決定会合議事要旨や金融経済月報などについて(2025年度下期に書いた分)
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2025年度下期の見出し
2025/10/31「金融政策決定会合:展望レポートの計数は横だが書いてある内容は定性的にみて強くなっています」
2025/10/29「日銀謹製基調的インフレは相変わらず強いのですが/市場の価格データをAI分析するとかいうWSがあるそうな」
2025/10/27「デフレ期の分析だけで「財政インフレは置きませんでした」ってスタッフペーパーを出すのはさすがに間抜けじゃないですかね」
2025/10/24「金融システムレポートはもうちょっと資産価格(株と不動産)の話をクローズアップしても良いんじゃないのかとは思いました」
2025/10/15「ETFの売却に関する実務要綱が出てきました」
2025/10/14「生活意識アンケートは景況感改善・雇用マインド改善・インフレ期待はやや上昇」
2025/10/08「支店長会議の報告は「利上げもできないことはないが様子見が吉」みたいな内容」
2025/10/02「9月短観は10月利上げの後押し材料になる強い内容ですよね」
2025/10/01「9月会合主な意見は総裁会見の説明とだいぶ温度差があって利上げの議論が相当行われていました」
2025/10/31
〇日銀政策決定会合レビュー展望レポート基本的見解:見通し計数は横だが書いてあることは改善してますがな
とりあえず7月展望と比較します。
https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/gor2510a.pdf(今回)
https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/gor2507a.pdf(7月)
・鏡の先行き見通し文言はこれまでの懸念部分の上方修正なのでそれなりに重要だと思うの
<概要>の部分ですな。
『・先行きのわが国経済を展望すると、各国の通商政策等の影響を受けて、海外経済が減速し、わが国企業の収益なども下押しされるもとで、緩和的な金融環境などが下支え要因として作用するものの、成長ペースは伸び悩むと考えられる。その後については、海外経済が緩やかな成長経路に復していくもとで、成長率を高めていくと見込まれる。』(今回)
『・先行きのわが国経済を展望すると、各国の通商政策等の影響を受けて、海外経済が減速し、わが国企業の収益なども下押しされるもとで、緩和的な金融環境などが下支え要因として作用するものの、成長ペースは鈍化すると考えられる。その後については、海外経済が緩やかな成長経路に復していくもとで、成長率を高めていくと見込まれる。』(7月展望)
ということでこちら、先行きの成長について「その後については」以降は同じなのですが、その前の部分が「先行き鈍化」から「先行き伸び悩み」ということで、海外減速の影響で「成長が鈍化」すなわち成長ペースが落ち込むあるいはマイナスになる、という見通しだったのが「伸び悩む」ということで、成長ペースが伸びないのは同じことになりますが、とは言いましても「落ちる」ということではなくなっています。
てな訳で上方修正でして、まあ「伸び悩み」じゃあど威勢がいい話でもないけど、ここまでの流れを考えてみますと、4月会合(5/1だが)にいきなりとんでもないハトハトモードに入ったのって何ででしたっけ、と思い起こしますと、基本線として「トラ公のキチガイ関税政策によって世界経済が落ち込み、その結果日本企業の収益が下押しされることによって、企業の賃金設定行動が下方屈曲してしまし、結果として賃金上昇のモメンタムが腰折れしてしまうのが最大のリスク」という認識の元にハトハトモードになり、どう見ても根がチキンの植田さんがここを先途とハトハトチキン音頭を踊りだした、とまあそういう流れだった訳ですよ。
そのように考えますと、今回「伸び悩み」ということで落ち込みをあまり示唆しない文言に変更した、というのは、これまで考えていた最大の懸念がかなり軽くなった、ということを意味する文言変更になるので、つまりは重要という事だと思います。
でまあ皆様ご案内の通りで、今回兎に角総裁会見でも今後の判断においての材料を賃金賃金賃金とひたすら連呼していて(お前ら物価安定目標政策やってるのに物価にさらに遅行する賃金ターゲットやってたらどう見てもビハインドだろいい加減にしろとは思うが)、賃金のお話をしているのですが、そのベースになる部分で賃金モメンタムの腰折れ懸念が軽減されている、という認識を既に今回先出ししているということなので、そう考えますとそこまで利上げが遠くなったという話でもない、という仕掛けにはなっていると思われます。裏読みのし過ぎかも知れませんけどね!!!!!
ただまあこんな婉曲表現じゃあ分からんがなという問題が有るわけで、さらにハトハトチキン先生相変わらず会見の頭からハトハト音頭を踊っていたりしましたしで、ドル円はウホウホと154円に乗っておられる次第でございますが、まあ円安ドル高に振れれば大魔神ベッセントの一撃が炸裂するでしょうからそれはそれでよい(全然良くないが)とも言えますな、アイヤー。
・物価の表現なのですが何で今回表現を変えているんでしょうかねえ
鏡の2ポツ目は物価の見通しですが。
『物価の先行きを展望すると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、米などの食料品価格上昇の影響が減衰していくもとで、来年度前半にかけて、2%を下回る水準までプラス幅を縮小していくと考えられる。』(今回)
『物価の先行きを展望すると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、2025
年度に2%台後半となったあと、2026 年度は1%台後半、2027 年度は2%程度となると予想される。このところの米などの食料品価格上昇の影響は減衰していくと考えられる。』(7月展望)
コアCPIの見通し文言なのですが、こちら前回までは(展望出たときに気になったので過去1年分見たのですが)年度ごとの展開を数値として出していたのですが、今回は見通し計数の出し方は変わっていないのでそこは同じなのですが、ここの表現が変わっていまして、とりあえず向こう1年程度(来年度前半にかけて、なので)のコアCPI推移の話を書くにとどまっているというのがほえーと思いました。
何でこうなったのかは謎ではあるのですが、コアCPIの見通し計数が2%かどうかでああでもないこうでもないという話をするのが不毛であって、そうじゃなくてもっと全体的なピクチャーで考えるべき、というような感じで、CPIの数値自体が厳密に2%かどうかでギャースカ言う話ではない、ということであればまあ2%数値への過度なこだわりからの足抜けを始めてきている、という話になるので方向性は悪くは無いかと。
まあ意地悪な見方をすれば、コアCPI見通しの年度別展開出してここ数年当たったためしが無いわけで、あたりもしない数値を本文の文言の形で出すのは(ちなみにこれ鏡だけではなくて本編の方でも同じ表現に変更になっています)恥ずかしくなったのでしらっと出すのを止めたという見立てもできる訳で、どうなんでしょうねえというのはあるw
でもって物価の見通しってコアCPIと基調物価の2本立てなのですが、
『この間、消費者物価の基調的な上昇率は、成長ペースの影響などを受けて伸び悩むことが見込まれる。』(今回)
『この間、消費者物価の基調的な上昇率は、成長ペース鈍化などの影響を受けて伸び悩むものの、』(7月展望)
この部分も先ほどの1ポツ目の成長見通しとシンクロしていますが、前回が「成長ペース鈍化」と決め打ちになっていたものが「成長ペースの影響」と曖昧表現になっています。まあ「基調物価は伸び悩み」なので言ってることの趣旨は似ているのですが、ここでも諸葛孔明の罠の如く、「基調物価は伸び悩み」が前回は決め打ちで伸び悩みになっていましたが、今回は「ことが見込まれる」となっているので、実は決め打ちではない見通しになっているので、これまた「基調的な物価はあんまり伸び悩んでいましたよヤッホー」とか言い出すことがやりやすくなっている文言変更が発生しています。
物価の見通しは数値は2本立て、タイムスパンも目先とその後の2本立てでしてその後の話になりますが、
『その後は、成長率が高まるもとで人手不足感が強まり、中長期的な予想物価上昇率が上昇していくことから、基調的な物価上昇率と消費者物価(除く生鮮食品)の上昇率はともに徐々に高まっていくと予想され、見通し期間後半には「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移すると考えられる。』(今回)
『その後は、成長率が高まるもとで人手不足感が強まり、中長期的な予想物価上昇率が上昇していくことから、徐々に高まっていくと予想され、見通し期間後半には「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移すると考えられる。』(7月展望)
今回わざわざ「基調的な物価上昇率と消費者物価(除く生鮮食品)の上昇率は」と打ち込んできているのがこれまたナンジャコリャという話になるんですよね。まず思ったのは「基調的な物価上昇率」という言葉で、確かこの基調物価というのはスペシファイした数値は出せるものではない、という話だったので「物価の基調」というのであれば分かるのですが「率」というスペシファイした数字でも今日の展望レポート全文で出てくるんかいな、と思ってしまいました(どうせ出ない)が、いかにも「ザ・基調物価上昇率」みたいなのがあるような表現を使うのは如何なものかと思いました。
まあ今回は「基調的な物価上昇率と消費者物価(除く生鮮食品)の上昇率は」と書いているので、実際のコアCPIが「率」なので文章として「物価の基調と消費者物価の上昇率は」と書くと日本語としてナンジャソラになるから敢えて「率」とした、という日本語の綴り方の関係、という説もアリエールなのですが、ここもうちょっとなんか言いようが無かったのかなと(基調物価上昇率はいくらですか、という不毛な議論がおっぱじまるのも不毛なので)は思いました。
まあ見通し期間後半に達成とか言ってますがお前は何を言ってるんだ、という話はいつも通りの問題としてありますけどね!!!!!!
