朝のドラめもん

2026/02/25

お題「高市植田会談の話が今更すっぱ抜かれるなど/短国が4月利上げムーブ/マニアックなペーパーがあったのでご紹介」

ワロタ
https://bunshun.jp/denshiban/articles/b13429
高市早苗首相が「当選祝い」カタログギフトを衆院議員に配っていた!
「週刊文春」取材に複数の事務所が受領を認める《政策秘書の実弟が議員会館で…》
「週刊文春」編集部
2026/02/24 NEW SCOOP!

ついこの前ゲルがやって叩かれた奴じゃないですかヤダー、ということでゲルの場合はどうなったかと言いますと、

https://www.sankei.com/article/20250313-3ZA5XN3DXFNAZGM73JUFWAB5DI/
石破茂首相側が1期生15人に商品券10万円相当を配布 全員が返却
2025/3/14 00:27
政治 政策

まあ法的に問題があるのかというと問題は無いと解釈するのが妥当なのですが、ゲルの時に騒ぎにはなったのにこれってのが何んともかんとも。

ところでゲルの時にとある先生はこのように仰せでしたwwwwww
https://mainichi.jp/articles/20250314/k00/00m/010/059000c
自民・西田昌司氏「退陣されるのが正解」 石破首相の商品券配布
政治 速報
毎日新聞
2025/3/14 10:37(最終更新 3/14 10:37)
有料記事


〇高市植田会談の毎日新聞報道で高市さん「まるで成長していない」のが良くわかりましたwww

ご案内の通りですが昨日16時に毎日新聞がぶっこ抜いて来ました
https://mainichi.jp/articles/20260224/k00/00m/020/128000c
高市首相、追加利上げに難色示す 日銀・植田総裁との会談で
スクープ 経済 速報
金融政策・財政
毎日新聞
2026/2/24 16:00(最終更新 2/24 22:28)
949文字

こちらは有料記事ではないのは毎日新聞エライぞと思いましたので謹んで引用。

『高市早苗首相が日銀の植田和男総裁と16日に会談した際、追加利上げに難色を示していたことが分かった。複数の関係者が毎日新聞の取材に明らかにした。日銀は「金融正常化」や円安対応で追加利上げが必要との認識だが、衆院選圧勝で政権基盤を固めた首相との関係で、難しい対応を迫られそうだ。』(上記URL先より、以下同様)

とまあそういう解釈になるのが本筋とは相成るのですが、そもそも論として日銀が官邸を引っ張って正常化路線に行く、などという気合が著しく欠如しているのは例のパウエル賛同署名問題で自ら「ご相談」にいってしまう(署名しないことにして「ご報告」だった方がまだマシまであるわwww)というプレイからも良くわかる訳ですので、この解説は本筋としては正しいのですが、まあ記事の先を見てみますと、

『首相と植田氏は16日、首相官邸で約15分会談した。首相は18日の記者会見で「経済・金融情勢に関する定期的な意見交換の一環として行ったもので、それ以上の具体的なやり取りについてコメントは差し控える」と述べ、具体的な内容について言及を避けた。そのうえで「日銀には引き続き政府と密接に連携を図って、コストプッシュではなく賃金上昇を伴った2%の物価安定目標の実現に向け、適切な金融政策を期待している」と述べていた。』

ということですので、高市総理は「コストプッシュではない物価上昇の実現を期待している」とのことで、まことに結構なお話でして、そうなんだったら円安を助長する過度な金融緩和はダメだと思うので利上げに対してお墨付きでも与えたと思えばさにあらず、

『一方、植田氏は16日の会談後、記者団に「具体的な内容は話せないが、細かい定期的な一般的な意見交換ということでお会いした」と説明。首相から金融政策についての要望は「特になかった」と述べていた。』

10分の会談で意見交換もあったもんじゃないとは思いましたが、

『だが、複数の関係者によると、首相は追加利上げに難色を示した。具体的な発言内容は不明だが、「(2025年11月の)前回の会談の時より厳しい態度だった」という。』

ということですので、単に恫喝をするための会談だったんじゃねえのかという疑惑は捨てきれない訳でございますが、これ辛うじて救いがあるとすれば、ソースの「複数の関係者」のコメントでして、「前回の会談の時より厳しい態度だった」という部分でして、何せ12月には利上げを実施している訳でして、前回の会談ってのが11月18日でした、という日程なので、どっからどう見ても前回の会談では利上げの方向性とか「賃金の初動のモメンタム」を確認したら利上げは近いですよ、ってお話をしてたでしょうなあ、と思いますと、この部分を最大限正常化ワッショイ方向にアクロバット解釈をすると「間もなく利上げするぞと言っていた時よりは利上げに対して難色を示した」というお話なので、そうであれば予算案審議中の3月会合の利上げに難色を示しただけで4月や6月といった利上げの方向性に難色を示したのではないのでは、というアクロバット解釈も不可能ではないかと。

