分類不能の雑文
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とりあえずここにぶち込んでおきますが、いずれ整理する所存・・・と言い続けて早や・・・もうサイト作ってから9年以上になるのか・・・・整理していません。
2013年度上期
2012年度下期
2012年度上期
2011年度下期
2011年度上期
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2003年度下期(以前の整理はまだできていない)
2013年度下期の見出し
2014/03/17「浜田先生遂に「なぜ物価が2%でなければよいのか全くわからない」と凄まじい発言を」
2014/03/12「甘利大臣の賃上げ強要発言は統制経済ですかという話」
2014/03/07「金子洋一先生の国会質問だがテイラールールじゃなくて量ならマッカラムルールじゃないですかねえ」
2014/03/05「伊藤隆敏先生のGPIF絡みの発言は最早常軌を逸しておりまして学者どころか人間の屑ですわ」
2014/03/03「高橋洋一さんは金融政策が本格的に効果を出すのは2年かかると逃げを打ち出していますね!」
2014/01/20「あらま中原伸之さん去年言ってたことは忘れてしまったんですかMB300兆円可能だなんて・・・・」
2013/12/09「伊藤先生の不見識馬鹿発言は更に調子に乗ってスパーク」
2013/11/25「テレビ番組で自分の勝手な「個人的見解」を正式決定と混ぜて話をする伊藤隆敏先生は公的立場というものを理解していない不見識にも程があるというメモ」
2013/11/18「浜田先生からは消費税増税なら追加緩和という異次元ちゃいますがなな話がががが」
2013/10/24「内閣参与本田先生方面から電波を検知したのでツッコミを」
2013/10/21「甘利さんや安倍さんの発言を見るとちょっと調子に乗り過ぎのような気がするんだが」
2013/10/16「本田内閣参与の金融政策目標に雇用も含めるべきというのと追加緩和コミットせよというのはちょっと」
2014/03/17
○浜田先生ェ・・・・・・・・・・
金曜の夕方に金利市場関係者総出でのけぞるインタビューキタコレ。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N2EUA06JIJVL01.html
浜田教授:日銀の長期国債買い入れ倍増は「可能」−追加緩和5月にも
更新日時: 2014/03/14 17:39 JST
この記事は日高さんのクレジット入っているので、インタビューしたのも日高さんだと思われますが、テープ回しながらニッコリで、記事を書きながら会心の笑みを浮かべながら書いておられたのではないかと思料する次第。
『3月14日(ブルームバーグ):安倍首相のブレーンである浜田宏一・米エール大名誉教授は、日本銀行は消費税率引き上げの影響が深刻だと判断すれば、5月中にも追加緩和を実施すべきだと述べた。具体的な手段としては、長期国債の買い入れペースを倍増し、新規に発行された長期国債を全て買い入れることも可能との見方を示した。』(上記URLより、以下同様)
まあどう見てもそれは買入そのものは「物理的に可能」であっても、債券市場がぶっ壊れてしまうので、この緩和政策を正常化しようとした時に大きな障害が発生してしまう、つまり政策を突っ込むのは出来ますけれども収拾が出来なくなるという手段ですので、当然ながら追加緩和するだけではなくて出口というものも考えた場合に物理的に無理だと思われます。
ただまあそういう話に関しては残念ながら市場の状況が実際どうなのよというような話を先生がご存知とも思えず、まあそもそも論としてそういう市場の状況を把握していない人が政策提言をするというのが机上の空論だろというツッコミはありますが、それよりも以下の所が色々と素敵なのでついこの件もかすむというものです。
もうね、小見出しの『インフレを回避せよ』って日高さん面白がってつけてるでしょという所ですが、そこの小見出し以降に降参致しました。
『一方、日銀が2%の物価上昇を目指していることについては「物価をどうして2%にしなければいけないのか、全く分からない。1.5%だっていい。2%までなら何の問題もないが、4、5%になれば人々への大衆課税になる」と指摘。』
>物価をどうして2%にしなければいけないのか、全く分からない
>物価をどうして2%にしなければいけないのか、全く分からない
>物価をどうして2%にしなければいけないのか、全く分からない
ほほう。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MEJ7MB6JTSFI01.html
安倍総裁ブレーン・浜田氏:日銀新総裁は数カ月以内のデフレ脱却可能
更新日時: 2012/12/05 09:08 JST
『浜田氏は日銀が2、3%のインフレ目標を設定すべきだとし、目標達成まで金融緩和の手綱を緩めるべきではないと主張。さらに、16日の衆院選で自民党が勝利し、より金融緩和に積極的な人物が日銀総裁に選ばれた場合、同目標の達成は困難ではないと述べた。』(上記2012年12月5日ブルームバーグニュース記事より)
http://jp.reuters.com/article/idJPTYE8BQ04C20121227
インタビュー:日銀は無制限緩和を、物価目標2─3%が適切=浜田宏一教授
2012年 12月 28日 08:47 JST
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(-_-メ)
さて記事に戻りまして。
『「雇用と生産、GDPが回復すればいいわけなので、2%にならないからアベノミクスは目的を達成できなかったと言われる筋合いはない」と語った。』(最初のブルームバーグ記事URLから)
まあ何ですな、100無量大数歩ほど譲って解釈すると「目標は兎も角として、実際に目標に行かなかったら即ダメであるという考え方はおかしい」という事を言いたかったのだと好意的には解釈できるのですが、そもそもコミットメントというのは「行かせる」という意思を示すことによってそのコミットメントの達成に対する期待が醸成されてインフレ目標ならインフレ目標達成のための期待ですからこの場合は中長期の期待インフレがアンカーされるという話になりますので、目標達成しているなら兎も角達成の前からこんな話をしちゃダメですよねという話だと思うのですけれども、浜田先生どうしちゃったんでございましょうかねえ。