・見通しのところはまあ文言通り
『前回の見通しと比べると、成長率、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比ともに、概ね不変である。』(今回)
『前回の見通しと比べると、成長率については概ね不変である。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比については、2025
年度は、食料品価格上昇の影響を主因に上振れているが、2026 年度と2027 年度は概ね不変である。』(7月展望)
まあここは文言通りなのでパス。
・リスク要因の文言は米国関税リスクの表現を緩和
まあ順当ですね。ちなみに今回本編のリスク認識もちょっと緩和されていますのでそれは後日。
『リスク要因としては様々なものがあるが、とくに、各国の通商政策等の影響を受けた海外の経済・物価動向を巡る不確実性はなお高い状況が続いており、その金融・為替市場やわが国経済・物価への影響については、十分注視する必要がある。』(今回)
『リスク要因としては様々なものがあるが、とくに、各国の通商政策等の今後の展開やその影響を受けた海外の経済・物価動向を巡る不確実性は高い状況が続いており、その金融・為替市場やわが国経済・物価への影響については、十分注視する必要がある。』(7月展望)
不確実性は「なお」高い状況が続いており、ということですのでリスク認識緩和ですな。これは本編をネタにする際にもうちょっと見てみますが、リスク要因の文言はここで見られる以上に下方リスクが緩和されているように読み取れると思います。
・リスクバランスは政策委員のプロットなのでまあその通りって感じです
『リスクバランスをみると、経済の見通しについては、2026 年度は下振れリスクの方が大きい。物価の見通しについては、概ね上下にバランスしている。』(今回)
『リスクバランスをみると、経済の見通しについては、2025 年度と 2026 年度は下振れリスクの方が大きい。物価の見通しについては、概ね上下にバランスしている。』(7月展望)
これはリスクバランスチャートの上三角下三角を基準にしている筈ですが、見通し数値が強い人の下三角と見通し数値が弱い人の下三角だと定性的には意味が違うんじゃないかと思うので、ここの出し方ってもうちょっと何とかならんのかとは思います。
2025/10/29
〇日銀謹製基調的インフレですがこれは来年度に向けて下がるという触れ込みはどうなるのやら
https://www.boj.or.jp/research/research_data/cpi/index.htm
基調的なインフレ率を捕捉するための指標
こちらの数字ですが、例によってエクセルを落としましてちょっと長めに期間を取りますと、
Jan-23 3.1 1.1 1.6
Feb-23 2.7 0.8 2.1
Mar-23 2.9 1.0 2.7
Apr-23 3.0 1.2 2.8
May-23 3.1 1.4 2.9
Jun-23 3.0 1.4 2.9
Jul-23 3.3 1.6 3.0
Aug-23 3.3 1.8 3.0
Sep-23 3.4 2.0 2.8
Oct-23 3.0 2.2 2.6
Nov-23 2.7 1.7 2.4
Dec-23 2.6 1.6 2.4
Jan-24 2.6 1.9 2.3
Feb-24 2.3 1.4 2.0
Mar-24 2.2 1.3 1.9
Apr-24 1.8 1.1 1.6
May-24 2.1 1.3 1.5
Jun-24 2.1 1.4 1.6
Jul-24 1.8 1.1 1.5
Aug-24 1.8 0.7 1.3
Sep-24 1.7 0.8 1.4
Oct-24 1.5 0.8 1.3
Nov-24 1.7 0.9 1.1
Dec-24 1.9 1.0 1.1
Jan-25 2.2 1.4 1.3
Feb-25 2.2 1.4 1.2
Mar-25 2.2 1.4 1.4
Apr-25 2.4 1.7 1.8
May-25 2.5 1.7 1.6
Jun-25 2.3 1.4 1.4
Jul-25 2.0 1.1 1.5
Aug-25 2.0 1.1 1.9
Sep-25 2.1 1.4 1.7
だんだらになりまして誠に申し訳ございませんが、こうやって推移を見ていると「2%物価目標に達していない」ってのは何を持って言ってるんですかってな話になると思うのですが、また例によってガソリン補助金からの間接税引き下げとかでCPIのヘッドラインとコアが0.3%だか0.4%だか下がるというプレイが予定されているようですけれども、昨年の時と同じようなもんで結局のところその後戻るじゃん、って流れになるんだったらそれは「物価目標行ってません」って話でも何でもなかろうと思うのですが、「基調的物価を捕捉するための指標」って言いながら出している数字すら無視して「お気持ち物価、もとい基調的物価」を盾に取る説明をこの人たちはどこまでやるんでしょうかねえという感じです。
最近は第二種兼業主夫の立場から見ますとどっからどうみてもお前それ調子に乗って便乗値上げしてるだろうというのが見られる今日この頃でありますが、一部はこれまで上げれなかった分の鬱憤晴らしで上げている面があるからそこは共感の余地は無くは無いのですが、それにしてもどうせガソリン値下げしたら「こりゃ消費者の財布の紐が緩むわ値上げじゃ値上げ」というムーブの方が起きるんジャマイカって気がしますし、なんだったら消費税減税したら減税分の一部が値上げで相殺されるんチャイマスカという気もしますし、まあそう簡単に物価下がらん(というか水準自体が高いままでしょうなあ)とは思う訳です。
そもそも中央銀行の物価安定目標ってのは「総合物価」を対象にしているんですけどねえ・・・・・・・
でもって値上げ値下げ品目比率なのですが、足元で改善(というか改悪というか知らんが)して値上げ品目比率−値下げ品目比率の数値が小さくなる、すなわち値上げムーブの勢いに陰りが見えたような明るい(かどうか知らんが)兆候もあるのかな、と思ったのですが、こちら昨年からの時系列を見ますと、
Jan-24 83.9 10.7 73.2
Feb-24 81.8 12.8 69.0
Mar-24 79.5 15.1 64.4
Apr-24 80.8 14.0 66.9
May-24 79.3 15.5 63.8
Jun-24 78.7 16.1 62.6
Jul-24 75.7 18.8 56.9
Aug-24 74.7 19.9 54.8
Sep-24 76.1 18.2 57.9
Oct-24 75.1 19.5 55.6
Nov-24 75.5 19.3 56.1
Dec-24 75.7 19.0 56.7
Jan-25 77.0 17.2 59.8
Feb-25 78.7 15.7 63.0
Mar-25 80.5 14.2 66.3
Apr-25 80.3 14.2 66.1
May-25 81.6 13.2 68.4
Jun-25 80.5 13.6 66.9
Jul-25 79.7 14.6 65.1
Aug-25 80.1 14.6 65.5
Sep-25 77.6 17.6 60.0
直近でここ数か月65くらいだったのが60に下がっている上、値下げ品目比率が10%台前半だったところが10%台後半に遂に乗ってきた、ということで消費者の価格上昇に対する耐性が徐々に厳しくなってきたことによって値下げムーブも起きているのか、と一瞬喜びそうになりましたが、2024年の頭からの推移見ていますと2024年当初はまあ碌なもんじゃなかったですけれども、その後って何気に値下げ品目2割くらいはあったのかと思いますと、うーんまだまだそんな感じでもないかなあと思ってしまいましたが、しかしこの数字にしたって基調的物価が高いってお話じゃろとしか言いようが無いのですが、殆どこの指標スルー気味になっているのが悲しいですな。
〇そういえばなんかその方面の方にはかなり面白そうなワークショップの告知がありましたよ
先週金曜に出てたんですけど
https://www.imes.boj.or.jp/jp/conference/finance/2025_fworkshop.html
日本銀行金融研究所ファイナンス・ワークショップ開催のお知らせ
2025年10月24日
日本銀行金融研究所
経済ファイナンス研究課
『日本銀行金融研究所・経済ファイナンス研究課・ファイナンス研究グループでは、11月28日に、「機械学習・AIのファイナンス分析への応用」をテーマとして、ファイナンス・ワークショップを開催します。』
だそうですが、
『ファイナンス分野では、早くから機械学習やAI技術が用いられてきました。近年、オルタナティブデータ(金融市場や金融機関に関連する高粒度データ、公開文書やレポートのテキストデータなど)の活用が進むもと、複雑な特徴量間の関係を捉えられる機械学習の手法や、大規模言語モデルをはじめとしたテキストに特化したAI技術が用いられる機会が一段と増えています。また、得られた分析結果の解釈を助けるための取り組みも進められています。』
ってな話でして、
『本ワークショップでは、1. 日本国債市場について、粒度の高い取引データに機械学習の手法を応用して、流動性に及ぼす要因を考察した研究、2.
日本企業の株式リターンの特徴について、機械学習の手法を用いて、分析結果の解釈可能性にも焦点を当てつつ分析した研究、3.
日本企業の開示情報から大規模言語モデルにより抽出したセンチメントと、株式リターンとの関係を分析した研究の報告を予定しています。』
>日本国債市場について、粒度の高い取引データに機械学習の手法を応用して、流動性に及ぼす要因を考察した研究
・・・・ほほう。
ということですので、ちょっとご紹介してみましたというだけの雑談です。
2025/10/27
〇日銀から財政インフレのレポートが出たと思ったらしょんぼりしてしまいましたという雑ネタ
https://www.boj.or.jp/whatsnew/index.htm
ニュース一覧
今月はこんなのが金研論文で登場の巻
10/24(金) 調査・研究 (論文)金融研究所DPS:サプライチェーン制約とインフレ
10/24(金) 調査・研究 (論文)金融研究所DPS:日本における財政インフレ:財源の裏付けがない財政ショックの役割
でまあ財政インフレキタコレと思ったのですが・・・・・
https://www.imes.boj.or.jp/research/abstracts/english/25-E-14.html
Fiscal Inflation in Japan: The Role of Unfunded Fiscal Shocks
Takeki Sunakawa
英文でございました、というのはエエんじゃが。
『We investigate the extent to which fiscal factors have contributed to inflation in Japan over the past four decades』
>over the past four decades
>over the past four decades
>over the past four decades
過去40年の分析ですかそうですか。
『Despite sustained fiscal expansion and rising debt since the 1990s, inflation
remained low until recent years. Using the medium-scale DSGE model developed
by Bianchi et al. (2023), we estimate the model with Japanese data and
find that, in contrast to the U.S. case, unfunded fiscal shocks are not
the main drivers of inflation in Japan.』
1990年代以降の日米を比較した場合に財政拡張の物価上昇への寄与は日本ではメインドライバーになりませんでした、っていうことなんですが、
『Instead, real demand and supply shocks, along with accommodative monetary
policy, have played more significant roles in shaping inflation dynamics』
それよりも需給ショックやその間の金融緩和政策がインフレ形成に顕著な影響を与えました、という話をしているんですけれども、いやあのですねえという感じではありますけれども、こちら(英文なので当然ながら目を泳がせた程度なのですが)本文の最後のところに「まとめ」がありまして・・・・・・
https://www.imes.boj.or.jp/research/papers/english/25-E-14.pdf
Fiscal Inflation in Japan:
The Role of Unfunded Fiscal Shocks
Takeki Sunakawa
Discussion Paper No. 2025-E-14
『5 Concluding Remarks
