相場見通しのつもりだが・・・たぶん後講釈(2024年10月〜2024年12月)

こちらはあまり当らない相場見通しやら相場後講釈やらを書いております。そもそも相場ちゃんが動かなくなったうえ、最近はすっかり板に張り付いていませんのでそんなに詳しくは無いのですが、微妙に芸風は広げて色々と見たり見なかったり。まあどっちにしても板に張り付いている訳ではないのでピンボケになる場合もありそうです。その節はご指摘を。

PCを最近型のにしましてログの整理もサクサクできるようになったので徐々に追いついていきます。直近分を追加しながら徐々に遡及していきますね(滝汗)

過去の後講釈ページへのインデックスはこちらです

2024年度下期前半見出し一覧

2024/10/11「3M短国入札だが例によって前日に引値が強くなっております・・・・(実は償還日が米国祝日なのですが)」
2024/10/10「6M短国は5月並みの金利水準に低下・・・・/コール市場残高を確認(半期末波乱なし)」
2024/10/09「短国3M引値はプラテンしたものの特会レートも知らっと低下しており」
2024/10/08「3Mカレント引き続きマイナス引値だし今週から減額なんですよね」
2024/10/07「石破政権利上げ牽制で早速の円安とな/3M短国引値何とマイナスに」
2024/10/04「期初一発目の3M入札は前日のWIで気配レートをちゃっかり下げてくる」
2024/10/01「高市リスクの巻き戻し/TDBアウトライト以外は期末特殊要因無しと/中長期で減額されると少ない感/CP社債買入減額」

2024/10/11

〇相変わらずの短国ではあるが今日は減額になります3Mの入札

ということで売買参考統計値ちゃんを確認しますと、
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(10/10引値)
国庫短期証券1259 2025/01/08 平均値単利 0.050
国庫短期証券1242 2025/01/10 平均値単利 0.050
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 0.005
国庫短期証券1207 2025/01/20 平均値単利 0.050
国庫短期証券1262 2025/01/20 平均値単利 0.040

ということですが、

(10/9引値)
国庫短期証券1259 2025/01/08 平均値単利 0.050
国庫短期証券1242 2025/01/10 平均値単利 0.050
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 0.005
国庫短期証券1207 2025/01/20 平均値単利 0.050
国庫短期証券1262 2025/01/20 平均値単利 0.050

ということでして、1262ってのが新発WIな訳でして、昨日の引値のところで新発WIを1毛強くしている時点でやる気(あるいはころす気)満々という恐ろしいことになっておりまして、まあどういうことになるんだか、という感じなのですけど、短国がこの有様ですので、昨日の5年国って調整していると言ったって2回利上げしただけで逆ザヤになる金利水準でしかないとか、とにかく短国潰れる→2年の金利が上がらん(というか0.5%に全然届かないとかいう恐ろしい水準)→中期の金利が上がらん、ということで波及している訳で、何が「長期金利の形成を市場に委ねる」だ寝言は寝て言えという感想しかわかないのですが、まあ今日の12時30分は短国の落札結果を見て呆れて頂くことを推奨いたしますorzorz





2024/10/10

あらあらまあまあ
https://jp.reuters.com/markets/quote/USDJPY=X/
US Dollar / Japanese Yen FX Spot Rate

USDJPY=X
直近の取引 149.31
変化 1.12
変化% +0.75%
2024年10月10日の時点。値は少なくとも15分遅れで表示しています

〇6MTDBェ・・・・・・・・・

まあそうでしょうねって結果ですけど
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20241009.htm
国庫短期証券(第1261回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1261回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。


1.名称及び記号  国庫短期証券(第1261回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日       令和6年10月10日
4.償還期限      令和7年4月10日

5.価格競争入札について
(1)応募額 8兆9,785億円
(2)募入決定額    2兆7,939億8,000万円
(3)募入最低価格   99円95銭7厘
(募入最高利回り)    (0.0862%)
(4)募入最低価格における案分比率  52.0891%
(5)募入平均価格    99円96銭5厘
(募入平均利回り)    (0.0702%)』

Oh・・・・・・・・・・・

ということで平均が0.0702%とかいうナンジャソラレートでして、どのくらいナンジャソラレートかと言いますと、0.25%への利上げが実施されて以降6Mって3回入札があったわけですが、

