朝のドラめもん

2026/03/16

お題「短国レートやや上昇気味ですな/中立金利下限1%の呪縛をどうコミュニケーションするのやら/デジタル通貨関連のメモ」

これどさくさに紛れて金融所得課税の強化の布石なじゃいのかと思ったんだが・・・・
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20260313-GYT1T00144/
市販薬と成分・効果似る「OTC類似薬」は患者が追加負担、健康保険法など改正案を閣議決定
2026/03/13 11:03

『また、支払い能力に応じた負担を徹底するため、75歳以上の後期高齢者を対象に、株式配当などの金融所得を保険料や窓口負担の算定に反映させる仕組みも盛り込んだ。金融機関に法定調書のオンライン提出を義務づける。現在は確定申告をしなければ、金融所得が反映されず、不公平との指摘が出ていた。』(上記URL先より)


ああそれから話は変わりますがゲンダイオンラインは引きつづき本件攻めますねえ
https://gendai.media/articles/-/165168
2026.03.15
【スクープ】サナエトークン設計者は「玉木トークン」も計画していた…!「国民民主党の躍進に貢献」とうそぶく男の「政界人脈」
河野 嘉誠 ジャーナリスト/ジャーナリスト
週刊現代 講談社/月曜・金曜発売

wwwwwwwww

〇短国3Mは前回前々回と異なり入札後伸びませんでしたがさて・・・・

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20260313.htm
国庫短期証券(第1368回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1368回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号    国庫短期証券(第1368回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日     令和8年3月16日
4.償還期限    令和8年6月15日
5.価格競争入札について
(1)応募額         10兆2,485億円
(2)募入決定額     3兆6,030億7,000万円
(3)募入最低価格     99円80銭6厘0毛
(募入最高利回り)     (0.7796%)
(4)募入最低価格における案分比率    96.2179%
(5)募入平均価格     99円80銭7厘4毛
(募入平均利回り)     (0.7740%)』

ってことで0.7740%/0.7796%になった訳ですが、最近の3Mの推移が、0.7573%/0.7781%⇒0.7715%/0.7836%⇒(イラン戦争)⇒0.7667%/0.7756%⇒0.7740%/0.7796%という流れになったので、金利低下の動きは一応一服したみたいな感じにはなっております。

でもって売買参考統計値ちゃんのほうですが、こちらが
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(3/13引値)
国庫短期証券1364 2026/05/25 平均値単利 0.779
国庫短期証券1365 2026/06/01 平均値単利 0.780
国庫短期証券1366 2026/06/08 平均値単利 0.780←前回債
国庫短期証券1349 2026/06/10 平均値単利 0.780
国庫短期証券1368 2026/06/15 平均値単利 0.780←新発カレント3M

(3/12引値)
国庫短期証券1364 2026/05/25 平均値単利 0.750
国庫短期証券1365 2026/06/01 平均値単利 0.750
国庫短期証券1366 2026/06/08 平均値単利 0.740
国庫短期証券1349 2026/06/10 平均値単利 0.750
国庫短期証券1368 2026/06/15 平均値単利 0.750

ってな訳でして、今回は足切り水準が売参引値にされていまして、ここが過去2回位の3M短国入札と違っているところでして、前回とか前々回に関しては入札段階では0.77%台とかになっていたのですが、入札後はあっさり味で0.76%近辺とかに引けが戻されまして、上記の3/12引値にあるように大体3Mカレント辺りで付利金利髭くらいの引値に置いていた、という推移だったのですけれども、今回世が世なら期末越えの残高調整ニキ&ネキが登場して強くなってもおかしくないような時間帯に入りつつある中で、入札足切りが引けってことは入札後のセカンダリーが盛り上がらんかったというお話だと思いますので、短国方面に避難民があんまり来ないのねという解釈になるのか、それとも4月利上げ見通しが言うほど後退していないから6月半ばの足の銘柄を今の付利金利でフィックスさせるというのもさすがに如何なものかという話なのか、まあ1回だけの入札結果でどうのこうの言うのも何ですが、ただまあ一応3月末近い中で盛り下がってしまったのは平常運転のパターンとはちょっと違うなと思いました、まる。


〇原油価格が上がると日銀のコミュニケーションは難しくなるわけですが

https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-03-15/TBXXIYT96OSJ00
世界の中銀、原油急騰の中で相次ぎ会合へ−インフレ警戒で判断難しく
・FRBとECB、英中銀、日銀など主要中銀が今週政策会合を予定
・米国はなお年内緩和方向、G7の中で例外的−日銀は4月利上げか
Jana Randow
2026年3月15日 at 23:29 JST