In this paper, we examined the role of fiscal factors in Japan’s inflation
dynamics using a medium-scale New Keynesian model adapted from Bianchi
et al. (2023). While their analysis of U.S. data finds that unfunded fiscal
shocks are key drivers of inflation, our estimation using Japanese data
suggests that such shocks play a limited role. Instead, inflation in Japan
has been primarily shaped by real demand and supply shocks, alongside monetary
policy measures-particularly the Bank of Japan’s QQE policy since 2013.』
何ですかこの提灯結論は。
『Looking ahead, we may refine the model to better reflect the macroeconomic environment in Japan.』
今後モデルを改善していくことが必要かもしれませんという事で、
『First, we could incorporate expected forward interest rates instead of
the shadow rate to more accurately capture the effects of the zero lower
bound and forward guidance, as discussed in Sudo and Tanaka (2021).』
そりゃおめー分析期間の9割近くはゼロ金利制約だっただろ当たり前じゃという話ですし、
『Second, following Smets and Wouters (2024), we may consider fiscal shocks
with partial repayment guarantees rather than relying solely on a binary
distinction between funded and unfunded shocks.』
まあそもそも論として「Unfunded Fiscal Shocks」と言えるものがこの40年の間にあったのか(あったとすれば小渕財政とコロナショック以降くらいなもんでしょ)という話が有るわけで、分析するなら1945年前後のものを出さないと(まあ分析するまでも無いのですがあの時期に関しては)と思う訳でして、
『Finally, to account for Japan’s prolonged low inflation and deflationary
pressures, it may be fruitful to incorporate a framework with persistent
deflation dynamics, such as that proposed by Cuba-Borda and Singh (2024).』
『These extensions would provide a better understanding of the interaction
between monetary and fiscal policies and inflation in Japan.』
ということなんですが、財政がインフレーションにそんなに寄与していませんですよって話になっている辺りがもう何ですかこの提灯がということで、「責任ある積極財政」とかいうものが出てきたタイミングになんてドンピシャリで日銀が出したのかと思ったら割と真逆の財政インフレなんて無かったんじゃという話になっているのは草も生えません。まあこれ英文本文の最初のページの脚注見ればわかりますが、日銀のスタッフペーパーではなくて外部の学者さんのペーパーなのでそこだけはホッとしましたけど、うーんなんじゃこりゃと思いました。
しかもこれキーワードってのが設定されているのですが、
『Keywords: Inflation; Fiscal Theory of Price Level; Japan』
ってFTPLかよおいおいおいって感じでして、なんか責任ある積極財政にお墨付きキタコレみたいでげんなりしました。
2025/10/24
〇金融システムレポートが出ましたぞな
ご紹介ページ
https://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/fsr251023.htm
概要(プレゼン形式)
https://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/data/fsr251023b.pdf
全文
https://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/data/fsr251023a.pdf
でまあいつもの事なのですが、金融システムレポートってなんか日銀が普段使っているエディターと別のもん使っている(というか多分日銀って部署ごとに使っているエディターがバラバラだと思われるので発生する現象なのだが)ので、MSなんとかみたいな文字コードに落とすと特定の文字だけ文字化け現象が発生するといういつもの事案が発生するのですが、この文字化けが発生する文字が・・・・・
『わが国の?融機関は、内外の?融市場や実体経済に?幅な調整が?じるリーマンショック型のストレスなど、様々なストレスに対して耐え得る、充実した資本基盤と安定的な資?調達基盤を有している。』(概要から適当にコピペ)
『?本銀?の?融システムレポートは次の 2 点を?的としている。?つは、?融システムの安定性を評価すること、もう?つは、安定確保に向けた課題について関係者とのコミュニケーションを深めることである。
』(本文から適当にコピペ)
ということで、金とか行とか一とかクリティカルな漢字が引っかかるのがもうねという感じですが、(プレーンテキストじゃなくてMSワードでも多分最新のユニコードとかじゃないと捕捉できないと思うのです)さすがにHTMLバージョンは無事なのでご紹介ページの方から少々ということで勘弁していただきとう存じます(突っ込みたかったらまたやりますが上記のように編集が必要なので下準備ってのが必要になるざます)。
てな訳で以下はご紹介ページ(HTML版)からの引用となります。
https://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/fsr251023.htm
・問題意識の4点という事ですが・・・・・・・
『2025年10月号の問題意識』
『国際金融市場では、4月初、各国の通商政策を巡る不確実性の高まりを受けて、資産価格の大きな振幅がみられた。現在も、各国の経済政策運営や地政学的リスク、国際金融市場の動向を巡る不確実性の高い状況が続いている。今回レポートでは、以下の4点を中心に点検する。』
あらま、不確実性の高い状況が続いている、だそうですわ。
『第一に、各国の通商政策等の変化がわが国企業部門や金融機関の信用コストに与える影響を分析する。また、地政学的リスクの顕在化などを契機に、各国の通商政策等が変化する結果、世界貿易量が大幅に減少し、企業収益が大きく押し下げられる可能性もある。そうしたテールリスクが顕在化した場合の金融システムの頑健性についてもカバーする。』
でまあ2番目以下の文言の量とこの文言の量を比較しますと、この部分の文言の量が多いわけでして、つまりは「世界経済のリスクが顕在するとどうのこうの」というのをガッツリと点検させられましたってなお話に通じるんじゃないか、と邪推するわけでして、それはすなわちハトハトチキンな問題意識、ってな所ではなかろうかと思った次第です。
まあこのFSRの場合「海外経済がちょっと滑るともうエライコッチャですわ」というような結論は普通出てこないというのが基本仕様になっている(なお本当の本当にヤバイ場合にそういう結論を出せるのか問題、という東京渡辺銀行ムーブみたいな論点もあるのですよね)ので、そんな結論にはならんのですが、フワッとした感じで「経済下振れシナリオ」という言い方ではなくて「通商政策等の変化が」という具体的な名前を出しているのが日銀大本営の海外経済への懸念(あるいは杞憂)の根強さというのを示しているんじゃなかろうか、と邪推しました。
『第二に、株価や不動産価格について、それぞれの市場における取引環境を点検したうえで、先行きのリスク等を分析する。』
都心不動産の馬鹿上がりとか、それこそ最近どっかの日経新聞記事の見出しで見た覚えがあるけどURL記録してないからどの記事だか咄嗟に出てこないけど「株高で投資余力が拡大した富裕層が都心中古マンションの投資をどうのこうの」みたいな記事が飛び出てみたりしてて、これは懐かしの昭和62年くらいから平成元年くらいまでのアレがアレという大変に素敵なものを思い出すのですが、この先で触れますけど扱いが軽くないかという気がだいぶします。
『第三に、内外でプレゼンスを拡大しているヘッジファンド等の海外ノンバンク部門の投資ポジションの巻き戻しなどが本邦金融市場に影響を及ぼす可能性について整理する。』
これはここ数回ネタになっているものですな。まあこんなん過度な金融緩和の弊害以外の何物でもないんですけどね。
『第四に、金利環境の変化が金融機関や家計・企業に与える影響について、アップデートする。預金動向については、人口動態やデジタルチャネルの普及などの構造的な要因に加え、金利上昇局面において金融機関に影響する要因を整理する。』
なにせ延々と鉋屑みたいな金利しか無かったので、本当の本当に正常化して政策金利が2%台になる(そもそも論として実質中立金利がマイナス水準ってのが定常化する訳ないんだから本当に世の中正常化したら政策金利は2%を超えてないとおかしい)ので、じゃあその時の預金や投資資金の粘着性ってどうなのか、というのはまさにやってみないと分からない世界でこれから面白い(不謹慎ちゃあ不謹慎な言い方ですが)テーマになるので、その世界というのをアタクシも生きてみてみたいもんではあります。
てなわけで、なんか相変わらず「米国関税政策の影響ガー」が日銀に物凄い勢いで影を落としている、というのがFSRのテーマ設定からも見て取れるなあと思いました、もちろんレポート作成するためのタイムラグがあるというのは割り引かないといけませんけれども、この調子ですと、今月の展望レポートで米国関税政策の影響に関するアセスメントと先行き評価をどうしてくるのでしょうという話になるとまあ高田っちの「影響大したことないじゃん」とはならないのかもしれませんな、外したらごめんやでではありますが。
・株価のヒートマップwwww
次が『わが国金融システムの安定性評価(要旨)*』でして、まあここは・・・・・・
『わが国の金融システムは、全体として安定性を維持している。』
最初がこれじゃなかったらエライコッチャなのでまあこれはこうでしょうという所ですが、
『貸出市場では、企業の資金需要が増加を続けるなか、金融機関が積極的な融資姿勢を維持し、金融仲介活動は円滑に行われている。こうしたもとで、現在の金融活動に大きな不均衡はみられていない。』
はて・・・・・・・
『わが国の金融機関は、内外の金融市場や実体経済に大幅な調整が生じるリーマンショック型のストレスや、地政学的リスクの顕在化などに伴って、世界貿易量が大きく減少し、グローバルに物価や金利が上昇する複合的なストレス等に耐え得る、充実した資本基盤と安定的な資金調達基盤を有している。』
まあそれは分かる。
『もっとも、各国の経済政策運営や地政学的リスク、国際金融市場の動向を巡る不確実性の高い状況が続いている。』
ここでも書かれてますねえ。
『金融機関は、様々な形のリスクが顕在化し得ることに注意していく必要がある。』
だそうですが、金融緩和政策の行きすぎが顕在化しうることにも注意するようにマネタリーポリシーウイングに指摘して差し上げてくださいお願いします。
『より長期的な視点からみると、人口減少などを背景に企業の借入需要が構造的に減少する状況が続いた場合、貸出市場の需給バランスによっては、金融機関の収益力や損失吸収力が低下し、金融仲介活動の停滞や、過度な利回り追求など金融仲介活動の過熱につながる可能性もある。わが国金融システムの安定性を将来にわたって確保していく観点からは、こうした金融システムの停滞・過熱両方向のリスクを点検しつつ、先行きの動向を注視していく必要がある(図表I-1)。』
でもってヒートマップがあるのですが、株価以外緑になっててマジかいなという感じではあるのですけどね。構造的に厳しい話は前からの指摘通りだしその辺はそうでしょうねという所ですが。
・不動産価格の扱いがこれでよいのかしら
ということで資産価格の話が次に来ますけど、『資産価格の動向』って小見出しで、
