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2026/02/24
お題「ニュース各種雑談/短国3M割と金利上昇/FOMC議事要旨は物価と雇用部分の構成が割と先行き警戒チックに読ませるものかなと」
まさか参政党が非国民認定第一号になるとは斜め上の展開wwwwww
https://news.yahoo.co.jp/articles/54a1df6147cb3a644f5430bcf6e94894f1997b21
消費税減税の「国民会議」 参政党が“排除”され神谷代表が猛反発 国民・玉木代表も高市総理の姿勢に苦言
2/21(土) 10:18配信
『さらに「『こういうことを言うな』という条件付きでもいいですよという提案をし、それでももう門前払いだったので。いやどこに謙虚さや、小さな声を聞く気があるんだろうなということで、そういう態度であればわが党は相当厳しく与党に対して協力姿勢が取れなくなるということも感じています」と憤った。
政府・自民党の狙いについては「国民会議をやると言ってしまっているので、やらないといけない。さらっとやりたいけど、うちのようにいろいろ突っ込んでくるところがあると面倒くさい。ある程度下打ち合わせができる党だけ呼んで、やったというアリバイを作るということではないか」と述べた。』(上記URL先より)
・・・・・参政党の言ってることに共感するときがこんなにあっという間に来るとは思いませんでしたが、なんかまあこの調子でやっておられますとやはり「ボロが出る前に解散総選挙」自体は選挙という意味では正解だったと思うのですが、それが最終的に良い結果になるのかと言うと微妙な感じが益々漂ってまいりましたなという所ではあります(個人の感想です)。
〇トラ公関税違憲判決ざまあ味噌汁ではありますが(備忘メモ)
https://jp.reuters.com/world/us/FK6ACMU46RP2PCISJD47WJDIKE-2026-02-20/
トランプ関税は違法、米最高裁が判断 緊急法は大統領に権限与えず
ロイター編集
2026年2月21日午前 12:14 GMT+9
『[ワシントン 20日 ロイター] - 米連邦最高裁は20日、トランプ大統領が非常事態権限に基づいて発動した広範な関税措置を違法とする判断を下した。
最高裁は、トランプ大統領が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき、議会の承認なく関税を発動することは、大統領権限を逸脱しているという下級審の判断を支持。同法が関税措置を発動する権限を与えているというトランプ政権の主張は、議会の権限を侵害し、法的原則に違反すると判断した。
ロバーツ最高裁長官は判決文で「きょうのわれわれの任務は、IEEPAで大統領に付与された『輸入を規制する』権限が関税賦課の権限を含むかを判断することだけだ」とし「それは含まない」と明言。「トランプ大統領は関税を課す権限に関する異例の主張を正当化するために『議会の明確な承認を示さなければならない』」とし、「それはできない」と判示した。』
『最高裁の判決は6対3。リベラル派とされる判事3人に加え、ロバーツ長官と、トランプ大統領が1期目に任命した保守派のゴーサッチ判事とバレット判事が違法と判断した。』(上記URL先より)
保守派を結構入れてた筈の最高裁がちゃんとこういう評決を出すとは米国も捨てたもんじゃないわと感心しましたが、その後早速別方式での追加関税をぶっこんでくる辺りがトラ公頭おかしいとしか言いようが無いのですが、まあ相互関税も無効になったことですし80兆ドルの投資とやらも第一号案件だけやったら終わりという事でよろしいんじゃないでしょうかwwww
でもって
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-23/TAVU1XKJH6V400
トランプ新関税の根拠に疑念−米国は国際収支危機に陥っているのか
・新たな輸入関税、再び法的な争い招き不確実性もたらす可能性
・国際収支赤字の意味を巡る訴訟、150日以内の決着は難しい
Shawn Donnan、Maria Paula Mijares Torres
2026年2月23日 at 10:45 JST
『今回の新たな輸入関税は、再び法的な争いを招き、貿易相手国や企業、消費者、投資家にさらなる不確実性をもたらす可能性が濃厚だ。
トランプ氏は20日の最高裁判断で無効とされた関税に代わる措置として、10%の世界一律関税導入を発表し、その後、関税率を15%に引き上げた。この発動の根拠に1974年通商法122条を挙げた。
この条項は、国際収支に根本的な問題が生じている状況において、大統領が最長150日間、関税を課すことを認めている。具体的には、大規模で深刻な米国の国際収支赤字や、ドルの差し迫った大幅下落などが含まれる。』(上記URL先より)
・・・・・なるほど。
〇カシュカリ大僧正が良い事を仰せになっているのでこちらもクリップ
大僧正キタコレ
https://jp.reuters.com/markets/japan/DX65Z2QKINJZZJG5ZJSPNXXVC4-2026-02-19/
FRB調査巡るハセット氏の批判、独立性に対する新たな脅威=ミネアポリス連銀総裁
ロイター編集
2026年2月20日午前 12:48 GMT+9
『[ワシントン 19日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は19日、米ホワイトハウス国家経済会議(NEC)のハセット委員長がニューヨーク(NY)連銀の報告書を巡り関係者の処分を求めたことは、米連邦準備理事会(FRB)の独立性を損なう新たな動きだと述べた。』(上記URL先より、以下同様)
イイハナシダナー
『ノースダコタ州で開催された経済イベントでカシュカリ総裁は、司法省によるFRBへの大陪審召喚状発行や、パウエル議長に対する刑事捜査の開始、クック理事の解任問題などを念頭に、「これはFRBの独立性を損なおうとする新たな一歩でしかない。過去1年間、複数の試みがあった」と反発した。』
ということでして、
『カシュカリ総裁は、トランプ大統領が政策金利を1%まで引き下げるよう要求する中で、「この論争は実際には金融政策に関するものだ」と指摘。「保守派、リベラル派を問わず政治家は、その時々の政治的ニーズを満たす金融政策を望んでいる」と述べ、トランプ大統領がFRBに利下げを求める理由として、政府がより低い利回りで資金を借り入れることと、住宅ローン金利を下げることの両方を挙げた。
その上で、 FRBはデータと分析に基づいて最善の決定を下すことに尽力しており、他からの「干渉」を避けることを目指しているとも指摘した。』
てな訳で大変結構なご指摘な訳ですが、多角的レビューとかいうのをやって下さった日銀さんにおかれましてもちょっと大僧正に説教を受けた方がよろしいかと・・・・・・・・
〇3M短国は何か知らんがレート高めでしたな
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20260220.htm
国庫短期証券(第1364回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1364回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1364回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項
3.発行日 令和8年2月24日
4.償還期限 令和8年5月25日
5.価格競争入札について
(1)応募額 8兆7,432億円
(2)募入決定額 3兆6,767億8,000万円
(3)募入最低価格 99円80銭8厘5毛
(募入最高利回り) (0.7781%)
(4)募入最低価格における案分比率 59.8461%
(5)募入平均価格 99円81銭3厘6毛
(募入平均利回り) (0.7573%)』
ということで、新発WIは0.730%だったのですが、なんか0.7573%/0.7781%とかいう結果になっておりまして、前週も確かに3Mの入札そのものは0.7538%/0.7635%で入札をやっておりましたが、入札後ツエツエ状態になって0.73%だの何だのということになっておりましたので、そこから1週間テナーが長いんだから足切りが多少流れても然るべき、ということなのかもしれませんけど、だったら何でその後強くなったんじゃという話はありますがw
でもって売買参考統計値ちゃんをみますと
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(2/20引値)
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.759
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.715
国庫短期証券1360 2026/05/11 平均値単利 0.710
国庫短期証券1362 2026/05/18 平均値単利 0.720←前回債
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.725
国庫短期証券1364 2026/05/25 平均値単利 0.765←新発債
(2/19引値)
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.715
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.715
国庫短期証券1360 2026/05/11 平均値単利 0.710
国庫短期証券1362 2026/05/18 平均値単利 0.700←カレント3M
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.725
国庫短期証券1364 2026/05/25 平均値単利 0.730←新発WI
ってな訳で、何か1359だけ謎の引値になっているのですが、それはさておきまして新発だけ修正した結果になっているという結果に成っておりますし、足切りよりも強い引値ではありますが、平均よりも甘い引値になっておりまして、一応4月利上げの可能性を織り込んだレート(4月無ければ6月まで無いので4月無しなら0.75%オーバーなら大勝利レートではある訳ですし)といえば織り込んでいるという感じでもありますな、とかなんとかいう結果になっておられまして、2年とかの債券方面では4月利上げの可能性が浮いたり沈んだりしておられるような感じですけれども、短国3Mを見ますと4月利上げの可能性自体は維持されているんじゃネーノという感じではありますが、まあそれよりも「4月利上げ絶対無しではさすがにポジション持てませんわ」という程度だとは思いますが、まあそんな結果になっておられましたというメモでした。
〇1月FOMC議事要旨の続き
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomcminutes20260128.htm(HTML)
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcminutes20260128.pdf(PDF)
政策行動のところを見ると(物価次第ではあるものの)利下げってそんなにホイホイとやるもんなのかという感じの書きっぷりだったのですが、そもそも論として物価と雇用に関する認識どうなんですかというのを確認。
『Participants' Views on Current Conditions and the Economic Outlook』の頭から参りますが、
・現状認識では「サービスのdisinflation」についての言及が記載
『Participants observed that overall inflation had eased significantly
from its highs in 2022 but remained somewhat elevated relative to the Committee's
2 percent longer-run goal.』
現状認識は引きつづき「2%目標よりは依然としてsomewhat elevated」ですな。
『Participants generally noted that these elevated readings largely reflected
inflation in core goods, which appeared to have been boosted by the effects
of tariff increases. In contrast to prices for core goods, some participants
commented that disinflation appeared to be continuing for core services,
particularly for housing services.』
「コア財物価の高止まりはタリフのせい」というのと「(こっちは数名による指摘ですが)コアサービス物価のディスインフレーション」の指摘がありますので、つまり先行き見通しは・・・・
・先行き物価は「高止まりリスクを見る向きが多い」のですがパラグラフの構成はそこまでタカっぽくしていませんねえ
『Regarding the outlook for inflation, participants anticipated that inflation
would move down toward the Committee's 2 percent objective, though the
pace and timing of this decline remained uncertain.』
先行き見通しの最初の部分は「2%に向けて上昇率が下がるでしょう」「ただしタイミングとペースは謎」ということになっておりますわな。でもってですな、
『Participants generally expected that the effects of tariffs on core goods
prices would likely start to diminish this year.』
関税の物価押上げへの影響は徐々になくなってくるでしょうというのは全体の認識で、
『Several participants remarked that the ongoing moderation in inflation
for housing services was likely to continue to exert downward pressure
on overall inflation.』
以下は全員ではなくて数名の指摘が並びますが、最初の指摘は住宅サービス価格が緩和していることによって全体のインフレへの下方圧力になるじゃろというのがあって、
『Several participants also expected higher productivity growth associated
with technological or regulatory developments to put downward pressure
on inflation.』
生産性の向上がインフレへの下方圧力になるとの指摘も。
『Consistent with that view, a few participants mentioned reports from
business contacts that firms were automating more operations and using
other measures to help offset cost increases, which would reduce the need
to pass those increases on to consumer prices or to reduce margins. 』
生産性向上に関連してアネクドータルなところでは企業が自動化をすすめていることによって、コストの上昇を抑制している、という向きがあるとの生産性向上に関する指摘もありますな。
『Most participants, however, cautioned that progress toward the Committee's
2 percent objective might be slower and more uneven than generally expected
and judged that the risk of inflation running persistently above the Committee's
objective was meaningful.』
でもってここでハウエバーが入るのですが、一方でほとんど(Most)の参加者は物価上昇率2%に向けての動きが一様ではないし遅いし、ということなので物価高止まりのリスクはmeaningful.ですよと来ました。
『Some of these participants cited reports from business contacts who expected
to increase prices this year in response to cost pressures, including those
related to tariffs.』
と言っている人たちのうちの数名は企業経営者に聞くとタリフも含めてコスト転嫁を今年も行うよとの話を聞くし、
『Several participants also raised the possibility that sustained demand
pressures could keep inflation elevated relative to the Committee's 2 percent
objective.』
数名は需要が持続的に強いので物価が高止まりするんじゃないか、という指摘。
・・・・という構成なので両論併記になっているのですが、「物価が落ち着いてくるでしょう」を先に出してから、「Most
participants, however, cautioned 」以下を載せているという構成を見ますと、先行き物価見通しに関する部分では物価が強いままリスクがありまっせ、の印象をややオブラートに包もうとしているのかな、とは思いました(個人の感想です)。
・インフレ期待に関しては特段の問題なしと
『Participants noted that most measures of longer-term inflation expectations
remained consistent with the Committee's 2 percent objective. In addition,
several participants highlighted the fact that market- and survey-based
measures of near-term inflation expectations had declined from their peaks
in the spring of last year.』
ロンガーランのインフレ期待に関しては特に問題なしだしマーケットベースのBEIも下がっていますわということで懸念なしですね。
・労働市場の現状認識は「一時の減速から徐々に落ち着きつつあるがジョブゲインが弱いですね」ですか
次が労働市場コーナー。
『With regard to the labor market, participants observed that the unemployment
rate had held steady, on net, in recent months, while job gains had remained
low. Most participants noted that recent data readings such as those for
the unemployment rate, layoffs, and job openings suggested that labor market
conditions may be stabilizing after a period of gradual cooling. Almost
all participants observed that while the level of layoffs remained low,
hiring remained low as well.』
労働市場に関してはここ数か月一時の弱まりから落ち着きを見せてきているとの認識だがジョブゲインなどはまだ低いですねと。
『Consistent with that observation, several participants noted that their
business contacts continued to express caution in hiring decisions, reflecting
uncertainty about the economic outlook and the effect of AI and other automation
technologies on the labor market.』
数名からAIやら自動化の影響によって新規雇用の意欲がさがっている向きがみられるとの指摘。
『Some participants pointed to supply factors, such as lower net immigration,
as contributing to the low pace of job gains.』
数名からはジョブゲインのペースが伸びないのは移民が増えていないことによる供給問題もあるのではと。
・労働市場の先行きに関しては結構な下方警戒チックに読める構成になっていますね(なお全体は「改善するじゃろ」だが)
『While participants generally assessed that, under appropriate monetary
policy, the labor market likely would stabilize and then improve this year,
they continued to note that the outlook for the labor market remained uncertain.』
適切な金融政策を実施すれば今後も労働市場は安定化して改善していくでしょうとのことですが、先行き見通しは不透明ですよというのが全体的な先行き認識ですね。
『The vast majority of participants judged that labor market conditions
had been showing some signs of stabilization and that downside risks to
the labor market had diminished.』
莫大な多数派(vast majority)の参加者は労働市場は安定化の兆しを示しており、ダウンサイドリスクは消えて来ています、という認識ですが、その後は・・・・
『Some participants, however, noted that even though the labor market was
showing signs of stabilization, some indicators such as survey measures
of job availability and the share of those working part time for economic
reasons continued to suggest softening of conditions.』
数名の参加者はアベイラビリティなどを見ると安心できませんが、という指摘をしていますし。
『In addition, most participants noted that downside risks to the labor market remained.』
多く(most)の参加者はダウンサイドリスクありとの指摘をしていますし、
『In particular, some participants pointed to the possibility that a further
fall in labor demand could push the unemployment rate sharply higher in
a low-hiring environment or that the concentration of job gains in a few
less cyclically sensitive sectors was potentially signaling heightened
vulnerability in the overall labor market.』
これまた数名の参加者ですが、今後の労働市場の一段の減速の可能性を指摘(ミランとウォラーだけなら「2名」になるので他にもこの指摘をしている人がいますね)している、ということで労働市場の先行きの部分は大勢の見解は「今後落ち着いて改善するでしょう」になっているのですが、書きっぷりが結構下方警戒チックに書かれているなあとこちらも思いました。
でまあ基本的にはここまで見ておけば良いかなという感じですが、一応経済全般と金融安定のところを軽く流しますと、
・経済はソリッドですけど消費が二極化っていうのはどうなんですかねえとはワシは思うけど
『Participants observed that economic activity appeared to be expanding at a solid pace.』
経済はソリッドペースという認識ですな。
『 Participants generally noted that consumer spending had been resilient,
importantly supported by gains in household wealth. While aggregate consumption
was seen as resilient, several participants cited reports from business
contacts or recent analysis indicating a disparity between strong sales
to higher-income consumers and soft sales to lower-income consumers.』
消費がレジリアントなのは結構なのですが、高所得者とか資産家による消費が引っ張っていて二極化しているという点の指摘がありまして、まあアメリカらしい現象になっているようですな、それで良いのかねとは個人的には思うけど。
『Participants observed that business fixed investment remained robust, particularly in the technology sector.』
企業の設備投資はテック中心にロバスト。
『In the agricultural sector, a couple of participants remarked that the
crop sector had remained weak, while the livestock sector had stayed strong.』
穀物農家が厳しい状況のようですな。
・先行きに関してはAI投資がけん引役のようで
『Participants generally anticipated that the pace of economic growth would
remain solid in 2026, though uncertainty about the outlook for growth remained
high. Most participants expected growth to be supported by continued favorable
financial conditions, fiscal policy, or changes in regulatory policy. Moreover,
in light of the strong pace of AI-related investment as well as the higher
productivity growth of recent years, several participants judged that ongoing
gains in productivity would be supportive of economic growth.』
経済の見通しは「不確実性はあるもののソリッドに進展するでしょう」でして、AI関連の投資が経済をけん引するのではなかろうかみたいな感じですね。
・ファイナンシャルスタビリティはいくつかの指摘が並んでいるのでまあ鑑賞ですな
『In their discussion of financial stability, several participants commented
on high asset valuations and historically low credit spreads.』
資産価格のバリュエーションとクレジットスプレッドの低さについての指摘が数名からありました、というのからおっぱじまりますけれども、
『Some participants discussed potential vulnerabilities associated with
recent developments in the AI sector, including elevated equity market
valuations, high concentration of market values and activities in a small
number of firms, and increased debt financing.』
AIセクターの株価と拡大する借入に関する脆弱性について指摘していますね。
『A few participants commented that the financing of the AI-related infrastructure
buildout in opaque private markets warranted monitoring. Several participants
highlighted vulnerabilities associated with the private credit sector and
its provision of credit to riskier borrowers, including risks related to
interconnections with other types of nonbank financial institutions, such
as insurance companies, and banks' exposure to this sector.』
プライベートファイナンスの拡大傾向についてそこそこの字数を使って指摘があったことが掛かれていますね。
『Several participants commented on risks associated with hedge funds,
including their growing footprint in Treasury and equity markets, rising
leverage, and continued expansion of relative value trades that could make
the Treasury market more vulnerable to shocks. 』
ヘッジファンドのレバレッジ拡大に関する懸念も示されています。
『A couple of participants commented that although consumer credit quality
remained solid in the aggregate, there were signs of weakness in the financial
positions of low- and medium-income households.』
消費者金融の中低所得者層の一部に懸念があるとの指摘もありますね。
『A few participants noted the need to monitor potential spillovers from volatility in global bond markets and foreign exchange.』
最後にジャパンの債券市場、とは書いていませんがどう見ても「グローバル債券市場と為替市場のボラティリティのスピルオーバー」って日本の影響も言われているのはワロタです。
ということで以下は金融政策運営で先週ネタにした部分になります。
2026/02/20
お題「1年短国は2回利上げ織り込みレートかな&特会6M(笑)/ラガルド退任ネタと先般の黒ちゃん対談ネタの備忘メモで勘弁」
ほほう
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-19/TAPA4QKGIFQE00
プライベートクレジットに激震、ブルーアウルが一部ファンド解約停止
Olivia Fishlow
2026年2月19日 at 19:59 JST
更新日時:2026年2月20日 at 4:12 JST
・株価は一時10%安、四半期ごとの換金請求を今後受け付けないと発表・リスク浮き彫りに、重債務抱える企業向け融資の評価と質に不安再燃
続報待ちですな。
〇1年短国は年2回くらいの利上げを織り込んでいるのかしらという一方で交付税特会は相変わらず
と言いましても短国と交付税特会のレートに関しては元々が一番織り込まないものとかなり織り込むもの(なおもっと織り込み散らかしているのはタイボーですが)の両極ではあるのですが・・・・・・・
1年短国
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20260219.htm
国庫短期証券(第1363回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1363回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1363回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律(平成24年法律第101号)第3条第1項並びに脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(令和5年法律第32号)第7条第1項及び特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第46条第1項』
突如ここで区切りますが、1年短国って2月発行分の発行根拠法が賑やかになるのが仕様でして、今年も1年短国の2月債は「特例公債」「GX国債」の2本が根拠法に入っています(特別会計に関する法律46条1項はいつもの発行根拠法)。
これ昨年も同様で、昨年は特例公債、GX国債と東日本大震災復興国債、の3つの発行根拠法が特会に関する法46条1項に加えて入っておりました(https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20250219.htm)ぞなというお話で役に立つかどうかは知らんけど豆知識。
なお、だったらこの際GX10年と5年も1年(内務省検閲により削除)、などと言ってはいけませんので良い子の皆さんは注意しましょうwww
という話はさておき落札結果ですが、
『3.発行日 令和8年2月20日
4.償還期限 令和9年2月22日
5.価格競争入札について
(1)応募額 7兆1,583億円
(2)募入決定額 2兆5,348億8,000万円
(3)募入最低価格 98円95銭7厘
(募入最高利回り) (1.0482%)
(4)募入最低価格における案分比率 3.4951%
(5)募入平均価格 98円96銭4厘
(募入平均利回り) (1.0411%)』
前日の売参ベースのWI引値が1.040%だったので1.04%台の落札というのはまあ順当な結果だったというこという評価なんだと思いますが、引値見ますと
売買参考統計値
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(2/19引値)
国庫短期証券1363 2027/02/22 平均値単利 1.040
(2/18引値)
国庫短期証券1363 2027/02/22 平均値単利 1.040
となっていまして、前日比変わらずの引値という平和極まりない値付けになっておりまして、入札後にこけたとか急に強くなったとかその手の事象は生じておりませんでした、ということになろうかと存じます、知らんけど。
でもってこのレートってどないなもんでっしゃろということで毎度おなじみの高度な計算、ではなくて期中の金利を政策金利(付利金利)対比のブレークイーブン何ぼじゃろというのを単利で計算するという原始人アホアホ計算ではあるのですが、分解してみますと・・・・・・
足切水準は極薄案分なのであんまりそのレート使うもんじゃないとは思いますが、オマケして足切りの1.0482%をベースに計算すると、4月に利上げがあったと思った場合の4月会合以降の換算レートは1.1173%とかになるんですよ。でもってこのレートを手前1%で計算した場合、9月会合で切った場合は1.231%、10月会合で切った場合は1.312%になるので、一応年内あと2回の利上げくらいは織り込んでいるレートになっている訳ですな。
短国って短いものほどあんまり利上げを織り込んでくれないという物件(利上げが近くなると長い方からの避難民がやってきたり期末の残高調整でニーズが出てきたりするのでシャーナイナイではある)なのですが、短国にしちゃあ織り込んでいるじゃんというかんじですかね、なお上記の換算レートでだいたいお分かりのように保有期間中に3回利上げ(4月9月なら12月か1月・・・)されると最後は王大人が出てきて死亡確認をされてしまうのですが、まあそんな感じの水準って事で。
でもって短国ちゃんとしては今日は3Mの新発もあるのですが、こちらに関しては
(2/19引値)
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.715
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.715
国庫短期証券1360 2026/05/11 平均値単利 0.710
国庫短期証券1362 2026/05/18 平均値単利 0.700←カレント3M
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.725
国庫短期証券1364 2026/05/25 平均値単利 0.730←新発WI
(2/18引値)
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.715
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.715
国庫短期証券1360 2026/05/11 平均値単利 0.715
国庫短期証券1362 2026/05/18 平均値単利 0.705
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.725
国庫短期証券1364 2026/05/25 平均値単利 0.725
ということで、先週までは0.75%水準とかだったのですが、先週の入札の後に(入札は0.75/0.76だったのですけれども・・・)ちゃっかり0.7台前半水準になっていますし、一々引用しませんけど4月足は一部の銘柄0.7%割れの引値になってきましたし、昨日は3月足の短国の引値が強くなっていましたし、ということで短い方の短国が確りとする中、4月に利上げされたら後半ほぼ1か月が付利対比で25以上の大負けになってしまいそうな利回りで実施される3M(毎週1週間足が長くなるから中々この辺は面白いです)のレートどうなりますのやらという感じではございます。
とまあそんな中で今週は昨日と火曜日に特会借入6Mちゃんがあったのですがこっちはこっちでチャーミングな結果になっていまして(火曜日の結果をネタにするの忘れてましたすいません)、
火曜日の結果
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result260217.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の入札結果(令和8年2月17日入札)
『本日、借入金の入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.借入根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)附則第4条第1項
2.借入日 令和8年2月27日
3.償還期限 令和8年8月31日
4.償還方法 令和8年8月31日に一括償還
5.借入利率競争入札について
(1)応募額 4兆3,310億円
(2)募入決定額 1兆2,505億200万円
(3)募入最高利率 1.230%
(4)募入最高利率における案分比率 45.6680%
(5)募入平均利率 1.198%』
昨日の結果
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result260219.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の入札結果(令和8年2月19日入札)
『本日、借入金の入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.借入根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)附則第4条第1項
2.借入日 令和8年3月5日
3.償還期限 令和8年9月2日
4.償還方法 令和8年9月2日に一括償還
5.借入利率競争入札について
(1)応募額 4兆6,807億円
(2)募入決定額 1兆2,500億円
(3)募入最高利率 1.220%
(4)募入最高利率における案分比率 56.4610%
(5)募入平均利率 1.204%』
拙駄文で既報の通り、今月の特会6Mは2/3に入札が行われた2/13-8/14のテナーのものが1.143%/1.200%にジャンプアップ(その前のが1/29入札分の2/6-8/7で1.073%/1.120%)しておりましたが、今週は火曜日の特会6Mの足切りが1.230%とかいう最早6か月の間に2回利上げを食らっても鼻歌交じりで楽勝レートという恐ろしい水準まで金利が上昇してやがるの巻となっておりまして(1.200%でも大概ですが)、さすがに昨日の特会6Mではその1.23%という水準は槍杉田玄白じゃろということで1.22%に足切り水準は低下しましたが、アベレージ水準が1.2%にちゃっかり乗っているという水準。
最早計算するのも野暮ですが、平均の方の1.204%とて、3月利上げ食らったとしても後半の換算利回り1.254%になりますので、もう楽勝オブ楽勝レートになっておりましてナンジャコリャなレートになっておりまして、これはこれで何ぼ何でも極端じゃろ(民間向けじゃなくて政府向け貸出なんですから・・・)とは思いますけれども、まあそんなレートになっている世界線もありまっせ、というメモでした。
〇ラガルド退任ネタは結局何だったのかしら・・・・・・
うーんこの
https://jp.reuters.com/markets/japan/KCUNRDWQVRMFRNPC7MVWGZRNVM-2026-02-19/
ラガルドECB総裁、職務に専念と同僚らに伝達 即時退任の意思なしと示唆
Francesco Canepa, Balazs Koranyi
2026年2月19日午後 7:03 GMT+9
