相場見通しのつもりだが・・・たぶん後講釈(2025年07月〜2025年09月)

こちらはあまり当らない相場見通しやら相場後講釈やらを書いております。短期がクソ動かなくなって出稼ぎに出ていたりしていたのでしばらくは色々な相場ネタ書いてましたが、最近は短期が色々とネタが多いので短期ネタが多くなっているかな〜。ただまあ板に張り付いている訳ではないのでピンボケになる場合があるのと、そもそも短期って相対の世界で取引実態が闇鍋だったりするので書き物にするのも色々と配慮をしないといけないのでその辺はご理解いただきたく存じます。

PCを最近型のにしましてログの整理もサクサクできるようになったので徐々に追いついていきます。直近分を追加しながら徐々に遡及していきますね(滝汗)

過去の後講釈ページへのリンクページはこちらです

2025年度上期後半見出し一覧

2025/08/22「高揚感の無いままに10年金利がピーク更新/短国の値付けが「10月会合利上げモード」になる」
2025/08/20「1年短国の入札は金利0.7%台に上昇して期越え2Mの短国金利は再度低下」
2025/08/19「月曜の短国は手前の銘柄がカレントに収斂で金利上昇の巻」
2025/08/18「金曜日は米国PPI受けて円債も売られ短国3Mも弱含み(ただし手前は堅調)」
2025/08/15「ベッセント砲が着弾してベアフラットとなった長期債市場/TDBは強いんだか弱いんだかさっぱり意味不明な引値だが」
2025/08/14「ちょっと利上げ時期が前倒しになって弱くなったっぽい5年国だが交付税6Mとか短国とか見ているとそっちは堅調なんですよね」
2025/07/30「交付税特会6Mの金利が地味に上昇中で月初の年内利上げ無しから徐々に10月利上げモードに(ただし水準はあてにならん)」
2025/07/29「新発銘柄に謎段差のついていた短国引値の段差が1個前の銘柄に移動ワロタというかナンノコッチャな値付けである」
2025/07/28「新発3M入札が結局謎の金利上昇でした」
2025/07/25「入札前日のWI引けで新発3Mが急に0.44%まで甘くされているのですがこれは何ぞ?」
2025/07/24「日米関税15%で合意でベアフラットのあとゲル退任報道と40年入札で結局スティープバック(若干のフラット)」
2025/07/22「参院選結果とりあえず円高ですか/選挙前の3MTDBは0.40%カツカツまで金利低下するものの一段の金利低下は起きず」」
2025/07/18「気候変動オペ10兆円実施・・・・/交付税特会6Mは年内利上げを織り込まず/1YTDB入札は0.6%台でやや金利上昇」
2025/07/17「超長期ゾーン一転してクソ戻りとなるの巻(なんのこっちゃ)」
2025/07/16「財政懸念相場は円安に延焼(ただし円債超長期は終盤持ち直す)」
2025/07/15「参院選情勢判断を受けて長期超長期の金利上昇+残存2年半と3年半の物国のBEIが急縮小という消費税下げ財政懸念相場」
2025/07/14「3M短国は平均0.405%水準で0.4%割れまではいかず」
2025/07/10「ここに来て短国がやたら強くなっています」
2025/07/09「火曜日も調子に乗って超長期スティープニングしてます」
2025/07/08「月曜の債券市場はまた超長期金利が上昇」
2025/07/07「9月末越え第1回の3Mは入札はそこそこでしたが引値がガッツリ金利低下」
2025/07/01「6月末のGCや短国はそんなに波乱にならず(短国現先のレートはいつもどおり低下です)」

2025/08/22

〇10年金利ピーク更新とか交付税特会6Mとかのメモ

・なんか特に盛り上がらんのだが10年金利ピーク更新(瞬間芸ですが)

まあメモという感じですが
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/TRRAFPAP7FLSFOTCT4NCNNLI6Y-2025-08-21/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は9日ぶり小反発、長期金利一時1.61% 17年ぶり高水準
By ロイター編集
2025年8月21日午後 3:23 GMT+9

『[東京 21日 ロイター] - <15:10> 国債先物は9日ぶり小反発、長期金利一時1.61% 17年ぶり高水準

国債先物中心限月9月限は、前営業日比4銭高の137円56銭と9営業日ぶりに小反発して取引を終えた。米金利低下や自律反発が相場を支援したが上値は重かった。現物市場では新発10年国債利回り(長期金利)が同横ばいの1.605%。一時、2008年10月以来、約17年ぶり高水準の1.610%をつける時間帯もあった。』(上記URL先より、以下同様)

昨日は流動性供給入札があって後場寄りでいきなり先物がギャップダウンしてありゃーと思いましたがまあそこから追撃ワッショイとかそういう感じでもなかったようには思えますが、途中でしれっと10年1.61%になっておった訳で。

『現物市場では10年物以外の新発国債利回りは横ばいか小幅上昇。2年債は前営業日比変わらずの0.850%。5年債は同0.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.150%。20年債は同0.5bp上昇の2.640%。午前には一時2.655%と、1999年11月以来、約26年ぶりの高水準をつけた。30年債は同0.5bp上昇の3.180%、40年債は同0.5bp上昇の3.425%。』

なんか今回に関しては別に明確なネタ(財政アイヤーとか利上げ待ったなしとか)で売り込んでいるというよりはとりあえず自然に自重でズルズルと行ってるという風情ですし、まあ7月末の所でハトハトチキン情報発信して金利下げたのと、米国雇用統計ネタで金利下げたのが余計だったということかもしれませんね、知らんけど。

『TRADEWEB
     OFFER  BID    前日比 時間
2年   0.848  0.854    0.004  15:07
5年   1.145  1.153    0.003  15:09
10年  1.602  1.608    -0.002  15:08
20年  2.633   2.64    0.002  15:09
30年  3.175  3.184    0.003  15:05
40年  3.422  3.434     0   15:06』

ここもとの金利上げって先物が50銭とか1円とか下げるような盛り上がり(というか盛り下がりというか)がなくて金利上がるの巻とは言えますが、まあゆうてだいたい「ありゃま金利下がるじゃんネタ(例えばハトハトチキン音頭をハトハトチキンおじさんが踊りだすとか)」が来ると急にカバーが入って大反発となっているので、元々物価水準とか経済状況(景気後退とかどう見てもしてねえじゃろ)に対して長期金利が低い、というか短期金利水準の設定がおかしいので本来あるべき姿に収斂しようとするんだけど、金融政策要素を考えるとこいつらハトハトチキンで利上げせんからのう、というのがあって、でもって利上げしない絶好の理由ができたり、利上げしない音頭が踊られたりするとその収斂の動きの逆パンチが刺さるってことかいな、よくわからん(わからんなら書くなというツッコミはしないように)。


・昨日は交付税特会借入6Mがあったんですけど実質的にはやや上昇って感じですかね

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result250821.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金の入札結果(令和7年8月21日入札)

『本日、一時借入金の入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.借入根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第15条第1項

2.借入日       令和7年8月29日
3.償還期限      令和8年2月27日
4.償還方法     令和8年2月27日に一括償還

5.借入利率競争入札について  
(1)応募額          4兆4,697億円
(2)募入決定額       1兆500億円
(3)募入最高利率       0.655%
(4)募入最高利率における案分比率  0.0317%
(5)募入平均利率       0.635%』

ということでですね、前回8/5入札の交付税特会6Mが0.605%/0.625%だったのですが、前回の交付税6Mは8/14-2/13となっていて半月近く期ズレをしているのでそこを勘案しないといけない訳です。

でもって前回の特会借入のレートを手前0.50%にして分解すると、平均の0.605%って12月利上げは完璧に織り込んでいて(後半0.863%)、10月利上げだと半分ちょい織り込んでいる(後半0.683%)という数値になっておりますわな、というのを何故か入札の1週間くらい後に書いた次第ですな。

でもって今回のを同じように何も考えない単純分解しますと、アベレージの0.635%は12月会合で分けると後半0.867%になりましてこれまた12月利上げ完璧織り込みレート、10月で見た場合ですが、こちらは後半0.706%になっているので、前回8/5の入札時よりも10月利上げ織り込み度合いが高まった、という計算になります。

毎度申し上げておりますように、これが市場の利上げ織り込みかというと市場の特殊性を勘案しないと行けないので、12月利上げ100%以上織り込みレートのこれが短期市場の織り込みとはチャイマスガナではあるのですけれども、ただまあこの2週間で定性的に見て10月辺りに利上げが来ることも考えてレートにプレミアムを要求する、という動きになっている、ということは明らかに言えることでありますので、まあそういうことやぞということでしょうな、知らんけど(なんでも知らんけどと言っておけば良いものではない)。


・月曜に急に9末越えが弱くなっていた短国ちゃん結局その辺戻ってるじゃねえかよ&この引値の階段はまだわからんでもない

いつもの売参
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

今日は手抜きで3MTDBで発行された銘柄の引値を並べます

(8/21引値)
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.420
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.390
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.390
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.390
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.390
国庫短期証券1322 2025/11/04 平均値単利 0.440
国庫短期証券1324 2025/11/10 平均値単利 0.440
国庫短期証券1325 2025/11/17 平均値単利 0.440←カレント3M銘柄
国庫短期証券1327 2025/11/25 平均値単利 0.440←今日入札の3M新発WI

(8/20引値)
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.420
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.400
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.400
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.400
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.390
国庫短期証券1322 2025/11/04 平均値単利 0.415
国庫短期証券1324 2025/11/10 平均値単利 0.410
国庫短期証券1325 2025/11/17 平均値単利 0.435
国庫短期証券1327 2025/11/25 平均値単利 0.435

1315(9/29)と1316(10/6)の間に段差があるのは半期末越えのプレミアムが乗っかるのがだいたい仕様になっている(もちろん時と場合によりますが金利がついてからのプレミアムは昨年の年末越えが一番きつかったですねえ)のでこれはまあ分かるのですが、前日比で見た場合1321(10/27)までが金利低下、1322(11/4)以降が金利上昇とはなんの判じ物かという引値になっておりますし、大体からして今週火曜にネタにした10月足の短国の引値がカレント3M側にサヤ寄せされたのは一体全体何だったのかと小一時間問い詰めたい所ではありまする。

でもって今日は毎度のように3Mの入札がありまして、今回の足は11/25になる(ので次回の3Mは9月発行12月エンドでして3M短国見ていると季節感が狂いますわw)訳ですが、この銘柄も含めてカレント近辺の方は前日比甘、ってまあカレントは5糸ですけど、これまで10月足と概ね引値が並んでいた11月の前の方の足の銘柄の引値が昨日は調整されまして、10月跨ぐ所で階段という形になりましたわな。

・・・・・まあ短国の引値自体が(短国って持ち切り兄さん姉さんが多いから仕方ないんですけど)既発銘柄についてはセカンダリーの市場がそんなにない(短国なので売りに行って売れないということは無いと思うのですが、この償還の物を買いたい、といってもモチキラーの皆様のところに鎮座したまま償還までおじぞうさんなのが多いので買いの方に自由度が乏しい)ので、この「10月末段差」が活発に取引できるのかというと謎(というかたぶんできない)なのですけど、値付け上こういう形で明確に「10月末」の所で切ってきたのは茲許で言えば昨日の引けが初出だと思うのですよ。

でまあこれが何を意味する値付けかといえば申すまでもなく10月の政策金利調整(10月に利上げした場合当座預金付利金利の適用は決定会合翌営業日の10/31からと見込まれるから)を意識した値付けということになりましたので、これ即ち短国市場でずら10月利上げの可能性を意識した値付けになってきましたという風にこじつけるのは可能(実際どうなのかは市場の中の人に聞いて回るしかないです、悪しからずご了承下さい)なので、まあそういうことやぞ、というお話ですわな。

そうなりますと今日の新発3Mって11/25足でして、10月利上げをそれなりに意識したばあい、3Mのうち1M近くが10月決定会合の向こう側にあるということを意識した弱め推移になるのか、はたまた普通に堅調になるのか(前々回の入札からこのかた、カレント3Mの方には買いが来て盛り上がるような感じは見受けられませんけど(個人の感想です)とは思うのでそんなに強くは無いじゃろという気はします。

ここの所の3M以内の短国ちゃん(除く償還銘柄)って0.40%を割れると急速に需要が無くなって、0.44〜0.45%あたりになると買いが来て金利上げ止まる、というのが仕様になっている感じですので、10月足(期末越えのニーズが来やすい)のこの水準がどこまで値持ちするかというのは注目で、10月足が0.4%割れで値持ちするようですと、それは何らかのお家の事情的な買い(その場合一番ありそうなのは「期末残高は積んでおきたいけれども10月会合跨ぎをもって利上げを食らいたくないおじさんおばさん」の存在ということになる)が入って来ているというお話になりますな、まあ誰も注目しないと思いますが精々注目させていただきますwww





2025/08/20

〇市場全体にどういうインプリケーションがあるのかは分からんが謎短国続くの巻

昨日は1年短国入札だったんですけどね
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250819.htm
国庫短期証券(第1326回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1326回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号   国庫短期証券(第1326回)
2.発行根拠法律及びその条項 特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第46条第1項