『国際金融市場では、4月初に各国の通商政策を巡る不確実性の高まりを受けて、市場センチメントが大きく慎重化したことから、株価の大幅な下落などがみられたが、その後、通商交渉の進展などから市場センチメントが改善するもとでリスク性資産価格は上昇している。ヒートマップ上、わが国の「株価」にはトレンドからの上方乖離を示す「赤」が点灯している(前掲図表I-1)。』
『9月末時点のバリュエーション指標をみると、PERは概ね過去平均並みの水準で推移しており、株式リスクプレミアムを示唆するイールドスプレッド(株式期待益回り-10年物国債金利)は幾分低下している(図表I-2左図)。』
『通商政策をはじめとする各国の経済政策運営を巡る不確実性は高い状況が続いており、先行き、国際金融市場においてセンチメントが慎重化する可能性もある。わが国の金融機関が相応の株式リスク量を有していることを踏まえると、株価などのリスク性資産価格の動向には留意が必要である。』
というのが株価の説明ですが、不動産の方がですねえ・・・・
『不動産価格は、大都市圏を中心に上昇が続いている(図表I-3)。』
『資材価格の高騰や人手不足の影響などによる供給要因が寄与しているとみられるほか、景気が緩やかに回復するもとで物件需要が堅調であることや、投資用マンション取引や海外投資家による商業用不動産取引などの需要も寄与している可能性がある。』
寄与している可能性がある、って世界じゃないと思うのですが・・・・・・
『賃料は上昇してきているものの、不動産リスクプレミアムを示唆するイールドスプレッドの低下傾向は続いており、先行きの不動産需要等に関する市場参加者の見方が変化する場合には、不動産価格が調整する可能性も考えられる(前掲図表I-2右図)。』
それはバリュエーションがおかしくなっている、というはなしではないでしょうか・・・・・・
『金融機関の不動産関連エクスポージャーが趨勢的に増加していることも踏まえると、引き続き、不動産市況の動向に注意していく必要がある。』
とまあそういうことになっているのですが、株価はともかく不動産のバリュエーション大丈夫か問題の扱いがあっさり味過ぎませんかねえと思うのでありました。
・海外ファンド云々はまあいつも通りです
『海外ノンバンク部門の動向がわが国金融市場に与える影響』です。
『投資ファンドなど海外ノンバンク部門によるわが国金融市場への投資や国内金融機関による海外ノンバンク部門への投融資が趨勢的に増えており、わが国の金融システムと海外ノンバンク部門の結びつきは強まっている。』
だから利上げしろ利上げ。
『近年のヘッジファンドの動向をみると、グローバルに国債市場でのプレゼンスを高めているなかで、わが国の国債市場でも、ヘッジファンドを含む海外投資家による売買額が大きく増加している(図表I-4)。レポ調達などを通じて、ヘッジファンドのレバレッジは高まっており、市場環境が変化する際には、デレバレッジを伴った急速なポジション調整が、資産価格変動を増幅する可能性がある。こうした調整が国債市場で生じれば、国内の幅広い金融商品に影響を及ぼす可能性もある。金融機関は、海外ノンバンク部門の行動がわが国の金融市場にストレスをもたらす可能性にも留意しつつ、有価証券にかかるリスクを管理していくことが求められる。』
んなこと言われましてもって話なんですよねこれは。そもそも平穏(というか何というか)な投資でリターン足りないからオルタナ投資じゃーとかそういうのに追い込まれるんですから、まず日銀は段階的に中立金利まで利上げしますってのを明確に示さないと(まああの政権相手に今の日銀がそんなの出来ないのは分かってますが)。
・でもって経済悪化シナリオの場合
『倒産・デフォルト動向と各国の通商政策等の影響』って小見出しになっていまして、
『緩やかな景気回復が続くもとで、企業収益は全体として改善しており、感染症拡大時に増加した「営業赤字かつ債務超過」や「営業赤字」の企業の割合も低下してきている。企業倒産やデフォルトは、振れを伴いつつも、横ばい圏内で推移している(図表I-5)。ただし、原材料価格の上昇、人手不足や人件費上昇が追加的な負担となっている点には注意が必要である。』
からの、
『企業部門は、各国の通商政策の変更等の影響に対しても相応に耐性を有しているとみられる。』
というのが今回は有りまして、
『大企業が公表している収益見通しを前提にすると、ストレスが生じる前の財務状況が良好であることから、大企業の債務返済能力は、各国の通商政策の変更等の影響に対して、全体として維持されると考えられる(図表I-6左図)。』
『中小企業についても、手元資金が潤沢な先が多いもとで、全体としてみれば収益やデフォルト率等への影響は限定的とみられる(図表I-6中図、右図)。』
ってのがありますね。
『もっとも、通商政策の変更等にかかるストレスが収益見通し対比で大きくなる場合には、中小のサプライヤー企業を含め、財務が相対的に脆弱な企業において債務返済能力が大きく悪化する可能性もある。輸出産業では大口貸出の比率が高い傾向があり、仮に個社のランクダウンが起きると、信用コストに与える影響が小さくない点にも留意が必要である。』
だそうです。
『各国の通商政策等を巡る動向については不確実性が高い状況が続いており、世界貿易量が大幅に減少し、企業収益が大きく押し下げられるといったテールリスクも考えられる。金融機関は、様々な形のリスクが顕在化し得ることに注意していく必要がある。』
そういうリスク込みで運営するんだから大きなお世話じゃという気もしますがそういう結論。
・金利上昇時の預金粘着性の方が気になりますけどね
『金利上昇局面での金融機関収益および損失吸収力』ですが、
『金融機関収益をみると、緩やかな景気回復が続くもとで信用コストなどの損失が抑制されているほか、既往の経費率改善や円金利上昇等の影響もあって基礎的な収益力を表すコア業務純益の改善が続いている(図表I-7左図)。』
この図表見るとマイナス金利からの正常化開始で銀行セクターは通常ベースでちゃんと収益が上がるように転換しているのですから・・・・・・・
『金融機関の金利耐性をみると、銀行勘定全体でみた円貨金利リスク量は、自己資本対比でみて引き続き低位に抑制されており、金融機関は、総じて十分な損失吸収力を有している(図表I-7右図)。ただし、国内の人口や企業数の減少など構造的な借入需要の減少による収益率への趨勢的な下押し圧力が続いているほか、足もとは、内外金融市場を巡る不確実性の高い状況が続いている。金融機関は、こうした構造要因や様々な相場変動を想定しつつ、自身の損失吸収力も勘案しながら、ポートフォリオを適切に管理していくことが求められる。』
毎回金利が上がると含み損がどうのこうのがジャーナリスティックにネタになるけど、基本的には収益力が盛大に高まるんだから含み損がどうのこうのは収益力の上昇で中期的カバーできますがな、の世界なんですよね。
『この間、金融機関の預金をみると、個人・法人とも前年比プラスとなっているものの、伸び率はこのところ鈍化している(図表I-8)。家計の保有金融資産の増加が続くなか、最近は預金の伸びが低下する一方で、株式や株式投信等への投資が増えている。また、業態間では地域金融機関のシェアの低下傾向が継続しているほか、足もとは要求払預金から定期預金へのシフトが進んでいる。人口動態やデジタルチャネルの普及などの構造的な要因が預金動向に及ぼす影響や、預金の構成変化が金利リスク量に与える影響には留意する必要がある。』
シリコンバレー銀行は超特殊事例でしたが、まあ預金の粘着性ですよこれから重要なのは、と言ってもこれは完全未体験ゾーンだからまあシミュレーションもへったくれもありませんけどね。
『日本銀行は、考査・モニタリング等を通じて、これらの潜在的な脆弱性に対する金融機関の取り組みを促していく。また、マクロプルーデンスの視点から、金融機関による多様なリスクテイクが金融システムに及ぼす影響を引き続き注視していく。』
ということで全文などは成敗するかどうかは謎ですが読んでいきたいと思います。
2025/10/15
〇ETF等の売却に関する準備が始まっておりますな
https://www.boj.or.jp/mopo/measures/trustee_select/tru251014a.htm
指数連動型上場投資信託受益権等買入等基本要領に定める信託の受託者選定にかかる一般競争入札についての公募
2025年10月14日
日本銀行金融市場局
ということで本文ってのを見ますと。
https://www.boj.or.jp/mopo/measures/trustee_select/data/tru251014a1.pdf
指数連動型上場投資信託受益権等買入等基本要領に定める信託の受託者選定にかかる一般競争入札についての公募
2025 年 10 月 14 日
日本銀行
金融市場局
ということで、
『「指数連動型上場投資信託受益権等買入等基本要領」(2013年4月4日政策委員会決定)および「指数連動型上場投資信託受益権等買入等基本要領に定める信託の受託者の選定に関する細目」(2017年1月31日決定)に基づく信託の受託者選定にかかる一般競争入札への参加者を、下記の要領により公募します。』
ってことですが、
『1.信託契約
(1)信託の種類
日本銀行を委託者兼受益者とする指定包括信託
業務内容の詳細は、入札説明書(5.(1)により交付するもの。以下同じ。)に記載する。
(2)信託財産(当初信託元本)
イ、 受託者として現行の受託者以外の信託銀行が選定された場合
若干の金銭(注)
(注)日本銀行が現行の受託者のもとで信託財産として保有する指数連動型上場投資信託受益権、不動産投資法人投資口および金銭については、新たに選定された受託者との契約開始後に追加信託を行う。
ロ、 受託者として現行の受託者が選定された場合
契約開始日の前日に日本銀行が信託財産として保有する指数連動型上場投資信託受益権、不動産投資法人投資口および金銭』
『(3)契約開始日
日本銀行および受託者の準備が整った日』
『(4)契約終了日
2027年3月31日。ただし、1回を上限に、契約終了日の翌日からさらに1年間、契約期間の延長ができるものとする。
また、契約期間の満了または信託の終了に伴い、新たな受託者を選定する場合には、新たな受託者が従前の受託者から円滑な信託財産の引継ぎ等を受けるために日本銀行が必要と認める期間を契約期間に加算するものとする。』
以下延々と参加者となる資格要件の説明があるのですが、これによって従来の状態とどの辺がどのように変わるのか(日銀が支払う報酬がどう変化するのか)というのには興味があるのですが、この辺の話はアタクシ詳しくないにも程がある状態なので詳しそうな人に教えてもらわんと何ともかんともなので識者の方教えてくださいお願いしますってところではあります(チラッ)。
一次審査・二次審査があって、その後入札に入るようなのですが、
『(4)入札・開札
イ.日時・場所
・入札
日時:2025 年 11 月 25 日
14 時 00 分(提出受付開始)〜14 時 30 分(提出受付締切)
場所:東京都中央区日本橋本石町2-1-1
日本銀行本店
・開札
日時:2025 年 11 月 25 日 14 時 30 分
場所:東京都中央区日本橋本石町2-1-1
日本銀行本店』
ということですので、イメージ的には来年の頭からは売却がひっそりと開始されるとかそんな感じになるんですかねえ(準備期間次第なのでよくわからんけど)、という所ではありますな、うんうん。
2025/10/14
〇生活意識アンケートは割と日銀ニッコリの展開かと思いましたがさて・・・・・・
https://www.boj.or.jp/research/o_survey/data/ishiki2510.pdf
「生活意識に関するアンケート調査」(第103回<2025年9月調査>)の結果
なんか今回は日銀的には割とニッコリな感じで、景況感とか雇用とか収入とかのDI改善していて、しかも短期のインフレ期待は低下、となっていますので、日銀としては「リスク対応を急がないといけない」というようなことが低下する、という意味でかなり(゚д゚)ウマーな結果に見えました。
・景況感が改善してるよ!!やったね!!!!
『1.要 旨』の最初は『1-1. 景況感等』でまずは『1-1-1. 景況感』です。
『1-1-1. 景況感
景況感のうち、現在(1年前対比)については、「悪くなった」との回答が減少したことから、景況感D.I.は改善した。先行き(1年後)については、「良くなる」との回答が増加し、「悪くなる」との回答が減少したことから、景況感D.I.は改善した。』
改善キタコレ!!!!!!
でもってその理由の
『1-1-2. 景況判断の根拠
景況判断の根拠については、「自分や家族の収入の状況から」との回答が最も多く、次いで「マスコミ報道を通じて」、「勤め先や自分の店の経営状況から」との回答が多かった。』
という回答1位の理由はいつもこれが1位なのでそれ自体は仕様なのですが・・・・・・・
・収入改善が景況感改善の背景にある(と思われる)とかいう日銀大歓喜の展開
『1-2. 暮らし向き、消費意識』に飛びます。
『1-2-1. 現在の暮らし向き
現在の暮らし向き(1年前対比)については、「ゆとりが出てきた」との回答が増加し、「ゆとりがなくなってきた」との回答が減少したことから、暮らし向きD.I.は改善した。』
マジか暮らし向き改善しているのか(じっと家計簿を見る)!!!!