『[フランクフルト 19日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が同僚らに対し、自身は引き続き職務に専念しており、退任する場合には真っ先に知らせると伝えていたことが分かった。関係筋4人がロイターに明らかにした。』(上記URL先より、以下同様)
ということでこのネタは一体全体何ですねんという感じですが、
『私的なメッセージを受け取った同僚らは、直ちに退任する意思はラガルド氏にないと解釈しているものの、早期退任の可能性を完全に排除するものではないと述べた。』
ほうほう。
『英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は18日、マクロン仏大統領がECB総裁の後任選びに関与できるようにするため、ラガルド氏が来年4月の仏大統領選前に退任することを希望していると伝えた。』
ということで、うっかりフランス大統領にルペンネキがやってくると話がややこしくなるからというような事だそうなのですがまあこれも続報待ちって感じですわな・・・・・・・・・
〇こんなところでおだをあげていないで官邸と何とか議連に乗り込んでください(黒ちゃん某所での対談)
先般ちょっとネタにした物件ですが
https://bunshun.jp/articles/-/86156
「急激な円安の原因は異次元緩和では?」成田悠輔の問いに、黒田東彦・前日銀総裁の回答とは?《初対談》
2026/02/18
source : 文藝春秋 2026年3月号
『成田 では、いまも日銀総裁だったら、まず何をされますか?』
『黒田 一つは、(異次元緩和で国債を大量購入したことで)膨れ上がった日銀のバランスシートを減らすということですよね。』
(上記URL先より)
いやさあ、金融緩和をするのってのはだいたいにおいて諸手を挙げて歓迎される訳で(一部の限界集落界隈を除く)、その一方で金融引き締め(緩和の縮小も含め)ってのはだいたいにおいてあちこちから文句が出まくって、政治方面もそうですし官庁方面もそうですし、何なら財界方面だって一般メディアそうだったりしますし、ということであちこちから出て来るであろうクレームおよび障害をどう乗り越えていくか、っていう滅茶苦茶大変な問題があるじゃないですか(なおインフレが馬鹿高進した場合は別だがその時はインフレ放置罪で中央銀行は磔獄門送りになる)って話で、お前は楽勝な方の金融緩和を馬鹿みたいに拡大して収拾付かなくなってしまったのに何を言ってるんだというところですな。
まあこれに関しては通常の円債村においても一般的には「黒田が真人間になった」という評価をする方が普通だと思うのですが、こちとらマイナス金利で瀕死の重傷を負って死にかけた、という中の人の設定になっておりますよって、その結果として遺恨込みとなるので3回くらいは地獄に落ちるべきという評価になっておるわけで、黒ちゃんはこんなところでしょうもない対談しておだを上げてる暇があるんだったら、今すぐ首相官邸に行って高市総理にきちんとしたレクチャーをして、どこぞの馬鹿集団もといなんとかかんとか議連だのの所に単身乗り込んで説得してこいとしか言いようが無いし、そもそも(この前も言ったけど)物価が上がりだしていく中で色々な屁理屈を捏ねてゴールポストを動かしながら緩和修正への道筋を碌すっぽつけようとしなかったてめえのせいで植田さんがゼロというかマイナススタートで緩和修正をしにいかなきゃいけなくなったんだろうが何ちゅう脳内お花畑というのはこの前も申し上げたのでこれ以上は言いませんwwww
まあその先も何言ってるんだというかって話でしたが、まあ折角文春オンラインさんが掲載して下さっていますのでご紹介ということでwww
しかしまあこの辺りはハマコー先生にも通じるところがあって、緩和を思いっきりやってデフレ脱却する、とやった後にインフレになった時に緩和の終了が適切に出来るのか、高インフレになった時に思いっきり引き締めができるのか、という金融緩和と金融引き締めの難易度に関する非対称性が思いっきりあることに関して、あまりにもナイーブな議論をしているんですよね、ってなもんで、ハマコー先生の場合はそもそも論としてただのナイーブなのかも知れませんが、黒ちゃんの場合は官僚長くやってたんだから分からん訳が無いと思うので、ただの無知な訳ではない筈で、その分だけハマコーよりも黒ちゃんの方が肚黒ですわな、と思ってしまいますな。
・・・・あ、FOMC議事要旨ネタの続きをするつもりだったのに時間が無くなってしまいましたすいませんすいません。
2026/02/19
お題「IMFの指摘/責準対応云々の備忘メモ/1月FOMC議事要旨は政策部分だけ見ると追加利下げには色々とケチつけてますわな」
ほうほうそうですかそうですか
https://www.chunichi.co.jp/article/1210976
「流石に笑う」 高市早苗首相、公式サイトから『ブログ全削除』か…過去には消費増税に理解の投稿
「隠滅しちゃったんだ」疑問の声
2026年2月18日 10時54分
なお上記記事で言及されているプレジデントオンラインの記事はこちらね
https://president.jp/articles/-/109156
現在の考えに関して理路整然と説明すればいいだけの話なのですが、過去の記事を消してしまうってのが誠に遺憾の極みでして、そういえばデージンに就任した途端に原発関連の過去のブログ記事を全消しした人がいたんですよ。河野太郎って言うんですけどねwwwwwwwww
〇IMFが中々キレッキレな件について
ほうほう
https://jp.reuters.com/economy/bank-of-japan/5M2H2AIB3JIPNKEHVVWHZXYN5U-2026-02-17/
IMF、日銀追加利上げ来年まで3回想定 消費減税回避提唱
竹本能文, 木原麗花
2026年2月18日午前 8:35 GMT+9
でまあこちらはIMFの日本語サイトだとイマイチ居場所が分からん(というか日本語版まだ出てないのかもしれないけど)のですが本チャンの方ではトップページにちゃっかりとありまして、
(URLが長いのでハイパーリンクは途中の文字列までにしています)
https://www.imf.org/en/news/articles/2026/02/13/imf-cs-02172026-japan-staff-concluding-statement-of-the-2026-article-iv-mission
Japan: Staff Concluding Statement of the 2026 Article IV Mission
February 17, 2026
『ECONOMIC POLICIES』の『Fiscal Policy』がその関連部分になりますが、そこの第2パラグラフがニアータームの財政政策に関する言及でして、
『Near-term fiscal policy should refrain from further loosening, preserving recent gains in fiscal consolidation.』
一段のガバガバ化は避けるべき、ということですが、高市大先生や経済ブレイン(笑)の皆様によりますと「過度な緊縮」だったそうですのでIMFは根本的に認識を間違えている、ということですねわかりますwwwww
『With the economy operating above potential, a more neutral fiscal stance
is recommended in the near term to avoid reinforcing cyclical pressures.』
経済が潜在成長を上回って推移している中で積極財政をしたら経済の振幅を大きくするだけですよ、って言われてますねえ〜
『While Japan has some fiscal space, fiscal restraint is warranted to prevent
the erosion of buffers and to preserve the capacity to respond to shocks-it
would also contribute to stable JGB market conditions.』
JGBマーケット云々は置きましても、「ショックが起きたときの財政余力を確保しておくことが必要」っていう指摘はまさにご尤もなのですが、消費減税の為にやりくりして捻出しよう、ってのがもうこの逆の話をしている訳で草も生えないwww
『The authorities should avoid reducing the consumption tax, an untargeted
measure that would erode fiscal space and add to fiscal risks.』
でもって消費税下げるとかもっての外というのが出てきて、
『Support for vulnerable households and firms most affected by rising costs
of living or large external shocks should be budget neutral, temporary,
and targeted to these groups.』
家計支援は時限的、かつターゲットを絞って行うべきだし財政中立で行うべきと。
『The authorities are discussing a two-year suspension of the consumption
tax on food and beverages, along with sources of financing that would prevent
the need for additional JGB issuance. Limiting the consumption tax cut
to essential goods and ensuring it is temporary would help contain fiscal
costs. Given scarce public resources, a system of refundable tax credits,
which the authorities are discussing introducing after the two-year suspension,
if well-designed, could provide better-targeted support to the most vulnerable
Japanese households.』
とまあケチョンケチョンに言いましたが最後にはフォローを入れていまして、2年間の限定で国債追加発行しないならば財政の悪化は抑制されるでしょう、とか給付付き税額控除を上手に設計すればターゲットを絞った形での支援ができるんじゃないの、ということでフォローは入っていますね。
ということで一発ネタで引用しましたがまあ普通にこれはスルーされるんですが、想定される高市応援団および経済ブレーン(笑)の皆様の反応としては「IMFには財務省から派遣された人間がいてこれは財務省の陰謀」という話をおっぱじめるに1万インドネシアルピアと言ったところですなwwww
〇責準対応の一部が満保と同じ扱いOKでしたかそうでしたか(備忘メモ)
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-18/TAMO4RT96OT700
生保保有債券の会計処理を見直しへ、一部減損不要に−会計士協会
・国債購入しやすくなるとの指摘も、業績への懸念後退で生保株が上昇
・大手生保の国内債含み損は拡大、4社で13兆円超と3カ月で約2兆円増Nao Sano
2026年2月18日 at 10:09 JST
更新日時:2026年2月18日 at 18:51 JST
『日本公認会計士協会は17日、生命保険会社の保有債券に関する会計上の取り扱いの見直しに向けた公開草案を発表した。
長期間の保険契約を持つ生保に認められている「責任準備金対応債券」について、一定の条件を満たした場合は「満期保有目的の債券に準ずるものとして取り扱う」とし、減損処理の適用対象としない方針だ。
会計士協会では同草案について、3月17日を期限に専門家や市場関係者を含め広く意見を募る。協会の担当者は意見募集後の決定時期については未定だとし、企業会計基準委員会(ASBJ)の新基準が確定した後に再度検証して決めると述べた。』(上記URL先より)
ということで一応フラットニングの言い訳になっておられるのですが、これ減損回避の売りが無くなるだけの話で、含み損は含み損のままじゃろとは思いますけど、減損回避の自動売却ムーブっていうのは全ての自動売却ムーブがそうでありますように、値段じゃなくて「この時までに売却(買いの時は購入)」になるので値段もへったくれもないということになりますので、まあそういう破滅的なムーブが止まるのはイイハナシダナーというか、そもそも自国通貨建ての内国政府債券を減損しなければいけないというルール自体がおかしいじゃろ(含み損を認識して開示するとかそういうことはした方が良いと思うけど)という話ではありますわな、とは思いましたし、本件皆様先刻ご承知の介の話ですが備忘でメモっておきます。
〇1月FOMC議事要旨をインスタント読みで
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomcminutes20260128.htm
Minutes of the Federal Open Market Committee
January 27-28, 2026
A joint meeting of the Federal Open Market Committee and the Board of Governors
of the Federal Reserve System was held in the offices of the Board of Governors
on Tuesday, January 27, 2026, at 10:00 a.m. and continued on Wednesday,
January 28, 2026, at 9:00 a.m.1
いつものインスタントで『Participants' Views on Current Conditions and the
Economic Outlook』の政策アクションに関する部分から先を取り急ぎ拝読の巻。9パラ〜11パラになります。
・現在の政策金利水準は中立金利と推計される範囲の中に入っているという認識が示されるの巻とな
まずは9パラ。
『In their consideration of monetary policy at this meeting, participants
noted that inflation had remained somewhat elevated and that available
indicators suggested that economic activity had been expanding at a solid
pace. They observed that job gains had remained low and that the unemployment
rate had shown some signs of stabilization.』
この認識部分の文言はFOMC声明文で示されている認識とおなじことが書かれています。
『Against this backdrop, almost all participants supported maintaining
the current target range for the federal funds rate at this meeting, while
a couple of participants preferred to lower the target range.』
反対した2名以外は(投票しなかった地区連銀総裁を含めて)全員が政策金利据え置きを主張。
『Those who favored maintaining the target range generally viewed that,
after the 75 basis point lowering of the target range last year, the current
stance of monetary policy was within the range of estimates of the neutral
level.』
現在の政策金利水準は推計される中立金利のレンジの中に既に達しているとの認識を示しましたので、これは追加利下げに対するハードルを一つ上げた格好になっていますがな。
『They commented that maintaining the current target range of the federal
funds rate at this meeting would leave policymakers well positioned to
determine the extent and timing of additional adjustments to the policy
rate, with these judgments being based on the incoming data, the evolving
outlook, and the balance of risks.』
そりゃまあ「既に中立といえる範囲内にある」んだったら現状の政策金利スタンスは「well positioned 」になるわな。
『Those who preferred to lower the target range at this meeting expressed
concerns that the current stance of the policy rate was still meaningfully
restrictive and viewed downside risks to the labor market as a more prominent
policy concern than the risk of persistently elevated inflation.』
でもって残りの2名は政策金利は「有意に引き締め的」であり、しかも労働市場のダウンサイドリスクはより高まっており、インフレ上振れのリスクよりもより明白な物であるから利下げすべき、との主張をしておりましたと。
・先行き政策運営ですが追加利下げのハードルはそこそこ高そうに見えまますなあという書きっぷりをしていますねえ
10パラは先行きの政策運営に関して
『In considering the outlook for monetary policy, several participants
commented that further downward adjustments to the target range for the
federal funds rate would likely be appropriate if inflation were to decline
in line with their expectations. 』
中立金利の範囲内なら下げんでもエエヤンとは思うのですが、先行きの政策金利引き下げの話というのは出てくる訳でして、まあそれは中立金利自体がホンマにそうなのかというのは後付けじゃないとわからんのですから、中立金利だと思ってたら実は引き締め的でしたということは普通に起こり得る話だから、ということではありますが、まあそんな訳で政策金利据え置きで推計される中立金利の範囲内という認識でも追加利下げの話が出てくるわけですな。
でもってこの数名(severa)の参加者は「もし仮に(仮定法過去を使っています)物価上昇率が我々の想定よりもさらに鈍化する場合は、今後政策金利を引き下げて調整することが正当化されるんじゃなかろうか」という主張をしております。あくまでも仮定法過去を使ってはいますが。
『Some participants commented that it would likely be appropriate to hold
the policy rate steady for some time as the Committee carefully assesses
incoming data, and a number of these participants judged that additional
policy easing may not be warranted until there was clear indication that
the progress of disinflation was firmly back on track.』
数名(Some)の参加者は「今後のデータを確認するまでの暫くの期間(for some
time)は政策金利を据え置くことが適切」と言ってまして、その中の何人か(a
number of )の参加者は、「追加の政策金利引き下げは物価上昇圧力の明確な落ち込み傾向(the
progress of disinflation was firmly back on track)が明らかに示されるまでは適切ではない」と割と思いっきり追加利下げしませんよ攻撃を打ち込んできております。
『Several participants indicated that they would have supported a two-sided
description of the Committee's future interest rate decisions, reflecting
the possibility that upward adjustments to the target range for the federal
funds rate could be appropriate if inflation remains at above-target levels.』
さらに数名(Several)の参加者は「両サイドの可能性(a two-sided description)」ということで、今後の利下げの可能性に加えて何という事でしょう利上げの可能性について言及していまして、インフレーションがターゲットレベルを超えて推移し続けた場合(if
inflation remains at above-target levels)には利上げも、というまあ当然ちゃあ当然ですけどこれはトラ公も怒髪天というご意見まで出ています。ちなみにさっきの追加利下げの話の条件が仮定法過去形なのに対して、こちらの条件はただのif構文になっている辺りがFEDの中の議論を示唆するような編集になっている、ということで中々細かい芸を入れてきますね!!!!
『All participants agreed that monetary policy was not on a preset course
and would be informed by a wide range of incoming data, the evolving economic
outlook, and the balance of risks.』
最後のは「政策は決め打ちではないですよ」という話でこれは全員一致。
・リスクバランスでは概ねリスクバランスということですが上下双方に別意見ありですね
11パラはリスク認識からの政策運営上の論点について。
『In discussing risk-management considerations that could bear on the outlook
for monetary policy, the vast majority of participants judged that downside
risks to employment had moderated in recent months while the risk of more
persistent inflation remained, and some commented that those risks had
come into better balance.』
巨大な大勢(vast majority)の参加者は、っていうのは面白いわと思いましたが、要は反対の2名以外ってことでしょうけれども、ここ数か月の動向を見ますと雇用のダウンサイドリスクはモデレートされてきたけれども、インフレのアップサイドリスクは残っておりまして、でまあそのうちの何人かはリスクバランスはだいぶ良い状態(以前は雇用の下振れが大きいという話になっていたので)になっていると。
『Several participants cautioned that easing policy further in the context
of elevated inflation readings could be misinterpreted as implying diminished
policymaker commitment to the 2 percent inflation objective, perhaps making
higher inflation more entrenched.』
数名(Several)の参加者はインフレが高い状態の中での更なる策金利引き下げはインフレ2%目標に対する世間の疑念を招き、インフレがより高止まりやすくなるリスクがあると指摘。
『By contrast, a few participants highlighted the risk that labor market
conditions could deteriorate significantly while expressing confidence
that inflation would continue to decline. These participants cautioned
that keeping policy overly restrictive could risk further deterioration
in the labor market.』
ここでおやと思ったのは2名を意味する「a couple of」ではなくてそれ以上の人数である(けど少数ですが)「
a few」 の参加者が労働市場の悪化のリスクを指摘していることでして、さっき利下げ主張してたの2名で残り全員が据え置き賛成だったのですが、据え置き賛成の中でもリスクバランスは下という見解もあるんですね、というお話でして、その人たちは過度に引き締め的な状況を継続するのイクナイ!って言ってますね。
『Participants judged that a careful balancing of risks was required to achieve the Committee's dual-mandate objectives.』
最後は一般文言で締めています。まあ物価がちゃんと2%に向けて着地するならもうちょっとの政策金利調整があってもおかしくない(そもそも今の金利が中立なのかは怪しいですしおすし)のですが、物価がサガランチ会長になりますと話がややこしくなりそうですわなというか多分利下げのハードルがグンと上がるんじゃネーノとは思いました。市場がどう読んでるかは知らんけど。
てな所で今朝は勘弁してつかあさい。
2026/02/18
お題「何でこのタイミングで盛大なブルブル相場に??/金融政策方面は「勝ち逃げ」作戦っすか(安達元審議委員インタビュー/FSBの2026年計画など」
大政翼賛会ムーブキタコレ
https://jp.reuters.com/economy/THERES3FPBILTIHLFTTKMGZ6EE-2026-02-17/
マクロスコープ:消えない予算年度内成立論、高市首相の思い強く 実現には高いハードル
鬼原民幸
2026年2月17日午前 11:33 GMT+9
お前の思い入れがあるのは分かったが審議をちゃんとしないで通そうとかもうね、って思いましたけど「白紙委任」でしたっけそうでしたかそうでしたかwwwwwwwwwwww
〇なぜか債券が盛大にブルフラットしたので備忘用メモで
https://jp.reuters.com/markets/japan/N7FWGWZ5X5JGZMAP6LWQZTOCOA-2026-02-17/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は大幅続伸、長期金利は1カ月超ぶり低水準の2.125%
ロイター編集
2026年2月17日午後 3:28 GMT+9
『[東京 17日 ロイター] - <15:09> 国債先物は大幅続伸、長期金利は1カ月超ぶり低水準の2.125%
国債先物中心限月3月限は前営業日比66銭高の132円59銭と大幅続伸して取引を終えた。米金利低下や日銀の早期利上げ観測の後退などが買い材料だった。新発10年国債利回り(長期金利)は同8.5ベーシスポイント(bp)低下の2.125%と、1月9日以来1カ月超ぶり低水準をつけた。』(上記URL先より、以下同様)
という事で昨日の債券市場って何が何だかさっぱり分からんけど盛大にブルフラットしたのですが、そもそも論として昨日って米国は月曜休場だし、国会はまだ始まっていないし、5年入札はあったけど別に強烈にブルフラットするような材料でもないし、というかブルフラットは朝から盛大にやっていましたし何ですかねというお話でして・・・・・・
『きょうの国債先物は、夜間取引の上昇や日本株安が相場の支援材料となり、朝から買い優勢の展開。さらに休場明けの米国債が時間外取引で買われた(金利は低下)ことも追加的な追い風となり、円債先物は取引中盤以降も上昇幅を拡大した。市場では「米10年金利が4.02%台に低下し、4%の大台割れへの意識が高まっている」(国内運用会社)との声が聞かれた。』
なんかもう無理矢理後付けのネタを繰り出しているマーケットコメントが多かったとしか見えませんが、こちらロイターさんでは上記のような後付け講釈ですが、ブルームバーグさんのほうでは主に月曜の植田さんと高市さんの10分ちょいの会談が話題になっていたみたいで、
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-17/TAL6CBT96OSH00
日本の金利急低下、財政や早期利上げへの懸念後退−入札後に買い加速
Masahiro Hidaka
2026年2月17日 at 14:00 JST
更新日時:2026年2月17日 at 15:01 JST
『日銀の植田総裁は16日、高市首相との会談後に記者団に対し、いろいろな話をしたとしながらも、具体的な内容は控えると明言を避けた。両氏の会談は昨年11月18日以来2回目。前回会談後には、利上げ方針を説明したのに対し高市首相が「了解されていた」と植田総裁は述べていた。』(直上IURL先BBG記事より)
ってことで、今回は説明が無かったから利上げが遠のくとかいうアクロバットな話をしているんだが、お前らちょっと落ち着けという話で、そもそも前回は初回だったんだし、その時の記事を見れば(ちょうど上記URL中にリンクがある)、
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2025-11-18/T5W8NLGQ1YTA00
日銀総裁、データ・情報次第で適切に利上げ判断−高市首相と初会談
・物価2%で持続・安定的に着地するよう徐々に緩和度合い調整と伝えた
・高市首相は「了解されていた」、金融政策への要請「特になかった」
Sumio Ito、Akemi Terukina、Toru Fujioka
2025年11月18日 at 9:18 JST
更新日時:2025年11月18日 at 17:14 JST
『植田総裁は、物価と賃金が共に上昇するメカニズムが復活してきているとし、「インフレ率が2%で持続的・安定的にうまく着地するように徐々に金融緩和の度合いを調整している」と伝えたと説明。総裁によると、高市首相は「それはそういうことかなと了解されていた」とし、金融政策への要請は「特になかった」という。』(直上URL先昨年11月18日のBBG記事より)
って言ってて、別に12月利上げするとかしないとかの話をしている訳ではなくて、初回だから基本方針の話をしているだけだった訳で、同じ話2回はせんじゃろという話なので、いや何でそういう事になるのよってなもんですが、ちょっとここまでの相場で債券売り疲れしてて一旦戻そうっていうのが債券市場の雰囲気だったので、ということでしょうなとは思いますがそれにしても特別国会召集前日で海外が休みのタイミングでこのブルフラットやるのはナンジャソラではございました。
しかしまあ何ですな、10分ちょっとじゃ大した話が出来なかったというのはあるでしょうけれども、昨日ネタにした記事にありますように、
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-16/TAIZ07T96OSG00
植田日銀総裁、政策について要望は特になかった−高市首相と会談
Sumio Ito、Akemi Terukina
2026年2月16日 at 17:21 JST
更新日時:2026年2月16日 at 17:29 JST
『植田総裁は、具体的な内容は話せないとしつつ、「大まかに定期的な一般的な意見交換ということでお会いした」と説明。いろいろな話をしたとしながらも、具体的な内容は控えると明言を避けた。』(直上URL先2月16日BBGより)
って前回具体的な話をした件をペラペラと喋っていたのに今回なんも言わないとは何ぞ???と言いたくなるのはまあ分からんでもないですが、前回とトーンを変えるならもうちょっとこう「前回は初回だったので金融政策の全体的な枠組みについてご説明申し上げましたが今回は具体的な政策についての話は特にありませんでした」って説明しなさいよとは思いました。まあ過激に反応する市場の方がだいぶ問題あるというのはその通りではありますが。
まあいずれにしても会談の時間が基本的にクソ短い(昨日はゲルとの会談1時間ってのをネタにしましたけれども、安倍ちゃんと黒田さんだってちょっと記事検索すると1時間くらい会談している訳でして、それに対して高市さんの会談時間の短さは目に付きますわな)のは気になるところではありますが。
・・・・・でまあそんな訳で結局何が何だか分からんブルフラット相場ちゃんでしたが、
『TRADEWEB
OFFER BID 前日比 時間
2年 1.224 1.23 -0.04 15:01
5年 1.607 1.616 -0.056 15:07
10年 2.123 2.129 -0.085 15:09
20年 2.97 2.979 -0.105 15:13
30年 3.387 3.395 -0.096 15:08
40年 3.621 3.634 -0.085 15:10』
となりまして、まあ盛大なブルフラット(引値ベースだともうちょっと前日比強かった気もせんでもないが)となっているのもアレですし、2年4毛強ってなんだよそれというのも中々の話になっておりましてまあナンノコッチャとしか申し上げようがないというか違和感ありまくりの何とも気持ちの悪い闇鍋相場な一日ですが、まあメモメモということで。
〇リフレ一派は「金融政策勝ち逃げムーブ」にシフトしてきましたかしら(安達元審議委員BBGインタビュー)
まあ別に材料視はされていなかったのですが安達元審議委員がBBGインタビューに登場
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-16/TADPMAT9NJLS00
日銀利上げは4月の可能性と安達元審議委員、基調物価2%の到達確認へ
・利上げ最終到達点は1.25%程度、金融政策正常化でデフレ対応終了へ
・慎重利上げは高市政権も容認、審議委員にリフレ派登用なら円安再燃
Sumio Ito、Toru Fujioka
2026年2月17日 at 8:30 JST
『元日本銀行審議委員の安達誠司氏は、日銀が基調的な物価上昇率2%程度への到達を確認したと判断すれば、4月の金融政策決定会合で1.0%への追加利上げを決める可能性があるとの見解を示した。16日にインタビューした。』(上記URL先より、以下同様)
ということですが、
『安達氏は、予想インフレ率を中心とした基調的物価上昇率は自身の試算で1.8%程度まで上昇していると指摘。「早ければ4月会合で目標の2%程度にほぼ達したことを確認し、日銀は1.0%程度に利上げする」と語った。4月会合では、日銀短観や生活意識に関するアンケート調査などで企業と家計の予想インフレ率が把握できるとしている。』
高度な計算式を駆使すると「1.8%程度」だそうですのでそれはまあ2%みたいなもんでしょう、ということなのですけれども、それでしたら政策金利が1%じゃ低すぎだろうとしか言いようが無いのですがそれはさておきまして、
『その後も物価の大きな下押しがなければ、持続的・安定的な2%が確認されたとして1.25%程度への利上げが行われ、この水準がターミナルレート(政策金利の最終到達点)になる可能性があるという。』
すいません安定的な名目物価上昇が2%だったら政策金利1.25%っていうのは単純に言ったって名目物価対比の政策金利が▲0.75%とかいう水準なのですが、
『それ以降は実際の物価変動に応じて政策調整が行われる「正常な金融政策の出発点に戻り、デフレ対応は終了となるだろう」と述べた。』
スタートが何で▲0.75%から始まるんだよいい加減にしろ、とは思いますし「デフレ対応は終了」って何がデフレ対応じゃヴォケという話ではありますが、「デフレ対応は終了」って言うのはつまり金融政策勝ち逃げ宣言をしようという感じが漂ってくるわけですが、先の方を見ますと日銀審議委員の人事に関してのコメントがあって、
『安達氏は、リフレ派からの選考となれば、円安や長期金利上昇が再燃する可能性があるとみる。「円安の進行や長期金利の上昇を本気で止めようと思うのであれば、リフレ派は登用しない方がいい」と述べた。』
wwwwwwwwwwwwwww
先日も本田元内閣参与が「別にリフレ派じゃくて良いのでは」というコメントをインタビューでしていましたが、どうも高圧経済音頭の踊りの矛先は日銀から財務省に向かっておられるようですし、寧ろインフレに対しては高インフレ怪しからんというのが政治的に一致するイッシューになっているので、中央銀行にインフレを煽らせないようにしないと高圧経済音頭そのものが怪しからん(といか元々怪しからんのだが)と言われだすとリフレ派纏めてパージという流れになり兼ねないのに気が付いたのかしら、ってなもんですわな。
ただまあアレです。安達さん「1.25%がターミナル」みたいに言ってますが、実際問題として1%に利上げした所で「次で一旦打ち止め」みたいなことを言い出すとどう見たってそれは円安煽る方向になるでしょ、ってなもんでして、とにかく利上げが遅れているだけに、ターミナルが後ろにならざるを得ないと思いますけどね。
・・・・・でまあこういう読み筋を言い出すと陰謀論っぽくなってあんまり筋がいい話ではないのですが、結局この前利上げしても全然円安に歯止めがかからん(かかったのはベッセント砲のお蔭ですしおすし)という現実を見せられてしまいますと、こりゃまあ1%への利上げもしないといかんしチンタラとやってる場合でもないので、3月は流石にちょっと厳しいにしても4月にはぶちこまざるを得なくなる、という認識は高市さんのブレーン(笑)の皆様にも共有されているんでしょうなあ、というのは把握しましたけれども、何せ基本が高圧経済音頭の皆様なので。1%に利上げした「その次」に関しては上記のように基調物価2%ほぼ行ってるという認識を出している安達さんですら1.25%までみたいな事を言ってるわけで、こりゃまあ1%利上げ後の利上げについてあんまり威勢の良い話を日銀サイドもやりにくい、という認識があるんじゃネーノとか邪推したくなるわけです、
そうなりますと、昨日ネタにした抜刀斎が抜刀どころか納刀モードになって「数か月ごとに利上げ」を敢えて講演テキストに入れなかった(主な意見にはいれているというのに・・・)というのも、まあそういう事やぞというお話になるんですけど、毎度申し上げておりますように、次回の1%利上げの際に官邸方面のご意向にビビリンチョして「その先の利上げ」に関して慎重な物言いをすればまた円安になってしまいまして、「その次」の利上げも容認せざるを得なくなるという流れになるとは思いますけどwww
いやまあこの辺の皆様がどの程度高市さんにコミットできているのかもよくわからんので妄想以外の何物でもないですけどね〜
〇FSBがしばらく前にいくつかペーパーをだしていたのですが(これまた備忘メモ)
先々週の話で恐縮ですが
https://www.boj.or.jp/intl_finance/meeting/group/gro260204a.htm
金融安定理事会による「2026年の作業計画」の公表について
2026年2月4日
日本銀行
『金融安定理事会(FSB)は、2月3日、「2026年の作業計画」(原題:FSB Work Programme for 2026)を公表しました。
本文書は、FSBが2026年に優先して取り組む作業の方向性を示すものです。具体的には、脆弱性評価、ノンバンク金融仲介(NBFI)、デジタル技術の革新、暗号資産、オペレーショナル・レジリエンス、規制・監督の現代化、クロスボーダー送金、危機対応と破綻処理、FSB勧告の実施モニタリングとその評価等に関する作業内容に言及しています。
詳細につきましては、以下をご覧ください。』
ってな訳で本編はこちら(英文)
https://www.fsb.org/uploads/P030226.pdf
FSB Work Programme for 2026
3 February 2026
『This note summarises ongoing and planned FSB initiatives in 2026, some
of which will extend into 2027 and beyond. The Annex provides an indicative
timeline of key FSB publications and external events planned for 2026.』
ってことで槍玉に挙げられているもとい金融安定化における注目項目として、
『Vulnerabilities assessments』
脆弱性評価ですな。
『The FSB will continue to pursue ongoing assessments of vulnerabilities,
for example through the semi-annual vulnerabilities notes and the Early
Warning Exercises. The FSB will complete a report on private credit. In
addition, the FSB will begin new work on vulnerabilities, possibly including
work on foreign exchange derivative markets or private finance. Work to
enhance the FSB’s approach to the assessment of vulnerabilities will also
be undertaken』
脆弱性評価自体はいつもやっていることですが、今回からは「外国為替デリバティブ取引市場」と「プライベートファイナンス」を新たに槍玉に挙げるようですな。プライベートファイナンスはまあわかるけどforeign
exchange derivative marketsってのはどういう話なんじゃろ。
『Nonbank financial intermediation』
NBFIもずっと言われているネタですな。
『Work in this area will focus on improving the FSB’s assessment of vulnerabilities
in the nonbank sector by improving the methodologies the FSB uses to assess
those vulnerabilities and working on the data issues that have been identified.