今回:0.0702%/0.0862%
9月:0.0867%/0.0907%
8月:0.0948%/0.1109%

とかなっていまして、利上げ前の7月は

7月:0.0396%/0.0476%

なんで利上げ前の方が金利低いと思いきや、その前の6Mは

6月:0.0858%/0.0877%
5月:0.0789%/0.0947%
4月:0.0418%/0.0438%

なのでありまして、マイナス金利解除後に3Mの入札がプラスになったのが4月の3日とかの入札なので4月の6Mはまだ低かったんですけど、何なら直近ってマイナス金利解除して0.25%への利上げがまだ、という時期の6Mよりもレートが低かったりする入札になっている訳で、これはどこからどう見ても市場が変調だし、しかも短期の国債市場ですからちょっと問題と思っていただかないと困るんですけどねえというお話。

そういやしばらく前に債務管理の何とかみたいなのがあった時に、短期のフローター債の発行の検討ってネタがあったのですが、実はそのような話よりも、発行が外為特会の残高によって伸縮してしまう政府短期証券をベースにした状態という短期国債市場をもうちょっと市場として整備する方が急務なんじゃなかろうかとは思う(いやまあ短期フローター出すなという話じゃないんですけど力の入れどころを考えて頂きたく)のですがといういつもの悪態を6Mの4月以降の落札結果つらつら並べてて思いました。

なお売参では
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(10/9引値)
国庫短期証券1261 2025/04/10 平均値単利 0.080

ということで、平均よりは甘く、テールよりは強いという引値になっていますな。何ぼなんでも7bpはという所でしょうか。


〇コール市場残高を見ても期末のコールに波乱なしという感じですか

https://www.boj.or.jp/statistics/market/short/call/index.htm
コール市場残高

直近の9月の計数が出てきていまして、こちらエクセルでDLできますのでそれで末残を見ますと

有担保コール(出し手)末残

7月:35,202
8月:37,018
9月:38,592

無担保コール(出し手)末残

7月:76,621
8月:81,634
9月:68,331

期末と言われるタイミングではバランスシート調整のために末残調整があるので、無担保コール取って日銀当座預金に突っ込むプレイが減るから無担コールが減るのは仕様なのですが(そもそも媒介コールじゃなくてDD取引分が集計上出てこないのでこの数字自体もご参考数値ですけど)、気になっていたのは有担保コールの方でして、9月末だからと言って特に残高は落ちなかったのはほほうと思いました。まあこの件に関しては「ほほうと思いました」だけ申し上げてじゃあ何なんですかというお話は割愛させていただきますがw







2024/10/09

〇3Mカレント短国の引値はとりあえずプラテン+今日は6M入札+特会レートにみる利上げ観測後退

売参ちゃん
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(10/8引値)
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 0.004

ということで、昨日までカレント3Mマイナスだったのですがやっと0.4bpの引けになりました、とか言って喜んでいる場合でもなくて、そもそも論として言えば3Mカレントの短国ってマイナス金利解除後も(期末要因もあったと思いますが)マイナス推移していて、4/3に期初一発目の3Mの平均落札がプラス圏になってやっとプラスに戻ったんですよね。でもって半年かけてその間政策金利が0.25%になっているというのに元の木阿弥レートに戻っているんですから世話はない、というかこれ問題と思わない方が問題なんですけどその悪態は55回くらいは言っているので以下割愛。

でもって今日は6Mがあるんですけど売参ちゃんの方では

(10/8引値)
国庫短期証券1261 2025/04/10 平均値単利 0.085

来年4月償還で8.5bpって利上げ観測もへったくれもない(そもそも翌日物金利は0金利ではなくて0.25%なんですが)のですが、さらにアレなのは前日の売参が9bpだったのが昨日8.5bpに金利低下という最近流行りの「入札前日の引値を強くするムーブ」になっていることでして(恐)、6Mって基本的にニーズが偏りやすい事を考えると何かもうねという感じですが、さて何ぼになるのやらというお話ではあります。

なお激しく失念していましたが、月初に交付税借入6Mが2発ありまして、

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result241001.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の入札結果(令和6年10月1日入札)

