあそれが原因だとは思わないのですが、前場からTB/FBゾーンはヘロヘロの巻となっておりまして、入札もあっさり平均0.465%の足切り0.470%と、先週の勢いはどこへやらという結果。おまけに落札後もパッとしないようで、引けは0.47%ですがどうもオファーサイドのようで。
でまあ昨日申し上げましたが、3か月が0.47%となりますと、比較からして6か月の0.50%はねえだろという話になる訳でして、6か月の引値は0.51%に置いてますが、後半3か月0.55%を低いと思うか妥当と思うかは参加者次第ですな。
で、月の頭からこの時期まではCPの発行市場が閑散になるのが仕様なのですが(企業の資金ニーズが月後半以降に多いのだから当たり前)、ちらほら発行されるCPのレートを見ますと、2月償還ものは相変わらず絶賛低金利で、最上位格付けで0.3%台前半とかのようですし、3月の決定会合前に足の来るものも「2月利上げ無し」→「持ちきって無問題」→「ではキャッシュを置いときますか」ということでこの辺のレートも相変わらず低水準のようですな。
3月末もの位になると金利がやや上昇して、4月ものとか5月ものになるとレートが上昇するのですが、こっちの金利は今月に入ってからやや上昇気味という感じでして、9日スタートになるので少々発行が多くなる昨日は、この3か月ゾーンの金利がやや上昇しまして、上位格付ものでも0.5%台前半まで突っ込んでいたのが0.55%を超える水準に上昇してきまして、まあ期末越えに大型連休越えなんだからそんくらいレートついてあたりめーだろと思うのですが、長い所には手控えモードになってきたようですな。
で、今週は何故か知らんのですが、短国買入が月曜に実施されてしまいまして、その前に実施したのが先週木曜でしたので、順当に考えると今週短国買入をやるともあまり思えず、入札2発で重くなる上で一応材料が出る週末を迎えるというのはちょっと荷物が重い感じでございます。
○2年とかのゾーンもパッとしませんな
昨日は輪番が実施されたのですが、平均2毛甘ということはまた短いゾーンを叩き込みましたですかという感じですが、この2年の引けは0.775%でまあどうせオファーサイドでしょうなあという所ですが、入札から1週間で3毛強くなったと思ったら6毛甘くなるとはご苦労なことでございます。
まあ所詮は利上げ前提でも0.8%台が妥当なところだと思うので、そろそろ下げ止まりだとは思うのですが、何もまあこんなに動くことはねえという感じであります。
という訳で、本日は5年の入札なのですが、カーブ的にも絶対水準的にも中途半端で叩くに叩けず買うに買えずと見たのですけれども、まあ入札までに水準をいじってくるのではないかと思います。中短期の現物の重さから言って、前場から嫌がらせの買いを入れるようなアホウはいないと思うのですが、下手に先回り買いとか入って入札が強くなられるのが最も困るパターンでございますわな。ここまでの流れからしてそうはならんと思うのですけどね。
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2007/02/07
お題「材料引き続き無いので相場雑談」
今週は材料が乏しいので一休み相場ではございます。このまま無風なのか嵐の前の静けさなのかは来週になってみないと判りませんなあ。
#しかし122円になって円安円安と騒いで、120円割れて円高円高って為替の人も相当な低ボラティリティ脳に陥っているんですなあと思う。人の事は言えんが。
○6か月TB入札と3か月FB入札
昨日は6か月TB入札。毎度お馴染みの如くあたくしが順当なら0.50%などと申し上げたら入札は0.50%を割れてしまいましたよorz
まあ発行が2兆円ということですんで、今回のように「まあ0.50%あったら捌けるでしょう」と思う人が多いとそこは買わせてくれないというのをまたやらかしてくれたという事なのですが、そのあとに続く買いはパッとしなかったようでして、結局0.50%オファー(引けは0.505%らしいのですが)としょんぼりしちゃいますなという結果になりました。先週の3か月FBも入札は景気良かったのですが、その後伸びないというか頭打ちというのをやってくれましたが、今回も同じパターンなのが遺憾でございます。
ここもと明日の5年債入札も影響してるのかも知れませんが、中短期ゾーンの現物債が妙に重そうにしておりまして、別に利上げ懸念で売ってるというような感じではないのですが、そのパッとしません振りが6か月TBゾーンにも波及しましたかなあという所ではございます。昨日も申し上げましたが、1年の0.54%から見たら6か月の0.50%はお買い得っぽい(1年TBの金利を分解した時に後半6か月の金利が0.58%はいかにも低いと思うんだが、本当は11か月ものだから云々というちゃんとした話はここでは措く)ですが、3か月の0.45%(昨日の430回の引け)から見ると特にお買い得感も漂わず(後半3か月が0.55%ですから利上げあったら若干負け程度か)ということで、それなら3か月とか、年度内物とか要はもっと短いので対応するって話なんでしょうね。相変わらずFB423回(3月28日償還)とFB424回(4月6日償還)の間は利回りジャンプしてますので(この引けが正しいのかどうかという問題はありますが)、とりあえず年度内でって事なんでしょうね。
そんな訳で、本日の3か月FBですが、先週の入札からここまで「入札強いけどその後がどよよんとなってしまう」のパターンになってますし、大型連休越えで足も長いので何ぼなんでもさすがに0.46%からご相談という入札にはなって下さるものかと存じます。ただそうなると6か月がやや割高に見えてくるのが(というか1年がもっと高いのですけど)遺憾なところですけどね。
当たらない大予想は平均0.46%前半で足切りは0.47%に届くか届かないか、とただの順当な意見でスイマセン。
○もうちょっと相場雑感
・2年よく動きますなあ
先週に入札が行われた2年新発ですが、入札の時はオファーサイドの向こう側をジャンピングキャッチしてつよつよモードになり、翌日には0.715%の引け(実はこの時点で売りが出てて、実力0.72%でしたが)と入札から3毛強くなったと思えばその後失速モードになり、昨日の引けは0.760%と相成りました。いやまあ2年カレントって発行量も流通量も多いですし、おまけに受渡が来るまで時間が長く、その間資金繰りがぶれないので尚の事振り回しやすいというのは判るんですが、それにしても良く動く事よと少々呆れるのでした。
今なんか短期金利が動くようになったって言ったって別に利上げのペースはゆっくりだし、上げか下げかで悩むような状況でもないのにこのぶん回しモードだと、将来どうなるのかある意味ワクワクしてしまいますな。振り回されるほうはたまったもんじゃありませんが。
・引け後になると妙に失速する今日この頃
と申しましても、あたくしが今日この頃とかいうのは2、3日のタームでございますが(笑)。
いやあのですな、金曜からこの方引け後になると妙に失速してることがあるようで、はてそれは何なんでしょと思う訳なのですが、中短期の現物債にそこそこ物が出てて、引け値を頑張って強くしてしまうので引け後にさっくりと値を消してるとか、引け後になると利上げネタで反応する海外投資家さんが下にもっていこうとしてるのか、まあ何だかよく判らんのですけど、引け後になると妙にヘロヘロというのの背景が興味深かったりします。ま、複合要因なんでしょうが。
#というわけで本日も雑談でございました
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2007/02/06
○引け後に中短期売られたようで
昨日はまあ物の見事にウゴカンチ会長な相場で、何となく現物が重め(というか先物が確りめというか)の推移だったのですが、引け後になって2年だの5年だのが弱くなるの巻でございました。材料が特に出た訳でもないのですが、先週木曜の引け後と同じような展開でして、先週木曜だと「海外の有力レポートで2月利上げの話が云々」という話題が出て、おまけに中期ゾーンに巨大なスワップの払いが出てましたって感じでしたけど、さて今回は何なんでしょうかねえ。まあどうせ海外発の2月利上げ観測で、ネタとしてはG7で円安是正って話しか思いつきませんけど。
で、円安是正の為に利上げをするという発想は本邦においては根本的に間違いという話は何度もしてますので割愛するのですが、お馴染みの本石町日記さんが為替と金融政策に絡んだエントリーを最近2本上げているので、
http://hongokucho.exblog.jp/6437940/
http://hongokucho.exblog.jp/6419556/
を熟知すべし。
ちなみに、2本目のエントリーで引用されている「為替相場と金融政策に関する日銀の公式見解」の1999年9月21日の文書のURLはこちらですので熟知すべし。
http://www.boj.or.jp/type/release/zuiji/kako02/k990921a.htm
ということで、まあ常識的に考えると為替を金融政策に絡める論議は「あなたはアフォですか?」で終了なのですが、このまえまで内閣府副大臣だった現閣僚様が(副大臣当時に)「今利上げをすると円高になるから反対」などと言う話をしてたりするのがちとオソロシスなところでもあります(その反対論の裏を返せば「為替是正のための金融政策はアリ」ということになる)し、そもそも日銀の「金融政策正常化路線」があるのでそちらも少々オソロシスなのですが、コアCPIがトレンドとして明確に上向きになっていないのに利上げするのは正常化路線と言えどもちょっと無理あるんじゃネーノとは思いますが。
海外レポートとかで一応盛り上げておりますが、さすがに笛吹いて踊る人も国内勢には乏しくなってきてますな。今月は正直ドッチラケモードだと思われ。
#まー5年に関しては木曜の入札に備えて1.3%に近いところに持って行きたいというのは判らんでもない。
○物価連動国債と6か月TBの入札がある訳だが
今日は物価連動国債と6か月TBの入札。物価連動国債というのもこれまた盛り上がらない商品のようで、BEIベースでのトレードをする主として海外系の人たちで勝手に盛り上がっている(というか盛り下がっているというか・・・・)ようなのですが、ふと引値表のBEIを見ると銘柄間でのスプレッドが単に需給を反映しているだけではないかというのが実に香ばしい債券ではございます。
まあかつては「消費税増税論議に絡めて買いが入る」というような事もあった商品だったり、相変わらずの流動性の無さでは定評のある商品(発展途上だから仕方ないけど)だったりしますので、「このBEIが幾らだから債券市場のインフレ予想がこうなってる」というお話は一見判りやすいのでつい使いたくなりますが、参加者層の薄さと市場の流動性を勘案すると、債券市場的には「あっそう」で終了するお話でもあります。まあ適当に入札こなすんじゃないですかとやる気のない意見。
#まあ市場が出来てくるまであと2年くらい掛かるんじゃないですかね
ところで6か月TBの入札。今年に入ってから6か月TBの2回に1回がFBに振り替わったので、回号と年限の関係がややこしくなって敵わんのですが(苦笑)それは兎も角。
引値を一応信用すると(板がまばらでよく判らん)前月の6か月FBが0.480%で、10日ほど足が長い8月償還の既発1年TBが0.505%ですので、0.50%あたりの入札になるんでしょう。昨日の相場でも2年あたりは重いのに、3か月とか1か月とかチョー短い所は確りしておりまして、チョー短期化しよういう動きがあるのかなあと思わせる値付けにもなっておりまして、短い所のニーズは高そう。
で、その6か月がどっちなのよというのは少々微妙ではありますが、絶対水準で0.5%あれば心理的なサポートになるのではないかと存じますが。どうせ向こう半年で利上げやって1回でしょうから、利上げ後に足元金利対比でチャラで、手前では勝てると考えれば行く人は行くでしょうな。1年TBの0.54%辺りから見ると6か月で0.5%というのはお買い得の香りがしますが、3か月の0.445%から見るとはてどうなのという実にビミョーな話でもあります。2兆しか発行無い(いつものことですが)ので波乱もないでしょう。
GCレポレートがまだ0.30%割れで推移しているようです(さすがに0.28%は勢い余った感じのようですが)ので、その点からもTB/FBは持ちやすい状態になっているかなあとは思いますし。
#てな訳で本日は昨日の相場と同様にネタも閑散で恐縮至極
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2007/02/05
○レポレート0.28%レベルに
先週金曜もまた買現先だの共通担保オペなどが実施されておりましたが、ショートタームの共通担保オペが(6日〜16日)平均レート0.288%に足切りレートが0.28%と、先週前半の足切り0.29%から見事に低下となりました。これまた例によって例の如くで木曜の最後の方で金利が下がりそうな感じだったので、結果自体はある程度覚悟(?)というところでしたが、ちょっとレート低下に弾みがついたという感じです。
という訳で、このオペ結果に示されるように急に足元の金イラネ状態になってしまった昨日のGCレポレートは0.30%を割り込み0.28%レベルまで低下。昨年10月以来久々の0.28%台近辺への低下でして、SCレポレートとのスプレッドは絶賛縮小して在庫ファイナンスのコストが下がるのは実に結構な話ですな。
で、この「足元金イラネ」攻撃なんですが、つい先週前半までは、どっちかというと「3か月とか2年とかの金利にやたら下げ圧力がかかる中で、足元の資金取りニーズが強い」という展開だったのですが、木曜の終盤あたりから今申し上げたような動きに一転しております。日銀がバシバシオペを打つことによってショートタームの資金が潤沢に回るようになったというのと、準備預金の積みが進捗してきた向きが増えてきたので、進捗してきたところから金イラネ状態になってくるという所なんでしょうけれども、(そもそも今回は16日以降決定会合までに積みを進捗させた人が多いですから)まー2年だのFBだののレート反転とタイミングが一緒なので、実弾売りが出て(または償還が来て再投資せず)足元に金が出てきた代わりにタームが上昇とか講釈することも可能ですな。多分それでは無いと思いますが(^^)。
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2007/02/02
10年入札は順調だったのですが・・・・
○2年確りとか書いたら弱くなるのがドラめもんクオリティ
どこぞの禿先生のようで誠に遺憾でございますが(><;
いやまあ一昨日の引けあたりから怪しげではあったのですが、昨日は終わってみると引け値ベースでは2年だの5年が1.5毛甘で、20年が0.5毛強で30年は1.5毛強と相変わらずのイールドカーブツイスト攻撃になっておりました。で、引け後になると先物とかも売られてたんですが、2年253回債は引けの2毛甘(0.75%)とか叩かれたようで、金先も下落となるの巻でございます。ナンノコッチャ。
何か経済指標が出た訳でもないですし、福井総裁の国会答弁で別に新しい話が出た訳でもない(経済に強気の見通しを言うのは福井総裁の仕様なので材料にならん)のにどーしたのやらと思うのですが、どーも2月利上げがどうのこうのというのをまたやらかそうとしているような動きもあるような感じで、「また外野で騒ぐのか」とちょっとげんなり。
まー今回のネタとしてGDPが出てくるのは判らんでもないのですが、最近は為替動向で云々というネタも時々聞かれるようになってまいりまして甚だ遺憾なことでございます(-_-メ)。それはさすがにやらないと思うが。
とは申しましても、3か月FBなんぞは相変わらず確りとしているようで、一昨日入札が行われたFB430回債が引けの0.44%テイクンとかやってますんで、まさしくリアルマネーの人たちが絶賛参加しているゾーンでは引き続き「2月利上げって何でしたっけそれ」状態となっているようです。何と申しますか、参加者層が微妙に違っているせいがあると思うのですけどゾーンによって利上げに関する温度差があるのが興味深いです。
チョー短い所に関しては、12月と1月に振り回されて正直もうエエカゲンニセエと呆れ果ててるという面もございまして(苦笑)、直前になるとまたドタバタするのかもしれませんが、CPIの伸びが前月よりも鈍化してるのに利上げはねえだろうというのがまあベースにあるとは思います。でも何か2年とかの妙な叩かれ方(実際に実弾売りが出たのは別のゾーンかもしれないけど、ヘッジでとりあえず叩きやすいのはカレントですから)を見てると、叩きあるいは実弾が正当化されるような利上げ観測攻撃をまた今月もやるのかもしれませんな。(利上げは無いと思ってますが、あたしゃー)
#まあポジション振り回す人にとっては動いた方がオモシロイのでしょうが、金融政策絡みの思惑出ると途端にターム物の取引が止まる(当たり前ですが)のでマネー系の人はやり難くて敵わんですがな
まーやるとしたら金先、OISという先物というかデリバティブ市場の方から動くんでしょうけど、中長期債市場と違ってデリバティブ市場とリアルマネーの現物市場が分断されているのが短期クオリティでして、どーせ現物市場と先物市場の温度差が素晴らしく出てくるでしょうなあと暫くはニヤニヤしながら動向を注視したいと存じます。
ちなみに債券市場の場合は先物が受渡最割安現物国債の金利(今の金利状況だと当分は残存7年)に裁定される(最終決済が現物国債だから)ので、7年金利の位置など気にしないで値段だけ見る人でも現物市場のイールドカーブ形成に貢献しちゃいますが、金先市場だと最終決済がTIBORなんですが、どー見てもそっちよりも短期国債市場とかの方がしっかりと値段がついてまして、まあお互い影響は与えますけど、債券先物と現物のようにきっちり裁定する訳ではございません(というか全然裁定しませんが)というのが「分断」の意味でございます。
#だから「市場の金利観を見るのに先物金利が一番適している」といういつぞやのBOJレポートには噛み付いた訳なのですが、最近は上記のようなご認識もおありなようで誠に喜ばしいことでございます
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2007/02/01
2年とかFBとか確りですねえ。10年入札はどうなんでしょ?
