相場見通しのつもりだが・・・たぶん後講釈(2025年04月〜2025年06月)
こちらはあまり当らない相場見通しやら相場後講釈やらを書いております。短期がクソ動かなくなって出稼ぎに出ていたりしていたのでしばらくは色々な相場ネタ書いてましたが、最近は短期が色々とネタが多いので短期ネタが多くなっているかな〜。ただまあ板に張り付いている訳ではないのでピンボケになる場合があるのと、そもそも短期って相対の世界で取引実態が闇鍋だったりするので書き物にするのも色々と配慮をしないといけないのでその辺はご理解いただきたく存じます。
PCを最近型のにしましてログの整理もサクサクできるようになったので徐々に追いついていきます。直近分を追加しながら徐々に遡及していきますね(滝汗)
過去の後講釈ページへのインデックスはこちらです
2025年度上期前半見出し一覧
2025/06/27「週の頭に金利が急低下した短国は入札前に一転して上昇して元の木阿弥に戻るさらなる謎ムーブ」
2025/06/25「20年入札は思いのほか滑ったけれども下で買いが入ったようで持ち直したのでたぶんセーフ」
2025/06/24「7月8月償還の短国引値が0.3台に大きく低下という謎現象発生」
2025/06/23「先週の短国はレート低下して3M新発は引き続きレート低下/国債発行計画変更で超長期→2年と短国という悲しい結果に」
2025/06/16「3M新発はレート低下/財務省の債務管理レポートで短国への言及が」
2025/06/10「6M新発は久々の0.50%乗せとなる(ただし引けは0.49%)」
2025/06/09「3M新発が0.45%近辺まで金利上昇していますが何ですかこれは」
2025/06/06「30年国債クソ弱くて発行減額観測はいいんだかブルフラットは草越えて森wwwwwwww」
2025/06/03「債券市場参加者会合の議事要旨で雑談」
2025/06/02「新発3M短国0.40%台に上昇」
2025/05/30「超長期のジャイアントスイングが止まらない(今日はスティープ)」
2025/05/29「40年国債は流れた結果逆に良い入札にはなったが全体はまたスティープニングのジャイアントスイング相場」
2025/05/28「財務省のヒアリングを受けて超長期減額期待でフラットニング継続」
2025/05/27「連日の超長期大戻り/市場機能度アンケート5月は壊滅的な悪化」
2025/05/26「米国SLR見直し論/超長期一転してブルフラット/短国の金利は上昇」
2025/05/23「野口審議委員金懇会見ヘッドラインで引け際30分で先物下げる」
2025/05/22「入札不調と米金利上昇とかの影響で金利上昇続く」
2025/05/21「20年入札が歴史的不調/市場参加者会合だが2026年の国債買入を決め打ちする必要あるのかね」
2025/05/20「1年短国入札は前月から金利上昇とは言え0.57%台水準で無難な入札」
2025/05/19「3M短国はまた0.3台後半に金利低下の巻/オペと市場の政策金利見通しに関する日銀スタッフペーパー」
2025/06/27
〇今日は3Mの入札なのですが昨日謎の短国金利上昇とな
今日の3Mは上半期末前日に足の来る奴なんですが
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_auct/auct20250620.htm
国庫短期証券(第1315回)の発行予定額等
1. 入札予定日 令和7年6月27日
2. 発行予定日 令和7年6月30日
3. 償還予定日 令和7年9月29日
4. 発行予定額 額面金額で4兆4,000億円程度
5. その他 上記の発行予定額を変更する場合には、入札日の前日に再度公表する予定です。
は良いのですが、昨日の短国の引けがですね
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
売買参考統計値
(6/26引値)
国庫短期証券1302 2025/07/28 平均値単利 0.379
国庫短期証券1303 2025/08/04 平均値単利 0.379
国庫短期証券1305 2025/08/12 平均値単利 0.379
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.379
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.379
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.420
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.420
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.415
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.415
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.415
(6/25引値)
国庫短期証券1302 2025/07/28 平均値単利 0.330
国庫短期証券1303 2025/08/04 平均値単利 0.330
国庫短期証券1305 2025/08/12 平均値単利 0.330
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.330
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.330
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.370
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.370
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.370
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.370
国庫短期証券1315 2025/09/29 平均値単利 0.370
ということで、なんか知らんけど急に大甘の王子になっておりまして、何やってるんだかという感じではあるのですが、まあそれ以前にこの引値にありますように、足元で急に短国の気配(特に3M以内)がアホみたいに強くなっていましたので、これ金利が上がって何となく尤もらしい金利水準になった、とは言えるのですが、しかしこのタイミングというのが意味不明でありまして、水曜までの短国馬鹿強い(しかも9月末越えではなくて9月までの償還の銘柄)モードの方も訳わからなかったので、これでチャラと言ってしまえばチャラなんですけど(笑)、てっきりこちらは四半期末で国債残高が必要な方の帳尻買いでも短国に入ったのかと思っていたのですが、昨日引値を甘くされますとナンノコッチャになるわけで、仮に売りが出て(というか基本的には売りが出ないと甘くならんから売りが出たんでしょうけど)甘くなるにしましても、6月末残稼ぎの視点で見たら昨日の時点で売るという手は無いので(そりゃまあ相対取引だからやろうと思えば7/1渡しでも売れますが)そういう人が用無しだから売ったという訳でもない次第でして、何で強くなったのかも謎ですがここで甘くなったのも謎、という謎尽くしの短国ちゃんでした。
まあゆうてこれ金利上がったと言ったって0.4台カツカツな訳ですから、やっぱり短国市場の方は相変わらず物が足りない状態になっているのは変わらんなあと思うのでした、ってか超長期あたりとは違って金利がある程度調整すれば調整しただけ買いが入ってくる(何なら日銀当座預金金利を上回ったらホイホイと買いが来るじゃろう(ただし利上げが無いと確信できるテナーまで)って感じですよね〜)のが短期クオリティなのでまあ増発自体は全然平気なんでしょうけどね。
まあ半期末直前の償還という再投資考えると使い勝手悪いけど期内だけ用があるなら使い勝手が良いという銘柄なのでどうなるのやら(9月利上げの可能性とかいうのをすっかり忘れているような気がするのはたぶん気のせいですwww)。
2025/06/25
〇あらあら20年国債入札ちゃんたら(メモ)
ロイターさん
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/F4UIGTRLL5PCVBEFB6625R3ETE-2025-06-24/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落、リスクオフの巻き戻しで 長期金利1.415%に上昇
ロイター編集
2025年6月24日午後 3:21 GMT+9
『[東京 24日 ロイター] - <15:10> 国債先物は続落、リスクオフの巻き戻しで 長期金利1.415%に上昇
国債先物中心限月9月限は、前営業日比5銭安の139円25銭と小幅続落して取引を終えた。トランプ米大統領がイスラエルとイランの停戦合意を発表したことを受けて投資家のリスク回避の動きが巻き戻され、安全資産とされる国債相場の重しとなった。新発10年国債利回り(長期金利)は同1.0ベーシスポイント(bp)上昇の1.415%。』(上記URL先より、以下同様)
ということでしたが、
『また財務省が実施した20年利付国債入札は、「記録的な不調」となった前回5月の入札とは異なり、「辛うじて無難な結果」と受け止められたが、入札通過後も買いを入れる動きは限られた。』
って話ですが、事前にベンダーが集計していた足切り予想よりは盛大に悪い足切りという流れ入札でしたし、応札倍率がまずますっていうのをベンダー方面ではネタにされていましたが、あの応札倍率ってのは低い方は指標としてあてになりますが、高い方って今回の20年みたいに「入札が流れそうなので下の方にシャレで札を入れておきますか」みたいなケースとか、最近はそういうのあんまりないですけど、昔の中期ゾーンみたいに「誰がどう見てもこの水準で切れるしかないから足切りのところは多めに札をさしておかないと」みたいなケースもあるので、応札倍率高いのが即座にニーズが高いかというとそうではないんですけど、まあ一応応札倍率は悪くなかったという話らしいですね、知らんけど。
落札結果出た後は瞬間下がって戻ったと思ったらやっぱり下がるのかよ、となっていたと思うのですが、次第に持ち直してきまして結局、
『TRADEWEB
OFFER BID 前日比 時間
2年 0.73 0.739 0.008 12:44
5年 0.968 0.975 0.012 12:42
10年 1.428 1.435 0.026 12:42
20年 2.354 2.365 0.023 12:43
30年 2.925 2.937 0.021 12:44
40年 3.128 3.153 0.024 12:44』
長い方も持ち直して終了したので結果的にはセーフという感じになっていましたけど、思った以上に減額するというアナウンス効果で月曜とか20年カレントゾーンだけ強くひかせていたのは何だったんですか、という残念な入札ではありましたのでメモという事で。
まあアレです、今日は中期後半と長期と超長期後半(と物国)の輪番がありますので、じゃあ超長期後半の輪番結果ってどないなりますねん(なおその前に抜刀斎の金懇がある)というのを注目すればよいんですかね。うんうん。
2025/06/24
〇何か知らんけど短国の7月8月あたりの引けが強いのだがこりゃなんじゃろ
マジで教えてエロい人!って感じなのですがまずは事実関係をメモっておきます、
売買参考統計値
例によって3M短国の末裔だけ並べますが実際には6Mと1Yの末裔がちょいちょいとあります。
(6/23引値)
国庫短期証券1299 2025/07/14 平均値単利 0.430
国庫短期証券1301 2025/07/22 平均値単利 0.350
国庫短期証券1302 2025/07/28 平均値単利 0.350
国庫短期証券1303 2025/08/04 平均値単利 0.350
国庫短期証券1305 2025/08/12 平均値単利 0.350
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.350
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.350
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.370
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.360
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.390
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.390←こちらが先週金曜入札のあったカレント
(6/20引値)
国庫短期証券1299 2025/07/14 平均値単利 0.430
国庫短期証券1301 2025/07/22 平均値単利 0.390
国庫短期証券1302 2025/07/28 平均値単利 0.400
国庫短期証券1303 2025/08/04 平均値単利 0.400
国庫短期証券1305 2025/08/12 平均値単利 0.400
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.400
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.370
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.420
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.410
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.410
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.390
てな訳で、月曜は3M近辺が強いって話をしたのですが、何がどうなっているのかはさっぱり分からんのですが、期内物の短い方が特にツエツエ蠅と化しておりまして、なんのこっちゃですがなという風情ではあるのですが、短い償還の方が急速に気配が強くなる現象というのも珍しいなあと。なんか強くなるなら9月末跨ぎの方が先に強くなっても良いのですが、とは言ってもまだ3Mカレントが9/22で9月末越えは6mと1yの末裔しかいないので玉が少ないってのはあるのですけど、こっちは(引用しませんでしたが)3mカレントが0.41とか0.39とかからお察しの通り0.4台半ばの水準でそっちがぶっ飛んでいる訳ではないのですな。
でまあ普段6月末ってのは四半期末の中では比較的どうでもいい四半期末扱いになるので、6月末跨ぎだからどうのこうのってそんなに意識しないのですけど、手前がクソ強いのは6月末跨ぎで何かニーズがある(四半期末だからだいたい規制資本がらみ)のかなとは何となく妄想はするのですが妄想しているだけ。
かなり大昔の話なので何年の事だったかも咄嗟に出てきませんが、かつてバーゼルがらみで「四半期末の総資産残高対比のうんたらかんたら」というのを意識したムーブが一部で起きたらいきなりGC市場が飛んでも無いことになった(総資産残高圧縮のために両建て解消ムーブが起きてGC市場が盛大にシュリンク)、という事案が6月末跨ぎの所であったりなかったりしたことがあるので、四半期末と言っても四半期末じゃないと舐めて掛かっていると時々そういうあっと驚くムーブが出てくるのですが、何らかの規制資本がらみなのか他の理由なのか、ただの気まぐれで買いが入っているのかは知らんですけれども、まあメモっておこうと思いました。
2025/06/23
〇何のかんので短国の金利がまたさがっておられるようですが
金曜の3M
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250620.htm
国庫短期証券(第1314回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1314回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1314回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項
3.発行日 令和7年6月23日
4.償還期限 令和7年9月22日
5.価格競争入札について
(1)応募額 13兆5,614億3,000万円
(2)募入決定額 3兆3,469億9,000万円
(3)募入最低価格 99円89銭2厘5毛
(募入最高利回り) (0.4316%)
(4)募入最低価格における案分比率 65.1823%
(5)募入平均価格 99円89銭5厘2毛
(募入平均利回り) (0.4207%)』
ということで0.4207%/0.4316%になりまして、前々週が0.4529%/0.4698%、前週が0.4317%/0.4468%
でしたので、一瞬上がったと思ったのですが着々と金利が低下しているという中々残念な推移となっており
ますけれども、売参ちゃんの方を見ますと3Mカレント近辺は、
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(6/20引値)
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.410
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.410
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.390
(6/19引値)
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.420
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.420
国庫短期証券1314 2025/09/22 平均値単利 0.420(WI)
ということで引値ちゃんは一段と強くなっている(というか新発の0.39はショートカバーでもあったのかというレートではありますが)次第でして、5月終わり位からちょっと需給緩んだに見えました短国ちゃんですが結局またまた確りとなっていますわなorzorz一応40台なのが救いちゃあ救いですが、これまあこの前の貸増が相変わらず残高多かった辺りも影響しとるんけ??とは思いました、知らんけど。
ちなみにネタにしてませんでしたが木曜の1年は
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250619.htm
国庫短期証券(第1313回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1313回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・
第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1313回)
2.発行根拠法律及びその条項 特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第46条第1項
3.発行日 令和7年6月20日
4.償還期限 令和8年6月22日
5.価格競争入札について
(1)応募額 8兆8,114億円
(2)募入決定額 2兆4,416億7,000万円
(3)募入最低価格 99円42銭2厘
(募入最高利回り) (0.5781%)
(4)募入最低価格における案分比率 42.4154%
(5)募入平均価格 99円43銭3厘
(募入平均利回り) (0.5671%)』
ってな結果で、5月の1年が0.5702%/0.5783%で4月の1年が0.5292%/0.5454%でして、まあ4月はトラ公関税のアヒャヒャヒャヒャなのでしゃあないとしても、5月よりもちゃっかり金利がさがっておりまして、いやーこれはこれはという堅調モード継続で、年内利上げがどうのこうのという話はどこにあるのかと言いたくなりますけどまあ引き続きのニーズでございますことよ。
〇国債発行計画修正キタコレ
まあ事前に散々報道されていましたのでアレですが。
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/meeting_of_jgbsp/proceedings/outline/250620pd114.pdf
国債市場特別参加者会合(第114回)
理財局説明資料
6ページ(PDF6枚目)に『国債管理政策の基本的な考え方』ってのがありまして、
『国債管理政策は、
@ 確実かつ円滑な発行により必要とされる財政資金を確実に調達すること
A 中長期的な調達コストを抑制していくことによって、円滑な財政運営の基盤を確保すること
という基本的な目標に基づき運営。』
ってことで、その次に
『※ 国債を将来にわたって低コストで安定的に発行・管理するためには、財政健全化を推進し、新規財源債の発行額を抑制することが基本。』
という悲しい文言がありますがそれは悲しみを共有するにとどめておいて、
『○ 上記目標を達成するため、国債発行計画の策定・運営に当たり、「市場との対話」を丁寧に実施し、市場のニーズを十分に踏まえた国債発行に努めてきたところ
○ 一方で、一時的・短期的な需要の変化に過度に対応すれば、結果として、市場参加者にとっての透明性・予見可能性が損なわれ、国債投資に対するリスクが高まり、中長期的な調達コストの上昇につながる場合もある』