3.発行日     令和7年8月20日
4.償還期限   令和8年8月20日
5.価格競争入札について
(1)応募額       8兆5,751億円
(2)募入決定額   2兆5,470億8,000万円
(3)募入最低価格     99円30銭0厘
(募入最高利回り)    (0.7049%)
(4)募入最低価格における案分比率     73.4234%
(5)募入平均価格     99円31銭1厘
(募入平均利回り)    (0.6937%)』

でまあ1年どころって月曜の売買参考統計値が、
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(8/18引値)
国庫短期証券1319 2026/07/21 平均値単利 0.640
国庫短期証券1326 2026/08/20 平均値単利 0.660←新発WI

だったのですが(これでも月曜日は入札前ですこし利回り水準が調整されている)、節目の0.70%まで流れた入札になっていまして、あらまあそうなんですかってな結果になりまして、昨日の引値の方は一応

(8/19引値)
国庫短期証券1313 2026/06/22 平均値単利 0.610
国庫短期証券1319 2026/07/21 平均値単利 0.645
国庫短期証券1326 2026/08/20 平均値単利 0.695←新発

ついでに1個前も並べてみましたが、9か月と12か月で8.5毛もスティープしているとかいう面白引値になっておりまして、0.7%の利回りってまあゆうて1回利上げになってもどうせ今の環境では日銀当座預金パワーによって短国の利回りって付利よりも低いってことになるんでしょうから、0.70%なら一応1回分の利上げには耐えているのですが、ゆうて2回目の利上げには耐えられん訳で、残存1年ともなると3Mの4倍はBPVあるんだから(雑計算です)あんまりこれを好んで入れるって訳にも行かん、とかいうことなんでしょうかねえ、知らんけど。

でまあそういう結果でしたので、これまた一部の人しか参加しない市場(市場と呼ぶのかも怪しいが)なのでその結果を過大に受け止める必要はないとは思うのですが、明日はちょうど交付税特会の6Mの入札がありますもんで、この結果が前回対比でどうなったのよというのは見ておきたいなと思います。

1年短国の方に話を戻しますと、7月17日に行われた前回の1年短国の入札ってのが、
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250717.htm

平均0.6164%、足切り0.6306%なので、今回って結構ビビットにレートが上がったという印象でして、今月入って2回目3回目の3Mの新発の水準も新発だけは微妙に重そうなレートになっていたりしています(1回目は8/1の入札なのでたぶんハトハトチキン植田総裁会見の余波の方が大きかったと思うのですが、その後色々とネタがポロポロ出てきているのが昨今の情勢)し、そんなこんなを見ると、次回利上げに関して年内絶対無し無しノーマークでエエじゃろ、というご時世ではなくなっている、ということになっているのでしょうか、とは思いました。


まあさらに訳わからんのが昨日の短国の短い方の引値で

(8/19引値)
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.400
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.400
国庫短期証券1322 2025/11/04 平均値単利 0.415
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.410
国庫短期証券1324 2025/11/10 平均値単利 0.410
国庫短期証券1325 2025/11/17 平均値単利 0.435
国庫短期証券1270 2025/11/20 平均値単利 0.435
国庫短期証券1327 2025/11/25 平均値単利 0.435

(8/18引値)
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.430
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.430
国庫短期証券1322 2025/11/04 平均値単利 0.435
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.430
国庫短期証券1324 2025/11/10 平均値単利 0.430
国庫短期証券1325 2025/11/17 平均値単利 0.435←新発3M
国庫短期証券1270 2025/11/20 平均値単利 0.435
国庫短期証券1327 2025/11/25 平均値単利 0.435←今週金曜入札の新発WI

昨日弊駄文で9月末跨ぎの短国のレートが新発3Mの方にサヤ寄せされて甘くなって結果として引値の謎階段(カレント2銘柄だけいきなりレートが飛ぶ)が解消されたじゃないですか、とかネタにしたらフラグにでもなったのが1日にしてまたレートが戻ってしまうまという更に謎は深まる展開。

まあその前のカレント2銘柄以外0.40でそこから0.435%に飛ぶとかいうのから見たら何となく階段チックになっているだけマシはマシなのですが、おまいら何をしとるんじゃという楽しい引値でして、金曜か月曜に玉が出てきたものの火曜日には吸収されてしまいましたとかいう現象でも発生したと思わないと辻褄の合わない引値の1日変化に?????ではありまする。

まあクソ真面目に後講釈する必要があるかどうか問題はさておきまして勝手に後講釈すれば、まさか9月会合利上げってのも7月会合の植田総裁チキチキチキン会見からするとジャガーチェンジにも程があるので10月利上げあるで、と思った場合には10月足なら食らわないし、だいたいからして最近の日銀って決定会合の数週間前になると謎のお漏らしが出てきて織り込みが始まるという悪癖がある(このお漏らし問題は非常に宜しくないと思うので老人用おむつを皆さん着用して頂きたいものだと切に願ってやまないのですがその話はまたお漏らしでもあったら)ので、10月足拾っておくと利上げをある程度織り込んだ場合には順調にロールできる説があって、しかも9月の半期末を抜けているので使い勝手が割と良い説はあったりしますので、選考されるってのはあるかもしれません。

とは言え11月足対比でそこまで差がつくもんなのかよというのも謎(なお10-12月償還に関しては3Mの次のロールが驚異の年末越えになってこの年末越えは年によってはクソ強くなることがあるのでロール前提の人にとっては足の置き方がムツカシイと思われます)なのですが、まあ半期末越えの使い勝手が良さそうなところには残高取りの買いがある、ってのと1年短国入札の結果を合わせ技で読んでみれば、これまでは割と「利上げなんぼのもんじゃい」という感じだったのとは少し様子が違うっていう結論を捻りだすのは可能かなと思いましたが、アタクシが寝ぼけマナコで捻りだしている結論なので話半分に聞いていただければと存じます(無責任マン)。





2025/08/19

〇短国は結局新発の方にサヤ寄せされたようですな

いつもの売買参考統計値
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(8/18引値)
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.430
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.430
国庫短期証券1322 2025/11/04 平均値単利 0.435
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.430
国庫短期証券1324 2025/11/10 平均値単利 0.430
国庫短期証券1325 2025/11/17 平均値単利 0.435←新発3M
国庫短期証券1270 2025/11/20 平均値単利 0.435
国庫短期証券1327 2025/11/25 平均値単利 0.435←今週金曜入札の新発WI


(8/15引値)
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.400
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.400
国庫短期証券1322 2025/11/04 平均値単利 0.400
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.400
国庫短期証券1324 2025/11/10 平均値単利 0.440
国庫短期証券1325 2025/11/17 平均値単利 0.435←新発3M
国庫短期証券1270 2025/11/20 平均値単利 0.435
国庫短期証券1327 2025/11/25 平均値単利 0.435←今週金曜入札の新発WI

・・・・・・・・(^^)

とまあそんな訳で、9月末跨ぎ要因と新発の需給がイマイチさんのどっちがマジなのかと思っていたら新発3Mの方に引値がサヤ寄せされる結果になっています。こちら引用するとクッソ長くなるので割愛していますが、金曜までの引値では9月足の引値が0.42%(昨日もこちらは0.42%)になっていて、10月足のところから0.40%になっていまして、毎度おなじみの期末(短国の場合は年末要因もあるので実質四半期末)越えにプレミアム、という現象が珍しく解消されている格好になっています。

まあ四半期末パワーに関しては12月末>3月末>9月末>>>6月末って感じでプレミアム付きやすいってイメージ(あくまでも個人の感想です)があるのですが、まあゆうて昨年の場合は9月末の所も結構プレミアムあったというか玉不足になっていましたので、この段階で3M短国が普通に順イールド(というほどの曲率は無いけど)になっているのは割と珍しいかなと思っていますが、じゃあこれが何を意味するのかは正直分からんです。

アレですな、期末(年末)プレミアムって基本的にはドル円ベーシスがワークするか、期末残高ニーズで物確保をしたい人のお家の事情買いのどちらか(あるいは合わせ技)によって発生しますので、担保繰り状況の変化(後先考えずに日銀が打ち込んだ各種オペの期落ち)によって変化しているのか、ただ単純に日銀の利上げ観測がそんなに差し迫っていないので短国に短期化兄さん姉さんが来ないのか、その辺は大人じゃないとわからん世界っすけど、まあ現象として足元ではそんなもんが発生している、ということでメモっておくのでありました。






2025/08/18

〇米国PPIとGDPで債券ちゃん弱かったり短国が相変わらず謎だったり

いつもの
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/32OYUWPZDBPMZBNJR62OXBBOZQ-2025-08-15/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は5日続落、米金利高や株高が重し 長期金利1.56%に上昇
By ロイター編集
2025年8月15日午後 3:23 GMT+9

『[東京 15日 ロイター] - <15:10> 国債先物は5日続落、米金利高や株高が重し 長期金利1.56%に上昇

国債先物中心限月9月限は、前営業日比6銭安の137円91銭と5営業日続落して取引を終えた。米金利上昇や国内株高が相場の重しとなった。新発10年国債利回り(長期金利)は同1.0ベーシスポイント(bp)上昇の1.560%。』(上記URL先より、以下同様)

とまあそういう訳で、

『きょうの国債先物は、予想を上回る米卸売物価指数(PPI)を受けて9月の大幅利下げ観測が後退し米国債が売られた(金利は上昇)流れが逆風となり、売り先行でスタート。内閣府が朝方発表した4─6月期の国内総生産(GDP)速報値は、5四半期連続のプラスとなり市場予想も上回ったものの債券市場の反応は薄く、米金利上昇を受けた売りが一巡した後の国債先物は、前日終値近辺でもみ合い推移となった。』

っていうことですが一応インパクトあったような気もせんでもないが。

『現物市場では10年物以外の新発国債利回りも総じて上昇。2年債は前営業日比1.0bp上昇の0.825%、5年債は同0.5bp上昇の1.110%、20年債は同1.0bp上昇の2.560%、30年債は同1.0bp上昇の3.095%、40年債は同3.0bp上昇の3.320%。』

ということで2年の金利も上がっていますからねえ。というか今の日銀が利上げを渋る理由って「米国関税政策の影響ガー」しかない訳で、物価だけ見たら寧ろ明日短期政策金利を1%以上には上げておかないとおかしいじゃろという世界(日銀は「これから下がる」ということにしているが)なので、経済が堅調というのは「利上げを渋る言い訳が潰される」ということでもありますからぬー。

『TRADEWEB
    OFFER  BID    前日比 時間
2年   0.819  0.825    0.011 15:10
5年   1.105  1.11    0.007  15:05
10年  1.558  1.564    0.015 15:03
20年  2.562  2.569    0.019 15:11
30年  3.095  3.104    0.02  15:11
40年  3.322  3.334    0.044 15:10』

ということで短い所もそこそこ金利上がっているなあというお話ですけれども、まあ日銀大本営はゆうて自発的に利上げするという感じではなさそうで、物価高批判の矛先が日銀に向かわない限りは利上げせんじゃろ、っていうのもあるのでこの先の読み筋は中々ムツカシヤというところではあろうかと存じます。


・短国ちゃん強いのか弱いのか結局よくわからん

3M新発
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250815.htm
国庫短期証券(第1325回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1325回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号     国庫短期証券(第1325回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日     令和7年8月18日
4.償還期限   令和7年11月17日

5.価格競争入札について
(1)応募額         10兆5,396億円
(2)募入決定額    3兆3,253億7,000万円
(3)募入最低価格    99円88銭9厘0毛
(募入最高利回り)    (0.4457%)
(4)募入最低価格における案分比率    53.3154%
(5)募入平均価格     99円89銭1厘9毛
(募入平均利回り)     (0.4340%)』

先日来ネタにしておりましたように、短国ちゃんって3Mに近い所まで(9月末越えから)引値は0.400%で並んでいるのですが、カレント3Mと新発WIだけ突如0.44%レベルの引値になる、という面白現象というか怪奇現象が起きていたのですが、落札結果は上記の通りなので、まあこの面白引値の方が正しいという結果になっておられました。

でもって金曜の引けですけれども、

(8/15引値)
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.400
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.400
国庫短期証券1322 2025/11/04 平均値単利 0.400
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.400
国庫短期証券1324 2025/11/10 平均値単利 0.440
国庫短期証券1325 2025/11/17 平均値単利 0.435←新発3M
国庫短期証券1270 2025/11/20 平均値単利 0.435
国庫短期証券1327 2025/11/25 平均値単利 0.435←今週金曜入札の新発WI

(8/14引値)
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.400
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.400
国庫短期証券1322 2025/11/04 平均値単利 0.400
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.400
国庫短期証券1324 2025/11/10 平均値単利 0.439←木曜時点のカレント3M
国庫短期証券1325 2025/11/17 平均値単利 0.439←15日入札の新発WI
国庫短期証券1270 2025/11/20 平均値単利 0.435
国庫短期証券1311 2025/12/10 平均値単利 0.445