10/11-4/11で平均0.274%、足切り0.294%

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result241003.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の入札結果(令和6年10月3日入札)

10/17-4/15で平均0.274%、足切り0.285%

ということで、中1日置いたら足切りレートがさがっている、というのが中々のおそロシアですし、

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/energy-result240910.htm
エネルギー対策特別会計の借入金の入札結果(令和6年9月10日入札)

こちらは1年物なので比較するのに多少計算が必要ですが、この時の落札結果を仮に1/27の利上げ確率、という意味で計算すると、手前を0.25%で置くと後ろの換算フォワードが0.424%になって、いや1回も利上げおりこんでないやんとはなるのですが、(フォワードは平均落札の0.363%から計算)先週2回目の交付税特会の平均落札利回りで計算しますと、手前の金利が0.25%で1月会合以降のフォワードを単純計算すると後ろの金利が0.305%にしかなっていなくて、1月利上げでもあんまり織り込んでいない(3月で区切りにすると0.4%台になるけど)という中々悲しいことになっております。

ということで、特会借入の金利も下がっているのですが、短国の金利の方の下げっぷりの方がアレということで、誠に頭がくらくらするわけでして、9月決定会合は日銀がどう思おうと、市場(しかも為替とか株だけではなく足元のインターバンクでも)からはハトハトチキン節炸裂という扱いになっていたというのが見て取れるかと思います、いやはやなんとも。





2024/10/08

〇3Mカレントマイナス引値のままですなあ&よく考えたら今週から減額orzorz

いつもの売参
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(10/7引値)
国庫短期証券1258 2024/12/23 平均値単利 0.060
国庫短期証券1259 2025/01/08 平均値単利 0.030
国庫短期証券1242 2025/01/10 平均値単利 0.050
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 -0.005
国庫短期証券1207 2025/01/20 平均値単利 0.051
国庫短期証券1262 2025/01/20 平均値単利 0.050

なんか銘柄ごとに変なデコボコがあるのが見た目気持ち悪いですけれども、まあそれはさておくとしてカレント1260は相変わらず華麗にマイナス利回りの引値になっておりまして、ソレデエエノンカイという感じではあります。1262は今週の新発WIでとりあえず5bpでついていますが、初手から5bpってのがもうアレという感じでして、期末要因でうんぬんよりも年末跨ぎ要因での金利低下がはなはだしいし、需給はますます締まっているという状態で、市場の育成とかする気がないのかもしれないけど、こういう規模がそこそこある市場での変調を「限界的な市場の話は知らん、コールレートは0.227%なので無問題」とか言ってると後でエライ面倒なことが起こることもあるのはリーマンショック後の短期市場変調を気にしないでいて最後エライことになったからの反省がない。

のですが、まあどうせ日銀の歴史的にはリーマンショック後のオープン市場の金利上昇とそれによって実施を強いられたCP社債買入に関しても「発生した事象に適切に対処した( ー`дー´)キリッ」ってことになっている筈で(そういう精神じゃなかったら今のお手盛りモリモリの多角的レビューの内容にならない)すのでまあ「私言いましたよね」を言い続けるしかありませんなorzorz

しかし世の中12月1月利上げの思惑が戻ったり後退するというのに短国市場は見事にそれを1ミリも反映しないですし、まあそれ言い出すと2年とか5年だって金利は動けどもお前短期金利の予想パスから足し算して言ってその金利で良いのか状態ってのは結構長いですから、中短期の金利もまともな市場機能をはたしていない疑惑は大有りなんですよね。


でまあ今週から3Mまた減るんですよね〜

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_auct/auct20241004.htm
国庫短期証券(第1262回)の発行予定額等

4. 発行予定額 額面金額で4兆3,000億円程度

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_auct/auct20240927.htm
国庫短期証券(第1260回)の発行予定額等

4. 発行予定額 額面金額で4兆6,000億円程度

でもって最近の短国ちゃんですけど、為替介入のお蔭で外為特会の残高減ってしまったからシャーナイのはシャーナイのですが、今月償還の来る3Mって5.2兆円発行されていた短国の折り返しになるので、今週からは償還発行のバランスが▲9000億円になる次第(11/11償還ものからは4.9兆円になる)でして、これもう一発円安になって為替介入したら短国の市場がますます変なことになってしまう訳で、そんな状況下で1年以下とか1年〜3年の利付の輪番とかやってる意味あるのかと小一時間って感じですな。