>一時的・短期的な需要の変化に過度に対応すれば、結果として、市場参加者にとっての透明性・予見可能性が損なわれ
>一時的・短期的な需要の変化に過度に対応すれば、結果として、市場参加者にとっての透明性・予見可能性が損なわれ
>一時的・短期的な需要の変化に過度に対応すれば、結果として、市場参加者にとっての透明性・予見可能性が損なわれ
全く仰る通りなのですが、日銀とか言う人が2026年4月以降の輪番減額をさっそく金利上昇にビビって減らすということをしている(しかもまだまだ先の話なのに今の時点で決め打ち減額)んですが、ちょっと説教してもらえませんかねえw
『⇒ 今後とも大量の国債発行が見込まれる日本においては、中長期的な需要動向を見極め、安定的で透明性の高い国債発行を行っていくことが重要
(注)海外においても、例えば、米国が「定期的かつ予見可能な発行」(regular
and predictable issuance)を債務管理の方針として掲げるなど、一部の国では、機会主義的な債務管理運営に陥るリスクを意識した対応がとられている。』
てな話なんですが、日銀の輪番に関するムーブって日銀としては「定期的かつ予見可能な」ムーブだと思っている節があるのです、というか節しかしませんけれども、金利上昇にビビって輪番減額を緩めているだけにしか見えないというのが悲しい所(個人の感想です)。
でまあ次のページが『令和7年度国債発行計画(6月変更)の概要【案】』ですが・・・・・・・
『○ 市場のニーズを踏まえ、7月より直ちに、40年債・30年債を各1,000億円/回、20年債を2,000億円/回減額。流動性供給入札(超長期ゾーン分)についても、1,000億円/回減額。』
ナムナム。
『○ 超長期債の減額分は、2年債、短期国債の増額及び個人向け販売分の上振れ実績を反映すること等により対応。』
5年すら増発できないのかよ(まあ事前報道で5年増発無しみたいな感じになっていたのでサプライズは無いですが、せめて5年は増発できるじゃろと思ったというか、20年以降を減額して2年とT-Billを増発する重債務国家ってそれ普通に「長い期間の債務発行ができなくなりつつありますよこの重債務主体」ってことで、ヤベー奴じゃんというお話ではあるのですが、まあとりあえずユルユルのユルなメディアはそういう視点で報道しないので無事に収まっているだけの話で、本来はまあヤベー奴なお話ではありますぞな。しかもしれっと「個人向け個販売分の上振れ」を使っている辺りもそれだけ見ると(゚∀゚)アヒャって感じですな。
『○ 今後とも、市場の状況や投資家の動向等を注視しつつ、適切な国債管理政策に努めていく。』
まあそもそも論として税収上振れたら全部撒くとか(インフレで税収上振れるということは経常経費だってインフレで上振れるんだから税収上振れたからその分使うというのは頭おかしいとしか言いようが無いんだが)いうような馬鹿が立法府の方にいる(悲しいかなそういう馬鹿立法府に馬鹿言説を吹き込んでいる馬鹿が金融界にいるのが困るわと思いますけど)ので、まあ発行を何とかしましょうと言っても所詮は蛇口の方を何とかしないとどうしようもないし、そう考えると目先必死こいてその場をやりくりしていると蛇口の方が問題になかなか気が付かないので、そんなに「市場に配慮」せんでもええじゃろという暴論の方を思いついてしまうんですよね(やりくりを散々した挙句に爆発するくらいなら早めに爆発させた方が爆発規模が小さくて済む理論)。
などと言っててもしょうがないのですが、これもまあ元をただせばYCCのせいで超長期に無駄な需要が発生してしまっていたので超長期の発行が多すぎたってのがある訳で、色々な面で黒田緩和のやらかしたことの手じまいをする中で問題がちょいちょいと出てきている訳で、そういうのを待たずに「多角的レビュー」とかやって黒田政策の正当化をオーソライズしてしまったのはこれ中長期的に見てかなり禍根を残す話になってくると思います。
2025/06/16
〇3M新発はレート低下ですな
まあ入札の前からしっかり目にはなっていましたけど。
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250613.htm
国庫短期証券(第1312回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1312回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1312回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項
3.発行日 令和7年6月16日
4.償還期限 令和7年9月16日
5.価格競争入札について
(1)応募額 13兆5,737億円
(2)募入決定額 3兆3,499億7,000万円
(3)募入最低価格 99円88銭7厘5毛
(募入最高利回り) (0.4468%)
(4)募入最低価格における案分比率 29.9699%
(5)募入平均価格 99円89銭1厘3毛
(募入平均利回り) (0.4317%)』
ということで前の週の3Mが0.4529%/0.4698%と40bp台後半に金利上がったのですが、結局のところ長続きしませんでしたなあという感じでまたも0.4台前半に戻るの巻。
とは言いましても、しばらく前までは30bp台が普通だったのでそこから見たらちったあマシという水準ですけれども、引値を見ますと(というか売参を見ますと)
いつもの売参
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(6/13引値)
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.430
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.430
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.430
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.430
(6/12引値)
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.440
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.445
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.445
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.460
ということで、まあ12日の時点で新発WI以外は0.45割れになっていたのですが、新発入札が普通に堅調で既発ゾーンもそっちにサヤ寄せされて0.43%水準、ということになっておりまして、じゃあ現状GCってどの辺なのかと思えば
東京レポレート
https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/trr/index.html
O/N T/N 1w 2w 3w 1m 3m 6m 1y
2025/6/9 0.493 0.490 0.479 0.478 0.477 0.477 0.487 0.500 0.572
2025/6/10 0.488 0.489 0.480 0.478 0.477 0.477 0.486 0.500 0.572
2025/6/11 0.494 0.489 0.480 0.478 0.477 0.477 0.487 0.500 0.572
2025/6/12 0.493 0.489 0.480 0.478 0.477 0.478 0.486 0.500 0.572
2025/6/13 0.493 0.490 0.480 0.478 0.477 0.477 0.485 0.500 0.572
先週1週間の推移ではトモネがずーっと0.49%になっていまして、GCって基本的に高止まり傾向にありますので、3台よりはマシですけど0.4台前半でGC対比スプレッドついている状況だとやっぱり強いのよね、って感じではありますな。
〇ところで債務管理レポートに短国の話がありまして
https://www.mof.go.jp/jgbs/publication/debt_management_report/2025/index.html
債務管理リポート2025 −国の債務管理と公的債務の現状−
債務管理レポートってフルカラーなので全部DLすると結構な量になってしまう、ということで分割バージョンも公開されているのでそっちから。
『第T編 債務管理政策の現状
1.令和6年度の国債市場の動向(PDF:1208KB)
2.国債発行計画(PDF:1355KB)
ボックス3 コスト・アット・リスク分析
ボックス4 最近の国債管理政策における課題と取組
3.保有者層の多様化(PDF:2079KB)
ボックス5 T-Bill需要に対する需要について』
ちなみにこの「T-Bill需要に対する需要について」ってのはどう見てもタイポなので直しておいてよろしくてよと思いますがそれはさておき、第1編の項番3、でDLできますのでそちらを見ますと、
https://www.mof.go.jp/jgbs/publication/debt_management_report/2025/saimu2025-1-3.pdf
債務管理リポート 2025
第T編 債務管理政策の現状
3 保有者層の多様化
『現在、我が国は多額の国債残高を抱えており、国債の安定消化・安定保有の観点から、幅広い投資家層による国債保有を促進することが重要な課題となっています。』
さいですな。
『また、多様な投資家が様々な投資ニーズに基づき国債を保有することは、市場の状況が変化した場合に取引が一方向に流れることを防ぎ、市場を安定させる効果もあると考えられます。』
これは本当にそうでして、ジジイから言わせてもらうと昔の方が参加者のポジション運営に関しても業態の中でも各社各様だったりしたので、誰かの動きに対して誰かがカウンターになる、みたいなのが国債投資家の間でもあったのですが、近年は規制がガチガチになったのと、各業態での合従連衡によって参加者が巨大化して数が減った、というのもありまして、何せ動きが極端に振れ過ぎる傾向にあるかと。
でもってジャパンの場合は日銀がこれを吸収しまくっていたので、市場そのものが日銀依存みたいになっていて、昨今の輪番減額議論だって「債券市場に対する配慮」とか本来そんなもんは不要なものを市場の方から泣きを入れる始末になっているほどのクレクレコジキモードになっているのですが、日銀が国債買いすぎで市場の自立心を奪ってヤク中にしたのが悪いんだが、まあそんな現状ですわな。
『こうしたことから、財務省では、銀行や生命保険会社等の国内機関投資家のみならず、国内外の幅広い投資家層による国債の保有促進に向けた取組を進めてきました。ここでは、国内外の投資家による国債保有の状況、個人投資家の保有促進策及び国内外の機関投資家向け
IR 活動について説明します。』
んな訳で
『(図1− 19)国債及び国庫短期証券(T-Bill)の保有者別内訳 (令和6年 12 月末速報値)』
『(図1− 20)国債の保有者別内訳 (令和6年 12 月末速報値)』
『(図1− 21)国庫短期証券(T-Bill)の保有者別内訳 (令和6年 12月末速報値)』
というのがありますが、まあこの辺の数字は皆様先刻ご承知の介のお話だとは思いますので一々説明はしませんであとは個人向け国債の話と短国需要の説明についての部分でも。
『(1) 個人投資家の国債保有』ということで。
『個人投資家の保有促進策として、平成 15 年3月に個人向け国債(変動 10 年)を導入して以来、平成
18 年1月に個人向け国債(固定5年)、平成 22 年7月に個人向け国債(固定3年)の導入を行い、また、平成
19 年 10 月には、新型窓口販売方式の導入を実施してきました。』
はい。
『令和6年度は、市場実勢金利の上昇に伴い、個人向け国債の金利も上昇したことから、販売額は約
4.5 兆円と大幅に増加し、家計による国債保有残高も増加しました。』
イイハナシダナー
『しかし、長期的な推移をみると、家計の国債保有割合は低位で推移しております。』
図表とかもあります、そらまあこの金利だから仕方ないじゃろと思いますけど。
『このような状況を踏まえ、個人向け国債の中長期的な購入者層の拡大を図るための広告展開を実施しています。』
広告よりも特別マル優の復活ってのどうでしょうかねえ、500位で(国債だけやったら民業圧迫と思いっきり言われそうですが・・・)の方がエエんちゃいますかねえ(昭和脳)。
『令和6年度はメインターゲットを既存の主な購入者層である 50 歳以上とし、購入判断を促すような広告を実施するとともに、サブターゲットである勤労世代や若年者層についても認知・商品理解を促すような広告展開を実施しました。』
ほほう。
『具体的には、「個人向け国債の個子ちゃん」及び「コクサイ先生」に加え、タレントを起用し、インターネット広告(バナー広告等)、SNS・動画広告、新聞広告、雑誌広告、交通広告、TVCM
を展開したほか、ポスター・パンフレットの作成・頒布、イベントでのブース出展を実施しました。また、愛知県・岡山県などで地域限定広告、セミナーや出張授業などを実施しました。』
ほうほう。って何でワイは動画広告で国債ネタを引かないんじゃろ。よつべでも広告出しているみたいなのですが、アタクシ今までよつべの広告で国債ネタを引いたことがないんですよね・・・・・・・
『令和7年度も令和6年度と同様のアプローチで、個人向け国債等の商品性の魅力を訴求し、購入につながる広告展開を予定しています。』
ということでどうも広告を工夫するくらいの話らしいですが、もう少額貯蓄利子非課税制度でも入れたらって言いたくなります(相続税無税国債、ってのも時々出てくるけれども、それはただの金持ち優遇になるからイマイチ感が)。
でまあ途中をかっ飛ばして『ボックス5 T-Billに対する需要について』ってのを少々。最初の説明部分は言うまでも無いのでパスしますが、
『保有者別の内訳を見ると、金利がマイナスであった期間は、通貨ベーシス・スワップ取引を通じた収益確保が可能である海外投資家が高いシェアを占めていましたが、金利がプラスに転じた後は、国内投資家の保有割合が増加しています。』
ってなっていまして、『(図B5−2)T-Bill の国内・海外投資家の保有割合』を見ますと、
令和5年9月末確報値:国内33.2%
令和6年9月末確報値:国内40.0%(うちMRF2.6%)
ちゅうことで、
『〇 国内投資家の動向
国内投資家については、担保目的での保有ニーズを有する国内銀行のほか、短期的な資金運用ニーズを持つ国内機関投資家が主な主体として挙げられます。とりわけ、国内機関投資家による短期運用ニーズに関しては、T-Bill
の金利がマイナス圏で推移していた期間中、T-Bill を用いた資金運用は抑制されていました。しかし、令和6年3月のマイナス金利政策解除を契機に金利がプラス圏へ移行したことで、同年4月以降、T-Bill
を活用した運用が再開されています。』
さいですな。
『T-Bill での運用を再開した投資主体の一例としては、MRF(Money ReserveFund)が挙げられ、以下ではその概要について紹介します。』
ということで、マイナス金利政策時に(正確にはマイナス金利政策導入時にその施策が無くてMRFへの影響が甚大じゃろとか言ってたら2か月遅れで)導入された「マクロ加算残高のMRF特則」以来ですなこんなに思いっきりMRFの文字が当局の説明で出てくるのは、と思うといよいよプラス金利の時代ですよと思う訳ですが、いまさらながらに。
『MRF は、証券総合口座の導入に伴う待機資金の受け皿ファンドとして、1997
年に設定されました。2012年の「アベノミクス」開始以降、株価の上昇に伴って株式や投資信託の取引が増加したことから、証券口座における待機資金が拡大し、MRF
の純資産残高は継続的に増加しています。』
『MRF は証券口座の待機資金を運用するファンドであることから、運用にあたっては高い安全性が求められており、例えば「有価証券を
50%以上組み入れること」や「組入債券の残存期間を1年以内とすること」など、運用手法に関する一定の規制が設けられています。このような規制のもと、有価証券であり償還期限の短い
T-Bill は、もともと MRF にとって親和性の高い運用対象となっていましたが、T-Bill
の金利がプラス圏で推移するようになったことを受けて、現在、その運用が再開されています。』
まあこの債務管理レポート自体が必ずしも市場向けではないというか寧ろ一般向けなので説明は端折りまくられていますけれども、まあそれは兎も角としてMRFの文字が出てくるのMRF特則以来(あれは日銀ですけど)じゃねえか(なおしばらく前に世界的な規制強化の一環で日本でもMMFに関する規制強化が行われたので、その際にMMF・MRFは当局マターになっています、為念)ということで、金利がプラス化しましたなあと(大事なことなので二度言いましたw)。
2025/06/10
〇6M短国久々の0.5%乗せキタコレ(なお引値は0.5%割れorzorz)
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250609.htm
国庫短期証券(第1311回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1311回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1311回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項
3.発行日 令和7年6月10日
4.償還期限 令和7年12月10日
5.価格競争入札について
(1)応募額 9兆2,884億5,000万円
(2)募入決定額 2兆7,035億8,000万円
(3)募入最低価格 99円74銭7厘
(募入最高利回り) (0.5058%)
(4)募入最低価格における案分比率 11.3349%
(5)募入平均価格 99円75銭3厘
(募入平均利回り) (0.4938%)』
ということで金曜の3Mの入札レートも上昇していたので期待(?)したら足切り0.5%乗せでして、なにせ5月発行の6Mが0.4381%/0.4462%という金利でしたので、なんかエライ上がった気はしますけど、ただまあ絶対水準で言えばこれでやっとGCや現先レートに毛が磯野波平くらい生えたとかそういう世界なので、タームプレミアムとは何ぞやの世界であるのは変わらんという感じですかね。
まあ12/10償還なので10月会合までしか跨がないので、9月10月の利上げへの意識ってゼロとかではない(さすがに今月来月はないでしょうけど秋までにトランプが関税問題に関して池乃めだか師匠ムーブになっている可能性だって大いにアリエールだし)のでお気持ちだけ段差がついてますね、ってなもんちゃあてなもんですが、
売参
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
6Mカレントは
(6/9)
国庫短期証券1311 2025/12/10 平均値単利 0.490
(6/6)
国庫短期証券1311 2025/12/10 平均値単利 0.490
となっていまして、結局引値はアベレージよりも強くて0.5%割れで引かせていますけど、一方で
3Mどころはと言えば、
(6/9引値)
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.450
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.450
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.450
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.455
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.460(今週入札の3MWI)
(6/6引値)
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.449
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.449
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.460
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.460
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.460(今週入札の3MWI)
9月足がやや強くなっていまして、1310に関しては入札が0.4529%/0.4698%だったので金曜の0.46はちと甘いかしらと思っていましたがさすがに5糸訂正してきていまして、入札前弱めに推移していたのは推移していましたが、まあ金利調整すれば買おうという人も増えてきますので、そうなればマーケットメーカーの在庫も軽くなって結局はそんなに金利は上がらんぜよというお話(結局は「モノとしての短国」へのニーズは根強い)ということなんですかね、知らんけど。
2025/06/09
〇3M短国(というか短国全般的に)レート上昇しておりますがこれは何ぞ??