There will also be a number of projects following up on earlier work undertaken
by the FSB, including work related to the implementation of the FSB’s
recommendations on MMFs1 and OEFs,2 as well as work on nonbank leverage
and OTC derivatives.』
MMFの脆弱性(短期市場で流動性を維持しながらマチュリティートランスフォーメーション行っているんだからそれを脆弱性と言われてしまうと仕組みそのものが成り立たないですしそれ言い出したらバンキングだって満期変換をおもいっきりやったら同じじゃんとは思うけどそれは兎も角)ってのが相変わらず言われておりますが、OEFって何ですかと言いますと脚注にあるように
『1 FSB (2021), Policy proposals to enhance money market fund resilience: Final report, October.
2 FSB (2023), Revised Policy Recommendations to Address Structural Vulnerabilities
from Liquidity Mismatch in Open-Ended Funds, December』
オープンエンドの投資信託の流動性ミスマッチ、と言われましてもそれをガチガチ規制するのは集団投資スキームそのものの否定になるので程々にしていただきたいものですが、それはそうと1のMMFに関しては規制強化が数年前に実施されまして、引き続きモニタリングって状況だったと思います。
でまあ後はいつもの事ですが、ノンバンクのレバレッジとか店頭デリバティブ取引に関してもNBFIの範疇での監視対象と。
『Digital innovation, crypto-assets, and operational resilience』
デジタル資産とオペレーションの頑健性っていう組み合わせはナンジャラホイですが、
『Having completed its global thematic review of crypto regulation in 2025,3
the FSB will continue to monitor developments related to crypto-assets
and will examine issues related to possible stablecoin vulnerabilities,
such as those potentially arising from multi-jurisdictional stablecoins,
and will organise supervisory discussions on stablecoins.』
『The FSB will also undertake work on sound practices for AI adoption,
use, and innovation by financial institutions, in close coordination with
the standard setting bodies (SSBs). The FSB work on operational resilience
will focus on public-private sector collaboration to strengthen financial
sector-wide capabilities to prepare for major operational disruptions.
』
前半はステーブルコインなどのデジタル資産の話ですが、後半はAI技術を活用した金融機関のオペレーションの頑健性とか、AI技術を活用した決済などの効率化と頑健化、みたいな話をしているようですな。
『Regulatory and supervisory modernisation and other initiatives』
規制や監督をモダンなものにするとか何とか。
『Many FSB member jurisdictions have initiated reviews to assess whether
their regulatory and supervisory policies are well-suited for changes in
the financial system and facilitate sustainable economic growth. The FSB
will conduct a stocktake of member initiatives. Informed by the stocktake
findings, the FSB will conduct follow-up work, which could promote well-aligned
modernisation outcomes around the globe. In addition, the FSB will conduct
supervisory workshops, targeted work on audit quality, and annual work
related to G-SIBs (i.e., G-SIBs list) and insurance.』
ここは「制度運営を時代に合わせて行きますよ」っていうお経みたいな話ですね。
『Cross-border payments』
クロスボーダー決済については、
『The FSB will continue to coordinate the implementation of the G20 Cross-border
payments Roadmap,4 to make progress towards the Roadmap’s goals, 5 and
to prepare for work beyond 2026.』
これはクロスボーダー決済の高度化に向けてのロードマップってのがあるので、それを粛々と進めますって話で、
『In the coming year, the FSB will promote the development of voluntary,
specific, and timebound action plans by jurisdictions and regions, particularly
those furthest from achieving the goals of the Roadmap, to implement the
policy recommendations that have been developed. This will be supported
by close liaison with CPMI, the World Bank, FATF, and other partner organisations
and by additional engagement with the private sector, as well as by collecting
additional information on the current state of implementation of the policy
recommendations issued under the Roadmap. There will be a particular push
to promote regional initiatives in dialogue with the FSB’s regional consultative
groups.』
『In 2027, it will be important to reflect on what the G20 Roadmap has
brought to light about the impediments to better global cross-border payments.
To support this, in late 2026, the FSB will begin internal planning to
conduct a review in early 2027 of the implementation of the policy recommendations
the FSB has issued in relation to data frameworks and bank and non-bank
supervision and regulation.』
こちらはまあ線表通りにやっていきますよと言うお話。
『Crisis preparedness and resolution』
危機対応に関してですがこちらは金融機関破綻処理の話で、
『With regard to bank resolution, the FSB will conduct a thematic peer
review of the implementation of public sector backstop funding mechanisms,6
facilitate the sharing of practices to enhance operational preparedness
for funding in resolution, and support authorities in operationalising
cross-border bail-in strategies. Across all three sectors (banks, insurers,
and financial market infrastructures (FMIs)), the FSB will continue to
support authorities’ efforts to enhance the operationalisation of resolution
tools. The FSB will carry out a strategic review of its crisis preparedness
activities to ensure that they remain well aligned with emerging priorities
and challenges. 』
またピアレビューやるのかよというのは何となく把握しました(だんだんてきとうになってるだろとか突っ込まないように)
ってなもんですが、そのあとこんなのがしらっと出ていましてですね、
https://www.boj.or.jp/intl_finance/meeting/group/gro260205a.htm
金融安定理事会による「国債レポ市場における脆弱性」の公表について
2026年2月5日
日本銀行
『金融安定理事会(FSB)は、令和8年(2026年)2月4日、「国債レポ市場における脆弱性」(原題:Vulnerabilities
in Government Bond-backed Repo Markets)と題する報告書を公表しました。
『本報告書は、グローバルな金融システム全体において資金と証券の流れを円滑にする上で重要な役割を果たしているレポ市場について概観を整理し、レバレッジの蓄積、ストレス時の需給不均衡、中央清算機関や主要金融仲介機関への依存など、各国レポ市場が抱えうる金融安定上の論点を指摘しているほか、こうした点に対処する上で考慮しうる要素を示しています。
詳細につきましては、以下をご覧ください。』
国債レポ市場の脆弱性って言われましても、とは思うのですが、本編はこちらになります、といってもこれ例によって英語版だけで63ページ(PDFで67枚)の大部になっているのですが、円債村大字短期集落に所属している自認(あくまでも自認のみ)という設定のアタクシとしては読まないといけないかどうかと言ったところでありまする、はい。
https://www.fsb.org/uploads/P040226.pdf
Vulnerabilities in Government Bond-backed Repo Markets
4 February 2026
2026/02/17
お題「植田高市会談って時間短すぎないか問題/「次の次」の利上げに関する話が一気に引っ込められているんですよね/その他関連雑談」
日経頑張ってますねえ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK165UD0W6A210C2000000/
[社説]内需の底上げは財政よりも民間主導で
2026年2月16日 19:05
(2026年2月16日 19:13更新)
『現在の日本経済で内需の本格的な拡大を阻むのは構造的な人手不足をはじめとする供給制約であり、短期的な需要不足ではない。物価上昇の影響を除く実質GDPを力強く増やすには、財政による需要刺激よりも、民間の賃上げや投資をいかに伸ばすかという視点を忘れてはならない。』(上記URL先より)
イイヨイイヨー
〇植田さんと高市さんの会談なのですがどう見ても時間が少なすぎてそっちが気になるなど
昨日は植田さんと高市さんの会談がある、ってわざわざ事前告知まであったので、アタクシは思い及べませんでしたけど、「デフレ脱却宣言に向けた打ち合わせ」ではないかというような観測を述べる向きもあってほほーと思ったのですが・・・・・・・・
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-16/TAIZ07T96OSG00
植田日銀総裁、政策について要望は特になかった−高市首相と会談
Sumio Ito、Akemi Terukina
2026年2月16日 at 17:21 JST
更新日時:2026年2月16日 at 17:29 JST
タイムスタンプは17時21分となっていますが、ヘッドライン見た感じですと17時19分に最初のヘッドラインが出ていまして、その時間というのは当然ながら会談終った所で植田総裁が記者団に対してお答えをした、というタイミングになるのですが、出た瞬間に「なんか早くねえか」と思った訳ですわ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA162OZ0W6A210C2000000/
16日の高市首相の動静
首相動静
2026年2月16日 23:30
『▽17時1分 植田和男日銀総裁と会談。』
・・・・・ちょっと待て10分くらいしか話をしてないじゃないか、ということでして、まあ変な圧力を掛けられるのもどうかとは思いますけれども、これは時間が短すぎて逆に心配になるレベルでございます。
つまりですね、ゲル首相の時の最後の会談ですと、
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB034500T00C25A9000000/
石破首相が日銀植田総裁と会談 「経済・物価・為替で意見交換」
金融政策
2025年9月3日 14:43
『石破茂首相は3日、首相官邸で日銀の植田和男総裁と1時間ほど会談した。植田総裁は会談後、記者団に「時々お会いしている。過去と同じように一般的に経済・物価情勢、市場の動向などについて意見交換をした」と述べた。』(直上URL先より)
ということでですね、ゲルの時は1時間ほど会談した、ってのが出ていますし、詳しく過去の数字をみたわけではないですが、経験的に20分も行かないうちに日銀総裁との会談終わってしまうってのはあんまり見たことが無いですし、その程度の時間で何の説明ができますのやら、って事かと思ってしまう訳ですよ。
もちろん色々なレベルで官邸に対して状況の説明とか認識の共有が行われている、とは思うのですけれども、トップ同士の会談の時間があまりにも短い上に、さっきの2/16の首相動静を見るとその次に公式スケジュールは無かったように見えますし、まあ実際には書けない類のスケジュールがあったのかもしれないのですけれども、それにしたって植田総裁との会談の時間がケツカッチン状態で実施されているんだったら初手からそんなに突っ込んだ話やら、植田先生による高市さんへのレクが行われる、みたいなことは物理的に出来ないスケジュール組んでいたという話になりますよね、ってなところで、時間がクソ短かった(ように思える)総理との会談だった、って話になるのかと思うのよ。
ということで、日銀と官邸の間の情報連携大丈夫かとかなーーーーり心配になってしまいましたが、そういや1月決定会合の後の総裁記者会見って
『政府と緊密に連絡しつつ、それぞれの役割を踏まえてしっかりみていきたいと思っております。』
ってのが5回も出てきた(ということは要するに想定問答に思いっきり書いてあったということですな)のですけれども、この「政府と緊密に連絡しつつ」が本当にできているのか、そしてこの先に関しても大丈夫なのか、ということに一抹の不安あるいは杞憂を思わざるを得ませんでしたが、杞憂民の毎度おなじみの杞憂だったらゴメンチャイということで。
〇田村審議委員講演ネタの補足で「消えた「次々回以降の利上げペースの話」の謎」について
昨日ネタにしました田村委員の講演関連ですが、改めて補足みたいな感じになりますが再掲しますと、
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2026/data/ko260213a1.pdf
わが国の経済・物価情勢と金融政策
── 神奈川経済同友会における講演 ──
日本銀行政策委員会審議委員
田村 直樹
中立金利との対比云々の話の中で昨日ネタにしましたように、田村さん抜刀を仕舞ってませんかってな説明ぶりだったじゃないですか
『したがって、実際のところ中立金利が1%以上のどの辺りにあるのかは、政策金利を引き上げつつ、経済・物価の反応を見て探っていくしかないと考えています。その際には、ビジネス現場や家計の声、企業からのヒアリング情報に、しっかりと耳を傾けていくことが重要です。例えば、「金利がここまで上がったら設備投資は様子見をする」、「住宅ローンの金利負担を考えると当面、住宅の購入は慎重に考える」といった声がどれだけ増えてきているのか、広がりがみられるのかなどを丁寧に確認することによって、中立金利と比べた政策金利の現在地を判断していきたいと考えています。』
この部分、「主な意見」で似たような意見があったんですけど、
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/opinion_2026/opi260123.pdf
金融政策決定会合における主な意見
(2026 年 1 月 22、23 日開催分)1
『・利上げの企業・家計行動への影響をヒアリング情報で確認し、中立金利と比べた政策金利の現在地を探りつつ、数か月に一度のペースで利上げを進めることが適切である。』
この「利上げの企業・家計行動への影響をヒアリング情報で確認し、中立金利と比べた政策金利の現在地を探りつつ」ってのがまんま田村さんの今回の講演において今引用した部分と同じだよね、と考えますと、この意見を田村さんの意見だと考えるのは妥当だと思うんですよね。
・・・・・でもってこの「主な意見」と今回の講演の違いって見ればわかるように「数か月に一度のペースで利上げを進めることが適切である」があった訳ですが、この部分があるのと無いのとでは大違いになりますし、しかも田村さんの今回の講演ではご丁寧にも「丁寧に確認」という文言が入っていますので、主な意見での田村さんの意見をと思われる意見に対してエライ温度差がある訳ですな。
1月23日から先週金曜の間に経済物価状況に劇的な変化があった訳ではないのですから、田村さんのこの変化は何なのよ、と言いたくなるのですが、まあご案内の通りにその間に衆院選ってのがあった訳でして、つまり抜刀斎が刀を仕舞ったのは衆院選の結果を受けて、ってことかいなとか邪推したくなる(なお「仕舞った」のか「仕舞わざるを得なかった」のか、というもっと素敵な背景があるんじゃないかとか更にアタクシの邪推は妄想となって膨らむ訳ですわwwwwww
でもって昨日の「クソ短い時間しかなかった植田総裁との会談とか、ことさらに「政府との連絡」を強調した1月会合の総裁の説明とか、ついでに言えば増さんの金懇も、あれ自体はタイミングが悪かった(衆院選投票日直前)面はあるにしても、先般ネタにしたように金融政策運営の部分が経済物価情勢の認識対比で妙に腰が引けている、など諸々を含めると「次の次」以降の利上げ本当に大丈夫なのかという杞憂が沸き起こってくるのですよね〜
とは言いましても、「利上げ1%で打ち止め」感が出てしまえばどうせ円安がぶっ飛んでいくと思いますので、円安に耐えられなくなって利上げをする、という忍法後追い利上げの巻が発生するので、結局は「次の次」の利上げもやってくるにはやってくると思うのですが(笑)その場合の利上げは国民厚生的には不幸な状況ってことなので頭が痛いですわな・・・・・・
〇中尾元財務官が「日銀の利上げはビハインド」と喝破するの巻
まあ素敵
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-16/TAJ63GKK3NYB00
中尾元財務官、日銀の着実な利上げ必要−円安抑制や長期金利安定で
・日銀はインフレ率に対して「明らかにビハインド・ザ・カーブ」
・急激な円安時には介入容認も、日米協調介入は「ハードルが高い」
Keiko Ujikane、Erica Yokoyama
2026年2月16日 at 14:19 JST
『元財務官の中尾武彦氏は16日、日本銀行は政策対応が後手に回っているとし、着実な利上げがインフレ対策となり、過度な円安の抑制や長期金利の安定をもたらすとの見解を示した。』(上記URL先より、以下同様)
ということで、
『中尾氏はブルームバーグとのインタビューで、国際通貨基金(IMF)が試算する購買力平価の1ドル=90円台に比べて、「円は極端に安い」と指摘。「日銀が政策金利を着実に引き上げていくことで、インフレへの対応、行き過ぎた円安の抑制に加え、長期金利の安定につながる」と語った。』
「日銀が政策金利を着実に引き上げていくことで、インフレへの対応、行き過ぎた円安の抑制に加え、長期金利の安定につながる」って一々ご尤もすぎて首がもげそうになります。
『日本の財政が拡張的なのに日銀の金利引き上げが遅いのは、「インフレ率に対して明らかにビハインド・ザ・カーブだと言える」とも述べた。円安は国内の物価上昇につながる一方で、不動産や企業などを外国人に安く買われてしまうので、「日本にとって国益ではない」とした。』
>インフレ率に対して明らかにビハインド・ザ・カーブだと言える
>インフレ率に対して明らかにビハインド・ザ・カーブだと言える
>インフレ率に対して明らかにビハインド・ザ・カーブだと言える
ということなのですが、それこそ先ほどピックアップした1月会合主な意見ではいくつか「ビハインド懸念」に関する意見があったというのに、一番それを以前から主張していた筈の田村委員の先日の講演でビハインドの可能性とか、ビハインドになるとその後の調整で大幅な利上げをしないといけないよね、みたいな話も前線から引っ込んでいる、という辺りに関しましてもそうなんですが、なんか日銀が様子見地蔵なのかビビリンチョなのか施政方針演説待ちなのかはさておきまして、衆院選以降一段と目立つようになった「次の次以降の利上げの話を意図的に前面から下げているだろ状態」になっているので、このような援護射撃をいただくのは日銀にとってありがたいのか有難迷惑なのか、さてどっちなんでしょうねえ、と思いながら中尾さんの記事を拝読していた次第です。
〇市場への配慮とか言ってるけどどうせおまいらその意味わかってねえだろうと
https://jp.reuters.com/economy/bank-of-japan/MVBMR3ZRF5PIRI3OVSF6AG7JXI-2026-02-16/
インタビュー:消費減税財源、外為特会「一つの候補」=吉村維新代表
山口貴也, 木原麗花
2026年2月16日午前 10:43 GMT+9
『[東京 16日 ロイター] - 日本維新の会の吉村洋文代表はロイターとのインタビューで、消費減税に伴う財源について「外為特会(外国為替特別会計)の剰余金も税外収入になってくる。それも一つの候補」と述べた。飲食料品の消費税ゼロの早期実現にも意欲を示した。』(上記URL先より、以下同様)
霞が関埋蔵金伝説ってのはしかし爆釣にも程がありますなorzorz
『2年で10兆円弱必要とされる減税財源を巡り、吉村代表は「歳出改革と税外収入で確保できる」と述べた。「財源については責任を持ってやっていく」と強調し、赤字国債には依存しない考えを示した。』