ということで、相変わらず同償還の1304と1324の引けが4毛違うとかいうのもナンジャソラですけど、1322までが0.40%で1324がいきなり0.44%にワープするという訳わからん階段はそのままで、新発はまあ上記の落札結果だからそんなに馬鹿強になるわけもなく、一応入札平均レベル位の0.435%で引かせてはいますけど、1個前の銘柄が0.440%ってのがもうねって感じで、相変わらず強いのか弱いのかがさっぱり分からんという不思議マーケットになっております。

まあ新発はさておいてもその1個前の回号がいまいちさんなのですから、短国ゾーンに利上げを見込んで短期化が入っている、って感じでもないんじゃネーノとは思うのだが、イマイチこの新発のレートと手前の引値とのアンマッチが気持ち悪いわなと思うのでした、まあそれだけの局地的な話ですけど。






2025/08/15

〇ベッセント砲がちゃっかりダメージを与えた円債ちゃんというニュースクリップメモをば

皆様先刻ご承知の介な話で恐縮ですが後日備忘用記念クリップ
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/HAQIWMAOEZI5JE2LQJKPIW7MUM-2025-08-14/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落、米財務長官発言や弱いオペ結果で 長期金利1.55%
By ロイター編集
2025年8月14日午後 3:18 GMT+9

『[東京 14日 ロイター] - <15:10> 国債先物は続落、米財務長官発言や弱いオペ結果で 長期金利1.55%

国債先物中心限月9月限は、前営業日比39銭安の137円97銭と4営業日続落して取引を終えた。新発10年国債利回り(長期金利)は同3.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.550%。米財務長官の発言や日銀の買いオペの弱い結果が中長期ゾーンの金利を押し上げた。』(上記URL先より、以下同様)

昨日申し上げましたように、ベッセント砲来たと思ったらイブニングの先物(なので東京の朝6時がクローズ)が碌すっぽ反応していなくて、前日日中引値対比でプラスで推移してたのでナンジャソラと思ったのですが、こういう「日銀に圧が掛かる」系の記事には日本人の方が盛大に反応するんだな、という知見が今回は得られた気がします。気のせいかもしれませんけどwww

『きょうの国債先物は、海外取引時間の債券高地合いを引き継ぎ、買い先行でスタート。買い一巡後は、ベセント米財務長官がブルームバーグとのインタビューで日銀の金融政策について「私の意見では、ビハインド・ザ・カーブに陥っている」と述べたことが材料視され、先物相場はマイナス圏に沈んだ。』

でまあ結構下がったうえに、

『日銀が実施した中長期・超長期ゾーン対象の国債買いオペが概ね弱い結果と受け止められたことも後場の取引で追加的な売り手掛かりとなり、国債先物は終盤にかけて下げ幅を拡大した。』

長期輪番で必殺応札(業界用語では輪番封鎖)が入って安い所で決まってしまったとかそういうことで。

『TRADEWEB
      OFFER  BID   前日比 時間
2年    0.808  0.814    0.03  15:02
5年     1.1  1.108    0.042  15:06
10年   1.545  1.553    0.033  15:06
20年   2.548  2.555    0.029  15:07
30年   3.074  3.084    0.002  15:00
40年   3.279   3.29   0.003  15:07』

ということで、取引終盤まで今日はツイストかと思わせていたりもしたのですが、一応ベアフラットという形になった訳ですが、先物中期が弱くて2年も地味に弱くて、まあ普通の普通に日銀の外堀が埋まってきた認識、という相場ちゃんになった次第ですが、実際に市場がどう思っているのかという話は長期債の入札が無いとイマイチ分りかねる所でもあるので来週以降に注目することになろうかとは存じますが、一応今日は10年物国と3か月短国の入札というのもあるので以下雑メモ。


〇3M短国が強いんだか弱いんだか良くわからん件について

そんな訳で今日は物国の入札もあるんですが、物国ちゃんって新方式になって発行再開された17回以降が順次償還になってきている(次は来年3月10日に20回が償還)のに対して新規発行分が輪番とバイバックに対してほんのちょっとしか多くないので、このインフレ環境下において発行総額の数字で言えば減少しちゃうとかいう債券なので華麗にスルーしまして(おい)いつもの短国ちゃん。

売参見ますとですね、
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(いつもは3Mで発行された銘柄の引値だけ並べますが今日はそれ以外も並べます)
8/14引値
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.400
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.400
国庫短期証券1322 2025/11/04 平均値単利 0.400
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.400
国庫短期証券1324 2025/11/10 平均値単利 0.439←カレント3M
国庫短期証券1325 2025/11/17 平均値単利 0.439←今日入札の新発WI
国庫短期証券1270 2025/11/20 平均値単利 0.435
国庫短期証券1311 2025/12/10 平均値単利 0.445

8/13引値
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.400
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.400
国庫短期証券1322 2025/11/04 平均値単利 0.400
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.400
国庫短期証券1324 2025/11/10 平均値単利 0.415←カレント3M
国庫短期証券1325 2025/11/17 平均値単利 0.415←今日入札の新発WI
国庫短期証券1270 2025/11/20 平均値単利 0.435
国庫短期証券1311 2025/12/10 平均値単利 0.445

ということでですね、なんか知らんけどカレント3Mと今日入札のWIだけ引値が前日対比甘くなっていて、手前の銘柄と段差ついている、というのも中々のアレでして、償還が1週間違うだけで(期末跨ぎとかいう要因も無いのに)3毛9糸も階段がついている、ということでいやまあ1億歩譲れば10月決定会合跨ぎだから(10月会合で利上げが決まった場合、新金利適用は10/31金曜日からなので11/4償還のTDBは実質ノーダメージに近い上に償還再投資が早速新金利でできるという利便性がある、まで言える)というのはあるのですが・・・・・・

よくよく見ればなんという事でしょう同じ償還の1304回(6Mで発行された銘柄の成れの果て)とも3毛9糸も引値が違うじゃないですが何ですかこれっていう面白引値になっていまして(まあ8/13のを見ればお分かりの通りで実はその前から面白引値になっていたんですけど)、まあとりあえず先週の3M(つまりカレント)入札は平均は0.4083%だったんですが足切りが0.4242%という語呂のわるいレート(それは関係ないですけどwwww)に流れて、応札もその前の銘柄が12兆あったのに対して9兆円台だったので、新発だけは微妙に重いとかそういう事情でもあるのかね、という風情ではあるのですが、その影響だか何だかわからんですが、新発WIとカレント3Mだけ引けが調整されて入札を迎える、という流れになりました。

ということで需給が良いんだか悪いんだかわからん(需給が本当に悪いんだったら手前の銘柄の0.400%はちょっと強すぎで、もうちょっとレートが乗っている筈なのです)という摩訶不思議ちゃんな状態のままで入札を迎えることになりそうです、というあんまり現世利益の無い入札事前雑談ではありましたとさ。








2025/08/14

〇お盆の最中に設定されたからなのか何気に利上げ見通しの変化なのか(5年国入札関連と短いところ)

昨日の債券ですけど
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/E5ROCUI4TNJ7VA3BI3SYVXXGBE-2025-08-13/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は3日続落、株高や弱い入札結果が重し 長期金利1.515%
By ロイター編集
2025年8月13日午後 3:18 GMT+9

『[東京 13日 ロイター] - <15:10> 国債先物は3日続落、株高や弱い入札結果が重し 長期金利1.515%

国債先物中心限月9月限は、前営業日比20銭安の138円36銭と3営業日続落して取引を終えた。海外金利上昇に加え、国内株高や国債入札の弱い結果が相場の重しとなった。新発10年国債利回り(長期金利)は同1.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.515%。』(上記URL先より、以下同様)

ということですが、

『きょうの国債先物は、海外取引時間の債券安地合いを引き継ぎ、売り先行でスタート。米10年国債利回りがアジア時間序盤の取引で4.3%台に上昇したことや、東京市場で日経平均株価(.N225),とTOPIX(.TOPX)が連日で史上高値を更新するなど投資家がリスク選好を強めたことも、円債相場の重しだった。』

って最近そんなに株式市場見て反応してはいないと思うのでこれはまあ後付けの話だとは思いますし、何なら株が上がる→アセットアロケーション上株のウェイトがバランス的に多くなる→アロケーション調整で下がった債券のバランスを復元する→債券買われる、というムーブメントをネタにした動きだって起きる昨今の風潮なので、こういう上げ方では債券売りにならんと思う(ただのイメージだけど)。大暴落でもしたら債券買われるけど株が上がったから債券売りっていうのは正直しっくりこない。

『財務省が実施した5年利付国債入札は、最低落札価格が市場予想を下回ったほか応札倍率が5年ぶり低水準となり、「弱め」の結果と受け止められた。市場では事前に「無難」な入札結果を見込む向きが多かったこともあり、後場の取引で追加的な売り圧力となった。』

てな訳で、先物下がったりして昨日はそこそこ事前調整をしていたとは思うのですが、それでも応札がパッとしない(応札の多い方は案分狙いの札が入ったとか、入ればラッキー札が入ったとかで増えることがあるので必ずしもあてにならないが少ない方は明らかにニーズが少ない事を意味する)状況だったので入札はあまりよろしくなかった、という結果ですわな。

そんな訳で、

『TRADEWEB
     OFFER   BID   前日比 時間
2年   0.778   0.784    0.014 15:02
5年   1.061   1.068    0.028 15:03
10年  1.513    1.52    0.021 15:03
20年  2.523    2.53    0.01  15:07
30年  3.073   3.082   -0.014  15:04
40年  3.287   3.295   -0.013  15:07』

ツイストフラットとはなんの判じ物って感じですけれども、ゲル政権がコケて高圧経済だのリフレだのというような物価高の上塗りと財政ジンバブエまっしぐらの馬鹿政権が爆誕するというリスクが少なくなった(ように見える)ことと、7月会合記者会見でのハトハトチキン音頭による利上げ見込み時期がここもと少し手前に戻ってきた、というのの合わせ技で、5年の1%そこそこって金利買ってて良いんですかという話にまたなってきました、という所なんでしょうか、よくわかりませんが。


〇とは言え超短い方を見ていると別に足元で何か見方が変更されたというムーブではなくむしろ・・・・

でまあよくわからん時は短い方(を見たとてこの市場も利回りよりもお家の事情ムーブがそこそこあるので単純に割り切れませんけど)を見るわけですが最近の交付税特会からみてみまひょか。

8/5なのでだいぶ前になってしまいますが直近の交付税6M
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result250805.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金の入札結果(令和7年8月5日入札)

『1.借入根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第15条第1項

2.借入日       令和7年8月14日
3.償還期限     令和8年2月13日
4.償還方法     令和8年2月13日に一括償還

5.借入利率競争入札について
 
(1)応募額        4兆2,761億円
(2)募入決定額      1兆500億円
(3)募入最高利率      0.625%
(4)募入最高利率における案分比率     56.5720%
(5)募入平均利率      0.605%』

例によってこのレートを手前0.50%にして分解すると、平均の0.605%って12月利上げは完璧に織り込んでいて(後半0.863%)、10月利上げだと半分ちょい織り込んでいる(後半0.683%)という数値になっておりますわな。


その前の決定会合直前になりますが7/29に実施された交付税6Mが
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result250729.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金の入札結果(令和7年7月29日入札)

『1.借入根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第15条第1項

2.借入日    令和7年8月7日
3.償還期限   令和8年2月6日
4.償還方法   令和8年2月6日に一括償還

5.借入利率競争入札について  
(1)応募額        3兆8,100億円
(2)募入決定額      1兆500億円
(3)募入最高利率      0.630%
(4)募入最高利率における案分比率   70.0000%
(5)募入平均利率      0.599%』

となっていまして、これを同様に分解すると、10月利上げのところで平均の0.599%を分解すると後半が0.685%、12月の所で分解すると後半0.894%となりまして、実は決定会合前後で特会6Mのレートって動いていない(なんなら事実上若干下がっているくらいの話)という結果になっておらっしゃられまして、まあその前に一回利上げ時期を若干手前に手繰り寄せたからもうそれで先に織り込んだ、と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、そういう意味で言えば7月決定会合でそんなに特会借入の皆さんの頭の中にある利上げ確率の分布って変わっていない、と見るのが妥当だと思うのですよね。

先週金曜の「主な意見」(についてはこの特会6M入札の後なので直接これには影響しませんけれども)も含めて今回の金融政策決定会合の結果って、「物価上振れリスク」を割と真面目に記述した(そういえば展望レポート基本的見解の中身をやっていなかったが時すでにお寿司)という点では相当な前進が見られた、というのは言えるのですけれども、一方でメインシナリオの方は変わっていないし経済に関する見方については様子見地蔵の方が多うございましたので、その辺りを諸々勘案すると、まあ早期利上げ観測を唱える人にとっても、年内利上げ無しで今後の利上げも慎重を期すじゃろという見立てを唱える人にとってもいずれも好都合、という玉虫色の決着になっていた、というのが7月金融政策決定会合および展望レポートからのインプリケーションだと思いますので、参加者的にはどっちの立場からも「今回の会合で私たちの見立てを見直さなければいけないような動きは特になかった」という発想になるんじゃないかと思います(個人の感想です)ので、そんなこんなで決定会合跨いでも動いてないんだろうなとは思います。