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250606.htm
国庫短期証券(第1310回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1310回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1310回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項
3.発行日 令和7年6月9日
4.償還期限 令和7年9月8日
5.価格競争入札について
(1)応募額 10兆4,902億円
(2)募入決定額 3兆3,749億5,000万円
(3)募入最低価格 99円88銭3厘0毛
(募入最高利回り) (0.4698%)
(4)募入最低価格における案分比率 7.2609%
(5)募入平均価格 99円88銭7厘2毛
(募入平均利回り) (0.4529%)』
ということで、3Mがなんと0.45%水準まで金利上昇となりまして、ここまで来るとGCと一桁前半BPの差になってくるので、やっとモノ状態から金利商品に近くなってきたじゃんという所ではありますが、まあ実際問題としては一時的な需給なのかもしれずよくわからんですな。まあ構造的にモノとしての短期国債ニーズが減っているならイイハナシダナーなんですが。
売買参考統計値では
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(6/6引値)
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.449
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.449
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.460
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.460
国庫短期証券1312 2025/09/16 平均値単利 0.460(今週入札の3MWI)
(6/5引値)
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.422
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.422
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.430
国庫短期証券1310 2025/09/08 平均値単利 0.430
とまあそんな訳でして、引値の方は平均落札よりは甘くて足切りよりは強いという数値ですが、周辺の銘柄揃ってレート上昇となっていまして、まあこのまま水準訂正してくれれば短国市場の正常化に近づく(本来無担保コールよりもタームプレミアム乗る分だけレート高くないとおかしいじゃろという物件なのですがまあ諸々あってこうなっているので)ことになって大変結構なお話かな、とは思いました。
2025/06/06
〇30年国債入札がクソ弱かったので減額観測までは分かるがその先の市場後講釈は草生える
市況なのでロイターさんを引用するけどBBGも同様の市況記事を書いておりましたので別にロイターさんを晒上げる意図はないことを先にお断りしますwww
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/5K3AGTCBORNIROR4RGIFC3UN5A-2025-06-05/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反発、超長期債発行減額の思惑で買い 入札は許容範囲
ロイター編集
2025年6月5日午後 3:39 GMT+9
『[東京 5日 ロイター] - <15:25> 国債先物は反発、超長期債発行減額の思惑で買い 入札は許容範囲
国債先物中心限月6月限は、前営業日比40銭高の139円35銭と反発して取引を終えた。米金利低下に加えて、低調となった30年債入札が許容範囲内と受け止められたことや超長期債の発行減額を巡る思惑がサポート要因となった。新発10年国債利回り(長期金利)は同4.0ベーシスポイント(bp)低下の1.460%。現物市場では超長期ゾーンを中心に金利低下圧力が強まった。』(上記URL先より、以下同様)
って話なんですけど、
『この日実施された30年債入札では、2.92倍と23年12月以来の低水準となり、テール幅も前回より拡大するなど、低調な結果と受け止められた。』
まあ応札倍率に関しては少ない方ってのはそれなりに意味があるんですけど多い方ってのは足切りがどこからどう見てもこの水準、って時には足切りでの案分考えて札が多く入るみたいなこともあるのでそんなにあてにはならんのだが、
『市場関係者によると、前場で大きく買われ入札に警戒感があった中だったものの「十分こなしたという評価だ」(国内銀の運用担当)とし、入札結果をみて市場参加者が買い始めた動きが入ってきたとみる。ただ、「今入札は国内投資家ではなく、海外勢の買いに支えられた面があり、こういった需要は永続的ではない」(同)とし、超長期債の発行減額はしっかりと実施されるべきだとの声が聞かれた。』
だそうなのですが、まあ直近ではマーケットメーカーのリスク許容度が落ちていて、昔だったら入っていた「止め札」みたいなのが入らないので、明確な投資家のニーズをバックにした札がないと流れてしまうってことなんでしょうけれども、入札流れたら結局その流れたのを見て買いが入りましたでござるの巻、なのはいいんですけど、
『 現物市場では超長期ゾーンを中心に金利が大きく低下。30年債入札結果を受けて「20日の国債市場特別参加者会合(PD懇)での超長期債の発行減額幅をめぐる思惑が先行し、徐々にポジティブに受け止められたようだ」(国内証券債券セールス担当)という。』
これはさすがに草どころか森な話で、弱い入札になってもその後急反発するんだったら、それは単純に「もうちょっと金利が上がればニーズが出てくる」という事を意味するんだから寧ろ減額不要まであるじゃろ、って話で、入札コケたあとに一段安とか、全然戻らんとかなら減額への期待っていうのも分かるけど「減額の期待で相場急反発」するくらいなら何で減額する必要があるんじゃヴォケとしか言いようが無いので、まあアホな話になっとるわ、とは思いました。
いやまあさすがに今回はカレンダーベース市中消化の一部振替の形で超長期は幾分か減額になると思いますけど、このムーブ見たらそんなに必死こいて減額せんでも結局のところある程度の金利上昇を甘受すれば普通に消化できるじゃん、というのを示した格好、というのが発行する側から見たときの通常の解釈になるんじゃないですかねえ、とアタクシは思うのですけれどもどうなんでしょうかね。てかだいたいからして超長期減額したら中短期か長期かしらんけど、そっちが増発されるんだたら中短期弱くなれよ(まあ超長期の減額分のカバーを中短期でやると誤差の世界になる説はあるけど)ってなもんですけどwww
あとまあそもそも論を言い出したら、発行があまりにも少なくなると市場の流動性って回復するどころか落ちるんですから、悪い入札なんだから発行が結構減額されるぜヒャッハーとか言って買ってるの頭の悪さが結構な水準に達していると思うんですけどねwwwwwwwww
まあなんちゅうかアホアホ相場だったので備忘メモということで。
2025/06/03
お題「債券市場参加者会合の議事要旨が出てたので雑談を少々」
これはさすがの公共放送です
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250530/k10014819991000.html
市場も気になる!消費税減税議論の行方は【経済コラム】
2025年6月1日 11時23分
日銀の輪番がどうのこうので投資家がストライキとかいうゴミにも劣る題名の記事書いていた某ベンダーには猛省を促したいですな。いやまあ公共放送のHP読者に輪番オペがどうのこうのと言われても分からんから書かんってのは有ると思うけどw
この調子で次は「基調的物価って何?」ってお題でお気持ち物価について寸鉄をぶっこんでいただけることを期待しますし、そういうのを理性的に書いてくれるのはやっぱり公共放送さんしか居ないなあと思うのでした。
〇債券市場参加者会合議事要旨出ましたがまあ特にまとまりはないけど感想雑談を
https://www.boj.or.jp/paym/bond/mbond_list/mbond250602.pdf
「債券市場参加者会合」第 22 回議事要旨
1.開催要領
(日時)
銀行等グループ 5月 20 日(火)15 時 45 分から
証券等グループ 5月 20 日(火)17 時 30 分から
バイサイドグループ 5月 21 日(水)16 時 00 分から
(場所)日本銀行本店
(参加者)「債券市場サーベイ」等に参加する金融機関の実務担当者
(日本銀行出席者)金融市場局長、金融市場局総務課長、同市場調節課長、同市場企画課長
とまあそういうことで行われたようですが、こういうのってどういう話をするのか、という点で難しいものがあって、まあ今回の場合はテーマが輪番減額の話だから基本その話になるんですけど、より中長期的な話をしたいのか、目先の話をしたいのか、という辺りって(これはまあそういう設定にしたの市場局じゃなくて総裁方面だから仕方ないのですけれども)今回は先行きの話についてと目先の話について一緒くたにやってるうえに、先行きに関してももっと長い期間の話のべき論、という話なのかそうじゃないのか、というのも議事要旨を見ると判然としないなあという所でして、結果として読んでみるとなんというカオスのごった煮、ということになっておりますわな(個人の感想です)。
まあ長期的なべき論に関しては財務省の何とか委員会じゃないですけど、その手の諮問会議方式の方がよいのかも知れないなとは思いますし、特に本件のような日銀のバランスシートに関する話では、債券市場の話だけで考えても話が完結しないので、逆にこういう会議で中長期的な話をすること自体が無理筋じゃねえの、とは思います。
と申しますのも、債券市場の人たち普段は通常の短期金融市場における金融調節とかもともと興味がないところに来て黒田緩和以降の大幅な日銀当座預金の拡大で日々の資金需要の変化がどうしたこうしたとか分からんですけど、日銀保有国債残高に関してはひとえに短期金融市場における資金需給調整をどういうツール(今なら超過準備付利というツール)で実施していくか、という思いっきり短期市場プロパーの話になるので、まあそもそも論として中長期の姿を短期市場プロパーじゃない債券市場参加者会合で論じるというのには無理があるのでそんなの聞く必要ねえだろ、とは思いました。
・・・・ただまあこの点は総裁がいつぞやの会見で「2026年3月以降の中長期的な姿も云々」とか変な事言い出すからこうなっているのです、というのは繰り返しましてさて内容をちょっとだけ拝読しますが。
『2.日本銀行からの説明等
・ 日本銀行より、@最近の市場動向と市場調節、A国債市場の流動性、B債券市場サーベイの結果について説明し、C事前照会で寄せられた意見を紹介した。
3.参加者の意見
・ 上記説明の後、@これまでの買入れ減額を踏まえた国債市場の動向や機能度、A現行の長期国債買入れ減額計画、B2026
年4月以降の長期国債の買入れ、Cその他について意見を尋ねた。事前照会を含め、会合参加者から聞かれた主な意見は以下のとおり。』
ということで、事前照会の方(すなわち先に公表された資料)とだいたい同じ話になっているのですが、その時に無かった意見を少々鑑賞しておきますね。なお@とAはまあどうでもよいのでB以降の部分を見ますが、
『現行の長期国債買入れ減額計画』ってところから。
『・ボラティリティの上昇により市場全体のリスク許容度が低下し、需給環境も良好ではない状況で減額ペースを加速させると、かえって市場の機能度を低下させる恐れがあるため、現行計画を変更することは望ましくない。また、減額は金融政策の正常化の一環と理解しており、計画の途中で減額ペースを緩めると、誤ったメッセージを送ることになるため、これも適切ではない。』
まあ結局動かすなって話で、実務的にはまあそうじゃろうなとは思うのですが、ただまあそもそも当初の減額計画が(それまでの国債買入規模が馬鹿でかかったうえにマイナス金利政策解除して数か月の時点だったこともあって)及び腰気味の減額計画だった(と私は思っていますが異論は認める)ために市場機能の回復が遅れている、という可能性もあるのではないかと思うので、本当はその点をもっと深堀りした方が良い話ではあるんですよね。
まあそんな感じで、もともとに立ち返った時にこのペースで本当に良かったんだっけ問題は大いにあると思うのですが、実務的にシャーナシということで、
『・市場にショックが生じ、かえって減額の流れが途切れてしまうような事態は避けるべきであり、予見性を維持するという観点でも、減額の加速や一度の大幅な減額といった見直しはせず、現行計画を維持するべき。』
ってな話もあったようで。あと、事前資料の方では1行コメントになっていましたが、
『・現行計画のもとで、過度なボラティリティが生じることなく、着実に減額が進んだことや、国債補完供給に関する措置も相俟って、市場機能度が緩やかに改善してきた点を評価している。現行計画については、当初予定どおり実施することが適切だと考えている。』
という評価もまあそうですねとは思いました。ただ債券市場のスムージングはそれでいいのかもしれないけど、物価が高止まりしている中で日銀のバランスシートの縮小って本当は急がないといけなくなってきていると思うのです。
と申しますのは、これは年末に日銀のバランスシートに関して企画局ペーパーが出ていた時にちょっとネタにしましたけど、財務シミュレーションの前提にストレステストは無いわ、前提はユルユルのユルな時間かけていく前提だわというの「しか」出せないというのが今の日銀のバランスシートの抱える潜在的なリスクな訳で、正常化を加速させないといけない事態や金融引き締めまで行かなければいけない事態になった時に長期国債買入をこんなユルユルでやってたら対応余地が狭くなるのと、日銀財務がクソ悪化した時のリスクがある(一時的悪化は問題ないとは言え、信認はそういう理屈だけでは決まらないのでリスクはある)のですが、債券市場参加者会合でそっちのテーマでの話をする人もいない(そういうお題は課されていないし)ので、まあその辺はどうなのですかね、とは思います。
『26/4 月以降の長期国債の買入れ<ペース>』
最初の『(月間買入れ金額の減額ペース)』は意見がバラバラ過ぎてクソワロタという感じなのですが、そもそも論として日銀の長期国債買入はYCC政策をやっていた時期は長期金利の抑制という観点で実施していたものですが、今はあくまでも「資金供給オペの一環」なのでありまして、ただまあ過去YCCで馬鹿みたいな買入をしてしまっているので一度にゼロにできないから段階的に減らしている、というだけの話なんですよね。
然るに、意見を見ますとどう見てもお前ら日銀の長期国債買入を「あてにして」ポジション運営をしようとしているだろ、と思われる意見が散見されていまして、こういう状態、すなわち中央銀行による長期国債の買入が市場にビルトインされているような状態、というのがそもそも論としてまちごうとるのですから、まずそのYCC脳を何とかしろと申し上げたいのですが、まあゆうてマイナス金利にYCCってのも10年くらいやってた訳でして、債券市場関連で息していた時間帯の中でその10年が殆どって方もそりゃ多いじゃろと思う老害ジジイのワイとしては、輪番が無いとマーケットメークできないとかただの甘え、と言いたくはなるのですが、言うと老害ジジイと言われるのが確定的なので大人しく黙っておくことにしておきます(黙ってないですかそうですかwwww)。
でまあそちらは事前資料と同じもの(文章が長いだけ)しか無かったので次に行きますと、
『26/4 月以降の長期国債の買入れ<買入れ金額等>』
こちらも事前資料通りだったのですが、事前資料の中では割愛されていた部分が紹介されていたのがあったので拝読拝読。
『・3兆円程度であれば、需給バランスが崩れ、金融システムの不安定化を招く恐れが低く、かつ日銀保有額も徐々に減少していくため、一旦この水準を維持することが望ましい。』
というのは事前資料の方にもあったのですが、さらに追加がありまして、
『更なる減額を行う場合、IRRBB 上の制約を踏まえた銀行の保有余力や、銀行以外の投資家の保有余力の確認が必要。』
・・・・・節子、それは財政ファイナンスって言うんやorzorz
