相場見通しのつもりだが・・・たぶん後講釈(2025年01月〜2025年03月)

こちらはあまり当らない相場見通しやら相場後講釈やらを書いております。短期がクソ動かなくなって出稼ぎに出ていたりしていたのでしばらくは色々な相場ネタ書いてましたが、最近は短期が色々とネタが多いので短期ネタが多くなっているかな〜。ただまあ板に張り付いている訳ではないのでピンボケになる場合があるのと、そもそも短期って相対の世界で取引実態が闇鍋だったりするので書き物にするのも色々と配慮をしないといけないのでその辺はご理解いただきたく存じます。

PCを最近型のにしましてログの整理もサクサクできるようになったので徐々に追いついていきます。直近分を追加しながら徐々に遡及していきますね(滝汗)

過去の後講釈ページへのインデックスはこちらです

2024年度下期後半見出し一覧

2025/01/17「今日は3M&1年入札は0.54平均0.56足切り/減額措置の発動要件を緩和とな」
2025/01/14「10年1.2%に上昇&BBG砲撃炸裂/3M新発入札は0.25%レベルに上昇」
2025/01/10「6M入札も流れたもののセカンダリーで持ち直し」
2025/01/08「年末要因剥落して3M新発は12/20対比で10bpの金利上昇」
2025/01/07「年初いきなり長期金利上昇でMPMの時の金利低下は何だったのか/短国は年末要因剥落で金利上昇」




2025/01/17

〇さて今日は3M入札があるのですが

なお決定会合前に来週23日とかいう面白タイミングでも3Mの入札があるのですが、まあ前日の時点では普通に考えたらこっちじゃろ、というのは見えているかもしれませんけど・・・・・・

でまあ昨日は1Yの入札があったんですな。

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250116.htm
国庫短期証券(第1281回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1281回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号   国庫短期証券(第1281回)
2.発行根拠法律及びその条項 特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第46条第1項』

これは特例公債じゃないんですね。まあいいですけど。

『3.発行日     令和7年1月20日
4.償還期限     令和8年1月20日

5.価格競争入札について
(1)応募額          8兆9,576億円
(2)募入決定額     2兆4,424億7,000万円
(3)募入最低価格      99円44銭3厘
(募入最高利回り)     (0.5601%)
(4)募入最低価格における案分比率   42.8171%
(5)募入平均価格     99円46銭0厘
(募入平均利回り)     (0.5429%)』

とまあそういうことで、0.5台には乗っているのですけれどもその次の利上げとか考えなくていいのかよと思ってしまうような水準ではあるのですが、まあもともと短国自体油断しているとすぐに「モノとしてのTDB需要」がどこからともなく湧いて出てきて他の短期金利と関係なくアホのように金利低下をする、という謎の属性があるので、逆に早期追加利上げみたいな話になる(ならんと思うけど物言いが悪いとその次の利上げ時期に関して妙に前倒しになったり妙に後ろ倒しになったりするリスクはある)と退避資金がまたやって来て短国強くなる、みたいな訳わからんことになりかねないので、まあ水準落ち着きどころはしばらく見ないと分からん(しばらく見ても分からん説はある)のかなとは思いますが。


売参様によりますと
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(1/15引値)
国庫短期証券1281 2026/01/20 平均値単利 0.560

(1/16引値)
国庫短期証券1281 2026/01/20 平均値単利 0.529

ということで、入札の足切りが前日の売参WI引値と同水準という形になって、入札後は買いでもあったのかアベレージよりも2毛上のところで引けさせていますので、まあゆうて絶対水準0.5%あれば買う人いるのかと思って呆然と眺めておりました(眺めていただけかい!とツッコまないようにお願いしますw)。

でもって3Mちゃんですが、3M近辺の売参を見ますと、

(1/15引値)
国庫短期証券1277 2025/03/31 平均値単利 0.240
国庫短期証券1278 2025/04/07 平均値単利 0.270
国庫短期証券1261 2025/04/10 平均値単利 0.255
国庫短期証券1280 2025/04/14 平均値単利 0.250
国庫短期証券1226 2025/04/21 平均値単利 0.255
国庫短期証券1282 2025/04/21 平均値単利 0.255

(1/16引値)
国庫短期証券1277 2025/03/31 平均値単利 0.300
国庫短期証券1278 2025/04/07 平均値単利 0.319
国庫短期証券1261 2025/04/10 平均値単利 0.319
国庫短期証券1280 2025/04/14 平均値単利 0.320
国庫短期証券1226 2025/04/21 平均値単利 0.320
国庫短期証券1282 2025/04/21 平均値単利 0.340

1282ってのが新発WIですが、さすがにこのテナーになりますと来週利上げ(実際には新金利適用は1/27になると思いますが)と3月利上げではインパクト大違いですので(これが長期債と短期市場の差である^^)、利上げ観測をやっと反映しましたなという風情にはなっているのですが、さて本日の入札は何ぼになるのやら。

まあ利上げ後の短国の短いところの居場所がそもそも謎なので何ともかんともですが・・・・・・


なお東京レポレートちゃんも昨日のリファレンス(11時時点の数字というのを集計するわけですが)を見ますと、

https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/trr/index.html

        O/N  T/N  1w  2w  3w  1m  3m  6m  1y
2025/1/10 0.243 0.248 0.240 0.239 0.243 0.249 0.325 0.397 0.494
2025/1/14 0.244 0.245 0.240 0.241 0.247 0.255 0.330 0.397 0.496
2025/1/15 0.244 0.245 0.240 0.244 0.253 0.267 0.334 0.398 0.497
2025/1/16 0.241 0.244 0.241 0.255 0.269 0.291 0.349 0.410 0.500