なお次の特会借入6Mの入札は26日に実施されまして、そこから26日28日と怒涛の特会祭りになりますが、そこで金利がどう動くか、特会借入の場合は利上げを綺麗に織り込むし、何ならやや利上げ織り込みが前のめりになっている場合が散見されますので、単純に前回比較で金利見ても間違えのもとですので注意しましょうw


あとすいません、先週の3M短国ですが
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250808.htm
国庫短期証券(第1324回)の入札結果

『1.名称及び記号     国庫短期証券(第1324回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日      令和7年8月12日
4.償還期限     令和7年11月10日

5.価格競争入札について
(1)応募額        9兆7,873億円
(2)募入決定額     3兆3,253億7,000万円
(3)募入最低価格    99円89銭5厘5毛
(募入最高利回り)    (0.4242%)
(4)募入最低価格における案分比率   62.4900%
(5)募入平均価格    99円89銭9厘4毛
(募入平均利回り)    (0.4083%)』

ということで、平均が0.4083%で足切りが0.4242%なので多少流れた結果になっていましたし、応札額も10兆円割れとなっていまして、その前の週の8/1に入札のあった3M短国が平均0.4321%で足切0.4368%とそんなに長くないテールで応札が12兆円あったのに対してどうなのよという結果。

こちらはネタにする時間が無かったのですが、8月に入って、というよりはその前からだと思うのですが、東京レポレートのトモネで末初のレートが馬鹿下がり(前日のトモネが0.486%→0.451%と低下したのもさることながら、31日のオーバーナイトT+0が0.488%→0.364%と急低下しました)したりしてたように、レポとか現先の需給がタイト気味に推移しているようなイメージがあって、それでも8/1は金利水準が0.43%レベルだったので(入札の数日前に謎の引値階段ができたのはネタにしたと思いますが)応札が来ましたが、先週はレートが低かったので札が引いてしまったということなんでしょうかね。

まあそれだけじゃなくてなんかお家の事情の買いがあったりなかったりするだけで短国アウトライトの金利は平気で動いてしまうので何とも言えませんけれども、ただまあゆうて短国の引値も3Mカレントで0.415%ですし、10月償還辺りで0.400%となっている(時間の都合上一々引値を貼りませんすいません)訳でして、まあ短国アウトライト普通に堅調じゃろという感じになっておりますですな、はい。

短国の場合は政策金利の先高観が出たときにデュレーション短期化という大義名分のもとでお家の事情的な買いがドバっと入ってしまうという事があり、短国の金利そのものが時と場合によっては全然先行きの政策金利予想を反映しない場合が多々あるのですが、3Mカレントで0.45に近づくと買いが増えてきて0.40に近づくと買いが減ってくる、という平常運転をしている感じとお見受けしました(ただし個人の感想です)ので、その点からも市場の政策金利見通しって今回は「変わった」というよりも「皆さん自分の考えていることを補強できたと思ってる」というムーブになっているんじゃないかなと思いました。知らんけど。

#そういや明日は物国新発入札ですかね





2025/07/30

〇地味に交付税特会6Mの金利が上がっている件について

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/2507.htm
入札カレンダー:令和7年7月

こちらの「借入金」ってところにございます為念。

7月17日入札実施分(つまり選挙結果直前)
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result250717.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金の入札結果(令和7年7月17日入札)

『1.借入根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第15条第1項

2.借入日       令和7年7月31日
3.償還期限      令和8年1月30日
4.償還方法   令和8年1月30日に一括償還

5.借入利率競争入札について  
(1)応募額       4兆1,800億円
(2)募入決定額    1兆1,000億円
(3)募入最高利率     0.548%
(4)募入最高利率における案分比率   85.0000%
(5)募入平均利率     0.541%』

これをいつものアホみたいな単純計算で「手前の金利0.50%で分解」しますと足切りの0.548%という水準は「12月利上げなら後半0.726%、10月利上げなら後半0.597%」となっていまして、まあ一応12月利上げくらいは敬意を表しているのですが10月利上げとかシランガナモードな訳ですな。

7月24日入札実施分(選挙結果でたあとの木曜日なので関税交渉合意とかゲル退任意向報道とか込み)
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result250724.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金の入札結果(令和7年7月24日入札)

『1.借入根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第15条第1項

2.借入日      令和7年8月5日
3.償還期限     令和8年2月4日
4.償還方法     令和8年2月4日に一括償還

5.借入利率競争入札について  
(1)応募額       3兆9,660億円
(2)募入決定額     1兆500億円
(3)募入最高利率     0.600%
(4)募入最高利率における案分比率   4.1200%
(5)募入平均利率     0.575%』

極薄案分なので0.60%を基準にするのも多少難がありますが、まあそこはネグって頂きまして同じように計算しますと、「12月利上げなら後半0.916%、10月利上げなら後半0.690%」となって、10月利上げをある程度ケアした形になっておりますな。

でもって昨日のですが、
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result250729.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金の入札結果(令和7年7月29日入札)

『1.借入根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第15条第1項

2.借入日 令和7年8月7日
3.償還期限 令和8年2月6日
4.償還方法 令和8年2月6日に一括償還

5.借入利率競争入札について  
(1)応募額        3兆8,100億円
(2)募入決定額      1兆500億円
(3)募入最高利率      0.630%
(4)募入最高利率における案分比率   70.0000%
(5)募入平均利率      0.599%』

これまた同じように計算しますと、足が2日しか違わないので3bp上昇が結構効きまして、「12月利上げなら後半1.017%、10月利上げなら後半0.743%」となって、なんと10月利上げがほぼ織り込み、という水準に変化(若干負け水準ですけど)しているという中々の変化ぶりです。

まあゆうて市場の金利観が大きく変わったという訳でもないようには思う(金利観が大きく変わってたら2年入札盛大に強くならんじゃろとは思うので)ので、それよりは「年内利上げねえじゃろモードの後退」程度の物でしょという位の解釈に留めておかないととは思います(なんせ元々特会借入はレートがクソ高く出てくる訳で、同じ政府向け与信のTDBの引けが2/20償還で0.515%だったりする時点でお察し案件なので、水準よりも変化を見るのが吉)けれども、トランプ関税劇場以降大幅に後ろに倒れていた利上げ見通しが、日米通商交渉の合意を受けて引き戻された、ということで宜しいかと思いますしそんなのお前に言われんでもわかっとるわとツッコまれますとぐうの音も出ないのですが、まあ1会合分くらいは市場の見方が前倒しになったかもしれませんね、という一つの傍証位に思っていただければ吉かもしれませんね。


ということで今朝はこの辺で勘弁(ECBはどうしたと言われそうですが明日からFED日銀大会)





2025/07/29

〇短国引値謎の階段が謎に移動ワロタ(備忘メモ)

ナンノコッチャではあるのですが
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(7/28引値)
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.410
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.410
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.439
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.440

(7/25引値)
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.410
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.410
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.410
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.450

ということで、昨日ネタにしましたように新発3Mが入札後足切よりも高い利回りの0.45%で引かされたのですが、昨日は0.45のところは反発して0.44の引けになったのですが、一方で1週前の3M(なので入札は0.40カツカツでやった奴です)がしれっと0.439%にひかされていまして、階段が一銘柄(1週間)手前になる、というよくわからん現象が発生しておりますな。

まあ単に業者間とかで在庫があるから出合いがあるとかそういう世界なんだとは思うのですが、いやお前らそこの3毛の段差は何なのよといういつもの短国市場の面白プレイが発生していて草生えますなwwwwwwwwww

何だかわからんけど若干需給が緩和されましたというだけの話ではあると思うので、別に市場に対する何かのインプリケーション(参加者の利上げ期待が云々みたいなやつ)があるわけでもないとは思うのですけれども、まあナンノコッチャ現象だったので備忘の為にメモしておきました。




2025/07/28

〇新発3MTDBがよーわからんけど金利上昇

金曜の短国3M
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250725.htm
国庫短期証券(第1321回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1321回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号   国庫短期証券(第1321回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日     令和7年7月28日
4.償還期限    令和7年10月27日
5.価格競争入札について
(1)応募額          10兆2,882億円
(2)募入決定額     3兆2,534億6,000万円
(3)募入最低価格     99円89銭0厘5毛
(募入最高利回り)    (0.4396%)
(4)募入最低価格における案分比率    47.3315%
(5)募入平均価格     99円89銭3厘7毛
(募入平均利回り)    (0.4268%)』

ということで、木曜の引けがWIで急に利回り上がりましたなとか言ってたらちゃっかりと入札の方が足切り0.44%寸止めまで流れまして、でもって引値の方も、

売買参考統計値ちゃん
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(7/25引値)
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.410
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.410
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.410
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.450

って結果になっておりまして、新発の引値0.45%ということで入札足切りよりも弱い引けとかいう中々のしょんぼり引値になっておりますのもさることながら、新発の所でいきなり4毛段差って何だよそれと思う次第で、これ償還日北米とか休みだったっけとか思いましたがそうでもなさそうだし、何ですのこれはという引値になっておりますが何でですかねえ。

いやまあ短国自体はGCとか現先とかの金利考えたら0.40台前半ってそこそこ逆ザヤになるので、そんなレートになってしまいますとマーケットメーカーだって在庫にしにくいし、短期の純粋な資金運用にしたって他の短期運用対比で期間リスクがあるのに金利が低いとかいう謎現象が発生してしまうものなので、国債という付加価値以外に間尺に合わないので0.45%でも全然問題ないというか7月は兎も角9月利上げワンチャンと思えばそのレートでも何なのよとは思います(けどそれ言い出したら新発の手前で段差が付くのがおかしいw)けど、まあ単純にこの銘柄に金利低くても必要というニーズが無かったとかそういう話なんでしょうけれども、中々謎の入札ではございました。





2025/07/25

〇ところで入札前に新発3MWIの値付けがいきなり甘くされているのですがこれは何ぞ?

いつもの売参
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(7/24引値)
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.410
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.400
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.400
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.400
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.440←今日入札の新発WI
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.440

(7/23引値)
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.410
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.400
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.400
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.395
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.405
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.415

まあここもと中短期の金利上昇しているので短国に関しても1年に近い所とかは昨日ですと1年短国カレントの引けが0.66%とかになっているのですが、3Mの辺りって入札前にそんなに弱くするもんかなと眉に唾をつけながら見るのですが、まあ値付け上だけでは入札前に甘くされていますね、というのだけメモっておきます。実際に3M入札がどうなるのかは知らんですし、ちなみに10/27足だと10月利上げは無関係銘柄であることは念のため付言しておきましょう。




2025/07/24

〇関税15%とかゲルが退任なのか退任じゃないのかとか(ニュースクリップ)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250723/k10014871861000.html
日米で合意 相互関税15% 自動車関税も15%【詳しく】
2025年7月23日 23時13分

『アメリカのトランプ大統領は22日、関税措置をめぐる交渉で日本と大規模な合意を締結したと明らかにしました。日本がアメリカに巨額の投資をする一方、アメリカは8月1日から発動するとしていた日本への25%の関税を15%に引き下げるとしています。また、自動車関税についても既存の関税率とあわせて15%とすることで合意したということです。』(上記URL先より)

選挙期間中に出してやれよとは思いましたし、そもそも向こうがゴロツキみたいにゆすりたかりをしているのに対してびた一文負けないべきとかいうべき論はさておきましても、現実解としては誠に結構な落としどころだし、それが証拠に

https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/UAB5QJGYE5JZBFDWSAZYRO2YZI-2025-07-23/
米自動車業界団体、日本との貿易合意に懸念表明 「悪いディール」
David Shepardson
2025年7月23日午後 1:32 GMT+9

米国自動車業界ざまあwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

ということでですな、まあこれは良い花道という格好がつくのでむしろ退任しやすくなるんじゃねえのとかいう話をしてたら毎日が、

https://mainichi.jp/articles/20250723/k00/00m/010/057000c
石破首相、退陣へ 8月末までに表明 参院選総括踏まえ
スクープ
政治 速報 政局 国政選挙
毎日新聞
2025/7/23 11:16(最終更新 7/24 00:59)

ってのをぶっこんできて、読売(と産経はずっとゲル憎しモードなので)が大喜びで新聞号外まで
配って回っておりましたが、夕方近くになって、

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250723/k10014872251000.html
石破首相 続投の意向 重ねて示す 3人の首相経験者と会談
2025年7月23日 19時37分

ということで結局どっちですねんという話ですが、まあ花道引退して後任が高市大先生にでもなろうもんなら高圧経済で物価も円安も高圧ってなお話になるし、なんなら高市と玉木と神谷の悪魔合体とかいうのも出ようもんならそらもうトラスショックも裸足で逃げ出す破壊力、てなもんで円債は日米合意のグッドディールとゲル退任報道のダブルパンチで結局アカンタレとなっておりましたわな。


債券市場ちゃん
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/ECGDF7IRL5OHHKWOMZMKVU77DE-2025-07-23/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は急反落、長期金利一時約17年ぶり1.6% 日米関税交渉合意で
ロイター編集
2025年7月23日午後 3:20 GMT+9