『さらに、「人の気持ちは簡単に変わる。これから心配しなければならないのは、デフレを脱却できるかどうかではなく、どうしたら国民経済にインフレ体質が舞い戻ってこないようにできるかだ」と言明。「毒を持って毒を制するということで、インフレ的にしていろいろな良いこともあるが、行き過ぎないように止めることは重要だ。日銀はインフレファイターであることを忘れてもらっては困る」と述べた。』
>日銀はインフレファイターであることを忘れてもらっては困る
>日銀はインフレファイターであることを忘れてもらっては困る
>日銀はインフレファイターであることを忘れてもらっては困る
・・・・・・・・・・・・・・(^□^)
つーかその前の「毒を持って毒を制する」というのも何かこう実にアレなのですが、まあ金曜の夕方にこの記事を見た債券市場や短期金融市場の皆様の反応がどうであったかなどと思いつつ、あの感動をもう一度という事で謹んでネタにさせて頂きましたm(__)m
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2014/03/12
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140311/k10015882751000.html
甘利大臣 思い切った賃上げを
3月11日 12時14分
そうそう賃上げ進まないと消費に悪影響ですよね、と思ったら・・・・・・・・
『そのうえで、甘利大臣は「政府は賃上げの環境整備のため、法人税の減税を前倒しして原資を渡している。利益が上がっているにもかかわらず、なんの対応もしない企業は、経済の好循環に非協力的だということで、経済産業省からなんらかの対応があると思う」と述べ、経済界に対し、春闘でベースアップに応じるなど思い切った賃上げに踏み出すよう改めて求める考えを示しました』(上記URLより)
>経済産業省からなんらかの対応があると思う
>経済産業省からなんらかの対応があると思う
>経済産業省からなんらかの対応があると思う
>経済産業省からなんらかの対応があると思う
>経済産業省からなんらかの対応があると思う
・・・・・・・・・・・・orz
どこの賃金統制令あるいは国家総動員体制だよというところで、お気持ちは判るけど何ぼ何でももう少し物の言い様というものがあるんじゃないですかという話ですし、大体からしてそこまで言うなら法人税減税するんじゃなくて最初から個人所得税で特別減税でもすれば良かったんじゃないですかねえと思いましたが、法人税減税しないと株価(銃声)。
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2014/03/07
○置物師匠が国会答弁と思ったがつまらん
http://jp.reuters.com/article/idJPL3N0M31E320140306
UPDATE 1-何らかのリスクで見通しに変化生じれば、適切に政策調整=岩田日銀副総裁
2014年 03月 6日 13:49 JST
そもそも質問しているのが所謂リフレ派属性の議員先生だから特段面白くない訳で、参議院というからにはやはり財政金融委員会で大門先生が登場して「副総裁の直線理論はどうなりました」と追及して頂かないと面白くもなんともないのですがががが。
そもそもこの先生方におかれましては、従来の日銀は何でも海外要因だの何だののせいにして全然成果が上がっていないという話をしていた訳でして、置物師匠におかれましてはリスクで見通しに変化生じれば政策調整するんじゃなくて辞任するんじゃ無かったでしたっけと存じますが、まあ2年まではあと1年あるから生温かく見守っておきましょう。
つーかですな、昨日の国会答弁記事でネットに出ているのがこれしかないから困るのですが、金融政策の質疑の中で置物先生が「テイラールールは参考にはするがそれに沿って政策運営をしている訳では無い」という答弁をしたとブルームバーグのヘッドラインで見たので、まあ金子先生が質問してそういう流れになったのかと思うのですが、そもそもテイラールールって適切な「政策金利水準」を示すものであって、現状行っている木久扇直線番長理論によるマネタリーベース拡大でドン!というのは量の話じゃないですかそれもし質問するならマッカラムルールとかそっちの方で話をするもんじゃないですかという所でして、まあ全体の質疑応答の文脈がワカランチ会長だからあまり悪態付くのも不適切かも知れませんが、何で今の金融政策の話をするときにマッカラムルールとかの話じゃなくてテイラールールとか言い出すのかがさっぱり判らんかったのでメモだけしておいて、会議録出たら読むかもしれませんということで備忘。
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2014/03/05
○ニュース雑談というか悪態
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N1VX6G6JTSF701.html
伊藤教授:GPIF改革は受給者のため、国内債52%まで落とせる (2)
更新日時: 2014/03/04 15:05 JST
色々とツッコミどころがあるのですが・・・・・・・・
『最近のGPIFの国内債比率の低下は相場環境の変化が主因で、同法人自身による積極的な動きではないと見る伊藤教授は、「52%で終わりではない。海外主要ファンドは内外債券で35−40%、どうしてここまでいかないのか」とし、基本ポートフォリオの改定では、「ラディカルな変更を行ってほしい」と述べた。』(上記URLより)