でまあその背景ですが、
『1-2-2. 収入・支出
収入については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が増加し、「減った」との回答が減少したことから、現在の収入D.I.は改善した。先行き(1年後)については、「増える」との回答が増加したものの、「減る」との回答も増加したことから、1年後の収入D.I.は小幅に悪化した。』
収入が改善と。
『支出については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が減少したことから、現在の支出D.I.はプラス幅が縮小した。先行き(1年後)は、「増やす」との回答が増加し、「減らす」との回答が減少したことから、1年後の支出D.I.はマイナス幅が縮小した。』
あら支出は減っているのね、ってなんか節約しているだけのような気もしますが、でもまあ暮らし向きDI改善している訳ですし、おまけに景況感DIも改善している訳ですし、なんか今回の生活意識アンケート随分と威勢の良い結果だと思うのですよね。
・・・・・・一方で物価高対策云々で参院選で当時の連立与党は負け散らかしている訳でして、いやまあこれ3か月前対比改善だから選挙時期が一番悪かった、という話なのかもしれませんけれども、なんだ生活実感改善してるじゃん、という結果になっているのはちょっとビックリでありました、
ちなみにこの間の「節約」で割を食ったのは、といえば先の方の質問項目になりますが、
『1年前と比べて、支出を減らしたものについては、「外食」との回答が最も多く、次いで「衣服、履物類」、「旅行」が多かった。』
毎度この3項目は上位を占めているのですが、まあそういうことやぞって感じではありますな。南無三。
・雇用環境DIは直近下がってきていてアリャーって感じでしたが今回めでたく反発
『1-2-3. 雇用環境
1年後を見た勤労者(注)の勤め先での雇用・処遇の不安については、「あまり感じない」との回答が増加したことから、雇用環境D.I.は改善した。
(注)勤労者:会社員・公務員(会社役員を含む)およびパート・アルバイトなど。』
(図表11)のしたの<雇用環境D.I.の推移>っていう長期時系列を見ますと分かりやすいのですが、足元に向かってここもとちょっと下げ気味だったのが戻ったのは重畳重畳。
・短期のインフレ期待がやや低下して長期のインフレ期待は変わらずとかいうこれまた日銀大歓喜の展開
みんな大好き『1-3. 物価に対する実感』も中々日銀ニッコリの展開でして、
『1-3-1. 現在の物価
現在の物価(注1)に対する実感(1年前対比)は、『上がった』(注2)と回答した人の割合が9割台半ばとなった。
1年前に比べ、物価は何%程度変化したかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+16.9%(前回:+19.5%)、中央値は+10.0%(前回:+15.0%)となった。
(注1)「あなたが購入する物やサービスの価格全体」と定義。
(注2)『上がった』は「かなり上がった」と「少し上がった」の合計。』
ということで『(図表12)』の、『<1年前に比べ現在の物価は何%程度変化したと思うか 』を見ますと、
平均値 中央値
25/ 3月 +19.1 % +15.0 %
25/ 6月 +19.5 % +15.0 %
25/ 9月 +16.9 % +10.0 %
ということで短期のインフレ実感が鎮静化してきましたのでこれは「好循環」と強弁するチャンス来々軒にも程がある。
『1-3-2. 1年後の物価
1年後の物価については、『上がる』(注)と回答した人の割合が8割台後半となった。
1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+11.9%(前回:+12.8%)、中央値は+10.0%(前回:+10.0%)となった。』
『(図表13)』の『<1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うか> 』を見ますと、
平均値 中央値
25/ 3月 +12.2 % +10.0 %
25/ 6月 +12.8 % +10.0 %
25/ 9月 +11.9 % +10.0 %
ということで平均値が下がったよ!やったね!!!ということで日銀の「いったん物価の上昇率は鈍化しまっせ」の見通しにも整合的な結果が出てきて日銀歓喜。
中長期のインフレ期待については、
『1-3-3. 5年後の物価
5年後の物価については、『上がる』(注)と回答した人の割合が8割台半ばとなった。
これから5年間で物価は現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+10.0%(前回:+9.9%)、中央値は+5.0%(前回:+5.0%)となった。』
ということで、なんか数字が大きい気もしますが、従来よりここの数値ってCPI統計の数値から見たらアホみたいに高い水準が出てくるのが仕様なので、数値の水準自体をあまり気にしても仕方ないのですけれども、
『(図表14)』の『<5年後の物価は現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うか> 』を見ますと、
平均値 中央値
25/ 3月 + 9.6 % + 5.0 %
25/ 6月 + 9.9 % + 5.0 %
25/ 9月 +10.0 % + 5.0 %
ということで何かじりじり上がっている気もしないでもないですが、日銀のあの謎の長期インフレ期待推計値よりも、この生活意識調査で出てくるこの落ち着いた推移、すなわち多分2%位にアンカーされているっぽいインフレ期待、ってのがそういう事なのじゃないかと思うのですけどね、知らんけど。
ついでに、
『1-3-5. 5年後の物価が上昇すると考える理由
5年後の物価について『上がる』(注)と答えた人(8割台半ば)に、その理由を尋ねたところ、「最近物価が上がっているから」との回答が最も多く、次いで「中長期的に物価は上がるものだから」との回答が多かった。』
この「中長期的に物価が上がる」が3割半ばの水準で安定気味に見えますけど、まあこの辺りも(そりゃ100%じゃないのは残念という話になるかもしれないけど)このくらいの割合の人が「中長期的に物価は上がるものだから」って言ってる(ちなみに図表見れば分かる通りですが、この数値自体はまあ最近は毎度こんなもん)のはまあ結構なんじゃないですかねえ、と思います。
とまあそういう訳で、総じて物価上振れリスクみたいなのを示すものではなかったけれども、とは言いましても別に悪い結果でも何でもなくて、2%物価目標達成に向けて進んでいますって感じの内容(というかまあこれだけ見たら達成してるじゃんとしか思えんが)だったというところでしょうかね。
2025/10/08
〇なんかすっかり高市政権爆誕(予定)で今回はパスモードになってしまいましたがさくらレポート関連
さくらレポート
https://www.boj.or.jp/research/brp/rer/rer251006.htm(各地域の現状判断文言だけページ)
https://www.boj.or.jp/research/brp/rer/data/rer251006.pdf(本チャン)
でまあこちらの1枚ダイジェストの方からとりあえず引用します
https://www.boj.or.jp/research/brp/rer/rera251006.htm
各地域からみた景気の現状(2025年10月支店長会議における報告)
・景気判断は「横ばい」で来ているので政策金利調整を妨げるものではないんですな
『今回の支店長会議における報告を総括すると、一部に弱めの動きもみられるが、すべての地域で、景気は「緩やかに回復」、「持ち直し」、「緩やかに持ち直し」としている。前回の支店長会議開催時点(2025年7月)と比較すると、全9地域中1地域で総括判断を引き下げている(参考参照)。』
ということで北海道下がっていますが、他は横ばいでして、今の展望レポートで示している見通しと、決定会合で政策調整見送りとしている理由では「インラインで推移すれば政策調整(利上げ)」「ただしトラ公のせいで経済の下振れリスクが大きい」なので、判断が概ね横ばいで来ているのは(見通し上向きだとインラインあるいは多少の上振れということになるので)政策調整を急いでしなければいけないわけではないけれども、(下振れリスクが顕在化している訳でもないので)政策調整を排除するものでもない、という至極穏当(忖度とかそんなことは言いませんよ!)な結果になっております。
『主な需要項目等別にみると(注)、輸出・生産については、米国の関税引き上げに伴う駆け込みとその反動減に加え、資本財の受注についても下振れの動きがみられるとの報告があった一方、AI関連の受注の堅調さを指摘する報告も多数あった。』
関税の影響があるものの大きな下押しになっていない、という形なのでこれまた政策調整を急ぐ必要はないが別に排除するものではない、という論調。
『この間、一部の地域のサプライヤーからは、関税の影響により収益が下押しされている国内納入先において、取引価格の交渉スタンスが厳格化しているとの声が聞かれたものの、現時点では、人件費の価格転嫁の流れを阻害するまでには至っていないとの報告が多かった。』
この後にも賃金設定と価格設定という重要項目扱いしている部分の評価がありますが、この部分の時点で既になのですが、「賃金価格設定行動に関しては、懸念が無いわけでもないけれども全体として行動が下方屈曲するような動きにはなっていない」という留保付きインラインという結論になっていて、美しいまでにこれは政策調整を急ぐ必要はないが別に排除するものでもない、になっていて、しかもこれだとまさに「今後の見極めが必要」となるとかいう判断になっておられますな。
『設備投資については、IT関連需要の拡大期待に基づく能力増強投資や、人手不足対応や生産性向上を目的とした省力化・デジタル化投資などで積極的な投資スタンスが維持されているとの報告が多かった。ただし、各国の通商政策の影響を巡る不確実性の高さを背景に、投資の先送りや見直しを検討・実施する動きがみられるとの報告があったほか、建設コスト上昇により投資の先送り・縮小等を検討する動きもみられるとの報告があった。』
ということですが短観の設備投資計画ってトラ公要因があるとは思えないような平常運転になっていたようにお見受けします。まあここも作文としては政策調整を急(以下同文)。
・注目のおちんぎんですが
次が注目のおちんぎん。
『賃金設定面では、先行きの賃金設定について、各国の通商政策の影響や海外経済の減速等により企業収益が大きく下振れた場合には、賃上げを抑制せざるを得ないとの声があった一方、人手不足感の強さや最低賃金の引き上げ、最近の食料品を中心とする物価上昇等を受けて、引き続き高めの賃上げが必要とする声も報告された。』
うーーーーんこの見事な作文、という感じでして、賃金と価格が相互に参照しながらどうのこうの、の話も維持されているという話だし、一方でトラ公の影響でここから企業収益がスクイーズされてくる、あるいは米国経済が減速してきてそもそも輸出自体がアイヤーとなる場合におちんぎん大丈夫か問題は依然としてありますので、というのも入っていまして、この説明を見ますとまあおちんぎんの動向に関してはまだ判断ができません、という絵になっていますし、こんなのもありましたわな。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-10-06/T3JCWMGOT0JK00
日銀支店長会議、引き続き高めの賃上げが必要との報告−米関税警戒も
伊藤純夫
2025年10月6日 14:18 JST 更新日時 2025年10月6日 17:21 JST
『記者会見した正木一博理事・大阪支店長は、人手不足の中で企業経営者は引き続き賃上げが必要と認識していると語った。一方で、賃上げ率に関しては、米関税政策の影響が企業の売り上げや収益にこれから具体的に出てくるとし、「来年の賃上げの程度を申し上げるには、情報が十分ではない」との認識を示した。』(この部分だけ直上URL先10/6ブルームバーグニュース記事より)
ということで前企画担当理事の正木さんもこのように仰せでして、少なくとも賃金方面は「確認のお時間を頂きたい」という説明になっている訳ですな。
・価格設定行動は一応堅調なのだが・・・・・
でもって本編に戻って次が価格設定行動。
『価格設定面では、仕入コストや人件費、物流費等の上昇を転嫁する動きが続いているとの報告が多かった。ただし、米などの食料品価格の上昇等を背景に消費者の節約志向がやや強まるもとで、値上げの抑制や低価格商品の品揃え強化等の動きもみられるとの報告があった。』
そらこれだけ食料品価格ホイホイあがったらそうなるわなとは思いますが、価格設定行動に関しても別に政策調整を急ぐ必要以下同文というストーリーになっていますな。
『こうしたもと、個人消費(インバウンド需要を含む)については、イベント関連等でのハレの日消費の堅調さを指摘する報告があった一方、日常消費では、消費者の根強い節約志向を背景に、スーパー等において、購入点数の減少が続いているとの報告があったほか、値上げを行った外食等からは、客数の伸びがこのところやや鈍化しているとの報告があった。』
なんちゅうかこの現象っていつかみた光景なので(とっさに出てこないけど昔もこの手の「ハレの日消費」とか「メリハリ消費」とか言ってた時期があってそれこそさくらレポートでもその話があったと思うのですが期末期初進行なので下調べとかしてる元気が無くてすいませんすいません)まあ微妙感は正直ある。ただその時と違うのはおちんぎんが上がっているらしいことで、まあそれがどう出るかということになろうかと思いますけども・・・・・・・・(お前のおちんぎんはと質問するのは禁則事項wwww)
『この間、都市部の百貨店等からは、高額品を中心に免税売上には弱さがみられる一方、最近の株価上昇もあって国内富裕層の需要は堅調さを維持しているとの報告が多数あった。また、観光・宿泊需要も、インバウンド需要の増勢鈍化の影響を受けつつも、底堅く推移しているとの報告があった。』
どう見ても格差拡大です本当にありがとうございましたorzorz
・まあ経済は様子見必要というストーリーだが利上げ提案は物価で来ていますので
ということで支店長会議報告の全体部分だけで言えば「今回は様子見しましょうそうしましょう」ってトーンの方が強く示されている感じはしますが(個人の感想です)、ゆうて高田さんも田村さんも「物価目標概ね達成(高田さん)」あるいは「物価上振れリスクの高まり(田村さん)」での利上げ提案を行っているので、このさくらレポートがでたからとてその部分って変わらんと思いますので(とアタクシが思っているだけで高田さんと田村さんの思考を見ている訳ではないので断言はできないが)、まあその点からしたら別にこの展望レポートで利上げ提案取り下げるとも思えないですし、何なら高圧経済するなら物価上昇リスク高くなるし、実質金利が黙っているとさらに下がってしまうから田村さん的にはより強力に利上げ提案しないと筋が通らんことになる、という訳で、まあその辺りで利上げ逓減路線が頓挫することは無いという話だと思いますけどどうでしょうかね〜。
と言ったところで今朝は勘弁。
2025/10/02
お題「9月短観は今月の利上げを排除しないというか普通に後押し材料じゃろ」
????