「市場が支えられないから中央銀行が買うべき」ってのは何とかショックみたいな金融ショックの時にいう話としては危機対応で仕方ない面があるので、一から十まで中銀の介入を否定する気はアタクシとてさらさらないのですが、今の状況のどこがショックで危機対応なのか、ということを考えた場合、危機対応の時みたいな発想で考えるのはどう見たって良くないというか、このケースで言えば中銀による財政マネタイズを積極容認しているのに他ならない話になりますわな。
まあ発行に関しては要は発行を減らせ、すなわち中長期的な財政健全化という2013年2月の政府と日銀の共同文書に立ち返って話をすべき問題なので、そういう意味では2026年4月以降の買入が何兆円になるべき、みたいな話も何でいまする必要がありますねんとは思うので、日銀のこのお題のセッティングにも問題がある(のだがしつこいようだがこれをやらせているのは植田総裁の会見での説明によるので市場局よりも上の方が問題なのですけど)とは思いますけどね。
あと、これまた事前資料の方にもありましたが、
『・長期の計画を示す場合、目指すべき超過準備の姿も含めたバランスシートの考え方を示すと、予見性の向上につながると思われる。』
ということですが、まあだいたい今の中銀業界では「アバンダントリザーブ」を「アンプルリザーブ」に縮小して、ただそこから「スケアスリザーブ」に下げるのはよーせん、という形になっている向きが多いとは思うのですが、じゃあ日銀がアンプルリザーブにする、って言ったって所要準備が13兆円しかないわけで、アバンダントにも程がある今の状態で「適正なアンプルリザーブがどこか」とかわかる訳ないだろ、と思うのですよね。
つまりですね、植田さん「中長期的なものも示したい」みたいなこと言ってたとおもうのですが、どこからどうみてもそれは寝言オブ寝言じゃろ、と思うのです。
ちなみに話は脱線しますが、アタクシ的にはこの「アンプルリザーブ」ってのもあまり好きじゃなくて、と申しますのは、この方法ですと「中央銀行当座預金」が「市場運用よりも有利な運用先」になってしまうので、中銀当座預金へのアクセスの有無によって市場参加者間の競争のスタート時点の下駄が違ってくることになって、市場の価格発見機能が働く前に、この参加者間の不公平アービトラージの方が先に取引として出てしまう傾向が(特に超過準備が多くなればなるほど)発生してしまうので、市場デザインとしてあまりよろしいものではないと思うのです。
でまあそれよりはましだと思うのは旧ECB方式で、金融機関への所要準備をやや厚めに積ませる代わりに所要準備には付利を行い(ちなみにこの時代日銀もFEDも当預付利はしてない)、超過準備に関しては市場金利の下限を画すための常設ファシリティ金利(デポジットファシリティ)での付利を行い、市場金利の上限を画すための常設ファシリティ金利(マージナルレンディングファシリティ)で付利すりゃエエンチャウノとは思うのですが、一旦アバンダントリザーブの付利金利(゚д゚)ウマーとなってしまうとそれを引っぺがすのは(ひっぺがされる方からしたら収入剥奪だから)なかなか大変じゃろうなとは思うのですけどね。
あと、『その他のご意見』ってところですが、こちらは事前資料にもありましたが、ちょうど対句になっているようなのがあったので改めて並べておきます。
『・残存期間別の国債買入れ金額の決定に当たっては、フローだけでなく、ストックである発行残高対比の国債保有比率も勘案すべき。』
『・日銀保有比率の高い残存5〜7年の銘柄が恒常的に割高な状態となっており、イールドカーブの歪みを改善する観点からも、国債補完供給の減額措置の上限緩和、要件緩和の対象銘柄の拡大などの柔軟な措置を検討しても良いのではないか。』
ということで、結局これってYCCの最後に無駄な延命のために連続指値オペだのなんだのを乱発した弊害がここに来て表れてるって話でして、多角的レビューってこういう後から出てくる問題点をネグって纏めちゃっているのが罪深くて、数年後にもういちど多角的レビューのやりなおしをしてほしいと思うのでした。まあやらんじゃろうけど。
あと、この意見は良かったですね、事前資料にもあったけど・
『・超長期ゾーンの需給悪化は、発行に比して投資家需要が少ないという構造的な要因によるものであり、日本銀行が根本的に対応できる余地は小さい。』
そうなんですよ、そこを日銀に何とかさせようとするのは、ただの財政ファイナンスになるんですよね。
ということで今朝はこの辺で勘弁
2025/06/02
〇新発3M短国0.40%台に上昇とな
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250530.htm
国庫短期証券(第1309回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1309回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1309回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項
3.発行日 令和7年6月2日
4.償還期限 令和7年9月1日
5.価格競争入札について
(1)応募額 9兆6,007億5,000万円
(2)募入決定額 3兆4,772億7,000万円
(3)募入最低価格 99円89銭3厘5毛
(募入最高利回り) (0.4276%)
(4)募入最低価格における案分比率 84.2596%
(5)募入平均価格 99円89銭8厘3毛
(募入平均利回り) (0.4083%)』
とまあそういうことで、3Mカレント平均も0.4%台乗せになりまして、その前の週(5/23)が0.3818/0.3934でもうひとつ前(5/16)が0.3677/0.3793で、その前(5/9)が0.3979/0.4090でして、5/2の入札という連休の中にあった奴が0.4051/0.4249でして、0.40%台の入札をやったのは5/2以来、ということになります。
まあ何でですかねえと言われましてもイマイチ良くわからんというかただの需給で、しかも相場観と関係がなさそうな需給だったりするところではあるので何が何やらという感じではありますが、避難民が短期ゾーンに来ないような状態だと需給は若干緩むかなとか思いますが、なにせ現状は日銀の各種資金供給と規制対応のニーズでこのありさまでして、短国が普通に1M0.50%2M0.52%3M0.54%位の世の中になっていただきますと市場も平和だし純粋な運用資金も入ってくるし、とは思いますし、超長期の減額ガーとか言ってるなら短国増発したら(超極端なのでそうはいかんですけど)どうよとは思ってしまいます(超長期の減額なんぞ短国からみたらハナクソみたいな額ですからぬー)。
一応売買参考統計値を確認しますと
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(5/30引値)
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.400
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.400
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.405
(5/29引値)
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.400
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.400
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.400
まあ元々ここもと短国の引けは少し甘めに推移していて入札前の時点でカレント0.40%とかだったのですが、一応平均落札並の引値をつけている格好になっていますので、今週の推移と今週の3Mの結果でも見てみますかってな感じです。
6月発行の短国って足が9月になるのですが、足が9月の後ろになってくると償還時の再投資の時に期末要因がどうのこうのみたいなのがあるかもしれない(ないかもしれない)ので微妙に使い勝手が悪くなる(四半期末の中では6月末は毎度基本は無風、まれに事件が起きるけど)というのがあったり、
東京レポレート
https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/trr/index.html
O/N T/N 1w 2w 3w 1m 3m 6m 1y
2025/5/26 0.492 0.491 0.476 0.474 0.472 0.473 0.481 0.497 0.573
2025/5/27 0.491 0.488 0.475 0.474 0.472 0.473 0.481 0.498 0.572
2025/5/28 0.495 0.488 0.476 0.474 0.472 0.473 0.481 0.499 0.572
2025/5/29 0.488 0.467 0.473 0.473 0.471 0.472 0.481 0.500 0.572
2025/5/30 0.496 0.491 0.477 0.474 0.472 0.473 0.482 0.500 0.572
てな状況でGCのターム物もまあ安定推移しているのですが、ちょっと見ますと29日のトモネ、すなわち月末月初の翌日物の所はレートがちょっとではあるけどしらっと下がっておりまして、まあ決算期は決算期であるのは明白なんですけど、それだけではなくて月末になると月末要因が発生する、というのが仕様になっていますねえ、というのは見える訳でして、GCとか短国界隈の安全資産へのニーズが強いのと、月末のバランスシート抑制ニーズが結構あるんだな、というのは見て取れるかなと思います、知らんけど。
2025/05/30
〇超長期ジャイアントスイング止まらねえ(今日も備忘メモ)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/YLUBDJAKIZLOLMEL33BMBW46EA-2025-05-29/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反発、売り先行後買われる 長期金利は1.52%に小幅上昇
ロイター編集
2025年5月29日午後 3:36 GMT+9
『[東京 29日 ロイター] - <15:14> 国債先物は反発、売り先行後買われる 長期金利は1.52%に小幅上昇
国債先物中心限月6月限は、前営業日比10銭高の138円95銭と反発して取引を終えた。売り先行後は前日の反動や水準に着目した買いが入った。新発10年国債利回り(長期金利)は同0.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.520%。』(上記URL先より、以下同様)
とまあ横綱と10年カレント見ますと、うーんちょっとツイストスティープしましたねえ、くらいの話で収まるのですが、問題は毎度の超長期でして、
『現物市場では10年物以外の新発国債利回りも概ね上昇。2年債は前営業日比0.5bp上昇の0.750%、5年債は同1.0bp低下の1.030%、20年債は同5.0bp上昇の2.445%、30年債は同8.0bp上昇の2.980%、40年債は同2.5bp上昇の3.125%』
えーっと、7年が10銭高(1毛ちょいくらい強)に対して20年が5甘で30年が8甘ですかそうですか、ってなもんでして、昨日は10−25年の輪番があって輪番イマイチでこけましたっていうか引け近くに更にこけた感があったので何なんですかねえって感じですが、結局相変わらずの板の薄さでちょっと大人の売買があると値段がすっ飛ぶとかそういう話ですかしら知らんけど。
『TRADEWEB
OFFER BID 前日比 時間
2年 0.74 0.755 0.002 15:13
5年 1.027 1.035 -0.005 15:13
10年 1.516 1.524 0.011 15:19
20年 2.442 2.45 0.051 15:14
30年 2.97 2.987 0.083 15:19
40年 3.115 3.137 0.04 15:19』
とまあそんな訳でカレンダーベースの市中消化の組み換えがあるかも云々がらみのネタがメインだとは思うのですが、盛大にフラットニングしたと思ったら今度は盛大にスティープニングしている訳でして、これ捌きが悪いと盛大に往復ビンタ食らいそうですし、往復ビンタにならずともこういう流れですと上での踏みと下での投げが発生していて、なんかまあ期初早々(って言ってももう2か月経過してますけど)エライコッチャでございますがなという所ですわな。
まあだから日銀が超長期の買入増やせというのは話の筋がだいぶ違うじゃろ、というのは超長期アイヤーの当初はそんなことを言ってるポンポコリン何とかストも散見されたような気がしますが、さすがにそれは筋違いじゃろ、というのが人口に膾炙しているようで、まあ発行サイドの方で調整(要はそもそもが発行のし過ぎ)じゃろという話になってきているのは結構なお話ではあるかなと思います、個人の感想ですが。
2025/05/29
〇40年国債入札そのものは結果マシでしたがベアスティープとな(備忘メモ)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/I5BK7THCENNADOZAXCVMEX2DRQ-2025-05-28/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反落、前日の反動と弱い入札結果で 長期金利1.515%
ロイター編集
2025年5月28日午後 3:24 GMT+9
『[東京 28日 ロイター] - <15:10> 国債先物は反落、前日の反動と弱い入札結果で 長期金利1.515%
国債先物中心限月6月限は、前営業日比60銭安の138円85銭と反落して取引を終えた。前日に大幅高した反動と弱い入札結果が相場を圧迫した。新発10年国債利回り(長期金利)は同5.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.515%。』(上記URL先より、以下同様)
朝っぱらから20年7甘だのやってて何やってるんだよという相場でしたが、40年国債入札は。
『午後に入ると、注目の40年債入札が応札倍率が1年ぶりの低水準となるなど弱い結果と受け止められ、先物相場は一段と下げ幅を拡大。1日を通じて軟調な展開となった。』
となったんですが、40年新発自体はクソ甘い結果になって、でもってこちらダッチ方式の入札だから皆さま大甘の王子で購入できましたので、この新発単体で言えば引けではガッツリプラスになっていましたという入札だったので、昨日は全般ベアスティープではあっても多分そこまで悲壮感があるような下げじゃなかったと思うんですがどうでしょうかね。
『現物市場では10年物以外の新発国債利回りも総じて上昇。2年債は前営業日比1.5bp上昇の0.745%、5年債は同4.0bp上昇の1.040%、20年債は同6.0bp上昇の2.395%、30年債は同7.0bp上昇の2.900%、40年債は同5.0bp上昇の3.335%。イールドカーブはベアスティープ化した。』
入札弱かった後に後ろはもちなおしていましたし、って所ですが(まあ今日輪番だし)しかし毎日毎日アホみたいにカーブが暴れている方が気持ち悪い所でして、昨日も申し上げましたがどこのEM国債市場だよというお話でありまして、まあクソのような政策金利水準(今も大概にクソだが)ばかりやってた市場なので仕方ないのかも知れませんが、何なんですかこれはと毎日見てるだけでも頭がくらくらしますわ。
『TRADEWEB
OFFER BID 前日比 時間
2年 0.74 0.753 0.02 15:00
5年 1.036 1.044 0.04 15:10
10年 1.513 1.519 0.056 15:08
20年 2.394 2.401 0.043 15:10
30年 2.892 2.911 0.057 15:08
40年 3.339 3.371 0.044 15:05』
もう何なんでしょうね毎日という所ですが、とりあえず次は10年入札どうなりますねん、ですしその前の月末インデックス長期化問題ですかしら、知らんけど。
というただの備忘メモでしたサーセン。
2025/05/28
〇超長期連日の爆上げだがこれはどこのエマージング国債ですかと小一時間
ご案内のこととは存じますが
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/Y545PIPBVRLI7IDOP7HP44RYO4-2025-05-27/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続伸、長期金利1.465% 国債発行見直し報道で安心感
ロイター編集
2025年5月27日午後 3:31 GMT+9