『世界の主要中央銀行は今週、イランでの戦争に伴う新たなインフレ圧力に直面する中で会合を開く。各中銀はこの先、利下げの先送り、場合によっては利上げ検討を余儀なくされる可能性がある。』

『現時点で直ちに金融政策が変更されるわけではなさそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行(英中央銀行)はいずれも今週、政策金利を据え置くと予想されている。急騰するエネルギーコストが消費者物価や経済成長にどの程度波及するかを見極めるとみられる。』(上記URL先より、以下同様)

一応整理しておいて発想のたたき台にでもなれば有難いのですが、日本と米国と欧州ではそもそも金融政策の現在地が異なっていて、欧州は「今の政策は中立的」という評価をしているし、米国は「今の政策は(少々)引き締め的」という評価をしているし、日本は「今の政策は(割としっかり)緩和的」という評価をしている、というのがスタートにあるから、物価重視とか景気重視とかいう前にそもそもスタート位置が違うのでして、さすがにまあ皆様におかれましてはその程度はワシに言われんでもわかっとるわという話ですけれども、どうも金利じゃない人に掛かるとそもそもこのスタートの時点がアレというのがありますわな。

でもって先日来申し上げておりますように、日本の場合は「インフレ期待が2%でアンカーされている状態ではなくてインフレ期待を引き上げている最中」ってのがありますから、その点で言えばインフレ対応の意味ではスタートが緩和的であってインフレ期待が不安定な分政策調整は一番急がないといけない立場にある、というお話でしょうね、とは先般来これまた何度も申し上げている通り。

ということで日銀のコミュニケーションとしては、(今回はどこからどう見ても政策据え置きでしょうから政策決定で悩む事は無いのですが)「方向として大規模緩和の縮小を継続する」って旗を降ろさない事が重要で、一昨年8月のようにてめえの利上げに米国雇用統計ショックが不幸にも重なって相場が動いた時のビビリンチョの再来をするのだけは止めてね、ってお話になりますが、これはまあ多分ここまでの植田総裁のトーンを見ますに大丈夫かなとは思っています、まあ大丈夫じゃなかったら円安が飛ぶ飛ぶになってエライコッチャだとは思うのですが、何せ今の政権の経済ブレーン(笑)は円安上等を堂々と予算委員会中央公聴会でもぶっこんでくるという人たちなので、株が下がらない限り円安を見てもビビらない可能性があるのがオソロシスではあります。知らんけど。

あとですね、たぶん今回も話題になると思うのですが「中立金利水準」の話に関してのコミュニケーションは大幅に改善する余地がありまして、何が改善する余地かといえば名目水準の「1%〜2.5%」っていう数字を如何にして引っ込めるかが重要になってくると思うんですよね。

つまりですね、まあ実際には1%に利上げした後に1.25%にワシのべき論としてはちゃっちゃと上げろやと思いますが、ゆうてまた慎重にとか言って4月に利上げしたとてその次が7月になってくれるのかは怪しいもんだとは思ってしまいますけれども、ここで以前言ってた「中立金利のレンジの下限が1%」ってのが猛烈に響いていて、さすがに今や1%で打ち止めと思っている人は金利市場には居ないと思いますが、ゆうてまあ「レンジの下限に来たからこの先の利上げはかなり慎重になるだろう」って何とかストの皆さんは考えてしまいますがなという話ですな。

ただですね、よくよく思い返してみますと、「中立金利の下限が1%」とかいう話っていうのは、

https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2024/data/wp24j09a.pdf
自然利子率の計測をめぐる近年の動向

日本銀行ワーキングペーパーシリーズ
No.24-J-9
2024 年 8 月

って時期の話だし、このペーパーで出しているのは2023年1Q時点の自然利子率の推計値が▲1%〜+0.5%って言ってる話だし、さらに言えばこのWPの表紙に「多角的レビューシリーズ」ってありますのがこれまたアレでして、多角的レビューシリーズって「黒田緩和は間違っておりませんでした」という無謬伝説の補完みたいな立論が多少目に余る(個人の偏見です)という物件が散見される訳でして、まあこれもだした時期がまだ政策金利が0だの0.25%だのという時期に出ている訳ですわな。

・・・・と考えますと、2024年8月の時点で「中立金利は最低でも1.5%」みたいなスタッフペーパーを(しかも上記URL先を見ればわかるように「企画局」スタッフのペーパーでwww)出すのはあまりにも刺激が強い(あの時点では今次利上げ局面ではどこまで利上げ出来るかという市場のコンセンサスが今よりもクッソ低い金利でしたからねえ)訳ですがな。