・・・などと無理やり解釈してみましたが、まあ「利上げはアホ」「円安でホクホク」の高市大先生のことですから、単に選挙で大勝利して調子に乗って早速地金が出てきました、って話と読むほうがどう見ても妥当で、地金が出て円安上等金融緩和で高圧経済の高圧経済音頭を踊りだすの巻という話ではありますな。

まあ当然ながら
https://jp.reuters.com/markets/japan/BZB5MAI4ZFNC7PP3LTHBI3E7OI-2026-02-24/
〔マーケットアイ〕外為:ドル155円後半に急伸、高市首相が追加利上げに難色と報道
ロイター編集
2026年2月24日午後 4:30 GMT+9

『[東京 24日 ロイター] - <16:29> ドル155円後半に急伸、高市首相が追加利上げに難色と報道

ドル/円は午後4時過ぎに155円後半へと急伸する場面があった。毎日新聞電子版が24日午後、高市早苗首相が日銀の植田和男総裁と16日に会談した際、追加利上げに難色を示していたことが分かったと報じ、手掛かりになった。

155円付近を推移していたドルは、報道を受けて短時間で155円90銭台に急伸した。20日高値(155円64銭)を上抜けたことで「ストップロス(損切り注文)を巻き込んで上昇に弾みがついたようだ」(国内証券のアナリスト)とみられている。』(上記URL先より)

ドル円まだましな方で、対ユーロとか見てたらもっと円安の威勢が良かったように見えますが、ドル円も156円20銭レベルとかにドル高になっていて、これはベッセントも憤怒としか言いようが無い展開になっておられて実におもしろくなってまいりましたという所ではあります。まあ皆様もご案内のように、こうやって円安が進行しだすと結局のところは政治的に円安容認が持たない、というのが最近の風潮でありますので、過度な円安進行を助長する過度な金融緩和の長期化はイクナイとなって、利上げが却って早まるまでアリエール、とアタクシは考えてしまいますな、うんうん。


しかしまあ何ですな、何で1週間後になってこんなの出たんだという所でして、力関係から言ってこれさすがに日銀からお漏らしってのは無いと思うので(官邸が黙っているのを日銀がポロリで抜かれて円安進行、が怪しからんと言われたら日銀死亡だから)官邸方面なんですが、もしかして今日審議委員候補の提示があるという段取りらしいので、その前日に審議委員候補に釘を差そうとかそんな感じですかねえとか妄想してみたんですが、何で1週間経ってから出たのというのは考察の対象になる話だなとは思いました。

なお、万が一の可能性としては日銀サイドからランボー怒りの公益通報というのがあって、これが出ると円安が進行するので利上げ路線への容認に転じる可能性に賭けて捨て身の自爆特攻というのは無くは無いですが、そもそもそんな自爆特攻をする根性があったらパウちゃん署名の時に事前相談なんかしませんがなというお話ではありますなwww


〇短国方面は綺麗に4月利上げムーブになっているのですが・・・・・・

昨日の短国引けちゃんを売参ちゃんから見ますと
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html


(2/24引値)
国庫短期証券1356 2026/04/20 平均値単利 0.705
国庫短期証券1358 2026/04/27 平均値単利 0.705
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.760
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.760
国庫短期証券1360 2026/05/11 平均値単利 0.759
国庫短期証券1362 2026/05/18 平均値単利 0.759
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.760
国庫短期証券1364 2026/05/25 平均値単利 0.765←カレント3M
国庫短期証券1365 2026/06/01 平均値単利 0.765←明後日入札の新発3MWI

(2/20引値)
国庫短期証券1356 2026/04/20 平均値単利 0.704
国庫短期証券1358 2026/04/27 平均値単利 0.705
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.759
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.715
国庫短期証券1360 2026/05/11 平均値単利 0.710
国庫短期証券1362 2026/05/18 平均値単利 0.720
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.725
国庫短期証券1364 2026/05/25 平均値単利 0.765
国庫短期証券1365 2026/06/01 平均値単利 0.765