えーっとすいません多分比較している「海外主要ファンド」というのは日本で言うと年金のいわゆる2階建て部分以上の所に相当する話で、海外と言いましても基礎年金部分にあたる運用ってそこまでリスク取ってましたっけという、そもそもの比較の対象が大丈夫かという話もありますし、ラディカルな変更なんぞしたらマーケットインパクトどんだけありますねんという話もありますし、今後のキャッシュフローが基本的に支払超のステージに入る中でリスク性の高い資産にラディカルに特攻したり、流動性の低い資産に突っ込むみたいな話が出るというのは何なんでしょという所で、単に物事のほんの一部分だけを見て全体の話をしているんじゃないかと思うのですがこれがそこらの居酒屋でクダ巻いているオッサンではなくて東大教授なんですよねえ。
『伊藤教授は午後にも都内で講演し、国内債の保有比率の引き下げに関連して、「日銀が大量の国債を買っている今がチャンス」との見解を表明した。国内株については、「株価はまだバブルでない」と指摘し、GPIFが買い増す好機だと語った。また、不動産やインフラ投資など新たな資産に運用を拡大すべきだとの考えも示した。』(上記URLより)
もう何を仰っているのか良くわかりませんが、そんなに株式を買い増す好機なのでしたら伊藤先生がまず率先して預貯金全部突っ込んだ上に全財産担保に突っ込んで株式市場に信用2階建て位で特攻されたら如何でございましょうか何でしたら一族郎党皆さんで実施されたら如何でしょうかと存じますが、人の金だからってまあ随分な無責任発言と思いますなあという所で。
そこまで言うならお前運用したらと言われるとどうせこの先生実際の売買は専門家にやってもらうとかいう話をするでしょうし、何というか無茶な作戦計画を立てて無茶作戦が崩壊していく中で師団長が悪いとか言ってドンドン師団長の首は飛ばすが本人は状況を改善する努力はろくすっぽ行わなかったと言われる第15軍司令官牟田口廉也中将かと言いたくなる訳ですが、牟田口中将だって一応予備役編入みたいな責任取らされた訳ですが、何せこの先生の場合はGPIFの運用に対して直接的には何の責任も権限も無いのでして、より一層タチが悪い訳でして、東京大学はグローバルスタンダードで秋入学の検討とかしている暇があったらこのオッサンの口を何とかする方が先決なんじゃないですかねえとか思うのでありました。
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2014/03/03
○どうでも良い雑談
池尾先生の所で気が付いたのですが。
http://agora-web.jp/archives/1583767.html
見せかけの回帰(かなり技術的)
2014年02月25日22:22
上記URL先のツッコミも中々興味深いのですが、池尾先生がツッコミを入れていたウォッチマン高橋先生の記事の方も見たらですな・・・・・・・・・
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140223/dms1402230722001-n1.htm
「成長鈍化」の判断は早計 尾を引くデフレ、円高の後遺症
2014.02.23
ああだこうだと話をしているのですが、最後の方にこんな話が。
『筆者は、今年度2・7%を達成できるかどうかは、いい方便だと思っている。金融政策には効果ラグがあり、政策を行ってから2年程度のラグで本格的な効果が発揮できる。もちろん、2年より前でも効果はあるが本格的ではない。そうした意味で、金融政策には明日にでも効果が出るという即効性はない。この点が、多くの政治家が金融政策に理解を示さない原因であろう。さらにいうと、政策の当事者は日銀なので、政治家が「自分がやった」と言えないことも不人気の原因かもしれない。』(上記ZAKZAK記事の方のURLより)
・・・・・・・・・ということですので、つまり昨年からの物価上昇やら資産価格の上昇は洋一先生様やらその一派の皆様が口を極めて罵っておられた白川日銀時代の政策効果ということになりますし、黒田総裁が「2年で物価目標を達成する」と言っていた金融緩和ですけれども、実際に緩和による具体的な資産買入などのアクションは1秒で実施される訳ではありませんので、金融政策が2年程度のラグで効果があるのでしたら、そもそもの目標設定がおかしいという話になりますし、大体からしてこの一派の先生方は金融政策を適切に実施したら数か月でデフレ脱却が可能だの当座預金残高80兆円で2%物価目標達成だのという話をしていたのですが、都合が悪くなると従来の話とは別の理屈を繰り出してきて説明するとか何なんでしょうねマッタクモウという事でちょっとネタにしておきました。
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2014/01/20
○これは残念というか何というか(中原伸之さんのインタビュー)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MZIQ4T6JIJW201.html
中原元委員:日銀は追加緩和余地ある、マネタリーベース300兆円も (2)
更新日時: 2014/01/17 15:39 JST
『1月17日(ブルームバーグ):中原伸之元日本銀行審議委員は日銀には追加金融緩和の余地があり、為替相場は年内に1ドル=115円程度へ下落する可能性があるとの見方を示した。中原氏は16日のブルームバーグとのインタビューで、日銀は4月の消費税率引き上げによる国内景気への影響などを見極めた上で、「必要があれば追加緩和をすると思う。量的・質的金融緩和を強化し、マネタリーベースを300兆円程度へ拡大する余地はある」と述べた。』(上記URLより)
>マネタリーベースを300兆円程度へ拡大する余地はある
>マネタリーベースを300兆円程度へ拡大する余地はある
>マネタリーベースを300兆円程度へ拡大する余地はある
ほほう。
http://jp.reuters.com/article/idJPTYE93306B20130404
インタビュー:急激な円安や金利上昇心配=中原元日銀審議委員
2013年 04月 5日 08:42 JST
『[東京 5日 ロイター] 元日銀審議委員の中原伸之氏は4日、ロイターのインタビューに応じ、日銀が打ち出したマネタリーベース(資金供給量)を2年で倍増させる量的緩和について、あまりに急激・巨額な金融緩和であり、「急激な円安や長期金利上昇などが起きないか私も心配」と懸念を示した。中原氏は2001年の量的緩和導入の先導役だった。』(上記URLより)