『[東京 27日 ロイター] - <15:27> 国債先物は続伸、長期金利1.465% 国債発行見直し報道で安心感
国債先物中心限月6月限は、前営業日比35銭高の139円45銭と続伸して取引を終えた。財務省による国債発行計画の再検討が報じられたこと受けて、市場の安心感が広がり、円債は堅調に推移した。現物市場では新発10年国債利回り(長期金利)は同4.0bp低下の1.465%。超長期債金利は大幅に低下した。』(上記URL先より、以下同様)
ということで連日の超長期デーですが、
『後場に入り、国債先物は上げ幅を拡大。財務省が2025年度国債発行計画の年限構成を近く再検討すると伝えられたことや6月20日に国債市場特別参加者会合が開催されると報じられたことを受けて「国債発行計画の変更についてはもう少し時間がかかるとの見方が多かったこともあり、市場では好感されている」(前出の国内銀の運用担当)との声が聞かれた。現物市場では超長期ゾーンを中心に金利が低下、その流れが長期ゾーンや国債先物にも波及した。』
となりまして、
『5年債は同1.0bp低下の1.00%。20年債は同16.5ベーシスポイント(bp)低下の2.340%、30年債は同18.5bp低下の2.850%、40年債は同24.0bp低下の3.295%といずれも5月上旬以来の水準まで低下した。一方、2年債は同1.0bp上昇の0.730%。』
24毛強wwwwwwww
『 OFFER BID 前日比
2年 0.719 0.734 0.01 15:20
5年 0.993 1.002 -0.01 15:20
10年 1.459 1.467 -0.043 15:20
20年 2.329 2.353 -0.156 15:20
30年 2.825 2.853 -0.182 15:20
40年 3.276 3.287 -0.246 15:20』
ってな訳ですが、ご案内のように今般は期中で、かつ予算案の追加などが起きない状況ではあるものの、国債発行に関連すると思われるPD懇が行われる云々で如何にも発行年限の見直しみたいなのが行われそうな雰囲気、というのが報道されたのですが、
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB272140X20C25A5000000/
財務省、6月20日に国債特別参加者会合 超長期金利の上昇議論へ
経済
2025年5月27日 13:01 (2025年5月27日 18:35更新) [会員限定記事]
『財務省が6月20日に債券市場参加者を集めた国債市場特別参加者(プライマリー・ディーラー、PD)会合を開くことが分かった。足元の債券市場で超長期国債の金利が上昇していることなどを議論するとみられる。需給の悪化を踏まえ、超長期債の発行計画を修正するとの観測も浮上する。
PD会合は証券会社や大手銀行など19社の金融機関が参加し、債券市場の状況などを議論する。
財務省は会合に先立ち、2025年度の国債発.』(上記URL先より、以下有料会員記事)
などなどのニュースが出て一段高、ってお話なんですけど、詳報はBBGさんのほうで、
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-27/SWWEN4T0AFB400
財務省が国債発行額でアンケート聴取、40年入札は警戒一転し楽観論
日高正裕
2025年5月27日 13:34 JST 更新日時 2025年5月27日 16:50 JST
→PD懇や国債投資家懇メンバー、それ以外の機関投資家に送付
→どの程度が適当な発行額か、現在の市場状況などについて尋ねる
『財務省が投資家を含む幅広い国債市場参加者を対象に、国債の発行額についてアンケートを送付していることが分かった。超長期債は連日で大幅上昇(金利は低下)し、警戒感があった28日の40年国債入札には一転して楽観論が浮上している。』(上記URL先より、以下同様)
楽観論が浮上するのかよw
『アンケートは財務省から26日にメールで送付された。例年6月に開く国債市場特別参加者(プライマリーディーラー、PD)会合のメンバーだけでなく、通常この時期には開催しない国債投資家懇談会のメンバーや、それ以外の機関投資家も対象に含まれた。国債の年限ごとにどの程度の発行額が適当かを質問しているほか、現在の市場状況についてコメントを求めている。複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。』
ほうほうそうですかそうですか、ということでカレンダーベースの発行額の年限割り振りの組み換え、という思惑で超長期戻っている次第ですが、いやまあ拙駄文でも「需給何とかしたいんだったら日銀の買入拡大とかアホな事言ってないで発行側が対応するのが筋」と申し上げましたので、このムーブ自体はまあやるならやるでどうぞってなもんではあるのですが、ここもと超長期の金利が上昇してやっと「減税の財源は赤字国債を出すのが当然」とか言ってた輩がちょっと大人しくなったと思って喜んでいた面もあるアタクシと致しましてはちょとt複雑な心境ではあったりします。
まあ財政懸念で本来出そうと思っていた国債が出せなくなった、というお話にすれば減税馬鹿へのご教訓ストーリーにはなるのかもしれないけど、金利が下がってしまうとちょっとね、という感じで。
・・・・というかですね、超長期発行減額ったっていきなり7月発行(くらいでしょ早くて)から発行半減とかそんなドラスティックなことにはならんじゃろ(なったらおもしろいけど)と思いまするに、一連の動きで超長期が数日で20毛も30毛(というかそれ以上)も飛ぶって方が頭痛くて、日本国債市場はいつからエマージング国債市場になったんだっけという値動きの勢いの方にビビっております。
まあこれはしつこく申し上げておりますが、中短期の金利が日銀買入で無駄に抑圧されているので、金利変動の材料に対するエネルギーの放出場所が超長期に逝ってしまっているので価格変動が増幅されやすいってのと、そもそも財政問題だすまでもなく、2%物価安定目標を達成した社会における金利水準としておかしいじゃろ、というエネルギーがあるのと、そこに加えて財政の話、ってところではないかとは思いますので(個人の偏見です)、つまりは日銀の長期・中期ゾーン以下の国債買入をバンバン減額しろといういつもの話になるのでした、しつこいですかそうですか。
2025/05/27
〇何か知らんけど昨日も超長期の戻りとな
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/NQ23XAUCYBI4XIY5PH6YOCQZBQ-2025-05-26/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続伸、米関税懸念や強めの入札結果で 長期金利1.515%
ロイター編集
2025年5月26日午後 3:31 GMT+9
『[東京 26日 ロイター] - <15:10> 国債先物は続伸、米関税懸念や強めの入札結果で 長期金利1.515%
国債先物中心限月6月限は、前営業日比36銭高の139円10銭と続伸して取引を終えた。米関税を巡る懸念や強めの入札結果が相場を支援した。新発10年国債利回り(長期金利)は同3.0ベーシスポイント(bp)低下の1.515%』(上記URL先より、以下同様)
そもそも週末はトラ公のEU関税50%→と思ったら日曜には撤回(先送り)というのがあってイブニングの先物(=金曜の夜)とのギャップから始まっているので訳ワカメ相場ではありましたけれども。
『現物市場では10年物以外の新発国債利回りも総じて低下。2年債は前営業日比0.5bp低下の0.720%、5年債は同1.5bp低下の1.015%、20年債は同3.0bp低下の2.505%、30年債は同3.0bp低下の3.035%、40年債は同1.5bp低下の3.535%。』
40年だけ置いて行かれているように見えるのは40年国債入札を控えているから、という露骨プレイが背景にあるんでしょうけれども、まあ30年まで強いんですからこんなのどうせ入札前のいつものアレという奴じゃろとかタカをくくっているとそうじゃなかったりするから油断も隙も無いのですが、まあ全般買われておりますので。
『TRADEWEB
OFFER BID 前日比 時間
2年 0.718 0.724 -0.008 15:03
5年 1.007 1.013 -0.022 15:05
10年 1.504 1.51 -0.04 15:03
20年 2.503 2.51 -0.047 15:05
30年 3.027 3.039 -0.057 15:05
40年 3.529 3.534 -0.049 15:05』
てな訳で引けですとそこまで露骨ではないのですがブルフラットということで、いや別に何かあったわけでもない(と思う)のに何やってますねんって感じではありますが、売り込まれている方も財政懸念にしては別に財政懸念で売りじゃあとなっている訳もない(買わない言い訳にはなっていた)のに何かそんなに威勢よく売るのかよという感じだったので戻っても変じゃないといえば変じゃないのですが、いずれにしましても市場の流動性というか機能度が低いということが示されている訳ですし、中短期の日銀の買入がアホみたいに多すぎて金利抑圧効果が強いから、そのせいで相場変動パワーが超長期の方に向かいやすいってのもあるんでしょうかね、知らんけど。
〇そういえば市場機能度のアンケートをネタにしていなかったので備忘の為にメモメモ
まことに申し訳ございません
https://www.boj.or.jp/paym/bond/bond_list/bond2505.pdf
債券市場サーベイ
<2025年5月調査>
回答期間:2025年5月1日〜5月9日
調査対象先数:75先
(「調査対象先数」は、国債売買オペ対象先のうち調査協力を得られた先、および大手機関投資家<生命保険会社、損害保険会社、投資信託委託会社等>)
期間的には5月金融政策決定会合終わって連休があってその直後位って感じなのですが・・・・・・
・機能度指数の落ち込みワロリンチョ
『1.債券市場の機能度の状況(長期国債の流通市場を念頭において、ご回答下さい)
(1)貴行(庫・社)からみた債券市場の機能度(注)
(注)債券市場の機能度は、(2)@〜Fの質問項目への回答内容等を総合的に勘案して、ご回答下さい。』
(現状)
機能度判断DI(現状)(注) 前々回昨年11月 -20⇒ 前回2月 -13⇒ 今回5月 -44
ってこりゃまたドイヒーという所ですが、今回ってまた調査タイミングが微妙で、5月決定会合を受けてスティープニングがおっぱじまったタイミングでして、4月展望が「7月まで1回パス」で来るかと思っている向きの方が多分多くて(ただしまあ物価目標達成見込み時期とかは後ずれするだろうなあとは思ってたと思いますけど)いる中で、堂々のベースラインシナリオの引き下げ、物価見通しの引き下げと前回までリスクが上振れだったのに対して出てきた展望レポートが下振れ、という飛んでも無い勢いのジャガーチェンジハトハト音頭サプライズがぶっこまれた、というところでしたので、決定会合当日の5月1日から連休明けの7日まで3連続の割と過激なスティープニングが起きたときだったんですよね。
とまあそういう市場状況だったので機能度低下が余計に目立つ数字になったのかとは思う(前回2月調査が同じく期間が2月の頭の週だった)のですが、金融政策決定会合というか展望レポートおよびその後の総裁会見でのハトハトチキン音頭満艦飾部分に関してはその後の「金融政策決定会合主な意見」の方でだいぶ中和された感はあるのですが、その後はご案内のザイセイガーというのもありましたし、まあMPMでハトハトサプライズだした結果ツイストスティープだったりなんだったりしたのが効いたかなと。
(3か月前と比べた変化)
機能度判断DI(変化) 前々回昨年11月 9⇒ 前回2月 15⇒ 今回5月 -47
なのでまあ何というアイヤーなことでしょう、という感じですが、やっぱり問題になるのはアスクビットスプレッドとアベイラビリティな訳でして、こちらの方はと言いますと・・・・・
『(2)債券市場の機能度・流動性に関する各論
@貴行(庫・社)からみたビッド・アスク・スプレッドについてご回答下さい。』
(現状)
ビッド・アスク・スプレッド判断DI(現状) 前々回昨年11月 -30⇒ 前回2月 -24⇒ 今回5月 -49
6改善して25悪化ドイヒー
(3か月前と比べた変化)
ビッド・アスク・スプレッド判断DI(変化) 前々回昨年11月 3⇒ 前回2月 8⇒ 今回5月 -56
マイッタ56はクソワロタ(ワロエナイ)
『A貴行(庫・社)からみた市場参加者の注文量について、板の厚み(注)等を念頭においてご回答下さい。』
(現状)
注文量判断DI(現状) 前々回昨年11月 -38⇒ 前回2月 -26⇒ 今回5月 -59
12改善して33悪化ですかそうですかorz
(3か月前と比べた変化)
注文量判断DI(変化) 前々回昨年11月 -4⇒ 前回2月 8⇒ 今回5月 -52
・・・・・・・・・・
『D貴行(庫・社)の取引ロット(1回あたりの取引金額)についてご回答下さい。』
(現状)
取引ロット判断DI(現状) 前々回昨年11月 -20⇒ 前回2月 -20⇒ 今回5月 -25
(3か月前と比べた変化)
取引ロット判断DI(変化) 前々回昨年11月 -4⇒ 前回2月 2⇒ 今回5月 -23
こちらの数値ですが、前々回⇒前回って現状DI上は変わっていないのですが、前回比の判断が改善に向かっていたのでおーいいじゃんという感じだったかもしれませんが、今回って5ポイント悪化したのもそうですが、前回比の方がうーんこのという感じでして、とにかく市場でオファービットが広すぎるのも困る話ですが、ロットが捌けないのはそれ以上に重大な問題を引き起こしますので、まあその辺は日銀ちゃんも先刻ご承知の介だと思いますが、事前織り込ませというのが必要とは思えないけど、直近まで何も言わないでいきなりベースラインシナリオを下げるのもイケてない話でして、もうちょっとこの何とかならんもんなのか、とは思ってしまいました。
2025/05/26
ほほう
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-23/SWQ1TJDWX2PS00
ベッセント氏、米国債取引巡る銀行規制の緩和示唆−SLR見直し
アンスティー・クリストファー
2025年5月24日 1:13 JST 更新日時 2025年5月24日 10:48 JST
『銀行の自己資本規制の一つであるSLRから国債が除外されれば、銀行は中核的自己資本比率に影響を与えずに、より多くの国債を購入できる。新型コロナ禍の局面ではSLR規制は一時的に停止されていたが、その後、再び適用が再開された。ベッセント氏とパウエルFRB議長は、これまでにも同規則の見直しを支持する姿勢を示している。』(上記URL先より)
これって「通貨は一緒なのに財政は別々」という変態法域があるのが悪いのであって、はっきり言ってユーロ通貨圏内を除いた国では自国通貨建の内国国債に関してはSLRとか要らんじゃろとしか言いようが無くて、変態法域が馬鹿みたいに馬鹿国家をドンドン編入して拡大したから発生したソブリン危機問題のせいで他国が迷惑被っている、だけの話なんで、こんな規制はユーロ通貨圏だけでやってろって話だし、いやなら共通通貨圏の財政統合しろって話ではありますな。
まあやったから長期金利が下がるかというとそれは謎だがwww
ところで、どうもトラスショックマジで起きないと愚じゃなかった国民は眼が覚めないようですな
https://nordot.app/1299268628214136988
次の首相ふさわしい人は高市氏21%が最多
2025/05/25
Published
2025/05/25 16:57 (JST)
コピーライト 一般社団法人共同通信社
〇何か知らんけど一転して盛大にブルフラットしているんだが何がにやら(といういつもの備忘メモ)
いつものように
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/B7C4LYEQGNJ35OE7PPH57RQYMM-2025-05-23/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は小反発、長期金利1.540% 超長期債は金利低下
ロイター編集
2025年5月23日午後 3:30 GMT+9
『[東京 23日 ロイター] - <15:25> 国債先物は小反発、長期金利1.540% 超長期債は金利低下
国債先物中心限月6月限は、前営業日比9銭高の138円74銭と小反発して取引を終えた。米金利低下に加えて、現物市場で長期や超長期ゾーンの金利低下の流れが波及し、国債先物は強含みで推移した。現物市場では新発10年国債利回り(長期金利)は同2.0bp低下の1.540%。国債先物は買いが先行。前日の米長期金利低下の流れに追随して始まった。その後、先物は一時マイナス圏に沈む場面があった。』(上記URL先より、以下同様)