『[東京 23日 ロイター] - <15:09> 国債先物は急反落、長期金利一時約17年ぶり1.6% 日米関税交渉合意で

国債先物中心限月9月限は、前営業日比98銭安の137円62銭と急反落して取引を終えた。日米関税交渉合意を背景としたリスクオンの流れや日銀の利上げ観測を背景に円債は売り圧力が強まった。財政拡張懸念も引き続き相場の重しとなった。新発10年国債利回り(長期金利)は一時1.600%と2008年10月以来の水準まで上昇した後、同9.0bp上昇の1.590%。』(上記URL先より、以下同様)

ということでまあ売られたわけですが、前場は超長期よりも中期や先物や長期の方が弱かったと思いますし、前場引け後で入札入れる前、という絶妙なタイミングでゲルの退任報道が出て40年国債入札自体は弱めちゃあ弱めの結果なんですが、そもそも論としてヘッジをした後に売り材料の方でのネタが出ている分って当然ながらヘッジがワークしやすくなるので、多少弱くてもまあそんなもんじゃろ、だと思った(のだがどうですかしら)のですが、後場中盤以降に結局超長期弱くなってきて(ノ∀`)アチャーって感じになりました、ってなもんですな。

結局のところ、

『現物市場では新発債利回りは総じて上昇。2年債は前営業日比8.0bp上昇の0.830%と4月初旬以来の水準まで上昇。5年債は同10.0bp上昇の1.120%と3月末以来の高水準。20年債は同7.0bp上昇の2.600%、30年債は同5.0bp上昇の3.130%、40年債は同8.0bp上昇の3.455%。』

ということで、

『    OFFER  BID   前日比 
2年   0.822  0.829   0.076  15:07
5年   1.111  1.119    0.1   15:06
10年  1.589  1.595   0.092  15:01
20年  2.592   2.6    0.067  15:06
30年  3.132  3.141   0.058  15:06
40年  3.452  3.466   0.086  15:04』

ということで結局並みに全般売られたでござる(なぜか30年が確りなのですが)の巻って感じではございますけれども、この後ゲルが退任をひっくり返し(と言ってもまあ単に時間調整なのかも知れませんが)てきたりしているので何がどうなるやらわかりませんな。

まあしかし花道退陣だったら政権の中で汗かいた人の方が後釜になるってのが従来的なイメージになるので林芳正さんなんか良いんじゃないのと思うのですが、そういう穏健路線になれるのか、高市とかの自爆路線になるのか、まあさっぱりわからんですので素人があまり考えるのも止めておきますw




2025/07/22

〇参院選の評価はよーわからんがもっとクソ大敗の可能性まで懸念してた割には・・・・・

まあゆうて民主党にぼろ負けした時とは違って比例代表得票は1位ですわな
https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/sangiin/00/hsm12.html
比例代表 党派別得票・獲得議席

ということで思ったほどボロ負けしないで結構でしたがまあ有象無象に票が入っておりますなあと呆れる次第ですが、某再生の道みたいに次はまた別のおもちゃが出てくることになるかどうかは今後をお楽しみにということで。

でまあそういう訳で、
https://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/20250721-OYT1T50089/
石丸伸二氏率いる地域政党「再生の道」、議席獲得ならず…立花孝志党首の「NHK党」当選なし
2025/07/21 09:23

比例で取ってる票数が東京都知事選挙の石丸票のほぼ3分の1でN国にも負けているというのがもう凄まじいとしか言いようが無くて、今の情勢にしたって次回の国政選挙で何がどうなるかなんてまあ分からんもんよのう、と思いました(石丸よりも神谷玉木の方がタマが断然マシだと思うのでここまでの事にはならんと思うんだがさすがに)。

でまあそういう訳ですので、まあ次の国政選挙までの間に何が起こるのかも訳わからん世界でありまして、野党がバラバラになったので少数与党とは言え何か色々と工夫のしようはあるんじゃないかなあとは思いました。

てかさ、物価高対策ってこれ結局のところアベノミクスの後始末な訳でして、そこで散々足引っ張られているのに対して安倍ちゃんの残党辺りがギャースカ文句言うのってふざけた話だわとは思うのでありました。

https://jp.reuters.com/markets/quote/USDJPY=X/
US Dollar / Japanese Yen FX Spot Rate

直近の取引
147.38 JPY
変化 -1.38
変化% -0.93%
2025年7月22日の時点。値は少なくとも15分遅れで表示しています

ということですので、トリプル安だの財政懸念でヒャッハーだのというお話は目先は無い(と言っても少数与党なので財政出せ出せ攻撃が来るのは見え見えではあるが)ということになったようで、こちとら参院選の結果次第では祝日どころじゃねえとかいう説も無くも無かった(まあどうせ東京市場やってないんだから泣こうが喚こうが何もできませんけどw)のですが、そこまででもなくて誠に結構でございました、と思うけど実際今日以降どうなるかは分からんですからね。


〇3M短国は堅調な結果だけど0.40%割れは積極的に買い進まれたわけでもなさそうですな

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250718.htm
国庫短期証券(第1320回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1320回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号            国庫短期証券(第1320回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日      令和7年7月22日
4.償還期限     令和7年10月20日
5.価格競争入札について
(1)応募額        11兆2,298億5,000万円
(2)募入決定額      3兆2,728億4,000万円
(3)募入最低価格      99円89銭9厘5毛
(募入最高利回り)     (0.4079%)
(4)募入最低価格における案分比率     2.9322%
(5)募入平均価格      99円90銭1厘3毛
(募入平均利回り)     (0.4006%)』

ということでして、前週よりも更に金利水準低下して平均落札が0.40%カツカツの水準になったのですが、引けの売参値を見ますと、

いつもの売参
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(7/18引値)
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.400
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.400
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.400←新発3M
国庫短期証券1321 2025/10/27 平均値単利 0.400←金曜日入札予定の新発WI

って結果になっておりまして、一応0.40%割れに積極的に突っ込んでいくのかショートカバーで突っ込んでいくのかは兎も角として、0.40%割れを突っ込んでいくようなその後の展開ではなかったっぽい状態。ただし、3Mが9月末越えになってから3Mってこれで3回目の入札になりましたが、1回目は入札直後からショートカバーで強くなって翌週になると一時0.35%水準の引値とか付けるという展開になったし、2回目は入札直後のカバー祭りは無かったように見受けられますが、やっぱり翌週に0.375%とかの引けまで持っていかれ、週末の新発の辺りで0.400%の引けに何故か回帰する、という面白展開を示しておるわけでして、なんですかその面白展開はとは思うのですが、まあ多分なんですけど、世の中的に短国の流通在庫がそんなに多いわけではないので、新発のタイミングを外すと玉がだんだんなくなって来てニーズがどこからか出てくると強くなってしまう、的な感じになっているのかねえとは思いました、よー知らんけど。

あと、先週とか先々週とかそうですけど、長い所が不安定になってくると「とりあえず短国集落に避難してくる」方がおいでになっているのではないかと思われる節がありまして、長いところが不安定化→リスク取りにくい→とりあえず短期化短期化→そうだ短国3Mなら5毛食らっても1銭ちょいしかやられない、の人がどうもいるんだろうなあとは思いますので、週末の参院選結果を受けて長い所の投資家様のリスクに対するスタンスがどうなっていくのかも少しはこっちの方から見えてくるかもしれませんししないかも知れません。




2025/07/18

〇うーん気候変動オペ・・・・・

https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2025/mpr250717a.pdf
気候変動対応を支援するための資金供給オペレーションの実施結果

『1.概要
貸付実施の通知日時   2025年7月17日(午前9時30分)
貸付日            2025年7月18日
返済期日           2026年7月21日

2.貸付予定総額(注1)
貸付予定総額          101,594億円
(参考)貸付残高(注2)     171,298億円

(注2)2025年7月18日時点の貸付残高の見込み。』

ということでいやまあ気候変動対応向けの融資を促すってのがダメとは言わないんですけれども、このオペは基本的に「1年固定金利」なので金融緩和縮小局面や引き締め局面においてはそれに反する金融緩和的な施策になる訳で、これまた日銀バランスシート拡大要因になっている訳ですし、現に今回の実施で日銀のバランスシート10兆円拡大する訳ですから本来バランスシートを適正な規模まで縮小していかないと、今後の「普通の経済」における金融政策運営に支障を来すことになるちゅうのにホイホイと日銀のオペ残が10兆円も増えてしまうのは如何なものかと。

てかね、この気候変動オペって、
https://www.boj.or.jp/mopo/measures/term_cond/yoryo105.htm
気候変動対応を支援するための資金供給オペレーション基本要領

『附則

この基本要領は、本日から実施し、金融調節上の支障がない限り2031年3月31日まで継続し、同日をもって廃止する。ただし、同日以前の日を貸付日とする貸付けの取扱いについては、なお従前の例による。』

ってことで、まあ最初にこれ突っ込まれたのは2021年9月なんですけど、とにかく黒田緩和って途中のQQE2以降が全部そうなんですけど、ETFの買入拡大みたいに緩和脳のノリで後先考えずに馬鹿みたいな拡大路線を取っていた訳で、この気候変動オペもなんかもうノリで2031年とかとんでもない先の話を決めていましたし、それを言い出すと2年共担とか5年共担とかもそうで(2年共担は期日来ましたが)、とにかくお前ら後先考えずにその場のノリでバナナのたたき売りみたいなことするんじゃねえと思う訳ですよマッタクモウ。

まあ一方で貸増が今後残高無くなるとは言え、多少の規模ならまだしもあっという間に20兆円近くとかになってしまっているこのお買い得オペっていうのは、やっぱり資源配分への介入であって、そういうのは政府のやることであって中央銀行がやることじゃないんだよな、と思いますが、成長基盤強化とかやりだしたのは麿なのでこの点に関しては麿も反省というか猛省すべきだと思います、

ま、とりあえずはこれが担保繰りにどう影響しますのん、とかそういう話が現世利益ではあるのですが、将来的に見た場合に日銀のバランスシート(というか当座預金残高というか超過準備の水準)を短期金融市場のアンプルリザーブレジーム(にどうせなるんだと思います)を作る際に余計な変数として作用してしまう点についても問題になるかとは思います、その時がいつなのかはさておきますけど。


〇そういや交付税特会借入とか新発1年短国とか

最近利上げ観測が先の方に行ってしまって目先どうという話でもなくなってしまったのでうっかりスルーしていましたがw

今月は特会借入祭り(6月は交付税6mとエネ特12m各1本だけ)なんですよね。

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result250708.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金の入札結果(令和7年7月8日入札)

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result250715.html
交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金の入札結果(令和7年7月15日入札)
※なぜかこのページだけhtmlになってる

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result250717.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の一時借入金の入札結果(令和7年7月17日入札)

他にエネ特12mもあるのですが交付税6の方で。

7/8分:7/11〜1/16 平均0.538%最高0.549%
7/15分:7/24〜1/23 平均0.536%最高0.547%
7/17分:7/31〜1/30 平均0.541%最高0.548%

とまあそういう結果な訳ですが、これ高い方の足切りで見たとしても・・・・・・

7/8分:10/31〜で0.620%、12/22〜で0.870%
7/15分:10/31〜で0.602%、12/22〜で0.769%
7/17分:10/31〜で0.597%、12/22〜で0.725%

だし、何なら平均で計算した場合

7/8分:10/31〜で0.593%、12/22〜で0.787%
7/15分:10/31〜で0.578%、12/22〜で0.706%
7/17分:10/31〜で0.582%、12/22〜で0.692%

ってなっていまして、もともとが高めに出てくる交付税特会の金利でこのテイタラクということでございますので、10月利上げなんぞはまるで織り込まないで、まあ辛うじて12月ならワンチャン有るかもしれませんかねえって感じになっている、というのがだいたい読み取れるかなとは思う訳です。


ただまあ昨日の新発1年は
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250717.htm
国庫短期証券(第1319回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1319回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号      国庫短期証券(第1319回)
2.発行根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第46条第1項

3.発行日      令和7年7月22日
4.償還期限    令和8年7月21日
5.価格競争入札について
(1)応募額         6兆8,899億7,000万円
(2)募入決定額      2兆5,239億5,000万円
(3)募入最低価格      99円37銭5厘
(募入最高利回り)      (0.6306%)
(4)募入最低価格における案分比率      88.1336%
(5)募入平均価格      99円38銭9厘
(募入平均利回り)      (0.6164%)』

ということですが、前日の売参ベースのWI(が本当にあてになるのかはさておきますけれども参考にならんという訳でもないでしょうから)が0.59%水準でして、そこから見たら流れたジャンという結果になっていまして、売参見ますとこちらの昨日の引けが0.625%になっておられました。

https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(7/17引値)
国庫短期証券1319 2026/07/21 平均値単利 0.625

(7/16引値)
国庫短期証券1319 2026/07/21 平均値単利 0.590

平均0.615%相当なので入札後買い進んで云々、という流れにはなっておりませんで、いやまあそもそもこの金利水準ってどうなのよという話(ちなみにあんまり意味は無いと思いますが前半後半を12月決定会合で切って手前を50bpにすると後ろは71.6bpなのですが短国そのものが手前40とかいう金利なのでまあアレだし2回利上げとかそういうのは全く無視されているでござるの巻)な訳でございますけれども、まあさすがに0.5%台ではニーズ集まらなかったですかそうですかという事で。