「歳出改革と税外収入で確保できる」とか言ってるのがアレだし、2年間で終わらせようと思ったらその時になると終わらせられなくなる、というのは満州事変以降に見られた日本の伝統芸能な訳ですしおすし。
しかしまあ何ですな、
『一方、円安基調の背景にある財政運営を念頭に「マーケットの信頼を得るというスタンスは常に持っていく必要がある」との認識も示した。』
と認識しているとのことですが、財源が外為特会から会計操作で引っ張ってくる、とか言ってる時点で「マーケットの信頼を得る」も蜂の頭も無い訳で、まあこの「市場の配慮」連呼をナイーブに信じてしまうのもどうかと思いますけどねえ、というのが個人の感想なのでありました。
てなわけでなんかだいたい雑談大会で恐縮至極でした。
2026/02/16
お題「田村委員金懇挨拶は「利上げパス」が慎重なんだよな〜/短国雑談とか財政ニュース雑談とか」
ほうほうそうですかそうですか
https://www.jiji.com/jc/article?k=2026021400394&g=eco
政府、備蓄米「手じまい」苦慮 買い戻し焦点、価格再上昇も
時事通信 経済部2026年02月15日15時58分配信
『政府備蓄米の放出で、在庫量は適正とされる水準を大きく割り込んだ。もともと凶作時のコメ確保が目的の備蓄米。今後は放出分の買い戻しが焦点となる。ただ、コメの価格は高止まりしたままで、買い戻しはさらなる価格上昇を招く恐れもある。農林水産省は「手じまい」に苦慮している』(上記URL先より)
〇田村審議委員の講演は「次回以降の利上げパス」があんまり強くない印象を受けましたがどうでしょうか
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2026/data/ko260213a1.pdf
わが国の経済・物価情勢と金融政策
── 神奈川経済同友会における講演 ──
日本銀行政策委員会審議委員
田村 直樹
一応ヘッドライン的には利上げ近い、みたいな感じの話になっていたのですが、ワタクシが思いまするに今回の田村さんの講演って結構慎重な内容だと思うんですよね。
でまあ自分AIにこの手の分析をさせるのは日銀ストーカーたる自分の死を意味すると思うので、生涯の間絶対にチャッピーとかに分析させる気はないのですが、まあゆうて世の中の方々が分析させると普通にタカ派に見えるらしいですな、詳しくは知らんけど。
・経済の評価は大変強いのだがそもそもこれは大本営の時点でも強いのでノーサプライズ
『2.経済・物価情勢』の経済のパートの『(1)わが国経済の現状と見通し』ですが、こちらは田村さんの見立ての話をしているのですが、現実問題として大本営と同じかなって所です。すなわち冒頭が、
『はじめに、わが国の経済情勢についてお話します。わが国の景気は、一部に弱めの動きもみられますが、緩やかに回復していると判断しています。』
というのが大本営ですし、そのあと米国関税政策の影響がどうのこうのの話があるのですが、そこでもそんなに尖った話をしている訳ではなく、結論部分では、
『もっとも、その後、わが国を含む多くの国や地域で米国との通商交渉が合意に至る下で、米国の関税政策に関する不確実性がはっきりと低下しました。この間、企業マインドをみると、例えば、図表2に示した短観の業況判断DIが良好な水準を維持するなど、私にとっては驚くほど、企業の前向きな姿勢が維持されてきました。』
私にとっては驚くほど、ということなのですが、ゆうてこの部分は大本営も今回の展望で同じ話をぶっこんでいる(特に顕著なのは展望レポート背景説明のBOX1の10月との差分をネタにした通りですし、1月会合主な意見でも経済はつよつよでしたよね)ので別にサプライズに新しい判断を示しているという感じでは無いですわな。
『IMFによる世界経済の見通しの推移を見ると、図表3の通り、実質GDP成長率見通しは、2025年・2026年ともに、米国の関税政策発表直後の4月見通し以降、上方修正が続き、2026年1月見通しでは、関税政策発表前の水準まで戻る結果となりました。また、日本銀行の経済見通しも、2026年1月見通しでは、2025年度および2026年度のいずれも、米国の関税政策公表前の2025年1月見通しと概ね同程度の水準に見直す結果となりました。』
というのが結論ですが、つまり新しい情報は特にないですね、って感じです。でもって見通しですが、
『こうした下で、先行きのわが国経済を展望すると、各国の通商政策等の影響を受けつつも、海外経済が成長経路に復していくもとで、政府の経済対策や緩和的な金融環境などにも支えられて、所得から支出への前向きな循環メカニズムが徐々に強まることから、緩やかな成長を続けると考えられます。』
ということで、こちらも展望レポート基本的見解などで示されている説明から特に踏み込んだものは無いので、あら田村さん今回はそんなにつっこまないのね、というのが一発目のパートを読んだ感想になる訳です。
・物価見通しはご案内の通りで平均見通しよりも強いのですが・・・・・・
でもって次が『(2)わが国物価の現状と見通し』ですが、こちらは大本営の見通しと自分の見立てに乖離があります、ということで2本立てで出しているのは説明として分かりやすくて非常に宜しいですな。
最初の『(展望レポートにおける見通し)』は当然ながら大本営の中心的なシナリオを説明しているので割愛しましてその次の『(私の見方:より粘着的な物価上昇へのシフト)』に参ります。
『一方で、私としては、日本銀行が目指す賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムが維持される下で、最近のインフレは、内生的、粘着的なものへと変化してきているとみています。』
とっくの昔にそうなっている、くらいの抜刀をするかと思ったのですが表現は抑制的。
『そのような中、足もと、基調的な物価上昇率は概ね2%に達しており、2026年も3年連続で2%の「物価安定の目標」と整合的な賃上げが行われることを高い確度で確認できた場合には、この春にも、「物価安定の目標」が実現されたと判断できる可能性が十分にあると考えています。』
ということでまあこれ自体は既に決定会合における意見表明にもあったのでサプライズはありませんでしたので、従来の田村さんの見解の確認、という感じですが、この後に引用します政策金利の調整に関する説明が今回抜刀不足というか寧ろ刀を鞘に納めてしまったでござるの巻になっているように見えるところでして、その部分も総合的に勘案すると今回は抜刀斎の抜刀が無いわ〜というのが率直に見る感想なのですが、なんか知らんけど市場の反応は必ずしもそうではなかった気もしますので、実際のところ皆さんどういう読み方になったんじゃろ、とは思うのですけど、別にアタクシとて自分の解釈が正しいのかどうかと言われるとそりゃまあ本人がそう思っているだけという事案は多々あるのですが、たぶん円債方面の一般的な解釈からは斜め30度くらいは外れていると思うのでまあそんな読み方もあると思っていただければ。
『そして、基調的な物価上昇率が更に上振れせず、2%の「物価安定の目標」の持続的・安定的な実現というゴールにうまく着地できるか、各種データや情報を注意深く点検していくべき局面に入っていくと考えています。』
ということで、上振れをするかもしれません、って言っているのですからまあ物価の話に関しては上振れ警戒的であるのは確かではあるのですよ。
でもってその注意すべき云々の理由があだこうだとありますが以下引用しますと、
『消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、図表5の通り、過去45か月、2%を上回って推移しています。これをコンポーネント別に見ると、まず、食料以外の財については物価上昇率が低下してきており、ひと頃よりも落ち着いた動きとなっています。もっとも、為替円安が輸入物価を通じて国内消費者物価に与える影響度合いが高まっている中で、足もとでは再び円安傾向にあることから、今後の物価動向には注意が必要です。』
円安の影響に注意と。
『加えて、賃上げが進む下で、製造、流通、小売の各段階での人件費の上昇が、今後も財価格に転嫁されていく可能性が大きいと見ています。』
『この点、図表6の通り、企業向けサービス価格指数のうち、『高人件費率サービス』と『低人件費率サービス』1の価格動向をみると、このところ高人件費率サービスの伸び率が高くなっており、人件費上昇が物価を押し上げている様子が見て取れます。今後、賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムが維持される下で、川上段階のコストを含め人件費の増加が継続的に財価格に転嫁されていくことが見込まれます。』
人件費の転嫁は進むと。
『食料については、図表7に示した通り、2022年以降、持続的に価格上昇が続いています。生鮮食品や米・卵などの食品の価格の上昇が続き、それが食料加工品や外食の価格上昇に繋がっています。生鮮食品や米・卵などの食品の価格の上昇は、一時的な供給要因に起因するところが少なくありませんが、@肥料や光熱費、運送費などの各種コストの上昇、A先述した生産から流通の各段階の人件費上昇、B人手不足等による供給力の低下、C気候変動に伴う天候不順などが影響していることを考えると、値上がり品目が交替しつつも、全体として高めの価格上昇が続く可能性があります。』
食料品に関しては普通に広範なコスト上昇が起きてますわな(物流とかのコストとかは賃金の転嫁もあるし)、という話で、
『また、生鮮食品や米・卵などの食品の価格の上昇が一時的であったとしても、食料加工品や外食の価格への波及は一度に起こるわけではなく、段階的に行われることから、一定の持続性を持つことが多いと考えられます。』
少なくともさっきの米の記事じゃないけど、上がったもん今更そんなに下がらんじゃろというのは大いにあるでしょと第二種兼業主夫としては思います。
『加えて、食料品の価格上昇は家計の予想インフレ率に大きな影響を与え、更なる物価押し上げ要因となり得ます。食料価格の伸び率自体は今後落ち着いていくと見ていますが、以上のように考えれば、2020年以前のようなほとんど価格が上がらない状態に戻るのではなく、ある程度の上昇が続く公算が大きいのではないかと考えています。』
そらそうよという感じですが、さらに容赦なく次の要因はサービス全般の価格上昇の話でして、
『また、サービスについては図表8に示した通り、表面的な価格動向は、前年比で2%をやや下回る推移となっていますが、これは、構造的に一般物価の動きから大幅なラグを有するとみられる家賃2、3や公共サービス4が含まれるためです。これらを除いたサービス価格、私はこれを「市場ベースのサービス価格」と呼んでいますが、その動向をみると、2%を超える伸びを続けており、賃金と物価が相互に参照しながら上昇していくメカニズムが働いていることを示すものと捉えることができます。』
『更に、最近では、家賃も、徐々にその伸び率を高めてきているほか、公共サービスについても、政府が診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等の報酬改定を掲げるなど、今後、その伸び率を高めていく可能性があります。』
ですわな〜。
『以上が消費者物価をコンポーネント別に見た私の考え方ですが、こういった動きの背景には、企業の経営姿勢の変化と企業・家計の予想物価上昇率の変化があり、今後、大きな外的ショックが生じない限り、これらは、わが国経済に構造的に組み込まれていく公算が大きいと考えています。以下ではこれらの点について詳しくお話しします。』
ということで、まあ思いっきり物価はもう強いですよ2%の物価安定目標は達成したも同然よ、という話になってて、以下『(3)企業の経営姿勢の変化』、『(4)企業・家計の予想物価上昇率の変化』に詳細があるのですがその辺はすっ飛ばしましてその次に参ります。
・物価目標達成して上振れ警戒もしないといけないのに1%より上の利上げに留保が付くとは抜刀どころか納刀モードですが・・・・・
つまりは『3.金融政策運営』の話になるんですけどね。
『ここからは、日本銀行の金融政策運営について、過去の歴史などにも触れながら、私自身の考えをお話ししたいと思います。』
ということですが、最初のコーナーは単なる実施した政策と大本営の今後の基本的なスタンスの説明なので割愛しまして『(2)物価の安定』の途中から『(3)賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇するメカニズム』を飛ばしながら鑑賞するとしますが・・・・・
『今後は、「現実の物価」が2%前後まで低下していく、あるいは、場合によっては2%を下回っていく可能性もありますが、一方で、先ほど申し上げた通り、「物価の基調」はじわじわと上昇してきており、2%に定着したと判断できる状況がもうすぐそこに来ている可能性があります。』
先ほど言ってた通りです。
『2%の「物価安定の目標」の持続的・安定的な実現のためには、一時的な要因によって大きく振れる「現実の物価」とは別に、「物価の基調」の動きを総合的に捉えて、それが2%で定着するように金融政策を運営していくことが必要となります。』
というかそもそも現実の物価の上振れを無視し続けてきたのがここ数年の日銀だったような気がしますが、まあそれはさておき、これは「政府の物価抑制策でアクチュアルの物価が2%割っていても政策調整は実施」という話だし、そのちょっと先には、
『私としては、2%の「物価安定の目標」が実現したと判断するための最後のピースは、その定着度合いであると考えており、先ほど申し上げた通り、3年連続して2%の「物価安定の目標」と整合的な賃上げが行われることを確認できるこの春、暖かくなってくる頃には、そう判断できる可能性が十分にあると考えています。』
よし!昨日は暖かかったからもう判断できるな!!!!!(白目)
という冗談はよし子さんとしましても、このように威勢の良い話をしているのですが、その割には政策調整に関しての説明がむしろこれまでよりも後退してないかというのが気になったところでして・・・・・・・・
『(4)金利と経済への影響』って小見出しに行きますと、途中はかっ飛ばしまして利上げのイメージ図みたいなのが出てくるのですが・・・・・・・
『図表21は、私が今申し上げたような政策金利と経済の関係を、イメージ図に表したものです。あくまで、日本銀行の審議委員に就任するまでに感じていた金融実務家としての実感やここ数年の経験を踏まえた私のイメージですが、政策金利が1%を下回るような水準では、利上げをしても、金融緩和による景気刺激効果の減衰は極めて限界的な変化に止まり、1%を超えたあたりから景気刺激効果が徐々に弱まり始め、中立金利を超えてから徐々に景気抑制効果が強まっていくものと考えています。』
ありゃま、って感じでして、これですと次回1%への利上げ自体はちゃっちゃと行われるにしましても、その先の利上げに関しては景気刺激効果の減衰を見極めないとできない、という理屈になってしまうと思うんですよね。
『ここで重要なのは、中立金利――経済・物価に対して中立的な実質金利の水準である自然利子率に、予想物価上昇率を加えたもの――の概念ですが、この中立金利について、私は、最低でも1%程度だろうとみていると従来から申し上げてきました。』
ってことなので、その点も踏まえてさきほどのように「1%を上回ったら影響が出てきだしてもおかしくないよね」ってな説明になっているようなのですが、そもそも論として「2%の物価安定が達成できている状態」における実質中立金利が▲1%である(=中立金利のレンジの下限が1%)ってのはそれ普通に考えてサステナブルじゃない話(実質的なトレンド成長率が▲1%だというのなら話は分かるがそんな経済だったら物価2%がサステナブルの訳が無い)なのですよね。
いやまあこれが物価安定目標達成に向かってディスインフレ均衡からマイルドインフレ均衡に向かう間の過渡期における現象です、ってんだったら話はわからんでもないのですが、田村さんの説明だと近日中に物価安定目標達成しているかもしれない、って話なのですから、中立金利の想定レンジ低すぎませんかって話の筈なんですよね。
この先の説明では、
『ただ、自然利子率は直接観察できるものではなく、その推計値は手法によって大きなばらつきがあります。更に、推計の際に参照するデータのほとんどが、デフレ期・ディスインフレ期のものとなり、一定のバイアスが生じている可能性が大きく、精緻な推計は困難な状況です。』
といっているので、ここの行間からは「実は名目中立金利の下限は1%くらいと言ったがあれは今となっては低いだろ」という言葉が滲み出ている、とは言えるのですが、しかしながら政策に関しては、
『したがって、実際のところ中立金利が1%以上のどの辺りにあるのかは、政策金利を引き上げつつ、経済・物価の反応を見て探っていくしかないと考えています。』
ということで、この説明ですと1%に政策金利を引き上げた後の腰が重そうな物言いになっていまして、ここら辺の説明が寧ろ「物価目標達成」って威勢の良い説明に対してのコントラストが大きいんですよ。、これが物価目標達成まであと半年くらいのタイムスパンで話をしているならまだしもなんですけどね・・・・・・・
『その際には、ビジネス現場や家計の声、企業からのヒアリング情報に、しっかりと耳を傾けていくことが重要です。例えば、「金利がここまで上がったら設備投資は様子見をする」、「住宅ローンの金利負担を考えると当面、住宅の購入は慎重に考える」といった声がどれだけ増えてきているのか、広がりがみられるのかなどを丁寧に確認することによって、中立金利と比べた政策金利の現在地を判断していきたいと考えています。』
でまあこのヒアリング情報に耳を傾けるのはもちろん必要なことなのですが、ここで一つ落とし穴があって、それはこの先の部分で田村さんが指摘している「過剰な緩和の副作用が解消される過程で起きる正常化の現象」という本来好ましい変化を「利上げによる経済の影響」と読み間違えるんじゃない可能性というか、それを理由にして過剰な緩和を引っ張ってしまうバイアスに繋がらないかなというのはアタクシ思いましたし、今後ちょっと気になるところで杞憂民またも杞憂なのですな。
・過剰な緩和による金利のハードル機能の指摘は仰る通りですが・・・・・・・
『お、私としては、金利が1%を下回るような「ほとんど金利がない世界」は、図表22で示したような副作用をもたらしたことも忘れてはならないと感じています。』、
ってありまして、図表22には、
『図表22 ほとんど金利がない世界で生じた金利機能面の副作用』ってことで、2項目あるうちの最初の項目が、
『@金利の持つハードルレート機能の低下
借入金利を上回る付加価値の高いビジネスへの経営資源集中を促し、資源配分の効率化に繋げる機能。
⇒ 「ほとんど金利がない世界」では、生産性が相対的に低いビジネスにも資金がわたる結果、資源配分の効率化があまり進まなかった可能性。』
ってのがありますが、先ほど申し上げましたように、「利上げの影響をヒアリングなども踏まえて見て行く」といった中に、「「金利がここまで上がったら設備投資は様子見をする」、「住宅ローンの金利負担を考えると当面、住宅の購入は慎重に考える」といった声がどれだけ増えてきているのか、広がりがみられるのかなどを丁寧に確認することによって、中立金利と比べた政策金利の現在地を判断していきたいと考えています。」ってのがあった訳ですが、本来は借入をすべきではない人たちが借入をしなくなったから利上げの経済への悪影響がどうのこうの、みたいな話が今後おっぱじまりそうな悪寒が思いっきりしますわな、とアタシャ思った次第ではございます。いやまあ既に散々借りてしまって云々という向きもあろうかとは思いますけれども・・・・・・
・副作用の説明もしているので益々「1%より先の利上げはより慎重に見たい」的な説明に違和感があるわけですな
でまあこの副作用のところの本編ですが、
『図表23で示した他国と比較して低い開廃業率、また、図表24で示した通り、他国と比較して頭一つ抜けて多い中央銀行による国債保有残高について、これらが全て「ほとんど金利がない世界」によってもたらされた、とまでは言えませんが、少なくともその一因となった可能性があることには留意が必要であると考えています。』
『更に、今後、副作用が遅れて顕在化し、マイナスの影響が大きくなる可能性にも留意が必要であり、金融市場の機能度や金融仲介機能、開廃業率といった経済の供給サイドに対する副作用など、引き続き丁寧に点検していく必要があると考えています。』
『また、関連するテーマとして、金融緩和の長期化が問題をもたらすことはないか、例えば、過度な円安の進展や物価高の継続、不動産価格の上昇などが、経済や国民生活にどのような影響を与えていくかといった点も、丁寧にフォローしていく必要があると考えています。』
という話をしているので、それなのになんでまた1%超えたら様子を見ましょうみたいな表現に後退したのかが割と謎でして・・・・・・・
・前回対比で利上げに関する表現が明らかにオブラートくるんでいるんですよね
またも話は飛んで『4.おわりに』を見ますと、結論部分では
『早すぎる金融引締めによって「物価と賃金がともにほとんど変動しない」デフレ期・ディスインフレ期に戻ってしまうことは避けなければなりませんが、一方で、「緩やか」とは言えない物価上昇を続けることも避ける必要があります。』
となっているのは前回の田村委員の講演(10月16日沖縄金懇挨拶)と同じなのですが、
『これまで長年取り組んできた金融緩和の総仕上げとして、2%の「物価安定の目標」の持続的・安定的な実現というゴールにうまく着地させることができるよう、日本経済・物価のデータや各種ヒアリング情報を丁寧に検証し、適時・適切に金融政策を講じていきたいと考えています。』
適時・適切に、というのは「イン・ア・タイムリーマナー」ということですけど、この表現は最近は植田さんの定例会見で何回か使っていました(増さんも先日の金懇会見で使っていましたがそんなに目立たなかった)ので、この辺りもちょっとパターンを変えてきたな、と思いましたし、そもそも論としてその10月沖縄金懇では
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2025/ko251016a.htm
金融政策運営の中で、
『私としては、先ほどの経済・物価情勢を巡る話題で申し上げた通り、関税政策に関する日米交渉合意や企業の前向きな賃金・価格設定行動の維持、物価の上振れリスクを踏まえると、「物価安定の目標」の実現時期が前倒しとなる可能性は高まっていると考えています。政策金利の引き上げが遅れて物価が大きく上振れする、いわゆるビハインド・ザ・カーブに陥ってしまうと、物価を落ち着かせるために急速な利上げを余儀なくされ、結果的に日本経済に大きなダメージを与えることになってしまいます。』(この部分直上URL先2025年10月16日田村委員沖縄金懇挨拶より、以下同様)
という説明をしていまして、この時は「政策がビハインドになるとその後の政策調整を急がないと行けなくなる」っていう話をしていたのに、今回はその「政策ビハインド」の話が無い(実際問題として今回の講演テキストに「ビハインド」の文字列は存在しません)のですな。
しかしながらよくよく考えてみれば田村委員はこの金懇の前の9月会合の時点で0.75%への利上げを提案していた上に、この時の金懇での物価見通しが、
『一方で、私としては、「物価安定の目標」の実現時期が前倒しとなる可能性も十分にあると考えています。物価がベースシナリオ(=2027年度までの展望レポートの見通し期間後半に達成)から上振れる可能性もあると考える理由は、以下の通りです。』
って説明をしていたので、まさにこの上振れが起きているという状況なのですから、寧ろフォワードルッキングに利上げを進めていくくらいの話をする方が、「この春にも物価目標達成」という見通しとの整合性という点で考えたらそういう方向になってもおかしくないのですが、なんか今回政策金利の引き上げのパスに関して「だけ」は抜刀どころか納刀している、というのが違和感ありました、という所です。
・というのがアタクシが感じた「なんか今回抜刀成分が少なくないか」というお話です
てな訳でございますが、まあ抜刀成分少ないですね、の部分に過度にアタクシが着目しているとか、そもそもこの政策金利パスに関しては永田町だの平河町だのと言った界隈の方で高圧経済音頭をこれを先途と踊り倒している輩がいらっしゃる、というような大人の事情も鑑みてシャーナシでここのところだけ抜刀を仕舞って猫を3匹位被っている、という可能性もモチのロンで大有りだと思いますが、ただまあそういう「ご配慮」が入らざるを得ない状況にあるということであれば、やはりそれはそれでありゃーという感じでもありますので、やはりアタクシとしてはなんか考えすぎなのかもしれないけど、ちょっと変調みたいなのを感じてしまいました。
まあ荒木又右衛門張りの大立回り来るかと全面的に期待していたかというと、今回は多少の手心があるのかなというのもあったりしますけど、アタクシ的には思った以上に手心が入っていましたな、という感想でしょうか、まあ実際のところは知らんけどな!!!