○FB入札がありました
おとといちょっと書きましたが、昨日実施されたFB3か月ものの入札は償還が5月14日と前回債からいきなり2週間と3日伸びておりましたが、入札結果は平均が0.435%レベルで最低が0.440%レベルとなりました。前回債が0.43%ビットとかの状態だったので(引けは0.425%)一応スプレッド乗ってるのですけど「うーむ」という感じ。
その前の日に2年国債入札が実施されてまして、こちらは前場の引けの気配を上に突き抜けたつよつよ入札になりその後もショートカバーだの買いだので確りしておりましたんで、昨日の前場引けで新発FB430回債は0.435%−0.440%で何とか0.440%を叩いて迎えた入札で事前には(前日の2年国債ジャンピング入札の恐怖から)0.43%から札を入れるのかよという見方もあったんですが、思ったというか事前に危惧されていたほどの入札にならずにまあ前場引けの気配なりの結果。
で、その後さっくり0.44%が叩かれてしまったようでして、さすがにGW越えの5月償還で4月エンドの既発とろくすっぽ金利差が無いのは如何なものかという動きにはなってくれたようですけど、それにしても強いですな。現状でのGCレベルが0.31−32%あたりで何故か中々下がらずとなっておりますので、3か月の0.4%台前半というのはGCやら現先と見合いで考えると(つまりコール見合いで考えると話は別ということで、そういう人はホイホイ買えるんでしょ)利上げに対するバッファーがちと足りないと思う(コールが0.5%の時のGCやら現先レートは0.55%〜0.60%位でしょ)次第。
まあ期末越えに関してはCPだと上位格付ものでも0.5%台に乗るケースも散見されますので、持ち切らーとしてはそのレベルにはなってくれよという感じなんじゃないかと思います。FBとの温度差は必ずしも利回りだけでは無い人の買いがあるかないかの差じゃねえのという所です。
○期内物強くて2月利上げ?何ですかそれ??状態
で、すげえええと思うのは期内物というかショートタームが強いことでして、FBの引けを見れば2月償還が0.305%で綺麗に並んでて、3月償還に入った所から0.325%〜0.35%とレートが徐々に上昇するんですが、この利回り水準だと2月利上げの可能性を全然見てない数字になりますわな。というか3月利上げも怪しいんじゃネーノという価格形成でございます。
で、これはFBだけの現象かと申しますとそうでもなくて、昨日のCP発行利回りなんかみてますと3月上旬償還(なのでまあ要するに1か月もの)の上位格付銘柄で0.35%を割ってるものまであるようでしたが、まあ概ね0.36%だの0.37%だのと言った所のようでして、足元のGCレートの堅調さの影響でCP現先レートが0.33%〜0.34%近傍で推移していることを勘案するとこれもまた2月利上げを全然織り込まないという素晴らしいレートです。
昨日も書いた気がしますが、正直申し上げてこの辺のレートを見てますと明らかに2月利上げ絶賛無視モードになっているのですけれども、情報ベンダーのマーケットコメントを見ると「2月利上げの織り込みがどうのこうの」と出てきて物凄い勢いで違和感があるのですが、確かによくよく見たらOIS市場の気配を見ると昨日の数字で2月利上げの織り込み具合が3分の1とかになってますわ。現物金利から伝わる市場の温度と全然イメージ合わないのはまあ今のところ参加者が限定されているから仕方ないのかも知れんが、数字として出てて判りやすいからと言って安易にそこの数字だけで金利観を読もうとするのは如何なものかと思いますが。
金先もそうなんですが、何か先物市場と現物市場の間に超え難い壁のようなものを感じる(まあそもそも現物同士でも変な壁があって裁定が効かなかったりしますが)のが短期市場クオリティなのでございます。まあ「総合判断」していただくのが吉と存じますが、「総合判断」ほどワケワカランものは無いというのは市場も金融政策も同じでございます(笑)。
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2007/01/30
お題「どうもこう訳判らん展開で」
早いもんで今年も1か月になろうとしてますな。まあCPIで目先の話が一巡しましたんであまり話もないのですけど。
○オペ金利は下がるがGCレートは・・・
などと書くとその途端に下がるのがドラめもんクオリティなのですが(笑)、ここのところT+1スタートの共通担保オペやら国債買現先オペをしつこく打ってまして(水曜、金曜、昨日と連発)、しつこくオペを打った効果から昨日はとうとう現先オペの最低落札利回りは0.30%を割って0.29%になるわ、6000億円のオファーに対して応札が9746億円と札もイマイチだったりしまして、まあ資金の取り手にとっては結構な話で出し手にとってはマズーな展開。
・・・・の筈なのですが、GCに目を向けるとこれがまた微妙に話が違っているようで、決定会合後に0.30%レベルまで低下したGCレートなんですが、月末だの国債発行日要因だのを抜けた割には昨日もGCレートは0.31−0.32と案外確り。
GCに関しては資金の出し手が妙に強気なのか、それとも目先の利上げ無しで(足元とか3か月とかの超短い所をいじってる人で2月利上げがあると思ってる向きはたぶん皆無と思われ)足元にキャッシュ置く位なら少しでも利回り高いものを購入する動きで足元の資金が少ないのか、何だかよー判らんのですが、オペで資金が出ている割にはレートが下がらんなあという感じです。
ま、ショートターム(除く翌日物)の資金供給オペ自体も足切りが0.3%を切るのが中々難しくて、手元のノートをパラパラ見てますと、ショートタームの供給オペ金利が足切りベースで0.3%割れが数日続いたのを見ると中間期末越えが終わって金利先高感も無かった10月頭まで戻ってしまう(手控え帳面ベースなので間違っていたらゴメンナサイ)んですが、この時はGCが0.28%あたりまで低下して「いやー金利下がってますなー」って感じだったんで、まあ本日以降のレート推移にもあたくしは注目したいと思いますが、正直このネタは超マニアな話でございますかそうですか。
○FBやらCPもまあ確りしてますかな
昨日はスポットスタートが月末だったのでCP発行祭りでしたけれども、まあ印象としては「発行多い割にはまたレート低下気味ですかそうですか」って所でしょうか。2月の決定会合前のエンド物になると0.33%近辺とかの利回りで、それは先生現先レートと殆ど変らんがなという数字になっているのは兎も角として、4月エンドものでも最上位格物だと堂々0.5%割り込みの巻となっているようで、まあ一応期末越えには敬意を払っているようですが、利上げへの警戒はかなーり弱くなっている状態。
FBに至っては先週入札が行われた新発FBの引けが0.43%となってまして、どーせビットサイドではないかと存じますが、既発債の4月エンドが0.42〜0.43%と殆どレートを並べておりますんで、この点で言うと利上げ警戒よりも単に「期末越え」ということでレートが付いてるんじゃないかって感じですな。FBに関しては例によって例の如く、利回り着目というよりは「ショートタームの国債にニーズがある」という要因の人の買いが優勢になっていて、やたらめったら確りしているという所なのではないかと存じます。基本的にマネー系の投資家と現先見合いの買いしか入ってこないCPレートとの差が中々詰まらない、というかFBが強いのでCPが仕方なく付いていくという感じでの動き。足元金利が妙に下がらないのとセットで考えると、まあ「足元資金の潰しでタームが下がって足元の需給は逆にタイトになっている」って事なのかも知れませんが、少々妙といえば妙ですわな。
明日はFB入札がありまして、GWの関係上償還が前回債より2週間近く伸びまして、年度末越え+GW越えって奴でして、4月の決定会合2発を通過する上に、GWと言えば昨年は相場が反転するきっかけになった時でもありまして(スティーブンローチ大先生のご託宣なんてものもございました^^)、この430回債が429回債から幾らスプレッド乗せてくれるかは注目したいです。てかスプレッド乗らなかったら常識的に考えて槍杉注意報ですかな。
○しかしイールドカーブ立ちましたなあ
決定会合の初日に利上げ無しを堂々織りこんでしまった債券市場でしたが、さてその後どうなったのかということで、1月17日と昨日の引け(ただしめんどいので単利です)を各年限のカレント物で比較するとこんな感じ。
1月17日 1月29日
30年24回 2.315% 2.400%
20年92回 2.125% 2.190%
10年284回 1.680% 1.720%
5年62回 1.210% 1.190%
2年252回 0.770% 0.730%
30年のカレントは今は25回なんですが、比較するのに別の銘柄使うのも何なので24回の引け単利にしときました。
いやはやこれはまた2年の強さって何なんですかちゅう感じでございますが、目先の利上げ懸念後退→じゃあまあ短い所を買っておきますかという動きは想像できますけど、0.7%前半って1回利上げになったら多分GCから0.1%ちょっとしかバッファーがなくて、2回利上げになったら死亡確定というレベルなんですけど、それでいいのか2年カレントと思うのですが・・・・と思ったら今日は入札なので、1か月で1.5毛位はスプレッド乗せるからまあ何とか0.75%に近い所にはしてくれますな。それでもつええと思うが。
この間に20年と30年は新発債の発行があったとは言え、何もあーたここまでボコボコにしなくてもと思うのですけど、まあそこまでの間に「利上げでベアフラット」というのがコンセンサスと申しますか相場のテーマっぽくなっていたんで、それが逆に逝ってしまった事からアンワインドの動きが起きてみたり、米国債市場で長いところが弱くなっているので(あたくしとしてはそれで日米が相関するというのも無茶な話だと思いますけど)こっちも連れてカーブプレイが起きてますとかあるのでしょうが、正直ここまでやるの?って印象っす。
たぶんイールドカーブに関する思惑(およびそれが外れた事)によってカーブが動いてるっちゅう話だとは思うのですが、まーそのうち「低金利の長期化期待によって、将来の金利調整幅が大きくなることを懸念して超長期ゾーンの金利が却って上昇してる」とかいう講釈をする人が出てきそうな悪寒。
・・・・などとつらつら書いてみましたが、要するに「ここもとの動きが何と申しますかサッパリ判らんですなあ」という愚痴をレポートっぽくしてみただけです、などと最後に自分で落としてしまうのでした(^^)
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2007/01/25
○オペ金利
今週になってから毎日のように国債買現先とか共通担保オペが実施されているのですが、ショートタームのオペ金利が下がりそうで下がらんですな。一昨日は2月6日エンドの国債買現先が平均0.309%で足切り0.30%で按分13.9%だったのですが、昨日は2月15日エンド(は積み最終日にぶつかるので使いにくいような気もするんですが・・・)の国債買現先が前日と同じくで平均0.309%足切り0.30%なのですが、足切りの按分が8.0%となってまして、思ったよりレートが下がりません。共通担保本店オペもT+1スタートで実施された分が2月9日エンドのショートタームで実施されたのですが、こちらも平均0.309%の足切り0.30%で按分6.6%ということで、0.30%の所で下げ渋るイメージ。
まあ昨日の後半からコールが下がってきてますので、今日になるとまたちょっと違うのかもしれませんが、利上げ見送りで(実際問題として足元金利は別にだからどうなのよというのはあるんですが、心理的に何となく下がりやすくなるんじゃないかというのもありまして)オペ金利もうちょっと下がるのかと思っていたのですが少々意外でありました。
何気に資金の取り意欲はあるんですね。その原因がどこにあるのかはよく判らんのですが。
○期内物のニーズが高いようで
昨日は3か月FBの入札。一昨日時点でのWIの0.46%というのはまあインチキとしまして、0.45%は一昨日の段階でも「まあ買わせてはくれないでしょう」という感じでしたが、結局入札は平均が0.432%位で最低が何とか0.436%近くという所で、「利上げ見送り」報道が出てた先週水曜の3か月FB(償還期間が若干違うのですが)の平均0.474%からは見事に低下しておりますわな。まあ2月利上げ観測もかなり遠くなってしまったという雰囲気満々状態ですので当然と言えば当然ですが。
で、その3か月よりもまあこれはと思うのは3月期末を越えないモノでして、3月償還物で一番長いのがFB423回(3月28日償還)なのですが、こちらの引けが0.37%とかでして、まあ実力的にもそんなもんのよう(0.37とか38とか)なのですが、それってあの共通担保オペと殆ど変らんというか若干低かろうというレベル(昨日の共通担保オペでは1月26日スタートの3月30日エンドの本店オペの平均が0.386%で足切り0.38%でした)でございまして、何かどうしてそういう理屈になるのかは存じませんが、2月償還とか3月償還への買い需要は結構なもののようですな。
一方で3月期末越えになるとレートがちょっとギャップアップという感じでして、FBだと424回(4月6日償還)で0.425%の引値になってまして、昨日の新発とあんまりレート変らん状態。4月償還(というか期末越え)というカテゴリーで一緒くたにされているような感じでして、目先の利上げ観測絶賛大後退の割には期末越えの所で妙にレートが飛んでいるイメージです。
正直その理由は判らんのですが、レラティブバリューというよりはお家の事情というか「期内物だから」という人気化のような感じです。あたくし的には期末越えの1週間でレートが5毛も飛ぶのは少々不思議なんですけど・・・・
○外国人売買高シェアがトップですかそうですか
何かさっきから目の前のテレビで債券市場の業態別売買高シェアで外国人がトップになって相場のリード役がどうのこうのと申しておりますが・・・・・・(追記:日経にもその記事があったようでして、「海外投資家動向が長期金利に影響を与える」というトンチンカンな結論に対して各方面から大々的にツッコミを受けてました^^)
いやあのですな、売買高シェアがトップでも保有シェアはどうなのよというツッコミをしたくなる訳でして、どうせそっちはまだまだ低いと思う(推測で言ってますので念の為)次第でして、それは単に外国人投資家様が短期売買を好んでやっておられるという話だと思うんですよね。確かにバカスカ短期売買をすれば市場の目先の動きには影響大なんですが、市場の方向性という観点でいえば、長い目で見た方向性に大きな影響をあたえるのはポジション保有期間の長い人たち(要するに長期安定保有する人)なんで、株式市場みたいに保有シェアが大きくなってから「相場のリード役」ということになるのではないかと思いますがね。
#ま、目先のリード役という意味では確かにそうなんですけど
ところで、それだけ売買シェアがあるということは、利上げがどうのこうのという場面で外国人投資家様におかれましては相当ドタバタとお動きになったということでもあるんでしょうな。そりゃまあ振り回された方としては「日銀ケシカラン」と言いたくなる訳で、海外メディアが(以下妄想全開につき自主規制^^)。
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2007/01/23
○オペ金利などは「決定会合越え」も気にせずに
昨日の市場もブルスティープ、というか20年とか30年とか(特に30年)弱くて前日比利回り上昇してる向こうで、2年5年がレート低下という状況。利上げに時間がかかる→将来の時点で必要になる利上げがより大きな幅になる→中短期金利低下して超長期上昇。。。という風に後付け理屈を並べることはできますが、まあそんなことよりも中短期(特に2年とか)は買いというか踏みじゃねえのという圧力が強くて、長期投資というか安定持ち切りに近い人が多い超長期ゾーンは金利が下がると買いの手が引っ込むという需給要因だと思いますが。
昨日も引け後に金先が上昇(期先の上げ方が目立った)してたり、2年ゾーンの買いというか踏みパワーも大変なもんで、0.72%などと威勢良く上昇してるんで、まあ海外なのかなあと勝手に想像しておりますよ。今般の利上げするのしないので実は一番振り回されてたのって海外勢なんじゃねえのかという気が思いっきりするここ数日の流れなのでした。
と、小見出しと全然違う話が延々と続きましたが、昨日の短期オペあたりの金利。昨日は24日スタートの短期オペが行われたのですが、共通担保本店オペの2月15日エンドが平均0.327%の足切り0.32%で、国債買現先オペの2月26日エンドが平均0.325%の足切り0.32%となっておりました。国債買現先と共通担保オペの金利を単純比較するのもちとざっくりの話にはなりますがまあそこは兎も角として、2月の決定会合は20日、21日に行われますので、この2本のオペ金利レベルが似たようなもん(一般的に国債買現先の方が共通担保よりも低めに出る事が多いので実質的には期間の長い買現先のレートのほうが若干高いと思われるが)だというのは「2月決定会合への警戒をしたレートで資金をわざわざ取りに行くこともあんめえ」という状態になってる事を意味しますわな。CPの1か月もの(決定会合越え)も最上位格で0.4%は楽勝で割っているようですし(とは言え3月期末越えは0.5%台ですんで、資金運用サイドはまだ利上げへの警戒(運用だから期待)は根強いですけどね)、とりあえず12月決定会合終了後と同じ状態になったようですな。
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2007/01/18
○市場はドテン利上げ見送り
共同のリーク報道に各社追随したことから(今朝も読売と毎日と日経の1面に「利上げ見送りへ」と出てるようですが)「まあこりゃ見送りでしょ」となった(というよりは「金融政策どうしようって時になるとリーク報道合戦になる(=決定会合に何の意味あるのか)三流国家振りに呆れたといった方が正しいのですが、苦笑)金融市場では火曜に殆ど織り込んだ利上げを全部剥がす形。
22日スタートのGC取引は0.35%と前日比0.2%(笑)金利低下して、完全に元に戻ってしまいましたし(ただし、一応本日の利上げリスクが完全に無い訳ではないので、ターム物取引は超低調)、新発3か月ものFBの平均落札利回りは0.474%あたりになりまして、メンドクサイので物凄くイイカゲンに計算すると手前の1か月が0.33%とおいて後半2か月が0.545%とかになるので、実は2月利上げの織り込み度合いも必ずしも100%じゃなかったりするような気もします。
12月見送りの時も同じ現象が起きてましたが、「今回見送りなら年度内見送り」という話が出てくるのが市場ってもんでして、まあ昨日もそういう動きを先取りするような感じも見られたちゅうことでしょうかねえ。