ま、この辺に関しては短国発行に関しても(政府短期証券の名残だから現制度上限界があるのですけれども)、単純に国庫(と特別会計)資金繰りの観点から伸縮するのではなく、短期国債市場をどうするのか、という観点で発行総額をある程度確保して、国庫資金繰り効率化云々の問題は日銀との売り現先(で利息付ける)で調整するとかして、短国市場の発行額がもろに上げ下げされるというのをもうちょっと何とかならんのかなとは思います。

まあアレです、マイナス金利とか言ってるときは問題なかったんですけれども、「金利のある世界」になりますと、予備資金というのは何らかのビークルを経由して短期国債市場に出てくるもんですから、そこの金利が余りと言えば余りなのっていうのは改善の余地がないですかねえ、とまあいつもの話になるのでした。

・・・・・まあ今の感じだと多少供給戻してもなんか需要の方がクソ旺盛っぽいのですが、日銀当座預金には25bpの掴み金を掴ませておいて、非当預先へのクレジットリスクフリー資産はうっかりすると0だのマイナスだのという短国ですよってのもなんだかなあって感じだし、政策金利というガワは上げて日銀当座預金の付利によってコールのレートはできていますが、短期市場が先行きの政策を織り込んでプライシングしているのかという話になると何ともはや、という話になりますな(デリバはその点「モノとしての需給」が原資産で起きない限り価格形成がマシになりますよね)。

と、暇さえあれば(いや別に暇ではないのだが)短国市場とかいう(以下個人の被害妄想です)日銀様に言わせると限界的な市場なのでそんなもんのレートがどうなろうと知らんという市場悪態でした。



2024/10/07

ほうほうそうですかそうですか
https://jp.reuters.com/markets/quote/USDJPY=X/
US Dollar / Japanese Yen FX Spot Rate

直近の取引 148.7
2024年10月7日の時点。値は少なくとも15分遅れで表示しています
(数値は今朝ワタクシが見た時点の物です)


〇雇用統計でドル高になっちゃいましたが石破政権どう対応するのやらなどなど

・早速の円安進行でどういう話をしてくる(話をしないのを推奨だが)のかが楽しみですwww

https://jp.reuters.com/markets/us/IKAXLJRH6BPSNAGTXDWXSQTB2Q-2024-10-04/
NY外為市場=ドル一時149円台、雇用統計受け大幅利下げ観測後退
By ロイター編集
2024年10月5日午前 6:20 GMT+9

『[ニューヨーク 4日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇し、対円で一時149円台に乗せた。9月の米雇用統計が予想を大きく上回ったことで、連邦準備理事会(FRB)の大幅利下げ観測が後退した。ドル/円は一時149.02円に上昇し、8月16日以来の高値を更新。日米金利差が縮まりにくいとの観測からドルは対円で上昇しており、週間ベースの上昇率は2009年以来の大きさとなる見通し。』

『米労働省発表の9月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比25万4000人増で予想(14万人増)を大幅に上回り、過去6カ月で最大の伸びとなった。失業率は4.1%で、前月の4.2%から低下した。 』(以上上記URL先より)

ということで大変に素敵な展開になっておられるのですが、何ぼアメリカのせいと言いましても、その前に赤澤、石破、植田と揃いも揃って利上げしませんよ発言をしてお墨付き与えてしまった訳でしてすが、150円超えの円安とかになって来た日にはこの前の介入だの利上げの効果を使い果たす感じになってきますがな、ということで為替円安を見てまたアワアワしだしたら石破さんやばいわ、と思うのですがアワアワする方に1万アルゼンチンペソといったところだったりもします。

でまあそうやってアワアワしだすと、市場というのはとにかく嗜虐的でありますからして、政権が困るように困るようにと動くようになって、益々地獄を見る、ということになるのですけれども林官房長官に期待するしかないですし、赤澤大臣におかれましてはハッスルしているところ甚だ恐縮ではございますが、しばらく黙っていることをお勧めしたいですな。