でまあ最早先物よりも超長期が注目される訳ですが、
『現物市場では新発債利回りは超長期金利を中心に低下。2年債は同0.5bp低下の0.725%、5年債は同横ばいの1.030%、20年債は一時2.600%と2000年10月以来の高水準を付けた後、同5.5ベーシスポイント(bp)低下の2.5300%。30年債は同11.0bp低下の3.055%、40年債は同13.0bp低下の3.540%。』
30年11毛強wwwwwwww
『 OFFER BID 前日比
2年 0.716 0.732 -0.001 15:25
5年 1.026 1.036 0.007 15:25
10年 1.54 1.549 -0.012 15:25
20年 2.53 2.555 -0.025 15:25
30年 3.052 3.087 -0.082 15:25
40年 3.532 3.557 -0.116 15:26』
とまあそんな訳でこちらの表だとキチガイ成分が足りませんが、まあ記事にある通りで前日までのスティープニングはどこに逝ったのかというお話ですが、結局何をもって急に強い話になっているのかは何なんでしょうねってな感じですが、
そういやJPXはサイトリニューアルしたので先物価格情報のURLも新しくなっています(従来のページには新ページへのリンクが張ってあります)
https://port.jpx.co.jp/jpxhp/main/index.aspx?F=future&disptype=day_through
先物価格情報 日通し
長期国債先物
限月:25年6月限
取引日:05/26
始値:138.77 (05/23)(15:30)
高値:139.86 (05/23)(21:01)
安値:138.77 (05/23)(15:30)
現在値:139.30 (05/24)(06:00)
前日比:+0.56
取引高:13,478
あー高値86銭かーと思ってよく見たら大台が1円違うじゃないですかヤダーということで、イブニングはイブニングで先物上昇の巻となっておりまして、なんでこのタイミングで急にまた両手両足に変なドーピングでもしたのかという勢いでの威勢の良さis何なんでしょというお話ではありますが、米国様ではやはりここもとの金利上昇で火消をしないといけませんねってムーブが見て取れたり、ジャパンの場合は面白農林大臣からセクシー農林大臣に交代して財政出せ出せムーブに一定の歯止めとでも思っているのかどうなのかはさっぱり分からんですが、何か急に謎のブルフラットはまあ市場が落ち着かなねえええええと言ってしまえばそれまでではありますがしかし謎ですぬー。
〇一方短国ちゃんは前週対比金利上昇の巻
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250523.htm
国庫短期証券(第1308回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1308回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1308回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項
3.発行日 令和7年5月26日
4.償還期限 令和7年8月25日
5.価格競争入札について
(1)応募額 11兆3,302億円
(2)募入決定額 3兆4,272億8,000万円
(3)募入最低価格 99円90銭2厘0毛
(募入最高利回り) (0.3934%)
(4)募入最低価格における案分比率 70.9259%
(5)募入平均価格 99円90銭4厘9毛
(募入平均利回り) (0.3818%)』
とまあそういうことで、0.3818%/0.3934%になったのですが、前週の3M新発が0.3677%/0.3793%の落札結果で、その前の週の3M新発が0.3979%/0.4090%だったので、先々週やたら強かった短国ですが、先週の入札は足切り0.40に届かんとは言え、前回よりはマシな結果になっていまして、まあ別に必ずしもそういう訳じゃないとは思うのですが、だいたい短国の強さと長い所の強さが逆相関みたいな感じに毎度なっていまして、ただの偶然のような気もしますが、今日の場合はゲロゲロマーライオン相場チックだった超長期が落ち着く(というか戻りが速すぎて「落ち着いた」とは言い難いけどwww)中で短国は少し金利上がる(絶対水準は低いけど)とか謎のシーソーでオモロイです。
売買参考統計値見ますと、
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(5/23引値)
国庫短期証券1305 2025/08/12 平均値単利 0.370
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.370
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.370
国庫短期証券1309 2025/09/01 平均値単利 0.370←今週入札予定の新発3MWI
(5/22引値)
国庫短期証券1305 2025/08/12 平均値単利 0.370
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.370
国庫短期証券1308 2025/08/25 平均値単利 0.370
ということで今回は引値変わらずになっていまして、入札レベルよりも強いところで引かせてるので、まあ結局にーズは強いんでしょうかね、知らんけど。
2025/05/23
〇うーむ引け前30分弱で下げましたか債券ちゃん(という備忘メモ)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/RAZKSJSUNBJQNEOPROE44VTUKE-2025-05-22/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落、長期金利2カ月ぶり・40年金利は過去最高水準更新
ロイター編集
2025年5月22日午後 3:47 GMT+9
『[東京 22日 ロイター] - <15:15> 国債先物は続落、長期金利2カ月ぶり・40年金利は過去最高水準更新
国債先物中心限月6月限は、前営業日比49銭安の138円65銭と4営業日続落して取引を終えた。米金利の大幅上昇や日銀審議委員の発言が相場を圧迫した。新発10年国債利回り(長期金利)は同5.0ベーシスポイント(bp)上昇の1.565%と2カ月ぶり高水準をつけたほか、同40年国債利回りは連日で過去最高水準を更新した。』(上記URL先より、以下同様)
野口審議委員の金懇があって、引け前には会見のヘッドラインが流れていましたけれどもその話はこの先の方で行いますとしまして、
『午前には、日銀の野口旭審議委員が宮崎県金融経済懇談会であいさつし もっと見る
、利上げには「ほふく前進的なアプローチが重要」などと発言。さらに午後の記者会見で
もっと見る 、超長期金利の上昇について「現状では対応が必要な状況ではない」などと発言すると、円債先物は下げ幅を拡大した。』
まあ実際どうだったんでしょうかね、ってのはあって、会見での発言は別に普通に大本営の言いそうなことを言ってるだけだったし、この程度で一々日銀が市場介入してたら、「中銀プット期待」が無限に残り続けてしまう訳で、それは何時まで経っても債券市場の(価格発見機能とかそういう本当の意味での)市場機能は回復しないまま、という話なんで、市場介入発言に期待して失望売りした、って本当に失望してるんだったら、そのような輩は市場に対峙する見識が皆無としか言いようが無いので退場されることを推奨いたします。
まあ馬鹿アルゴとかが反応したとか、このヘッドラインでの連想売り期待して仕掛けに行くとか、そういうムーブはいつもの事なので馬鹿アルゴは要らんのだが仕掛け売りムーブはそりゃまああるじゃろとは思うので、そういう感じでの下げは起きるかもしれないとは思いますけどね。
今回はたぶん引け前25分か30分前くらいからエンバーゴになっていたんじゃないかなという感じで、引け際の会見ヘッドラインリスクのこと考えたら(ケースによっては引け前15分くらいとかからヘッドライン出ていた時もあったので)最近少し会見を流す時間を早めてヘッドラインが引け際にぶつかって市場に無駄なボラを起こさないような配慮というか努力してるのかな、っていうのはあったのですが、まあ昨日の場合は引けギリギリまでホイホイとヘッドラインが出続けていたのもあって、これ会見の頭もそうなんですがケツの時間が引け際ギリギリでそこでヘッドラインリスクを誘発するような受け答えが出てしまうのも何だよな、とはちょっと思いました。
とは言え、最初に申し上げたように、そもそも野口さんの説明は大本営の九官鳥あるいは腹話術人形の範囲を逸脱しているような感じは無かったので(ただそのこと自体に意味があるのでは、という話はこの後で)本当の本当の意味で野口さんの発言のせいで引け際下がったとは思えないですけど、まあこうやって記事のネタにされてしまう、ってのも日銀的にはリスクになるんじゃないのかな、って思いますので・・・・・(いやまあロジ的にこのくらいの時間に会見が入らざるを得ないってことなのは想像つくんですけど)
まあそれは兎も角。
『現物市場では10年物以外の新発国債利回りも総じて上昇。2年債は前営業日比1.5bp上昇の0.730%、5年債は同3.5bp上昇の1.030%。20年債は同5.5bp上昇の2.595%で2000年10月以来の高水準、30年債は同3.5bp上昇の3.170%、40年債は同6.0bp上昇の3.675%と過去最高水準を更新した。』
『TRADEWEB
OFFER BID 前日比 時間
2年 0.721 0.735 0.017 15:03
5年 1.023 1.031 0.034 15:11
10年 1.561 1.567 0.052 15:14
20年 2.579 2.589 0.049 15:15
30年 3.156 3.181 0.037 15:16
40年 3.674 3.688 0.059 15:14』
ということで昨日の場合は超長期だけという話ではなくて10年とか先物とか含めてアイヤーって感じでしたな。
2025/05/22
〇なんか色々と金利が上昇しておられるようなのでメモメモ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL21D6Q0R20C25A5000000/
NYダウ続落、一時800ドル安 米長期金利の上昇を嫌気
海外
2025年5月21日 23:26 (2025年5月22日 4:10更新)
『【NQNニューヨーク=横内理恵】21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落して始まり、午前9時35分現在は前日比362ドル67セント安の4万2314ドル57セントで推移している。米長期金利の上昇が株式の相対的な割高感につながり、嫌気されている。21日の米20年国債入札が不調だったとの報道をきっかけに金利上昇が加速し、ダウ平均は一時800ドル超安まで下落する場面もある。』
『21日の米債券市場で長期金利の指標となる10年債利回りは前日比0.06%高い(債券価格は安い)4.54%を付ける場面があった。30年債の利回りは再び5%台に上昇している。米国の財政悪化懸念が金利上昇への圧力となっている。海外投資家の米国資産離れが進むとの観測もあるなか、米国債への需要を見極めるうえで米財務省が21日に実施する20年債入札に関心が集まる。』(上記URL先より、引用は原文ママ)
てな訳で日経電子版の(アタクシが朝見た時点では)中でも割と良く見えるところにあった記事ちゃんになりますが、アホアホ財政でMDY格下げで、ということで金利上昇とはこれまた市場の価格発見機能による警鐘ということで誠に結構なお話ではあります(ってどこからどこまでが警鐘と投機の境目なのかは知らんけど)。
でまあ昨日のジャパンですが、
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/3RJUUD2MYBKNZH7Q5YRNJUQHR4-2025-05-21/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は小幅続落、長期金利1.515% 中期債は金利低下
ロイター編集
2025年5月21日午後 3:32 GMT+9
『[東京 21日 ロイター] - <15:21> 国債先物は小幅続落、長期金利1.515% 中期債は金利低下
国債先物中心限月6月限は、前営業日比1銭安の139円14銭と小幅続落して取引を終えた。手掛かり材料難で、国債先物は方向感に乏しかった。新発10年国債利回り(長期金利)は同横ばいの1.515%。現物市場では中期ゾーンの金利低下が目立った。』(上記URL先より、以下同様)
ってな訳で、
『市場関係者によると「中長期ゾーンと超長期ゾーンで、市場は分断されている状況だ」(国内証券債券セールス担当)。超長期ゾーンは「前日の夜間取引では同ゾーンの金利急上昇を受けて海外勢の買いが入ったとみられる一方、きょうも国内勢の動きは鈍く、ポジション調整の動きが出ている」(同)という。中期ゾーンは国内勢による押し目買いが入っていると指摘する声が聞かれた。』
ナムナム・・・・・・
『現物市場では新発債利回りはまちまち。超長期ゾーンは後場に入り金利上昇圧力が強まる場面があった。前日の20年債入札不調の余波や、4月分の公社債店頭売買高で国内勢による売りが鮮明となったこともあり、「改めて国内需給の悪化が認識された格好だ」(りそなHDの佐藤氏)という。その後、押し目買いに支えられ、金利上昇幅を縮小した。』
ってな訳で、前日の入札不調でアヒャーとなった20年はまだマシっぽかったけど、30年40年ちゃんの方が循環逆物色みたいな感じでよわよわみたいな感じで、
『20年債は一時2.575%と2000年10月以来の高水準を付けた後、同2.0ベーシスポイント(bp)低下の2.535%。30年債は一時3.185%と過去最高水準まで上昇した後、同0.5bp上昇の3.130%、40年債は一時3.635%と過去最高水準を付けた後、同1.0bp上昇の3.605%。
2年債は同1.0bp低下の0.715%、5年債は同1.0bp低下の0.995%。』
うーんこのという感じで、
『 OFFER BID 前日比
2年 0.705 0.718 -0.011 15:08
5年 0.99 0.996 -0.012 15:18
10年 1.511 1.518 -0.001 15:18
20年 2.534 2.541 -0.008 15:17
30年 3.111 3.13 0.001 15:13
40年 3.596 3.603 0.018 15:17』
てな訳で、一応引けのところでは小マシになっているので、一旦ピークアウトしたと言いたくはなるのですけれども、アメリカン債券市場様が上で引用したような(ノ∀`)アチャーになっているとなるとまあこれもねえという感じもするのですが、この辺はいざ今日の市場がおっぱじまってみないとよくわからんとしか言いようが無いので判断保留。
というただのメモなんですけど、だから日銀が超長期の輪番をどうのこうの、というのを輪番の縮小計画と絡めて話をするのは筋違い、というかそもそも論としてYCCからの脱却に関して金利上昇を過度にビビって輪番縮小ペースがクソ遅かったから輪番縮小の方が完了する全然前の段階で市場への対応がどうのこうのという話とカチ合ってしまった訳でして、とにかく世の中何が起こるか分からんのだから、必要のなくなった政策手段はとっとと撤収すべきだし、輪番に関して言えばYCCという政策を最後の方が特に必要も無くなっている経済物価情勢なのに無理やり継続して継続のために買入の爆発的な拡大をしたから縮小が遅れるわ後遺症が拡大長期化して残るわ、なのであって、そういう点からも先般の「多角的レビュー」ってどうみたって時期尚早の明の太祖洪武帝ムーブだったわけで、これもう植田日銀で再検証させたって同じことかできなさそうだから、次か次の次くらいにもう一度検証して頂きたいもんだと思う訳ですが、こちらもそのころまで元気でいないと成仏できんわという感じです、いやマジで。
てな雑談はともかくとしまして、
2025/05/21
〇20年国債入札がクソ流れしたので記念メモ
既に皆様ご案内の事だと思いますので備忘記念メモだけ。
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/nyusatsu/resul20250520.htm
20年利付国債(第192回)の入札結果
『本日、20年利付国債(第192回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 利付国庫債券(20年)(第192回)