ちなみに3mの辺りも微妙ちゃあ微妙で、

(7/17引値)
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.410
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.410
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.400
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.375
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.410←今日入札の新発WI

9末越え一発目だった1316回は入札後にカバーだと思うのですが強くなって翌週水曜に0.35とかいうトンチキ引値になったのですが、結局その後はカバー一巡とか次のカレントが出るだのということで0.40%水準の引値に収まっているのですが、先週入札のあった1318がちゃっかり0.375%まで引値が進んでいまして(こっちの銘柄は入札直後にショートカバー祭り、みたいなのは発生していない筈です)、はてさて今日の入札(もそうですけどその後のセカンダリー)はどこに逝く、ってお話でございます。担保繰りなのか長期債からの避難なのかよくわからんけど、そういうニーズがどこまで短国方面に入ってくるのかというのを占えるかなあとは思いますがどうでしょうかね。








2025/07/17

〇超長期クソ戻りワロリンチョというメモ

連日のこのクソボラティリティは何なんですかねえ。
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/WVBBJMFGDVKXXAX2NVEIVLZRJE-2025-07-16/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は小反発、長期金利1.57% 超長期債の金利低下が波及
ロイター編集
2025年7月16日午後 3:27 GMT+9

『[東京 16日 ロイター] -    <15:15> 国債先物は小反発、長期金利1.57% 超長期債の金利低下が波及 

国債先物中心限月9月限は、前営業日比4銭高の137円96銭と小反発して取引を終えた。新発10年国債利回り(長期金利)は同1.5bp低下の1.570%。ポジションの巻き戻しの動きから、現物市場で超長期ゾーンは金利低下し、その流れが国債先物にも波及し、プラス圏に転じた。』(上記URL先より、以下同様)

というかですね、朝から40年とかの気配が強かったし、しかも前場の途中からは値がすっ飛んで強くなるという流れで、ポジションの巻き戻しにしても何やってるんですかという値の飛び方をしておられました次第。

『現物市場では新発債利回りは金利低下。中期ゾーンは金利上昇局面では押し目買いがみられたという指摘があった一方、国債増発への根強い警戒感から上値の重さが意識された。
     
2年債は同0.5bp低下の0.780%、5年債は同横ばいの1.080%。30年債は同10.0bp低下の3.060%、40年債は同10.0bp低下の3.380%。20年債は出合いなし。』

引けでは30年と40年って割と揃っているけど途中までは40年が目立ってぶっ飛んでいたようには見うけられましたがどうなんでしょうかね。まあとりあえず、

『    OFFER  BID    前日比 
2年   0.779  0.785     0    14:59
5年   1.074  1.08    -0.001  15:11
10年  1.564  1.57     -0.02  15:03
20年  2.565  2.575   -0.056   15:09
30年   3.06  3.069   -0.109   15:11
40年   3.366 3.384   -0.119   15:11』

ってことで大フラットニングしていまして、底打ちなのかただの騙しなのかさっぱりワカランチ会長だし、大体からして今週末の参院選結果見ないと何ともかんともなので評価不能なのですが、まあ凄かったですねえというのを後日備忘の為にメモメモ。

いやまあ金利の上昇一服なら一服で良いのですが、一服するにしたってこんな威勢よく動かれてしまいますとそれはそれで手を出せんわ(だってこの値動きだとある程度以上のポジション作ったり閉じたりしようとしたら自分で値を相当ぶっ飛ばす覚悟無いとできんじゃろ)という話になりますので、まあ落ち着けという所ですが落ち着かんじゃろうのー。何というか「定例的にコツコツ買ってラダーポート作る」的な人がいないと相場って安定してくれんのよね、とは個人の感想ですけれども。




2025/07/16

〇しかしまあ今更になって市場大反応モードですなあ・・・・・・・という備忘メモ

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB15D9X0V10C25A7000000/
円、3カ月ぶり1ドル149円台に下落 参院選に警戒感
グローバルマーケット
2025年7月16日 0:42 [会員限定記事]

『15日のニューヨーク外国為替市場で円が対ドルで下落し、一時1ドル=149円台を付けた。149円台は4月3日以来およそ3カ月ぶり。20日投開票の日本の参院選で与党が過半数を確保できるかが微妙な情勢となり、財政拡張を訴える野党との協調が必要になるとの見方から幅広い通貨に対して円売りが膨らんでいる。』(上記URL先より)

だそうで円全面安ワッショイという所ですが、昨日の円債ちゃんもなんかしらんけど

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-07-15/SZF9MBDWLU6800
日本国債に「トラスショック」懸念、参院選後の財政リスクに市場動揺
近藤雅岐
2025年7月15日 15:07 JST

てな感じでの煽り記事まで登場する有様ですが昨日の市場も例によってロイターさんから記念備忘メモを

https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/5W7QRUAWPVJQPOJWQGBADNXQPA-2025-07-15/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落、長期金利17年ぶり・30年金利は過去最高水準に上昇
ロイター編集
2025年7月15日午後 3:41 GMT+9

『[東京 15日 ロイター] - <15:19> 国債先物は続落、長期金利17年ぶり・30年金利は過去最高水準に上昇

国債先物中心限月9月限は、前営業日比14銭安の137円92銭と3営業日続落して取引を終えた。新発10年国債利回り(長期金利)は同1.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.585%。一時は2008年10月以来約17年ぶり高水準の1.595%に上昇したほか、30年金利は過去最高水準をつけた。』(上記URL先より、以下同様)

まあ17年ぶりって言いますけどそもそもCPIの水準がとっくの昔に17年ぶりどころの騒ぎじゃないのですから、長期金利がそこまで上がって何がおかしい、と言ってしまえばそれまでという説は大いにあるのですがまあそれは兎も角。

『きょうの国債先物は、前日に続き財政悪化懸念や海外金利上昇が相場を圧迫し、軟調な展開となった。参院選の投開票を20日に控え、与党が苦戦しているとの情勢が伝わる中、消費税減税に関連した財政拡張への懸念が長期・超長期債売りにつながった。』

って話にはなっておりますけれども、問題なのは選挙後に出るうんたらかんたらというだけではなくて、物価高対策に金融緩和と財政拡張のセットをすることが頭狂っているにも程があるという認識がジャパンの皆様に全然共有されていない(そもそも認識されていない)という義務教育の敗北レベルの馬鹿集団にジャパンが成り下がっている、ということが最近の風潮で一層アカラサマになったということだと思うので、つまりは馬鹿は(自主規制)という諺がありますように、根の深い問題なのではないかと杞憂民としては杞憂している訳ですな。

『現物市場では10年物以外の新発国債利回りも総じて上昇。2年債は前営業日比1.0bp上昇の0.785%、5年債は同1.0bp上昇の1.080%。』

『20年債は同1.5bp上昇の2.620%。1999年11月以来約25年ぶりの高水準となる2.650%をつけた時間帯もあった。30年債は同3.0bp上昇の3.185%、過去最高水準の3.200%をつける場面もあった。40年債は同2.0bp上昇の3.510%。』

てなわけで、

『TRADEWEB
    OFFER  BID   前日比 時間
2年   0.779  0.785   0.005 14:44
5年   1.074  1.081   0.011 15:11
10年  1.584   1.59   0.02  15:06
20年  2.624   2.63  0.034  15:14
30年  3.158  3.171  0.019  15:16
40年  3.483   3.51  0.049  15:13』

さすがに中長期も金利上昇、ってところですが、まあこれ選挙終わって色々と動き出すまでは手を出しにくいでしょうからちょっと売買来るとバカスカ値段が飛びそうな悪寒しかしませんな。


ところで昨日消費減税ムーブ????をしていた物国ちゃんですが、

売買参考統計値
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(7/15引値)
物価連動国債 21 2026/03/10 平均値単価 101.75 前日比 +10
物価連動国債 22 2027/03/10 平均値単価 103.50 前日比 +40
物価連動国債 23 2028/03/10 平均値単価 102.70 前日比 +45
物価連動国債 24 2029/03/10 平均値単価 103.35 前日比 +65
物価連動国債 25 2030/03/10 平均値単価 108.40 前日比 0
物価連動国債 26 2031/03/10 平均値単価 106.80 前日比 -55
物価連動国債 27 2032/03/10 平均値単価 104.90 前日比 0
物価連動国債 28 2033/03/10 平均値単価 103.40 前日比 -5
物価連動国債 29 2034/03/10 平均値単価 101.90 前日比 -5
物価連動国債 30 2035/03/10 平均値単価 100.65 前日比 -5

ってなっていて、月曜に手前の銘柄がアホみたいに値段が下がった分を半分くらいお返しになられていて月曜の引値は何だったのかと小一時間な訳ですが、長い方が月曜の引けと同様に表の10年利付の利回り上昇ほどの価格低下していない(つまりBEI拡大)しているので、まあ一応財政拡大で物価に長い目で見ればプラスですがなモードだとは思うのですが、何だったんですかねえあの値付けは、まるでよくわからんですけど・・・・・

なおどさくさに紛れて何故か26回だけ消費減税ムーブが1日遅れで出ているようですが、需給がエライ勢いでタイトな25回はこの間引け変わらずって相変わらずのナンノコッチャではありました、まあ謎ですわ。


でもってですね、何気にこの間に短国ちゃんが・・・・・・

(7/15引値)
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.410
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.410
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.400
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.380
国庫短期証券1263 2025/10/20 平均値単利 0.410
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.410

1318が先週金曜に入札をやったカレント3Mで1320は今週金曜入札の新発WIになりますけれども、3M(1263だけ1Yの成れの果て)の銘柄を並べてみますとお分かりのように、9月末越えの2銘柄がちょろとお金利下がっておりまして、1318は入札時は0.40割れてなくて、その日の引けも別に強くなったわけではない(入札結果を追認するような引けであってショートカバーでいきなり強くなった1316のような動きではなかった)のですが、月曜火曜としれっと引値が強くなっていて火曜の引けは明確に0.40%割れということになっています。

でまあ長いところが金利上昇モードで手を出しにくいので様子見モード、とかになってくると長期ゾーンからの避難民がとりあえず短国にやってくるムーブメント、というのが時折散見されるのですが、もしかしてここに来てのカレント3Mの引値の強さはそういう流れでの強さなのかなあと思わんでもないのですが、実際のところどうなんでしょうかねえ・・・・・・・

今週は1年と3Mの入札が明日明後日に行われる訳ですが、1年は短国と言えどもそこそこ足が長いし、金利水準(1年カレント銘柄の昨日の引けが0.57%)がちょっとどうなんですか問題とかもあるし、どういうニーズ集めるのかは謎な銘柄ですけれども、新発3Mにいつもと違うニーズが来るのか来ないのかというのが少しでも分かるとエエデスノウと思うのでした。


という辺りで今朝は時間が無くなってしまいましたので雑談で勘弁ということですいませんすいません。





2025/07/15

〇財政懸念で反応というお話ですが10年も甘いし消費減税懸念っぽい謎ムーブもあったし

https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/DLWP3SKIZVOBDKN4CJRRBWBXN4-2025-07-14/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は大幅続落、長期金利7週ぶり高水準の1.57% 財政懸念で
ロイター編集
2025年7月14日午後 3:33 GMT+9

『[東京 14日 ロイター] - <15:12> 国債先物は大幅続落、長期金利7週ぶり高水準の1.57% 財政懸念で

国債先物中心限月9月限は、前営業日比51銭安の138円06銭と大幅続落して取引を終えた。財政悪化懸念や海外金利上昇が相場を圧迫した。新発10年国債利回り(長期金利)は同7.0ベーシスポイント(bp)上昇の1.570%。5月23日以来7週ぶり高水準をつけた。』(上記URL先より、以下同様)

ということで米国金利が上昇したせいもあるんですけど(既に金曜の夜間の時点で先物は35銭とか下がっていたので)、週末の参院選情勢報道で与党大苦戦というのが出てきて一段のアカンタレになったという感じなので、

『きょうの国債先物は、前週末の海外市場で欧米国債が売られた(金利は上昇)流れが逆風となり、売り先行でスタート。また参院選の投開票を週末20日に控え、与党が想定以上に苦戦している情勢が伝えられたことが消費税減税に関連した財政悪化懸念につながり、長期・超長期債相場を一段と圧迫した。』

このように説明のある通り、って感じですが、

『現物市場では10年物以外の新発国債利回りも総じて上昇。2年債は前営業日比1.5bp上昇の0.775%、5年債は同4.0bp上昇の1.070%。20年債は同12.0bp上昇の2.620%と2000年10月以来約25年ぶりの高水準をつけたほか、30年債は同12.5bp上昇の3.165%、40年債は同17.0bp上昇の3.495%と、超長期金利の上昇が顕著だった。』

『TRADEWEB
     OFFER  BID   前日比 時間
2年   0.773  0.78    0.015  15:03
5年   1.063  1.07    0.042  15:10
10年  1.568  1.574   0.075  15:04
20年  2.607  2.623   0.123  15:13
30年  3.159  3.172   0.126  15:13
40年  3.485  3.498   0.162  15:13』