えーっとですね、まあ昨年4月時点ではMBの拡大が大きすぎるから弊害という話をしていて、それはそれで従来の木久扇師匠なども仰せの高度な計算式に則った話でこれは正論とかネタにした訳なのですけれども、ところでおじいちゃん高度な計算式の方はどこに逝ってしまわれたのでしょうか説明をお願い申し上げたいという所なのですが、もしかして去年仰せになられたことはすっかり忘れて無かった事にしているのでしょうかはいはい満州満州というところで。
ま、そういう意味では来月6日に賑々しく行われる師匠の金融経済懇談会(記者会見付き)でもその辺の高度な計算式に関する質問をして頂きたい訳で、高度な計算式によりますと当座預金80兆円程度、つまりMBで180兆円程度の水準で物価2%達成であって、金融政策のタイムラグと物価の遅行性を考えた場合、MB270兆円拡大なんかすると物価が上昇しすぎるんじゃ無かったでしたっけどうなんでしょうかという質問は(これを見ている物好きな記者さんがいたら)質問して頂きたいとか思ったのですけれども、どうせ想定問答は用意されていますかそうですか(−−:
という話は兎も角としまして、さっきの方のURLで「MB300兆円程度に拡大する余地」という話をしていますが、まあその数字自体どうせ根拠ない(市場を見てたら270兆円でも本当に大丈夫かという状況なので)のですけれども、そもそも既に260〜270兆円の実施というのはコミットされている中で、たかだか30〜40兆円拡大というのを出した場合に「小出し感」にならないかねと思うのですけどね。まあいいですけど。
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2013/12/09
○色々とこれは酷いというニャンコ発言
金曜の債券市場はまあ何か知らんが前場から売りっぽくて昼過ぎに一段下がったと思ったら例のニャンコ発言の英文ヘッドラインが出た辺りで先物下がってうひょーと思ったらそこで買いでも入ったかやや戻るの巻、とまあそんな感じで推移していた訳でありますが・・・・・・・・・・・
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MXDA7V6K50Y001.html
GPIF理事長こそ誤解、国内債売却すぐ着手を−伊藤隆敏教授 (3)
更新日時: 2013/12/06 16:55 JST
実際はインタビュー記事全部が出る前に13時半くらいからヘッドラインがブルームバーグに出ていたのですが、まあしかしこれはさすがに酷いっつーか公的な立場で発言するという事の意味が分かっていないという意味で可及的速やかに心を洗いに聖なる川で沐浴などをされてこられた方が宜しいのではないかとしか申し上げようがないご発言の数々に大変に敬服の念を禁じ得ない所ではございました。ちなみに三(自粛)あたりオヌヌメしておくんですかよくわかりません><
色々と面白いので週初の雑談代わりにツッコんでみますが。
『伊藤教授は満期保有なので名目上は損失が生じないとしても、消費者物価や市場金利の上昇に見劣りする機会損失を被れば「受託者責任を果たしていない」ことになるとけん制。』(上記URLより、以下同様)
んーっとですね、逆にニャンコ先生の仰るように経済物価情勢や市場金利が動かなかった場合なのですけれども、ニャンコ先生の仰る通りにポートフォリオを動かして発生した機会損失についてはニャンコ先生が全財産投げ出した程度じゃ足りないと思うのですけれども、人様に対して機会損失で受託者責任をどうのこうのとかそもそもあんさんが委託者な訳でもないのに何様の積りで仰せなのかさっぱりワカランチ会長なのですが、まあ当然ながらそうならなかった場合は伊藤大先生におかれましては全財産投げ出してリアル切腹でもして頂くというご覚悟の元でご発言されていると思いますと大変に素晴らしい発言と敬服せざるを得ませんな。
『平常時なら巨額の売却は国債市場の波乱要因となりかねない。だが、黒田東彦日銀総裁が「量的・質的金融緩和」を推進しているとし、「今なら大丈夫だ。市場もGPIFの売りを歓迎する。物価と予想インフレ率、市場金利が上がってからでは危険だ」と語った。』
色々な意味で良く判らんのですが、まあ金曜の債券市場の動きを見たら歓迎せんだろと思いますし、大体からして異次元緩和の実施で国債を大量に購入して経済物価情勢よりも金利水準を低い状態にしようとしている側からその買入効果を全力で減殺するような売りを入れるとか、アベノミクス第一の矢を後ろから撃ってどうするのでしょうかねえ。
てかね、確か今回の改革ガーの話をしている中で専門家をもっと登用してどうのこうのというのがあった筈なのですが、そもそも運用部隊と全然関係の無い外部の素人な外野の人間がホイホイしゃしゃり出てきて偉そうな能書きを垂れて受託者責任ガーとか言い出すような姑小姑付きの状態になっている組織で大先生様の仰せになる専門家のモチベーションをどうやって保つのかという点について小一時間問い詰めたいのですがボクちゃん頭が悪いのでさっぱりワカランチ会長でございますわ。
ちなみに最後にその辺の専門家ガーという話をしているのですが色々と意味不明。
『政府の有識者会議が中期的な課題に挙げたGPIFの組織改革に関しては、行財政改革の観点で歴代内閣が進めてきた独立行政法人全体の改革を待たずに「GPIFから独法のくびきを外すべきだ」と主張。「これだけ重要な問題なので、GPIFを例外化する閣議決定を明日にでもしてほしい」と述べ、予算・人員・給与に関する制約が緩めば常勤の専門家の採用は「今すぐにも可能だ」と述べた。その後に法改正を進め、日銀のような自由度の高い特殊法人にすべきだと強調した。』
色々と意味が分からないのですが、「独法のくびきを外すべきだ」と仰せになる同じ口でアセットアロケーションに対して好き勝手に発言されるという豪気さに頭が下がりますし、日銀が自由度の高い特殊法人ですかそうですかふーんという所ではございます。
なお、そういう話をする一方でこのようなご発言も。
『公的年金であるGPIFは安倍晋三内閣と日銀が目指す2%の物価目標を「共有しなくてはならない立場だ。達成が困難だと公言すれば、海外投資家はアベノミクスとGPIFのどちらが間違っているのかと混乱する」とも、伊藤教授は指摘。』