それにしても凄いのは金先でして、正直バンクALMと海外ファンドの叩き合い格闘場のような市場なんぞどうでも良いのですが、ここのプライスアクションをボケーっと見てますとまあ踏み圧力恐るべしという感じ。早い時間帯から全限月で威勢良く価格上昇(=金利低下)しておりまして、まあ期先限月の価格が威勢良く上昇するのは判りますが、期近限月の07年3月限まで威勢良く上昇してるのには笑ってしまいました。おまいら1月利上げでも2月利上げでも最終精算価格は同じだろうと小一時間なのですが、それだけまあ売り込んでたってことと、ガイジンさんの方が上記「今月無ければ当分無い」という発想をしやすい(まあ確かに理屈としてそう考えたくなるのは理解できますが)って事でしょう。
あ、念の為付け加えますが、そもそも最終精算価格いくらよって考えた場合、年末の時事報道以降につけている0.68%だの0.7%だのという07年3月限の金先価格がそりゃ変じゃねえのという議論はありますので、ようやく正気に戻ったとも言えますけど。
まあそんな感じで、ほぼ織り込み状態だった利上げを一転して全部剥がすという実に香ばしい展開になった昨日の市場なのでありました。あっはっは。
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2007/01/17
○昨日は思いっきり100%織り込みになったのですが
という訳で昨日の市場ですが、尾身財務大臣の発言や塩崎官房長官の発言などが、まあ市場としては「利上げを容認するんでしょうなあ」という解釈(その解釈には「利上げをしてもその後の利上げについては慎重に行い急がないというようなニュアンスを出す事によって、金利の跳ね上がりを抑える」というのがセットになってるのですけど)になりまして、19日スタートの翌日物GCレポ金利も最終的には0.55%レベルまで上昇しました。
で、これまたワケワカラン所ではあるのですが、日本相互証券の引け利回りを拝見しますと1月29日償還のFB414回債が前日比13毛甘(苦笑)の0.54%となっておりまして、3か月もの最長のFB427回債(4月16日償還)の引け値が0.535%となっておりました。おいおいGCから逆イールドかよ・・・・・
まあ一応ここでは昨日の市場の話なので上記の共同通信の記事を度外視して1月利上げ前提で申し上げますと、利上げ後のGCレートが0.55%あたりからスタートしてるのにGCレートより低いFBとなりますと、在庫ファンディングをする必要のある業者としては中々保有しにくいという話になりますわな。実質ゼロファンディングというか、マークトゥーマーケットと関係ない人としてはまあそれより低くても持てる人もいるんでしょうけど、現先やGCよりも低い利回りのままで定着というのはチト無理がある希ガス。
で、そもそもこの「3月期末越えが足元よりも低い」という(と言っても実際の業者間取引でどうなってたのかは知らんというか日本相互証券のスクリーンではろくすっぽ出合ってなかったとの話もあるのですが)現象はさすがに変ではないかと思うのですよね。
と申しますのは、(利上げを前提にすると)ロンバートの「誘導目標+0.15%」というありがたい上限が拡大されて「誘導目標+0.25%」と(多分)なる最初ということでして、ロンバートとオペに頼りっきり(まあオペの方は引き続きお助けオペをやってくれるのでしょうが)の期末やら年末越えをやってた人たちの集団がちゃんと対処するんでしょうかと言うのは少々「???」だと思ってるとゆーのが背景に。正直今の市場は最後にロンバートあるからと寝転びモードになる人大杉。
でですな、今回の3月期末越えは週末にぶつかるので末初の翌日物金利は(コール0.5%前提で)0.75%に張り付いても何ら不思議は無いのでして、3日間はレートが普段のGCレートから20bp跳ねますよってコスト計算が華麗にスルーされるというのも如何なものかと思うのですがどうなんでしょ。
○3か月FB入札はもはやワケワカラン
昨日の感じでは0.55%よりレートの高いところはちと難しいというところでしたが、いきなり足元の利上げ予想時期がぶれてしまいましたので、どのくらい織り込むのかは正直ワケワカランです。まあある程度運用の皆さん足元にキャッシュが多くなってるでしょうから、消化ニーズはあるでしょうし、こーゆーケースではたいていドテン全力で1月利上げ無しモードになるものというのが世の中の仕様ですので、つよーい入札になっちゃうんでしょうな。2月100%モードになるんですかね。
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2007/01/12
○オペ金利は1月利上げ懸念大幅後退と申してます
昨日実施された資金供給オペはまたまた金利絶賛低下の巻となりました。1月15日〜22日の国債買現先オペの利回りが平均0.373%の足切り0.37%となり、1月15日〜24日の共通担保本店オペの利回りが平均0.385%の足切り0.37%ということで、18日の利上げをあまり織り込まない水準になっております。
もし18日の利上げを織り込むというのであれば、新しい積み期間に入る16日からは準備預金積み上げニーズが発生するので金利が上りやすくなりますんで、まあ0.373%だの0.385%だのというレートでは織り込み度は低いという話になります。18日までの金利を(仕方が無いので)0.33%にでも置くとしますと、18日以降の金利が幾らになりますかというのを簡単に計算すると、国債買現先で後半が0.405%、共通担保本店オペで後半が0.4125%となりますので、全くの無警戒という金利ではありませんが、まあ織り込み度合いは剥がれてしまいましたなあ。
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2007/01/11
○海外レポートでオペ金利など低下
昨日は夜中のうちに毎度お馴染みのメドレーレポートで「日銀は1月利上げを見送る見込み」というのが出たらしく(現物は見てませんが、まあ世の中でそういう話になってました)金先、債券とも反発してスタート。債先に関しては入札だの早川調査統計局長の講演などで結局前日比安となってましたが、短い所は確りのまま推移と相成りました。
昨日実施されたオペですが、国債買現先が1月12日〜2月15日の期間で平均0.429%の最低0.41%となってまして、一昨日の1月31日エンドが平均0.430%最低0.40%でして、足が15日伸びて平均レート低下。オペの時間は早川局長の講演要因が無かったというのもありますが、それにしても織り込み度がまた低下の巻です。
1月18日までを0.35%で(GCで0.35%とするとちと高いのですが面倒なのでキリの良い所にしました)計算すると、一昨日の国債買現先オペだと1月18日以降の金利が0.473%になるのですが、昨日の結果だと18日以降の金利が0.446%ということで、このあたりからも織り込み度低下という感じかと存じます。
昨日は共通担保オペも行われましたが、同じようなエンドで行われた2月8日エンド(前日実施分は2月5日エンド)の本店オペが平均0.423%と前日の0.436%から低下しとりまして、こちらでも1月織り込みに逝ったものがまた剥落しましたという所ですわな。
○この調子で盛り上がったり盛り下がったりするんでしょうな
長いところの金利に関しては正直言って利上げが1か月ずれてそれが何なのよという所だとも思うのですが、短期のゾーンに関してはさすがにそんな事も言ってられません(当たり前ですが)ので、来週の会合までこんな感じでやらかすのかと思うと参加者の皆様に同情の念を禁じ得ません。
でね、実物レポート見ないで言うのも何ですが、1月利上げが行われないという見通しがど〜ゆ〜流れで出てきたのかとあたくし勝手に想像してみたのですが、中原伸之元審議委員が昨日都内の大手証券会社のセミナー(というか講演会)で話していた中で「1月利上げは政府が反対していて議決延期請求が出るかもしれません」みたいなお話をしておりまして、そのあたりの政府スタンスが伝わってそういう報道になったのかなあと勝手な憶測をしてみます。ただ政府が反対の意思を明確にしているのに利上げ強行するのが正当化できるような物価動向でもないのに、日銀が利上げに意欲満々になるというのも有り得ない話だと思いますので、もし政府のスタンスが利上げケシカランで一致してるなら今までの報道の流れが逆に理解致しかねますという所でもあります。
まあそんなあたくしのしょうもない憶測は兎も角として、フォワードルッキングで金融政策を変更しようと言ってるのに、変更前に市場にそれを全部織り込ませようという(いやまあそうじゃないというのが日銀の公式スタンスだと思いますが、どう見ても地均し絶賛の話が政策委員の皆様から出てる訳ですから・・・)のはやはりちと変な話だと思います。市場の全員が「いやもうこれは政策変更でしょう」というのを「地均し無しで」認識するという状態というのはフォワードルッキングじゃなくてビハインド・ザ・カーブの政策変更なのではないかと存じます。
つーことで、何か毎月この調子かよ!という感じですが、また新聞や通信社の報道に注目しないといけないのでしょうな。
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2007/01/10
○2月償還あたりのFBが弱くなったようですが
昨日は2月後半償還のFBに売りが出た(のか別の要因か知らんですけど)ようで、2月後半償還のFB(FB418〜421あたり)の日本相互証券引値が軒並み0.48%に上昇しました。前日はこの辺0.42%〜0.45%ということになっていましたがこれはまた豪快なレート上昇(0.50%まで一時売られてたという話もござんしたが)。
と申しましても、そもそも1月12日(昨日のレギュラー受渡日)スタートの2月後半エンドのFBで1月利上げを想定したら0.4%台はねえだろう(16日からコールが上昇して、18日から誘導目標が上昇する訳ですから)と思う訳でして、ようやっとこのゾーンが織り込んで来ましたなあという感じです。
1月利上げが有りや無しやで一番極端に違ってくるゾーンの2月償還ものFBレートが修正された訳ですが、そもそも持ち切り前提の参加者シェアの高いCP市場ではとっくにレートが上昇しておりまして、まあやっと追いつきましたねという感じではないかと存じますが。
ちなみに、昨日は既に利上げをだいぶ織り込んでいた3月償還あたりよりも、2月償還辺りの方がレート上昇が目立ったのはCP新発レートでも同じような感じだったようでして、いよいよ利上げ絶賛織り込み体制になってきたという感じでしょう。
○という訳でオペ金利も上昇
国債買現先1月11日〜31日が平均0.430%(足切り0.40%)だったり、短国買入が平均5毛甘(足切り4毛3糸甘)だったりとこれはまた結構なレート上昇ですねという所ですが、国債買現先のレートも同期間のa-1+格CPの発行レートから見るとまだまだ低いような気もしますにゃ(というか持ち切り前提で来週木曜に利上げだと思うと絶対水準で0.5%が1つのメドになると思う)。
実際に利上げになった後はコールが0.5%でロンバートが0.75%(さすがに今回は幅が広くなるでしょうと皆さん思っているので、ロンバートが上昇しても無問題かと)となって、GCや現先は幾らなんでしょうかと言うと、まあ通常は0.55%〜0.60%あたりでやるんじゃないですかねえと思う次第でして、オペ金利で言えば0.50%〜0.55%あたりになるのかと(あくまでもあたくしの勝手な勘であって、市場のコンセンサスは知らん)想像してますので、そこから考えるとオペ金利の方はようやく織り込み度合いが高まって来たものの、まだ織り込み足りないかなっていう気もするのでありました。
そういえばユーロ円金先の3月限って99.30近辺になってるのですけれども、「利上げ後の次」はど〜せ半年は先でしょうという世の中のコンセンサスから考えるとその水準は絶対値としておかしくねえかと思うのだが。とりあえず利上げしたら目先の3か月金利あたりは(その次の利上げが意識されないのだから)GCに毛が生えた(下手したら禿)程度の金利にしかならんと思うんですけど常識的に考えて・・・・(よって0.7%水準はちと高杉では?)
○OISにメガバンク参入ですかそうですか
昨日18時10分配信のブルームバーグニュースによりますと、OIS取引に三菱東京UFJ銀行様がメガバンクとして初参入だそうで誠に結構なお話でございます。
と思ってニュース読んでたのですが、記事によりますと「ALM上のヘッジが目的」という所から入っておられるようで、何と申しますかあのALMヘッジがまともに入ってくると砂場にブルトーザー持ち込まれるような市場になっちゃうんで、どっちかというとスペキュレーションのトレーディング玉が入ってくれた方が市場としては面白くなるんじゃねえのかと。まあそのうち入ってくるのを期待したいところです。
あたくし不勉強でアレなのですが、OIS取引ではBOJターム(MPMの間の1か月)が人気と記事にあるのですが、それって要するに丁半博打とあまり変らん(追記:というか日銀が利上げするかしないかの合百ではないかという気もしますが、まあ倍になったりゼロになったりする当て物じゃないって言うんでしょうな。本質的には変らんだろうに)ような気がする次第でして、普通にスポット1か月とかスポット2週間とかいうような資金取引に近いようなものって活発化してくれないのかなあとも思いますけれども。スワップだと元本キャッシュが要らないので資金ディーリングの代替に使えないですかねえ(途中で反対売買できないから無理なのかなあ)。
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2007/01/09
○FBはレート上昇
金曜日に行われたFB入札ですが、朝からあっさりと叩き屋さん登場して0.53%(だか0.535%)まで値付けをしていたようで。さすがにそれはやり過ぎということで前場の引けは0.51%−0.525%となりまして入札も0.51%台での決着。まあ入札は無難と言えば無難なのですが、冷静に考えると年末には前回債(FB424回)が0.45%レベルで、年始になっても妙に確りしてましたなあって話を金曜にしていたわけでして、そこから見るとやっぱり弱くなりましたなあという所。
てかあたしゃ「好需給ですから中々レート上らないんんですかねえ、そのうち上るとは思うんですが」などとすっかりピンボケな話をしておりました。入札一発で需給関係に変化が起きるのはありがちな話ですが、んだったらもうちょっと事前に動けという気もしますが(苦笑)。
まあ1月利上げだと考えてますと、今期間の積み最終日(=1月15日)までの足元金利とかGCレートとかは積みも進捗してる筈なのでまあ低水準。16日以降は前倒しでの積み進捗を行いたい人たちがいるので足元金利が上昇してGCも連れて上昇するんでしょうな。この時に日銀がせっせと供給してレートの上昇を抑えると期待しても良いのですけれども、かつて日銀からペーパー出てた(いつだか急に思い出せないのでここに追記します)ように、積み期間中のMPM(政策決定会合)で政策金利の変更が予想される時に、MPM前に金利が上昇するのは自然現象。よってあまり頑張って供給しても仕方ない(というかそれはただのお助けオペになるし、MPM後の調節に苦労するし)という発想も起きそうな気もするし。
#というかMPMの日程が積み期間の頭近くに設定されているのは何も気を使ってませんなあと思うのですけどねえ
ということで、途中脱線しましたが、1月15日、19日の2箇所でレートを別物だと思って考えないといけないでしょうなということでございます。いつの間にかFB入札とあまり関係のない話になってますけどまあそういう感じでレート考えないとイカンのでしょうなあと言うことで。
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2007/01/05
○3か月FB入札ですが
早速本日は3か月FBの入札。昨年の今頃は量的緩和解除が別に3月にあったっておかしくないと個人的に思いながらも、平均落札レートが0.0027%とかいう素晴らしい利回り(しかも前年の11月後半に量的緩和早期解除懸念で一度金利が上昇した後)になっておりまして、償還の頃には「何ですかこの利回りは」というレートになっておりましたが、今年はまあ普通の入札になってくれるものと勝手に思料。
昨年末にかけてTB/FBがむやみやたらと確りしておりましたが、年末年始を抜けてからもこの状況に変化があるのでしょうか(あまりなさそうですが)というところですけど。CPの利回りは先日の時事通信記事あたりからさっくりと上昇しておりまして、常識的に考えればCPの利回り上昇に短期国債も鞘寄せされると思うのですが・・・
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2006/12/29
○FB金利は上らないもののCP金利は上昇
この話は昨日申し上げておくものだったような気もしますが、そういうことはケンチャナヨ。
火曜日(実質水曜日)の時事通信報道に引き続きまして、昨日の産経新聞朝刊に福井総裁のインタビュー(Webには載ってない)が掲載されまして、まあ内容的には「1月利上げは検討課題でございますよ」と読める景気強気というか足元の個人消費の弱さについてそんなに大きな懸念をしてるわけではないですよというものでした。
という訳で、鉱工業生産が市場予想よりも弱かった方よりも前日からの余波が効いた感で、まあ水曜に威勢良く売られた2年はちょっとだけ金利低下した格好ですが、3か月あたりは金利じり高っぽいですな。
で、その3か月なんですが、また例によって例の如く買う人の層が違うことによるズレが発生しておりまして、先週入札が行われましたFB424回は水曜は0.44%堂々のビットサイド(前日比変らず)で木曜の日本相互証券引値は0.445%とレートサガランチ会長。FBの場合は何せ「国債」でございますので、金利先高警戒(あるいは先高警戒という言い訳が発生する場合^^)モードになると最初は「緊急避難」が入ってきたりすることもあり、要は「金利水準とはちと違った意味での買い」が入ることもございますという訳ですな。今週の買いはちと違うような気もしますが。
で、その一方で償還までの持ち切りで純粋に資金運用で買いに来る(基本的にセカンダリー市場でバカスカ流通するものではない)CPは1月利上げの可能性大復活ということで金利が上昇の巻。25日月曜日には3月末あたりのエンド物の最上位格付もの(の中でも格上扱いのネーム)で0.47%そこそこだったのですが、一昨日、昨日と金利水準は上昇しておりまして、3か月ものの最上位格付もの(さっき引き合いに出したネームよりは微妙に落ちますが)で0.53%近辺まで上昇しております。年末年始越えとか参加者の多寡とか色々と勘案するとイメージ的には3〜5bp上昇してる感じかな。
勿論1月利上げ直撃ゾーンの1月末償還ものなどの金利も上昇しておりまして、ちょっと1月利上げ無しに傾きすぎてましたなという感じでございます。
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2006/12/28
○また時事か!
