朝のドラめもん

2026/01/30

お題「短国の5月6月償還の引値が地味に上昇傾向とな/総裁会見ネタの物価見通し部分も味わいがあるので」

ほほう
https://www.afpbb.com/articles/-/3619995
中国大使、オーストラリアに警告 ダーウィン港買い戻すなら「中国企業の利益を守るため行動」
2026年1月29日 12:37 発信地:シドニー/オーストラリア [ オーストラリア アジア・オセアニア ]

『【1月29日 AFP】中国の肖千駐オーストラリア大使は28日、オーストラリアが北部の戦略的な要衝ダーウィン港の管理権を中国企業から強制的に買い戻すなら、中国は自国企業の利益を守るために行動すると警告した。』(上記URL先より、以下同様)

あらあらまあまあと思ったのがそもそも論として・・・・・

『中国企業「嵐橋集団(ランドブリッジ)」は2015年、北部準州との間でダーウィン港を99年間賃借する契約を結んだ。この契約は広く批判され、インフラ売却に対する監視体制が強化された。』

99年間・・・・香港・・・・遼東半島・・・・・あ、あたまが・・・・・

って言っても香港とか遼東半島みたいに武力で強奪したんじゃないんだからそもそも売った方がアホウの極みとしか言いようが無い訳ですが・・・・・

〇長期債は連日ヘラっているとしか言いようが無い相場ですが地味に短国ちゃん

一応長期債
https://jp.reuters.com/markets/japan/6TDCB6VHEBPCFK5TJLC22UTXP4-2026-01-29/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反落、長期金利2.245% 弱めの日銀オペ結果が重し
ロイター編集
2026年1月29日午後 3:26 GMT+9

ということでしたが、

『国債先物中心限月3月限は前営業日比20銭安の131円52銭と反落して取引を終えた。根強い財政拡張懸念や日銀の国債買入れオペが弱めの結果となったこと受けて、国債先物は売りが優勢だった。新発10年国債利回り(長期金利)は同1.0ベーシスポイント(bp)上昇の2.245%。』(上記URL先より、以下同様)

っていってますけど財政懸念なら超長期ツイストフラットせんじゃろというお話でして、

『    OFFER  BID   前日比 
2年   1.249  1.256   0.011  15:10
5年   1.67   1.68   0.013  15:03
10年  2.244  2.251   0.017  15:05
20年  3.156  3.166  -0.005  15:08
30年  3.617  3.628  -0.007  15:13
40年  3.858  3.869  -0.036  15:02』

とおいうことで40年は入札前にクソ弱くしておいて入札堅調以降確り、という流れのの余波なのかもしれませんが、財政懸念で超長期がえっさほいさと強くなることもねえだろということで何かここもとメンヘラ相場の風情を醸し出しておられますなという印象ですがどうなってるんだか。


・・・・という中ですが足元では短国ちゃんが地味にですねえ、

売買参考統計値
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(1/29引値)
国庫短期証券1358 2026/04/27 平均値単利 0.745←3Mカレント
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.750←今日入札の新発3M
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.785
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.810
国庫短期証券1349 2026/06/10 平均値単利 0.810
国庫短期証券1313 2026/06/22 平均値単利 0.820
国庫短期証券1354 2026/07/10 平均値単利 0.820←6Mカレント

(1/28引値)
国庫短期証券1358 2026/04/27 平均値単利 0.745
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.750
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.750
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.769
国庫短期証券1349 2026/06/10 平均値単利 0.770
国庫短期証券1313 2026/06/22 平均値単利 0.800
国庫短期証券1354 2026/07/10 平均値単利 0.810

(1/27引値)
国庫短期証券1358 2026/04/27 平均値単利 0.745
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.750
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.750
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.769
国庫短期証券1349 2026/06/10 平均値単利 0.770
国庫短期証券1313 2026/06/22 平均値単利 0.800
国庫短期証券1354 2026/07/10 平均値単利 0.810