〇3M入札は前回債よりも金利上昇しましたが引けは結局元通りなのか
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20260213.htm
国庫短期証券(第1362回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1362回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1362回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項
3.発行日 令和8年2月16日
4.償還期限 令和8年5月18日
5.価格競争入札について
(1)応募額 9兆7,877億円
(2)募入決定額 3兆6,370億7,000万円
(3)募入最低価格 99円81銭0厘0毛
(募入最高利回り) (0.7635%)
(4)募入最低価格における案分比率 8.2413%
(5)募入平均価格 99円81銭2厘4毛
(募入平均利回り) (0.7538%)』
ということで、前回債が0.7486%/0.7574%だったのですが、今回債は足切りが0.76%に乗ったじゃんという結果になりまして、償還が延びたらレートが上がる、ということで4月利上げを一応意識してそうな風情を受けますが、売買参考統計値みますとこの新発の引けがしれっと0.730%まで強くされているので、それはそれでナンジャラホイではあるのですが、興味深いのはその引値の並び方で、、
売買参考統計値
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(2/13引値)
国庫短期証券1352 2026/03/30 平均値単利 0.700
国庫短期証券1353 2026/04/06 平均値単利 0.700
国庫短期証券1355 2026/04/13 平均値単利 0.700
国庫短期証券1356 2026/04/20 平均値単利 0.695
国庫短期証券1358 2026/04/27 平均値単利 0.695
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.725
国庫短期証券1360 2026/05/11 平均値単利 0.725
国庫短期証券1362 2026/05/18 平均値単利 0.730←新発3M
(2/12引値)
国庫短期証券1352 2026/03/30 平均値単利 0.710
国庫短期証券1353 2026/04/06 平均値単利 0.715
国庫短期証券1355 2026/04/13 平均値単利 0.715
国庫短期証券1356 2026/04/20 平均値単利 0.715
国庫短期証券1358 2026/04/27 平均値単利 0.715
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.740
国庫短期証券1360 2026/05/11 平均値単利 0.735
国庫短期証券1362 2026/05/18 平均値単利 0.745←入札前のWI
ということで、なんだか知らんけど入札で0.75-0.76レベルだったのでWIよりも甘かったのに引けてみたら強いのですが、茲許に来ての傾向ですが、短国の値付け自体が4月と5月の間で会談が出来ている感じになっていまして、短い短国全般が強いのは利上げ前の避難需要で、段差が付いているのは4月利上げ意識かしら、とか思ってしまいました。ちなみに1年どころは、
(2/13引値)
国庫短期証券1351 2026/12/21 平均値単利 0.995
国庫短期証券1357 2027/01/20 平均値単利 1.000←1年カレント債
国庫短期証券1363 2027/02/22 平均値単利 1.050←今週木曜入札の1年新発WI
(2/12引値)
国庫短期証券1351 2026/12/21 平均値単利 0.980
国庫短期証券1357 2027/01/20 平均値単利 0.985
国庫短期証券1363 2027/02/22 平均値単利 1.035
ってことでレート上昇しておりますので、避難需要キタコレなのかなとか思いました、実際にどうなのかは知らんけど。
〇政府関連ニュースの雑メモ雑談
・本田元参与のインタビューがあったんですけど
ほうほうそうですかそうですか
https://jp.reuters.com/opinion/E7VSS2VAHBKF3DAX4PKAZK2DVM-2026-02-13/
インタビュー:新しい日銀委員、リフレ派である必要はない=本田元内閣官房参与
竹本能文
2026年2月13日午前 10:06 GMT+9
『[東京 13日 ロイター] - 安倍晋三政権で内閣官房参与を務め、高市早苗首相の経済ブレーンの1人である本田悦朗・京大客員教授はロイターとのインタビューで、安倍政権時代と異なりすでに日本はデフレを脱却しているとし、日銀の新たな審議委員に強力な金融緩和を提唱するリフレ派を起用する必要はないとの見解を示した。』(上記URL先より、以下同様)
ほうほう日本はデフレを脱却していると、ということで・・・・・
『本田氏は、高市氏は昨年10月の自民党総裁選時点では、アベノミクスの継承をうたっていたが、「デフレだった安倍時代と、すでにデフレから脱却し、成長戦略が課題となっている今とでは日本経済のフェーズ(局面)が異なっていることは、高市氏も理解されている」と指摘。日銀の新たな審議委員候補について「強力な金融緩和を提唱するリフレ派である必要はないのではないか」と述べた。』
だそうですが、まあ確かに日銀の審議委員になってしまいますと高圧経済音頭を踊るにしても馬鹿踊りを踊るわけにはいかなくなってきますし、何なら財政規律に対して厳しい事を言う方を日銀の審議委員にしちゃえば財政規律に対して手厳しいことを言えなくなる、という話もある訳で、そういう深慮遠謀があるのかなとか思ってしまう位にはアタクシも人の言う事を一々斜めや裏から読もうとするの巻。
『今後の望ましい金融政策運営については「物価や長期金利が上昇し、日本経済が正常化しつつあるため、年内に利上げは可能なのではないか」と述べた。同時に「次の利上げの前には昨年12月の利上げの効果検証が必要で、3月など早期の実施はないだろう」との見方を示した。』
など、にどこまでが入っているのかよくわからんですが、
『「物価の安定のために利上げが必要との考え方はある」とし、「対内投資促進などで日本経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)が改善すれば自然に為替は円高方向に進む」とも指摘した。』
だそうで、高圧経済音頭から若干の足抜けでもしているのかしらとも思ってしまうのですが、政権は何考えているのかがイマイチよくわからんのがコマッタモンダと思います、
しかし本田元参与、ついこの前は
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/LX73OJGZKBPMJJLEIVQYQQVTJQ-2025-10-09/
訂正 インタビュー:日銀の追加利上げ慎重に、高市氏は「緩和派」=本田元内閣官房参与
竹本能文, 山崎牧子
2025年10月10日午後 12:04 GMT+9
『[東京 9日 ロイター] - 安倍晋三政権で内閣官房参与を務めた本田悦朗・京大客員教授は9日、ロイターのインタビューに応じ、日本経済は回復途上の不安定な局面にあるとし、日銀の追加利上げに慎重な対応を求めた。金融市場には日銀が12月会合で政策金利を引き上げると予想する向きもあるが、「今から2カ月後に経済が劇的に変わっているとも思えない」と述べた。』(この部分は直上URL先昨年10月10日(初出は9日)ロイター記事より)
って言ってて、なんですかこの変化は、って感じですが、上記記事みりゃわかりますように、本田大先生、『当面「1ドル=155円を超えて円安が進むとは考えにくい」という。』『「米国が為替で日本に強く要求することはない」と予想した。』とか、思いっきり凄まじくフラグを建築している、ということがありまして、自分でおったてたフラグに関して反省してスタンスを変えたのであれば結構結構という所ですが、はてさてどうなんだか(とにかくあの一派は謝ったら死ぬ病に罹患しているので前の見立てがアレだったとかいうことは言わないのよね)。
・今日は植田総裁と高市総理の会談ですが
https://jp.reuters.com/economy/bank-of-japan/FW7XPDN23FOGHGT2ONGSQQCXV4-2026-02-13/
高市首相、植田日銀総裁と16日午後5時に会談
ロイター編集
2026年2月13日午後 7:22 GMT+9
『[東京 13日 ロイター] - 高市早苗首相は16日午後5時から植田和男日銀総裁と会談する。政府が13日、予定を公表した。』(上記URL先より)
ということで会談があるのですが、だいたいこれって当日に急に公表(実際の段取りは兎も角として)されていたように思えますが、今回は前営業日に公表となっていまして、ふーんという感じですのでメモメモということです。
・なんかどこかで聞いたような話ですなあ(消費税減税2年打ち切り云々)
まあこれ自体は文春の観測記事ではありますが
https://news.yahoo.co.jp/articles/a516bc7f3367e18277080e5cbfc429cf3d32c1f7
高市首相に振り回される〈財務官僚〉の悲鳴「消費税減税を確実に2年で打ち切る策を練ろうとしている」
2/13(金) 6:12配信
『首相は「2年間の時限措置」と表明したが、28年夏には参院選が控えている。財政規律派の閣僚経験者も「消費税率の引き上げなんて、できるわけがない」と半ばあきらめ顔だ。与野党が参加する社会保障改革の国民会議も近く始まる予定だが、財務省とともに実務を仕切る厚労省でも「消費税減税が常態化すれば、いずれ医療、介護、年金の給付をカットしなければ制度を維持できない」(局長級)と深刻な雰囲気が漂う。』(上記URL先より、以下同様)
ということでまあそうですわなという話ですが、笑えないけど笑ってしまったのはこの部分でして、
『税率8%の食品の消費税収は年間5兆円。財務省内は「2年間で10兆円なら国債発行以外の財源を生み出すこともできる。だが3年、4年と続けるのは無理だ」(中堅)と危機感が大きい。』
あたしゃあねえ、この部分を見ますと思いっきりこれを思い出してしまうんですよ
???「それは是非やれと云われば、初め半年か1年の間は随分暴れてご覧に入れる。然しながら、2年3年となれば、全く確信は持てぬ。」
減税大合唱になっている辺りとかも似ていまして頭がクラクラしますが、まあトラスショック起きるなら状況が悪化する前に小爆発で留められんもんか、という程度には悲観しているというのは拙駄文で10万回位申し上げているのでまあそういうことでorzorz
2026/02/13
お題「国会開催待ちみたいになってしまったので暇でもないのにヒマネタでMY連銀と日銀のペーパーから」
たまっているネタの成敗をしないで新着に釣られている場合ではない説はあるのですがヒマネタみたいな感じで雑談っす。
〇MY連銀が面白考察をだしているようですな(褒めてる)
これわwwwww
https://jp.reuters.com/markets/japan/PAB4JCJQHRIXFJYJU7TTO3NBXA-2026-02-12/
トランプ関税、「ほぼ全額」を米国民が負担 NY連銀分析
Michael S. Derby
2026年2月13日午前 2:23 GMT+9
『[12日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀が12日に発表した報告書によると、トランプ米大統領が輸入品に課した関税の90%を米消費者と企業が負担していることが分かった。この結果は、関税は貿易相手国側が負担しているというトランプ政権の主張に反している。』(上記URL先より、以下同様)
wwwwwwwww
『それによると、昨年1月から8月にかけて、トランプ大統領の関税による打撃の94%を米国民が被った。この比率は9─10月には92%に低下し、11月には86%となった。ニューヨーク連銀の調査結果は、議会予算局(CBO)が11日に発表した報告書と一致している。』
『CBOは「関税の引き上げは輸入品のコストを直接的に増加させ、米消費者と企業の価格を押し上げる」と指摘。関税負担については、外国の輸出企業が5%を負担し、短期的には「米国企業が利益率引き下げによって輸入価格の上昇分の30%を吸収する。残りの70%は値上げによって消費者に転嫁される」としていた。』
これは議会予算局とMY連銀はトラ公の目の敵になりそうですなヒャッハー、ということで早速MY連銀を見に行きますと、今朝の時点では新着の一番手になっておられますwwww
https://www.newyorkfed.org/
MY連銀のスタッフブログの「Liberty Street Economics」ですね
https://libertystreeteconomics.newyorkfed.org/2026/02/who-is-paying-for-the-2025-u-s-tariffs/
February 12, 2026
Who Is Paying for the 2025 U.S. Tariffs?
Mary Amiti, Chris Flanagan, Sebastian Heise, and David E. Weinstein
でまあ最初のご挨拶部分(今回はトラ公関税の影響について考察しました云々)は飛ばしまして、『2025
Tariffs』って小見出しがありますが、こちらは関税によって直接的に発生した現象についての説明で、チャートが2本あって『The
Average Tariff Rate Has Increased』ってのと『China’s Share of U.S. Imports
Has Fallen Markedly』ってのがあります。
最初のチャートは要するに「全体的に見たら関税率は上がりましたぞな」「ただし実際の輸入関税の段階では各種の免除措置があるので関税率ほどは上がっていないが上がっているのは確かです」って話をしておりまして、次のチャートは単純に対中関税率がアホほど上がったので中国からの輸入シェアが大きく減りました、って話をしておりまする。
でもってその次の小見出しが『Who Bears the Cost of Tariffs?』という本日のメインイベント。
『Tariff incidence is the technical term for how the costs of a tariff
are split between foreign exporters and domestic importers. While importers
pay the duty, the “economic burden” of the tariff can be shifted onto
exporters if they lower their export prices.』
『We illustrate this effect through a simple example: Suppose foreign exporters
charge $100 for a good, and the importing country decides to levy a 25
percent tariff on it. If the foreign price remains unchanged at $100, the
duty paid is $25, increasing the import price to $125.』
『In this case, the tariff incidence falls entirely on the importer; in
other words, there is 100 percent pass-through from tariffs to import prices,
and therefore on U.S. consumers and firms.』
『In contrast, the exporter might lower its price in order to avoid losing
market share. If foreign exporters respond to the tariff by lowering their
price to $80 (i.e., $100 divided by 1.25), the price paid by importers
will remain $100 (with $20 in duties paid to the government).』
『In this case, 100 percent of the tariff incidence falls on foreign exporters,
who now receive $20 less for the same good; in other words, there is zero
pass-through from the tariff since the import price is unchanged. 』
関税は国内価格に跳ねれば国内消費者の負担、輸出業者が値上げをしなければ輸出者の負担です、単純に考えるとこんな感じですよね、とまあ当然の説明をしていますが、25%の関税を消費者が負担する場合は販売価格が125ドルになって、輸出者が負担する場合は(25%の関税払った後に価格据え置きだから)輸出価格が80ドルになる、って律義に計算しているのがチャーミング。
『Considering an intermediate case, suppose the exporter lowers its price
to $96 to absorb some of the cost in response to the 25 percent tariff.
The 25 percent tariff is then calculated on the new, lower price, making
the tariff-inclusive price the importer pays $120. In this scenario, the
lower export price means the exporter pays $4 of the burden, while the
higher tariff-inclusive price means the importer pays $20. We define the
incidence on the importer as the ratio between the price increase due to
the tariff ($120 minus $100) and the total tariff revenues; in this example,
the incidence on the importer is 83 percent ($20 divided by $24); the incidence
on the exporter (that is, the price decrease they suffer as a ratio of
the total revenues from tariffs) is 17 percent ($4 divided by $24). 』
一般向けブログでもあるので前置き説明がクソ長いのでだんだん面倒になって来てここはパラグラフ一本まとめて引用しましたが(手抜き)要するに一部負担のケースについての例を出して計算していますわな。
『Because tariff incidence hinges on how tariffs affect export and import
prices, we now focus on estimating the impact of tariffs on these prices.
We follow the approach used in our previous study, which analyzed the effect
of the 2018-2019 tariffs on prices for goods exported to the U.S.』
2018-2029年の関税に関する研究を実施していたそうですが、そちらは
https://www.aeaweb.org/articles?id=10.1257/jep.33.4.187
にあります。
『In that earlier work, we regressed the twelve-month percentage change
in foreign export prices on the twelve-month percentage change in tariffs.
We also controlled for average price changes of finely defined products
across all countries, and changes in the average price of imports into
any country in any month to isolate the differential effects of the tariff.』
でもってこの時の価格変化を分析しましたところ、
『Our past work found that foreign exporters did not lower their prices
at all, so the full incidence of the tariffs was borne by the U.S. That
is, there was 100 percent pass-through from tariffs into import prices.』
2018-2019の追加関税は100%消費者価格にパススルーされていました、ときまして、
『We now conduct the same analysis for the 2025 tariffs, covering twelve-month
changes from January 2024 through November 2025 (the most recent available
data). We report the results in the table below. In this analysis, we also
allow the pass-through to change for different months in 2025. Our results
show that the bulk of the tariff incidence continues to fall on U.S. firms
and consumers. These findings are consistent with two other studies that
report high pass-through of tariffs to U.S. import prices. 』
2つの先行研究、ってところにリンクがありまして、こんなのがあるようですね
https://www.kielinstitut.de/publications/americas-own-goal-who-pays-the-tariffs-19398/
Policy Article
America’s Own Goal: Who Pays the Tariffs?
Kiel Policy Brief, 201
ちなみにこのご紹介の頭が
『・ The 2025 US tariffs are an own goal: American importers and consumers
bear nearly the entire cost. Foreign exporters absorb only about 4% of
the tariff burden-the remaining 96% is passed through to US buyers.』(この部分だけ直上URL先のKiel
Institute(つまりドイツの研究機関ですね)のHPより)
ってなっているのは容赦ないっすと思いましたww
でもって、『Tariff Incidence Falls Mostly on U.S. Importers』って表がまさにさっきのロイター記事で紹介されていた部分に他ならなくて、本文の方でもその説明があって、
『We highlight two main results.』
『First, 94 percent of the tariff incidence was borne by the U.S. in the
first eight months of 2025. This result means that a 10 percent tariff
caused only a 0.6 percentage point decline in foreign export prices.』
イイハナシダナー
『Second, the tariff pass-through into import prices has declined in the latter part of the year.』
徐々にパススルーが減っているとな。
『That is, a larger share of the tariff incidence was borne by foreign
exporters by the end of the year. In November, a 10 percent tariff was
associated with a 1.4 percent decline in foreign export prices, suggesting
an 86 percent pass-through to U.S. import prices.』
『Given that the average tariff in December was 13 percent (see the first
chart), our results imply that U.S. import prices for goods subject to
the average tariff increased by 11 percent (13 times 0.86) more than those
for goods not subject to tariffs.』
後からパススルーが減るってなんの判じ物じゃろと思ったのですが、
『These higher import prices caused firms to reorganize supply chains,
as suggested by the findings presented in the two charts above. 』
サプライチェーンの再編成をすることによってパススルーが下がる(つまりインポーターの方で輸入先を変更して関税完全パススルーじゃないところにしていくみたいな話ですかね)ということになったみたいですが、ゆうてまあ劇的に下がった訳でも無いので・・・・
『In sum, U.S. firms and consumers continue to bear the bulk of the economic burden of the high tariffs imposed in 2025. 』
総じてみれば殆どは消費者負担ですな、だそうですwwwwwwwwwwwww
〇最初マクラにしてたのですが気が付いたら大雑談になったので直近の金研ディスカッションペーパーから(雑談)
うーんこの
https://www.boj.or.jp/research/imes/dps/dps26_e.htm
No./主なジャンル:2026-E-1/経済
著者:片桐満
タイトル/キーワード:なぜ雇用保護は労働市場の流動性を下げるのか?職歴効果を通じた影響
/労働市場の流動性、人的資本、雇用保護、職歴
年月日:2026年 2月12日
「雇用保護は労働市場の流動性を下げるのか?」ってこれはまた立派な釣り針なので引っかかって見たわけですが、いやまあ英文タイトルは確かにその通りではあるのですけれども(しかも英文だと「流動性を下げる」どころか、
『Job Tenure Jigsaw: Why Is Employment Protection Bad for Labor Market Fluidity?』
ということで、いやまあ学術的には別に良いのかもしれないけど一般人が見たときに見事な釣り針になっているタイトルなんですが、雇用保護が労働市場の流動性になぜ悪いのか?っておめーそんなのなぜもハゼもねえだろとしか言いようが無いのですが・・・・・
などと釣られつつ紹介ページを見ますと、
https://www.imes.boj.or.jp/research/abstracts/english/26-E-01.html
Discussion Paper Series 2026-E-1
Job Tenure Jigsaw: Why Is Employment Protection Bad for Labor Market Fluidity?
Mitsuru Katagiri
『Using Japanese microdata to discipline the model's human capital accumulation
process, we show that although EPL increases overall human capital accumulation,
the resulting decline in labor market fluidity lowers average matching
efficiency and generates sizable output losses following structural changes
that require labor reallocation.』
ってことなので、アタクシの目が節穴じゃなかったらこれって要は「雇用保護は労働力の再配置に対してマイナスに作用する」って言ってる(そんなの言われんでも分かるじゃろと思うのだがまあそれはさておき)ように見えますので、このお話は「マクロ経済で考えた場合の労働資源の効率配分」という観点で話をしているのは分かるのですけれども、労働規制の問題は国民厚生の問題に直結する話だと思いますので、単に経済学者が学術ペーパーで出すなら別にそりゃいいんですけど、いくら『Views
expressed in the paper are those of the authors and do not necessarily
reflect those of the Bank of Japan or Institute for Monetary and Economic
Studies.』と言ってるにしたって日本銀行金融研究所のディスカッションペーパーの名前で、しかも微妙に釣り針の大きな日本語訳のタイトルだけ日本語で出てくるのはどうなのかとはさすがに思ってしまいました。日銀だって統治機構の一翼を担っているんですから、「日銀は雇用保護を無くすべきだと言っているのは怪しからん」とか言われたらどうするんだよとさすがに心配になってしまいますわ。
ちなみにこれフルテキストの方を見るとやっと分かるのですが、著者のお方は「*
Associate Professor, Faculty of Commerce, School of Commerce, Waseda University
」ですので日銀ではないのが救いなのか救いじゃないのかよくわからんですな。
と内容を真面目に読まずに論評するのも申し訳ないのですが、それこそ「物価上昇の許容度」もそうなんですけれども、日銀って時々「経済学的には正しくてもお前それは統治機構の人間として使う際には相当丁寧に言わないと誤解と反発を招きかねないだろ」ってのをやらかしますなあ、と思ったので最初マクラで1行コメントにしようと思いましたが思わず書いてしまいました。役に立たない話ですいませんすいません。
なお念のために言っておきますけど、別にそういう研究をするなと言ってるのではないのですが、あんたら自分たちが統治機構側にいるんだから、その点ちょっと考えて内部考察に留めるとか、出すにしたって金研じゃない出し方って無かったのか、って話なんですけど、日銀の中の人の研究ならまあ紙にするのは止めるかということはできても外部の研究者の方の研究ペーパーを出さないって訳には行かないというのはあるのではないかとは愚考するのでムツカシヤな話でもあるのは同情の余地はあるのですが、例によってそう言うの別に考えないでナイーブに出してきただけのような気がするのがちょっとね(せめてタイトルを工夫して「雇用規制と労働市場の流動性の関係についての考察」とでもすれば・・・)とは思いましたです、はい。
なお、現時点では当然新着情報に載っているので、
『 2/12(木)調査・研究
(論文)金融研究所DPS:なぜ雇用保護は労働市場の流動性を下げるのか?職歴効果を通じた影響』
って日本語文字列ちゃんが日銀のトップページを堂々と飾っているんですよねwwwww
2026/02/12
お題「25日に審議委員人事案とな/供給制約の物価変動への影響に関するスタッフペーパーから」
連日慌ただしいですのう
https://jp.reuters.com/markets/japan/DV4UPAZCV5IEJBHSJNSZESA62M-2026-02-10/
米12月小売売上高、予想外の伸び悩み 個人消費に減速の兆し
Lucia Mutikani
2026年2月10日午後 11:28 GMT+9
https://jp.reuters.com/markets/japan/T47FBQXFMNINDGJMUXFI4GEZUI-2026-02-11/
1月米雇用、13万人増と1年超ぶり大幅増 失業率4.3%に改善
Lucia Mutikani
2026年2月11日午後 10:53 GMT+9
それはそうとしましてこれはクソワロタ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1134V0R10C26A2000000/
中国、高市早苗首相への祝意は「恥」 台湾の頼氏を非難
日中対立
2026年2月11日 21:39
こんな横暴ムーブを言えば言うほど大陸中国政府に対する日本の感情を悪化させるのは三歳の童子でもわかりそうな話なのですが、これは大陸中国政府による一種のツンデレということなのかと思ってしまいました(違)wwwwwwwww
〇再来週の人事案提示が楽しみになってまいりました!!!!!