えーっと、あたくしも不覚にも存じ上げなかったのですが、実は火曜日の夜中に時事メインがしらっと観測記事にしては突っ込んだニュースを配信しておりました。そんなことを露知らずに(ダメダメですな)昨日のドラめもんでは「指標自体は日銀の早期利上げサポートの内容になってるようですので、あまり利上げ無しを楽観するのも如何なものかと思われるのですが、まー変に12月利上げで盛り上がった反動なので仕方ないのかなという感じです。」などとのんびりした事を書いておりましたですな、猛省。で、その時事のニュースですが。
お題が『来年1月、追加利上げ議題に=経済指標が好転』。
『日銀が来年1月17、18両日に開く政策委員会・金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物の誘導目標を年0.25%から0.50%に引き上げる案が26日、議題に上る見通しとなった。(中間割愛)ただ、金融・証券市場で不測の事態などが起きた場合、2月以降に先送りされる可能性もある。』
金融・証券市場じゃなくて不測の事態は別のところで起きるような気もしますが(苦笑)。
『日銀は物価上昇率や個人消費の回復遅れなどと背景に、年内追加利上げを見送り、経済指標を注視する意向を表明していた。このうち、26日発表された11月全国消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は変動の大きい生鮮食品を除くと0.2%上昇となり、プラス幅が3ケ月ぶりに拡大。日銀が注目する石油価格なども除いたベースでは0.1%下落にとどまり、マイナス幅は10月(0.4%下落)から大幅縮小した。(以下雇用統計、家計調査、株価の話が続くけど割愛)』
(以上時事メインニュースより)
という事で相場は反応したわけですが、何せ時事通信様におかれましては先般の「日銀幹部火消し発言報道」というトラックレコードがございますので(^^)、市場の人と致しましては「これはただのヨタ観測記事ではなくて1月利上げに向けた地均しにちがいない」と反応したくなる所でして、まあ相場は中期から先物中心に売られまして、2年5毛甘の0.8%だの5年7.5毛甘の1.23%だのという豪快な下げをやらかしてくれました。
まあ今回に関しては、あたくしも再三申し上げてましたが、「12月利上げ困難」って見方になった後にいきなり「1月も無理」と話がワープしてしまった事に対して「そりゃちょっと話が飛びすぎ」と思ってた人もそれなりに多かったんじゃないかと思う訳ですよ。でもまあ相場が(現物債の需給関係があると思いますが)何かやたらめったら強くて、その勢いに圧倒されて「そんなもんかいな」となってた人たちが降りた(あるいは追撃した)のも下げに拍車をかけたという所でしょう。元々経済指標を見て下がるタイミングを待ってたものの背中を思いっきり押したという事じゃないですかねえ。
昨日も申し上げた2年で言えば、12月利上げ織り込みモードの先々週(訂正:3週間前でした)木曜(7日)に0.845%だった2年カレントが一昨日は0.75%とほぼ0.1%という「そこまでやるか」という勢いになってた訳でして、「短観も良くてCPIや家計調査も別に悪くはないのに、12月利上げが無くなっただけで別に年度内利上げが消えた訳でもない筈なのにそんなにグイグイ持ち上げて良いんでしょうか?」って思って半身に構えてた人は多かったんじゃないかなと存じますですよ。
しかしまあここもと一連の流れを見てますと・・・・そもそも景気が良くてもう早期利上げですよって話を日経がしてて、そこに総裁の11月7日の講演に10日の読売新聞インタビューで雰囲気が出まして、GDPに鉱工業生産で利上げモードが盛り上がり、CPIとGDP2次速報で冷やされたものの、12月5日の水野審議委員講演に6日の西村審議委員の「ヘッドラインリスク」会見で盛り上がるまでが利上げモード。で、週末の時事報道や中川幹事長の牽制で一挙に利上げモードが終了したと思ったら、今度は決定会合で全会一致で現状維持だわ、総裁会見で弱気の発言(実は基調は弱気転換してないのですが)が出たあたりで、短観も気にせずに1月利上げもネーヨという逆方向に盛り上がった次第。
結局ね、変に12月利上げで大盛り上がりしなかったら、11月末の経済指標で「12月はちょっと材料不足」ってなって、短観とCPI受けて「1月の材料は出てきましたなあ」という感じになっていたんじゃないかと(今日の鉱工業生産もございますが)思う次第でして(その間に決定会合で誰か利上げ提案して「まだ様子見すべき」と否定されれば尚の事判り易し)。変に丁寧な「市場との対話」路線が単にマーケットを無用に引っ掻き回してるという面があると思いますな。結果論ですけどね。
要するに変に相場に織り込ませようとするから無茶苦茶になるということで、日銀というか(ごく一部の)政策委員様におかれましては猛省を促したいところでございます。
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2006/12/27
○CPIはまあまあだったようですが
昨日は割と重要と思われるCPIとか家計調査とかが出まして、ヘッドラインとしては予想通りというものでしたが、内容を良く読むと所謂コアコアCPIのマイナス幅が縮小(▲0.4%→▲0.2%訂正:▲0.1%)してるとか、家計調査の内容とかもまあ悪くは無いという結果でした。
でもまあそんな分析が出る前に、相場の方は年内最終受渡で末初のキャリー稼ぎだの「CPIが出ないと動けませんなあ」という買わない言い訳をしてた人の買い(まだ鉱工業生産という言い訳は残ってるが^^)やらでまあ確り。全般確りですが、2年なんかまたまた0.75%まで金利低下しておりまして、いやあの足元金利との裁定で持ち切りするとして(実際にそんなことをする人は居ないと思うけど)ざっくりと考えると、1−3月期あたりに次回利上げがあると思うと、0.75%というのが間尺に合うんかいなという気も致しますが、「短期間のキャリーを確保して(2年新発ではキャリー取れませんが^^)本格的に買うのはもうちょっと金利上ってから」というのなら良いのかも知れませんな。
まあキャッシュ潰しといえば1月償還あたりのFBもやたら買いが強かった(というかモノがあまり無いと思うが)そうでして、連休前お得意のキャッシュ潰し攻撃に対して、売る人もあまりいないと言ったところなんでしょ。
指標自体は日銀の早期利上げサポートの内容になってるようですので、あまり利上げ無しを楽観するのも如何なものかと思われるのですが、まー変に12月利上げで盛り上がった反動なので仕方ないのかなという感じです。
○末初のレポ取引
昨日もまた国債買現先オペで12月28日から1月4日までという末初お助けオペが実施されておりまして、平均落札レートは0.389%となりました。28日から29日を0.35%とすると、29日から4日の年末年始翌日物金利が0.3955%となるので極めて妥当な結果でした。GCレポ取引などでも0.4%になっていたようですので、結局ロンバート金利が落ち着きどころで、参加者が事前に想定してた通りの結果と言った所でしょう。
#あたくし的にはもうちょっと下がるかと思ったのですが、まあこれだとコールしか下がらないって感じですね
しかし思うに、昨日もそんな感じでお助けオペを打っていまして、低め誘導時代(古いね)の放置プレイ状態が記憶にある者としては(当時は足元金利が0.5%をちょっと切ってて、末初レートは毎回1.5%だの2%だのという換算から始まってさてどこまで下がるのか、たまに下がったと思ったら上る事もありましたな)随分と丁寧にお助けオペを打ってくれるもんだなあとある意味羨ましい感じです。
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2006/12/26
○さてCPIですが(雑談メモ)
本日はCPIの公表。先日来申し上げておりますように、何だかんだと言いましてもやはりCPIが明確に上向きトレンドじゃないと利上げを正当化する論拠は弱いと見るのが順当だと存じます(第2の柱を全面に押し出すのは余程衆目の一致するバブル大発生でもしてない限りちょっと苦しいでしょうなあ)ので、ここのところ3か月連続で伸び率が鈍化しているCPIが再び上向きトレンドにならないとちと利上げ云々は先の話って感じじゃないですかね。
ということで、0.2%だった時が一番微妙な気がする。0.3%以上だったら1月利上げ観測がまたぞろ強くなるんでしょうかね。
○オペやCP金利など
実は金曜もオペ金利低下傾向でしたが、月曜のオペ金利もまあ低下。
国債買現先オペが12月27日〜1月16日で平均落札利回りが0.342%となりまして、現在の足元のGCレートが0.35%あたりで中々下がりにくい事を勘案すると年末年始の翌日物金利のプレミアムもだいぶ剥落したような感じがしますな。大体のパターンとして、年始のGCとか現先レートというのも暫くは年末モードになっている事が多く(ただし今年は金利の付いた正月明けで久々のパターンなのでよく判らん)、中々GCレートが下がりにくいというのもございますので念の為申し添えます。まあ金利分解するときには1月10日あたりからは0.30%で計算するんでしょうけれども。
昨日はスポット受渡が27日ということで、そろそろ月末&年末の資金繰りの為にCPの発行も増える時期ってなもんで、大手の最上位格発行体を中心に発行がそこそこありました。で、発行する人たちも当たり前ですがよく見てまして、1月利上げを必ずしも100%織り込んでいる訳ではないゾーンの1月末エンドあたりの(あたくしから見ると)お得な(発行体にとって、です)ゾーンの発行が目立ちますわな。
そんな中で3か月ものもそれなりに発行されてましたが、最上位格の月末近くのエンドもので0.47%近辺と0.50%を結構割り込んだ位置に低下したようですわな。まあ月末は発行も多いですが償還も多く、特に年末越えの資金繰りにメドがついたところから順に資金放出ニーズが出てきますので、年末接近と共に金利が低下しやすいというのはあると思いますが、レートはじりじり低下と言った感じでしょう。
#まあとにかくCPI注目ですな。
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2006/12/21
○その前にFB入札についてちょっと
昨日の3か月ものFB入札ですが、落札レベルが平均落札価格で0.423%あたりとやたら強い入札になったのですが、後続の買いが不足しており結局0.445%での引けとなったようですな。今月は年末年始挟みの関係でFBの入札が昨日で月内最後だったので入札段階での買いがちと多かったのかもしれませんが、入札レベルでは概ね1月利上げ無し織り込み(2月利上げ織り込み)のレートになっていたのにはちとビックリしました。まあ引けの0.445%だと1月利上げ3割織り込みとかになると思うんですが。
1月利上げを3割程度織り込みってのはまあ居心地よさそうな感じですし、まあ切りのいい所ですので(何たる根拠レス)、昨日も0.45%まで押した時にはビットが湧いて出てきたようですな。まあ年内はここから入札もないですから、需給にも支えられてこの辺から徐々に確りって感じじゃないですかねえ(と、極めて常識的なことを書いてるつもりなのに外すのがドラめもんクオリティ)。
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2006/12/19
○GCレート一旦低下
20日スタートのGCではエライコッチャでございまして、その余波で20日スタートのCP発行レートはまちまちでしたが、局地的には「えっ!」というレートも散見されまして、まあ銀行CPディーラーのポジションが重いんですかねえという感じでした。で、昨日のGCは前週末の流れから0.36−38くらいからスタートしたものの、さすがに資金放出をいつまでも止めてても仕方ないので出す人も出てきて最後は0.3台前半まで低下したようで、均してみたら0.35あたりなんですかな。
これで一安心と言いたい所ですが、間もなく国債発行集中日の25日になりますし、その後は年末年始6日間というのがありますので、まあ下がりにくい展開は続くんでしょうな。そんな中でTB/FBは買いが旺盛でやたらと堅調なんで、業者も運営が難しいんじゃないっすかねえ。年末とか期末とかには顕著になるんですが、商品カテゴリーごとに参加者層も参加するロジックも微妙に違いますので、商品ごとに思いっきりブレが出てくる時期になって参りましたですなあ(って先週からそうですが)。
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2006/12/18
○20日スタートのレポが
金曜はご案内の通り、短観を受けて先行きの過度な楽観(というか利上げ予測時期が延びているのだがら景気には悲観だが)が剥落する形になって、ロングの外しが出たのかなあとは思いますが、思ったよりも下がったような感じ。で、短い所はさてどうよという所だったのですけれども、こちらは中長期債ほどの反応はしておらず。まあもともと「年度内利上げ無しかも」というような価格形成になってなかったので反動も小さかったとも言えますけど。
ところが、金曜もまたまたGCレポ市場では何でそんなに出し渋るのかあたくしなどにはどうも釈然としないのですが、資金の絶賛出し渋り現象が発生したようでして、15日〜18日の当預積み上げ大会が一旦ピークアウトして低下したと思われてたGCレポレートが0.33%あたりからあれよあれよと上昇して0.37%−0.39%レベルまで上昇。
金曜のレポは20日スタートのものになりますが、12月利払い銘柄のレポが期落ちになって通常ベースに戻るのに加えて、12月なので国債償還が多いという要因はあるにせよ、別に短観で12月利上げ観測が高まった訳でもないのに何でそんなに資金出し渋るのか訳判らんです。そこまで上るこたあねえだろうと思うのですが、金曜は業者のレポ担当の皆様大変な一日だったようで誠に同情の念を禁じ得ません。
資金の出し手が横並びだからすぐこうなってしまうんですよねえ。
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2006/12/15
○短観でございますが
本日は短観。大企業製造業のDIが前回の+24から若干改善というのが市場予想だと存じますが、まあトンでもなく凄い数字(あたくし的には29とか30とかいうようなとてつもないものじゃない限り・・・と思うけど)をが出ない限りは相場は反応しないものと思料。
#まあ「短観の結果が出てから行動」という言い訳じゃなかった投資行動の説明重視の人が世の中には大層おいででございますので、そうは言っても動きはあるんでしょうが。
で、問題は下ブレした時の筈なんですが、何せ既に12月利上げどころかその先の利上げに関しても疑問符が付くという実に香ばしい展開になっている昨今ですので、まあそうなった場合には5年あたりがもう一回買い直されるとかいうような話になるんじゃないですかねえ。いや何となくあてずっぽうですけど。
○FB3か月0.45%まで低下
短観を待たずして12月利上げ観測はどこぞへ逝ってしまい、昨日あたりは短いゾーンの買いが絶賛優勢だったようでして、3か月も強いですし、1月償還物あたりのTBFBにも買いがご到来遊ばされたようで確りとなってます。
で、3か月FBは0.45%とかになっているのですが、まあ1月利上げになるとGCや現先対比で絶賛大負けという利回り水準ではありますが、短期国債に関してはそーゆーコストと関係ない人のご参入もありますので、そんな買いもあって誠に堅調ではございます。あまり意識してないけど、一応先週のFBは期内物最終便で、来週以降は期越えになるし。
昨日申し上げていたCPですけれども、まあ当然ながら3か月あたりのレートは低下してきまして、週初の現先レート上昇モードの時から見ると3か月でざっくり4bpくらい低下したようなイメージですわな。FB421回(先週の3か月もの)のように0.49%(先週水曜の入札)→0.52%(先週金曜)→0.45%(昨日)という豪快さには欠けますが、まあちゃんと反応しているような感じですな。ちなみに水準的には0.5%台前半かと。
年末越えに関しては次の積み期間に向けて積みを進捗させようって人がいる上に、まあ一応資金繰りに関しては慎重にやる人が多いので、CPの金利自体は暫くこんなもんなのかもしれませんな。銀行のCPディーラーが頑張りだすともっと豪快にレート低下するとは思いますけど。
月末近くになって(既に利上げ無い事を前提に話してますが)ギリギリになれば資金が余ってくるでしょうし、月末は発行も多いですが償還も多いので、運用圧力が高まって月末近くの何処かの時点でCPレートそのものは低下すると思料されます。
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2006/12/14
お題「利上げ観測時期が物凄い勢いで先送られ」
昨日に引き続きまして訂正。昨日「利上げだとベアスティープでカーブがフラット化へ」などと意味不明の事を書いてしまいましたが(アホです)、文脈からお判りの通りベアフラットです。日々忘年会(という名目の単なる飲み会)続きで宴会脳になっているというのは言い訳です。
さてまあ決定会合前にとうとう日経様まで「年内見送りの公算」という記事を書いてました(本紙は当然未確認、モーサテでやってた)が、既にその向こうに逝きつつあるのが相場クオリティ。
○オペ金利
昨日実施された共通担保本店オペは15日スタートの1月19日エンドで0.410%/0.39%(平均/足切り)となりました。んでもって全店オペでは15日スタートの2月19日エンドで0.466%/0.44%ということで絶賛金利低下と相成りました。1月エンドの方をご覧頂きますと、どう見ても12月利上げがノーケアーとしか言いようの無いレートになってますわな。
で、1月エンドのオペが19日足でして、1月の決定会合が17、18日という日程だからまあちょっと誤差ありますがこのオペ結果を使って2月足のオペ金利を分解すると平均を使えば後半1ヶ月が0.529%くらい、足切りを使えば0.496%くらいということで、まあ一応1月利上げには敬意を表しているという金利ですが、つい先週は12月以降の金利が0.53%換算などという脅威の金利をやっていた事を考えると隔世の感(3日しか経ってませんが、笑)。
ちなみに、全店オペは本店オペよりもレートが上昇しやすい傾向がありますので、実際に今のような比較をして金利を分解するのは少々問題があるのですが、まあざっくりと考える分にはこんなもんで勘弁ということでよろしくです。
○FB入札
で、昨日「あっちゃー」となったのは3か月FB入札。前日の2か月FB入札は落札結果発表後に葉っぱ踏み踏みモードになっておりましたが、昨日はそれがなお大掛かりになるの図。
前場の引け時点では0.495%から0.50%あたりだったらしいのですが、平均落札が0.49%で最低落札が0.493%というジャンピング入札になった挙句にショートカバーだか何だか知りませんが0.46%まで買われるの巻。あまりにも入札が強いので債券先物もビックリして135円近くまで上昇しておりましたが、新発FB423回は先週発行された3か月もののFB421回(当然1週間償還が短い)のオファーを差し置いてより低いレートで出合うというのはさすがにそれはいやはや何とも。
市場観測によりますと、どこぞの業者が物凄い勢いで落札していたようで、バックにはお家の事情というか細かいお値段は兎も角としてモノが欲しいというようなお人がいたんじゃネーノという話もございますが、1週間短い償還ものよりも低いレートまで買わなきゃいけないような状況になるのは参りますわな。ということで、日本相互証券の引け値ベースではFB423回が0.455%でFB421回が0.46%かと存じますが、見事に需給のみによって発生した逆イールド見参と相成りました。オーオソロシ。
で、まあそのレートですけど、それはもう1月利上げでも「持ってたら負けだと思っている」の状態でございまして、そこまで戻るのかよ!という感じで眩暈がしますが、まあそういうレートなのでございますから、短期国債はまたまた強気モードになってしまいましたなあという所でしょうか。戻るときも早いのは流動性が高くて売買が行われるからでして、これがCPになると基本が持ちきりなのでのんびりと動くのですな。
○一応CP
ということでCPなんですが、月の中盤と言うのは基本的に発行償還が少ない(相対で発行されてる分は別で、入札発行されている分について話をしてるので念の為)ので元々低調ではございますが、こちらに関しては年末資金ニーズに対応した発行が多くなっていることからディーラーの在庫が依然として重いようでレートの下げは遅行気味のようですにゃ。