いやまあ勿論そんな忖度なしで計測した結果で2023年1Q時点での自然利子率の下限が▲1%だったということなんだとは思いますが(超棒読み)それにしたって2023年と今では既に状況が違う訳ですし、大体からして安定成長経済の中で自然利子率▲1%ってのはあり得んだろと考えますと、本来は名目の1%なんぞは壁でも何でもないのですが、とにかく黒田日銀以降(とくにひどくなったのはQQE2以降だし最悪だったのは末期)の日銀の「説明」がこの中立金利水準にしろ、他のものにしろ(例を一つ出すなら「第一の力」「第二の力」ですな)ロバストな説明をしないでその場で都合のいい説明ばっかりするもんだから、後になってこうやって「中立金利の下限が1%」が猛烈に響いてくるということになります。

という訳で、この中立金利の説明、徐々にフェードアウトしているようには見えますが、この辺りの話をどういう風に持って行くのか、持って行けるのかと言った方が正しいですが、中立金利の議論をできるだけ「無かったこと」にする方向にコミュニケーションをとろうとしているか否か、というのは「1%よりも先の利上げに対するやる気」を測るバロメーターになるんじゃないかと思いますがどうでしょうかね。

いずれにしましても、さっきの記事に戻りますけど

『FRBによる利下げは、なお見込まれている。中東情勢に起因するインフレリスクより、米労働市場に表れている亀裂の方が大きな懸念材料となっているためだ。ただ、今週の会合での引き下げは想定されていない。』

『2026年中の利下げはもはや完全には織り込まれていないが、FRBは依然として緩和方向に傾くとみられており、その点で米国は主要7カ国(G7)の中で例外的だ。』

とのことですがインフレ飛んだら利上げになる可能性は普通にあり得るとは思うのですが、まだリスクシナリオの域をでないんですね。

『一方、欧州では事情が異なる。市場は、米国とイスラエルがイランを攻撃する直前まで、英中銀が3月に利下げを行う確率を約80%とみていたが、現在は据え置きが予想されている。ゴールドマン・サックスなどのエコノミストらは年内の利下げを引き続き予想しているが、市場はむしろ利上げの可能性を織り込み始めている。』

『ユーロ圏の経済成長は英国に比べてやや底堅い。ECBは19日の会合で政策金利を据え置く見通しだが、市場ではいずれ対応を迫られるとの見方が強く、年内1、2回の利上げを織り込んでいる。』

英国はさておきましてECBは先週ネタにしたシュナーベルの講演からどう見てもインフレファイターですなとは思いました。


〇デジタル通貨に関する会議のメモだけ

https://www.boj.or.jp/paym/digital/dig260312a.pdf
中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」第 10 回会合の議事要旨

『1.開催要領
(日時)2026 年 2 月 2 日(月)13 時 00 分〜15 時 00 分
(形式)Web会議形式
(参加者)別紙』

色々とお話があっておもろいのですが、最後の方にあった部分だけとりあえず引用します。最後の方になりまして4ページになりますが、


『(全国銀行協会)
2点申し上げたい。1点目は、CBDCに関する関係府省庁・日本銀行連絡会議において、預金取扱機関に配慮した議論を進めていただき、感謝申し上げたい。第7回幹事会で議論された「預金との共存」について、CBDCの保有額に上限を設ける形で預金からの資金シフトを抑制し、金融システムへの悪影響を抑える方向性に異存はない。もっとも、一例として個人間決済と法人間決済では取引金額が大きく異なると考えられ、それぞれの取引の特性を踏まえた上限額の設定や上限超過分への対応の柔軟化など、バランスの取れた検討をお願いしたい。』

『 2点目は、仲介機関の役割に関して、業務上の負担軽減策や長期的な持続可能性を意識したインセンティブ設計が重要だろう。特に、短期的な投資効果を勘案して、仲介機関の参加が自発的に促されるようなインセンティブ設計が重要となるのはないか。持続可能なCBDCエコシステムを構築するうえで、こうした視点に基づく議論を深めていくことが必要であり、銀行界の声を説明するような場を設けていただけるとありがたい。』

2点目はさておき、1点目は思いっきり「金融機関の信用創造」にかかわる部分になってますが、マイナス金利だのゼロ金利だのという時代には意外にスルーされ気味だったのでいい話だなあと思ったのでメモだけ。

ちなみに、

『(財務省)
預金とCBDCの共存に関して、信用創造機能への影響を小さくした上で、決済手段として両者をどのように調和させるかという点は、非常に重要な論点だと考えている。また、おっしゃる通りインセンティブ設計は重要で、仲介機関のコストを小さくしながら、CBDCを扱うことでメリットが享受できるような仕組みについて、銀行界の方々とも議論しながら検討を進めて参りたい。』

ということで財務省(と日銀)は当然ながら認識しているのでまあそれ自体は大丈夫だとは思っておりますけど。

ということで今朝はこの辺で勘弁



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