昨日ネタにするときに4月償還と5月償還の段差の部分をネタにしなかったのですが、ご覧の通りで20日って(既報の通り)新発3Mが0.77%台まで足が伸びるという結果になったのですが、ゆうてまあ手前の銘柄はその前までの0.7%台前半ムーブで、1359回債だけ何故か変態引値になっていて、それをのぞいてみれば4月償還と5月償還の間ってそんなに段差があった訳でもないんですな。

・・・と思ったら昨日は5月償還銘柄の引値が軒並み修正されていて、1359回債の変態引値(とカレント3M引値)の方に他の銘柄が収斂するという現象が発生しまして、4月足と5月足で明確に差がつく格好に始めてなったなあという感じです。ご案内の通り4月会合で利上げをした場合には当座預金付利金利の新金利適用が4/30からになる筈ですので、大変に美しい4月利上げ織り込みムーブになってきた(本来は4月利上げを完璧に織り込むなら新金利が適用される時間が5月頭と5月ケツではだいぶ違うのでそこではカーブが立たないとおかしいのですが、今の短国市場はそんな気の利いた市場ではないwww)という感じです。

なお一方で債券市場ちゃんの方では寧ろ利上げ観測が後ろに行き気味で推移している、というのが最近の動きな上に、昨日引け後の毎日新聞報道でも債券先物はホイホイと上昇していたので、相変わらず短国方面と債券方面のムーブはシンクロしませんなあと思いました。

ああそれから昨日夕方は債券先物ホイホイと上昇していましたが、利上げが遅れれば円安に振れやすくなるじゃろ、という点もそうだし、高市さんが地金を出してきました、と考えたとしてもそうなんですが、それは「高市トレード」をしなきゃ、って話にならんのかね、とホイホイ上がる債券先物を見ながら???とは思ったのだけは申し上げておきましょう。(あとついでにですが、短国の3月足の引値が妙に強くなっていましたな、避難民ムーブなのかしら・・・)



〇さて今日は日銀審議委員人事案の提示ですよ(出てから考えますがw)

ロイター為替市場解説さん、さっきの記事の1時間後にはこのネタをピックアップとな
https://jp.reuters.com/markets/japan/TT2G3T5Y6FOR7B73BUD2DV4QVE-2026-02-24/
〔マーケットアイ〕外為:ドル一時156円台に上昇、2月10日以来 日銀同意人事に関心
ロイター編集
2026年2月24日午後 5:17 GMT+9

『[東京 24日 ロイター] - <16:45> ドル一時156円台に上昇、2月10日以来 日銀同意人事に関心 

ドルは首相が追加利上げに難色を示したとの報道を受け、日銀の金融正常化シナリオが巻き戻される形で上昇に弾みがつき、一時156円台に上昇した。156円台は2月10日以来の高水準となる。

政府が日銀審議委員を含めた国会同意人事案を25日に提示するとみられており、市場の関心が集まっている。リフレ派(緩和重視)の色彩が強まれば一段の円安、逆にタカ派的な人選なら円高への揺り戻しとなり、ボラティリティーが高まる可能性がある。』(上記URL先より、以下同様)

ということで、本日は国会同意人事案が出るようで、今日の正午過ぎに提示されるとのことですが、先ほども申し上げましたように、高市植田会談での釘差しムーブのポロリはノミネートされた人への釘差しムーブということで昨日出たとか滅茶苦茶穿った読み方をしますと、存外リフレ馬鹿じゃないのが選ばれるのかもしれないなあとか思ったり思わなかったりしております。

まあ見世物としての観点では狂信的リフレ派がノミネートされて円安ぶっとんだ方が面白いのですが、いずれにしても人事案提示されてからのお楽しみということですな。

本件とは別ですがロイターさんの上記記事には

『156円の節目を上抜けたこともあり、目先はひとまず上方向を試す可能性が意識されている。一方、財政懸念で円金利上昇と円安が併存していた2月上旬までとは異なり、金利が落ち着いた動きとなっていることで、当時ほどには円売りを仕掛けやすい地合いではないとの見方もある。』