CPのディーラーってのは基本的に大手銀行中心ですんで、その銀行が次の積み期間で準備預金を積みたい=CPを買うのに回す資金が減るという(あたくしが勝手に推測する)お家事情も相俟って買い手に乏しいちゅうことなんでしょうな。ここ数日のTB/FBの買い手様とは懐事情が違う(と思われる)ので金利に差がでるのもむべなるかなと逝った所でございましょう。上った金利がサガランチ会長になってますが、さすがにFB対比でレート下がるのか、逆に新しい積み期間で足元の金利が高止まりして(するかどうか判らんけど)ファンディングコストの問題からFBのレートが若干上昇するのかという所で、いずれスプレッドは縮小すると思いますけどね。
○1月どころか年度内も難しいという話も
いやもう12月利上げとかいう話だったのがコケたら次は1月という話をすっ飛ばして「年度内利上げも困難になってくるでしょう」的な言説がどんどん増えているような感じでございまして、節操の無いお話としか申し上げようがございません(オマエモナーというツッコミは却下)。
昨日も申し上げましたが、もともと1−3月期のあたりで利上げですかねえという話をしながら経済指標見ながら一々反応していたのがついこの前までの相場だったんですが、ヘタにその時期を手前に寄せてみたら(いやまあ地均しの意思は無いと言うんでしょうが、水野審議委員講演なんぞは地均しと言われても致し方ないと存じます)、引っ張ったゴムが(弱めの経済指標と中川幹事長のコンボで)切れてしまい、その反動で引っ張ったモノ(市場の利上げ織り込み)が遠くに逝ってしまったの巻、まさに「山高ければ谷深し」の典型ですな(先週末からFB421回は0.52%→0.46%ですよあっはっは)。雉も啼かずば撃たれまいというか過ぎたるは及ばざるが如しというか、まあ実に香ばしいことです。
市場が勝手に解釈しやがって反応するからだろうがコノヤローと政策委員会様的には歯軋りしたいところでもあるかと存じますが、まあ「市場との対話」路線やって試行錯誤中ということでございますので、この手のご批判はご批判として今後の(と、すっかり12月利上げ無し一点張りになってるあたくし)情報発信に生かして頂きたいのですが、何かあまり反省して無さそうな気がするので、またどこかで性懲りも無く「やるやる詐欺」が出るのかね。
本石町日記さん(また受け売り)のところでヘッドラインリスクの件について連載(するんですよね?)エントリーが投入されておりますが、コメント欄も含めて示唆に富みますので必読でございます。
#と、本日も世間話で恐縮至極
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2006/12/13
お題「短観を待たずしてひとテーマ終了(か?)」
まずは我ながら超恥ずかしい物凄い訂正。
昨日あたくし2か月FBに関して「発行量1.4兆円」と書いて話をしておりましたが、1.4兆円の発行は金曜の1年TBでございまして、2か月FBは2.8兆円でございました。伏してお詫び申し上げます。すいませんすいません。
「入札大丈夫でしょう」というのは珍しく当たってましたが、もしかしたら「誤字があると怪推奨の呪いが掛からない」という某兜町の撃墜王である髪様と同じパターンになっているのではないかとガクガクブルブル。
まあ本日も相場雑談。FOMC声明文は寝坊したのでパス。
○12月利上げ観測後退ですなあ
昨日は5年国債の入札も(というかそっちがメインイベント)ございましたが、入札堅調で引けに向けて相場上昇するわ5年は堅調だわということで、5年60回ベースで見れば先週金曜の引けが1.255%だったのが昨日の引けで1.180%とはまあ豪快な展開(新発は1.215%)でございます。
まー「利上げだとベアスティープ(間違えてました)でカーブがフラット化へ」という話を市場で皆さんしてるようですので、逆になるとブルスティープというのは実にこうお約束な展開でございますが、様子見してた人たちがここぞとばかりに買いに来たんですかねえ。
で、昨日世の中の失笑を買っていたのは某著名海外レポートでございまして、あたくしも実物を見ている訳ではないので詳しくは知らんよって事実誤認があるかもしれませんが、先週の火曜だか水曜に出たレポートでは物凄い勢いで「12月利上げですよ大変ですよ」というものを出しておきながら、今週のレポートでは「12月利上げなんぞございませんが何か?」というものだったというのが世の中で言われていることでした。何たる風雪のルル。
ま、かくいうあたくしも先週の火曜日に水野審議委員が行った「利上げ理屈をやたら並べた講演」(先週水曜のドラめもんご参照)そしてその中にあった『もちろん、景気のベクトルが右肩下がりになる、すなわち、景気が踊り場に入った後に景気後退局面に入る蓋然性が高いと判断されるような状況判断ならば、金融政策は現状維持が適切だと思います。』という無茶苦茶(適切な金融政策は「現状維持」じゃなくて「利下げ」だろうよという意味で)なフレーズに驚倒してしまった口でございます。
そのために、「質疑応答で言わされちゃった」西村審議委員の会見に関して最初のヘッドラインの印象も残り、つい「もしかして西村さんも利上げバイアス?」と疑問を入れながら読んでおりました(先週木曜と金曜のドラめもんご参照)んであんまりエラソーな事は申せませんが(自爆)、毎度毎度日本の金融政策に関してどういう取材をしてるのか知りませんが困ったレポート会社でございますなあという所ですが、そもそも一番その手の話を煽りまくっていたのは日本経(ry
#なぜかいつの間にか悪態に(苦笑)
○15日スタートのレポレート上昇と・・・
昨日のレポ取引は15日〜18日の期間が主にトレード。で、そのレートですが最終的には0.38%近傍だったようでございまして、そのココロは16日から準備預金の新しい積み期間に入るによって、先に準備預金沢山積み上げておこうというインセンティブがレポの主要資金出し手様であられますところの大手銀行様に働いたものと思料されます。資金の出が悪くなってレート上昇と。
何で準備預金を先に積んでおこうかという話になるのかと申しますと、勝手に人の事情を類推しますと、(1)多分無いとは言え、短観が度肝を抜くほどよければ(特に中堅以下で)利上げが無いわけでは無く、足元金利が0.5%になる前に積めばその分丸儲け(儲かる訳ではなくて準備預金のコストが下がると言うのが正しいですが)の巻、(2)それはそれとして今年は冷静に考えると年末年始が6日間もあって、どう考えてもその時の翌日物(なのに6日もの)金利は上昇するので、そんな高金利の時に準備預金をあまり積み上げたくはない、ということで、16日から前倒しで準備預金積んでおきましょうという話になるんでしょう。
で、この影響が昨日(というか先週後半からその気配はありましたが)のコールに出て参りまして、翌日物コール市場のビットが減ってレートも見事に低下。月曜に0.246%だった加重平均金利は昨日は0.226%まで低下しちゃいました。
16日からの準備預金積み上げを行うという事になりますと、土日の関係上必然的に今回の積み最終日の15日にドカンと準備預金を積むという結果になる次第でして、そうなると今回の積みはもうそんなにする必要はないとなって(ただでなくさえ準備預金の進捗が進んでいるし)足元の資金取り意欲が激減するという訳ですな。実に奥が深い。
まあそんな訳ですので、必ずしも12月利上げノーケアーという訳でもないですわな。昨日の2か月FBは葉っぱ踏み踏みで0.47%平均が終わってみれば0.455%になってましたが、まーそれでも12月利上げを無警戒な訳ではございませんし。
ちなみにオペレートですが、昨日は共通担保本店オペが2本実施されてましたが、期間の長いほうは2月22日エンドで0.499%/0.48%(平均/足切り)でして、12月19日エンドのオペ結果の平均0.309%を手前の金利として認定すると、平均からだと後ろの金利が0.516%ですが、足切りからだと0.496%ということで、おお0.5%割れまで入ってるじゃんという結果でした。
○まあ短観で後押しされなかったとして決定会合で・・・・
金融政策は当然現状維持ということになるんでしょうけれども、利上げロジック大爆発の講演をしておられ、結果として市場をかき回す燃料を投下して頂きました水野審議委員様におかれましては、講演のロジック通りに利上げの提案とかをなされるのではないかと大変期待をするところでございます。ワクワクテカテカ。
まあメディアが煽ったり、変なレポートが出たり、相場が勝手に織り込みに逝ったというのも勿論ございますけれども、このままだと外部的な印象としては「日銀(の政策委員)が利上げに意欲を示したら、自民党幹事長から一喝されてシュンとなりました」というのが残像になる次第でして(まあ中川幹事長にとっても「政治介入」っぽく言われるのは本意じゃないと思いますが)、現に市場では早速「12月利上げ出来ないと年度内の利上げも中々出来ず」っていう見解が入ったレポートも散見される有様。てか参加者の皆様におかれましてもそーゆーイメージが何となく頭に浮かんで来ていると存じますが。
#まあこれも不幸ちゃあ不幸で、そもそもやる気全開と取られて致し方無しなのはあたくし思うに水野さんの講演と11月頭のきさらぎ会での福井総裁講演(それでやったひと相場はちょっと前にやりましたが)なんで別に日銀が一丸となって地均ししてたわけじゃないんですけど・・・
そもそもこのひと相場の前においては市場的には年内利上げに関してケアーしてなかった(ストラテジスト様の見解は兎も角、ポジション動かしてるプレーヤー的にはノーケアーもいいとこ)だった訳ですから、何もなければ何もないで淡々と動いてた(で、まあ1月から3月の間に利上げなんでしょで相場は動いてた)筈なんですけど、変な燃料を投下して却って自分の首を絞めた結果になっとりゃあせんかと思うのですが。
大体からして次回(いつだか知らんが)利上げする時にもその直前まで全員一致で現状維持とかいうのがキモチワルイと思うのはあたくしだけではありますまい。これだけ燃料を投下していただいて次回の会合で誰も利上げ提案しないとかだとまさにやるやる詐欺。
・・・などと悪態全開でございますが(苦笑)、水野さんの講演に関しては確かにそれは一般論として述べた話ということではあるんでしょうが、結論として「方向性は利上げ」という状況下で「こういう点で金利の調整が必要です」って話を連発されたらそりゃまあ「利上げしますよ」って読んでしまうと思うんですけどねえ。まあこれで「全会一致で現状維持」だとこの騒動は一体全体何だったんでしょうって感じですな。
なお、短観がまあボチボチ程度で決め手にならないという状況を前提に上記の悪態をついておりますので念の為申し添えます。
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2006/12/12
お題「とりあえず12月利上げ観測トーンダウン」
昨日は「そんなにトーンダウンしますかね」と書いてたら物の見事にトーンダウンしたのは米国雇用統計に幻惑されたという言い訳をしておきましょう(大汗)。しかしあたくしが何か言い出すと逆に逝くような気がするのはきっと気のせいですよ気のせい・・・・なのかなあ??
○しかしまあ派手に戻りますな
何が効いたのか存じませんが(まあ「利上げ見送り」報道に中川幹事長の牽制のコンボによって改めて機械受注と景気ウォッチャー調査が見直されたということなんでしょうけれども)とりあえず相場は戻って一安心の巻・・・・ではあるのですが、本日は5年入札があると言うのに何もその前日に5年に買いが入らなくてもと思うあたくし。
で、「12月利上げが1月利上げになって(そりゃまあ1月だって無いかも知れないけど)1か月しか変らないのに5年が4毛も5毛も動くもんなんですかねえ」と言ってたら知人の一人は「5年分の1か月ではなく、下期ベースで言えば残り3.5か月分の1か月なんだよきっと」などとうまいことを言われて思わず頷いてしまいました(いやまあ半分ギャグですけど)。まあそれは兎も角。
市場が12月利上げに関して殆どノーケアーだったものが一気に12月利上げを織り込みに行った為に動きが派手になったというのもあるとは思いますが、米国みたいに次のFEDのアクションが利上げなのか利下げなのか判らんという訳じゃなくて方向性はまあ見え見えだというのによーやりますなあという所で(特に為替市場)。国内的、というか短期市場的には突如物凄い勢いで様子見地蔵になられてしまった人たちが多かったという印象なので、まあそういう人たちが5年とかでも買ったんでしょうかねえというところでございます。
○5年入札は華麗にスルーして2か月入札ですが
さてそんな市場でございますが、ふと見ると本日入札の2か月FBのWI引けが0.475%になっております(というか金曜の0.48%ってオペ金利と比較してどうなのよという気もしますが)。今週のFB以降は保有期間は殆ど12月会合後ですけど、その利回りが0.5%切っている(のかどうかは最終的に蓋を開けてみないと判らん、所詮引値は引値なんで)ということは12月利上げ無しの読みも増えておりますよってなもんでしょう。
証券ディーラーみたいに在庫ファイナンスをしなければいけない人からすると保有期間中のGCとか現先利回りが気になりますし、マネー系の投信のような運用の人だととりあえず保有期間中の無担保コール翌日物利回りが気になる所ですが、どっちの立場にしても12月利上げを思いっきり意識すると買いにくいし、1月利上げだと思えば行けるという微妙な所ですな。
まあ発行が1兆4千億しかなくて、誰かひとり大手の人が積極的に行ったら終了しちゃうんで大きく崩れるということはさすがに想定しづらいんですけど。(これ発行量勘違いしてました)
一方で先週発行された3か月FBは堂々0.505%がオファーで引けている(引値も0.505%で前日比1毛5糸強水準)ので、そんなに威勢良く12月利上げ無しの一点張りで突き進む訳にもいかん(短観あるし)でしょってところかと存じます。まあ本命は水曜の3か月FB入札という感じでしょう。
ちなみに、クーポン銘柄のGCは特に波乱なかったようで、まあ良かったですねというところでしょう。確かに19日に利上げがあって即日実施したとしても、その時間が3時近くとかになっていれば、その前に取引行われちゃうかもしれませんし(ただし前回の場合は翌日実施だと思ってた人が普通に資金放出したという面もありますので微妙ですが)、利上げがあったにしても実質20日からだと思えばそれはそれで無問題なんでしょうかねえ(ちと釈然としないが)。
#などと昨日と全然違う話をしている事はケンチャナヨ
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2006/12/11
お題「あっという間に12月利上げを織り込んじゃいましたが」
来月から機械受注が8時50分発表だそうで、北ハマー髪様の迷言「虹が見えてきた」はこのまま殿堂入りになるんですな。
○オペ金利ますます上昇
昨日は12月12日〜2月15日の期間で共通担保全店オペが実施されまして、オペ落札金利は平均0.507%の最低0.50%で按分34.6%ということでレート上昇。これを例によって19日のところで切って手前を0.30%とした場合の後ろの金利は0.53%ちょっとになってて、まあ12月利上げをかなり織り込みに逝っておりますわな。
てかそもそも全店オペは本店オペよりも落札金利が上昇しやすいので、何もこんなセンシティブな時にレートが上るようなオペ打たんでもとは思うのですが、まあこれ自体に意図は無いと思いますが、金利上りそうなオペを打ちやがったですなあという感じでございます。まあそれは兎も角。
FB3か月に関しては0.52%レベルまで利回りが上昇したようでして、ご案内のように午後2時公表の機械受注は予想よりも低めに出て債券市場は何となく戻りましたが、こちらはあまり戻りも無くパッとしませんでした。CP発行市場は発行そのものは閑散だったようですが、閑散な中応札意欲が碌になくてまたまたレートが上昇してたようですし、まあこの1週間であっという間に12月利上げを織り込みに逝ってますなあという感じです。いやはや。
まあその後景気ウォッチャー調査もDI50割れしてみたり、何かまた変な「発言」が報道されてみたりしているようですので(内容見てないから良く判らんけど)、週明けの本日はちょっとは12月利上げは後退するのかもしれませんが、逆に逝った場合にお陀仏さん確定なので警戒しだすと最大限警戒を始める短期市場的には「そうは言っても短観がある程度上向きになってれば利上げをやらかすんじゃないか」という動きになるんでしょうなあというのもありますので、警戒は警戒なんでしょうかねえ。正直蓋を開けてみないと判らん。
で、今回の警戒モード下でターム物金利がさっくり上昇するのは、そもそも12月利上げ(があるかどうか知らん)が直前までノーケアーだった事や、そもそも利上げ後にどう考えても誘導目標とロンバートのスプレッドが現行の0.15%から拡大するでしょう(たぶん0.25%)という事でGCやら現先の落ち着きどころにコンセンサスができてない事に加えまして、資金需要が強くてレートが跳ねやすい年末年始の翌日物が6日間もあるのが要因といった所かと存じます。
というテクニカルな問題もあるので、何も12月にやる(ような姿勢を見せてくれる)こたあねえだろう(しかも今回は決定会合最終日が19日なのでクーポンGCの問題もある)と思ったんですが、そういうテクニカルな問題で金融政策のご判断を先送りすると大変なリスクを残しますかそうですか。
○で、今週は2か月と3か月のFB入札があるんですが
実は1年TBや5年国債もあったような気がしますが、足元が気になるあたくしにはケンチャナヨということで、火曜水曜の2本に注目。
まあ本日になって12月利上げ警戒がどのくらい後退するのかによる訳でございますが、何せ年末年始6日間攻撃がございますので12月警戒がありますと特に1か月だの2か月と行った短い所は弾薬庫被弾になるので買いにくいというか値付けが難しいこと夥しい。
で、金曜の雰囲気だと2か月でも平気で0.5%を越えそうな感じ(オペが既に0.5%)ですし、3か月だと0.55%近くにはなりそうな感じという所で、誠に遺憾な価格となっております。まあ利上げ後のコール対比だったらそろそろ良さそうなのかも知れませんけど、そもそもFBのファンディングコストという事で考えるべきなのは現先やGCとかでして、その予想レート対比で考えると、それでもまだ上昇余地はあるし、年末年始攻撃もあるので、12月利上げ観測が払拭されるまではちとしんどいんでしょうな。積極的な買いが引っ込んでしまうとどうもダメダメでございまして困ったもんです。
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2006/12/08
○共通担保本店オペ金利上昇
昨日の短期市場では前日の新発FBが0.4975%→0.50%と売られまして、0.50%オファーとなってしまいました。あらまあ0.5%乗せですかそうですかという所ですが、午後に行われた共通担保本店オペは12月11日〜2月21日の期間で平均落札が0.475%で最低落札が0.47%と先週金曜の2月15日足の0.423%/0.42%から5bpの上昇と相成りました。このオペ金利ですが、12月19日までとそれ以降に例によって分解すると、12月19日までの手前8日間が0.30%として、後ろ64日間は0.497%となりますんで、まあGCや現先の予想レートとは言いませんが、コール金利くらいにはなっておりますな。
ということで、まあオペ金利も12月利上げをかなりの所まで一気に織り込みに行きましたというようで。いや何と申しますか最近の季節の移り変わりのようにあっという間に冬モードと逝ったところでございましょうか。ついでにCP発行市場だと上位格付けの中でもまあ比較的格上とされている銘柄の3か月ものとかの金利が0.55%あたりまで逝っておられるようですな。0.55%と言えばあたくしが勝手に予想する現先レートと殆ど変らん(あたしの予想は0.55%〜0.6%でセンターは0.56−57)のですが。いやはや何とも。
で、また「市場も織り込んでいるので利上げ」とか言い出すのかと思うと、誠に血圧が上昇する所存でございます。寒い時の血圧上昇は体によろしくないのですけどねえ。
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2006/12/07
○3か月FB入札はヘロヘロ感が
昨日は3か月FBの入札。1週間短い先週の新発の前日引けは0.455%で、新発は一応0.475%に引けを置いていましたけど、まあ水野さんの「利上げやるもんね」攻撃もありまして雰囲気宜しくなく、前場引けで0.485%がヒットされて入札を迎えました。
で、落札結果は平均が0.488%相当で最低が0.492%相当でございまして、落札結果発表後も平気で平均よりも安いオファーが出ていたようですな。引けも0.49%ということで、ここ暫くの入札で見られた「入札の時は水準をちょっと安くするけどその後盛り返す」というパターンが崩れるの巻と相成りました。
大手購入者の方々に「様子見」モードになられた向きが増えたのがその原因でしょうなと思うのは、昨日のCP発行市場でもディーラーの応札が消極的になってきた感じで、特に期間の長いものに関してはレートが上昇傾向になっておりましたからです、はい。まあ急に皆さん勢揃いで引きモードになってきましたなあという感じがするのが相変わらずなのでございますが。来週は2か月、3か月、1年、5年と中短期の入札がドカドカございますが、さてどうなるのやら。