まあレポレートはもともとの水準が短国と違って(短国の方がおかしいんですが)いましたので反応が遅めかもしれませんが、3mとか6mもうちょっと跳ねてもよさそうな気もしますが、まあ一応その辺の金利が1m含めて上昇していますけれども、短国の方がこれまでのクソ低い金利がGCレベルにサヤ寄せされただけという話かもしれませんけど、変化幅で言えば短国の方が反応早いようにも見えますがさてどうなのやら。



〇減額措置がどうしたこうした

https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2025/mpr250116a.pdf
チーペスト銘柄等の国債補完供給にかかる減額措置の取り扱いについて
202 5 年 1 月 1 6 日
日本銀行金融市場局

『日本銀行では昨年 10 月に、本行の保有比率が極めて高い銘柄がチーペスト銘柄になることを踏まえ、「チーペスト銘柄等1にかかる国債補完供給の要件緩和措置」を当面継続する方針を示すとともに、チーペスト銘柄等の国債補完供給にかかる減額措置の願い出について、日本銀行が国債市場の流動性改善に資すると判断した場合には、原則として当該願い出を承諾する方針を明確にしました2。』

冒頭から偉そうなんだが、そもそも指値オペだの大量の国債購入だのして10年国債をキチガイのように買い占めまくって国債現物市場の流通玉を枯渇させたのお前らだろという話で、スイッチングオークションでもして流動性供給に努力するとかいうなら話は分かるが、減額措置を「承諾する」とかよく考えたらてめえ何様のつもりだというか、これは典型的なモラハラDV人間ですわwwwwwwwwwwwwwww

でまあそんな悪態はさておきまして、

『同時に、本措置の利用が進むもとで、日本銀行が、減額措置の願い出に対し、「流動性改善に資する」と判断する際の考え方について、照会も頂くところです。この点、日本銀行としては、本措置が、債券先物の受渡決済における現物の受渡しにかかる懸念を和らげる趣旨で講じられたものであることに鑑み、チーペスト銘柄等の減額措置が国債市場の流動性改善に資するかどうかについては、当該銘柄の市中保有額の水準を判断の基本に据える方針です。』

先物チーペスト銘柄以外については過去の愚行の副作用を改善する気はないとのことです、残念ですねえ。

『具体的には、過去の債券先物の取引最終日時点の先物建玉残高の水準を参考として、1銘柄当たりの市中保有額が 1.2 兆円程度の水準を回復するまでは、減額措置の願い出を原則として承諾することとします。』

いやまあ最終未決済建玉を勘案したら1.2兆円くらい市中にあれば、ってのは感覚的には何となくわかるのですけれども、これ数字を明示的にしちゃうと却ってSCでかき集めてスクイーズするとかいうような輩を招くことにならんかねとは思うのですけれども、一応その後に、

『そのうえで、国債市場の流動性の改善度合いは、市中保有額の多寡に加えて、その時々の市場の状況にも影響を受けることから、日本銀行としては、今後とも、チーペスト銘柄等の現物・レポ市場における売買・貸借取引の状況等を丁寧に確認し、所要の措置を講じていくこととします。』

とあるので、変なスクイーズみたいのが掛かった時には1.2兆円以上でも減額措置をバンバンやれることになっているにはなっているのでそっちが登場するんでしょうけれども、何はともあれこういうようなことが後になって本来正常になって然るべき債券市場を歪めている、というのが長期国債馬鹿買入の副作用なのでありまして、多角的レビューでござるとか言ってあの時点で勝手に効果と副作用の総括をしてるんじゃねえよこのバカスケというお話にもつながる次第ですわ。

と考えますと、来る6月会合では国債買入ペースの減額をもっと加速させていかないといつまでたっても債券市場が本来の市場としてのシグナリングだったり、効率的な資源配分に資する、というような重要な機能を果たせないままとなり、ひいては国民厚生に対して望ましくない状態が続きまっせ、ということになるんじゃないかと壮大な締め方をしておきまして今朝はこの辺で勘弁。







2025/01/14

〇10年1.2%ですかそうですか(金利上がってきたのでメモ)&謎のBBG砲撃

https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/XJQN2MWQ6BOODG6A6DGRCUM6GU-2025-01-10/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反落、長期金利1.195% 日銀利上げ観測や米金利高で
By ロイター編集
2025年1月10日午後 3:27 GMT+9

『[東京 10日 ロイター] - <15:09> 国債先物は反落、長期金利1.195% 日銀利上げ観測や米金利高で

国債先物中心限月3月限は、前営業日比25銭安の141円06銭と大幅反落して取引を終えた。日銀の追加利上げを巡る警戒感や米金利高が相場の重しだった。新発10年国債利回り(長期金利)は2.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.195%と、2011年5月以来13年8カ月ぶりの高水準をつけた。

きょうの国債先物は、夜間取引で下落した流れを引き継ぎ、売り先行でスタート。日中は入札やオペといった国債の需給イベントがなく新規の売買手掛かりが乏しい中、きのうの日銀支店長会議を巡ってタカ派的な受け止めが市場の一部にあることが相場の重しとなった。』(上記URL先より、以下同様)