運用の専門家を採用して自由度の高い特殊法人にすべきだと言いながら「物価目標を共有すべき」というその間の理屈がどういう構成になっているのか頭の悪いアタクシにはさっぱり理解致しかねるので、大先生におかれましてはその辺りのロジック構成についてもう少し下々の者に判るようにご説明を賜りたいと存じますが、そもそも「目標を共有しろ」とか言われましてもその目標が行かなかったり行くのに時間がかかるという事は別にアベノミクスが正しい正しくない云々と関係なく発生し得る問題でありまして、政策実施という意味で物価目標行かなかったら次善の策がどうのこうのとかそういう話になりますが、経済政策の話と運用の話は別だろというか、ポートフォリオをいきなり2%物価目標前提で作るというのは全くの別問題であって、仮に物価目標の達成が想定以上に時間がかかるとなった場合に「現実問題として機会損失(うっかりしたら実損)が発生する」という行為を基礎年金で取らせようという発想そのものが頭の悪い下々のアタクシと致しましては理解致しかねる次第でございます。
『消費者物価と予想インフレ率が2%前後に高まれば長期金利は将来的には3%程度に上昇するのが自然な姿だと述べ、デフレからインフレに転換した経済・物価見通しに基づき、利益を追求すべきだと話した。』
まあ計画経済かよというツッコミまでしたくなる訳で、どこのソ連かマルクスボーイですかと大変に頭の下がる思いでございますが、それ以前の問題として内閣府参与であります所の浜田先生などは「2%に仮に行かなくても経済が好調に推移してデフレのリスクが無ければ良い」という(それはそれで単体ではそうですよねという話ですが)お話をされておられたりしてましたので、三谷理事長にああだこうだ言う前に浜田先生の所に2%の物価目標を共有しないのはケシカランという話をされに逝かれた方が宜しいのではないかと存じますが如何でございましょうか(棒読み)。
てかね、そもそも何とか諮問会議で機関決定した話を超える話を勝手気ままに吹きまくるというのがお前何様だよとゆーか(この件については)公的立場にある人として如何なものかと思われる訳でございまして、まあこの前のモーサテの話っぷりでまたやるだろうなあとは思っておりましたので、この手の話を吹くだろうなあとは想像できましたが、勝手に機関決定以上だわ権限以上だわの話を座長が個人的に行うとかちょっと立場を弁えないんじゃないですかねえと申し上げたい次第で、いやあこの人日銀副総裁じゃなくて良かったですなあという所でございますし、勝手気ままに吹く座長を放置プレイする他の委員はカカシかよと思うのですけどね。
#とまあそんなツッコミでありましたとさ
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2013/11/25
・例のニャンコ先生ネタ
金曜の駄文の頭にちょっと書いたのですけどね。
>何かモーサテでニャンコ先生が妙な数字入りの工程表(どうも一部にニャンコ先生の勝手な個人的見解っぽいのが入っているような言い方だが)を出して色々と能書きを垂れているるのですが、「海外の年金基金と同じくらいのポートフォリオ構成に」ってあのその単純に海外との比較とか言ってるけど年金財政のキャッシュフローは人口構成が違ったら当然違うのですが、そこだけ聞いているともしかして負債の方を考えないで資産の方だけ考えて議論してねえか大丈夫かと思ってしまうのでもうちょっと丁寧なご説明をお願いしたいものでありまする(−−;
(金曜の駄文の頭を再掲)
んーっとですね、実際にこれモーサテでフリップ出してニャンコ先生が能書き垂れていたのを見たのですが、だされた数字とその時間軸があまりと言えばあまりで、放送されたものではあってもネタに数字入れてあたくしが風雪のルル拡散装置になるのも如何なものか(ただの自意識過剰)と思って華麗にスルーしたのですが、日経クイックがニュースにしているっぽいので追記。
NQNスペシャル
http://www.nikkei.com/markets/features/26.aspx?g=DGXNASFL220RB_22112013000000
伊藤東大教授の私案か GPIF資産、 1〜2年後に「国内債35%」テレビ東京番組で
2013/11/22 16:51
『伊藤隆敏・東大教授が22日朝のテレビ東京番組に出演し、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本ポートフォリオ(資産運用構成)の1〜2年後の姿として国内債券が35%、国内株式20%、外国債券2・・・(続きを読みたい人は会員登録をヨロ)』(上記URLより)
フリップでは国内債券52%までの引き下げを行ったあと、「1〜2年後」としてその国内債券35%というのを出して、さすがに池谷さんが「これは報告書に出ていましたっけ?」とツッコミを入れてニャンコ先生が「これは報告書では無くて私の考えですが」と言っていました。
そもそも報告書の結論部分に自分の個人的見解を加えて一つのフリップにするとか、その時点でお前それ誤認を誘発するだろ何考えてんだという所ですが、そんな事よりちょっと待て資産規模から勘案してオペレーションのフィージビリティーを考えているのかこの有識者会議座長様はというお話な訳ですよこれがまた。
いやあのそういうの勝手に吹くのもどうかと思いますし、大体からして基礎年金部分でそんなにリスク取って良いのかよとか、年金財政のキャッシュフローはどうなのよとか、とてもそういうのを真面目に考えての発言に見えないのがホイホイと出てくるのが如何なものかと思いましたし、金曜はその隣にいる別の解説者として出演していたどこの誰とは申しませんが(まあモーサテのHP見れば分かりますが)どこぞの何とかストの方がニャンコ私案の「1〜2年で国債比率を17%(52%から計算するとそうなる)下げ」という無茶振りネタに1ミリも突っ込まないというのはまあ露骨にツッコむのは難しいにしたってイヤミの一つでもいうかと思ったら、ものの見事に普通にヨイショしておりまして、もう何なんだかと。
いやまあ確かに株の方からしたら株式の買いが期待ということだから株の絶賛大資金流入ってのを単体で見たらウハウハかも知れんけど、そんな無茶振りで国債売りをぶつけたらそもそも金融市場にどういう影響がとかそういう観点を持てば普通何らかのツッコミ待ったなしだと思うのだが、専門家の何とかストとしての知見は大丈夫なのかこのオッサンっつーか、こういう時にツッコミ入れないで何の存在意義があるんだよとか、まああたしゃそっちの方にトサカが立って朝から血圧急上昇だったのですよマッタクモウ。