火曜の6か月TBは0.53%レベルでの平均落札だったんですけれども、こちらも0.52%まで戻ったと思ったら昨日の引けはあっさり0.535%と相成りまして、まあパッとしませんわなあという感じ。そういう時に限って年末向けのCP発行が多くて(先月末に大量に出てた)ディーラー(主に大手銀行)の持ちが重そうですし、雰囲気悪い時はまとめて悪くなりますなあって感じです。
ま、短い所は12月利上げに関してあまりにもノーケアー(って長いところも別にケアーしてた訳じゃなくて「勝手にやればぁ」状態なだけですけど)になってましたんで、ちと仕方ない面もあるかなあとは思いますけど。。。。
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2006/12/06
○昼からコールが下がったようで
昨日のコールは朝方こそ0.26%あたりだったようですけれども、昼頃になってみると0.2%近傍とかその下の水準まで低下して、加重平均金利は0.233%となりました。税揚げを通過したので金利低下って話ではあるのですけれども、そもそも先月後半からせっせと資金供給をして準備預金の積みがやたら進捗してたんで、積み最終に向けてどっかで金利がドカンと下がりだすのは予想しやすい話でございました。
・・ってのを昨日かいてりゃ格好良かったのですが、まあ気が付いたらコールがゲロ下がりということでございまして、誠に遺憾なことでございます(苦笑)。ここからはどっちかと言うと当座預金引き気味に運営しないといかんという事になるんでしょうが、この動きって10月から11月に掛けても同じような事やってたわけでして、自行の積み進捗を意図的に調整して準備預金のコストを下げるというような動きがもうちょっとあったら(やってる人はいるでしょうが)こういう絵に描いたような話にはなりにくいんジャマイカと思料するんでございますけど。
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2006/12/04
○この期に及んでブルフラットですかそうですか
先週末の債券市場はご存知のようにブルフラット。まあ何と申しますか、相場がここまで戻ってきた所でブルフラットというのはまさに「感極まって踏み上げ」って奴でございまして、こりゃまさに「投資家の踏み」でございますな。合掌。
週末につらつらと先月の動きを見直したんですが、まあ月前半に早期利上げ観測が浮上して月半ばに向けて全体的に弱くなったものの、「冷静に考えてこの経済状況で利上げしてもその次は当分先じゃろ」ということで中長期が戻ってきましたという感じでしたな。その間短期ゾーンはちょっと戻ったけどまた売られて来ましたんで、結局戻ったのは中長期ゾーンということですな。
まあ早期利上げ観測がどうのこうのって話をしてる時にはど〜しても様子見したくなる訳でして、押し目待ちの人たちが行列状態になってたんでしょう。だから先月後半は「何か材料が出て下がった後にはさっくりと戻る」という状況になっていたのですが、先週水曜と金曜日には月末(金曜は月初ですが)のでかい経済指標が登場し、月末のリバランスもあるし、まあ遂に様子見の理由も無くなりましたでございますかそうですかという事だったんでしょうな。
そんな中ですが、短期ゾーンは先週末も重くて、FB3か月利回りはまたまた0.45%を超えて来たんで、短い方を見ているとあんまり相場が上った気がしないのが誠にアレでございます。しかも金先上昇してるんで、現物持っててヘッジしてたら絵に描いたような股裂きであることに涙を禁じ得ません。
・・・・などと起きた相場の後講釈をエラソーするのは誰にでもできますですかそうですか(自爆)。
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2006/11/24
○オペ金利は相変わらず・・・・
水曜日にはターム物の資金供給オペが3発ございまして、その落札金利に一部のマニアの間では「ちと低いんじゃネーノ」と話題になっておりました。11月27日スタートのオペ3本が、12月14日エンドの国債買現先が平均0.311%の最低0.31%で、1月11日エンドの共通担保本店オペが平均0.354%の最低0.35%、2月9日エンドの共通担保本店オペが平均0.405%の最低0.40%となっておりました(って文章で書くと読みにくいですな)。
まず最初の国債買現先オペ金利を見ますと、これは火曜日に行われた12月26日エンドの国債買現先の落札利回り(平均0.314%の最低0.31%)と変らんという結果。12月の金融政策決定会合を越えてても越えてなくても金利が変らないぜという状況ですかそうですかという所でございます。
で、1月11日エンドの共通担保オペなんですが、これを国債買現先オペの期間で分解しますと、この0.354%というのが12月14日まで0.311%、それ以降0.380%って話になります。まあ12月14日で切るのもあまり意味が無いので、12月19日(この前は18日で切って計算してましたが、よく考えたら19日で切る方が適切でした、どうもスイマセン)まで0.311%で計算した場合どうなるかと申しますと、12月19日以降の金利が0.395%となりますわな。
年末年始越えが今年の場合6日間ございまして、ここでの金利上昇も考えますと、(例えば上記の分解を年末年始0.40%というのも入れると残りの期間が0.393%)この金利はどう見ても「12月利上げノーケアーモード」になってきた感じですな。
ついでに申し上げますと、年末越えの金利もそう簡単に落ち着くのかという話はまた微妙な問題でして、最終的にロンバートがあるから何とかなるだろうって妙な安心感があるよう(まあ確かに安心なんですが)で、資金を取る人が全然あたふたする雰囲気が1ミリも漂ってこないのが気になりますな。なお、あたくしのお友達であります所の年寄りじゃなかったベテラン参加者の人たちは「こんなに安心してて大丈夫ですかねえ」と思いつつ、直前になって市場がアタフタしたら小遣い稼ぎのチャンスなどと馬鹿話をするのでありました。
ちなみに、2月9日エンドの共通担保オペですが、これを1月11日までで分解すると、1月11日まで0.354%(はオペ結果)に対して1月11日〜2月9日の金利が0.484%ですんで、まあ一応1月利上げに関してはケアー入っているような感じですか。
という訳で、オペ金利に関しては今週になってあっさりと12月利上げをほぼノーケアーになっている価格形成(ちとあたくし的にはそれは楽観しすぎのような気がするが)になっているかと存じます。
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2006/11/16
お題「オペ金利とFB入札と」
首都圏マンション販売戸数減の要因に販売業者の売り惜しみってのはマジなのか先高感を煽る提灯報道なのか存じませんが、それって昔も聞いた事があるような気がするのですが・・・・何だかね。
#朝の気温低下と共に目覚ましを無視する頻度が上昇してしまい、今朝は昨日あったことのヨタ講釈話で誠に恐縮至極でございます。
○オペ金利
昨日の共通担保オペですが、11月17日〜1月26日の期間で平均落札利回りが0.394%で最低落札利回りが0.39%となってましたんで、まあ0.40〜0.39に札が入りましたということでしょう。で、その0.394%ですが、昨日と同じように12月18日で分解して手前を0.30%とすると後半が0.468%とかになりますな。一昨日のオペ結果では後半0.455%の計算になってたんで若干の上昇となったようですな。
で、ここで問題になるのは(昨日も申し上げましたが)利上げがあった場合の足元金利とGCレポや現先、ショートタームのオペ金利の関係。利上げになって足元0.5%になった時にロンバートは恐らく0.75%になるでしょうというところまではコンセンサスなんですが、どうもその「ロンバート金利と足元のスプレッドが0.10%→0.15%になる」というのが過大評価されているような気が致しますわな。まあこういうのは「蓋を開けてみないと判らない」というのがあるので最初は最大級のリスクを織り込み行きがちなんで仕方無い面はございますけど。
どこぞの情報ベンダー(正直この某ベンダーは取材対象が売り方、というか金利上昇歓迎な人に寄ってる感じが見受けられるのでちょっとアレなんですが)では「足元金利が0.5%になった時に現先やGCのレートが0.6%」って話になってましたが、ロンバートの足元対比スプレッドが開いた分がまともに上昇するというのはちとどうなのよと思います。
これがもうちょっとベースの金利高いというのなら別ですが、たかだか0.5%の水準での0.1%のスプレッドは直感的に「ちょっと広すぎ」というイメージが涌く(はっきり言って直感の話であって科学的な根拠レスですけど)次第。
とまあそんなことを昨日も申し上げて同じ話ばかりで恐縮ですが、そんな訳で12月18日以降(実はまあこれも19日からで計算するのが正しいのかも知れないとか微妙な面はあるんですが)の金利が0.468%だとしますと、まあ半分程度12月利上げのリスクを織り込みに逝ってますって事になるんでしょうなこの結果は。半分以上じゃないのかという気もすると思いますが、実は年末年始の金利の話をここではスルーしてるんで、その分と考えていただくと宜しいかと。
○FB入札
昨日のFB入札はと申しますと、こちらは前場引けの時点で0.465%レベルに対して平均落札が利回り換算で0.465%で最低落札が0.468%だったんで、まあ妥当な結果。これまた同じように11月20日〜12月18日と12月18日〜2月26日に分解して手前の金利を0.30%とすると、後半の金利が0.53%(ちなみにこの辺の数字全部あたくしが電卓を叩いて出しているので、本人は一応計算合っているつもりでおりますが、間違っていたらゴメンナサイ)になると思います。
で、さっきもさらっと書きました年末年始挟みの金利と言うファクターもありますんで、この0.53%というのは12月利上げをやっぱり半分織り込んでいるってお話になるんでしょうな。
多分債券市場的には「12月利上げでも1月利上げでも、とにかく今度利上げしたら暫く打ち止めでしょう」という見方の方が強くて、まあどっちでも同じじゃネーノって感じになっているのではないかとゆーのがあたくしのお友達トレーダーとお話をした(なのでサンプルの設定に問題がございますが、爆)印象なんですけど、まあ動きもそんな感じかと。
ゼロ金利解除前には「連続利上げ」の思惑が出てまだ足元がゼロ金利(というか0,05%くらいでしたが)なのに2年0.9%とかやらかしていた訳でして、今回ベースの金利が0.25%上昇してるのにまだまだゼロ金利解除前の安値を切ってない(FBなどは別)のは経済実態から言って連続的な利上げ(3か月ごとに0.25%引上げとか)なんぞ出来ないでしょって冷静に反応してるんでしょうな。
○一番前傾姿勢なのは実はメディア?
また人のふんどしで恐縮ですが本石町日記さんのエントリー。
http://hongokucho.exblog.jp/6044833
「ベアフラット化の意味は…=日銀“ヘッドラインリスク”を警戒?」
『現状、追加利上げに向けて走り始めたのは、金利マーケットの方々はお分かりであるようにマスコミ(一部新聞)であろうと思う。利上げ局面では、マスコミはどうしてもフロントランニングする体質なのです。』
なるほど、確かにそうですな。
#まあ今日の記者会見でGDPについて「それ見たことか」コメントが出ないように期待したいのはあたくしも同じですが、言うんじゃないかなあという絶望もあるあたくしなのでございました。
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2006/11/15
お題「GDPで12月利上げリスク意識する短期」
まあ何もないでしょうが、今日明日は金融政策決定会合。
○経済指標のヘッドラインに素直に反応
ご案内のように昨日公表されたGDP速報値のヘッドラインが強い数字になりました(中身に関してはツッコミどころはあるらしいのですが)ので寄り前から2年カレント5毛甘ヒットしてさっくりオファーなどと豪快な展開。昨日は間の悪いことに5年入札と1年TB入札という中短期ゾーンの入札があったので下げに勢いが付くの巻でございましたな。
それにしても、一時は2年カレントが前日比10.5毛甘の0.835%まで叩かれるとはこりゃまた凄い下げですねと(引けは7.5毛甘の0.805%)いう感じでした。まあその前に機械受注(の前からですが)金利が低下してましたんでその分の反動ということもございますが、2年が10毛も動くとなると先行き利上げの回数予想が1回変る位のイメージになりますんで、それはさすがに勢い付き過ぎジャマイカと。
#でも今日は3か月FBの入札があるんですなこれがまた。
ま、経済指標が出るたんびに一々素直に反応するのは水野審議委員の仰せになる「Data
Dependense」な世界ですんで結構なんじゃないですかな。
○オペ金利上昇
で、昨日の共通担保オペ(本店)ですが、11月16日〜1月23日の落札利回りが平均で0.382%の最低落札利回りが0.37%となりました。前日の共通担保オペは全店オペだったんですが、11月15日〜1月17日で平均0.345%の最低0.34%でした。本店オペの方が若干レートが低めになる事を考えますと実質的に3毛以上レート上昇という形になったという所です。
このレートを12月19日(12月の金融政策決定会合)までとその先に分解して考えると、昨日の場合は手前の金利0.30%(まあ大体オペ金利の実勢に近い水準)として計算すると、12月19日以降の金利が0.455%(手元の電卓で計算したんですが、ロジックは0.3%×32日+A%×36日=0.382%のAを計算するというざっくり計算)となりますわな。月曜の金利を同じ理屈で分解すると後半金利は0.395%となりますので、これはまた一気に12月利上げを意識しましたなあという所でしょう。
さすがに完全織り込みしてる訳じゃあございませんが、まあ12月の利上げをかなーり意識してきてるという所でしょう(現実には足元金利が0.5%になった時にオペやらGCの金利は0.55%〜0.60%のレンジが中心になるんじゃないかとは思うので、まだ低いと言えば低いのですが)。
○今日はFB入札
昨日は1年TBの入札がありまして、まあ予想される次回の利上げタイミングが手前に来た分、先行きの利上げサイクルに関する予想も変化するから仕方無いのですが、最低落札レベルが0.685%近くまで金利上昇の巻となってしまいました。
えーっと物凄いイメージ話で恐縮なんですが、最後まで持ち切りという前提で考えましてもそのレベルだったら所有期間中の2回利上げでも心配ないぜという(物凄い勢いで2回上昇したら困りますが)レートなのではないかと直感的に(ちゃんと分析しろというツッコミが飛んできそうですが)思う次第。不明札が8000億くらいあってショートカバー気味に0.655%まで買われたようですが、まー直感的に(またか)は持ち切り前提だと0.65%からご相談って感じなんでそんなに違和感のないところかなあとあたくしは勝手に思うのでした。
で、本日は3か月FBの入札なんですが、WIの0.47%というのはご愛嬌と致しましても、先週入札が行われたカレントの3か月FB(なので今日のFBよりも1週間短い)が0.43%オファーとかやらかしていたようですので、まあ0.45%あたりになるって話でしょうかねえとは存じます。1回の発行量4兆2千億がこーゆー時になると重しなんですが、12月利上げになってもまあそんなに負けない(何を足元金利で見るのかによって微妙に違いまして、必ずしも0.5%で計算するのが正しいのかというと、そりゃやっぱ違うって意見もあるんですけど)レベルになりつつあるんで、何とかなるんでしょ。WIのまんまで0.47%なんぞになったら衝撃ですけど。
○明日は総裁記者会見
金融政策決定会合後に福井総裁の記者会見が行われる訳ですが、GDPを受けて金利が上昇した債券あんど短期市場に対して誰かコメントを求めて頂きたいものでございます。
と申しますのは、前回の定例記者会見で債券市場などの市場金利の動きについてコメントを求められた福井総裁はこんな話をしてたんで、今回何というのかが結構楽しみでして。
『私どもは、経済を判断するアプローチとして、今申し上げたように全ての指標を少し深く分析しながら、基調的判断というものを探り当てようというアプローチの仕方をします。しかし、市場はこれとは違ったアプローチをします。そこに市場の存在価値があり、新しい指標が出る度に大きく反応しながら、しかし結局は、市場も経済・物価の基調は何かということを探り当てていく動きをします。』
『市場は強い指標が出たら一時的に金利の引き上げを手前に引き寄せてみる、あるいは弱い指標が出たら一時的に金利の引き上げを先ずれさせてみる、こういうことの繰り返しの中で、いつしか日本銀行と市場の基調判断が次第に擦り寄ってくる可能性が常にあり、今もその事情に変わりはないと思います。』
(以上10月31日の福井総裁記者会見要旨より)
で、今回「それ見たことか」というような勢いで「日銀の基調判断と市場の基調判断の差が埋まってきた」などと言い出す方に1000点といったところのあたくしでございます。でもまあそれってどう見ても「金利上昇は良い反応、金利低下は悪い反応」って言ってるのと変らんお話でして、そーゆー事は本当は言わないで欲しいところでもございますわな。
・・・・などと書いておりましたが、既に本石町日記さんが『GDPの焦点→「日銀がヘッドラインに飛び付いてはしゃぐリスク」』という素晴らしいエントリーを上げてました。思いっきり重複してしまいましたよorz→http://hongokucho.exblog.jp/6038472/
まさに仰るとおりですな。あたくしは本石町さんほど日銀、というよりも一部政策委員の「成熟度」に関しては懐疑的でございますので(笑)、「GDPの内容は華麗にスルーしてヘッドラインにはしゃいで絶賛地均し」の悪寒の方が強いのですが。コメント欄で指摘している方がいましたが、本来は「沈黙は金」だと存じますがねえ・・・・
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2006/11/07
○2年とかよー動きますな
昨日は米国雇用統計攻撃で2年債いきなり4毛甘オファーからスタートの巻。4.5毛甘とかまでやらかしていたらしいのですが、引けは4毛甘の0.780%でございました。
先月19日に0.8%までやらかして月末には0,725%になったと思ったら2日たったら0.780%とは金融政策の変更ネタが相場のテーマだから仕方ない面はあるにせよ実に香ばしい展開でございますわな。ユーロ円金利先物と2年の動きっぷりと言ったら見ててこりゃまたすげえっていう日々が続いております。
ではもうちょっと短い所はどうなのよと言うと、本日入札が行われる予定の6か月TBのWIの引け(日本相互証券)が0.490%。実際問題としてWIが実勢水準かというと毎度毎度WIの値付けが妙に甘い傾向がありますので、実質5か月もののTB410回の引けを見ると0.450%ですか。まあ向こう6ヶ月の間に1回くらいは利上げをするでしょう(というかそのくらいの経済状況になって欲しいという願望もございますけど、爆)という前提で考えますと、まあ0.45%〜0.50%の間(かつ0.5%に近い所)で入札をやってくださればまあ持ち切りの人も何とか買えない事もございませんなあ位かなとは。何せ5月償還ですから。
ところで、実質11か月ものの1年TBカレント物の引けが0.565%となっておりますが、これを例によってチョーざっくりと計算すると5か月先の6か月もの金利が0.66%という話になりますんで、この値段の付きかたからすると「向こう半年の間に1回利上げあるんじゃねえか」という水準ではございますが、「2回目の利上げが向こう1年の間に出来るかという話になると結構後寄せになるんでしょうなあ」っていうのが1年以内を対象にしてる人たちのトータルとしての見方って事になるんでしょうかね。
ユーロ円金先を見たり、OISを見たりするのも結構でございますけれども、参加者の幅が広く(持ち切りが前提の投資家は金先もOISも参加しませんですから)ニーズが一方通行になりにくい現物債券の価格形成も何卒ご参考にしていただきたく存じます。>市場をモニターしてるエライ皆様
○当たらない10年入札展望
いやまあ展望もへったくれも無いのですが、昨日はいきなり寄りで下にぶっ飛んでしまったので事前ヘッジがしにくい入札になっちゃいましたなってのはあるのですが、ちゃんとヲチしている人から聞いたら朝方は10年を頑張って叩いている感じだったのが引けに掛けては先物対比10年しっかりしてきたという事ですんで、まあ途中で買いもあったんでしょうか。