ということで日銀支店長会議云々はホンマカイナという感じではあるのですが、金曜日もなんかずるずると金利上昇の巻になっていまして、12月会合後の上げは何だったのかという話ではあるのですが、1月にハト派据え置きでもしない限りは1月会合スキップでもそんなに金利は下がらんのじゃネーノという風情になっていまして、単純にアメリカン金利のせいなのかも知れませんけれども、何ですのこの流れはとは思いますけど、よく考えてみたらマイナス金利やってるときも10年1%になったりしたのですから、そこからベースレート幾ら上がりましたねんと考えたらそんなもんなのかも知れませんけれどね。

『TRADEWEB
    OFFER   BID    前日比 時間
2年  0.643    0.65    0.004  15:01
5年  0.818    0.826   0.021  15:03
10年  1.19    1.195    0.02  15:02
20年  1.959   1.965    0.021  14:59
30年  2.293    2.3     0.01  15:03
40年  2.719   2.725    0.019  15:06』

中期から後ろ全体的に売られている格好ですし、イブニングでも雇用統計と下にネタにしますがBBG砲??の効果から一段安になっている(月曜の市場は踏まえていないけど)の巻ですからぬー。

https://port.jpx.co.jp/jpx/template/quote.cgi?F=tmp/future_day_through
先物価格情報

長期国債先物 日通し

限月  25年3月限
取引日  01/14

始値  141.07 (01/10)(15:30)
高値  141.11 (01/10)(17:03)
安値  140.55 (01/11)(05:41)
現在値 140.56 (01/11)(05:54)
前日比 -0.50 
取引高 15,276

ちょwwwwwwなんですかこの先物の下げはという感じですが、まあこうなったら一旦消えた1月利上げもこれはさすがに何ぼかは織り込んでいるでしょうというか、1月利上げしてもここまで来れば円債的にはサプライズにならんのではなかろうかという風情になっているので、正常化志向があるならば乗るしかないこのビックウェーブに、ということでしらっと1月利上げしちまえば良いんですけれども、今の日銀って正常化志向はあるにはあるんでしょうけれども、「ボク失敗したって言われたくないの」状態という一種のデフレ脳に一番浸っているのが今の日銀な訳でので、まあアレだけ言っておいて1月やっぱりやりますってのはじゃあ12月のあの話は何だったのかという事になるのでよーせんとは思いますけどね。

しかしまあ何ですな、話を蒸し返すのが大好きなアタクシとしては一昨年12月の氷見野副総裁のこの言葉が実に重い訳ですなと思いますが、

https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2023/ko231206a.htm
最近の金融経済情勢と金融政策運営
大分県金融経済懇談会における挨拶
日本銀行副総裁 氷見野 良三
2023年12月6日

『しかし、世の中全体で賃金と物価の循環が回りだすと、何かをすることのハードルが下がり、何もしないことのリスクが高くなり、どこかで両者の関係が逆転すると、これまでに起きなかったような変化が起きる、という見方もできるのではないか、という気がします。』(この部分だけ直上URL先2023年12月6日氷見野副総裁大分金懇講演より)

今まさに「これまでに起きなかったような変化」が起きていると思うのですが(というか物価上げすぎ問題がががが)、肝心の植田内田がとんでもないチキンあるいは保身体質で中央銀行としての本来の職分を全うしようとしてないんだから世話は無いわけですな。


でまあそれは兎も角として、お漏らしタイムにはちょっと早い気がするのですが、3連休前の金曜日の引け後にこういうのを出すなこういうのを、と思うのですがBBGがまた微妙な記事をだしておりまして、これ出たあと債券先物のイブニングセッションが141円割れに下がっていましたのでまあクリップクリップ


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-01-10/SPUUBDT1UM0W00
日銀が物価見通しを上方修正の公算大、コメ価格上昇と円安−関係者
伊藤純夫、藤岡徹
2025年1月10日 17:30 JST 更新日時 2025年1月10日 17:49 JST

→24・25年度のコアコアCPI、23・24日に金融政策決定会合
→政策は米新政権の政策の影響など注視、直前まで慎重に見極め

17時半に出すなや17時半に、という所ですが、ヘッドライン打つタイミング的には大変にお上手なタイミングでしたので債券先物がホイホイと下がるわ(この時点では140.90近辺に下がっただけでして、その後の140.50水準への下げは米国雇用統計要因だと思います)10年は1.2%マークするわということでアイヤーとなった訳ですが。

『日本銀行が今月開く金融政策決定会合では、変動が大きい生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価(コアコアCPI)について、2024年度と25年度の見通しが上方修正となる公算が大きい。利上げの是非は直前まで見極める方針だ。事情に詳しい複数の関係者への取材で分かった。』(上記URL先より、以下同様)

あらそうですかという感じですが、コメ価格に関してはこれコメって生鮮食品じゃない(保存が効くから)ので、コア指数にもコアコア指数にも跳ねてくるので米価が上がると結構効くのよね、ということですし、まあ端境期に引き上げるわけにもいかないから新米がごく普通に流通していて端境期に入る前に上げておかないと、ということですかねえ、知らんけど。

で、報道を拝読しますと、

『23、24日に開く会合では、経済・物価情勢の展望(展望リポート)について議論し、最新の見通しを示す。関係者によると、コアコアCPI見通しの引き上げは、コメを中心とした食料品価格の上振れが主因。円安の進行や原油価格の上昇も押し上げ要因になる。賃金コストを価格に転嫁する動きも想定通り強まっているという。』