2.発行根拠法律及びその条項 財政法(昭和22年法律第34号)第4条第1項及び特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第46条第1項
3.表面利率 年2.4パーセント
4.発行日 令和7年5月21日
5.償還期限 令和27年3月20日
6.価格競争入札について
(1)応募額 1兆8,778億円
(2)募入決定額 7,509億円
(3)募入最低価格 98円15銭
(募入最高利回り) (2.540%)
(4)募入最低価格における案分比率 80.8791%
(5)募入平均価格 99円29銭
(募入平均利回り) (2.453%)』
oh・・・・・・
ということでテールが1円14銭でイールドでは8毛7糸流れるとかいう悲惨な入札になってしまいましたし、大体からして前場調整してなかったっけってなもんでして、どんだけニーズがないんだよという風情。
でまあ記念メモなのでロイターさんの解説も見ますと、
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/UVHA5BJQIBNJHOCBZEZDOMPIAQ-2025-05-20/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落、長期金利1カ月半ぶり1.515% 20年債入札不調
ロイター編集
2025年5月20日午後 3:21 GMT+9
『[東京 20日 ロイター] - <15:11> 国債先物は続落、長期金利1カ月半ぶり1.515% 20年債入札不調
国債先物中心限月6月限は、前営業日比10銭安の139円15銭と続落して取引を終えた。20年債入札が不調だったことが嫌気され、売り圧力が強まった。新発10年国債利回り(長期金利)は一時1.525%と3月28日以来の高水準を付けた後、同3.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.515%。新発20年債利回りは24年半ぶりの高水準、新発30年債と新発40年債の利回りは過去最高水準を付けた。』(上記URL先より、以下同様)
アイヤー
『朝方の国債先物は強含みで推移。前日の米長期金利が4.45%付近まで低下した流れに追随して始まった。その後は20年債入札に向けた調整が入り、先物はじわじわと上げ幅を縮小した。後場に入り、国債先物はマイナス圏に沈んだ。きょう実施された20年債入札では、テールが1円14銭と1987年以来の大きさとなったほか、応札倍率も2.50倍と2012年以来の低水準となり、不調な結果と受け止められた。』
1987年だとタテホショック関連ですかね(さすがにマジで調べないとわからん)という話ですが、まあその時代と今では金利水準全然違う(昔の方が全然高い)ので何ともかんともという話ではありますけれども、まあ6年国債で1円くらい流れたことも昔はあるのですが、それはそうと(ノ∀`)アチャーって感じでして、
『 OFFER BID 前日比
2年 0.717 0.723 0.003 15:07
5年 1.002 1.008 0.012 15:11
10年 1.509 1.515 0.034 15:07
20年 2.542 2.552 0.143 15:11
30年 3.124 3.139 0.164 15:11
40年 3.59 3.599 0.145 15:11』
ということで中長期は戻った(と言っても10年3.5甘とかですが)けど超長期アカンタレということになっておらえるようであばばばばーって感じですな。
まあアレです、これトークとしては財政懸念って話もあるにせよ、実際問題として財政懸念でジャパンがアレなのでショートで攻撃じゃああああ、というアタックで売られているという感じはあんまり(ほぼ)しないんじゃなかろうかという所で、どちらかというと財政懸念は「超長期ゾーンへの追加投資を及び腰にしてしまう」って感じは受けますな。あくまでも個人の感想ですがw
結局元を辿れば日銀の金利抑制政策の余波で国債の金利水準が(順当に2%の物価目標が達成された場合にごくリーズナブルに想定される短期金利パスよりも)恒常的に低い水準に日銀のマイナス金利YCC解除後も続いていて、そのせいで特に長短スプレッド取りに行く系の人が利回り取らざるを得ないので、とは言っても無理するわけではないのですが、それでも少しずつだけでも皆さんがそうやってポジション取れば結局全体としてはリスクが大きくなるわけで、そういう中でトラ公がらみのボラ上昇やら、ドイツ様の財政政策の転換やら、トラ公がらみの減税減税財政財政大合唱やらがあって、買いの手が止まっている中で新発が捌ききれずに金利が上昇して、別に誰かが気合入れてショート入れるわけでもなく、ロングの投げ回転が効いてしまっているという感じなんでしょうかね、知らんけど。、
とまあそんな訳ですので、「スムージング」とか言って金利抑圧効果のある長期国債買入をアホウのように継続するのは如何なものかと思う訳でして、そらまあマイナス金利とYCCを外した直後だとスムージングしたくなるのはわかるのですが、既に「2%物価目標達成に向けて徐々に政策金利を引き上げて緩和を調整する」って言ってるんだから、長期国債買入による市場介入をしている時間帯じゃなかったのに、まあ昨年減額ペースをビビって1年経過したらこうなった、ってなもんでしょうねとは思うのですが、まあそれ関連での市場参加者会合の資料が出てきましたので鑑賞鑑賞。
〇植田さんが会見で言ってる「来年春以降のデザイン」とかいうの引っ込めた方が良いんじゃないでしょうか・・・・・(市場参加者会合)
「債券市場参加者会合」(第22回)金融市場局説明資料[PDF 2,041KB]
https://www.boj.or.jp/paym/bond/mbond_list/mbond250520.pdf
前段の資料ページはまあどうでもよいので、『4.意見照会へのご回答』以降を確認しましょう。
ということで資料の25ページ目(PDFも同じく25枚目)になりますが、(以下黒丸ポツとかチェックマークにつきましてはアタクシの編集の都合上全部・に置き換えて引用しております、為念)
・超長期は別にアタックとかではなくて過大なポジションがあったのがトラ公ショックで顕在化したって感じなのかな
『意見照会へのご回答(国債市場の動向)
・ 市場動向について、年度末にかけては「政策金利の引き上げや買入れ減額を背景に金利が上昇した」、本年度入り後は「10
年以下の金利は、米国の関税政策発表を受けて低下した」、「超長期ゾーンの金利は、投資家需要の弱さやポジションの巻き戻しにより、大きく上昇した」といったご意見を頂きました。
・ 国債需給について、年度末にかけて「投資家の様子見姿勢から悪化する場面もみられた」、足もとでは「中長期ゾーンの需給はタイト」、「超長期ゾーンの需給は顕著に悪化」といったご意見を頂きました。』
まあそうじゃろうなという感じですが、超長期に関しては「需要の弱さ」「ポジションの巻き戻し」でして、いわゆる指値オペ攻撃みたいなのとは全然話が違うというのが見て取れる、というか日銀の事務方でもその辺はちゃんと把握しているというのが見て取れますな。
『(具体的なご意見の例)』っての見ますと、
『・ 年度末にかけては、日本銀行による政策金利の引き上げや買入れ減額を背景に金利が上昇した。その際、政策金利の終着点を巡る不透明感や期末要因から投資家の買いが手控えられ、需給環境が悪化する場面もみられた。』
買入減額は予定通りに行われているので何でas is expctedの買入減額を背景に金利が上昇せにゃならんのよだし、政策金利の終着点を巡る不透明感ってあーた物価安定目標が達成出来たらその時の政策金利は中長期的な物価上昇率に潜在成長率乗せてあとは適当な幅をもったレンジの中のどこかじゃろ、という話で、何が不透明感じゃ、と思いました。
『・ 4月入り後は、米国の関税政策発表をきっかけに、景気減速懸念から本邦追加利上げ観測が後退し、10
年以下の金利は大きく低下した。』
うむ。
『・ 中長期ゾーンは、本年度入り後、国内銀行等による買いがみられており、需給はタイトである。
ほうほうほう。
『・ 超長期ゾーンは、米国の関税政策発表をきっかけに、アセット・スワップやフラットナーのアンワインドが発生し、生保需要の減退という構造変化も相俟って、需給が顕著に悪化し、金利も大きく上昇した。』
ということでまあこの手のポジションがあって、でもってトラ公切っ掛けの相場変動でボラ上がり過ぎで持っていかれるとか、まあ市場が動く中で何ぼ何でもおまえここまでスティープせんでもええじゃろと思ってカーブポジション参戦したら何のことはないとんでもない水準までさらに持っていかれて投げ回転、みたいなお話なんでしょうかね、知らんけど。
なおアタクシは基本的に大昔の人なのでいまだにあのアセスワってのなじみがなくて、まあ市場がクソ混乱した時ってああいう合成ポジションは明後日の方向にまた裂き食らったりしちゃいますよねと思うのだが、今回は何がどうなったのやら。
・日銀の国債買入が過大で金利抑圧が続いているのが機能度向上の阻害要因って話が並ぶのは順当だがいい話
次が『意見照会へのご回答(国債市場の機能度)』である
でまあこれはネタにし忘れていますが5月調査の債券市場サーベイがもう笑ってしまうしかない状態でしたが、今回の市場参加者会合は国債買入の正常化に向けたパスの話が絡んでいるので買入を絡めたお話になるわけですが。
『・ 「国債の買入れ減額により国債市場の機能度は改善傾向にある」、「国債補完供給の減額措置によりチーペスト銘柄の流動性は改善した」、「4月入り後は、ボラティリティが高まり、超長期ゾーンの流動性が特に低下するもとで、長期までのゾーンとの市場の分断が生じている」、「ストック効果が大きいもとで機能度の改善は道半ば」といったご意見を頂きました。』
とまあそういう訳で、総じて「日銀の市場介入を減らすのが機能度向上に資する」という話になっているようには見えましたが、『(具体的なご意見の例)』を見ますと、
『・ 段階的に買入れが減額されていることで、債券市場の流動性や金利のより自由な形成といった市場機能度は改善傾向にある。』
『・ 国債補完供給にかかる減額措置により、チーペスト銘柄の流動性は、ひと頃と比べて改善した。』
まあそうですよね。そもそも論としてYCCの為に大量に買った国債なのですから、市場機能改善したければ売ったって本来はそこまで筋違いじゃないと言いたいのですが、まあ単純にアウトライトの売却って言い出すとそれはそれでインパクトというかハレーション大きいと思うのでして、つまりはYCCとかいう出口の事をなんも考えないで勢いとノリとマイナス金利政策の失敗を糊塗するためにぶっこんだ施策の罪深さというのが良くわかるわけです。あとは日銀の現場力が高いのが不幸な方に効いてしまって、無駄にYCCを延命させてしまったのも出口のコストを結果として高めてしまった(早くに方向転換して「普通の緩和政策」に戻せておけば何年も経過してもこんな話せんで済んでいたと思うの)感はありますな。
『・ 4月入り後は、ボラティリティが上昇するもと、市場のリスク許容度が低下し、需給悪化が顕著となった超長期ゾーンを中心に流動性が低下した。足もとにかけて、流動性は回復しつつあるが、超長期ゾーンの流動性は改善していない。』
『・ 特に超長期ゾーンの流動性の著しい低下が懸念されており、長期ゾーンまでと超長期ゾーンで市場分断のような状況が発生している。』
まあそうですね。
『・ 10 年以下と 10 年超で日銀保有比率に大きな差があることが、4月入り後のイールドカーブのスティープ化や市場分断の遠因となった。』
だから中短期の買入をもっと減らせという話なのか超長期をもっと買えという話なのか、結論がどっちなのかによって全然評価が異なる話ですがこの先は記載されていませんので分からんですなw
『・ ストック効果が残存するもと、利上げ見通しや経済ファンダメンタルズ対比では金利上昇が抑制され、投資家の国債需要が十分に喚起されず、機能度の改善は道半ば。』
然り。
・しかし肝心の6月以降の減額計画に関しては意見がバラバラクソワロタ(ワロエナイけど)
『意見照会へのご回答(現行の長期国債買入れ減額計画)』に参ります。
『・ 現行の減額計画については、「買入れ減額のペースを早めるべき」、「現行計画どおり進めるべき」、「買入れ減額をより緩やかなペースに変更すべき」、「一度に大幅な減額をすべき」といったご意見を頂きました。』
意見がバラバラですし、こんなの偶々このタイミングでやったらからこういう回答になったけど、もし3月にこの意見聴取してたら別の回答になっていたでしょうし、4月にやっても別の回答になっていたでしょうな、と思う次第なので、まあ日銀だって端からそんな気はないでしょうけれども、多数決方式で決めるようなもんじゃない、ってお話ではありますわな、と思いました(個人の感想です)。
『(具体的なご意見の例)』ですが、。
『・ 10 年以下のゾーンについては、日銀保有比率は高いままであり、投資家需要対比で市中流通玉が不足しているほか、イールドカーブに歪みが生じていることを踏まえ、同ゾーンを中心に買入れ減額を加速するべき。』
まあこれストックで見るのかフロー(新発と流動性供給入札による追加発行対比)で見るのかというのもあるかな、とは思いました。
『・ ボラティリティの上昇により市場全体のリスク許容度が低下している状況で減額ペースを加速させると、かえって市場の機能度を低下させる恐れがあるため、現行計画を変更することは望ましくない。』
うーんそれ言いたい気持ちは分かるんだが、そういう発想っていきつくところは「中銀プットアリガタヤ」になってしまいまして、それによって発生する過大なリスクテイクが将来における金融リスクの拡大に繋がると思いますし、大体からして「ここまでの減額ペースが遅すぎたから市場機能の回復が遅れて、その結果トランプ関税ショックへの耐性が市場に育っていなかった」という見方だって出来る(というかアタクシはそう思っているがそこは別の見解もあると思います)訳でして、ちょっと断面にとらわれているなあという気はします。
『・ 足もとの超長期債のように、特定の年限の流動性が著しく低下する場合には、内訳としての残存期間別の減額の割り振りを慎重に検討する必要があるものの、国債買入れの減額幅やペースの予見性を保つことは重要であり、現行の減額計画自体は変えるべきではない。』
まあ予見性のキープは重要ですが、前段の機能度のところでは日銀の国債買入が依然として(ストックかフローかとかそういう論点はありそうですが)過大であることが市場機能の向上を妨げている、って意見が大勢を占めているっぽいので、別に予見可能性云々を盾にして変えるべきではないってのもどうなんでしょ、6月に見直しをしますって大昔から言ってる話なので、そらまあその見直し時期を待たずに変えるのは筋悪だと思うけど。
『・ 現行計画のもとで、過度なボラティリティが生じることなく、着実に減額が進んでいる。計画を変える必要はない。』
『・ 足もと流動性が低下しているが、米国の関税政策という買入れ減額とは別要因によるものであり、計画どおりに減額を進めるべき。』
『・ 足もとの国債市場の動向を踏まえると、国債買入れの減額が、流動性を悪化させる方向に作用している可能性もあるため、買入れ減額をより緩やかなペースに変更すべき。』
『・ 段階的な減額により、市場機能の改善は不十分なものにとどまっているため、段階的な減額をやめて、一度に大幅な減額を行う形に見直すべき。』
最後に原理主義者が登場していますな笑。まあ機能度の事考えたらもっと減額加速した方が良いと思いますが、最低でも今のペースでは減らさんとって思いました。
・2026年4月以降の話とか何でしようってことになっているのかがマジで意味わからん
でもってこの後のコーナーが『意見照会へのご回答(26/4 月以降の長期国債の買入れ<ペース>)』、『意見照会へのご回答(26/4
月以降の長期国債の買入れ<買入れ金額等>)』なのですが、こんなん来年4月というかその前の段階でまた中間評価やりゃ良いじゃんというだけの話だと思うのですが、植田総裁が何を思ったのか会見とかでこの話をしたもんだからアンケート項目に入っているんですよね、マジで意味わからん。
こんなの理念的には「望ましい当座預金残高(あるいはバランスシート)規模になるまでは新規買入をゼロにする。、ただし四半期ベースで幾ら以上のバランスシート減少規模になる場合はスムージングの為に長期国債買入を超過分だけ実施する、保有国債の償還スケジュール見れば事前に計画できますのでお前らも日銀保有国債の明細よくみておけや」で終わりだと思うのですが・・・・・・・・・・
ということであんまりこちらは引用しませんけど、
『意見照会へのご回答(26/4 月以降の長期国債の買入れ<買入れ金額等>)』を見ますと、個別の意見はめんどうなので割愛しますが、まとめのとことでは