・スタートでロケットスタートただし方向が真逆、というのを立て直しにかかってきましたかね(公認問題)

https://www.jiji.com/jc/article?k=2024100600225&g=pol
旧安倍派幹部ら非公認へ 衆院選、少なくとも6人―自民
時事通信 政治部2024年10月06日19時17分配信

『石破茂首相(自民党総裁)は6日、派閥裏金事件に関し、4月に党処分を受けた一部議員を衆院選(15日公示、27日投開票)で非公認とする方針を表明した。旧安倍派の萩生田光一元政調会長ら少なくとも6人が対象となる見通し。政治資金収支報告書に不記載があった全議員に小選挙区と比例代表の重複立候補を認めない考えも明らかにした。』(上記URL先より、以下同様)

公認するし重複認めるとかいう報道が出ててさすがにやべえだろと思ってたら、案の定世の中的にもフルボッコにされて方針変えたのか元の話が観測気球だったのか知らんけど、まあ立て直し立て直し。

『党執行部は当初、各都道府県連からの申請を踏まえ「裏金議員」を原則公認する方向だったが、世論の反発を考慮して方針を転換した。非公認は4月の党処分を基準とし、「選挙における非公認」より重い「党員資格停止」を受けた旧安倍派幹部の下村博文元政調会長、西村康稔元経済産業相、高木毅元国対委員長が対象となる。』

ということですが、まあここで刺客を立てれば小泉純一郎なのですが、そこまでしないんでしたらそれなりに実力者は当選してきて結局元鞘になるのかもしれませんけど、まあこれで選挙後もワチャワチャしそうではありますな。

しかしまあ何ですな、
https://news.yahoo.co.jp/articles/a25230dbe7d2d20b788c2e82c7a83dd6684ba582
自民、「裏金議員」原則公認へ 衆院選で比例重複も容認、首相方針
10/3(木) 20:59配信

『石破茂首相(自民党総裁)は、派閥の裏金事件で処分を受けた議員らについて、次期衆院選で原則公認する方針を固めた。都道府県連の申請を受けて公認していく考えで、小選挙区の公認候補は比例代表との重複立候補も認める。』(上記URL先より)

ってのは結局飛ばしだったのか石破さんがビビってこの方針を切り替えたのか、はたまた石破さんがわざと朝日新聞にこの話を流して記事にさせることによって「ほら世論の反発が凄まじいじゃないですか」と説明するための罠だったのか、まあ何が何やらさっぱりわかりませんけれども、マーケットとの対話が右往左往しているのを見ると観測気球とかいう策士じゃなくて単にふらふらしているだけのようにも見えてなんか判断付きかねますな。

でもこれで少しは頽勢に歯止め掛けられるかと思う訳で、首班指名→即解散総選挙→クソぼろ負けして退陣、という流れで憲政史上初の面白事案の可能性は低下していただきまして誠に結構なことではあろうかと存じますが、とにかく緊張感をもっていただきたいもんですな、という雑談でした。


〇新発短国3Mの引値がマイナスになりやがっている件について

まずは入札結果
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20241004.htm
国庫短期証券(第1260回)の入札結果

『本日実施した国庫短期証券(第1260回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。


1.名称及び記号     国庫短期証券(第1260回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第136条第1項及び第137条第1項

3.発行日      令和6年10月7日
4.償還期限     令和7年1月14日
5.価格競争入札について
(1)応募額       12兆210億円
(2)募入決定額    3兆5,141億6,000万円
(3)募入最低価格   99円99銭4厘5毛
(募入最高利回り)   (0.0202%)
(4)募入最低価格における案分比率 59.2906%
(5)募入平均価格 99円99銭8厘0毛
(募入平均利回り)   (0.0073%)』

前回の3Mは0.0047%/0.0365%でしたが、平均は金利上がったのですが足切りの金利が下がりやがりまして、しかも前回って応札が通常ベースよりも少なくて9兆円ほどだったのですが、今回は応札も通常に戻りやがりまして、これは期末の余波だと救いがあるのですが、期末の余波とかでも何でもなくて、年末越えのニーズでクソ強いってパティーンだと泣ける次第でして・・・・・

売買参考統計値を見ますと
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(10/4引値)
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 -0.005

とかいう驚異のレートになっていまして、これは9月期末じゃなくて年末越え、ということになるんでしょうけれども、年末越えで海外投資家がドル円ベーシス的に買えると言いましてもなんも一発目からこれなのかよという所ですが、まあそういう引値がついているんだからしょうがない。