https://jp.reuters.com/economy/LVN645GQ4NNBJN73LVIARMDZUE-2026-02-10/
野口日銀委員の後任含む同意人事案、25日にも提示=関係筋
竹本能文, 山口貴也
2026年2月10日午後 5:48 GMT+9
『[東京 10日 ロイター] - 政府は3月31日に任期を迎える日銀の野口旭審議委員の後任を含む複数の政府系機関の国会同意人事案を25日にも提示する。複数の政府・与党関係者が10日までに明らかにした。6月末に任期を迎える日銀の中川順子審議委員の後任も提示される可能性がある。』(上記URL先より)
まあ誰がノミネートされるのかは存じませんが、どうせなら洋一とゆかいな仲間たちの皆さんが堂々のノミネートして頂きまして、面白発言を全力でぶっこんで頂く方が(別にベストとは思わないが)よろしいんじゃないかと思う訳で、ここで変に普通の人を選んだ挙句に総裁副総裁人事で飛んでも無いのを出してくる方が我が国にとっては最もヤバイ訳ですな。拙駄文では「どうせ爆発するなら早めに爆発して頂ければボヤ騒ぎ程度で済むのだから頑張って延命しようとするのは却ってよくない」という発想で物事を考えるようになっておりますのであしからずご了承ください。
色々と下馬評はあるみたいだし、特にアレ系の方面では本格派のアレな経済学者(しかし本格派のアレなのに経済学者が務まるとかいうジャパンの経済学って学問の名に値しないとしか思えませんw)も下馬評に挙がっているようですが、「日銀が国債を買えば債務が消滅する」とかいうジンバブエ理論を堂々と朝日新聞のインタビューで説明していたせいでジンバブエ何とかとかいう二つ名でもお馴染みの某おじさんが審議委員になったりもしたことがある訳で、さてどんなのが出てくるのやらですが、弊駄文では「ホンモノのアレ」がノミネートされて本格派の危険球連発思想が注目されて頂ければと祈念しておりますwwww
〇供給制約と物価変動という調査統計局謹製のスタッフペーパーも出ていたんですよね
もはや先月末の話でしたが、企画局謹製で「アンダーライングのトレンドインフレが2%行ってるんじゃネーノ」というのが出ていた訳ですが、同時期にこの2本立て企画が出ておりました。
https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2026/wp26j02.htm
供給制約と物価変動
https://www.boj.or.jp/research/brp/ron_2026/ron260204a.htm
東京大学金融教育研究センター・日本銀行調査統計局
第11回共催コンファレンス:「供給制約経済への移行:その含意と課題」の模様
2026年2月4日
日本銀行調査統計局
上の方にあるペーパーは、この共催コンファレンスの第3セッションのお題として出ていたものですが、とりあえずペーパーの方を見ますとですなあ・・・・・
(再掲)
https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2026/wp26j02.htm
供給制約と物価変動
2026年2月4日
安達孔*1
岡元雅人*2
倉知善行*3
須合智広*4
豊田融世*5
でもってこの著者の皆様の所属を拝見しますと、全員そろって調査統計局のお方、ということでして、つまりは企画局謹製の政策的下心成分が少なめになりますよ(無いとは言ってない)という物件となりますが・・・・・
こちらにある『要旨』というのがエグゼクティブサマリーになりますが、
『本稿では、供給制約が物価変動に及ぼす影響やそのメカニズムを実証・理論の両面から分析する。また、供給制約と物価変動の関係を巡る近年の変化や供給制約が物価変動に及ぼす影響の緩和策についても考察する。』
ほうほうほう。
『分析では、近年の供給制約の強まりが次の経路を介して、わが国の物価変動に影響を及ぼしたことが示された。』
ということですが、
『第1に、労働や原材料の供給制約の強まりが、要素価格の上昇などを介して、インフレ率に持続的な影響を及ぼした。』
『第2に、労働の供給制約の強まりは、需要変動に対するインフレ率の感応度を高めるという非線形性を介して、近年のインフレ率の押し上げに作用した。この間、持続的な供給制約が、緩和的な金融環境のもとで、インフレ予想の上昇にも寄与したことが示唆された。』
「緩和的な金融環境のもとで」と入れる辺りが企画局スタッフ謹製ペーパー臭を感じさせるのですが、最近の日銀のスタッフペーパーはどうもアタクシ思いまするに、「多角的レビューの呪縛」にかなり毒されているわと思う次第でして(個人の偏見です)、あの多角的レビューって金融緩和政策まだ出口も始まっていない段階でおっぱじめた「歴史編纂」であって、しかもこれをやっている時点で(今でもそうですが)植田総裁以下の日銀の偉い人の皆様が黒田緩和を全面的に無批判で受け入れた上で出口政策の着手を実施(したので出口が明らかにビハインドして弊害が発生しているとしか思えんのだが)した、というのがありますので、思いっきり過去の政策が当を得ていたから物価が上がりました云々のトーンになっていまして、でまあそれは調査統計局も含めて日銀全体でそれを是としているので、その呪縛に綺麗に乗ってこのような一言が入るんですなあ、とまあそういう風に思いました。
以前も拙駄文で書きましたが、過去のレビューっての(PDCAみたいな話ではなく)を歴史編纂として行うならばある程度時間が経過してから行うべし、というのは中国の歴代王朝が前王朝の歴史を編纂する際に、王朝交代後相当の期間が経過してから実施している(例外は明の太祖の時代に編纂された元の歴史(元史)ですがその後改訂版が作られることになった訳ですし)訳で、まあ何ちゅうかあの「拙速な」多角的レビューはこれから変な呪縛になってしまって、日銀の政策分析に対して悪影響を与えないか、というのが心配になりました。
ってたかだか1つの文言でこれだけ心配するアタクシの方が変態といってしまえばぐうの音も出ませんがwwwwww
まあそれは兎も角として、
『また、分析からは、近年、供給制約の強まりによる物価上昇圧力が、頻繁かつ大きくなってきている可能性が示唆された。先行き、労働の供給制約が深刻化していけば、物価上昇圧力が非線形的に強まることも考えられる。AIの活用をはじめとする企業の取り組みや政府の各種施策により、技術進歩を実現していくことや、労働力の産業間・企業間移動を円滑化していくことは、わが国の供給制約を緩和するうえで重要であると考えられる。』
>先行き、労働の供給制約が深刻化していけば、物価上昇圧力が非線形的に強まることも考えられる
ほうほうそうですかってなもんで、これすなわち「物価上振れリスク」って奴だし、非線形的に強まるのはさらにその中でもタチの悪い物価上昇リスク、ということになるので先般の企画局スタッフ謹製の「基調物価は2%かも」との合わせ技で考えればこれもまたしらっと重い結論を入れてますなあという感じですな。
でもって本編ですが、
https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2026/data/wp26j02.pdf
供給制約と物価変動
『1.はじめに』ってところから参りますと、
『2020 年代の前半は、商品市況や食料品価格の上昇を契機にグローバルな物価上昇が生じた。この背後では、様々な分野において供給制約が生じたことが、インフレ率の上昇に大きく影響したとの認識が共有されている
1。』
さいですな。
『加えて、供給制約下で、財政・金融面からの需要刺激策による物価押し上げ効果が非線形的に拡大したとの指摘もみられている。』
どさくさに紛れてしらっと重要な論点をぶっこんでおりまして、これ即ち今まさに行われようとしている「高圧経済アプローチ」は物価上昇を非線形的に押し上げる可能性がありまっせ、というのを「〜という指摘も見られている」というイタコアプローチで砲撃しているのが中々お洒落です。
『こうした経験を踏まえ、中央銀行や国際機関においては、先行き、供給面に起因した物価上昇圧力が形を変えながら頻繁に生じることや持続性を持つことへの警戒感が強い
2。』
んな訳でさっきは呪縛だの何だの申し上げましたが、このペーパー細かい所ではチョイチョイと物価上昇アルデーって話をしているのがチャーミングです。
『これらは、経済・物価を取り巻く環境の変化や、物価の形成メカニズムについて一段の分析の必要性を示唆している。』
ということで、
『わが国を取り巻く環境に目を向けると、少子高齢化が進むなか、追加的な労働供給余地が縮小しているほか、長く複雑なサプライチェーンや輸入エネルギーへの高い依存度といった国際経済の分断への脆弱性も抱えている。こうした環境が続くもとで、先行き、様々な要素市場において供給制約に直面していく可能性がある。このことを踏まえると、物価変動の背景を的確に把握し、先行きを正確に見通すために、供給制約が物価のダイナミクスに及ぼす影響やそのメカニズムについて分析を深めることの重要性は高まっているといえる。』
となりまして、
『以上の問題意識を踏まえ、本稿では、供給制約がわが国の物価変動に及ぼす影響について、実証・理論の両面から分析を行う。本稿の分析の位置付けや貢献は以下の
3 点である。』
この3点ですが、
『第 1 に、本稿の分析は、供給制約の強まりが近年のインフレ率やインフレ予想に及ぼした影響を示した研究と関連している。本稿では、わが国のデータを用いて、Ascari
et al. (2024)や Diaz et al. (2024)といった米欧を中心とした先行研究と同様に、構造
VAR モデルによる分析を行った 3。特に、供給制約下にある生産要素や制約の持続性による影響の違いを分析対象とした点は、本稿の特徴である。』
インフレ予想に及ぼした影響とな。
『第 2 に、本稿は物価変動の非線形性を巡る研究と関連している。労働の供給制約を勘案した本稿の
DSGE モデルは、米欧を対象とした Boehm and PandalaiNayar (2022)や Comin
et al. (2023)などの先行研究の中に位置づけられる。労働の供給制約がフィリップス曲線をスティープ化させ得ることを示した本稿の結果は、わが国におけるインフレ率の非線形性を巡る議論(Sasaki
et al. (2024)、Yagi et al. (2025))に示唆を与えるものである。』
QQEでフィリップスカーブのスティープ化を、という話も当初は有ったのですが結局はこういうことになりましたな。
『第 3 に、わが国の過去の供給制約の経験を包括的に振り返ったうえで、供給制約への対応策について分析を加えた点も本稿の貢献といえる。』
てな話なのですが、盛大に話が飛びまして、供給制約の対応という面での話が第5節にあるんですが、
『5.供給制約への対応策』
『前節までの分析から示唆された供給制約を巡る先行きのリスクやその影響を軽減し得る対応策について考察するため、本節では、供給制約への対応策に関する最近の議論を整理したうえで、わが国が過去に経験した様々な供給制約を概観し、それらの制約を受けたわが国企業の対応について分析する。そのうえで、こうした対応策の有効性について、前節の
DSGE モデルを用いて議論する。』
ってのがありますが、以下小見出しが『5.1.供給制約への対応策に関する最近の議論』、『5.2.わが国の供給制約の経験と対応』ってあって、『(1960
年代:第1のルイスの転換点)』、『(1970〜80 年代:オイルショック)』、『(2010
年代:東日本大震災・タイ洪水)』、『(供給制約を受けた経済の技術進歩)』、『5.3.対応策の有効性に関する
DSGE モデルの含意』、『(ロボット・AI を活用した労働節約的な技術進歩)』、『(リスキリング等を通じた労働移動の円滑化)』ということでマクロ政策の話はしていないので、そういう点では思いっきり毒気が無い物件に仕上がっております。
でもって最後に結論が有って、『6.まとめ』の途中までは最初の「要旨」にあったのと同じなのですが、
『また、分析からは、近年、供給制約の強まりによる物価上昇圧力が、頻繁かつ大きくなってきている可能性が示唆された。先行き、労働の供給制約が深刻化していけば、物価上昇圧力が非線形的に強まることも考えられる。』
というのまでは同じですが、
『こうした点に対して、モデルによるシミュレーションが示唆するように、AI
の利活用など、企業の取り組みや政府の各種施策により、技術進歩を実現していくことや、労働力の産業間・企業間移動を円滑化していくことは、わが国の供給制約を緩和するうえで重要であると考えられる。』
という点は先ほど小見出し並べた第5節の通りでして、マクロ政策への含意もある筈なのですがそこはスルーってのもちょっと残念なところではあります。その続きがありまして、
『ただし、本稿の分析結果を巡っては、サンプル期間の多くが物価上昇を伴わない期間であるという留意点もある。』
ってのがきっちり入っているのは企画局謹製スタッフペーパーとは違っているのでイイヨイイヨーと思いましたw
『また、モデルの面でも、構造 VAR モデルにNarrative な符号制約を導入して供給制約の識別を精緻化することが考えられるほか、DSGE
モデルにおいて、労働市場におけるサーチ・マッチング・メカニズムや買い手独占を組み込むことで、供給制約下の労働者の賃金決定を精緻化していくことも課題として考えられる。』
『今後も、データの蓄積を待ちながら、モデルの改良を続け、供給面の要因と物価のダイナミクスの関係について分析を深めていく必要があるといえる。』
ということで終わりまして、分析を深めるのは結構なのだがマクロ政策への示唆をしめしてほしかったかなという所ではありますけど、「供給制約型社会に移行してくると物価が上振れしやすいし、何なら非線形的な変化が起こる可能性だってありますよ」という説明は今の日銀の金融政策運営的に言えば「中立金利に向けて徐々に金融緩和を縮小すべき」という話に通じる話ではありますな、と思いました。
今朝はこの辺で勘弁
2026/02/10
お題「後に禍根を残すやり繰りはしない方が・・・・/増審議委員会見にみる先祖返りの傾向(だと素敵なんだが)」
そらそうよ
https://jp.reuters.com/world/taiwan/5MIQ4M34TRNHHBEDVZEM2BHJ6A-2026-02-09/
台湾、半導体生産40%の米移管は「不可能」 米の要求に反論
ロイター編集
2026年2月9日午後 1:14 GMT+9
『鄭氏は、エコシステムが今後も台湾で成長を続け、半導体産業は台湾への投資を継続するとし「(台湾)全体の生産能力は今後も拡大を続ける。ただ、米国でのプレゼンスを拡大することは可能だ」と指摘。「米国への投資拡大を含む国際展開は、台湾にしっかりと根ざし、台湾への投資を拡大し続けることが前提だ」と述べた。』(上記URL先より)
実に当たり前でして、こんなのアメリカ本土にホイホイと移管したら台湾有事の際に米国が台湾を見捨てるリスクがたかまるだけの話だし、他の大統領ならともかくトラ公だけはガチでやりかねないからそんなの飲めるわけないじゃんと思いますし、そんな強盗野郎に全面支持を受けているわーくにの宰相ってうーん・・・・・・
〇ああこれは「やっちゃあいけないやり繰り」が炸裂するなあと思うのですが+おまけの雑談
本当はこれを枕にするつもりでしたので雑談コーナーがクソ長くなってしまいますが選挙終わったのでやっとこの辺りの雑談ができるわということでサーセン。
でまあ普段は市場の特定の方のコラムに反応しないのですが、
https://jp.reuters.com/world/interview/U6X66ZFRUFL2LGXVRGAH2JTIL4-2026-02-09/
インタビュー:圧勝の高市自民、最大の難敵は中国よりも「マーケット」=ピクテ・ジャパン 市川氏
小川悠介
2026年2月9日午前 11:55 GMT+9
『中道改革連合の惨敗は、政策的な争点を作れなかったことに尽きる。目玉の「食料品の消費税率ゼロ」は、自民や日本維新の会に「2年間限定」という条件付きで並ばれてしまった。さらに、財源として掲げた「政府系ファンドの運用益」が、かえって「怪しい」と思われてしまったのではないか。高市氏も財源を明確に示したわけではないが、中道側が示した中身があまりにお粗末だったため、政権担当能力を疑問視されてしまった。』(上記URL先より)
あの「政府系ファンドの運用益」はあまりにも筋が悪すぎてちょっと馬鹿なんじゃないかと思っておりましたので禿げ上がるほど同意で、寧ろ「放漫財政はインフレを助長する(緊縮財政をしろと言っている訳ではない)」で攻めた方がまだアピールしたんじゃないのかね(みらいが一部受け皿になっていたのを見れば)と思ったりするのですが、まあ民主党時代に「霞が関埋蔵金伝説」に綺麗に引っ掛かってしまって実際にはそんなものは無かったので空手形になって支持を失ったことから何も反省していないなあとは全力で思いました(って選挙期間中は中々書きにくいので書けなかったので毒抜きでもw)
でまあ何が言いたいのかと言いますと・・・・・・・
昨日の総理記者会見を雑談ネタにする訳ですが
https://jp.reuters.com/markets/japan/TBBNIAUHAFLG7IUZMZHAJS6VD4-2026-02-09/
高市首相、食料品の消費税2年間ゼロ「できるだけ早く実現」
竹本能文
2026年2月9日午後 6:27 GMT+9
『[東京 9日 ロイター] - 高市早苗首相は9日午後、衆院選で大きく議席を伸ばした自民党の総裁として記者会見し、飲食料品に対する消費税率を2年間限定でゼロにする政策について、税外収入など「2年分の財源を確保した上で、できるだけ早く実現できるよう知恵を絞っていく」と語った。財源は補助金や租税特例措置の見直しで賄い、特例公債の発行には頼らないと改めて強調した。』(上記URL先より)
ということで、「財源は補助金や租税特例措置の見直しで賄い、特例公債の発行には頼らないと改めて強調した」って言ってるのですが、その前にも確か片山財務相が似たような趣旨の説明をしてたと思いますけれども、一連の流れからアタクシが勝手に類推するに、これは財務省がまた無理繰りいろんなところから捻りだしてきて5兆円相当(でしたよね)の財源とやらを捻りだしてくるパターンだな、と思いました(あくまでも個人のあてずっぽうですので当たるも八卦当たらぬも八卦、というより当たるのが1くらいで当たらないのが15位だとは思いますがw)。
いやまああちこちから捻りだす(例えば外為特会からの繰入金を増やすとかどっかの特別会計から一時的に繰り入れてくるとかですかねえ、知らんけど)ことによって5兆円位ホイホイと出てくるのかもしれないですけれども、不慮の自然災害で緊急に財源が必要とか言うのに使うのだったらまだしも救いようがあるのですが、本当に2年間の時限措置で終わるのかどうかも微妙としか思えないちょっと無理気味の減税にそういうのを使ってしまってエエノカイナと思ってしまいますし、大体からしてそうやって捻りだしてくると財政出せ出せ高圧経済の善男善女(??)の皆さんがまだ出てくるだろうと調子に乗るだけにしか思えませんし、そうやって目先の問題発生回避をしてしまうことによって、目先表面とりつくってしまうことによって、その問題が今だったら火を吹いてもボヤで済むものを、先におくることによって事を大きくしてしまってボヤでは済まない大炎上になるリスクがあるじゃろ、というかそういうのをまさにやって来て今そのツケの請求書がじゃんじゃん来ているのが日銀のQQE(とその後に昭和温泉旅館状態で拡大したつぎはぎ緩和大拡大)じゃろと思う次第では
ございますな、
というアタクシの悪態が杞憂で終わってくれれば良いのですが、なんか財源捻りだした結果として後にもっとマズいことになってしまって、あの時に自然体で対応すればよかったのに、って事にならなkれ場良いのですけれども、と私言いましたよね攻撃をしてみます。
しかしまあその「政策を無理筋延命させてしまった結果後にとんでもないうんこタワーを残してしまう」と言えばまさにこれですがな、という所でして、
https://news.yahoo.co.jp/articles/a5eee74db5adce14b337e4b81df60e37819fc7b2
「今は金融も財政も引き締めるべき」前日銀総裁・黒田東彦氏が警鐘を鳴らす高市政権の経済対策
2/9(月) 8:42配信
「老人は集団自決しろ」とか言うような輩との対談かよ、というのはさておきまして、こちらでの黒田さんったら、こんなことを仰せなのですが。
『黒田氏が進めた異次元緩和が、いま急激な円安となっている原因の一つではないかと成田氏が問うと、黒田氏は次のように答えた。「それは全然関係ないですよ。だって、異次元緩和は2023年まで。私が退任した後、2024年からは、植田(和男)日銀総裁の下で金融政策の正常化、つまり段階的な利上げが始まっているわけですから」』(上記URL先より)
物価が上がりだしたお前の末期の時点で出口政策の準備をしないといけないのにYCCを無理やり延命させて野放図に積み上げたうんこタワーを植田さんに放り投げるだけ放り投げてしまったから植田さんが就任した時に慎重にならざるを得なくなったのに何を言ってるんだということで、まあ黒田が真人間になった、と褒めた方が良いのかもしれませんが、ワイ的にはこういうのを鮫島伝次郎ムーブと思う訳でして、まあそのくらいにアタクシって人間の器が小さいので悪態をついておくという所存でありまする。
ってな訳で(どういう訳だ)、問題を手前で顕在化させておけばボヤで済むものを先送りしてしまい、どこかでその閾値を超えてしまってどうにも身動きが取れない、ってのを日銀QQEでやったばかりなのですから、財政で無理繰りなテクニックを駆使してとりあえず目先の問題を回避する、ってムーブをするのは金融政策で現在進行形が終わらない出口政策と同じことにならんか、と心配だし、今後自然災害が起きたときに出す緊急で取り崩す財源なくなって大丈夫なのかね、という雑談でした。
ああちなみに東日本大震災の時に置物ブルガリ一派は「復興国債を日銀に引き受けさせろ」という新規財源債の日銀引受という重大な問題を火事場泥棒のように主張しだして、それ以降ああこいつらダメだ、って思ったという歴史的経緯があるのですがもうあれから15年なのか・・・・・・(遠い目)。
〇増審議委員記者会見+金懇の追記:金利についてなんも言えなかったのですが基調物価は「2%以下」発言が・・・
https://www.boj.or.jp/about/press/kaiken_2026/kk260209a.pdf
増審議委員記者会見
――2026年2月6日(金)午後 14 時 30 分から約 30 分
於 松山市
・政策金利調整に関しての問答を見ててコミュニケーションの方法何とかならんのかと思った件について
『(問)午前の講演の中で、過度な利上げによってようやく回り始めた物価と賃金の緩やかな上昇の循環を壊さないことも必要で、慎重に取り進めていくことになるというふうにおっしゃっていました。利上げの経済への影響を慎重に見極めることはもちろん重要だと思いますけれども、一方で慎重になり過ぎると政策運営が後手に回ってしまうリスクというのもあろうかと思います。増委員はこのバランスをどのように取っていかれるお考えでしょうか。またですね、今後の利上げのペースについても、どのように考えておられるか、併せてお聞かせください。』
これ「今後の利上げのペース」ってのを聞くから回答が変な回答になっちゃうんのでいったんは分離して別の質問にすればいいのに、って思っちゃうのですが、FEDの会見みたいに連係プレーみたいなのを検討して頂きたいし、せっかく記者クラブ制度があるんだからそういう辺りの連携があっても良いんじゃないなって思います。
それはさておき回答ですけど、
『(答)あくまで当然のこととして過度な利上げで経済の腰を折ってはいけないというのは、もう当然のこととしてみているということで申し上げたまででして、今の段階で決して後手に回っているとは私も思っていませんし、当然のことでバランスを両方みながら慎重に進めていくということをやっていきたいということで、言ったまででございます。』
この回答、前半と後半で言ってることが繋がっていなくて、質問は「慎重にやるという事の意味は分かるがビハインドしていないのか」という質問なのに、回答の前半では「過度な利上げはダメなのは一般論」という説明をしていて、後半で「ビハインドではない」って言われますと、結局今の状況がどうなのかというのが分かりにくいのですが、増さん若干説明の際に二手先を読んで回答しちゃうのかな、と思いました。
というかですね、講演の方で「現状はかなりの緩和状態」って認識を示しているんだから「過度な利上げで経済の腰を折らない」っていう説明をするのは話が飛躍しているんじゃないの、っていう話ですが、現在の金利が中立金利としているレンジに近いとも言っているので、そこから見たら過度な利上げイクナイ、という説明もまあアリエール、となっていまして、結局のところ一体どっちですねんというのが良くわからんのですよ。
その続き。
『そういう意味では、別にペースというものを考えているものではありませんので、そのときそのときで一番ふさわしいかたち、いろいろなデータをみながら経済の情勢、物価の情勢、金融の情勢と、こういうものを全部組み合わせて、その都度その都度判断していくことになるかなと思っております。』
ペースはプリセットコースがある訳ではない、って話に関しては我が国の場合は2%にアンカーされた状態からの調整をしている訳ではなくて、低位に(一種の)アンカーされていた状態からの遷移を行おうというのだから、その間の政策金利調整ペースもそうだし、到達点についても過去の経験からこの程度、というのがわからん中で調整を行うんですよ、って話だと思うのですが、その辺りもうちょっとクリアに説明してしまえば良いと思うのですけど、なんかこう「ザ・中立金利」みたいな話(「ザ・基調物価上昇率」もそうですけど)をしたがる(「分からん」って言う説明をするのが頭が悪そうだから、日本の最高レベルの頭脳集団の日銀ニキネキ的にそういうアホ丸出しみたいな言いかたをしたくない、ということなのかなあと薄っすら思うのですけれども、わからんもんは分からんという方がエエンチャイマスノと・・・・)のでいつもこのペースとかターミナル金利の辺りで同じ蒟蒻問答が続いているんだと思いました。
・とりあえず「利上げ前倒しを連想させるヘッドラインを打たれたくない」というのは把握した
次の質疑は例の食品価格の部分での増さんの慧眼な指摘に関する質問なのですが、
『(問)講演のところで、食料品価格の高騰に関して米価格さえ落ち着けば良いという見通しはやや甘いのではないかというふうにおっしゃっておられました。これはその食品の価格が下がらないというところの可能性がこれまで見通されていたよりも、足元で高まってきているというふうにみていらっしゃるのか、その場合、この食品の価格の高止まりが仮に続くのであれば、それは利上げを急ぐ理由になり得るのか。この辺りの食品周りの考え方のところをお伺いできればと思います。』
という質問に対する回答ですが、現象に関する洞察はお見事でして、
『(答)この食品、米以外の食品についてっていう見方はちょっと私が特に気にしていて、個人的に作っている数字っていうところもあるんですけれども、やっぱり指摘したかったのは、ここはみておいてくださいと、』
おーーーーーーーーー!!!!さすが大手総合商社出身ですよね!
『ほとんどの人が米の話をしてて、米はなかなか下がりきってないですけど、少なくとも上がる状態にはなくなっているという意味で、これで止まればですね、物価上昇率はそこは止まるのかっていうふうにあまり思うと、それ以外のものも上がっているということをちゃんとみていかなきゃいけないということを中でも言い続けていましたし、こういう機会ですので外の方にも申し上げたというのが実情です。』
おおおお!
『そういう意味で、割と高いところにあるのは事実ですけど、これが下がらないと思っているというんではなくて、下がらないと困るねということを分かって頂こうと思って、もう少し米以外のところ、米については何となくもう、下がってないですからいいわけじゃないんですけど、少なくとも横ばいには入ってきてるという意味ではこれからみなきゃいけないのは米だけじゃないですよ、ということの警鐘を鳴らしたいっていう趣旨で入れているものでございます。』
ということで、実にすんばらしいお応えになりますが、最後の利上げを早める可能性云々の部分の一言コメントがいきなりのこれでして、
『従って急いで対応するとかそういう状態だとは思っているものではございません。』
ズコーって感じずっこけてしまいますが、いや増さん別に「今急げということですか」って質問じゃなくて、日銀の今の見立てである食品価格などの上昇率の落ち着きからアクチュアルの物価は落ち着きまっせという見通しが外れるんだったらそれは今後の政策運営に影響しますか、って質問なんだから、それって少なくとも(今の日銀の理屈を敷衍すれば)基調物価の(無用な)上振れリスクを高めることになるんですから、利上げペース早める云々はさておいても上振れリスクって話になる筈。
でも、その手の説明に繋がる物言いを今回の金懇では会見でもそうですし、金懇テキストの方でも昨日ネタにしましたように、金融政策パートの説明が妙にギクシャクしている所から伝わってきていますので、兎に角今回の金懇では「利上げに関して余計な情報を絶対に出さないマン」と化している、というのが伝わった内容だったかなと思う訳ですよこの辺の質疑でも示されていますように。
まあ何ですな、今回の金懇に関してはタイミングが衆院選の投票日直前の金曜日とかいうもうセクシーにも程があることに(選挙が後付けだから不可抗力だけど)なってしまっていたので、うっかり金融政策ネタで話題を振りまくわけにはいかない、ということで必要以上に政策に関しての説明部分が「利上げの前倒しの話が起きないようにするにはどうしたら良いのか」という傾向と対策をやり過ぎてしまって、結果として説明がなんかこうギクシャクしたり、質問に対する回答が微妙に噛み合っていなかったりしているんだろうなあ、というのは分からんでもないのでやむを得ない面はあったかとは思うのですが、そういう守りの姿勢があんまり利上げやる気無しみたいなようにも見えますわな、って所でしょうかね。
・一方で中立金利のレンジに近い云々に関しては・・・・・・・
話の都合上次の質疑の後半から参りますけど、
『(問)(前半割愛)二点目、中立金利にも言及しておられまして、政策金利がですね、推定の下限に近づいているということで、今後は物価、雇用、金融環境などをより細かく点検していくのが必要であるというふうにおっしゃられまして、こっからの利上げはですね、これまでと比べて、時間軸的な観点も含めてですね、より慎重にですね、判断していかなきゃならないと、そういうふうにお考えか、二点お願いします。』
中立金利のレンジに近いかも、って言ったらそらこういう質問をされるわな(だからこそ「実質金利が▲1%」みたいな話と、「中立金利のレンジの下限に近いかも」という話を同時にするのはナンジャソラという話になるんですけど・・・・)って話ですが、これに対する回答が、
『(答)(前半割愛)それから中立金利ですけども、まだまだ下限に近づいてるだけなんですけれども、これもですね、別に時間軸を意識してやる必要はあると思ってなくってですね、その時々の状況をみながら、一番適切なかたちで、ちゃんとしたかたちで収めていくのが必要だと言っているだけなので、これが急ぐとか急がないということはあんまり意識の中にはないとこですね。』
まず利上げのペースに関する質問に関しては一切回答しない、というのが今回の特色なのが(実質3つ目の質問で3回ともこの感じなので)お分かりになるかとおもいますし、本来「中立金利に近い」という認識だったら当然利上げペースを落として然るべきなのに、そうじゃない、という話をしていまして、これはうっかり利上げペースを遅らせましょうというヘッドラインが流れることによって市場に変な反応が起きても困ります、ってえ認識でこういう回答をしているんだろうなあ、とは思いました。
まあアレです。そもそも中立金利の水準自体がわからんわけで、実質金利▲1%が安定的な中立金利水準の訳ねえだろというのもありますし、だいたいからして2年前に推計した中立金利水準が今の時点で参照にならない(インフレ期待の位置が違うのだから)ので、中立金利の「過去計測した」レンジの下限に近い云々というのが余計な説明で、「中立金利」で勝負するのは説明上よろしくないから暫くは封印したら(物価目標を達成しました、となってから使う概念でエエンチャウノかと思います)どうでしょうとは思うのですよね・・・・・・・・
・基調的物価が2%を上回るのは好ましくない・・・だと!
今の質問の前半。
『(問)二点お伺いしたいんですけども、講演の中で、基調的な物価上昇率が
2%を超えないように抑えることが大切というふうに指摘しておられまして、ちょっと考え方でお聞きしたいんですけども、ここからは、緩和環境を維持して基調を押し上げてというよりもですね、場合によっては引き締めに転じるということもですね、視野に入れながら、金融政策を行っていく必要があるのかということをまず一点ですね。(後半割愛)』
という部分、昨日ネタにするときに流してしまったのですがこうやって質問を受けるとあらまあと思ったわけでして、
この回答を見ますと・・・・・
『(答)基調的な物価上昇率を 2%に抑えるというのは、別に引き締めという意味で言っているんではなくて、2%より高いとこに止まるのは別に望ましいわけじゃないですから、そういう事態になれば、引き締めにいかなきゃいけないということに、そのまま取って頂ければいいと思います。』
えええええええええええ!!!