『・計画期間末時点における買入れ金額(月額)についても、「ゼロ」、「1〜2兆円程度」、「3兆円程度」といったご意見を頂きました。また、「今後も、中間評価を行うべき」、「目指すべき超過準備の姿を示すべき」、「状況を見極めるべき」とのご意見も頂きました。』
昔みたいに銀行券の趨勢的な伸びに対応して長期国債買入をする、ってんならともかく、そうじゃないのであれば本来的には長期国債買入はゼロじゃろって話で、月額3兆とかの輪番がビルトインされた状態での債券市場の価格形成ってその時点で市場の金利形成機能をおかしくするじゃろ、としか言いようが無いのでまあ本来はさっき書いたようにゼロじゃろゼロと思いますがね。
でまあこの「目指すべき超過準備の姿を示すべき」ってのも大事な論点で、ただまああまりにも今の超過準備が多すぎるので、目指すべき水準がどの程度になるのかというのもさっぱり分からん、ということかとは思いますが、今は明らかに超過大なんだからとりあえず減らしていきながら様子見ます、で良いんだと思うのですけれども、植田さんなんか妙なこだわりでもあるんですかねえ、とこの2026/04以降の話という部分については思うのでありました。
2025/05/20
〇1年短国はまあ無難ですけど利上げ織り込みとかそういうのは気にしないように
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250519.htm
国庫短期証券(第1307回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1307回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1307回)
2.発行根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第46条第1項
3.発行日 令和7年5月20日
4.償還期限 令和8年5月20日
5.価格競争入札について
(1)応募額 7兆5,549億円
(2)募入決定額 2兆4,523億7,000万円
(3)募入最低価格 99円42銭5厘
(募入最高利回り) (0.5783%)
(4)募入最低価格における案分比率 47.0810%
(5)募入平均価格 99円43銭3厘
(募入平均利回り) (0.5702%)』
0.5702/0.5708ということで、じゃあこの利回りなんですのんという話になりますが、先月の1年短国って4月17日に実施されていた訳ですが、14日の辺りがパウエル首にするだのなんだのイキリ散らかしていたあたりで、そこから戻りかけ、という時点でしたがこの時の落札利回りは
こちらは4月に実施された1年短国の結果ね
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250417.htm
落札利回りは平均が0.5292%で足切りが0.5454%となっていまして、さすが米中合意(といってもただの90日間の問題先送りだが)パワーは違うわという感じではありますが、ゆうて3月入札の1年短国(入札があったのは3月18日)は平均が0.6184%で足切りが0.6275%なので関税前の状態には戻らん(そもそも2か月経過しているのだから利上げ織り込みが2か月後ろに倒れたとしてレート同じでツーペーですからね)というのはそらまあしゃあないわなという所です。
なお、この金利水準そのものを捕まえると「向こう1年の利上げ織り込みがなんぼ」という話もできないことはないのですが、そもそも論として短国は短国なので3Mが0.35%少々とかいう状況で政策金利から下方に乖離した状態なのでまあそこは気にしないように、というところではございますが、米中の大騒ぎの問題先送り、パウエル首にするだのイキリ散らかしていたところから段々トランプのめだか師匠ムーブが出てきだした、という辺りで先月よりも金利水準修正したって感じですな。
ちなみに売買参考統計値の引け利回りを見ますと、
昨日の1年新発の引け
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.564
金曜の1年新発WIの引け
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.560
となっていらっしゃられまして、入札水準はWIよりもやや金利上がった、とはいえ別にテールがビビるような流れ方をしている訳でもないですし、引けてみれば入札のアベレージよりも強いところで引けさせているので、まあごくごく順当に収まった入札って評価でよろしいんじゃないかと思いました、知らんけど。
2025/05/19
〇短国ちゃん
5/2の入札では金利が0.4%台に乗っておーと思ったのですが、やはり短国は短国でありました・・・・
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250516.htm
国庫短期証券(第1306回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1306回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1306回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項
3.発行日 令和7年5月19日
4.償還期限 令和7年8月18日
5.価格競争入札について
(1)応募額 10兆8,536億円
(2)募入決定額 3兆4,232億8,000万円
(3)募入最低価格 99円90銭5厘5毛
(募入最高利回り) (0.3793%)
(4)募入最低価格における案分比率 0.7083%
(5)募入平均価格 99円90銭8厘4毛
(募入平均利回り) (0.3677%)』
うーんこのという感じで、まあ一応0.3台後半に位置しているから3月あたりの状況からみたらマシと言えばマシなんですけれども、
東京レポレート
https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/trr/index.html
ここもとのレートって、
O/N T/N 1w 2w 3w 1m 3m 6m 1y
2025/5/09 0.493 0.490 0.463 0.460 0.459 0.458 0.467 0.491 0.571
2025/5/12 0.487 0.489 0.466 0.463 0.460 0.460 0.465 0.492 0.570
2025/5/13 0.477 0.482 0.466 0.464 0.460 0.460 0.467 0.492 0.571
2025/5/14 0.487 0.484 0.466 0.464 0.462 0.461 0.468 0.494 0.573
2025/5/15 0.483 0.485 0.466 0.466 0.464 0.463 0.469 0.494 0.574
2025/5/16 0.496 0.492 0.469 0.466 0.466 0.465 0.469 0.494 0.573
って感じでしちぇ、タームだと0.46-0.47ですけどオーバーナイトとかトモネって0.48-0.49とかで推移していて、いやまあGCレートと短国限定レートだとちと違うとかそういうのはあると思うのですが、その辺のレートまではさすがにこの手の集計無いですし、ベンダーでもさすがにネタにはならない世界なのでその辺はちょっとさておきますけれども、まあゆうてこの短国3MのレートってアベレージでいえばだいたいGCから10bpくらい下のレートという状況になっていまして、こういうレートになってしまうのは日銀当座預金残高大杉問題とか、各種金融規制などの強化による短期国債へのニーズの強まり、といった構造的なお話になってくるのですが、しかしまあ本来は毎週4.5兆円も発行される3Mの短国こそが短期市場のリファレンスレートになって然るべき(というか黒田緩和が進んでくるまでは3M短国が短期の事実上のリファレンス金利になっていた)なのですが、まあこういう状況になっているのはコマッタモンダがそういう構造になってしまっているのは残念。
というのはさておきまして、売参ちゃんを見ますとこれがまたですね、
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(5/16引値、3M銘柄のみ引用します)
国庫短期証券1302 2025/07/28 平均値単利 0.365
国庫短期証券1303 2025/08/04 平均値単利 0.365
国庫短期証券1305 2025/08/12 平均値単利 0.365
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.365 ←新発債
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.365 ←今週金曜日入札のWI
(5/15引値)
国庫短期証券1302 2025/07/28 平均値単利 0.370
国庫短期証券1303 2025/08/04 平均値単利 0.370
国庫短期証券1305 2025/08/12 平均値単利 0.370
国庫短期証券1306 2025/08/18 平均値単利 0.380 ←WI取引
ということで、金曜の短国入札結果を受けて値付けの修正が入った形になっていまして(まあ実力ベースでは前日の段階で既に強かったように見受けられますが)入札が堅調なのは別にこの銘柄に特別な買いがあったとかそういうのではなくて、短国が全般またいつもの堅調モードにすっかり戻ってしまいましたな、という奴のようですな、知らんけど。
ちなみに多分あんまり関係ないと思いますが、上記の売参のページの最初のところに、
『統計情報の見直しに関するアンケートの実施について(2025年5月30日まで)』
ってのがあるのですが、こちらを見ますと、PDFファイルが重いから作るの大変なので廃止したい、とのお告げなんですが、ファイルのサイズ見てみたらエクセル4.9MBくらいでPDF5.6MBなので両方作るのがめんどいんだろうなあというのは分かるんですが、たぶんWin3.1とか97とかからの時代の人的にはPDFの方が閲覧してて安心感あるので閲覧用にはPDFの方が助かるには助かるんだよな〜とは思いますが、こちとら債券市場の妖精さんなので特にコメント送るでもなしという感じです。PDF無いと困る、というお方は(いるのかどうかは不明だがwww)日証協にご意見してあげてつかあさい。
ちなみに売参引用している時は毎回PDFを見に行ってそこからコピペしております私。
〇短期と言えばこんな力作が出ているのは良いんですけど・・・・・・・
https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2025/wp25e07.htm
金利見通しの分布における歪度の高さと中央銀行の金融市場調節の効果:高粒度な取引データを用いた実証分析
2025年5月16日
前橋昂平*1
宮川大介*2
佐々木貴俊*3
曽根泰平*4
なお、本チャンに関しては
『全文掲載は、英語のみとなっております。
全文 [PDF 1,971KB]』
とありましてまあこの時点でそもそもドメドメザパニーズかつ数学がクッソ苦手なワイはお手上げではあるのですが、
https://www.boj.or.jp/en/research/wps_rev/wps_2025/data/wp25e07.pdf
Skewed Interest Rate Expectations
and Effects of Central Banks’ Market
Operations:
Empirical Findings Using Granular
Transaction Data
しゃーなしでお情けでHTMLページの方に掲載されている『要旨』を拝読するんですが、
『要旨』
『本研究では、日本円OIS取引に関する取引情報蓄積機関の高粒度データを用いて、各市場参加者の先行きの金利見通しを推計し、時間を通じて変化する金利見通しの分布とそのモーメント(平均・分散・歪度・尖度)を算出した。そのうえで、この新しいデータを活用して、日本銀行の国債買入れが国債利回りに及ぼす効果が、金利見通しの分布のモーメントに応じて変化するか、を定量的に検証した。検証の結果、日本銀行の指値オペが国債利回りを押し下げる効果は、金利見通しの分布の右裾が長いほど高まる傾向にあることが分かった。この実証結果は、推計された金利見通しの分布が、中央銀行の効果的な金融市場調節にとって有用であることを示唆している。』
とのことでして、さっきの英文PDFの最初の『Abstract』の和訳になるのですが、本文の構成は
1. Introduction
2. Related Literature
3. Empirical Strategy
3.1 Monthly Distribution of Market Participants’ Expectations on Future Interest Rates
3.2 Verifying the State-Dependent Effects of the BoJ’s JGB Purchases Conditional on the Expectation Distribution
3.2.1 Two-Week Distribution of Market Participants’ Expectations on Future Interest Rates
3.2.2 Estimating the Effects of the BoJ’s JGB Purchase Conditional on the Expectation Distribution
4. Data
5. Empirical Results
5.1 Monthly Distribution of Market Participants’ Expectations on Future Interest Rates
5.2 Market Participants’ Expectations and the Effects of Market Operations
6. Who Drives the Skewness?
7. Robustness Checks
8. Conclusion
ちなみにこの8のところの英文が何となくさっきの要旨のケツの部分に対応した話がありまして、まあかなりの力作なのは認めるのですが、OIS市場が示している「織り込まれた将来の政策金利」ってのが本当の意味で債券(長期債)市場プレーヤーが考えている将来の政策金利を示しているのか、というとOIS市場自体が参加者限定市場だし、それこそ長期債券運用の人が皆さんOISをヘッジツールに使っているのならばともかく、残念ながらそんな市場じゃないので、何ちゅうかまあ分析手法として頑張っておられるのは分かるのですが、OIS市場のデータを使って市場の金利見通しの変化を見る、ってのが体感的に長期金利の価格形成と整合しているのかというとちょっとズレている気がしますし、そのズレっていうのは平常時はもしかしたら大きくないけど、本稿で材料にしているような「指値オペ」のような一種異常な事をしているような状況において、OIS市場から得られる先行きの金利見通しはOIS市場参加者にとってはその通りですが、それが債券市場の金利見通しをイコールで示しているのか、ということになるとちょっと違いませんかねえという話になるんですが、本編なにせ英文なので何となく読んでみましたがよくわからんかったからいずれ日銀レビューシリーズで纏めていただけると甚だアリガタヤという感じです。
でまあ別にこのコーナーは上記の分析にケチをつけるためにネタにしたのではなくてですね、そもそも論として日銀のウルトラハイパーな国債買入(額もそうだし指値オペみたいなトンチキオペも含めて)やら何やらによって、円金利市場全体において「えーっとそもそも市場参加者が純粋期待仮説(でもなんでもいいけど)で織り込んでいる価格ってどこにあるのよ」ってのが今の債券市場でも短国市場でも「それ以外の謎の需給要因」によって変な値段になっとるじゃろ、というのが多々あるようにワシには思える次第(あくまでも個人の感想ですので異論は有ろうかと存じます)でして、まあそういう意味での「市場機能」の復活までは相当遠い道のりが掛かりそうな気がしますわな、などといつもの悪態になるのでありました。
ああ一応補足しておきますと、長期債の市場に関しても「この参加者は基本的にこの年限の辺りに投資する」というのがあるのでイールドカーブ全体の中で参加しているメンバーが異なっている(市場分断仮説でしたっけ)ってのはありますし、何なら金融規制強化が進む中でその傾向は強くなった気がしないでもない(マイナス金利とYCCで本来来るべき人じゃない人が超長期にやってきた問題というのも別にありましたけど)。