ということですが、米価は兎も角としてしらっと「円安の進行」を入れているのがチャーミングでして、ついこの前の金融政策決定会合では円安の影響に関して、利上げ云々を言われたくないもんだから「この程度の円安はシランガナ」というスタンスになって、7月に利上げした時にリスク要因に昇格した筈の為替円安をスルー気味にする、という政策反応関数をまたも変えるしょうもないプレイに出ていたんですけれども、なんだよ1月展望で為替円安を物価上振れ材料にするのかよ、というお話でして、為替円安で物価上振れ、という話をするのでありましたら、それは7月の時点に話が戻るんですよね、すなわちこの為替円安で物価上振れの可能性が高まったので利上げ、って普通にできる話になるんですよね。12月言ってたことと全然違うじゃねえかという話をさておきますとwww

『植田和男総裁は、経済・物価情勢の改善が続けば、利上げによって金融緩和度合いを調整すると繰り返している。物価見通しの上振れや経済・物価が見通しに沿って推移することは、追加利上げの根拠になり得る。 市場では日銀が今月会合で追加利上げの是非を議論すると広く予想されている。』

議論をする(利上げをするとは言ってない)という話ではあるのですが、じゃあ本当に議論しているのかと言いますと、12月決定会合後の主な意見を見ると何か全然そういう感じじゃなかったし、それ以前に決定会合後の植田総裁の記者会見がやる気無し無しだったので、そこから1月急に利上げとか言われましても(為替で追い込まれるのでなければ)話がワープしすぎてなんのこっちゃ感が否めません。

『報道後、外国為替市場では円を買う動きが優勢となり、ドルに対し一時1ドル=157円76銭まで上昇した。報道前は158円30銭台で推移していた。』

はいはい手前味噌手前味噌という感じですが、今朝のドル円も157円台半ばくらいで帰ってきているから一応効いてるのかねというところで。

なお、BBGも慎重でして、

『もっとも、総裁は利上げを見送った昨年12月会合後の会見で、今年の春闘など賃上げの動向と20日に始動するトランプ米政権の経済政策の影響などを注視していく考えを表明している。今月の会合では市場動向などを直前まで見極めた上で、利上げが必要な情勢かを慎重に判断する見通しだ。』

とか言ってて、決め打ち記事にはしないというスタンスになっていますけれども、まあ激強物価見通しを出しておけば3月利上げへの思惑で円安進行もそんなに行かないし、市場が織り込んでしまえばそれに乗ってしまえばよいということで1月会合で事実上の予告ホームランをしてくる可能性は出て来ましたかねえ、とは思うのですが、直上記事にもありますようにそもそも植田さんは「トランプ新政権の政策ガー」とか「春闘ガー」とか言ってるので、1月会合時点で事実上の予告ホームランを打つのっていうのもやりにくい(春闘は先行するアネクが強いとか言えるにしてもトランプは何も分からん段階だから)のですが、1月会合どういう情報発信してくるのでしょうかねえ。マジで分からん。




〇3M短国入札は0.25%台まで届きましたがさすがにそこは買いが来たのかしら

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250110.htm
国庫短期証券(第1280回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1280回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号    国庫短期証券(第1280回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第136条第1項及び第137条第1項』

6Mは特例公債扱いの条項がありましたが、3Mはいつもの通りの発行根拠法です(前回の3Mもそうですけど)。

『3.発行日    令和7年1月14日
4.償還期限   令和7年4月14日
5.価格競争入札について
(1)応募額         12兆1,691億円
(2)募入決定額    3兆4,276億6,000万円
(3)募入最低価格    99円93銭8厘0毛
(募入最高利回り)   (0.2516%)
(4)募入最低価格における案分比率   25.4896%
(5)募入平均価格    99円94銭0厘8毛
(募入平均利回り)   (0.2402%)』

ということで、こちら3Mは前日のWIが0.240%でして、平均は0.2402%ですけれども足切りが0.25%水準に乗ったところまで流れまして、おお0.25%ってなもんですけれども、中々の結果になりました。

でまあ見てて「ほー」と思ったのが応募額でして、前回までの3Mって兎に角応札がすくなくて8兆円台(先週火曜の入札は8兆円カツカツだった)とかいうすげえ少ない応札が続いていまして、年末年始越えプレミアム付きのこのレートはちょっとニーズがそんなにないでしょうという上に、GCや現先利回り対比で利回り水準が低すぎて業者が在庫をキャリーしにくいということで、必要最低限の札しか入れません、というのが鮮明でしたが、今回は応札が12兆円に復活していまして、年始入って数営業日経過したから、というのもあるとは思いますが、なんせ水準がやっとまともな水準に近くなってきたので、応札も入るということになりましてまことに結構な流れになっております、いい話だ。

なお、売参ちゃんを見ますと、
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(1/10引値)
国庫短期証券1278 2025/04/07 平均値単利 0.240←火曜に入札のあった3M
国庫短期証券1261 2025/04/10 平均値単利 0.240
国庫短期証券1280 2025/04/14 平均値単利 0.235←金曜に入札のあった新発3M
国庫短期証券1226 2025/04/21 平均値単利 0.240
国庫短期証券1282 2025/04/21 平均値単利 0.239←今週金曜に入札のある3MWI
国庫短期証券1267 2025/05/12 平均値単利 0.255
国庫短期証券1231 2025/05/20 平均値単利 0.255
国庫短期証券1274 2025/06/10 平均値単利 0.255
国庫短期証券1238 2025/06/20 平均値単利 0.260
国庫短期証券1279 2025/07/10 平均値単利 0.340←木曜に入札のあった6M
国庫短期証券1244 2025/07/22 平均値単利 0.270
国庫短期証券1251 2025/08/20 平均値単利 0.320