というただの悪態メモでありましたとさ。まあ数字に触れないと悪態書けないので我慢したのが金曜の出来事だったので。
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2013/11/18
○消費税増税で追加緩和というのは元々の黒田さんの話からは無いと思うのですが・・・・・・
金曜は久々に浜田先生の講演ヘッドラインが。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFL150X0_V11C13A1000000/
浜田氏「日銀総裁は責任もって金融政策を」 消費税で敗戦の弁
2013/11/15 16:48
『浜田宏一内閣官房参与(米エール大名誉教授)は15日午後の講演で「日銀の黒田(東彦)総裁が積極的に消費税を上げろと言ったのだから、責任とって金融政策はちゃんとやってもらわなければ困る」と述べた。』(上記URLより)
えーっとですね、そもそもデフレ脱却に向けての政府と日銀の共同声明では、デフレ脱却の為に日銀は積極的な金融緩和を行うとは書いてありますが、政府に関しても中長期的な財政健全化の努力なども書いてありますので、別に黒田さんが音頭取ってやれと言った話じゃないですが。
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2013/data/ko130206a2.pdf
『また、政府は、日本銀行との連携強化にあたり、財政運営に対する信認を確保する観点から、持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進する』(上記共同声明の3番より)
てかそもそも消費税増税は元々決定していた話なので、それを前提にして「必要な手段は全て投入した」というのが異次元緩和でしたので、そこで元々のスケジュール通りに実施された消費税増税を材料に追加緩和を実施しちゃいますと「異次元緩和」が普通の「戦力の逐次投入」という従来の緩和になってしまいまして、異次元政策でインフレ期待のシフトアップという話が崩れてしまうのですが・・・・・・・・・・
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE9AE06J20131115?sp=true
黒田日銀の政策発動期待、消費増税に大きな心配ない=浜田内閣官房参与
2013年 11月 15日 18:30 JST
講演内容のリファーはロイターの方が良いのですが、ヘッドラインの打ち方がどう見ても恣意的でして、他の所では見た所消費税増税反対というトーンになってましたのですがそれは兎も角として。
『浜田氏は大胆な金融緩和を主張するリフレ派は、家計などが将来について合理的な期待を形成するとの学派に影響を受けていると指摘。インフレ期待など「人々の期待がそのまま実現する社会は存在しない」とし、「日本銀行の物価目標2%が達成されなくても、景気がよくなればよい」との見解を示した。』(上記ロイター記事URLより)
んーっとですね、どうも講演の一部を切り取って報道されているような気がせんでも無いのですが、まだ物価が1%にも行っていないし異次元緩和スタートして半年少々しか経っていないのに、この時点で「2%行かなくても景気が良ければよい」という話をしちゃうのは(つーか浜田先生異次元緩和投入直後からそんな話をしていましたけど)、そらまあ物価安定は国民厚生の向上の為に目指しているのですから仰ることはその通りなのですが、現状2%の物価安定目標を実施しようとすると期待の転換を伴ってフィリップスカーブがシフトアップしないとそう簡単には達成できないのですから、「期待はそのまま実現しない」とか「2%行かなくても景気が良ければ」とかはそれを言っちゃあおしマイケルでごじゃりますがな。
てかですな、「2%行かなくても景気が良くなれば」というのを容認しちゃうと結局の所金融政策のマンデートとして物価目標を明確にして恣意的な金融政策を防ぎましょうねという話をしていたのとも矛盾を抱えることになりますんで、折角日銀が期待の転換でインフレ目標達成という話で進んでいるのに梯子を外す(あるいは後ろから銃撃とか)ような印象を与えるヘッドラインを打たれるような表現(実際に全文が有る訳では無いのでそう言っておく)をするのはうーんこれはという所ですな。
しかしまあ何ですな、
『昨年の衆院解散以来のアベノミクスについて、今年株価が最も上がった国が日本であることを挙げ「アベノミクスは成功しつつある」と強調。』(上記ロイター記事URLより)
株価については上昇すると成功派の皆さんが強調、下落すると失敗派の皆さんがそれ見たことかと言い出すのは平常運転の光景ですなあ。
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2013/10/24
○追加緩和でMBS買入とはこれは何ぼ何でも・・・・・・・・
この前ブルームバーグでも追加緩和がどうのこうのというのがあってネタにした気がしますが、更にロイターと共同通信で新しい記事が有ったので軽くツッコミを少々。
http://jp.reuters.com/article/idJPTYE99M04I20131023?sp=true
日銀は追加緩和でMBS買入れを=本田内閣官房参与
2013年 10月 23日 14:50 JST
正直色々な点で????なのですけどね。
『[東京 23日 ロイター] - 内閣官房参与の本田悦朗・静岡県立大学教授は23日都内で講演し、3%の消費増税により染みついたデフレ心理の払しょくが失敗することがないよう、日銀は来年4月以降に追加緩和を辞さない姿勢を明確にして欲しいと述べた。追加緩和手段としては、住宅ローン担保証券(MBS)などリスク性資産を買入れるのが望ましいとの見解を述べた。また日銀法を改正し、物価の安定と雇用の最大化を目標とすべきとの持論を繰り返した。』(上記URLより、以下同様)
え、MBSですか?????