『今はまだまだ緩和的ですから、そこに向かって物価を押し上げるというより、今は緩和的ですから上がっていくでしょうから、ただそれが綺麗に
2.0[%]とはいくかどうか別として、2%周辺にちゃんと収まるようにみていかなきゃいけないという趣旨で書いたものでございます。(後半割愛)』
いやまあこれ言ってることは仰せご尤もではあるのですが、植田さん就任以降もそうですしその前の黒田時代もそうでしたけれども、日銀の従来の説明って「緩和修正が遅れることのリスクは大きくない」だったり、それこそ「オーバーシュート型コミットメント」を採用してみたり、ということで基本的に物価の上振れを容認するスタンスで運営をしていた、というか今の利上げの遅さ自体がまさにその「ビハインド上等、というとちょっとアレですが失敗したくないからハトハトチキン」路線だと思うんですよね。
然るに、増さんの説明だと基調物価が2%を超えてオーバーシュートするのは怪しからんという話になっていまして、いやまあそらそうじゃとは思いますが、日銀大本営のスタンス対比では緩和上等度合いがかなり低くなっておる次第なんですよ。
でもってよくよく講演の方を見ますと、
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2026/data/ko260206a1.pdf
『もはやデフレ的な慣行は解消されつつあり、インフレに入ってきていることは確かですから、ここから大切なことは、適時・適切な利上げによって基調的な物価上昇率が2%を超えないように抑えることです。』
って言ってて、それに続いて、
『一方で、過度な利上げによって、ようやく回り始めた物価と賃金の緩やかな上昇という循環を壊さないことも必要で、慎重に取り進めて行くことになります。』(以上この部分の引用は直上URL先の2/6金懇テキストより)
ということで、よくよく見れば両極端な説明をしていまして、そりゃまあ会見の冒頭でこの前半と後半を質問されるわなあと思ったのですが、
>基調的な物価上昇率が2%を超えないように抑える
>基調的な物価上昇率が2%を超えないように抑える
>基調的な物価上昇率が2%を超えないように抑える
ってのも(もちろん言ってることは当然ではあるものの)エライまた威勢の良い話をしていますわな、ということですが、その背景が「もはやデフレレジームではないのだからオーバーシュートは良くないですよね」って話で、きわめて妥当ではありますわな(ただし前述のように今の大本営が行う説明対比ではタカ派で、そのために後段で毒抜きをしているという事だと思いますが・・・・)というお話ですけど・・・・・・・
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2012/k120214b.pdf
「中長期的な物価安定の目途」について
2012年2月14日
日 本 銀 行
『中長期的な物価安定の目途」は、日本銀行として、中長期的に持続可能な物価の安定と整合的と判断する物価上昇率を示したものである。この「中長期的な物価安定の目途」について、日本銀行は、消費者物価の前年比上昇率で2%以下のプラスの領域にあると判断しており、当面は1%を目途とすることとした。』(この部分直上URL先の2012年2月公表の「中長期的な物価安定の目途について」より引用)
>2%以下のプラスの領域
・・・・・ほうほうそうですかそうですか、ってなもんでして、やっと白川さんカムバックの時代になったと感慨深いものがありますな、うんうん。
〇6M短国は4月利上げをだいぶ織り込みのレートでしたなあ
時間の関係上メモ書きだけしておきますが、
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20260209.htm
国庫短期証券(第1361回)の入札結果
(3)募入最低価格 99円57銭4厘
(募入最高利回り) (0.8627%)
(5)募入平均価格 99円58銭1厘
(募入平均利回り) (0.8484%)
ってなっていまして、0.85アラウンドのレートになっているのですが、これ4月決定会合まで0.75%で計算した時に後半のレートが90bp台半ばにかかる水準になっている筈でして、(0.8627%で後半0.95%)、おーと思いましたが、一番金利があがりにくい短国ですらこういう感じですのでいわんや他の金利をや、って話になるんでしょうかね、知らんけど。
ということで今朝は時間の都合上ここで勘弁。
2026/02/09
お題「選挙大勝利でさあどうなる/増審議委員の金懇挨拶は政策金利回りの話がなんか妙である/展望レポートハイライトのポンチ絵が激強ですね」
しかしここもとは日経さんの正論パンチがエライことになっているわけですが
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK067ON0W6A200C2000000/
[社説]トランプ氏の干渉は不適切だ
社説
2026年2月6日 19:30
『トランプ氏は高市首相への支持とあわせ、4月に総選挙があるハンガリーのオルバン首相への支援も呼びかけた。昨秋はアルゼンチンのミレイ大統領をホワイトハウスに招き、直後に予定されていたアルゼンチンの中間選挙で与党への投票を訴えている。』
『これが行き過ぎれば、気に食わない国の政権打倒や体制転換をめざすことにもつながる。左派政権のベネズエラ攻撃やキューバへの威圧はその一例だ。地域の安定を揺るがすこうした行為を認めるわけにはいかない。』(上記URL先より)
この手の政治問題に対して最も弱腰だった筈の日経新聞がこうなっているっていうのがもうアレなんですが、肝心の選挙結果の方はご案内の通りでしたが・・・・・・・
〇選挙結果雑感:まあ高市さんがメローニになってくれれば良いのだが多分・・・・・・
あらまあ大勝利(というか中道の盛大な自爆というか)
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20260209-GYT1T00077/
自民が歴史的大勝、単独で「3分の2」の310議席確保…中道は惨敗
2026/02/09 01:44
まあワイ的には石破さんのようなやり方が一顧もされずに高市方式が正しかった、となってしまっているのが非常に悲しいのですが、ゆうてまあこれが国民の選択なのでそりゃまあシャーナイ訳ですが、民主党旋風の時も同じように思っていた(しかもあの時も「霞が関埋蔵金」とか言われてましたなあ)のですけど今回はなんせ国際競争力を失った製造業と円安物価高というのが大丈夫かオイとは思ってしまいますな。
でもってですな、選挙結果出る前の円債市場的には「選挙後には抑制が働いて財政爆発路線は結局起きんのよ」という見方と、「高市さんの悲願だの信念だのが国民の信託を得たって言って大暴れするじゃろうよ」という見方のうち先週木曜金曜とか見てると前者の方が優位となっておりましたが(ただ単にその前の相場の巻き戻しだけだったのかもしれませんけれども)、ここまで勝ちますと普通に高市さん調子に乗る方がありそうに思えますけど、いずれにしましてもここから何をおっぱじめるのかはおっぱじまってみないと分からんところではありますな。
ただまあアレです。先週末どこぞの識者の方と世間話をしてて名言あるいは迷言が爆誕したんですけど、
「トランプにはベッセントがいるが、高市には高〇洋〇がいる」(内務省検閲により一部伏字wwwww)
ということでですな、まあ大勝利したのを受けて益々高圧経済放漫財政に磨きがかかるんじゃネーノと思う訳で、軽減税率の0%化だって2年で済むかどうかも怪しいし、一時期言ってた「防衛国債」とかいうネーミングによる国債発行で防衛費も賄うので増税なんぞせんでエエジャロとか言い出すのもそう遠い話じゃないでしょって懸念が拭えない訳ですが、杞憂だと良いですねえという杞憂民のアタクシなのでございました。
なお、まだ昨日20時22分の段階であの読売新聞がまさかの「大勝で調子に乗ってはいけない」という諫言をぶち込んできておりまして、まあこれ自体は実際どうなのよという物件ではあるのですが、中々味わいのある記事だなあとか思ったのでメモっておきました。
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20260208-GYT1T00154/
高市首相「奇襲解散」の狙い的中で大勝、それでも先に待つ地雷原と波乱のシナリオ
2026/02/08 20:22
『今回、指摘したのは今後起こりうる地雷の一部だ。高市首相は衆院選勝利の余韻に高揚している場合ではない。勝つために短期決戦の仕掛けが奏功した高市首相だが、地雷を踏まないために何をすべきか慎重に考えるべきだ。でないと波乱のシナリオが動き出す。』(上記URL先より)
今回の解散総選挙を最初に抜いた読売がこういう記事を出している訳で、出した時間から考えたら大勝時に出すつもりの予定稿をさっそく出したということなので、ただの「勝って兜の尾を締めよ」位の記事で特に意味は無いのかもしれないけれども(書いてるのもトラスショック以外微妙だし)、大勝した時に高市さんが調子に乗るリスクがリスクじゃなくて現実にありそう、って「読売が」認識しているってことなのかも知れませんぜ、とは思いました。知らんけどな!
まあいずれにしましても施政方針演説で調子に乗るのか乗らないのかが楽しみになってまいりました!!!!
なお、だいたい終わっているとは思いますが一応こちらが随時更新されているみたいですな
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20260208-GYT1T00182/
【速報】衆院選の開票結果、自民単独310議席超で歴史的な勝利…中道惨敗で野田共同代表「万死に値する責任」
2026/02/08 19:44 (2026/02/09 05:06更新)
〇増審議委員の金懇初戦ですが経済物価のところは素晴らしいのに対して金融政策運営のパートが微妙に微妙
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2026/data/ko260206a1.pdf
わが国の経済・物価情勢と金融政策
── 愛媛県金融経済懇談会における挨拶要旨 ──
日本銀行政策委員会審議委員
増 一行
ということで増さんの金懇初戦ですが・・・・・・・・・・・
『さてここでは先ず、私から最近の経済・物価情勢、金融政策についてお話しし、その上で皆様の方から、当地のお話や日本銀行に対するご意見などを伺えればと存じます。』
『日本銀行がどういうところに重点的に注意を払って金融政策を運営しているのかを、個人的な見解も交えて簡単にご説明させていただくこととします。』
ってことではじまりはじまりなのですが、『2. 経済・物価情勢』は中々良いお話をしておられましてですね・・・・
・米国の関税政策の評価(まだ出すには時期尚早とのことですが)に対する視点が興味深かったです
『(米国の関税政策)』ですが、
『まず米国の関税政策です。昨年の春から世界中がこの問題に翻弄された訳ですが、意外なことに、景気を大きく崩さないまま収束しそうです。もちろん日本の米国向け輸出の主力である自動車産業は、関税が
12.5%も上がったので影響が少ないはずもありませんが、自動車会社の業績も、円安によって収益が下支えされている面があるようです。』
これは展望レポート背景説明のBOX1にあった通りですな。なおこの辺りのレクを受けて「円安でホクホク」まで言ってしまったんだろうなあ某誰かさんは、とは思いましたwwwww
でもって米国の現状についての話はまさにBOX1なので割愛しますが、最後にその評価をしている部分が大変に興味深い洞察になっていましてですね、
『そもそも米国が目指したのは膨大な貿易赤字の圧縮で、最近は貿易赤字の縮小という動きもみられましたが、医薬品の駆け込み輸入の反動減などの面もあり、もう少し様子を見るべきです。現状では、米国の貿易赤字が思ったように減らず、関税を米国内の企業と米国民が負担するだけの結果に終わる可能性があるようにもみえますが、米国内への生産の移転には時間も掛かりますので、全体的な評価はもっと先に行われることになるでしょう。』
というこの部分の視点が勉強になりました(マジで)。
・日本への影響は短観で評価していますね
『では日本への影響はどうか。本来、経済成長はGDPで観るべきですが、四半期ごとのデータには大きなバラツキが出ます。昨年7〜9月のGDPはその前の3か月からはマイナスとなりましたが、関税の影響が大きく下押しに働いて景気が減速した訳ではなく、新築住宅に対する新しい規制の影響や駆け込み輸出の反動減などによる一時的なものと思われます。GDPも年度単位でみればバラツキはなくなるのですが、その時点時点での速報性という点では、日銀が実施している短観における企業の業況感調査が有用ですので、図表2左にお示ししました。』
というように、増さんのこの経済情勢(この先の物価情勢も含めて)の説明って「増さんが考えていることを噛み砕いて説明している」っていうのが伝わる書き方になっていて、その点大変に好感が持てるなあと思うんですよね。
でまあ短観ですが、
『短観は9千社近くの企業に回答いただいているもので、大企業から中小企業まで広くカバーし、回答率も
99%以上と高いものです。業況が良いと答えた企業の比率から、悪いと答えた企業の比率を引いた値が全産業でプラスの17
と、2018 年以来の高い水準となっております。』
『図表2右は同じく日銀が出している指標ですが、様々なデータを組み合わせた全体的な消費動向でして、こちらも緩やかに良い方に向かっていることを示しております。』
からの、
『関税問題は、ほぼ悪い影響を与えないまま通り過ぎつつあるとの印象です。』
ということでどう見ても威勢の良い話ですな。
・物価の話も非常に説得的ですが若干微妙な部分はある
ということで経済の話は関税問題で終わりまして次が物価ですが、物価に関しては「インフレ」としているのがこれまた独自色が有っていい感じですね。小見出しの名前は『(インフレ)』です。
『次はインフレです。図表3左は消費者物価指数の推移です。リーマンショック以降マイナスになった時期も多く、正真正銘のデフレでしたが、最近は2%を上回る状況が続いており、ハッキリとインフレの状況に切り替わっております。』
へい。
『ただ今後の見通しとしては、先月日銀から公表した展望レポートでは、「米などの食料品価格上昇の影響が減衰していくもとで、政府による物価高対策の効果もあり、本年前半には、2%を下回る水準までプラス幅を縮小していくと考えられる。」としており、12
月の消費者物価指数も 2.1%まで上昇幅を縮小しています。』
へい。
『インフレにも色々なものがありまして、需要の増加をきっかけとしたものとして分かり易いのが、最近ですとホテル宿泊料でしょう。インバウンド観光の影響もあって、以前に比べると宿泊料は大幅に上昇しています。』
ということなのですが供給制約による部分もあったような気がしますけど・・・・・
『このほか、供給不足をきっかけとしたインフレもあり、人手不足のような生産能力によるものが典型です。』
それに思いっきり宿泊料金入ってないかと思いますのでこの辺の割きり方はちょっと微妙感がある。
『さらに、原料の高騰によるいわゆるコストプッシュ型といわれている供給ショックもあります。これに戦争や災害などのような、特別な供給ショックが絡まることがあります。』
ふむふむ。
『まず生産能力によるインフレですが、現在の日本では人手不足と物流コストの上昇がこれに当たります。物流問題も根底はドライバー不足にあるので、この二つは根が共通のものとも言え、人手不足は全国各地で深刻なものとなっています。ただ、人手不足だけでは最近の高いインフレ率は説明し切れません。』
『なんと言っても大きな要因となっているのが、食料品価格の高騰です。図表3中は消費者物価指数の最近の部分を、要因別に分解したものです。ご覧の通り、凡例に米・生鮮・食料とある下から3区分を併せた食料品価格の値上がりの占める部分が圧倒的です。』
ってな訳でここからが食品インフレの話になるのですが・・・・・・・
・食品インフレってそう簡単に落ち着かないんじゃネーノという指摘がキタコレである
『3年ほど前には円安に加えて、ウクライナ戦争の影響で原油の他に小麦などの食料品の輸入物価が高騰しました。また昨年にはコメ価格が2倍になるという歴史的な事態が生じました。どちらも典型的なコストプッシュショックの要素が大きいものです。』
からの、
『私も総合商社に勤務していたので、新聞で毎日商品相場を見ることが長年の習慣となっており、原油や小麦などの価格を見続けていますが、食品原料の国際相場は、コーヒーなどを除いては結構元の価格へ戻っています。』
ほうほう。
『3年前の輸入価格の上昇は、おそらくもう価格転嫁が終わっているでしょうし、コメ価格も下がらなくても横這いになれば、前年同期比でみる消費者物価指数は上昇しないことになります。』
ではあるのですが、
『即ち、このあとコメ価格さえ落ち着けば、現在の食料を中心とした大きなインフレは収まるものと思っている向きも多いのですが、どこまで下がるのかが問題です。』
お!
『図表3右にコメと、コメを原料とする弁当・お握り・レトルト・煎餅などを除いたコメを使わない加工食品の価格上昇率を示しました。どうしてもコメが目立ちますが、コメを使わない食品も、5%台と非常に高い上昇率が続いています。』
アイヤー!
『この状態が続くと、コメ価格さえ落ち着けばという見通しはやや甘いということになります。』
!!!!!!!!!!!
『因みに、図表3中では、一番上の通信やホテルや教育などのサービス価格の占める割合も大きいですが、この部分の上昇率は1%半ばです。食べ物は買わない訳には行きませんし、コメ価格の高騰により、ほかの食品の値上げも受け入れられやすい環境になっているのかも知れず、自分としては、コメ以外の加工食品の価格が、今後のインフレのカギを握るものとして非常に気にしています。』
なるほどなるほど。さらにインフレに関しては・・・・・
『また、本当に供給要因だけのインフレなのか、需要との複合的なものなのかも、よく観ていく必要があるとも思っています。』
!!!!!!!!!!!
『例えば高くてもブランド米を買い求める消費者にとって、価格上昇は単にコスト要因なのか、需要の要素が混じっているのではないか。この辺りの判断は重要になると思っています。』
とのことで、単純にコストプッシュだから下がるぞーではない、という警鐘を発していますし、商社出身の方が言っているという所にも重みがあると思いましたがどうでしょうかね。
・金融政策のパートになると急に微妙になるのは実質金利と中立金利の部分で早速登場するわけでして・・・・・
その次が実質金利とか中立金利の話になるのですが・・・・・
『(実質金利)』って小見出しでは
『さてここで、昨今よく政策金利との関係で引き合いに出される二つの金利、実質金利と中立金利について、ご説明させていただきます。』
ということで説明がおっぱじまるのですが、
『まず実質金利で、名目の金利からインフレ率を引いたものですが、大きなマイナスという状況にあります。』
ということで以下説明があって、まあそれは流し読みで良いのですが、
『借入で支払う利息よりも、その借入で賄った財やサービスの値上がりの方が大きくなります。実質金利には、名目金利と同様に、多様な年限があります。例として、翌日物、1年物、10
年物の3つを図表4に示しました。』
『日銀の決める政策金利はオーバーナイト、翌日物でして、昨年 12 月に引き上げて現在
0.75%です。これから消費者物価指数、12 月の統計で 2.1%を引きますと▲1.35%となります。新聞によく書かれるのはこれですが、消費者物価指数は、足もとの一時的なブレも含まれますので、現時点での数字は割り引いてみる必要があります。そこで、よく見られているのが、いくつかの統計データを合成して算出した1年間のインフレ予想を用いて、これを1年物国債の現在の利回りから引いたもの、即ち1年という期間で算定した実質金利です。』
しれっと「いくつかの統計データを合成して算出した1年間のインフレ予想を用いて、これを1年物国債の現在の利回りから引いたもの、即ち1年という期間で算定した実質金利です。」とか言い出しているのですが中長期のインフレ予想使うもんじゃないのかね、とは思いましたが先に進みますと、
『この数字は現在では凡そ▲1.1%となり、先ほどのオーバーナイトよりはマイナス幅が狭まりますが、それでもかなり低いところにあります。』
『長期の実質金利も同じように 10 年国債金利から 10 年のインフレ予想値を引いて求められます。』
そもそも1年ならまだしも10年の予想インフレってそれどう見たって正確な数値だせねえだろと思いますし、実質金利計算するのにかたや短期のインフレ予想、かたや長期のインフレ予想からさっぴくってそれなんか妙だゾとしか思えないのですがさらに続けますと、
『これは現在ではほぼゼロ近辺にあると考えられます。均衡しているようにも見えますが、10
年間も資金を寝かせてプラマイゼロということになり、これはこれで緩やかな成長にとどまる今の日本経済を象徴するような状況とも思えます。』
とまあそういう感じで実質金利が極めて低い、という話をしているのですが、次の中立金利の所では・・・・・・
・そもそも実質中立金利がドマイナスというのがおかしいんですけどねえ・・・・・・・
『(中立金利)
次に中立金利ですが、金融政策運営にあたって、各国の中央銀行が常に念頭に置いている指標です。そうは言ってもズバリ何パーセントと明確な数字が示せるものではありません。』
ってことではじまるのですが、
『中立金利の算定は、まず景気を熱しも冷ましもしない実質金利である自然利子率を推計して、これにインフレ率を足して名目ベースにするのですが、自然利子率は図表5左にあるようなかなり広いレンジを持ったものとして推計されています。』
ってのは良いんですけど、
『これは2年前に公表された数字ですが、最新の推計でも大きくは変わっていないとみられます。』
まあこれは大本営による入れ知恵でしょとは思うのですけれども、2年前と今ではインフレ期待とかが明確に変化していると思われますが、その辺をなんも加味しないで「2年前と実質中立金利は同じ」ってのも妙な話でして、そもそも論として2年前に計測している物件自体が観測期間の多くを「ゼロインフレノルム」の時代に置いていますし、だいたいからして2年前と言えば「政策調整をしないための言い訳作り」に狂奔していた時期(今も大差ないと言えばその通りですがwww)でもありまして、その時期に「説明に都合のいい大本営推計」として出したものをそのまま「変わっていない」って言ってるのがナンジャソラではありますな、南無三。
『ご覧の通り自然利子率が大体▲1.0〜0.5%というレンジにありまして、これに日銀のインフレ目標である2%を加えて名目ベースにしたものが
1.0〜2.5%となり、これが中立金利として報道等で眼にするものとなります。』
ということでここで急に中立金利の下限近い水準かも知れない、とか言い出す訳でして、
『現在の政策金利が 0.75%ですから、中立金利のレンジ下限である 1.0%に近づいたので、利上げの余地は限られるのではないか、いやいや中立金利はもっと高いレンジになるべきで最終的な金利、すなわちターミナルレートはもっと上まで行くべきだとかが、昨年
12 月の利上げの前後から世の中で話題となっていたものです。』
ってな訳で、中立金利の話になったら急に1%で利上げ打ち止めでもおかしくないような説明をおっぱじめておりますがな、ってな所でして、
『それぞれが様々な推定を置いて算定されていて、広いレンジでしか示せないものですので、中立金利はあくまで一つの参考指標です。特に、この2年間の利上げで推定値のレンジに近づいて来ていることから、今後は物価、雇用、金融環境などをより細かく点検して行くことが必要になります。』
ということでさっきは実質金利がドマイナスって言っておきながら中立金利のコーナーでは次回以降の利上げに関してエライ慎重な言い方になっています。まあ実質中立金利の下限がドマイナスになっているのですからそりゃそうだとはなるのですが、そもそも論として物価安定目標が達成される世界線において実質中立金利がマイナス1%ってのはおかしくないですか、って思うのですけど何でこうなるのよというお話。いわゆるノルムの遷移状態に置いて瞬間風速的に実質中立金利がマイナスになることはあるのかも知れませんけど、それって常識的に考えてサステナブルじゃないでしょうに・・・・・・
・この次の説明はマジでなんのためについているのかがよくわからんかった
てな訳ですが、この次の説明もなんか謎でして・・・・・
『図表5右にありますように、日本は欧米と異なって政策金利が中立金利を下回っています。』
それはそうなんですが、
『最近、世界各国では、中立金利に向けて利下げが続き、日本とは逆の方向に進んでいました。なぜ日本だけレンジの下にいるのかは、コロナ禍の後、世界的に起きたインフレとその対応の違いでご理解いただけると思います。』
はあ。
『図表6にある様に、日本では欧米ほどの高いインフレ率にならなかったことから、長期金利を低位に安定させるイールドカーブコントロールを柔軟化させつつも、マイナス金利が続けられていました。長いデフレの所為で、簡単に原料の値上がりを価格に転嫁できなかったことが影響したのだとも言われています。』
はあ。
『米国の関税政策以降、世界中で同じ景気悪化への懸念を抱きながら、利上げと利下げという逆の方向での金融政策を取らなければならない状況からの脱却に向けて、さらなる利上げを進めていくことが、金融正常化の完成には求められている一面だと思います。』
ナンジャコリャという所でして、いやまあ言ってることの意味は分かるけどこれ欧米と比較する説明をする意味が文脈としてまったく意味が分からなくて、たぶん最後の「さらなる利上げを進めていくことが、金融正常化の完成には求められている一面だと思います。」っていうのを入れるための説明だと思うのですが、欧米が利下げで日本が利上げなのはどうのこうのって説明をわざわざしないといけない理由が文脈上さっぱりワカランチ会長でこの「中立金利」のコーナーは読んでいて滅茶苦茶引っかかってしまうギクシャクした構成になっているなあと思った次第です。うーむ謎だ。
・中立金利に近くなってきたかもしれないという認識なのに何でこの説明になるのやら
この次に為替と賃金のコーナーがあるのですがそこは飛ばしまして『3. 最近の金融政策運営』に行きますとこれがまた先ほどの中立金利の説明コーナーとの整合性が謎オブ謎になっておりましてですねえ・・・・・・・・
『実質金利や中立金利でお話ししたように、いまだに緩和的な環境であることは確かですので、金融政策の正常化を完成させるプロセスとして、展望レポートで示している経済・物価の見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整して行くことになると思います。』
って言ってるんですが、増さんさっき「特に、この2年間の利上げで推定値のレンジに近づいて来ていることから、今後は物価、雇用、金融環境などをより細かく点検して行くことが必要になります。」って言ってたじゃないですかあああああああ、という所でして、実質金利の時と中立金利の時で緩和度合いの状況に関する認識が全然違う認識を示している(のもさっき申し上げたように妙なんだが)のに、何で一緒くたにこの説明になるのか、というのがマジで訳わからんのですよ。
なんかね、今回の金懇挨拶って経済の話が一番明快で物価は微妙に微妙な部分があって、でもってこの政策金利に関する部分では実質金利と中立金利の話の所が個別個別のポーションとしては意味が通っているのですが両方並べると整合性が???な話をして、でもって金利政策の運営の部分ではその整合性がどうなっておりますのやらという結論になっているのがもうねっていう所でして、なんか政策周りの説明がギクシャクしていますなあ、と思った次第ではございます。
バランスシートに関する部分は割愛しますね。
〇展望レポートハイライトの絵がなんかエライ勢いで威勢が良くなっている件について
https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/highlight/ten202601.htm
展望レポート・ハイライト(2026年1月)
経済・物価情勢の展望
前回10月
https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/highlight/ten202510.htm
前々回7月
https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/highlight/ten202507.htm
・経済のイラストがどちゃくそ威勢が良くなっておりますな
『日本経済は緩やかな成長を続ける』(今回)
『日本経済の成長率は伸び悩んだあと高まっていく』(前回10月)
見通しが上がったのでまあこういう事になるのですが、
『日本経済は、各国の通商政策等の影響を受けつつも、海外経済が成長経路に戻っていくもとで、政府の経済対策や緩和的な金融環境などにも支えられて、緩やかな成長を続けます。』(今回)
『日本経済は、各国の通商政策等の影響を受けた海外経済の減速により下押しされ、成長率が伸び悩みます。その後は、海外経済とともに、成長率を高めていきます。』(前回10月)
ということでこれ自体はまあそういうことになるのですが、イラストの方がエライ勢いで強いことになっていまして、前々回は「先行き不透明」を示すために車がヘッドライトつけて峠道を進む→前回は「秋の山道を歩いていく」だったのですが、今回は「マラソン大会のゴールに向けて走っていて沿道からも大歓声の図」とかいうエライ勢いで威勢の良い内容になっているのはクソワロタとしか言いようが無い。
・物価の説明が「アクチュアルの物価が下がる」から「基調的物価との2本立て」に先祖返りしたのは・・・・・
『物価は2%程度に向かう』(今回)
『物価は減速したあと2%程度に向かう』(前回10月)
てなわけで今回足元の物価見通しをどちゃくそ上方修正している訳ですが、
『消費者物価の前年比は、本年前半には2%を下回る水準まで減速しますが、この間も、一時的な変動を取り除いた消費者物価の基調的な上昇率は、緩やかな上昇が続きます。その後は、景気の改善が続くもとで、両者はともに徐々に高まっていき、2%の「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移します。』(今回)
『消費者物価の前年比は、食料品価格上昇などの影響が弱まるもとで、来年度前半にかけて2%を下回る水準まで減速します。その後は、成長率が高まるもとで、上昇率は徐々に高まっていき、2%の「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移します。』(前回10月)
という説明になっておりまして、一番の違いはこれまたイラストでして、前回は「アクチュアルの物価が一旦下がってから2%に戻るの図」というのを示していたのが、今回は「アクチュアルの物価は2%に下がり、基調的物価が2%に上がる、という階段の図」になっております。
でまあこの図は昨年1月の展望レポートの図に戻っている訳でして
https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/highlight/ten202501.htm
こっちに戻った、ということではあるのですが、これはなんの判じ物か、と考えてみますと、昨年4月の展望レポートっていうのが「トランプ関税ショックを受けたビビリンチョモード」に入ったタイミングな訳でして、このタイミングで「アクチュアルの物価は一旦2%を割る」の図をアピールするようになっているのですが、それはすなわち「利上げを先送りするための材料の一つ」として「物価が一旦2%を割るのだから利上げは急がなくて良いですよ」って話になっていた訳ですな。
でもって昨年1月の場合は利上げしました、の後にトラ公次第の面はあるけど、とは皆さん思っていましたが、あの当時ここまでトラ公がキチガイモードになるとまでは思っていなかった訳でして、その世界線であれば今後も利上げができまっせ、という話になっていたというのを思い出しますと、つまりはこれも利上げ路線を正当化するイラストへの復帰、ということを意味する訳です、と思うのですがどうですかねえ。
・順当だが「不確実性ガー」も削除
これまた展望レポートで示されている通りなのをビジュアルにしているということで分かりやすいのですが、
『海外の経済・物価動向、企業の賃金・価格設定行動、市場動向などに注意』(今回)
『通商政策等の影響を巡る不確実性はなお高い状況が続いている』(前回10月)
まあ当然説明文の方も、
『日本経済・物価の見通しに対するリスク要因としては、各国の通商政策等の影響を受けた海外の経済・物価動向、企業の賃金・価格設定行動、金融・為替市場の動向などに注意が必要です。』(今回)
『日本を含む多くの国・地域で米国との交渉が合意に至っていますが、各国の通商政策等の影響を受けた海外の経済・物価動向を巡る不確実性は、なお高い状況が続いています。金融・為替市場や日本経済・物価への影響にも、十分注意を払う必要があります。』(前回10月)
どう見ても盛大な上方修正です(イラストはまあ微妙な変化に留めてますが、注視モードではないと)。
・2%がなんと近くに見えていますよ!!!!!!