6Mに近い方は元々80b台に乗っていたのですが、ご覧の通りで4か月5か月辺りの短国の引値、と言いましてもこの辺って流動玉が薄いゾーンだから中々分かりにくい所ではあるのですが、5月後半償還とか6月償還銘柄の気配が地味に甘くなってきておりまして、もともと短国って需給の関係もあって先行きの利上げの織り込みが常に足りなさめで推移しやすい(その逆が交付税特会借入)のですが、その短国ちゃんですら5月後半以降の銘柄の引値が調整されてきておりまして、短国ですらこれというのは4月利上げの織り込み浸透が進んでいるということを意味するんじゃなかろうかと思ったのですが違いますかねえというお話。

ただまあ今日の新発に関しては足が5/7なので4月の利上げを食らったとて付利が100bpになるのは4/30以降ということですから、3月利上げまで織り込みに行くとなると調整の余地はありそうですけれども、4月利上げだと思った場合に足元の付利水準よりも高い水準に利回りが上がってくるとさすがにそこはガチの運用としても国債であるというプレミアムを勘案したらニーズがありそうなもんのような気がする(あくまでも個人の感想です)ので、今日の3Mの利回り自体は4月会合跨ぐとは言え4月利上げ織り込みのガチ度合いを見るのにはイマイチさんだと思いますけど、2月以降の3Mの入札がどうなるのかというのも見どころになってきたようなきがせんでもありませんな(とか言って3月利上げをうっかり織り込むと話の前提が変わりますが、笑)。



〇ノロノロとやっておりまして恐縮ですが総裁会見

https://www.boj.or.jp/about/press/kaiken_2026/kk260126a.pdf
総裁記者会見
――2026年1月23日(金)午後3時30分から約60分

・事実上手前の物価を盛大に上方修正した件については突っ込み不足が残念でした

前半の方でこういう質疑があったのですが、

『(問)過去のご発言から大きく二点伺います。まず一点目なんですけれども、私もちょっと今後の利上げペースを伺います。展望レポートを公開した半年前の会見で、日銀の展望は見誤って、インフレ率が見通しより高く推移してしまった場合は、利上げペースを速めるということをおっしゃっていましたが、現状はそのような状況に入っていないのか、トランプ関税公表前の見通しに予測数値が戻りつつあったりですとか上振れたりする中で、今の政策スタンスを伺えればと思います。(後半割愛)』

この質問が実に惜しくて、「トランプ関税公表前の見通しに予測数値が戻りつつある」だけではなく、政府の物価抑制政策が入ってきていて、その政策効果込みでの見通し数値なので、思いっきり「見誤ってインフレ率が見通しより高く推移してしまった場合」っぽい状況になっているんですよ。

まあこれ昨年出した物価見通しがトランプ関税の影響を過大に見積もった、あるいは利上げを先送りしたいというお気持ちを反映した(のかどうかは知りませんがwww)せいなのかはともかく、弱すぎたってことでしたねという事でもあるのですが、さて総裁どう回答したかと言いますと、

『(答)まず、例えば、私どものそれまでの見通しを上回って、現実の物価が高い上昇率を示しているような状況かどうかという趣旨のご質問だったと思いますけれども、今回の見通しを 10 月の展望レポートの見通しと比べますと、物価の見通しのところは、概ね同じかコアコアのところが少し上方修正になっている程度でありまして、』

おいこらちょっと待て(さすがにこれはリアタイで聞いてて思わず「ウソツケー」って声が出ましたw)という話で、「実は12月の利上げの時には状況の改善を受けて物価の見通しを引き上げていたんですけれども特に数値で出していませんでしたです、でもってその時の見通しに対してオンラインなんですよ〜」と説明すればうさん臭さはあっても説明としては筋が通っているのですが、10月展望と比較した場合には価格抑制策モリモリでの想定になっている分だけ上方修正してるじゃろというお話な訳でして、もうちょっと真面目に答えて頂きたいと思いました。