んーっとですね、金融政策で何らかの動きをするという際には、当然ながらその行動によってどのような市場の変化が起きて、その市場の変化によってどのような政策効果を狙っているのか、という考察が必要だと思われるのですが、住宅ローン担保証券って市場規模何ぼですねんというのもさることながら、それ以前の問題として住公RBBSの現在のOASスプレッド何ぼだか判ってますかとか、さらにそれ以前の問題として、その住公RMBSのセカンダリー利回りが低下した時に実体経済に何の効果があるのかというのって考察して物を言ってるんでしょうかと小一時間問い詰めいたい訳ですよ。
現時点で大概に低いOASスプレッドに対して日銀が買入を行う事によて低下余地がどの位あるんですかという話に加え、じゃあその金利が下がったら住宅ローン金利が下がるのかという点や、そもそも現在の日本経済において住宅市場って別に景気の足を引っ張っている訳ではなく、むしろ好調ですよね何でそこで施策打たないといけないんですかねえとか思う訳で、それなら単純に現在行っている実質金利低下大作戦である所のノミナルの金利を低位安定させておけば住宅ローン金利だって低位安定したままで推移するから無問題ですよねと思うのですが、この程度の認識で金融政策提言とか(自主規制)じゃねえんだから勘弁して頂きたいものでありまする。
なお、他にも不思議な箇所があるのですがががが。
『安倍政権の経済政策アベノミクスのポイントは「第一の矢、強力な金融政策であり、これによるデフレ脱却前に成長戦略を進めると需給ギャップは拡大してしまう」との見解を強調した。』
フィリップスカーブの上方シフトに加えて成長力強化も重要という黒田さんの説明からマッコウクジラで対決ですねわかります。
『本田氏は安倍晋三首相の経済ブレーンとして、9月まで来春の消費増税を毎年1%ずつ引き上げるなど小刻みにすることで、景気・物価の回復を妨げないよう進言してきた経緯がある。このため、「3%の増税で期待インフレが腰折れしないよう、日銀は4月以降、さらなる金融緩和の用意があると発信してほしい」と強調した。』
ここが良く判らないのですが、3%の増税で実質個人所得が減少するので金融緩和でサポートしろというのなら話は分かるのですが、「期待インフレが腰折れ」というのが良く判らんのですよ。
ノミナルの物価は増税に伴いまして全部とは言わないけれどもそれなりに転嫁されるので、少なくともノミナルの物価は上昇する筈で、実際の物価が上昇するとそれに伴って「物価は上がるもの」という認識が強まるという自己実現サイクルは少なくとも1回は起こると思うので「期待インフレが腰折れ」というのがどういうメカニズムなのかの説明が欲しいですなあと思うのですよ。実質所得の減少により購買力が落ちて、結局の所企業の価格設定行動が強気になれなくなるので、購買力低下に伴う消費減速と共に却ってデフレ状況になるのではないか、という話をしているにしてはなにゆえ「期待インフレが腰折れ」という表現なのか不思議。単に「期待インフレ」という言葉を使いたかっただけちゃうんかと思ってしまいますな。
『これまでの政策効果については、「期待インフレ率の上昇に伴い実質金利が低下しておりアベノミクスが効いている証拠」と述べた。物価連動債と普通国債の利回り差を示すBEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)は、「物価連動債の市場が薄いものの、期待インフレ率の大きな方向性は示している」とし、「現在は消費増税の影響を除いて1.3─1.4%程度まで上昇している」と指摘した。物価連動債の発行が再開されたことで、BEIの信ぴょう性も高まるとの見方を示した。』
>現在は消費増税の影響を除いて1.3─1.4%程度まで上昇している
>現在は消費増税の影響を除いて1.3─1.4%程度まで上昇している
>現在は消費増税の影響を除いて1.3─1.4%程度まで上昇している
いやまあどこの年限取るかで話は変わりますよねと思いますけど、『物価連動債の発行が再開されたことで、BEIの信ぴょう性も高まるとの見方を示した』って話をしているんだったら当然ながらこの前発行再開されて物国市場の中で一番流動性が高いと思われる新発10年物価連動国債の話をするのが普通だと思うですが、BEIは1%位で間接税の影響ってオンされた後の数字でのトレードなんですけど。
とまあ色々と微妙なのですが、講演のテキストなどが公開されている訳でもなく、単にロイターの取材結果の孫引き状態なのでまあ本当はもっとクリアカットな説明をしているのかもしれませんからまあ軽く疑問に思いましたと言う程度の所ではありますけどね(棒読み)。
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2013/10/21
○ニュース雑感
・同調圧力とな
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1902B_Z11C13A0PE8000/
経財相、賃上げしない企業「恥ずかしい環境作る」
2013/10/19 20:54
『甘利明経済財政・再生相は19日夜のBS朝日番組で、来年4月の消費増税にあわせた法人減税などの企業支援策を踏まえ「収益が上がっているのに賃金や下請け代金を上げないと恥ずかしい企業だという環境をつくりたい」と述べた。「消費税は上がるから物価は確実に上がる。あまり遅れないで賃金を上げてもらいたい。来年の春闘はすごく大事だ」とも語った。』(上記URLより)
甘利さん株価関連発言で「甘利越え」とか言われて話題を攫った後からすっかり調子に乗ってませんかねと存じますが、えーっとあのその「恥ずかしい」とかいう同調圧力じゃなくて「賃金や下請け代金を上げると特になるような制度設計をする」のが政府の役目じゃないかと思うのですが。つーかそんなに賃金上げさせたいなら公務員給与の削減撤回して引き上げした方が良いんじゃないですかねえ。
・うーむこれは・・・・・・・