(1/9引値)
国庫短期証券1278 2025/04/07 平均値単利 0.245←火曜に入札のあった3M
国庫短期証券1261 2025/04/10 平均値単利 0.245
国庫短期証券1280 2025/04/14 平均値単利 0.240←金曜の新発3M(この時点では)WI
国庫短期証券1226 2025/04/21 平均値単利 0.254
国庫短期証券1267 2025/05/12 平均値単利 0.254
国庫短期証券1231 2025/05/20 平均値単利 0.254
国庫短期証券1274 2025/06/10 平均値単利 0.255
国庫短期証券1238 2025/06/20 平均値単利 0.260
国庫短期証券1279 2025/07/10 平均値単利 0.350←木曜に入札のあった6M
国庫短期証券1244 2025/07/22 平均値単利 0.270
国庫短期証券1251 2025/08/20 平均値単利 0.320

ということで、だんだらが長くて恐縮ですが、3Mの辺りは新発の引けが0.235%と入札の平均水準よりも強くひかせているので、これはまあさすがに水準訂正が火曜日金曜日で一気に入ったことから買いが来た、という解釈をしておけば良いと思いますし、周辺も気持ち強くなっているのも、まあさすがに足元GCや現先レートとそんなに遜色ないなら一旦は買いが入るところなのかな、という感じではあります。

あと6Mのところが周辺のへなちょこ気配を修正するのかと思ったら6Mの方を少し強くしているのは笑いましたが、まあ金曜は3Mが一旦底打ちしたように見せる動きになったから周辺を甘くしないで6Mを強くするのかよとは思いました、ホンマカイナという感じはしますけど。


・・・・しかしまあ何ですな、3Mカレントやっと0.235%だの0.24%だの0.25%だのということで金利が上昇しましたけれども、もともとの水準がキチガイのような低金利だったのでそっちに目が慣れてしまって普通のレートに見えるのですが、この水準って1月利上げを食らうと保有期間の最初の2週間だけしか足元金利対比でチャラになっていなくて、その後11週間ほどファンディングコスト対比で盛大にやられるという事になりますので、まだまだ変な水準なのは何度も申し上げていると思いますけれどもそういう事やぞという水準ではございますので念のため申し添えますw




2025/01/10

〇6M入札も滑ったけど持ち直して本日は今週2発目の3M入札

とまあそういうことで昨日は30年国債入札があったような気がしますがそういうのはスルーしまして(おい)短国ちゃん

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250109.htm
国庫短期証券(第1279回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1279回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号      国庫短期証券(第1279回)
2.発行根拠法律及びその条項

財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律(平成24年法律第101号)第3条第1項並びに財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第136条第1項及び第137条第1項』

はい、こちら発行根拠法見ますと今回の6Mは一部が特例公債(赤字国債)で発行されていますな。だからどうしたと言われると困りますが。

『3.発行日      令和7年1月10日
4.償還期限     令和7年7月10日
5.価格競争入札について
(1)応募額        8兆6,540億円
(2)募入決定額    2兆7,443億9,000万円
(3)募入最低価格    99円81銭6厘
(募入最高利回り)    (0.3717%)
(4)募入最低価格における案分比率    26.1111%
(5)募入平均価格    99円82銭5厘
(募入平均利回り)    (0.3535%)』

昨日の新発6M、前日のWIの引値が0.330%だったのですが、足切り0.37%水準まで流れまして、ありゃまあという感じではあったのですが、3Mが0.25%ちょっと割る水準ですので(0.25+0.50)÷2=0.375%というガバガバ計算をするとなるほどまあそんなもんちゃあそんなもんかしら、ということで買いも入ったのか引値は0.350%に持ち直しておりました。さっきのガバガバ計算からしたら0.35%って強くねえかという気がしないでもないですが、まあそもそも売参ちゃんを見ますとこの辺の短国って(もともと3Mカレントよりも長くなると恒常的に流通玉があるようなゾーンでもないので気配もメクラウチなところがあるんですけど)引値が強くて、

https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(1/9引値)
国庫短期証券1278 2025/04/07 平均値単利 0.245←火曜に入札のあった3Mカレント
国庫短期証券1261 2025/04/10 平均値単利 0.245
国庫短期証券1280 2025/04/14 平均値単利 0.240←今日入札予定の新発3MWI
国庫短期証券1226 2025/04/21 平均値単利 0.254
国庫短期証券1267 2025/05/12 平均値単利 0.254
国庫短期証券1231 2025/05/20 平均値単利 0.254
国庫短期証券1274 2025/06/10 平均値単利 0.255
国庫短期証券1238 2025/06/20 平均値単利 0.260
国庫短期証券1279 2025/07/10 平均値単利 0.350←昨日入札のあった6Mカレント
国庫短期証券1244 2025/07/22 平均値単利 0.270
国庫短期証券1251 2025/08/20 平均値単利 0.320