って説明があったのですが、翻って考えますに、昨日ネタにした1月FOMC議事要旨の中で指摘されていた「米国経済のリスク要因」の部分で「A few participants noted the need to monitor potential spillovers from volatility in global bond markets and foreign exchange.」ってのがあったように、円安ドル高が日本の債券市場のあばばばばームーブを伴って発生したという流れがあって、その流れを止めるのは米国へのスピルオーバーによる不具合の発生を事前抑止するという良い話である、とまあそんな認識があるのであれば、円安円債安の展開に対してベッセント砲が炸裂するのも米国の利益になりますが、債券高の中で円安になる分には別に債券市場の混乱が米国にスピルオーバーするとかそういう話じゃないから、ベッセントも放置プレイ、ってことにならんのかな、とも思いました。知らんけど。


〇久々にこの手のマニア調査研究が出てきて大変にうれしいのでご紹介

といっても中身のご紹介するには結構な読み込みが必要ですが、

https://www.imes.boj.or.jp/research/abstracts/japanese/26-J-02.html
ディスカッションペーパーシリーズ(日本語版) 2026-J-2
個別決済方式の内国為替:1880-1943
小池良司

アタクシこういう歴史ネタ大好きなんですよ、ということで要旨のページを引用しますと、

『1880年頃から1943年までの約60年間、わが国の内国為替の決済は、現代の集中決済と異なり、個別決済方式であった。』

ほうほうそうですか、と思いましたが昭和金融恐慌の時は個別決済方式だったんですなそう考えると。

『本稿は当時の内国為替ネットワークを、これまで未活用の歴史データを発掘しつつネットワーク分析の手法を用いて定量的に概観する。』

はい。

『1880年から1893年で全国の店舗間を結ぶ関係線数は約6倍に増え、ネットワークの密度も増した。為替ネットワークは1900年代と1910年代にさらに拡大したあと、1920年代から関係線の整理が進んだ。もっとも、1933年の主な東京所在店舖の関係線数は、1920年代の経済停滞や1930年代初の昭和恐慌を経たあとでも、1893年の約2-3倍の水準にあったと試算された。ネットワーク全体の密接化には、一部の主要行や地方銀行がコルレス関係線数を多数、かつ、店舗間をなるべく少ない数で辿れるように設けたことが寄与していた。』

個別決済だから内国為替でもコルレス銀行方式だったんですね。

『日本銀行も、限られた関係線数ながら店舗間を少ない数で橋渡しする位置にいた。一部の主要行は、為替事務が低収益だったにもかかわらず、店舗数での規模の利益を求め顧客サービスとして為替事務を拡大・継続したと考えられる。』

キーワード:内国為替、歴史データ、ネットワーク分析

でもってPDF52枚分の本編はこちらでして、
https://www.imes.boj.or.jp/research/papers/japanese/26-J-02.pdf
個別決済方式の内国為替:1880-1943

まあこれ読んでワクワクする人というのも多分一種の変態だと思いますので万人にお勧めできる代物ではないのですが、『2.先行研究』とか『3.1880-1943 年の個別決済方式の特徴』を読みながらウホウホと喜んでしまうし、何なら文献読みたいと思ってしまう程度にアタクシは変態自認ですが、ちょっとでも琴線に引っかかったら読んで味噌。


ああそれから
https://www.boj.or.jp/research/imes/dps/dps26_e.htm
金融研究所ディスカッション・ペーパー・シリーズ(E-Series : 英語版)
2026年収録分

https://www.imes.boj.or.jp/research/abstracts/english/26-E-02.html
Discussion Paper Series 2026-E-2
Full Text[1,256 KB PDF]
Mind the Gap When Exiting Low-for-Long
Wataru Hagio, Daisuke Ikeda, Koji Takahashi, Keisuke Yoshida

ってのも新着にありますが、こちらは先般の金研コンファランス

https://www.imes.boj.or.jp/en/conference/2025confsppa.html
2025 BOJ-IMES Conference
New Challenges for Monetary Policy
May 27-28, 2025
Institute for Monetary and Economic Studies, Bank of Japan

の中の

Session 4: Mind the Gap When Exiting Low-for-Long
Chairperson: Stephen Murchison, Bank of Canada
Paper Presenter Daisuke Ikeda, Bank of Japan
(English〈DPS〉[1,256 KB PDF])
Discussant:
Spencer Krane, Federal Reserve Bank of Chicago

のペーパーになると思われます(まだ読んでない)


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