先週月曜も参院選序盤情勢を受けて連立与党過半数微妙ですよねってなもんで超長期売り、ってなっていまして、その時も財政懸念って言ってたのですが、ゆうて先週月曜(7/7)の場合は超長期は確かに爆発炎上してたのですけれども、先物は前日比変わらずとかで、10年も引け変わらずの引けでして、20年が5.5甘の30年10甘、という感じで、財政懸念とか言ってるけど中期堅調だし木曜に20年国債入札あるからその前にホイホイ売ってるってのもあるんじゃネーノ、ってまあそんな感じだったと思うのですよね。

然るに、昨日の場合は10年7甘とかそっちまで金利が上昇している訳で、超長期の金利上昇もかなり碌なもんじゃないのですが(特に40年の既発とか単価見ると泣ける)10年まで金利が上がってきたというのは中々威勢の良い(悪い)流れになっておりますなあと思ったんですがどうですかねえとは思います(個人の感想です)。

とは言いましても、本来2%の物価安定目標が達成されている世の中だったら金利の居場所ってこんなんで良かったんでしたっけって考えますと、もとはと言えばお気持ち物価を盾にして短期金利を上げないわ市場配慮とか言って長期国債買入の減額を渋るわとやっていることによってイールドカーブの長期以下に無駄な金利低下効果を出している日銀とか言うのが市場の金利上昇エネルギーを無駄にため込ませてこういうときに動く、ってのを演出しているとも言えまして、まあ黒田緩和の後始末をビビって渋るからこうなるんだよ、とも思うのでした。

しかしまあ何ですな、

売参ちゃん
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(7/14引値)
物価連動国債 21 2026/03/10 平均値単価 101.65 前日比 -30
物価連動国債 22 2027/03/10 平均値単価 103.10 前日比  -80
物価連動国債 23 2028/03/10 平均値単価 102.25 前日比  -125
物価連動国債 24 2029/03/10 平均値単価 102.70 前日比  -150
物価連動国債 25 2030/03/10 平均値単価 108.40 前日比  0
物価連動国債 26 2031/03/10 平均値単価 107.35 前日比  -5
物価連動国債 27 2032/03/10 平均値単価 104.90 前日比 -15
物価連動国債 28 2033/03/10 平均値単価 103.45 前日比 -20
物価連動国債 29 2034/03/10 平均値単価 101.95 前日比 -25
物価連動国債 30 2035/03/10 平均値単価 100.70 前日比 -30

突如柄にもなく物国ちゃんを出してきました(前回ネタにしたのは多分去年の8月の利上げ後の世界的なアイヤー相場の時だった気が)訳ですが、売参見ても複利が分からん(利回りが非表示(償還と利払いが不定だからシャーナイですよね、一般的には固定利付の100円償還で換算利回り計算はしますがあれは実際の投資利回りではないですしおすし)のでBEIもこれだけだと分からんのでアレですが、まあ前日比単価比較をみると残存1年半と2年半と3年半が盛大に食らっている(25回は極端に需給がタイトな銘柄なので極端な差が出るようですな、知らんけど)という結果だし、何なら30回の30銭安って表の10年よりも値下がりが少ないのでつまりはBEI的にはプラス、という結果になっておりまする。

まあこれは参院選後に消費減税がマジで決まって、でまあ来年あたりのどこかで始まるのでその瞬間にCPIの水準訂正が起きますよって話なのと、やるなら1年とか2年の時限措置じゃネーノってのと、まあそうは言っても盛大な減税政策なんだから需要は喚起されるから中長期的に見たら物価にはプラスじゃろ(何なら財政懸念で円安になれば更に物価には上振れ圧力になりますしおすし)ということから後ろの方の価格は表の金利上昇対比でそんなに売られないということな、と無理やり解釈するとそうなるのですけれども、物国ちゃんの場合残存4年半になる25回債(と26回もそれっぽいですけど)が極端に需給がタイトなので、その関係で極端な値付けになるという面もあるみたいですので、そのストーリーはこじつけのような気もします。

まあ昨年の8月とか今年の4月とかみたいに流動性無し無し相場が起こると物国が言われも無く売り込まれるでござるの巻(特に昨年8月はとんでもない逆行安しましたな、その後猛然と戻りましたけど)という事象はたまに起きるのですが、ゆうて今回の場合は全部が叩き売られるわけではなくて選択制で叩き売られている、というような引値になっていて、消費減税懸念というストーリー(物国の場合はそもそも市場の流動性が碌に無いとのことなので活発な売買を伴って気配が形成されているかどうかはかなり怪しいのだが・・・・・・)にはなっているな、という所ではあります。知らんけど。






2025/07/14

〇3Mは0.4%台は割らずに済んだのかしら

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250711.htm
国庫短期証券(第1318回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1318回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号   国庫短期証券(第1318回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日     令和7年7月14日
4.償還期限    令和7年10月14日
5.価格競争入札について
(1)応募額         12兆3,068億円
(2)募入決定額    3兆2,709億4,000万円
(3)募入最低価格    99円89銭5厘5毛
(募入最高利回り)    (0.4150%)
(4)募入最低価格における案分比率     94.7453%
(5)募入平均価格     99円89銭7厘9毛
(募入平均利回り)    (0.4054%)』

売参
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(7/11引値)
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.410
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.410
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.400
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.405←新発3M
国庫短期証券1320 2025/10/20 平均値単利 0.410←今週金曜入札3MのWI
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.410

(7/10引値)
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.410
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.410
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.350
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.410
国庫短期証券1304 2025/11/10 平均値単利 0.410

てな次第で、前週は入札の後ショートカバーだか何だかで1316って0.40%(その後0.35%とかいう謎のレートにもなっていましたが)に低下しましたけど、今回の入札に関しては平均落札水準の引けに収まっていまして、前回みたいに誰かがゴッソリ買っていってショートになった、というようなことも無かったように見受けられますし、ショートカバー以外では今のところ0.40%割れの水準ではよー買われんというのが一応確認できたのかな、とは思いました、知らんけど。

なお、先週の6Mで見られましたように、短国自体は堅調というか利上げが何ぼのもんじゃいレートになっておりますのは継続しているので、

(7/11引値)
国庫短期証券1270 2025/11/20 平均値単利 0.410
国庫短期証券1311 2025/12/10 平均値単利 0.420
国庫短期証券1276 2025/12/22 平均値単利 0.420
国庫短期証券1317 2026/01/13 平均値単利 0.420←先週入札のあった6Mカレント
国庫短期証券1281 2026/01/20 平均値単利 0.440
国庫短期証券1288 2026/02/20 平均値単利 0.470

ということで、6Mカレントの所まで0.42%とかいうレートになっていまして、その先は(単に板が無いからこういう値付けになるんだとは思いますが)1年に向けてちょっとだけレートに階段がついて行く、という価格形成になっていまして、まあご案内の通りこの短国って需給>>>金利観なので市場の中の人たちの金利観がどこまで反映されているのかは謎ではありますが、まあゆうて3Mまでが0.41で6Mまでが0.42という価格形成になっているのが容認されているのは、7月は当然としても9月10月の利上げもシランガナ状態ということは少なくとも示されているかと思いますがどうでしょうかね。

ま、今回の展望レポートで余程の強気になれば別なんですけれども、先般出ていたさくらレポートって企業の行動という定性的に注目すべき部分はクッソ強気だった、という点で7月会合の時点で何か威勢の良い事言い出す可能性はあるのですが、一方で今回って「全地域ともに全くの横ばい」な総括判断が示されているのですから、順当に考えると「全地域共に全くの横ばい」なのに上方修正をする(経済は上げないでしょうけれども物価は上方修正待ったなしみたいなのが小枝審議委員のBBGインタビューでも出ていたので物価上方修正すると思われます)というのも意味不明な話でございまして、4月展望での物価見通し引き下げ(しかもリスクバランスを上から下にドテンしたのですからこれはかなりの勢いでの下げ)をしたのは何だったのか、というツッコミにはどういう回答を用意するのか今から楽しみですが、まあそんな訳で7月展望で9月10月の利上げ観測が高まるような面白情報発信をしてくるかどうかが楽しみな展開ではありますな。







2025/07/10

〇短国がここに来てやたら堅調な件について(6MTDBなど)

昨日の6M
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250709.htm
国庫短期証券(第1317回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1317回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号    国庫短期証券(第1317回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日    令和7年7月10日
4.償還期限   令和8年1月13日
5.価格競争入札について
(1)応募額         10兆245億円
(2)募入決定額     2兆6,724億7,000万円
(3)募入最低価格    99円77銭4厘
(募入最高利回り)    (0.4421%)
(4)募入最低価格における案分比率     65.2112%
(5)募入平均価格    99円78銭1厘
(募入平均利回り)    (0.4283%)』

ということで、3Mなのか6Mなのかよくわからん結果、という結果になっておりますが、6Mってニーズがある時は3Mに引っ張られるしニーズが無いときは1Yに引っ張られるという物件なのでニーズ状況の雰囲気見るのにはちょうど良い債券、ではありますが1/13償還だからたぶん1月利上げでは利上げが1ミリも関係ないと思われるし、12月利上げでも最後の所はまあネグリジアブルな期間だし、そもそも年末越えのニーズってのがあるからまあ仮に12月に利上げ食らったとて別にまあって感じになりそうな所なので、9月10月の利上げ無しだと思えばこのレートでも、となるんでしょうかね、うーんよくわからんが。

ちなみに6月頭に入札のあった12月償還の6Mは0.4938/0.5058でしたし、5月債の6M(よって11月償還)の6Mは0.4381/0.4462でして、強いときと弱いときの差が大きいというのが伝わるかなとは思います。でもって今回の入札は強いときの方のレートということで、引値ちゃんの方を見ますと、

いつもの売参
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(7/9引値の6Mカレント周り)
国庫短期証券1311 2025/12/10 平均値単利 0.420
国庫短期証券1276 2025/12/22 平均値単利 0.420
国庫短期証券1317 2026/01/13 平均値単利 0.420←新発6M
国庫短期証券1281 2026/01/20 平均値単利 0.435

(7/8引値の6Mカレント周り)
国庫短期証券1311 2025/12/10 平均値単利 0.450
国庫短期証券1276 2025/12/22 平均値単利 0.449
国庫短期証券1317 2026/01/13 平均値単利 0.449
国庫短期証券1281 2026/01/20 平均値単利 0.450

そもそも入札前の引値って0.45水準でして、まあWIの引値をどこまで信用して良いのか問題というのはありますし、この辺の既発TDBの流動性の問題(売りに行けば普通にビットは立つけどマーケットメーカーの在庫はあったりなかったりなので買おうと思ってもピンポイントで買えるものでもない、という代物なので)があって、売買無いので引値が変わってないだけ説はあるのですが、まあ何はともあれWIで0.449とか言ってたのに入札は0.4283/0.4421で、引値は(先週金曜の3Mみたいな)アイヤーショートカバーなレートにはなっていませんが、まあゆうて0.420%で引かせているので入札の平均よりもお強い形になっておりまして、それすなわち世の中にニーズがあるって話じゃろうな、とは思いました。


あと、先週金曜の新発3Mとかその辺りも変調でして、

(7/9引値の3Mカレント周り)
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.410
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.410
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.350←先週入札の新発3M
国庫短期証券1298 2025/10/10 平均値単利 0.410
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.410
国庫短期証券1263 2025/10/20 平均値単利 0.405

(7/8引値の3Mカレント周り)
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.420
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.420
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.400
国庫短期証券1298 2025/10/10 平均値単利 0.410
国庫短期証券1318 2025/10/14 平均値単利 0.410
国庫短期証券1263 2025/10/20 平均値単利 0.410

1316の0.35%ってのはショートカバーが残っていたってことなんでしょうけれど、微妙に周辺銘柄も影響されたりしてたりしてて(一々引用するとエライことになるのでパスしますが短い所の引けも強い)、昨日っていつもの超長期アイヤー相場じゃなくて、2年2毛甘とか中短期が弱い相場だったというのに、短国ちゃんったら逆行高になっておりまして、まあ短国は別世界なのでありがちな話なのですが、利付と整合性が取れんというか寧ろ逆行する動きやってますなあ、と思いました。

とは言いましてもついこの前も短国急に強くなったと思ったら急に弱くなる、というような面白現象が発生していたこともありましたので、明日の3M新発入札を見てみないと何とも言えないところではありますけれども、なんかの拍子にまた金利リスク削減民の皆さんがやってきたのかどうか、うーんどうなんでしょうかね。





2025/07/09

〇なんか超長期が調子に乗ってスティープしておりますな(備忘メモ)

皆様先刻ご承知の介だと思いますのでまあ備忘メモで恐縮ですが
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/QQVPXY74UNP3TMELQTFUOQJ7F4-2025-07-08/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は下落、財政懸念背景に超長期金利が連日の大幅上昇
ロイター編集
2025年7月8日午後 3:21 GMT+9