短期のリスクフリーかつ最も流動性(換金性の意味で)が高いTDB市場にQQE政策の歪みがもろに出てしまっている訳ですが、短国って何のかんの言って一番流動性高いので、これがこのようなレートになるということは、担保だのマイナス調達できるだのというニーズではなく普通に短期の資金運用をするニーズが短国にアクセスしにくい(リターンがおかしいから)ということになりますので、えーっとそういうのって短期市場の脆弱性を高めることになるんですけどねえ、とも思うのですが、どうせ超過準備が山ほどあるから大丈夫ですが何か、とか思ってるんだろうなあ、と頭が痛くなるのでありますが、これ今はその兆候もなんもないですけど、一朝事があって短期市場の脆弱性が顕在化したらエライことになるんで、私言いましたからねということで申し添えます。








2024/10/04

ほうほうそうですかそうですか
https://jp.reuters.com/economy/bank-of-japan/WPFCWPETZBMMPKQKOV7WLOPDAA-2024-10-03/
日銀、金利を段階的に引き上げるべき インフレデータ正当化なら=IMF
By ロイター編集
2024年10月4日午前 2:19 GMT+9

まったくおっしゃるとおりですが長期国債買入のことも忘れないでいただきたい。

〇期も改まったわけですが3M入札が本日あるわけでして

いつもの売参
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(10/3引値)
国庫短期証券1256 2024/12/16 平均値単利 0.060
国庫短期証券1202 2024/12/20 平均値単利 0.060
国庫短期証券1258 2024/12/23 平均値単利 0.060
国庫短期証券1259 2025/01/08 平均値単利 0.035
国庫短期証券1242 2025/01/10 平均値単利 0.090
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 0.029
国庫短期証券1207 2025/01/20 平均値単利 0.090

1260が今日入札のある新発3MWIでして、何ですかこの2.9bpってのは。

ちなみにこの辺の銘柄期初に期末プレミアム剥がしたのか軒並み6bpの値付けになっていましたが、直前に入札があった1259は入札水準に敬意を表して(??)強い値付けになっているのですが、WIの1260がなんか前後と整合性の無い数字になっていますな、という風情ですがそもそもですね、

(10/2引値)
国庫短期証券1256 2024/12/16 平均値単利 0.060
国庫短期証券1202 2024/12/20 平均値単利 0.060
国庫短期証券1258 2024/12/23 平均値単利 0.060
国庫短期証券1259 2025/01/08 平均値単利 0.035
国庫短期証券1242 2025/01/10 平均値単利 0.090
国庫短期証券1260 2025/01/14 平均値単利 0.080
国庫短期証券1207 2025/01/20 平均値単利 0.090
 
ってな訳で、まあその「年内償還は6bp、1月から9bp」ってのも雑な値付けですなという話ではあるのですが、一応何となくそっちに寄せて8bpって気配を立てていたような次第で、まあその水準もホンマなのかとかいう話や、だいたいからしてコールが0.227とかなのに何ですかこのレートはとか、まあいろいろとツッコミどころはあるのが短国クオリティなのでそこはさておくとしましても、入札前日にまーた値付けをクソ強くしやがりまして、お前らどんだけ玉不足煽りますのという所でございますが、まあ今日の入札結果はいつものように注目はされないと思いますが弊駄文では追いかけていく所存であります。

というメモでした。




2024/10/01

〇短国以外は高市リスクの捲き戻しですかそうですか(俺様備忘雑メモ)

・普通の国債ちゃんの方のカーブは見事に高市リスクの動きからの捲き戻し

昨日の債券市場ちゃん、先週高市リスクで中短期がアホみたいに強くなったのの反動が出てきまして、皆様ご案内のように・・・・・・・・

https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/HK3MQ2XLKRKT3E62W43DJ5DYCM-2024-09-30/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は大幅反落、長期金利0.85% ポジションの巻き戻し続く
By ロイター編集
2024年9月30日午後 3:26 GMT+9