https://www.afpbb.com/articles/-/3601072
トランプ氏、自身をノーベル平和賞に選ばないのは「米国への侮辱」
2025年10月1日 7:47 発信地:クアンティコ/米国 [ 米国 北米 ]
『【10月1日 AFP】ドナルド・トランプ大統領は9月30日、複数の戦争解決に貢献したと主張し、自身をノーベル平和賞に選ばないのは米国への「侮辱」になると述べた。』(上記URL先より)
〇日銀短観は10月利上げの障害にならないというか後押しになりますなあ(いつもの私家版チェック)
ほいな
https://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2021/tka2509.pdf
短 観(概要)―2025年9月―
第206回 全国企業短期経済観測調査
< 回 答 期 間 > 8月27日 〜 9月30日
だいたい前半2週間くらいに回答されるものが多いらしいようなことを聞いた覚えがあるので、9月とは言ってますけど概ね9月前半の状況なんですかねという所で・・・・・・
・今回の短観は堅調な内容だったと思いますがまあこれからの材料待ちですしおすし
前回6月短観は悪くなると思いきや全然悪くない内容で、関税で国難とは何だったのかというような風情ではあったので、債券先物10銭ちょい反応しておりました(その後10年国債入札が激強の結果となったので全ての話がすっ飛んでしまいましたが)って感じでしたが、今回は今回で同じく全然悪くない内容だと思うのですが、これまた債券先物ちょっと反応してたように見えますけれども、その後期初の買いだか何だかしらんけど先物ホイホイと上昇した、と思ったら引けに掛けてはヘロヘロとしてて、結局まあ達観すればあんまり反応してなかったたって事になるのかなとは思いますが、そりゃまあここから先植田さんの講演会はあるし(と言っても自民党総裁選の前日になってしまったのでただで無くさえチキンさんの総裁が10月の話とかできんじゃろとしか言いようがない)自民党総裁選あるし、というところですかね、知らんけど。
とは言いましても7−9って成長率弱いと見込まれる筈のところでの短観なのに全然弱くないじゃんという物件だし、後述しますが企業の価格設定や物価観に得な変化もなく引き続きインフレ期待は確りとしている、という結果ですので、10月利上げをしない理由というものも特にない、ってお話ですな。
ただまあ別に10月に利上げしないと大変な事になるという訳でもない(10月利上げしなかった場合にいつものハトハトチキン踊りが出てしまって円安爆誕となると大変なことになるのですが・・・)という説もあるのですが、ゆうてこれもう1月(=年末の米国の消費と国内企業の冬季賞与設定と来年の春闘の出足の雰囲気が分かる段階)までの間に余程の下方屈曲が起きない限り利上げって話になりますよね、とは思うんですけどね、個人の感想ですけど。
・業況判断DIは「前回の先行き下がる見通しよりも全然強い」し何なら前回の短観はトラ公前なんですよ!!!
(6月短観) (9月短観)
現状→9月予測 現状→12月予測
製造業大企業 +13→+12 +14→+12
製造業中堅企業 +10→+6 +12→+8
製造業中小企業 +1→▲2 +1→▲1
非製造業大企業 +34→+27 +34→+28
非製造業中堅企業 +25→+17 +24→+18
非製造業中小企業 +15→+9 +14→+10
ということで、いつものように「前回出ていた先行きの慎重な見方に対して結果は上振れ」で「そうは言っても先行きは現状よりも慎重」って結果になっていますが、こちらは基本的に短観DIが強いときに景気のモメンタムが盛大に良くない限りは先行きDIって足元対比で堅めに出てくる傾向が強い(と15年以上見てて思う)ので、まあこれは普通に堅調な結果でっしゃろと思います(たしかBBGの集計してた予想は大企業製造業+14だったので見事にインラインだったかと)。
ちなみに前回6月短観の時に書いた駄文を再掲しますと、
+
こちらですけど、何せ前回の短観は「 < 回 答 期 間 > 2月26日 〜 3月31日」でして、短観の回答ってのが概ね回答期間の前半の早いうちに回答される傾向がある、という風に聞いておりますので、すなわちあの4月に出たトラ公のキチガイ関税は織り込んでいない(トラ公の事だからある程度のブラッシュボールは投げてくるじゃろというのは織り込んでいたと思いますが)訳でして、その状況でトラ公に対するフワッとした懸念段階で出した先行きの下げ(特になぜか非製造業)見通しに対して、今回って軽々と上方修正していますし、殆ど3月短観から現状DI変わっていないという結果になっておりますので、これは堅調堅調。
ただまあどうせ大本営のことですから、「米国関税政策の悪影響はこれから出てくるんです」とか言い出す下がる下がる詐欺によってこの数字は追い風参考記録扱いしてくる、に1万ジンバブエドルといった所です。(ここまで前回6月短観の時に書いた駄文より)
まあ何ですな、この「米国政策の悪影響はこれから出てくる」攻撃は結構便利で下がらなければ何度でも使えるし、そりゃまあトラ公のやってるのって正気の沙汰とは思えないような事をやっているし、なんだかんだいって外国に対するカツアゲに成功しているのでその分米国内での悪影響が緩和されている面もあって(当然こっちが煽り食うんだが)イマイチはっきりと分からんまま推移するって事なのかもしれませんけれども、どこまで「米国政策の悪影響が懸念なので今の大規模緩和を物価高にも関わらず継続しますコケコッコー」というのが通じるのかというのは良くわからんですなwww
いずれにしましても企業セクターは全般的に見れば堅調です、ってのが1ページ目に堂々と出ているというお話。
しかしまあ何ですな、「自動車」セクター見ますと、
(6月短観) (9月短観)
現状→9月予測 現状→12月予測
「自動車」大企業 +8→+7 +10→+8
「自動車」中堅企業 +13→+0 +16→+2
「自動車」中小企業 +0→▲8 +5→▲3
まあ「先行きは警戒ですぅ」というのは特に中堅中小で今回も示されてはいますけれども、自動車の追加関税が無事に引き下がったことで何のことは無い業況感改善している訳でして、「関税政策の影響がこれから出てくるから云々」の話は、ここから米国のキチガイ政策によって米国経済が悪化するというルートが残っているとは言え、直接的な関税云々の話はもう一段落なんじゃネーノとしか思えないんですけど、それでも「米国の影響ガー」で利上げを引っ張るんですかねえ・・・・・・・
いやあのですね、これが今の政策金利水準自体がより中立金利っぽいところに近いような水準(知らんけど少なくとも1.5%とかそういう今よりも全然高い水準じゃろ)にいるなら「米国の影響ガー」で様子見地蔵をするのは分かるんですけど、政策金利水準が0.5%で思いっきり金融政策でアクセルベタ踏み状態で物価は3%だ何だと言ってて物価高で国民の不満が爆発して人心が荒廃しつつある今日この頃な訳ですから、そらお前らこの馬鹿緩和の調整をしろよとしか思えんのだが・・・・・・・
・企業の販売価格見通しはトラ公関税大会を経た6月9月短観でも安定推移していますよね
販売価格見通し 全規模合計 全 産 業
1年後 9月:2.8%→12月:2.6%→3月:2.7%→6月:2.8%→9月:2.8%→12月:2.8%→3月:2.9%→6月:2.9%→9月:2.8%
3年後 9月:3.8%→12月:3.7%→3月:4.0%→6月:4.1%→9月:4.1%→12月:4.2%→3月:4.4%→6月:4.3%→9月:4.3%
5年後 9月:4.4%→12月:4.4%→3月:4.7%→6月:4.8%→9月:4.9%→12月:5.0%→3月:5.2%→6月:5.1%→9月:5.2%
大 企 業 製 造 業
1年後 9月:2.4%→12月:2.2%→3月:2.2%→6月:2.3%→9月:2.2%→12月:2.2%→3月:2.3%→6月:2.3%→9月:2.2%
3年後 9月:2.9%→12月:2.8%→3月:2.8%→6月:3.2%→9月:3.1%→12月:3.2%→3月:3.4%→6月:3.1%→9月:3.2%
5年後 9月:3.1%→12月:3.0%→3月:3.1%→6月:3.3%→9月:3.4%→12月:3.4%→3月:3.7%→6月:3.8%→9月:3.9%
大 企 業 非製造業
1年後 9月:2.2%→12月:2.0%→3月:2.0%→6月:2.1%→9月:2.1%→12月:2.2%→3月:2.4%→6月:2.3%→9月:2.3%
3年後 9月:2.8%→12月:2.7%→3月:2.8%→6月:3.0%→9月:3.0%→12月:3.1%→3月:3.1%→6月:3.2%→9月:3.4%
5年後 9月:3.4%→12月:3.2%→3月:3.2%→6月:3.4%→9月:3.5%→12月:3.6%→3月:3.5%→6月:3.9%→9月:4.1%
とまあここ2年の推移を出すと普通に堅調なまま安定していますし、何なら(人件費などの影響が大きいという話になっている)非製造業の5年のところとかホイホイと上昇しているのでして、ハトハトチキン先生は相変わらず企業行動の下方屈曲が懸念されますって言いそうですけど、どう見たって企業の価格設定に関するノルムがゼロノルムからプラスのノルムに変化した、ということでここは高田っちの9月会合での意見そのものじゃん、と思います。
でですね、うっかりしておりましたがこれ前回駄文書いたのに対して日銀に土下座しないといけないのがありましてですね・・・・
(ここから前回6月短観を見て7/2に書いた駄文より)
この推移を見ますと、どこからどう見ても「企業の価格設定行動はこの2年間ほど全然変わらずに堅調」としか言いようが無いと思うのですが、これまた「米国関税政策の悪影響は以下同文」と言い張ってくると思います。まあこれを受けて7月展望が4月にクソ下げしたものを撤回でもすれば日銀も大したもんですけど、そんなタマではない、というのは散々見ておりますのでwwwww
(ここまで前回6月短観の時に書いた駄文より)
よくよく考えたら7月展望レポートで物価見通しの足元だけですけれどもバチクソ引き上げておりました。結局足元だけしか上げてないので政策に直結しないという残念な上方修正ですけれども、珍しくあっさり味で見通し違いを認めて上方修正していたのですが、短観の時にこんな悪態ついてたの忘れていましたのでジャンピング土下座をさせていただきます(^^)。
・企業の物価全般見通しも同様でこの2年くらいずっと高値安定しているんですけどね
物価全般見通し 全規模合計 全 産 業
1年後 9月:2.5%→12月:2.4%→3月:2.4%→6月:2.4%→9月:2.4%→12月:2.4%→3月:2.5%→6月:2.4%→9月:2.4%
3年後 9月:2.2%→12月:2.2%→3月:2.2%→6月:2.3%→9月:2.3%→12月:2.3%→3月:2.4%→6月:2.4%→9月:2.4%
5年後 9月:2.1%→12月:2.1%→3月:2.1%→6月:2.2%→9月:2.2%→12月:2.2%→3月:2.3%→6月:2.3%→9月:2.4%
中小企業 製 造 業
1年後 9月:2.8%→12月:2.7%→3月:2.6%→6月:2.7%→9月:2.6%→12月:2.6%→3月:2.7%→6月:2.6%→9月:2.6%
3年後 9月:2.4%→12月:2.4%→3月:2.4%→6月:2.5%→9月:2.5%→12月:2.5%→3月:2.6%→6月:2.5%→9月:2.6%