20年は朝方先物対比で確りしてたそうなんですが、途中から失速したようでして誠に遺憾。対顧やってて20年ロングのヘッジで10年売ってると、入札で10年のショートが埋まってしまう事を勘案すると、20年強い所(かつそんなに買いがないなら)は叩きたくなるんでしょう、と勝手に人々の懐具合を妄想しておりますけれども、まー長期とか超長期とかは相場水準が上っちゃうと買いの手が止まりますなあという所でしょうか。
#その点2年とか5年は実に威勢良く動きますな。
そんな次第で、別にコストの良いショートが大量に出来ているとも思えません(雇用統計前で3連休なのに気合入れてショートしてたらその根性は感心)が、昨日の時点でもちったあ買いがあったようですので、まあそれなりにヘッジは出来てるとは存じますし、この調子だと今日上昇しなければ1.8%クーポンになってくれそうですので、新発自体はそんなに変な入札にはならないかと勝手に妄想。既発の#282が何か相変わらずオファーサイドの値付けになっているので、こっちはどうもパッとし無さそうですが。
#と予想を書くと外れるのがドラめもんクオリティですので(爆)
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2006/10/31
お題「短期国債見てると早期利上げ警戒は後退ですかな」
日経平均が下がった翌朝のモーサテのコメンテーターは「今までの上げが日経平均中心で実は脆弱な上げでした」という後講釈をして(させられて?)います。いやー終わってから講釈するのは楽でちゅねーってそんな悪態はまさしくオマエモナーですな(自爆)。
○火曜にFB入札ですな
何で月末の火曜にFB入札なのかよと思ったら金曜が祝日なので、T+3のレギュラー受渡が月曜なんですな。で、長期国債の入札が来週から入るという形になるんですが、月初にいきなり連休入るとタイトな日程になりますな。色んなところでorz
という訳で本日はFB3か月ものの入札が絶賛実施されるのですけれども、2週間前位に突如騒ぎになった早期利上げ観測も先週中盤あたりからは(少なくともTB/FBを見る限りでは)だいぶ沈静化したような観はございます。先週0.38%まで上昇した新発FB3か月(=今日入札するFBより1週間短いもの)は昨日の引け値が0.36%でまあ仲値っぽい感じ。んでもってその前のFB利回りを日本相互証券の引け値(というか値付けというか何というか)を見てると、一応1月決定会合越えからレートは上昇させてますが、先週の入札前には1週間で1.5bpちょっとの段差をつけてたのが1bpの段差になってまして、今日の入札もその段差で迎えるとなれば先週よりもレートが低下するでしょうってお話になりますわな。
まあ微妙なレートの差ではありますが、何せ足元のGCレートが0.3%くらいの所から幾らのスプレッドでやりますかって形でのレート推移のため、1bpと言えどもデカイんですな。そーゆー事言ってるからセコイとか言われるんですが(それは違う^^)。
それはそれとして、TB/FBの現先レートが妙に低下気味になっておりまして、これは業者の在庫が軽くなっていることを意味するわけでございますわな。先週後半からの新発CPのレート形成を見ておりますと、何のかんのと言っても年内償還物に関するニーズがむやみやたらと強く(どう頑張っても12月より前に利上げするのは無理でしょうというのは確定的コンセンサス)なってますので、同じ理由から短いゾーンのTB/FBの在庫がここぞとばかりに捌けて来てますという所ではないかと。
そーなりますと、今日のFB入札は業者の在庫も軽いですし、まあ償還見合いの買いは入るでしょうし、展望レポートはありますけど無難と言うかしょーもない入札になるのではないかと思いますが、変な踏み入札になると後続があるのかよとは存じます。最低落札が0.37%台になって平均は正直判らんが、0.37%くらいになるんジャマイカと。
○今日は展望レポートですが
再三再四申し上げているように、今回の展望レポートは4月のものを基本的に踏襲したものになるでしょうってのがあたくしの勝手な予想ですけれども、多分金利市場の中の人たちは皆さんそういう風に思っているかと存じます。変に期待してるのは為替市場とか海外筋とかなんですが、それに乗っかって報道するなよと小一時間。
あたくし的に若干ですが気になるのは総裁記者会見。と申しますのは、9月の定例記者会見の会見要旨を見た時に受けた印象として、「総裁また元気になってきましたなあ」というのがございましてですな(書いたと思いますが)、調子に乗ってくると発言が滑るというのが福井俊彦クオリティだという事を勘案致しますと、誘導質問みたいな質問にまんまと嵌まってヘッドライン打ち込まれるという光景が想像される訳ですな。
まあ勝手な妄想を逞しくしているあたくしの妄想を続けますと、海外勢なんぞはこの会見を結構まともに注目しているようにも見える訳ですが、そんな会見でヘッドライン打ち込み攻撃によって変な反応が発生するという事もアリエールなのではないかという所でしょうか。2段落目から完全に妄想が入ってますけれども(笑)。
今朝の報道によりますと、民主党が何かよく判らん日銀法改正案を提出するらしいですが、それでちったあ福井総裁大人しくなって頂きますと誠に結構なんですけど、とか言っちゃあちとカワイソウですかね。
いやまあ一応債券市場とかでも展望レポートと記者会見注目とは言ってますけれども、それって運用担当の「売買しない(というか買わない)言い訳」だったりする(まかり間違ってサプライズの内容が出た時に逆のポジションを持っていた時の言い訳が大変だということですな、笑)んで。展望レポートの内容にサプライズ無しは殆どコンセンサスだと思うんですが。少なくとも国内の金利市場プレーヤーにとっては。総裁記者会見での不規則発言は確かにリスクではありますが、出てくる経済指標がそんなに強くない(ここが今年前半と違う)状況下で地均し開始はさすがに無理筋の香りがするんですけど(でもやりかねないという恐怖心は完全には払拭できませんな)。
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2006/10/30
○CPIで(だけではないが)短期は金利低下
金曜に公表された全国CPIは事前予想よりも弱めの数字となりました。ただまあその前日(木曜)から「全国CPIの数字が事前予想よりも弱い数字になるのではないか」という話が出ていたようでして(だから木曜にいきなり相場上昇したのですけれども)、債券先物ベースではそんなに派手派手な上昇にはならなかったという形になりましたな。何で直前になってそーゆー話で相場が動いて、しかもその話が大体「当たり」になるんでしょうかねえ全く東京市場って奴は。
まーそれは兎も角として、水曜に入札が行われた3か月FBですけれども、最低落札価格の0.38%から水曜の取引は始まりましたが、木曜の引けが0.37%で昨日の引けが0.36%とじわじわとレート低下の模様。びみょーなレート低下ではありますが、1月決定会合越えのレートについていた段差が小さくなるちゅう形になってますんで、こりゃまあ1月利上げへの警戒モードが若干低下ちゅうことでしょうか。
ただまあ基本的に日銀の金融政策へのスタンスは「物価安定に関する理解」の下での「総合判断」でありますんで、これはこれとして鉱工業生産とかのような(あたくしとしてはいわゆるダム論が実現してるかどうかに関して雇用・所得に関する統計と、消費に関する統計がどーなってるのかが気になりますが)指標も重要ってことだと思うんですが。
で、その点から見るとそんなに利上げ急ぐ必要あるのかなとは疑問に思うのですが。シロートの勝手なドタ勘としてはあたくし物価に強気で景気に弱気だったりするんですが(たぶん世の中とは違うと思う)。
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2006/10/27
○またも予想より強い入札
昨日の2年国債入札ですが、前場の引け時点で0.785%オファーの0.79%ビットだったので、価格ベースで100円3銭から札を入れて2銭5厘の按分がどうなるのでしょうかねえという感じだったらしいと聞いておりましたが、結果蓋を開けてみると平均落札が100円3銭3厘と前場のオファーサイドを3厘ちょっと突き抜けた結果。平均がこの数字ですから100円3銭5厘の札を沢山いれた人がいるということでしょう。火曜日の超長期入札に続いて今回もジャンピングキャーッチでした。
#3銭の按分が62.2%あったのがまあ救いでしたが。
これが始まると、「今回も入札強いんじゃないか」→「仕方がないから少し強めの札も入れておこう」→「みんなで同じこと考えるので入札強くなる」→最初に戻るという入札強くなるスパイラルが発生する悪寒が。まあシェア確保とか逝って特攻するアホウがいなければスパイラル発生と言ってもそんなに爆発しないのですが、アホウがいるとアホウなだけにどこまでもバンザイアタックされるのが困る訳ですわな。
財務省以外皆困るスパイラル発生はご勘弁願いたいものです。次回の10年国債入札に注目。
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2006/10/26
お題「FB入札でしたが」
FOMC声明文は一応景気減速って書いてるのに反応するもんなんでしょうけれども、何かどっちとも取れるような内容のようにも思えますな。まあ今後の経済指標次第じゃないのかと。債券高の株高で反応するのは虫が良すぎと存じますが・・・・
○FB入札、1月利上げ警戒モード(か?)
さて昨日はFB入札。償還が2月5日となりましたが、平均落札価格が0.376%くらいで最低落札価格は0.380%くらい(例によって財務省発表の数値と違いますが、市場での利回り換算方式にすると上記の数字になります)とまあ順当といえば順当ですが、前場の引け時点では0.375%出合いのビットとかでしたので、少々引き気味の落札結果という感じ。最低落札価格での按分比率が52%でして、この最低落札価格は利回り0.38%ですからまあ「ここで切れるかな」と思う所のように見えるのですが、割と按分入ったという感じですかな。
最近(超ごく最近の話です、為念)は何か国内勢はちょっと様子見気味で海外勢の買い意欲の方が強いような感じで、昨日に関しても落札結果発表後暫くは最低落札価格の0.38%は堂々オファーというヘロヘロな展開だったのですが、大引けにかけて0.38%は買われて日本相互証券の引値は0.375%に置いてたようですな。一応平均落札が引けですな。
で、このTB/FBの値段の付きかたを見ますと、年末越えの所で利回りがギャップアップして上昇(と書くと大げさですけど、要はそこで利回り上昇ってことで)してまして、そこから利回りが同じような感じで推移した後に1月決定会合越えの所から利回りが1週間償還が先になるに連れて0.015%くらい上昇するという値付けになっております。でまあ昨日の入札に関しても前回債が0.36%くらいですかねえという所から0.015%くらいの利回り上昇という形になってますし、この値付けは「1月利上げを警戒しています」ってか織り込みに行ってるという値段の付きかたですわな。
まあ値段の付きかたがそうだから皆が皆1月利上げを見てるのかというと、そこは市場でございますので(と言い訳)、そういう値付けで皆が動き出すと「ああそうなんですね、おいらは別のシナリオだけど」と思いながらも付いていくという自己実現性がございますんで(笑)、これがまたややこしい話ではございますが(だって10月入って暫くは1月利上げどころか年末越えのプレミアム金利まで潰しに行く勢いだったんですから。この間にそんなに経済情勢に関する見方に変化が起きるような事象があったのかと小一時間)。
でもまあ1月利上げは警戒強いんじゃないですかね。
月末も近いのでCPの発行も昨日から今日、明日に掛けて多くなる筈ですが、昨日に関しては年末越えの発行があまりございませんでしたので、持ち切り(と現先玉用)ニーズが基本のCP購入層の金利観ははっきりは現れなかった印象。年内(しかも12月決定会合前)償還物へのニーズは相変わらず確りのようなんで金利はそんなに上ってなく、年末越えに関してはさすがに若干上昇という感じみたいですけれども、昨日のFB入札結果を受けてどうなるのか一応注目。
CPに関しては需給関係が比較的タイトな事と、月末に関して言えば発行も多いですが償還も多いので、よほどの発行超にならない限りは需給関係上実はあまり金利が上らないという香ばしい状況になりますので、まあ上ると言っても大したこと無くて、そうなりますとFB対比でCPの割安感が薄れますなあという感じでもございます。ま、蓋を開けてみないと判らんですが。
○2年国債入札ですが
で、本日は2年国債入札。カレントが0.8%クーポンで、足元金利がGCレートで計算して0.3%くらいですんで、発行日が以前よりも前倒しになったとは言え、翌月15日の発行というのはちょっと先渡し過ぎではないかと。大昔は0.1%クーポンとかでしたからそれほど大きな話じゃなかったんですが、さすがにここまで来ると先渡し分のネガティブキャリー(つーかクーポンが入ってこないというか)が結構気になってきますわな(今に始まった事ではないのですが、急に思い出したので書いてみる)。
20年国債とかは殆どレギュラー渡しに近い日程で発行してくれる訳でして、まあ国債窓販のことを考えて先渡にしているのだとは思うのですが、個人向けには個人向け国債もあることですから、あまり先渡しにするのもどうなんでしょうとは思うのですが。
で、この2年なんですが、ヒジョーにざっくりした言い方になりますけれども0.8%あれば今後利上げ2回分は耐えられるでしょうから、まあ絶対水準バイヤーというか持ち切り前提の人は参加できる水準になってますし、まあ別に懸念するような事もないでしょう、と思うんですが。
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2006/10/25
○FB入札ですが
本日予定されているFB3か月ものは2月償還となります。10月入り以降「利上げって何でしたっけ」状態でレートが形成されていた短いゾーンですが、ここの所へ来て12月の年末越えとか1月の決定会合越えとかの金利にプレミアムがついてきまして、まあ本日のFB入札も順当に考えると0.37%〜0.38%とか(38に近いのかなあ)になるのかなあという感じ。ちょっと年末越えの短期国債が重めになってきているようなのと、昨日は1月償還のCPも発行されてきたんで、年末越えの需給に若干変化が生じている感じ。
まあ1月利上げ(ヘタしたら12月利上げの線も捨て切れない)と思ったら本当は持ち切り前提だと0.4%くらい欲しい気もするのですが、FBの値段のつき方見てますと、12月の利上げはそんなには警戒してないが、1月利上げに関してはあるかもしれないという見方が結構あるんじゃないかなあって感じが致します。
#そんな中で相変わらず某金融新聞ではOIS取引の価格がどーのこーのというので「市場の利上げに関する見方」を報じてますが、だからアレは参加者が未だに限定的でバリエーションに乏しいんだからと小一時間
○20年国債入札でしたが
前場の引けが2.285%オファーの2.29%ビットで29ヒットして迎えた入札だったんですが平均落札が100円23銭の2.283%でオファーサイドの向こう側の落札結果。こりゃまた久しぶりにジャンピングキャッチの入札で、久々に某CM(の元ネタは名探偵明智小五郎ですが)の「また○○か!」というのを思い出しましたが、落札結果が強くてもその後は肝心の超長期ゾーンは足取り重いとな。まー事前予想ベースより強い結果だった分で空振りになった人は先物を戻して対応したってことなんでしょうけれども、入札が強くてもその後のセカンダリーで肝心の当該ゾーンが伸びないところがイマイチ力弱い入札ということで。
まー中々上を追っかけて買っていくような時期でもない(まだ10月)し、そこまで金利低下を見込むような状況でもないでしょって話なんでしょうね。
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2006/10/24
○20年国債入札
あたくし的には明日の2月償還になる3か月FBとか、あさっての2年国債にワクワクテカテカしてるんですが、まあそれは兎も角として、昨日は一応相場水準をちょっと下げてくれましたな。今日の前場に変な買いが入って踏み入札になったら後はシラネになる悪寒がしますが、まあそういう変な入札にならなければ無難じゃないっすか。
踏み入札にしても、後続の買いがそう簡単に上の水準を買ってくれるかと言いますと、勝手な想像ですが20年ゾーンの最終投資家の人たちは結構辛抱強くて、中短期ゾーンあたりを売買するどっかの誰かさんのように、直ぐに買ったり投げたりカバードコール掛けたオプション行使されたら踏んだりというようなドタバタをする傾向が小さいんで、まあ入札前に熱心に持ち上げても追随はどうなのよって思いますけどね〜♪
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2006/10/20
○2年0.8%ですかそうですか
昨日の債券市場、というか中短期債券ゾーンはまたもヘロヘロになっていたようでして、2年カレントは何と0.8%まで金利上昇。あのー先週木曜の引けは0.685%だったんですけど・・・・
で、この間の激しく面妖な所は、「年度内の利上げ無し」という勢いで威勢良く動いていた中短期ゾーンがいきなり「12月の利上げ懸念」とか言い出すところ。まあ実際にトレードしている人たちはそんなに極端に金融政策への読みをぶらしている訳では無いと思う(小僧とエライ人と海外ファンドの人は別)のですが(だいたいイメージの中心は1−3月だと思うんですが)、何せ相場がそう動くのですから「同じアホなら踊らにゃ損損」ざますんで(とは言えどこかで向わないとタダのアホになりますが、爆)。
でですな、まあこの間に経済指標とかが出て経済のファンダメンタルズへの見方に大きな変化がありましたっていうのなら判るんですが、先週から今週に掛けてはそんな大きな指標が出たわけでも無し、他市場もそんなに動かず。福井総裁会見だって別にまあ従来と変った話をしてるわけではないという事で、せっせと金先やら2年やらを売っている皆様におかれましては、おまいらの情勢判断は新聞報道とか風雪とかで行うのかと問いたい、問い詰めたい、小一時間問い詰めたく存じます。もうね、アホかと馬鹿かと。
今週に入って何故か唐突に「円キャリートレード」話が出てきたり(皆様ご案内のように、本件は先月に公表された金融政策決定会合議事要旨ネタで、本石町日記さんがとうの昔にご指摘してます)、昨日の新聞などの報道では「OIS市場取引で年内利上げを50%織り込んでいる」という話が出てみたりしてて、この如何にもという流れは何なんでしょうかね。しかも昨日の朝は毎度お馴染みの某海外レポートが「FED年内利上げ説」とか出してたようですし。
ついでに、あまりにも短期ゾーンがヘロヘロになっているのであんなウワサやこんなウワサもあったらしく、本石町日記さんが(って毎度ネタにしてスイマセン)エントリー上げてるんでご参照ありたし(と言わなくてもご覧になってると思いますが)。
http://hongokucho.exblog.jp/5895087
『噂の真相=尾ひれの付き方は複雑性』
何かこう一連の変な流れがあるって感じですな。誠に遺憾。
ちなみにOIS市場ですが、想定元本ベースでの取引高は結構あるようですが、参加者の層が薄く、ニーズは特にこういう動きが出たときにはぶっち切りの一方通行。んなもんを参考にするよりは、リアルマネーというか持ち切り前提の参加者が存在して毎週4兆円発行されてるFB3か月物の金利でも見たほうがマーケットのリファレンスになると思うんですけどね。
○FB3か月は落ち着いてます
昨日は輪番は無かったのですが短国買入が実施されましてまあお助けオペでおじゃります。昨日申し上げたように、1年TBの引けが多分実力よりも強いんじゃネーノって感じでしたからまあ入ったのは1年TBが中心だろうと想像できますが、在庫がやや軽くなってくれた感じ。
前日の入札で0.355%とかだった3か月FBですが、まあ確りとして参りまして、0.35%オファーの0.36%ビットという状況になってますから落ち着いた展開。より短いゾーンに関してはニーズが強いという感じで、引け値だけ見てると12月償還と1月償還の所で段差がありますが、たぶん11月償還と12月償還の間にも段差があるんじゃないかと愚考。
短い所にニーズがあるのは長いところ買いにくいから短い所へって動きが顕著になっているってえことでしょうかね。
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2006/10/19
○FB入札パッとしませんでした
昨日のFB入札ですが、昨日あたくしが申し上げた警戒感入りモードの0.35%にあっさり乗ってしまいまして、日本相互証券の引けは0.355%となっておりました。しかもオファー残りのようですな。また予想が外れるという実に香ばしい状況に我ながら笑ってしまいますな。すいませんすいません。という訳で言い訳がてら(笑)、何でそーなってるのという考察を。