『われわれの見通しを、大幅に物価が超えて、それを追いかけるかたちで物価見通しがどんどん上がっているという状況ではないというふうに考えています。』

これまたややこしいのは従来の見通しが「一旦弱含んだ後に上がる」とかいう形にしていたので、この一旦弱含むの期間が今回無くなったわけですからショートカットされているんだから利上げその分前倒しになる筈だろという話なんですけれども、その辺を説明しないで「ビハインドじゃない」というのもまあ説明したら市場の利上げペースが前倒しになって、あの時点においては長期金利が跳ねるのがコワイヨーというのがあった、というお家の事情は分からんでもないですが、展望レポートで示している見通しってのは「一旦弱含みの期間があるから政策修正(利上げ)はその期間があることを込みで考えていきましょう」だったのが今回の見通しでは変更になっている、というのを思いっきり意味していて、まあそれが債券市場に浸透してきたのも4月利上げ観測の強まりに反映しているんだとは思うのですけれども、日銀の説明がこの辺りをだましだましというかおっかなびっくりというか、単純に間違えたと言ったら死ぬ病なのかはわかりませんけれども、どこまで逝っても「見通しを外した」と言わない仕様になっているから説明と展望レポート基本的見解の内容が整合性が取れなくなってしまうのよね、とは思いました。

でまあこの整合性の取れなささが今回の総裁記者会見で言えば、総裁発言がハトハトでしたという認識なってしまって、それなりに展望レポート基本的見解が出た時には債券市場とかは「あれこの展望の内容なら利上げ前倒しもあってもおかしくないじゃん」となっていたのですが、総裁会見でズッコケ三銃士になってしまったという話だし、為替ちゃんの方で円安がホイホイ逝ってしまった要因でもあったように思えます。

匙加減難しくて色々と考えてる、ってのはまあ理解できるんですけど、もうちょっとこう「トランプ関税の影響をちょっと悲観的に見ていたけど思ったほどの事は無かったですので元の軌道に戻しましょう」くらいの正直な説明してくれよとは思いますし、そうじゃない蒟蒻問答コミュニケーションするから日銀文学とか言われるんだゾとは思いました、あくまでも個人の感想ですけど、

でもってすいません、総裁の回答の続きがありまして、

『ただし、12 月の時点での考え方ですけれども、その時点までに持っていた物価の見通しが実現される可能性がだんだん高まってきたので利上げをしたという、これまでの考え方に基づいて、ということでございます。(後半割愛)』

この説明ももうちょっとこう何とかならんのか、というのがありまして、この「物価の見通し」ってのは、恐らく何ですけど、「2%物価目標を安定的に達成できるようになる」という方の見通しの話をしていまして、つまりは「2%物価目標達成に向けた確度が高まったから政策調整をした」というお話になるんですけど、この質疑応答の最初のほうにありますように、「見通し」が意味する所が展望レポートにおける物価見通し達成までの中間パスも意味するような説明がチョイチョイと入ってしまうのが話をややこしくする所以だと思うのですよ。

たぶんなんですけど、これ整理すると「2%物価目標達成するでしょう」っていう見通しに関しては目先の中立金利がどうしたこうしたとは関係なくて、2%物価目標が達成された一種の均衡状態に向けた政策調整を進めていく、って話になって、手前の経済物価見通しはその調整のペースを考える上で使うもの、という話だと思うのですが、意図的だか無意識だかにこの辺りが混同されてしまうので(日銀は意図的にやって煙に巻いている感がありますがwww)市場も解釈に困っているというところなのかな、とか思ったり思わなかったりしました。


でもって先の方でこんな質疑があったのですが、

『(問)政府の物価高対策の効果が見込まれる中で、展望レポートでは、先ほどもちょっと質問でありましたが、コアCPIが概ね横ばい、ただコアコアの方がですね、ちょっと前回比で引き上げられているというかたちなんですけれども、この短期間で、もし基調物価に関するご認識に多少の変化があったのであれば、教えて頂けたら幸いです。』