5年後 9月:2.3%→12月:2.3%→3月:2.4%→6月:2.5%→9月:2.4%→12月:2.5%→3月:2.5%→6月:2.5%→9月:2.6%
中小企業 非製造業
1年後 9月:2.8%→12月:2.6%→3月:2.6%→6月:2.6%→9月:2.6%→12月:2.6%→3月:2.7%→6月:2.6%→9月:2.6%
3年後 9月:2.5%→12月:2.4%→3月:2.4%→6月:2.5%→9月:2.4%→12月:2.5%→3月:2.6%→6月:2.5%→9月:2.6%
5年後 9月:2.3%→12月:2.3%→3月:2.3%→6月:2.4%→9月:2.4%→12月:2.4%→3月:2.5%→6月:2.4%→9月:2.5%
これに対する感想ですが、前回7月短観の時に書いた駄文からまったく変わりませんので再掲しますwwwwwww
毎回申し上げていますが、こちらで大企業じゃなくて中小企業をだしているのは、かつてこの短観の数字を出しだしたときに日銀大本営は「大企業の価格見通しはエコノミスト見通しや市場見通しに影響されやすいが、より一般の見方に近いのは中小企業の見通しである(
ー`дー´)キリッ」とか言ってたんですが、黒田末期以降は利上げを渋る屁理屈を並べるのに忙しいので、すっかり言わなくなっているので可哀そうなので掲載している次第でありますw
でまあ今回は確かにスライトリーに下がってい入るものの、結局のところこの2年間ほど特に著変は無い、とも先ほどと同様に言える訳でございまして、「そもそも論として何を持ち出せば「インフレ期待がまだ2%に届いていない」とか言えるのか、というのを日銀は真面目に示すべきではないか、と斯様思う訳です、ってのを毎回のように言っているのですが、ひたすら誤魔化し続けているのが変わっていない、というのも皆様ご案内の通りかと存じます。
・販売価格判断と仕入価格判断は前回見通しよりはやや弱め(絶対水準は強いけど)
販売価格判断
(6月短観) (9月短観)
現状→9月予測 現状→12月予測
製造業大企業 +25→+27 +24→+25
製造業中小企業 +27→+31 +25→+31
非製造業大企業 +34→+30 +28→+32
非製造業中小企業 +30→+33 +28→+33
仕入価格判断
(6月短観) (9月短観)
現状→9月予測 現状→12月予測
製造業大企業 +39→+39 +38→+39
製造業中小企業 +54→+56 +52→+56
非製造業大企業 +45→+44 +41→+46
非製造業中小企業 +54→+56 +52→+57
ということでこちらの数値ですが仕入、販売共に「見込みほどは上がらなかった」という数字なので、まあ一応物価がこの後一旦上昇率は鈍化する、という見通しに整合的ではありますが、ゆうてこれ数字自体は強いのでまあ水準が下がるとかそういう夢のようなお話にはなりませんですね。
・雇用判断DI:ここのところずっと「見通しほどは一段の引き締まりなし」ですが今回は全般少しずつ逼迫傾向ですかね
(6月短観) (9月短観)
現状→9月予測 現状→12月予測
製造業大企業 ▲18→▲22 ▲19→▲22
製造業中堅企業 ▲24→▲28 ▲25→▲28
製造業中小企業 ▲23→▲28 ▲25→▲31
非製造業大企業 ▲39→▲40 ▲39→▲40
非製造業中堅企業 ▲46→▲48 ▲46→▲50
非製造業中小企業 ▲46→▲50 ▲46→▲50
これも傾向は同じで、毎度「先行き更に雇用人員が逼迫するという見通し程には引き締まらない」という結果ですが、今回は全般的にちょっとの数字ではあるのですが、雇用人員の逼迫度合いが全体的に強まっているように見えるなあとは思いました。
・設備投資計画:別にコケる気配が無いんだが・・・・・・・
▽設備投資額(含む土地投資額)の足取り
ってコーナーが短観の13ページ以降にありまして、例によって図表を貼り付けるスキルも無ければそもそも貼ってよいのか問題もあるので貼るのは割愛しますが、ここの数字を過去の足取りと比較すると、別に今回米国関税政策の影響が出て設備投資が下方屈曲、という図にはなっていないように見えますよね・・・・・・・
とまあそういう訳で私家版チェックをしてみましたが、この短観だと10月利上げを排除する理由にはならんじゃろ、としか思えませんが、ゆうてそこで利上げ観測が高まったかと言われると昨日の市場ちゃんだとよくわからんとしか言いようが無い結果だったと思うの。
・念のため昨日の相場についてロイターさん謹製解説を貼っておくの巻
まいど恐縮です
https://jp.reuters.com/markets/japan/Q7IWGH4HS5LNDOXXIHSOKIWUKE-2025-10-01/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は小幅続落、長期金利1.645%で横ばい 方向感乏しい
By ロイター編集
2025年10月1日午後 3:35 GMT+9
『[東京 1日 ロイター] - <15:15> 国債先物は小幅続落、長期金利1.645%で横ばい 方向感乏しい
国債先物中心限月12月限は、前営業日比1銭安の135円78銭とわずかながら続落して取引を終えた。前日比プラス圏で推移した時間も長く、相場の方向感は乏しかった。新発10年国債利回り(長期金利)は同横ばいの1.645%。
きょうの国債先物は、小幅な買い先行でスタート。その後9月調査分の日銀短観が売り材料となりマイナス圏に沈んだが続かず、取引序盤以降はプラス圏で推移。しかし相場に強い方向感は出ず、先物相場は取引終盤に再び小幅マイナスに転じて取引を終えた。』(上記URL先より、以下同様)
ということで同記事のその後を見ると何とかストの方に喧嘩を売られているような記載があるようにも見えますがwwwそれは兎も角として、
『TRADEWEB
OFFER BID 前日比 時間
2年 0.945 0.955 -0.001 15:25
5年 1.225 1.233 0.001 15:25
10年 1.642 1.649 -0.003 15:25
20年 2.602 2.616 0.004 15:26
30年 3.144 3.163 0.015 15:26
40年 3.371 3.393 0.022 15:25』
ということですが、短い方がイマイチ反応していないっぽいのでまあ今回は反応薄って評価だとはおもうのですけれども、ただまあ野口さんの札幌講演、9月会合主な意見、というのを見れば次の利上げって10月にあるかどうかは兎も角としても時間の問題でしょって感じではあるかと思いますので、今後に関してはそもそも論として今次利上げ局面で1%で政策金利調整が終わるのか問題のリプライシングがどうなるか、ってお話になるんじゃないかと思うのですよね。だってガチに2%物価安定目標達成しているんだったら名目政策金利1%が中立金利って経済は何ぼ何でもねえだろということで・・・・・
期末期初で中々手が回らなくて手を付けられていないネタが積みあがる上に、駄文のネタって時間が経つと証文の出し遅れで読み物として成立しないものもあるので甚だ恐縮ですが期末期初進行を成敗しないといけませんわ(滝汗)
2025/10/01
お題「9月会合主な意見は10月の利上げを全然排除しない(むしろやるんじゃねえか位の勢い)内容でしたな」
下期入りということでこれからもよろしくお願いします(^^)
〇9月決定会合主な意見は利上げ提案に対して一蹴ではなく議論があったことを示すかと
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/opinion_2025/opi250919.pdf
金融政策決定会合における主な意見
(2025 年 9 月 18、19 日開催分)
・経済に関しては企業行動と消費と米国経済というお話ですな
まあそりゃそうよという話ではありますが、『T.金融経済情勢に関する意見』の『(経済情勢)』の部分の意見自体は少なかったのですが、
『・ わが国経済は、一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している。先行きは、各国の通商政策等の影響を受けて成長ペースは鈍化するものの、その後は海外経済が緩やかな成長経路に復していくもとで、成長率を高めていくとみられる。』
というのは公表文の公式見解なのでさておきまして、次からの意見が・・・・・
『・ わが国経済の現状は、まずまず堅調である。米を含む食料品の価格上昇の加速が天井を打ち、これまで回復軌道に乗らなかった個人消費が漸く上向きつつある。』
ほうほうそうなのか、という感じですが実際問題として食料品価格に関しては上昇せずとも水準が下がるわけでもないし、何なら10月からも値上げ自体は続くんで大丈夫かね、とは思いますけど。
『・ 企業の積極的な経営姿勢が維持されていることを、短観や企業ヒアリング情報で確認したい。』
ということで今日の短観と今月の支店長会議での報告は注目される所です。
『・ 設備投資を材料に経済情勢を判断する際には、企業内での計画策定と実行のタイミングに大きなズレが生じ、状況が変わり得ることに、留意する必要がある。』
そりゃそうなんだが端折りすぎていて「だから何なのか」がイマイチ分からん。
『・ 米国の関税政策の米国経済や世界経済への影響は、インフレや雇用の急激な悪化という形ではなく、じわじわと時間をかけて出てくる見通しになってきている。』
この点については「だから永遠に様子見をします」という風には読めそうな意見なのですが、ゆうて永遠に様子見してて良いのかという問題があるがそれは物価とか金融政策のパートの部分での考え方によりけりで、「だから永遠に様子見」なのか「そうは言ってもどこかでエイヤーと判断(綺麗な言い方をすればフォワードルッキングに判断、となるw)するべき」という話になっているのか、これだけだとどっちだか分からんですね。
『・ 最大のリスク要因は、米国経済の先行きである。米国の関税政策それ自体による不確実性は低下していくと思われるが、仮に今後、関税によるインフレが米国経済を大きく下押しするようであれば、わが国経済も影響を免れない。』
米国のインフレが米国の消費をコケさせて輸出が落ちるルートが懸念ってのはまあ話は分からんでもないのですが、これも言い出すと無限に様子見ができる(「これから悪影響が出てくるはず」となるから)ので、その点では除く大本営で5本の意見中様子見地蔵が後半3件、手前の2件が積極派ですな。
・物価については高田さん田村さん以外にも物価上振れの二次的波及に言及している人がいるような気がします
次が問題になりそうな物価のお話。『(物価)』ですな。
『・ 消費者物価の基調的な上昇率は、成長ペース鈍化などの影響を受けて伸び悩むものの、その後は、成長率が高まるもとで徐々に高まっていくと予想され、見通し期間後半には「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移すると考えられる。』
最初は常に公表文書通りの大本営なので次に行きます。
『・ 加工食品の大幅な値上げが続いているが、輸入物価の上昇が落ち着いている中でも、一部の企業は積極的な値上げに踏み切っている印象もある。消費者の購買状況次第では、値上げの流れに変化が生じることもあり得る。』
この人の意見は前半は輸入価格上昇の二次的効果が出ているような話になっているのですが、後半は物価高が消費を下押しして企業の価格設定の積極性が落ちる可能性がある、ということで謎の両論併記ですな。