昨日に限らずですが、まあ今週に入ってからの2年債のヘロヘロ振りが中々香ばしいものがございまして、金曜の引けが0.705%と久々に0.7%台に乗ったと思ってたら昨日の引けは0.77%と0.065%上昇ですよ先生。この間に債券先物は38銭(チーペストは0.035%上昇)しか下がってないんですなこれが。5年カレントが0.06%上昇ということで、利回りベースでは2年とか5年が引っ張って相場下げてますってお話ですわな。
どうも今週に入ってからその傾向強いんですが、残存1年から2年とかの国債の売りが妙に多いようでして(だから2年がヘロヘロなんですが)、需給が悪くなっておりました。で、昨日は輪番オペがあるかと思ったのになぜか実施されずでして、昨日の相場付きだと明らかに1年〜2年ゾーンが外せるお助けオペになることは間違い無いところだったのですが、これが無しというのでちとガックリしたディーラーは多かったものと思料。ってか昨日のドラめもんであたくし思いっきり輪番オペがあるものと思って書いてましたね。
という需給の悪さですが、そのゾーンの実弾売りって時の背景にはだいたい「早期利上げ警戒感」みたいな雰囲気がある次第でして、まあ何をどう地均しと解釈してるのか知りませんが、現象としては福井総裁の定例記者会見を受けて実弾売りが嵩んだという解釈になってしまいますわな。なんでじゃろうかのう。
でもあたくし前から申し上げてますように、福井総裁会見で反応するなら武藤副総裁の講演テキストで反応するもんじゃねえのか(基本的に全く同じ話ですから)と思いますし、それ以前の問題として、日銀の公式見解は金融経済月報の基本的見解が7月以来まるっきり同じになっているという事実を見ていればスタンス不変なのは予想できそうなものだと思うんですけど。
まあそんなわけで、昨日のFBもどう見ても平均落札レベルは堂々のオファーサイドでもう一声で0.36%レベル。1年TBなんかも日本相互証券の引値ベースでは0.585%のようですが、実力は0.6%近傍じゃネーノと思うんですが、まあ随分と雰囲気が急に悪化してきましたわな。
しかし何で輪番を昨日実施しなかったのかどうも理解に苦しみますわな。単に資金需給見ての事だと思うんですが、短期ゾーンの需給悪化に見事に効いてしまいましたわな。これが狙ってやっているのだったら凄いですけどね。まあ短国買入と輪番で何とか需給軽くしていくしかないでしょうな。
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2006/10/18
○1年TB入札と3か月FB入札
昨日は30年国債の入札の横でひっそりと1年TBの入札が行われましたが、どうも人気はイマイチのようで、落札結果は事前予想通りだけど、その後の伸びは無しという有様。まあ本日の輪番で1年半とかのゾーンを捌いて、金曜あたりの短国買入でこちらを捌くことによってちったあ状況は緩和されるかと思料。
で、1か月とかのごく短い期間に短期運用資金が避難しだしている感もありまして、こっちの金利は全然上らない感じですな。CPの発行利回りが上らんというのはどうなのよと存じますが、特に1か月とかのあたりはヘタすると現先よりも低いレートになってたりするのよね。
本日の3か月FBはそーゆー意味ではびみょーな期間になります(1月の金融政策決定会合越えだし)ので、WIの0.36%はまあギャグとしましても、今回の入札で0.34%台に順当に収まるのか、それとも退避資金殺到であっさり0.33%台になるのか、警戒感で0.35%あたりまで突っ込むのか。注目はしておきたいと存じます。
しかしコールとかレポの金利が確りとして下がらんのにショートタームのCP発行金利が上る気配皆無というのも何ざますかねえという感じです。ちと心なしか発行が減っている感じがするので、需給面によるものが大きいとは思いますけど。。。。
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2006/10/13
○GCやらコールが上昇圧力だそうですが
GCが何かまた上昇して、昨日は0.34%あたりまで行ったそうな。コールも妙に取りが確りになってきて、新発FBの売れ行きがイマイチとかいう要因もあるんでしょうが、直接的にはどうも積み最終に来て準備預金を絞り気味なので取りが確りになってきたとかいう話になってるそうで。
いやまあそれが本当の原因なのかどうかは存じませんが、非常に単純な言い方をしますと、先月末から今月の頭にかけて資金供給を潤沢に行ったんだから、準備預金の積み進捗ペースがその時点で早くなるんですから、積み最終に向けて資金は絞られて来るの当たり前だと思うんですが、何でその当たり前の事態に対して金利がこんなにさっくりと上昇(つい先週はGCや現先0.28%だったんですから)するんかいなと思う年寄りのあたくし。
もしかしておめえら何も考えてねえだろうと小一時間ですな。
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2006/10/12
最近中長期金利のコメントが無いのは何故かと申しますと、あまりにも日中のイールドカーブの振れ方が豪快過ぎるのと、そもそもの動きが何がなんだかワケワカランってのの合わせ技でございまして、正直お手上げ状態なんですよ。誠に遺憾極まりないことです。
○FB入札堅調でした/GCレート上昇
昨日は3か月(98日間)FB入札が行われました。で、あたくし昨日ちったあレート上昇するかなあとか申し上げましたが、その結果は平均落札価格が99.9110円で0.331%相当、最低落札価格が99.9105円で0.333%相当ということで、前回入札よりもレート低下。
まー前回入札から相場水準が変ってまして、前回債が0.32%あたりなんで一応スプレッドは乗ってると言えば乗ってるのですが、1月決定会合越え(実質的にはあんまり越えませんが)にあまり敬意を表しているようにも見えない落札結果と相成りました。また予想が外れましたな。
引値(by日本相互証券)の0.33%はまあオファーサイドだと思うんですが、前日の2か月物もしらっと0.295%の出合いとかで引値0.3%割れをキープしている次第でして、まあGCレートなどが需給要因で上昇して0.3%台に乗って来たにしては頑張って値持ちしておりますな。
で、そのGCレートですが、16日スタートの翌日物は0.3%台に乗ったようですな。金曜発行の新発2か月FBに加えて昨日の入札で月曜発行の新発3か月FBが打ち込まれているのですから、需給要因で上昇したという事なのでしょう。ただ先ほど申し上げたように、その割には新発FBの下を叩く動きが見られないというのは(週末にかけて短国買入もあるし)現在の足元資金運用&キャッシュ潰しニーズが強いという状況を反映しているんでしょうな。頑張っていれば買いが来るでしょうってのと、そもそも1か月あたりのTBやFBの需要がやたら強いというのがあるので、在庫を空にすることもできませんってお話なんでしょうな。人の懐具合を勝手に想像してるだけですけど。
○CPレートはまだ低下傾向
マーケットの価格(というか利回りというか)推移に対して動きがやたら遅行することで名高いCP発行レートなのですが、どうも昨日もレートが気持ち低下した感じですな。
特にここもとは1か月あたりの短期国債の需要が強い(=1か月あたりのキャッシュ潰しニーズがやたらと高い)状況を反映して、1か月もののレートに低下圧力が掛かりやすいようですわな。GCだの現先だののレートが上昇してきたんでちったあ反応して来るのかなあとか思ってはいるのですが、それよりも短い所にキャッシュが回ってきている方が効いていますな。
もしかしたら先行きの政策金利変更想定時期が前によって来た事が1か月ものへのニーズを高めているのかも知れませんが、動きがさほど極端ではないので、まだそこまでの話では無いと思います。
○そういえば補完供給
昨日じゃなくて一昨日の話ですが、久しぶりに国債補完供給が実施されてました。対象銘柄を見て「ありゃりゃ」と思ったのですけど、超長期17回なんてそりゃまた発行量少ないわ流通量が碌に無いわという銘柄。時々嫌がらせみたいに買いに来る人いるんですよね〜。うっかり出してレポが埋まらなくなった業者はご愁傷様というかまあトンマというか。ナムナム。
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2006/10/11
○FB入札2本
すっかり忘れてましたが昨日は2か月物FB入札、本日は3か月物FB入札となっております。で、昨日のFB入札ですけれども、ここもとの足元運用圧力を反映して平均落札、最低落札共に0.3%をかすかですが下回る結果になりました。0.2%台になるかなあとは懸念してましたが案の定となっております。
まあ先週はFBレートやGC、現先利回りがさっくり低下して、CP発行金利も1か月ものなどのショートタームを中心として金利が低下。週初(期末明け早々)は0.34%〜0.35%あたりだったものが週末には0.32%あたりまで低下するという豪快な金利低下の図をやってまして、まあ期初から資金潰しですかもう勘弁してくださいよ4月と同じじゃんという状況になってますわな。
で、まあその0.3%割った2か月FBなんですが、セカンダリーの状況はよー判らんのですが、さすがに先週の3か月FBのような盛り上がりには欠けるようでして、この新発FB発行日に掛かる13日スタートの現先利回りが気持ち上昇している(ただし0.3%台までの上昇ではなく、0.27−28%が0.28−29%になるとかそういう感じですか、非常に微妙な話ですが)ことから類推すると、飛ぶような売れ行きって事はなさそうですな。まあ0.3%割ってるというのはさすがに心理的にちと買い進みにくいということのようでして、その点を考えますと本年4月の2か月FB0%テイクンよりは遥かに冷静な相場でもございます。
まあアレですな、0.3%なら楽勝で捌けるけど売るほうとしても叩くのは癪、0.295%なら買えるんだろうけど買うほうとしても0.3%割れを買いに行くのは癪ということで睨み合いって所ですか。
そんな中で本日は3か月ものFBの入札があるんですが、ここもとの金先売りだのに反映されているような「年内利上げ全く無し、年度内利上げですかねえどうなんでしょう」というような短期国債やらCPの現物マーケット状況に何らかの変化が生じるのか注目と言った所でございましょう。昨日の2か月FBによって需給は若干緩んでいるとは思う(現先レートが気持ち上昇したから勝手に想像)のですが、キャッシュ潰しだの運用資金の待機だのという要因がどのくらい続いているのかがよーわからん(人の懐具合は知らん)ので、その意味でも注目したいです。まー前回から若干上昇するかいな位のイメージですが。
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2006/10/05
モーサテの「歴史的な日」連呼にムーシャ先生のご託宣「バスに乗り遅れるな」と北ハマー先生のお告げというコンボの恐ろしさに感動を覚える昨日の株式市場ではございましたが(-_-メ)、今朝6時の公共放送様トップニュースがNYダウ最高値更新と来たもんだ(6時半のトップはGMと日産・ルノーの提携交渉話)。
しかしこういう髪技を見てると、相場って何なんだろうなと思ってしまうのです。何年やってても奥が深いとしか申し上げようがございませんです。あ、そんなもんを一々注目するお前の方がおかしいとかいうツッコミは却下です(^^)。
○FB入札爆発
前日の6か月TB入札が足切り水準で殆ど0.4%になり、(引けは0.39%とか)おおちったあ金利上昇したじゃんよというお話になったのですが、FB入札は物の見事に大爆発となってしまいました。
前日のTB入札後は「0.34%台位ですかねえ」という感じだったのですが、前場引けに掛けて気配が強くなってきて、0.345%ビットとか怪しげな雰囲気になってきまして、結局落札結果は平均価格が0.335%あたりで足切り価格が0.337%あたり(財務省発表の数字と違いますが、市場の呼び値方式で計算するとだいたいこういう利回りになります。っていうか財務省の残存日数計算方法は片端にならんのかね)という強い入札。
で、セカンダリーのニーズも見事に爆発してくれたようで、世の中あっという間に玉が無くなりまして(先日も申し上げましたが、今週は2か月物の償還が入ったので元々償還超)最終は0.32%まで買われる有様。オソロシヤ。
そんな状況ですんで、GCレートや現先レートも0.3%割れ定着の香りで、まあ鶏が先か卵が先かの話になりますが、全体的に短いゾーンの金利水準が低下するという図になっておりまして、短い所に運用資金が入ってきているということのようです。何でこうなっちゃってるのよってのが正直よー判らんのはあたくしの不明の致すところ。
当然ながらCP発行レートも低下してきまして、月中物のレートが最上位格で0.34%を割り込む状況で、週初から見ると0.01%強の低下と言ったところのようですな。そんな中で来週は2か月物と3か月物のFB入札が行われますが、どんな過熱入札になるのかと今から心配なあたくしなのでありました。
何かこの状況って4月の再来のような香りがするんですけど、はてさてどうなることやら。
#そういや昨日は中長期ゾーンがベアスティープしましたな
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2006/10/04
○3か月FBの入札が行われますが
終わった入札の話の前に3か月FB入札とは順序が逆のような気もしますし、多分超局地的にしか注目されてないとは思いますけど。
本日は3か月FBの入札が行われますが、とっても短いゾーンの需給はタイトになっているようでして、昨日もちらっと申し上げましたように、年内償還物のTBFBが軒並み0.3%〜0.31%という状態になっております。どうみても年内利上げなんぞ知った事かというレート形成になっていまして(まあそうなるわな)、利上げ観測もさることながら、足元の運用ニーズの高さもまた反映されているような観がございますな。
TBFBの利回りが低い(コールから比較すればまだ一応金利はありますが)状態で張り付きつつあるんで、他の金利にも波及の香りでして、CPの発行金利も微妙に低下傾向ですし、GCレポや現先レートも低下で、6日スタートの翌日物レポやら現先取引は0.3%割れになったようですな(ただし10日スタートは国債発行要因があるので別かもしれない)。
という訳で、WIの0.35%などというのはまあ期待を全くしておりませんで、0.34%台での決着になるんでしょうなあという入札。ゼロ金利解除直前の入札で0.4%になった3か月FBですが、まあそこから金利がひたすら低下するというのが(経済指標などを反映しているとは言え)実に香ばしいというか何というか・・・
ところで、6か月TBの入札は最低落札価格が0.4%にかなり近い所まで流れまして、まあ一応年度内利上げの可能性に敬意を表していないこともない位の利回りにはなってくれたようですな(4月償還ですもんね)。1−3月期の利上げを織り込んだ利回り形成とはまだまだ言い難い所ではありますけどね。
○何か皆さんベアフラットを見てるような気がするんですが
昨日の10年入札は落札結果もまあ事前予想通りに良くてその後も相場上昇という毎度お馴染みの展開。まあ昨日の下げの時点から押し目買いをする投資家もいましたし、相場水準を訂正して入札をやって皆さん目出度し目出度しという所でしょうか。ただし引けに掛けて相場上昇して見事に引けピンにしやがったので、ケツの重い投資家の皆様におかれましては買い損なったと地団駄踏んでる向きもあるのではないかと思料。
んでまあ色々と話を聞いて回ってるとあれだ、「買いたい弱気」っていうか「下がったら買いがくるんでしょ(あるいは買いたい)」っていう意見で揃ってる感じが致しまして、こーゆー時にその通りに相場が行かないのはいつもの事なんですが(笑)、はてさてどういう形でその想定が崩れるんでしょうかね、うーむ。
ま、何となく思うのは、下がりそうな材料(株高とか株高とか株高)が出るものの妙に債券が値持ちしてしまい、そのうち上期の運用成績が思わしくなかった(ゼロ金利解除前が一番金利が高かったという相場状況からして買いそびれの人が多いのは自明でしょう)事に対してエライ人からあんな事やそんな事を言われ出して・・・・っていうのがシナリオなんですけど(^^)。
天の声にもたまには変な声もあるとは故福田赳夫元首相の名言でしたが、債券・金利市場の住民と致しましては、天の声は(自主規制の為割愛)でございまして、それがまた下期の相場を香ばしいものにしてくれそうな悪寒がするところでございます。
まあ確かにここから相場が下落したらバランス的にベアフラットになるんでしょうけれども、皆さんの見方が同じなんでそうすんなりと行くんでしょうかとは少々疑問が。
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2006/10/03
○モーサテ髪様化?
日経平均戻り高値マーク→某ゲスト解説者登場して強気発言→反落3週間→別の某ゲスト解説者登場で弱気発言→4営業日でほぼ全値戻し・・・・と絶好調なモーサテに本日登場したゲスト解説者(また別の人)からは「米国経済は不動産から株の時代、景気減速と悪化は違う、東京市場心配する必要無し」と強気のコメントを頂いております(-_-メ)。ちなみに2人目のゲスト解説コーナーも「明るさ増す10月相場」と来たもんだ。ハーコリャコリャ。
#そしてブルームバーグテレビの放送をしなくなった東京MXは可及的速やかに元に戻して欲しいものです。6時からブルームバーグ、6時半から朝まるJUSTというのが最強コンボだったんですけど、ついに両方ともなくなるとは東京MXヒドス。(追記:いつの間にかブルームバーグが5時半に移ってました>東京MX)
○FBがつええよという話
昨日は何かよー判らんのですが威勢良く売り込んでみた債券相場だったようですけど、短い所は風景が違いまして、TBFBの金利が短いところで絶賛低下、というかモノがねえんだろうなあという感じ。
日本相互証券の引値を眺めると年内償還までが0.31%などという誠に強烈なレートになっておりまして(というか11月償還になると0.30%なのですが)、1月償還になる先週の新発債410回が何とか0.33%となっている(そりゃまあ年末年始が5日間あるんでプレミアム乗っけてくれないと困るんですが)という状況。ちなみに引値を見ると年度内償還のところまでは金利変らずか低下で、その先は金利上昇という判りやすい値付けになっております。さよですか。
まーそんな訳ですんで、今週は6か月TBと3か月のFBの入札があるのですけど強いんでしょうなあという所です。特に今週は水曜に2か月ものFBの償還があるのでFBに関しては償還超となってますので益々ですなあという感じです(来週は2か月FBがあるので発行超になるが)な。CP発行金利も低下傾向ですし、まあ暫くこんな感じでしょう。そうしているうちにゼロ金利解除前に一番金利が高かった時のFBが再来週の月曜に償還になるのですけど、再投資利回り低下という事態が発生という感じですな、あっはっは。
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2006/10/02
○期末のロンバート利用状況
金曜日は即日オペで1兆円を供給。外野のあたくしとしては、そんなに出したら積みが進捗しまくる(と、後の運営が絞り気味にしないといけなくなってしんどい)のでどうなのよと思ってまして、午後落ち着いたら吸収するのかなあと思ってました。無担保コールの平均は速報ベースで0.339%だったのですが、どうも最後の方まで0.4%近くのビットが残るという状況だったようで、ロンバートの無い時代の末初取引を見慣れていたジジイと致しましては「そんな時間まで何やってるのよ」という感じですが、まあそういうことで吸収どころでは無かったようで。
んでまあ公表されたロンバート利用状況ですけれども、結局7400億円実行されたようでして、その一方で超過準備が2兆2800億円(木曜の超過準備は8000億円)とはナンジャソリャという感じなのですが、どこかでブタ積み抱えた人がいたという事なんでしょうか、随分とまあ金でましたなあという感じです。積みの方も進捗しまして、木曜終了時点では1日辺りの残り所要が4兆3700億円だったのに対して末初3日の積み進捗によって金曜終了時点での1日辺りの残り所要が4兆700億円まで進みましたな。
まあしかし随分出ましたなあという感じでしたが、ロンバートよりも何か午後遅い時間になっても高いレートの取りが残っていたというのがあたくし的には「はあ?」でございまして、どうせまあ限界的な調達なんでしょうけれども、限界的な調達をしないといけない身分の取り手がそんな時間まで取りを残すとはアフォというか何というか。普通そういう人は早めに手当てするもんじゃねえのかと思うのは信用収縮時代の羹に懲りて膾を吹いているジジイの感想なんでしょうかねえ。
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