http://mainichi.jp/select/news/20131020k0000m010013000c.html
安倍首相:靖国参拝できず「痛恨の極みは今も変わらない」
毎日新聞 2013年10月19日 18時04分
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201310/2013101800928&g=pol
A級戦犯も慰霊対象=菅官房長官(2013/10/18-20:23)
あまりニュースになっていなかった気がするが、本件は何気にこういうニュースが暫く前にあったのがアレでして。
http://www.afpbb.com/articles/-/3000736
米国務長官らが千鳥ヶ淵墓苑で献花
2013年10月03日 12:58 発信地:東京
『同行した米国防総省高官は記者団に対し、千鳥ヶ淵戦没者墓苑はアーリントン国立墓地に「最も近い存在」だと説明。ケリー国務長官とヘーゲル国防長官は「日本の防衛相がアーリントン国立墓地で献花するのと同じように」戦没者に哀悼の意を示したと述べた。』
『安倍首相は5月、訪米に際して米外交専門誌「フォーリンアフェアーズ(Foreign
Affairs)」に対し、米バージニア(Virginia)州にあるアーリントン国立墓地を引き合いに出し、靖国神社は国のために命をささげた人々を慰霊する施設であり、日本の指導者が参拝するのは極めて自然で、世界のどの国でも行っていることだと述べていた。(c)AFP』(以上上記URL先記事より)
・・・・・・・・・・・・・・うーむ。
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2013/10/16
○まあどうでもいいが何だかなあというインタビュー記事
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MUOXT26S973301.html
本田参与:期待形成確保へ法律で金融政策の目標明示を−インタビュー
更新日時: 2013/10/15 14:19 JST
『10月15日(ブルームバーグ):安倍晋三首相のアドバイザーである本田悦朗内閣官房参与(静岡県立大学教授)はブルームバーグ・ニュースのインタビューで、安倍政権が目指すデフレ脱却に向けて、金融政策が人々の期待に働き掛ける効果は大きいと指摘し、「期待形成を確保するには、法的な担保をもった目標」を明示すべきだとの考えを示した。さらに、日銀法を改正して雇用拡大の目標を盛り込むよう求めた。』(上記URLより、以下同様)
・・・・・・・・・・・えーっとまあこの手のインタビューダイジェスト記事って編集の方で変に端折って本田先生の発言の趣旨がちゃんと伝わっていない可能性があるのでこの記事だけで悪態祭りというのもアレなのですが、百回読んでもこの『「期待形成を確保するには、法的な担保をもった目標」を明示すべきだとの考えを示した。さらに、日銀法を改正して雇用拡大の目標を盛り込むよう求めた。』というのがワケワカラン。
デフレ脱却に向けた期待形成の為に何でまた雇用拡大の目標を盛り込まないと行けないのかがそもそもワケワカランですし、大体からして米国ですらデュアルマンデートと言いながらも実際問題として雇用に関しては「総合判断」ですし、ロンガーランの失業率というのは示していますがそれとてレンジな上に物価の2%と違って可変になっている訳ですし、英国の場合は単にインフレ目標だけだと最早経済情勢に整合的な金融政策の説明がつかない状態になっているので雇用に関するガイダンスを加えて説明している訳でして、そもそも物価目標もまだ行くとは決まった訳でもなく、フィリップスカーブの大幅な上方シフトという難しい課題も有る中で、さらに日銀にマンデートを増やそうというのが意味判らんですなあと思うのですが。
『日銀の追加緩和については、経済指標で良い数字が出ている間は先回りする形で実施するのは難しいとし、実際の緩和は消費税を引き上げる「4月以降になると思う」と予想。その上で、「4月以降落ち込みがあったら直ちに発動するというコミットメント」を今から表明すべきだとの見解を示した。』
えーっと更に意味が分からないのですが、その「落ち込み」とは何ですねんという話でして、そもそも消費税に関しては手前で駆け込みなどの需要で持ち上がってその後消費税上げたら反動が来るけれども、そのデコボコも踏まえて考えてもトータルしてみれば景気回復軌道が継続するという見通しをとっくの前に示していまして、それも含めた形での「異次元緩和」であり、「必要な措置は全て投入した」という話になっているのに、何でまた従来の話を反故にしてしまうようなコミットをさせようとするのか意味判らないです。というか昨日引用した黒田総裁のきさらぎ会での説明にありますように「2年で2%」達成の為に思い切った施策を取って期待の転換をもたらそうという話をしているのに、何でここで以前から予定されていた消費税引き上げに対する対応について後からコミットせにゃならんのよそんな事したら「異次元緩和の魔法」が解けてカボチャの馬車緩和になっちゃうリスクがあるじゃないのよと小一時間。
つーか消費税引き上げの反動による経済情勢に対応するために追加緩和しろというのであれば、その前の駆け込み需要による経済情勢に対応するために引き締めしないと話の筋が通らないように思えますが一時的な落ち込みに一々何で金融政策で対処せにゃならんのかよとこれまた小一時間問い詰めたい所ではございますが、まあそもそもこういうインタビューダイジェスト記事の場合、編集した記者なりデスクなりの力量によって説明内容がオッペケペーになっている可能性がありまして、きっと本田先生の説明に関しましてもあたくしがここまで申し上げた悪態は全てあたくしが盛大に的を外しておりまして、もっとちゃんとしたロジカルな説明がなされているのでしょうと存じます次第であります(棒読み)。
#まあどうでも良いのだが思わず釣られてしまった
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