『・ 物価の先行きについては、輸入物価や米などの原材料価格のトレンド、食料品価格への価格転嫁の継続度合い、食料品以外への価格転嫁の広がりの3点に注目している。銘柄米の価格水準は見通し対比でやや強めに持続する可能性があるとみているほか、データやヒアリング情報を踏まえると、食料品価格への価格転嫁の継続性が高まっているように思う。』
現在の物価高を引っ張っている食料品価格の上昇に対して、今の日銀大本営の見解では「これはあくまでも食料品価格というセクターでの上昇であって二次的な波及による一段の物価高の広がりは起きない」という読み筋になっていて(だから食品価格の上昇率が落ち着いて来れば(=価格水準が下がるとは言ってない)物価上昇率は2%を下回る、という見通しなのです)、その大本営見解に対して「それは違くね」というお話をしていますね。つまりは物価上振れリスクの指摘かと。
『・ 食料品価格の上昇の相当部分は米価を起点とするものだが、米価以外の要因に基づく部分もかなりの比重を有する。』
まあそうですね。ただ問題はそれがセカンドランドエフェクトを起こすかどうかなのでその見解も聞きたいところでした。
『・ 基調的な物価上昇率は、2%に向けて緩やかに上昇しているものの、なお2%に至っていないと考えている。そのうえで、食料品価格の上昇が想定以上に長期化した場合には、予想物価上昇率を通じて基調物価を押し上げる可能性がある一方で、家計のコンフィデンスの悪化が個人消費に影響すれば、基調物価を押し下げる方向に作用する可能性もある。』
言ってることは大本営で、こちらは「基調的な物価」の大本営パターンですけど、これ字数制限が元々あるので(たぶん300位)大本営で手分けして入れ込んだ感じなのか、それとも大本営以外の委員が書いているのか、よくわからんですな。
『・ 基調的な物価上昇率には推計の幅や計測誤差もあるため、2%に達したか、伸び悩んでいるかの識別は容易ではない。一方、2%近傍で定着したかを丁寧に確認する必要はあり、モデルからの示唆も含めてみていきたい。』
何かを言っているようでイマイチ良くわからん意見ではある。まあ基調的物価というのがそもそも論としてお気持ちなのでイリュージョンの世界、というのが大いにあるのでしゃーないないのですけど。
でもって物価の意見の最後は高田っちと田村抜刀斎ですね。
『・ 賃上げ定着を受けた国内要因によるインフレ圧力に加え、予想物価上昇率も高まるなど、「物価安定の目標」が概ね実現したと捉えている。既に物価が上がらないノルムが転換し、インフレ期待も引き上がる中、物価上昇の二次的影響が生じやすく、物価の上振れリスクが存在する。』
「「物価安定の目標」が概ね実現した」なので高田さん。
『・ 物価の基調は2%定着に向けて、着実に歩みを続ける公算が大きく、今後の財政政策の影響を含め、上振れリスクも大きい。』
まあこのお二方の見解は順当なのですが、上記のように物価のパートの中では大本営の基本シナリオとは異なった「セカンドラウンドエフェクト」への言及を行った人がいまして、この人が(字数の関係からすると抜刀斎の可能性もありますが)高田さん田村さんへの援護射撃になっているのはほほうと思いました。
・金利引き上げに関する部分は利上げ提案を結構真剣に議論していたような節が読み取れると思いましたが・・・・
『U.金融政策運営に関する意見』ですが、今回はETF等の話もあったので意見の数が多いのですが、金利に関しては何と10個の意見があったのですな。
『・ 経済・物価の見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる。そのうえで、こうした見通しが実現していくかは、不確実性が高い状況が続いていることを踏まえ、予断を持たずに判断していくことが重要である。』
というのは大本営ですが、
『・ 米国の関税率が 15%になっても日本経済に影響はあり、成長率がいったんは鈍化するという見通しは不変である。物価面では、食料品のコストプッシュが収まることで、来年度に2%を下回ると予想される。こうした状況下、今は、現在の金利水準で緩和的な金融環境を維持し、経済をしっかりと支えるべきである。』
ってのが次にあるのですが、そもそも論として「しっかりと支える」じゃなくて「かなり低い実質金利で経済を吹かしている」の間違いじゃろとツッコみたくなるこの「しっかりと支える」ですけど、野口委員辺りが言いそうだと思っていましたが月曜の札幌講演を見るとそうではないようなので、これは執行部のどなたかという感じのようですが・・・・・・
『・ わが国の経済状況という観点だけから判断すれば、前回の利上げから半年以上が経過していることもあり、そろそろ再度の利上げを考えてもいい時期かもしれない。もっとも、米国経済の落ち込みの程度の目途がついていないため、当面の金融政策運営は、現状維持が適当と考える。』
月曜の講演からするとむしろこちらの方が野口さんっぽいですよね、って感じで、「米国がリスクなのでとりあえず様子は見るけど利上げしないと言っている訳ではない」なので既にこの意見の辺りで利上げを排除している訳ではない、のトーンになってきておりまして・・・・・・
『・ 市場にサプライズとなる現時点での利上げは避けるべきである。』
って意見が出ているのがヒエーと思った訳でして、こういう意見が出ているということは、今回の2名の利上げ提案っていうのが別に一蹴されたとかそういう世界なのではなくて、現実に利上げ可能か否か、ってのが結構突っ込んで討議されたことを意味するんですよね、と思いましたがどうでしょうかね(こればかりは決定会合の中での話だから知る由もないですが)。
まあ「市場にサプライズになるからやらない」という考え方に関してはちょっと如何な物かという面もあって、そうなりますと毎度決め打ちして事前織り込みさせないと政策が決まりません、という話になるので、それって結局大本営の思うがままに政策が運営されてしまうことになって、政策委員会の意味が無くなってしまいかねませんので、別に市場にサプライズになるからどうのこうのっていうのは本来は筋違いだと思います、というのは付け加えておきますです、はい。
『・ わが国経済の特徴として、内需が外的な負のショックに対し脆弱な傾向がある。金利の正常化を進める上では、ハードデータをもう少し確認してから判断しても遅くないだろう。』
この意見も別に利上げをするなと言っている訳ではなくて、タイミングとしてまだ早いという話をしているだけですので、最初の方にあった大本営第2号??の「経済をしっかりと支えるべきである」とはニュアンス違うんですよね。
『・ 今後の政策運営に当たっては、各国通商政策の世界経済への影響、米国の金融政策と為替相場の方向性、国内の物価と賃金の見通しの3点を注視していく必要がある。』
まあこれははあそうですなという話ですが、この流れでこう言っているのは「まだ利上げする時期ではない」ってことを言いたいんでしょうかね。
『・ 米国経済の帰趨が見えることを待つことで得られる知見もあるが、国内の物価との関係では待つことのコストも徐々に大きくなっていくので、待つことのコスト・ベネフィットやそれに伴うリスクの比較考量が必要になっていく。』
こちら抜刀斎っぽいのではあるのですが、この先にも抜刀斎チックなのがあるのでもしかしたら抜刀斎と同様に考えている人が1名他にいて、ただしまあ今回は利上げのタイミングじゃないので10月利上げは排除しない人なのかもしれません。
『・ 経済・物価が本行の見通しに対してオントラックであり、大きく軌道を外れなければ、ある程度定期的な間隔で政策金利の水準を調整していくべきであると考えている。この先、米国の関税の影響を含め、3月決算企業の上期決算と通期見通しや短観など、幅広い情報が揃うだろう。』
これですと10月か12月には利上げできますな。
『・ 米国の相互関税賦課以来の不安が後退し、物価見通し実現に向けて海外要因の制約が解消に向かう中、再び利上げスタンスに回帰し、海外対比で低水準の実質金利の調整を行い得る状況と考える。』
こちらは抜刀斎の提案理由と同じなので、もちろんさっきのと合わせて同一人物の可能性はある(もともとこの部分で意見が10本ありますので)のですが、さっきのが抜刀斎と別人28号だとオモロイなと。
『・ 0 .5%までの利上げの経済 全 体 への影響は 極めて 限定的である。上下双方向のリスクがある現時点で、政策金利を一気に引き締める領域まで引き上げるべきではないが、物価の上振れリスクがある中、将来の急激な利上げによるショックを避けるため、中立金利にもう少し近づけておくべきである。』
でもまあこれが利上げ提案と考えれば抜刀斎だったりするので、結局この主な意見を見ると利上げに対して別に排除しないし結構具体的に検討されたというのが読み取れるんじゃなかろうかと思う訳ですが、高田さんなのかも知れないのでそこは分からんですけど、田村さん高田さん以外に2名くらいは利上げをかなり現実的なものとして受け止めている向きがあったし、それ以外でも「今じゃない」という意見はありましたし、という所で、結構威勢の良い内容だったと思います。
・ETFに関してはまあこんなもんですか
ワシ的にはツッコミたいところは多々あるのだが。
『・ 金融機関から買入れた株式の処分を無事終了することができたので、その際のやり方で、あまり間を置かずにETFやJ−REITの売却を開始することが適当である。』
そりゃええんじゃが、だったらとっくの昔の時点で「あんな買入をしていたら処分するときに遼東半島租借もビックリのミレニアム計画になる」っての分かって悪ノリしたとしか思えない買入拡大を実施したって話になると思うのだがそっちの反省の弁は無いのかと小一時間問い詰めたい。
『・ 正常化を量と金利の両面からバランス良く進める上で、今回はバランスシート正常化を優先してもよい。マイナス金利政策の終了や、国債買入れの減額開始から時間が経ち、ETF等の処分にも踏み出すタイミングが来ているようにも思われる。』
今回は、っていうことは次回は利上げするのか(じゃあ何で去年の7月は利上げと輪番減額を同時にぶっこんだのかと小一時間。ってのもあるけどw)
『・ 少なからぬ規模の株式がマーケットに放出され得る状態で存在し続けることは、望ましい状況とはいえない。株式市場に大きな影響を与えない規模でETF等の処分を開始することが適当である。』
後処理としてそういう発想をするのは分かるが、だったらそんな買入が本当に必要だったのか、株価が盛大に上がっていく中での買入継続が本当に必要だったのか、ということをもうちょっと真剣にレビューして頂きたい。
『・ 市場のリスク・プレミアムに影響を与えるために購入したETF等を、市場に影響を与えないように処分していく以上、
処分完了まで長期間かかるのはやむを得ない。』
これも同じですし、そもそもリスクプレミアムはとっくの昔に解消されているのに「一体として効果を発揮する」とかいうフリードマンルール丸無視の屁理屈で漫然とETFの買入を継続していたのではないかという問題について以下同文。
『・ ETF等の処分に際しては、市場の状況に応じ、売却額の一時的な調整や停止を行うことができるとするなど、市場の安定に配慮するための柔軟性も確保すべきである。』
殊更に市場を押し下げようとして売る必要はないと思うがもっとバンバン売れないもんですかねえ。
『・ 株式市場のリスク・プレミアムは正常化している一方、J−REIT市場はリスク・プレミアムが依然として大きいことを踏まえると、売却ペースは相当緩やかにすることが望ましい。』
もちろんリートとマンション価格高騰は直接つながっている話ではないのは承知の上で言いますけど、お前は何を言ってるんだとしか言いようが無い。これ以上緩やかに売ってどうするんだよというか物件の耐用年数を大幅にオーバーした期間で売るってのも何だよそれってイメージなんですけど。