6Mカレントの両隣の銘柄どないなってますねん(ちなみに償還が10日なのは6Mの成れの果てで20日なのは1Yの成れの果て)というツッコミをしたくなりますが、まあ短国市場がマシになってくる過程において、新発債が出るとそこだけ電気ショック受けたみたいにピクッと反応して、そのうち徐々に周囲の銘柄にも伝染していくみたいな人間味の溢れる(のか??)価格形成になっていくんでしょうかねえ、さっぱりわかりませんが。

まあアレです。短国ちゃん(特に3M以下の)利回り修正が進んだ結果として、GCレートや現先レート対比でのとんでもないネガティブキャリーがおおむね解消されてきたのは大きいと思うのですよね。これまでって短国のマーケットメイクしろって言われましても新発を入札で買って在庫にしていると在庫ファイナンスするキャリーコストが在庫の短国の利回りと全然あっていなかったから、新発買って在庫にして持っているだけでコスト垂れ流しという碌でもない状況だったと思いますが、利回りがGCレートや現先レート並みになってくれれば恐怖の持っているだけで赤字状態ではなくなるので、マーケットメーカーとして在庫をキャリーしやすくなるでしょうから、そうなってくれば短国市場の価格形成ももっと円滑というか理屈の通ったというか、そういう形に徐々になっていくことを期待したいところではあります。


でもって今日は3Mの入札があるわけですが、なぜかWIちゃんを見ますとカレント3Mよりも利回りが低いとかいう謎値付けになっておりまして、これがマジなのか何なのかよくわかりませんけれども、6M入札後の持ち直しを受けましてこちらも堅調になるのかどうか、はてさてどうなりますやら(応札額も見ておきたいですね)。


あと交付税特会借入6Mが火曜日にあったのをうっかりしておりましたので改めてネタにしますと、

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result250107.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の入札結果

『本日、借入金の入札について、下記のように募入の決定を行いました。

 


1.借入根拠法律及びその条項  特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)附則第4条第1項
2.借入日     令和7年1月16日
3.償還期限    令和7年7月17日
4.償還方法    令和7年7月17日に一括償還

5.借入利率競争入札について  
(1)応募額        3兆5,050億円
(2)募入決定額     1兆3,000億円
(3)募入最高利率       0.500%
(4)募入最高利率における案分比率   35.0470%
(5)募入平均利率       0.472%』

・・・・・どうみても利上げ後レートです本当にありがとうございました、という感じですが、7月足ならさすがに0.75%まで利上がっていることはなかでしょバイというお話ですから、仮に1月利上げになってもチャラ水準の50bpっていう所で止まるのは中々リーズナブルな結果となっておりまして、まあ本来利上げ局面ってこんな感じでタームプレミアムが乗っかって利上げを多少多めに織り込んだ価格形成になって然るべきだし、そのタームプレミアムをどう読むのかが短期資金ディーリングの昔のムーブだった筈ですので、交付税特会借入6Mというドマイナーな世界ではこういう数字になっているのイイデスネと思ってしまいました。



2025/01/08

ありゃま
https://jp.reuters.com/markets/bonds/us/
米国債利回り

米国債5年 利回り
US5YT=XX   +4.460 +0.039

米国債10年 利回り
US10YT=XX  +4.679 +0.063

米国債30年 利回り
US30YT=XX  +4.913 +0.075

〇年始一発目の3M短国がかなり真っ当なレートになってきた件について

10年国債の入札とかございましたがやはりこっちですわな。

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250107.htm
国庫短期証券(第1278回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1278回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。



1.名称及び記号    国庫短期証券(第1278回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日     令和7年1月8日
4.償還期限    令和7年4月7日
5.価格競争入札について
(1)応募額         8兆651億円
(2)募入決定額    3兆4,336億9,000万円
(3)募入最低価格   99円94銭0厘0毛
(募入最高利回り)    (0.2462%)
(4)募入最低価格における案分比率   85.2252%
(5)募入平均価格    99円94銭6厘9毛
(募入平均利回り)    (0.2178%)』

・・・・・・!!!

ということで新発3Mちゃんですが、0.2178%/0.2462%とかいうよくよく考えたらこれで足元GC並みなのでタームプレミアムとか利上げ観測とかどこですねんというレートではあるのですが、ご案内の通り特にこの3か月間は飛んでもない利回りで推移していました訳でして、年末越えたら急にこれってなんのこっちゃねんという感じではあるのですが、なんと20bp台に乗るわ足切りは24.6bpになるわということで見たこともないレートに、って本来25に利上げした時点でこうなってないとおかしいんですけれども、なんかもう謎の好需給が延々と続いていたのでまあビックリの金利上昇です(水準そのものはここまで上がっても「でもって利上げ観測は何処??」レベルですけどwwwwwwww)。

今回から一応1回3000億円の増発になっているのですが、その前に散々減らされているのでこれでもまあ少ないわなという感じの筈なんですが、なんか急に需給良くなっているのって、可能性としては(1)長期債買わないで短国に資金を逃がして金利上昇を待っていた人たちの中で誰か短国外して長期債にでも買いをした(2)黒田末期にぶっこんだ2年共担の期落ちが来るので担保繰りのニーズが減った(3)そもそも1月償還の3Mってもともとがクソみたいな低利回りで入札されているので持ってる人が限定的でその人たちのロールがないと新発プライマリーで行く人が少ない、とか何とか妄想はできるんですけれども、どういう風の吹き回しですかこれはという感じではありまする。