『[東京 30日 ロイター] - <15:13> 国債先物は大幅反落、長期金利0.85% ポジションの巻き戻し続く

国債先物中心限月12月限は前営業日比57銭安の144円65銭と大幅反落して取引を終えた。新発10年国債利回り(長期金利)は同4.5bp上昇の0.850%。27日の自民党総裁選で石破茂氏が選出されたことを受けたポジションの巻き戻しが継続し、国債先物は軟調に推移した。』(上記UIRL先より、以下同様)

と言いましても引けにかけては先物ちゃんエッホエッホと強含んでいましたので、月末なのでなんかあったんですかね、知らんけど。

まあ何せイールドカーブちゃんが、

『現物市場で新発国債利回りはまちまち。2年債は同7.0bp上昇の0.385%、5年債は同7.0bp上昇の0.505%。20年債は同0.5bp上昇の1.670%。一方、30年債は同3.0bp低下の2.070%、40年債は同4.0bp低下の2.365%。』

とかいう面白ツイストになっているのも高市リスクの捲き戻しでして、

『   OFFER  BID  前日比 時間
2年  0.373  0.383   0.06 15:03
5年  0.493  0.5    0.063 15:12
10年  0.848  0.856  0.05 15:07
20年  1.665  1.677  0.013 15:10
30年  2.067  2.078 -0.018 15:11
40年  2.361  2.373 -0.037 15:03』

とかいう面白気配になってしまいました、という所ですが、一方で短期国債に関しましてはですな、

https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html

(9/30引値)
国庫短期証券1256 2024/12/16 平均値単利 0.060
国庫短期証券1202 2024/12/20 平均値単利 0.060
国庫短期証券1258 2024/12/23 平均値単利 0.060
国庫短期証券1259 2025/01/08 平均値単利 0.030

とやっておられまして、金曜日が

(9/27引値)
国庫短期証券1256 2024/12/16 平均値単利 0.060
国庫短期証券1202 2024/12/20 平均値単利 0.060
国庫短期証券1258 2024/12/23 平均値単利 0.059
国庫短期証券1259 2025/01/08 平均値単利 0.030

だったので微かに修正されている場所がありますがまあ無風無風ということで、短期国債だけは何も変わらん、というかまあ短国ちゃんの期末プレミアムは木曜のWIの時がアレだったという風情ですが、とは言いましても約定ベースで期初になるのが今日なので今日はどのくらい修正するのか、というかカレントの3bpとかお前ふざけるなというレートを修正するのかしないのか、ってなところではございまして、短国を見ても利上げ織り込みが全く読めないという市場機能の無し無しモードではありますな。


ということで長い方だけこんな動きになっていましたが、まあ確かに目先で言えば高市大先生が勝利した場合には日銀に鬼プレッシャーをかけて利上げさせないし、財政はバンバン出すしで、それはそれで中短期金利低下の超長期金利上昇で良いのでしょうけれども、もっと冷静に考えてみると、その上円安は常に善とかいっている高市大先生ですから、そんなに遠くない先にソブリン危機とか通貨防衛とかそっちの方で面白事案(全然面白くないけど)が発生するので、そもそも論として債券買っている場合なのかという説があって、短いのをホイホイ買うのも何やってるんだかとは思ってみてはおりました。


・結局短期で期末要因が大きく効いたのは短国アウトライトだけだったか・・・・・

https://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/mp240930.htm
無担保コールO/N物レート(9月30日<月>速報)

平均 0.225%
最高 0.228%
最低 0.217%

ということで、確か9月は0.226と0.227と0.228しか無かったので、おおお0.225%平均じゃん、などということも可能ですが、まあこれはどこからどう見ても誤差です本当にありがとうございましたという感じ。

なにせ25bpも付利される超過準備じゃぶじゃぶなので資金繰り的な調達サイドというのは限界的でして、あとは期末だから日銀当座預金の残高を無駄に増やさないでバランスシートのグロス総量を調整しようという向きがどのくらいいるのか、という話の世界なので、昔のトン調節の時代と違って期末は金利が下がる可能性が、とは思っていましたが、この感じですとまあ普通に調達サイドもたいして引くこともなく(レートがさがっているので若干引いているんでしょうけれども)推移って感じですかね。