基調物価上げているんだし、そこに高校無償化とか給食費無償化も入っているんだからさらにあがっているよね、というお話なんですけど当然ながら植田さんそこは華麗にスルーしまして、

『(答)経済対策の基調物価への影響ですけれども、前回でも申し上げていたかとは思いますけれども、物価高対策が可処分所得にプラスの影響を与えて、消費を下支えする、それから様々な成長促進策等が経済を下支えして、ということで、どちらも成長率にプラスの影響を与えるというところを通じて、基調的物価にはプラスの影響を与えるという点は、12 月時点でも、われわれ、そういうふうに考えていたところでございます。今回はそれを定量的に把握して、それも含めて物価見通しを作ったところ、こういう姿になったということでございます。』

割とガッツリ上方修正していますよ、とは言っていないのがいつもの奴ですわと思いますし、そもそもこういう回答ができるなら何でさっきの質問の時に「今回の見通しを 10 月の展望レポートの見通しと比べますと、物価の見通しのところは、概ね同じかコアコアのところが少し上方修正になっている程度でありまして」って言ってるんだよおいおいおい、って所であります。

まあ当然これ説明にペテン成分が入っていることくらい植田さんにしろ想定問答作成大本営にしろ確信犯でやっているでしょうというのは想像するに難くない訳でして、これすなわち「今回の展望レポートは特に物価に対して結構な強気化をして何なら利上げペースの前倒し(そもそも関税の影響ガーで途中パスしていますしおすし)も可能」という作りになっているのですけれども、それを前面に出すのは一昨年7月会合のトラウマもありますし、時あたかも衆議院解散の日でもあるのでその辺りは静かにしておきましょう、というコミュニケーション上の配慮があった、というお話で、まあ市場はちゃんと展望レポートの紙の方を見て察してください、ってことだったんでしょうなあというのは把握しました。

でまあそれが実際問題この先利上げが前倒しになるのかどうか、についての本音がどっちなのかはこちとら知りようが無いので、まあこれからのコミュニケーション次第ではありますけれども・・・・・・・・

最後の方にこういう質問もありました。

『(問)ヘッドラインの物価上昇率が 2%をいったん下回る時期に関してちょっとお聞きしたいんですが、前回の展望レポートではこの表現が今年度前半にかけてという表現だったのが、私の記憶する限り、前回 12 月の記者会見から今年前半にはという言い方に変えられたと思うんですが、今後、この今年前半という表現も更に前倒しされて、つまり物価上昇率が 2%を下回る状態がより早く終わってしまう可能性について、どのようにお考えになってるでしょうか。』

『(答)ヘッドラインが 2%を切る時期については、割ともうすぐだと思います。それが2[%]を切った後どれくらいの期間 2[%]を下回ったままでいるかということについては、きわめて不確実性がまだ高いというふうに思っております。その期間の長さについて、短くしているとか、長くしているとか、そういう変化があったわけではございません。』

うーんなんか質疑が噛み合っていない(わざとやってるとは思いますが)という感じで、アクチュアルの物価が2%切っている時間自体は(見通し数値は同じだから)変わらないにしても、そこに政府の物価抑制策が乗っかっている分についての政策インプリケーションはいかに、って感じで聞いていただけるともうちょっと答えに困ったんじゃないかとは思うのですが、今回のこの物価がらみの説明って、実際には結構な上方修正を手前の方でやっているのを如何にして目立たないようにするのか、というのに腐心したコミュニケーションをしていましたな、という印象を強くしました、ってところです。


しかしまあ何ですな、会見聞いているときはおもんない会見だわと思っていましたが、文字起こしされたのを改めて読むと色々と味わいのある会見になっていたな、と思うのでまだ他の論点を成敗しようかと思いますが時間が無いので今朝はこれで勘弁。



トップページに戻る