まあもともとが「過大需要で価格が無駄に釣りあがっていた債券」なので過大需要のどこかに変化が無いと中々こうはなってくれないのですが、短国ちゃんに関しては今日は無いですけど明日が6Mで金曜にまた3Mがありますので、こちらの入札動向も注目されるところではなかろうかという感じではありますな。

なお昨日の引けですけれども、売参ちゃんによりますと
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(1/7引値)
国庫短期証券1275 2025/03/24 平均値単利 0.230
国庫短期証券1277 2025/03/31 平均値単利 0.23
国庫短期証券1278 2025/04/07 平均値単利 0.245←昨日の新発
国庫短期証券1261 2025/04/10 平均値単利 0.245
国庫短期証券1280 2025/04/14 平均値単利 0.245←金曜の3M新発WI

(1/6引値)
国庫短期証券1275 2025/03/24 平均値単利 0.220
国庫短期証券1277 2025/03/31 平均値単利 0.220
国庫短期証券1278 2025/04/07 平均値単利 0.205
国庫短期証券1261 2025/04/10 平均値単利 0.190
国庫短期証券1280 2025/04/14 平均値単利 0.190

ということで、入札結果を受けて何か順イールドっぽい利回り形成になっていまして、年末越えのプレミアム(まあ冷静に考えてみると今年の年度末の末初は平日なので1日ですから1週間のロングウィークエンドの年末越えとは全然話が違うんですよね)とかそういうものもなく、なんか債券の利回りみたいな値付けになっておりまして甚だめでたい。

まあそうは言いましても、絶対水準的にまともな利回りになってきますと(とか言ってるが1月利上げを食らうとあっという間に話が別になってしまいますので念のため申し添えます)やっと実需の方も手が出てくるんじゃないかとか思ったり思わなかったりしますが、CPとかそっちの方は割とがっつり利上げを織り込みに行っている筈なので、そこから見ると足元GC並みに上がったのは立派立派と思いますけれども、利上げをビタイチ織り込んでいないというのは、円債市場ちゃんの足元での雰囲気とは大差なのでまあそこをどう見るかって話になってきますな。

何せアレです。たぶん円債市場的にはここまで来ると1月利上げか3月利上げか、というよりもその後今年ちゃんと利上げのおかわりがあるのかという話が重要で、なんだか知らんけど足元では年後半に向けてもう一発利上げ来て足元75bp来るんじゃねえのみたいな感じになりますと、まあ1月3月ってどうでもよくなる話なんでしょうけれども、短期の場合は2週間後に利上げになるのと10週間後に利上げになるのでは雲泥の差になるので、その辺の読み筋自体が短国市場のレートからだとまだ読みにくい感が大有りでして、もっと短国のレート形成が「市場の予想する政策金利の足し算」になってくれると、市場自体もおもしろくなるとおもうんですが、まあ年初一発目のこの結果はそういう「正常化」への期待をちょっと持たせてくれる結果でしたので、何か今年生きる気力が涌いてきましたwww

しかしまあ何ですな、今回の短国ですけれども、金利水準がそんな訳で大幅上昇(なんせ12/20の3M(償還3/31)の結果は0.1255%/0.1453%ですから10bpも金利上昇)したのにも関わらず応札が8兆円カツカツの水準まで下がっていまして、単純に正月一発目でしかも営業日の関係上皆さんクッソタイトで短国じっくりアウトライトしている場合じゃなかっただけなのかも知れませんけれども、応札がずーっと少ないまま、というのはナンデジャロと思いながら見ておりました。


短期ってもともと相対の世界で個別性が強いので中々「これ」みたいな公示レートが無くてアレではございますが、一応参考になりそうな東京レポ―レート見ますと、

https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/trr/index.html

          O/N  T/N 1w  2w  3w  1m  3m  6m  1y
2024/12/30  0.244 0.245 0.223 0.223 0.224 0.235 0.325 0.397 0.494
2025/1/6    0.246 0.245 0.226 0.229 0.232 0.241 0.326 0.397 0.494
2025/1/7    0.243 0.250 0.231 0.233 0.234 0.246 0.325 0.397 0.494

昨日もこのレートを貼っておりましたのでだんだら割愛して引用しましたが、特に足元の短国レート上昇と関係なく推移している所を見ますと、別に短期(のオープン系)市場の中の人たちが突然金利観を変えた、という訳ではなさそうに見えますので、単純に今回の動きは需給関係によるもので、単純にタイミングの問題で買いが来なかっただけなのか、それともこれまでクソ過大需要だった需要要因に何らかの変化が起きたのかは、明日以降の入札推移を見ないと判断ムツカシイですな。知らんけど。




2025/01/07

〇年始早々しらっと金利上昇したので記念メモとか植田さんの発言メモとか

・年初いきなり金利上昇更新とかMPMの時の金利低下は何だったのかと小一時間w

https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/TJCKRPLQJFLU3DQRV6543RAJ44-2025-01-06/
国債先物は反落、米金利高や入札前調整で 長期金利13年半ぶり高水準
By ロイター編集
2025年1月6日午後 3:43 GMT+9

『[東京 6日 ロイター] - 6日の東京円債市場で、国債先物中心限月3月限は、前営業日比31銭安の141円59銭と大幅反落して取引を終えた。アジア時間の取引で米金利が上昇したことや入札前の調整の動きが売り材料となった。新発10年国債利回り(長期金利)は同3.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.125%と、2011年7月以来13年半ぶりの高水準をつけた。』(上記URL先より、以下同様)