ただまあこの無担保コールに関しても、集計上短資の媒介コールしか出てこないので、そっちじゃない方に関して取り切れているのかって話もこれあり(直近のコール市場残高集計とか見ますと、媒介コールの翌日物の残高が如何にも少ないように見えます)で、まあその辺は謎オブ謎ですけれども、いずれにしても市場が動揺するような動きにはなっていなかったんじゃネーノという印象。


東京レポレート
https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/trr/index.html

3日ほどの値動きを見ますと、

        O/N T/N   1w  2w  3w  1m  3m
2024/9/26 0.241 0.219 0.201 0.199 0.199 0.199 0.206
2024/9/27 0.244 0.208 0.199 0.198 0.198 0.199 0.207
2024/9/30 0.232 0.238 0.199 0.199 0.198 0.199 0.207

ちょっとだけ27日のトモネが末初に掛かって低下しましたが、目を見張るような低下をした訳でもなく、まあ特段波乱が起きたわけでもなさそうなレートでして、これですとアベイラビリティが急に下がってさあ大変、みたいなことも起きていないように見受けられるわけで(知らんけど)、結局のところ短国アウトライトだけ期末要因で9月の新発短国がクソ低下した、ということになるのですが、この短国アウトライトのタチが悪いのは別に期末要因じゃないんじゃネーノ説が大いに有力なことでして、ごくごく単純に担保需要とか(気候変動オペ増えているのに貸増が減らないとか地獄としか言いようが無いわけです)で強いだけ疑惑が非常に高いので、期初になって1週間くらいしても一向に戻る気配がない場合には、単に短国だけマーケットがマーケットとして機能していない、という悲惨なことなのかもしれない、というか多分そうなのですが、期初から血圧の上がる展開になるのかどうか、アタクシの健康のためにも(大嘘)ちったあ需給が緩んでいただきたいものであります。



〇オペ紙は予定通りの減額だが中期中心の減額だと何か少ねえなあと思っちゃいますなwwwww

・長国オペ紙

https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2024/mpr240930c.pdf
長期国債買入れ(利回り・価格入札方式)の四半期予定(2024年10〜12月)

〜1年:  1500×1(前回1500×1)
1〜3年: 3250×4(前回3500×4)
3〜5年: 3250×4(前回3750×4)
5〜10年:3750×4(前回4000×4)
10〜25年:1500×3(前回1500×3)
25年〜:  750×2(前回750×2)
物価連動: 600×1(前回600×1)

ということで月額換算で1−3が1000億円、3−5が2000億円、5−10が1000億円の減額ということで、ボリュームゾーンの減額を実施しましたよってなもんですが、しかし1回の減額が250億とかいうのを見るとショボすぎて涙が出てしまう訳で、いやまあこれが毎月このペースで減らすならまあやる気を認めるが、四半期でこれかよと、短いゾーンのクソ逼迫需給を毎日見ながら憤怒の念を禁じ得ないワイ将としてはこのちんたらぶりに涙しかでませんな。

そもそも超長期の1000億の減額と1−3年の1000億円の減額ではマーケットインパクトが全然違う訳で、いやまあ額で決めてしまっているからしょうがないのはしょうがないのですが、中短期減らすならもっと減らしたっていいじゃんと言いたくなるけど、これまあ変更するのにはMPMでの議決が必要なのでしゃあないですが、よくよく考えてみれば減額するゾーンが自由自在ってのもなんか変で、プロラタで減らす方が筋なんじゃないかねとは思いました。まあそれをされると益々中短期の減額が減ってしまうから頭痛いけどwwwwwwwww


・CP社債買入は6月公表時に減額したのと同じペースで今回も減額なので・・・・

https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2024/mpr240930a.pdf
CP・社債等買入のオファー日程(2024年10月〜11月)

10月は既にアナウンスされていますので、今回は実質11月の予告編になります。

CP買入:4000→2000
社債買入:500→250

ってことですが、前回が8月に減額になっていて、この時はCPが「3000×2→4000」で社債が「750→500」なので、このまま直線的に減らすと1月までは買入を継続して2月のところでゼロにするのか、お情けで2月3月まで続けるのか、って感じですかね。

しかしまあ何ですな、リスク性資産と国債って差があるからこんなもんと言えばこんなもんかも知れませんが、CP社債買入の減額の威勢のよさに対しまして、長期国債買入減額のへっぴり腰っぷりには涙を禁じえません。