『[東京 8日 ロイター] - <15:10> 国債先物は下落、財政懸念背景に超長期金利が連日の大幅上昇

国債先物中心限月9月限は、前営業日比16銭安の138円96銭と下落して取引を終えた。新発10年国債利回り(長期金利)は同3.0ベーシスポイント(bp)上昇の1.485%。前日に続き、財政悪化懸念を背景に超長期金利が大幅上昇した。』(上記URL先より)

ということで5年国入札の方は順調だったのですが、昨日も超長期朝から弱めだったし日中親の仇みたいに気配甘くされておりまして、

『現物市場では新発国債利回りが超長期ゾーン主導で上昇。2年債は前営業日比横ばいの0.730%、5年債は同1.0bp上昇の0.980%、20年債は同7.5bp上昇の2.500%、30年債は同9.5bp上昇の3.060%、40年債は同12.0bp上昇の3.365%。イールドカーブはベアスティープ化した。』

ってなっておるわけですが、まあゆうて30年3%乗ってて財政懸念ガーって言いましても米国の30年って5%近く有るわけで、物価の方が2%で同じで潜在成長率が向こうが2%割れくらいでこっちが0.5%ちょい位だったら実はリスクプレミアム乗っているの米国じゃネーノって話なのですけれども、というのは昨日も申し上げたのですが、単に木曜に20年国債の入札あるからちょうど良いので叩き売って水準訂正してから入札迎えようって話じゃねえのと思いながら鼻ホジホジって感じでおりますがどうなんでしょうかねえ(個人の感想です)。

まあ円債市場ってまだまだデフレ脳から抜けてない感は強いんですよね、とは思います(基本アタクシは人間が極端にできているのでデフレとか何の話でしたっけだし基調的物価とやらも2%になってるしなんなら上に突き抜けるリスクが高まっているというインフレ脳にマインドセットが転換しているんですけどねw)し、大体からして超長期の金利だけ上がっても別に企業金融が急に困るわけでもないじゃろ(超長期の社債発行とかレアものですからぬー)とも思いますし、まあ困るのは新発の利払い費が上がる政府だけじゃネーノってなところですけど。

『TRADEWEB
   OFFER  BID    前日比 時間
2年  0.728  0.735      0   14:58
5年  0.977  0.983    0.009  15:09
10年 1.479  1.486    0.032  15:09
20年 2.498  2.506    0.078  15:10
30年 3.056  3.065    0.099  15:09
40年 3.362  3.371    0.12   15:10』

ということですが、これ明日の20年国債入札が滑った挙句に更に売られるとかになるとありゃありゃまあまあって感じではありますが、金利さえ調整すれば止まるところで止まるじゃろって話だとはさすがに今のところは思います。もちろん今の政治状況だと財政支出に対してガバガバな話しか出てこないし、物価高対策とか言って財政バンバン出して更に物価が上がるじゃろ、という話すら通じない義務教育の敗北(一応中学校の公民でやったと思うのだがそのくらい、高校の政経では間違いなくやっている)状態なので、そっちの方で中期的な懸念はアタクシ滅茶苦茶大きいと思っていますが・・・・・




2025/07/08

〇また超長期の金利が上がっている訳だが(財政懸念ネタで)という備忘メモ

月曜の債券市場ちゃん
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/QU7IYDOBQZJR3HFPTWADHU43AQ-2025-07-07/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は横ばい、長期金利1.455% 財政懸念で超長期債は金利上昇
ロイター編集
2025年7月7日午後 3:30 GMT+9

『[東京 7日 ロイター] - <15:22> 国債先物は横ばい、長期金利1.455% 財政懸念で超長期債は金利上昇

国債先物中心限月9月限は、前営業日と横ばいの139円12銭で取引を終えた。手掛かり材料に乏しい中、全体的に動意薄だった。新発10年国債利回り(長期金利)は同2.0bp上昇の1.455%。現物市場では財政拡張懸念から超長期ゾーンに金利上昇圧力がかかった。』(上記URL先より、以下同様)

まあ超長期は盛大に動意があったという話でもありますがorz

『現物市場では、新発債利回りはまちまち。2年債は同0.5ベーシスポイント(bp)低下の0.730%、5年債は同横ばいの0.970%。一方、20年債は同5.5bp上昇の2.425%と6月4日以来の高水準。30年債は同10.5bp上昇の2.970%と、5月30日以来の水準まで上昇した。40年債は出合いなし。』

挙句にイブニングで30年一段安やってた気はしますわな。

・・・・・ということでとりあえず参院選序盤情勢ということで連立与党で50議席確保が微妙な線とかいう話になっていたというのがネタになって売られている、というのはまあそうなんですけれども、よくよく考えて見ますと物価が2%水準で推移するっての考えたら別に30年金利3%ってクソ高い水準でも何でもなくねえか???って話は有るわけでして、そもそも論として物価の長期均衡水準が何ぼですかと考えた場合に、そこにタームプレミアム乗っけた水準に対して日銀の長期国債買入とかいうクソイベントが継続していて、しかもお気持ち物価を持ち出して政策金利水準を無駄に低い水準に置いているから国債を買おうって人が何時まで経っても増えてくれないってだけの話ではなかろうか、などと3%という水準を見ながら思う訳で(個人の暴言ですwwww)ジャパンの場合は債券自警団復活みたいなカッコいい話ではなかろう(だいたいからして自警団なら当局にクレクレ大合唱してるんじゃねえよって話な訳で自警団を名乗るのが烏滸がましいにも程があるwwwwwwww)という所ですが、まあ超長期の金利が上昇してくれれば馬鹿政治家へのシグナルくらいにはなるでしょうから、この調子で警鐘を鳴らして頂きたいものだと思います。

ただまあアレですよね、こんなタイミングからベアスティープニング(というか2年対比ではツイストだがw)していますと、肝心の参院選の結果が出る前にスティープニング疲れするんじゃないかという感じ(2週間はさすがに長いじゃろ)ですし、まあそれ以前に関税の話が狂犬から放たれましたので、今日はそっちの話になるんですかね、知らんけど。

でまあロイターさん記事のTRADEWEBの気配ですけれども、

    OFFER  BID   前日比 
2年  0.725  0.734     0   15:20
5年  0.966  0.973   -0.002  15:19
10年 1.448  1.455    0.02  15:20
20年 2.418  2.431   0.062  15:20
30年 2.963  2.977   0.113  15:20
40年 3.218  3.251   0.116  15:20

とのことで超長期ドイヒーという結果になっておりますが、なんかまあ折角発行減額の決定をしてもダメなもんはダメという結果なのは残念ですが、ニーズが無いのもあるにせよ金利水準が足りないからというお話なので、やはり国債買入の額が多すぎだし、いまとなっては長期国債の買入をしている意味って「昔威勢よく買っていたのを急にゼロにできないので徐々に調整」という意味しかない筈なのに、買入縮小ペースを上げるどころか下げる決定しているのは何とかならんのかと思う訳で、結局当局プットみたいな信仰が円債市場にあるもんだから健全な調整が進まないでちょっとプットが入って反発→冷静に考えたら水準がダメだろとなってやっぱり売られる、みたいな無駄なボラを生み出しているというのが個人の極論です。



2025/07/07

〇9月末越え一発目の3M入札は引値がガッツリ強くなっている件について

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250704.htm
国庫短期証券(第1316回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1316回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号     国庫短期証券(第1316回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日      令和7年7月7日
4.償還期限     令和7年10月6日
5.価格競争入札について
(1)応募額         13兆3,736億円
(2)募入決定額      3兆2,728億5,000万円
(3)募入最低価格      99円89銭1厘5毛
(募入最高利回り)     (0.4356%)
(4)募入最低価格における案分比率      10.6465%
(5)募入平均価格      99円89銭3厘8毛
(募入平均利回り)     (0.4264%)』

7月になったから当たり前っちゃあ当たり前ですが、先週金曜の3Mから足が9月末跨ぎになりまして、金曜はその1発目の入札となった訳ですな。前週の3Mは9月末の1営前に足が来るという使い勝手が基本的にはあまりよろしくない物体だったのですが、0.4215%/0.4396%でしたので、平均は前週よりも金利上昇していますが足切りは金利低下、ということなので、前回よりもテールの短い入札になった訳ですが・・・・・・・

売買参考統計値
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(7/4引値)
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.430
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.430
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.430
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.400
国庫短期証券1298 2025/10/10 平均値単利 0.420
国庫短期証券1263 2025/10/20 平均値単利 0.420

(7/3引値)
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.430
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.430
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.435
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.430
国庫短期証券1298 2025/10/10 平均値単利 0.435
国庫短期証券1263 2025/10/20 平均値単利 0.445

ということで、売買参考統計値ベースの引値を見ますと、新発債だけ0.400%とかいう入札から見たらエライコッチャなレートになっていまして、手前の銘柄は0.43で変わらずになっているのですが、10月償還の6Mと1Yの成れの果て銘柄の1298と1263の引けもちゃっかりと強くなって9月償還とイールド逆転という
結果になっておられますな、うんうん。

1316新発3Mに関しては(そんな無茶苦茶強い所で切られた感じじゃないような気もするんですが)これ入札が空振りをしたのか入札後に買いでも来たのか知らんですけれども0.40%水準っていうのはまあ踏みレートじゃろとは思いますが、10月償還の既発も強くなっているので、まあやっぱり9月末越えのニーズってのも世の中にあるじゃろうというのが判明した、と思いました、知らんけど。

まあ今週は6Mと3Mの新発がありますので、どのくらい短国ニーズありますかってのを確認ですな。ちなみに3Mって7月発行分から1回の発行額が4.4兆円→4.3兆円に減額になっていますが、その1000億円にどの程度のインパクトがあったのかはよくワカランチ会長です。




2025/07/01

〇先週金曜の短国とかGCTNとかですが結局そんな波乱にもならなかったようですけど・・・・・

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250627.htm
国庫短期証券(第1315回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1315回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。


1.名称及び記号    国庫短期証券(第1315回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日     令和7年6月30日
4.償還期限    令和7年9月29日
5.価格競争入札について
(1)応募額        10兆923億円
(2)募入決定額    3兆3,549億5,000万円
(3)募入最低価格    99円89銭0厘5毛
(募入最高利回り)     (0.4396%)
(4)募入最低価格における案分比率     7.9746%
(5)募入平均価格    99円89銭5厘0毛
(募入平均利回り)    (0.4215%)』

ということで先週の頭から謎のクソ強さだったのが週後半に一転してクソ甘い引けになって結局行ってこいで前週の0.4207%/0.4316%よりも若干金利上昇で終了しまして、先週途中の動きは一体全体何だったのかという結果と相成っておりましたが、3Mカレント近辺の引値は、

売買参考統計値
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(6/30引値)
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.430
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.430
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.430
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.435←今週入札のある3MWI

(6/27引値)
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.430
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.430
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.430
国庫短期証券1316 2025/10/06 平均値単利 0.435

となっていて、入札の平均レベルよりも安い所で引かせていて過熱感は無し(というかそもそも論としまして9/29とかいう半期末直前に落ちる短国は「使い勝手が悪い」ので元々人気化しないのがデフォという話はある)なのですが、あてになるかどうかは知らんですけど新発WIもそんなに値付け上は人気化していないような感じにはされていますが、まあこれはさすがにあてにならんので、実際には10月足の6Mや1Yの成れの果てのセカンダリーで判断するしかないのですけど、この辺ってまあ基本的にセカンダリーがあってないようなもんなのが仕様なので状況はワカランチ会長(結局分からんのかいなというツッコミが来そうですがw)。

まあ金曜の入札で今回の四半期末越えの動向が出てくる、ということになりそうですが、まあ短国市場に関してはカレント以外はその時の状況によってセカンダリーが出てきたり出てこなかったり(ビットは普通に立つのだがオファーはオンデマンドではが出てこない、って奴です)なので、短国の市場自体がまあそんなもんと言えばそんなもんなのですが、自由に売買できるというものでもない、という所なので増発増発増発と思うのですが、まあゆうて短国金利がちゃっかり上昇しちゃうと国債イールドカーブ全体が上方シフトするというのも発行サイドとしては悩ましいってのは分からんでもない所ではありまする。


東京レポレート
https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/trr/index.html

        O/N  T/N  1w  2w  3w  1m  3m  6m  1y
2025/6/23 0.491 0.492 0.478 0.476 0.476 0.477 0.485 0.500 0.571
2025/6/24 0.470 0.487 0.477 0.476 0.476 0.476 0.484 0.500 0.571
2025/6/25 0.490 0.485 0.476 0.476 0.476 0.477 0.484 0.500 0.571
2025/6/26 0.490 0.485 0.473 0.476 0.476 0.478 0.484 0.500 0.571
2025/6/27 0.491 0.483 0.475 0.475 0.476 0.477 0.484 0.500 0.571
2025/6/30 0.491 0.488 0.478 0.477 0.477 0.478 0.485 0.500 0.570

東京レポレートの推移を見る感じですとGCレートは影響なしという感じではありまして、まあだいたい四半期末の中で一番平和になることが多い6月末なので無事に四半期末を通過できましたってなところだったのですが、先週前半に短国の短い所の金利が急にクソ低下したのはちょっとビビりましたってだけの備忘メモでした。