でまあ今日の10年は新発債で出てくるから償還が伸びるので償還マジックで更に見た目の金利は上昇するとな。

『きょうの国債先物は、米10年国債利回りがアジア時間序盤の取引で一時4.63%台へと急ピッチで上昇したことに加えて、10年利付国債入札を明日に控えた調整の動きやヘッジ売りが相場を圧迫し、1日を通じて売り優勢の展開が続いた。』

結局米国に引っ張られているだけ(年末からこの方ずっとそうですけど)ではあるのですが、米国が今年は利下げモードってのが無くなる(大幅に軽減される)というのとインフレ的な政策が来るってのとですとまあ政策金利が0.25%のままでいるのがムツカシイというのはそりゃまあありますよねということですが。

『現物市場では10年物以外の新発国債利回りも総じて上昇。2年債は前営業日比2.5bp上昇の0.625%、5年債は同4.5bp上昇の0.780%、20年債は同3.0bp上昇の1.915%、30年債は同2.5bp上昇の2.305%、40年債は同4.0bp上昇の2.660%。』

ということでですな、昨日は中期弱いわって感じでして、ってまあ5年がそもそも2回利上げしたら逆ザヤになる金利で良いのか問題というのを考えたらそらそうよという気もするのですけれども、需給とかも含めて何となく強かった5年もやっと金利上昇していますなというお話なんですけど、これ福井総裁時代の量的緩和解除ってあったんですけど、その前にまあ普通に先行き金利上がりまっせの示唆が出ていた時代って最初は超長期が崩れた(そらまあ超長期がその前にどフラットしたんだから反動が来るのは当然)のですけれども、一旦戻った後の売りでは中期がバシバシと売られたってのがございまして、いやまあ普通の利上げ局面だと中期が直撃を食らうんですけれども、ここまでって後ろは売られども中期って妙に粘り強い(まあ理由は日銀が何のかんの言って利上げをすぐに渋りだすからなんでしょうけど)というのがあったので、これはこれで自然ちゃあ自然なのかもしれませんなあとは思いましたが40年債ェ・・・・・・

まあ年初初日なだけに良くわからんですけどね。


・年末要因剥落で短国の気配が甘くなっておりますな

いつものやつ
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(12/26引値)
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 0.110
国庫短期証券1207 2025/01/20 平均値単利 0.110
国庫短期証券1262 2025/01/20 平均値単利 0.110
国庫短期証券1264 2025/01/27 平均値単利 0.110
国庫短期証券1265 2025/02/03 平均値単利 0.139
国庫短期証券1248 2025/02/10 平均値単利 0.139

(12/27引値)
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 0.110
国庫短期証券1207 2025/01/20 平均値単利 0.110
国庫短期証券1262 2025/01/20 平均値単利 0.110
国庫短期証券1264 2025/01/27 平均値単利 0.110
国庫短期証券1265 2025/02/03 平均値単利 0.140
国庫短期証券1248 2025/02/10 平均値単利 0.180

(12/30引値)
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 0.180
国庫短期証券1207 2025/01/20 平均値単利 0.180
国庫短期証券1262 2025/01/20 平均値単利 0.180
国庫短期証券1264 2025/01/27 平均値単利 0.204
国庫短期証券1265 2025/02/03 平均値単利 0.180
国庫短期証券1248 2025/02/10 平均値単利 0.180

(1/6引値)
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 0.230
国庫短期証券1207 2025/01/20 平均値単利 0.230
国庫短期証券1262 2025/01/20 平均値単利 0.230
国庫短期証券1264 2025/01/27 平均値単利 0.230
国庫短期証券1265 2025/02/03 平均値単利 0.185
国庫短期証券1248 2025/02/10 平均値単利 0.185

ということでダラダラと年末年始の流れを貼ってみましたが、年末越え要因が剥落したところでまあ見事に特に短いところの金利が上昇していまして、この間の東京レポレートちゃんって

         O/N T/N  1w  2w  3w  1m  3m  6m  1Y
2024/12/26 0.241 0.238 0.201 0.206 0.214 0.223 0.323 0.396 0.492
2024/12/27 0.241 0.239 0.223 0.218 0.218 0.230 0.324 0.396 0.492
2024/12/30 0.244 0.245 0.223 0.223 0.224 0.235 0.325 0.397 0.494
2025/1/6   0.246 0.245 0.226 0.229 0.232 0.241 0.326 0.397 0.494

ということで特に気配が大きく動いていないということで。これはもう単純に短国需給の問題というお話(実際には年末年始とか取引少ないからどのくらいの動きを反映しているのかイマイチよくわからん面はあるけど)でして、1月償還って10月に入札の行われた3Mになるんですが、この時ってとにかく金利がアホみたいに低かった時期で、海外投資家などに嵌ってしまって出てこなくて入札は強いわ流通玉は無いわ、ということでずーっとクッソ強い状態になっていたのですが、年末越要因剥落したので気配を一気に甘くしてきましたな。まあ現実問題としてこの辺のゾーンに流通玉があるのかはよくわからんのでこのレートで買えるのかは知らんけど、売りにこられても買いが無いってのはそうでしょうなあ(ワンチャン1月利上げにしたって短いところは決定会合前の資金一時待避所にしようにも間もなく償還になってしまうので待避所にならない)というお話なのかなとは思いました。知らんけど。