最後のイラストもすげええええええええのですが、
『2%目標のもとで金融政策を運営していく』(今回)
『2%目標のもとで金融政策を運営していく』(前回10月)
というお題は同じですが、
『金融政策運営については、経済・物価の見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えています。』(今回)
『金融政策運営については、経済・物価の見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えています。そのうえで、こうした見通しが実現していくか、丁寧に確認し、予断を持たずに判断していくことが重要です。』(前回10月)
丁寧に確認云々が抜けているのもさることながら、今回のイラストで遂に「2%がすぐ近くまで見えている」という図を示していくの巻(過去3回は謎の「3本の温度計」だしその前3回はアクチュアルの物価が2%に下がって行くでしょうという映像を見ながら金利の%をエアコン温度調整のように調整しているの図。その前になるとただの「2%という旗と日銀本店」とかいう最早訳の分からん図)になっていまして、なんと2%が見えてきた、って認識を示しております。
いやまあその通りの内容だし、先般ネタにした1月会合主な意見でも物価に関しては滅茶苦茶皆さん目標達成自信ニキ&ネキになっていましたので、その点で言えばイラスト自体には違和感ないっちゃあ違和感ないですけれども、だったら総裁会見は何であのトーンだったのかと小一時間問い詰めたい訳でございますが、さてこの先どういう情報発信で来るのでしょうかねえ・・・・・・・・
とまあそんな辺りで今朝は勘弁(短国とかあった気がするがパス)
2026/02/06
お題「トレンドインフレに関するスタッフペーパーを先週金曜に出てたもので恐縮ですが拝読の企画」
ほうほうそうですかそうですか
https://www.asahi.com/articles/ASV2533KWV25UTFK01YM.html
自民党・高市早苗首相「私を潰したい人は、色んな事をやってきます」
2026年2月5日 18時40分
『自民党・高市早苗首相(発言録)』
『それで、積極財政なんかやってたら経済がおかしくなる、そんなことをおっしゃる学者もいるけれども、そうじゃない。経済のパイを大きくしなかったら何もできないですよね。(5日、佐賀県での応援演説で)』(上記URL先より)
いやー選挙後が楽しみダナーーーーー
〇これまた先週金曜に出ていましたが基調的物価に関するスタッフペーパー
ネタがドバドバ出てくるので毎度遅れておりまして甚だ恐縮ですが
https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2026/wp26j01.htm
わが国のトレンドインフレ率とその変動要因:
Trend-Cycle BVAR Decompositionによる分析
2026年1月30日
高富康介*1
高野優太郎*2
平野竜一郎*3
・企画局スタッフ謹製ペーパーですが「構造」とか「インフレ期待」とかで今後は勝負してくるんだろうなあと
でもって拙駄文では何回か申し上げておりますので既にご案内のことかと思いますが、アタクシはスタッフペーパーを見るときに真っ先にこの著者名についております脚注というのを見てしまう訳ですな。
『*1日本銀行企画局
*2日本銀行企画局(現・総務人事局)
*3日本銀行企画局』(電子メールアドレスの引用は割愛しました)
・・・・・・企画局キタコレ!!!
ということでして、今回のお題ですと調査統計局が出してもよさそうなもんですが、企画局スタッフが出している、という時点で
『日本銀行ワーキングペーパーシリーズは、日本銀行員および外部研究者の研究成果をとりまとめたもので、内外の研究機関、研究者等の有識者から幅広くコメントを頂戴することを意図しています。ただし、論文の中で示された内容や意見は、日本銀行の公式見解を示すものではありません。』
ってありますがお察し案件である、という解釈になる訳ですな、なお、「内外の研究機関、研究者等の有識者」にコメント求むとのことですので、ワシのような無識者がコメントするのも烏滸がましい訳ですがw
『要旨』を見ますと、
『本稿では、Trend-Cycle BVAR Decompositionと呼ばれる統計的手法を用いて、わが国のトレンドインフレ率とその変動要因を推計した。』
ほうほう。
『推計結果からは、わが国のトレンドインフレ率は、1990年代初頭のバブル崩壊以降、経済主体が中長期的な予想物価上昇率を徐々に切り下げるもとで、水準が抑制されてきた様子が窺われる。また、分析の結果、トレンドインフレ率が特に抑制されていた2000年代〜2010年代初頭にかけては、マクロ的な実質所得の伸びが労働供給や労働生産性対比で趨勢的に抑制され続けたことも、需要面を通じて、トレンドインフレ率の抑制に寄与した可能性があることが分かった。』
ほうほうそれでそれで?
『本稿の分析結果を踏まえると、長期的な物価上昇率の傾向をみるうえでは、中長期的な予想物価上昇率の動きや、経済の構造的要因の趨勢的な動きに注意を払うことが、重要であると言える。』
ということでですね、「中長期的な予想物価上昇率の動きや、経済の構造的要因の趨勢的な動きに注意を払うことが、重要である」ってお話をしていまして、どうもこれは「賃金と物価の好循環ガー」みたいな話での勝負や、「コストプッシュは一時的だからどうのこうの」みたいな話での勝負から徐々に勝負の軸足をこっちに持っていこう、というお話をしている、ということですわなってなもんですわな(個人の勝手な解釈です)。
つまりですね、昨日ネタにした展望レポートBOX3の話と割と揃っている話なのですが、いわゆるノルムとか構造とかそっちの方に話を持っていきまして、アクチュアルの物価が多少ブレることからの説明ではなく、「物価の基調」と「物価の基調を決める構造要因」「中長期のインフレ期待動向」の方で説明していきましょう、って話が今後の日銀の説明の流れになりまっせ、というお話になっているのですな。
・それって現世利益的にどういう意味なのかと愚考しますと・・・・
でまあそれって現世利益的にどういう意味なんですか、って考えますと、まあ以下アタクシが妄想を捏ねくりまわして書いているのであくまでも一つの御伽噺として聞いていただければとは思いますが・・・・・・
「物価の基調」(ちなみにクソどうでもいいかもしれないけど、「基調的物価上昇率」という言い方はアタクシはよろしくないと思っていまして、なぜかと言えば「基調的物価上昇率」という表現は何らかの特定的な「ザ・基調的物価上昇率」を数値として示すことができる、という話になり、それって最近徐々に説明から引っ込め中の「中立金利」と同じような説明上の混乱を引き起こすことになり兼ねなくて、あくまでも「物価の基調」という説明で行くべきだと思うのよね)という概念を使って勝負してくる、というか説明してくる、っていうムーブっていうのが目先の金融政策運営において何を意味しますかと申しますと、一番大きいのは「今後予想される価格抑制策によるアクチュアルのCPI低下という現象を基本丸無視して政策運営ができる」というお話だと思うのです。
つまりですね、例えば先般の総裁定例記者会見でも「この先物価が2%を下回ったら利上げしにくいんじゃないか」という質問が出てきたりしていましたように、アクチュアルの物価上昇率が一旦弱含みになる局面になったとき、従来の日銀は「今後物価上昇率は一旦2%割れになってその後持ち直す」という説明によって「よって利上げを急ぐ必要はありませんなああっはっは」という話の持って行き方をしていたんですが、それでやっていくとこの先利上げが遅れてやべー奴になりかねない、という自覚がさすがにあって、その自覚があるからアクチュアルの物価を説明に使わないで、トレンドインフレ(基調的インフレ)の説明をするように話を持って行っている、というお話で、それが今回のこのスタッフペーパーやら展望レポートのBOX3などにも反映されているんでしょうなあ、という事だと思うのです。
ということで本文の方を鑑賞しますが・・・・・・・・
https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2026/data/wp26j01.pdf
わが国のトレンドインフレ率とその変動要因:
Trend-Cycle BVAR Decomposition による分析
『1 はじめに』ってところをさらっと見ますと、書き出しは
『物価上昇率は、フィリップス曲線の枠組みに基づけば、短期的な景気変動と、その影響が収束した後に物価上昇率が落ち着く長期水準により規定されると整理することが出来る。』
この長期水準ってのが2%になるように、ってのが物価安定目標2%ってことですな。
『こうした物価上昇率の長期水準は、「トレンドインフレ率」ともよばれる(Ascari
and Sbordone, 2014)。トレンドインフレ率の分析を行うことは、物価の安定を目的とする中央銀行実務においても、経済学的な見地による学術研究においても、有用な情報を提供すると考えられる。とくに、1990
年代後半から、他の先進国に比べても、長い期間にわたって物価上昇率が抑制されてきたわが国において、トレンドインフレ率の動向とその背景を分析することは、重要な課題の
1 つといえる。』
でまあ先行研究の紹介があるのですが、こちらのペーパーの特色として、
・定性的ではなくて定量的な分析だよって言うことで結構な力の入れようだと思われます
『先行研究に対する本稿の貢献として、以下の 2 点が挙げられる。』
『第 1 は、わが国のトレンドインフレ率を規定する構造要因を識別し、その影響を定量化した点である。』
ほうほうほうこれは大きく出たな、と思ったら直後に
『わが国を対象とした先行研究で、これに取り組んだ文献は、筆者らの知る限り存在しない。』
ってあって大きく出ていましたw
『本稿では、Del Negro et al. (2017)による VAR with common trends をベースに
Ascari and Fosso (2024)が提案した Trend-Cycle BVAR Decomposition と呼ばれる分析手法を用いて、トレンドインフレ率の要因分解を試みている。この推計の枠組みでは、@複数の経済変数のトレンド成分を同時抽出するとともに、A抽出された各トレンド成分と構造要因との関係を定める式において、理論的に想定される係数制約を課すことにより、構造要因の識別および影響の定量化を可能としている。』
まあこういう定量化については過去の話は良いんですけど将来において、とか別の経済の国やラ地域において普遍的に適用できるもんなのかいう点は無識者のワイにはさっぱり分からんのだが、直感的には普遍的な話には中々なり得ないんじゃなかろうかという気はします(無識者のくせに偉そうですいませんが)
まあそれは兎も角として、
『第 2 は、Ascari and Fosso (2024)を拡張し、自然産出量を規定する要因(労働供給、労働生産性)の中長期的なトレンドが、需要面を通じてトレンドインフレ率に作用する影響を定量化した点である。同論文では、労働供給や労働生産性の中長期的なトレンドが、経済の総供給を変化させる経路を通じてトレンドインフレ率に作用する影響を捉えている。しかし、上述の先行研究が指摘している通り、労働供給や労働生産性の中長期的なトレンドは、経済主体の所得・支出行動をも変化させる。本稿では、使用する経済変数や構造要因の識別に用いる係数制約を、Ascari
and Fosso (2024)から拡張することにより、需要面と供給面双方の経路を通じた影響の捕捉を試みている。』
ということでこれまたエライ勢いで大きく出ているのですが、なにせ「定量化」ですのでこれは力入っているわという話で、この手法による分析の結果がそのまま私らのところに(展望レポートの図表みたいな形で)ドドーンと出てくるわけではなさそうに(直感的には)思えるのですが、ただまあこの分析自体は定量分析であるだけに、内部ではこの分析を活用して政策運営の資料としては有力なものになりそうだな、と思いました。
・折角素晴らしい研究をしてるのにQQE自画自賛入れるのはいただけませんなあ
『本稿の主要な分析結果は、以下の通りである。』
ということで、
『まず、1990 年代初に資産価格バブルが崩壊して以降、わが国のトレンドインフレ率は、徐々に水準を切り下げていった様子が確認された。この時期、中長期の予想物価上昇率も低下しており、本稿の結果はこうした動きと整合的となっている。』
ふむ。
『その後、1990 年代末になり、名目短期金利がゼロに到達し、伝統的な金融政策手段が制約を受けるようになってからは、マクロ的な実質所得が労働供給や労働生産性以上に伸びを抑制されたことも、需要面からトレンドインフレ率を下押ししていた様子が確認された。』
だそうですが、
『その後、2010 年代に入り、日本銀行が 2%の「物価安定の目標」や大規模な金融緩和を導入するもとで、需要面からの物価下押し圧力は徐々に解消され、経済主体の予想物価上昇率が高まるもとで、トレンドインフレ率が一定程度押し上げられた様子が確認された。』
折角素晴らしい研究をしているのに「日本銀行が 2%の「物価安定の目標」や大規模な金融緩和を導入するもとで」で一気にインチキ臭くなるの勘弁して欲しいわけで、だったら「補完措置」だの「マイナス金利政策」だのって何でしたっけというお話になるわけだし、2013年に期待インフレ率押し上げようとして行った政策に関してお前ら途中で「インフレ期待に直接働きかけるという所期の効果が乏しかったのは日本のインフレ期待の形成における適合的期待形成が強かったから」ってレビューしてた訳なのに、このレトリックだと如何にも2013年の金融政策によって期待インフレを引き上げたみたいな表現になっていて、またお前らの「俺たちは無謬」病かよとゲンナリするので勘弁して欲しいですわ、
『なお、同じモデルを用いて推計した米国の結果をみると、先行研究(Reis, 2020
など)で指摘されているように、2000 年前後より、トレンドインフレ率は 2%近傍で安定が続くという、日本とは対照的な様子が窺われた。』
『これらの分析結果を踏まえると、わが国の物価上昇率のトレンドをみるうえで、予想物価上昇率と併せて、労働供給、労働生産性、労働分配率といった経済の中長期的な構造要因の動向にも注意を払うことが重要であると言える。』
って最後の部分はちゃんとしているのに途中のQQE自画自賛部分が残念としか言いようが無い。
・推計結果を見ますとまさかの「トレンドインフレ率はどう見ても2%乗せ」である
でまあ例によって途中を全部飛ばすという暴挙をしまして『4 推計結果』を見ますと、
『本節では、前節で示した枠組みに基づき推計された日米のトレンドインフレ率の推計結果を示す。そのうえで、日本のトレンドインフレ率のヒストリカル分解を示し、時期ごとにみた特徴点を整理する。最後に、米国のトレンドインフレ率の分解結果を示し、日本との違いを比較検討する。』
『図 2 では、本稿で推計された日米それぞれのトレンドインフレ率を、各国の先行研究による推計結果と併せて示している。』
ということでグラフ『図 2. トレンドインフレ率』がありまして、これどう見ても直近の日本が2%になっているようにしか見えないのですが・・・・・・・
『わが国における推計結果をみると、他の 3 つの先行研究による推計値を概ねトラックする姿となっている。即ち、わが国のトレンドインフレ率は、1990
年代前半に資産価格バブルが崩壊して以降、2000 年代前半にかけて、低下を続けた。その後、トレンドインフレ率は、一時的にプラスとなる局面もあったが、総じてみると、2010
年代初頭までマイナスの期間が長く続いた。2013 年に日本銀行が 2%の「物価安定の目標」や「量的・質的金融緩和」と呼ばれる大規模な金融緩和を導入すると、トレンドインフレ率はプラス転化したが、2%の水準まで上昇するには至らなかった。』
そこだけ何故金融緩和なのかという話だしだいたいからしてその前から金融緩和やってただろうと思うのだがまあ日銀スタッフが書くと必ずそうなる。
『2020 年代に入ると、トレンドインフレ率は水準を切り上げ、最近では 2%近傍で推移している13。』
>最近では 2%近傍で推移している
>最近では 2%近傍で推移している
>最近では 2%近傍で推移している
どうみても物価安定目標達成です本当にありがとうございました。
ま、一応脚注13があって、
『13 但し、直近の推計値については、推計データの延長等により変わり得るため、一定の幅を持ってみる必要がある。』
って事になっているのですが、こういう分析してますってことなので基調的物価が少なくとも2%よりも相応の距離があるみたいな言い方をするような情報発信はあまり行われにくくなるんだろうなあ、というのは推察される所ですし、そういう状況の中で政策金利水準をトレンドインフレから100bp以上低い水準のままで長期間維持する、みたいな話にはどう考えたってなりにくいのですから、これは今後の政策金利調整における一つの有力な分析になり得る、とまあそういう話になる筈なんですよね。
ちなみに米国は
『この間、米国における推計結果をみると、こちらも他の 3 つの先行研究による推計値を概ねトラックする姿となっている。即ち、米国のトレンドインフレ率は、1990
年代から徐々に水準を切り下げていた。そして、他の先行研究(たとえば Reis,
2020 等)でも指摘されているように、2000 年頃から、概ね 2%台で安定的に推移していた様子が窺われる。その後、2020
年代に入り、他の先行研究と同様に、トレンドインフレ率は水準を大きく切り上げた。足もとでは水準を幾分戻し、他の先行研究と同様に、概ね
2%台後半の水準で推移している。』
ということで2%台後半の水準なんですと、ということですが、米国の場合はトレンドインフレが2%台後半で政策金利水準は3.50-3.75%なのに対して、ジャパンの場合はトレンドインフレが2%近辺で政策金利が0.75%っていうのは如何にもタコにもアレでしょうなあというお話でもありますな、うんうん。
・なおトレンドインフレの要因分解のところではQQE自画自賛モードをさすがに引っ込めているのが味わいがあります
『4.2 トレンドインフレ率の要因分解 』ってのがあって、この部分の分析を読むとこれはこれでかなりオモロイのですが、引用していると結構な大部になってしまうので、その中で先ほどワシが突っ込んだ「お前QQEの自画自賛してるけど」って時代に関しての記述を引用してみましょう。
『2013 年以降をみると、それまでマイナス圏で推移していたトレンドインフレ率は、物価固有要因を中心に、プラス転化している。日本銀行では、2013
年 1 月に 2%の「物価安定の目標」を、同年 4 月には「量的・質的金融緩和」と呼ばれる大規模な金融緩和を導入した。こうしたもとで、中長期の予想物価上昇率も高まった時期であった。こうした予想の上昇が、トレンドインフレ率の押し上げに寄与した可能性が考えられる。』
まあ中長期の予想物価上昇率自体が本当にそれ正確な数値だせましたっけ問題があるし、株高円安要因という市場要因、もちろんその背景には金融緩和はあったけど、それ以外の要因として、これすっかりどスルーしているっぽいのですが、この時期って消費増税があって、消費増税に向けて財政支出があった時でもあったし、このタイミングで起きた増税前駆け込み需要に対応してどさくさ紛れの価格改定ムーブがあって、というように、そもそも論としてこの時期の中長期の予想物価上昇率の上昇が金融政策だけだったのか、という面は大幅にあるので、「可能性が考えられる」で締めているのはまあ一応謙虚というか良心ではありますな。
『ただし、こうしたトレンドインフレ率の上昇は、2010 年代半ば頃で止まっている。内訳をみると、物価固有要因のプラス寄与拡大が頭打ちとなったことが主因である様子が窺われる。この時期を振り返ると、原油価格の大幅な下落が続く中で、予想物価上昇率も低下していた時期であり、こうした予想物価上昇率の影響が、トレンドインフレ率の頭打ちの背景にある可能性が考えられる。』
って話になっているのですが、消費増税の駆け込み(とその時に打たれた財政)の反動という面を皆さん忘れてませんかねえ、ってのは正直思う。
でまあその後なんですが、
『2010 年代後半にかけては、物価固有要因以外の項目においても、特徴的な変化があった。労働供給要因は、この間の女性・高齢者を中心に労働参加が大きく進むもとで、トレンドインフレ率の下押し圧力として作用した。他方、こうした労働参加の進展は、マクロ的な実質所得の伸びにもつながった。こうしたもとで、トレンドインフレ率は、物価固有要因により牽引されるという、1990
年代のような構図に回帰したと考えられる。』
結局労働市場の構造変化要因で転換したんじゃん、という身も蓋も無い分析結果になっているのですが、概説部分だと謎にQQE推しっぽく表現しているのが何んともかんともではありますわ。
・しかし謎にQQEの自画自賛を行うんだよなー
『5 おわりに』ってのを見ますと、結論みたいなのがあるんですが、
『本稿の主要な結果を振り返ると、以下の通りである。第 1 に、1990 年代初に資産価格バブルが崩壊して以降、わが国のトレンドインフレ率は、徐々に水準を切り下げていった様子が確認された。この時期、中長期の予想物価上昇率も低下しており、本稿の結果はこうした動きと整合的となっている。第
2 に、2000 年代から 2010 年代初頭にかけては、実質所得の伸びが労働供給や労働生産性対比で抑制されたことも、需要面からトレンドインフレ率の押し下げに繋がった可能性があることが確認された。』
と、ここまでは良いんだが、
『第3 に、2010 年代に入り、大規模な金融緩和が開始されると、物価固有要因を中心に、トレンドインフレ率がプラス転化している様子が確認された。こうした動きは、日本銀行が
2%の「物価安定の目標」や大規模な金融緩和を導入するもとで、中長期の予想物価上昇率が上昇していった動きとも整合的となっている。』
それ最初の時だけだしそのタイミングって消費増税要因があったのをお前ら無視しているし、だいたいからしてさっきのコーナーではもうちょっと謙虚な説明してたのになんでこうなるのよ。というのが甚だ残念である。
『第 4 に、2020 年代以降をみると、トレンドインフレ率が 2%近傍まで上昇している。』
ってなわけで、最後は謎のいちゃもんになってしまいましたが、まあそれは兎も角として、トレンドインフレ2%とかいう「定量分析」が炸裂している、ということでもちろんこれ一本で説明するのは無理筋であって最終的には総合判断で判断ということになるのですが、少なくともこの分析は利上げペースを遅らせる要素にはならないし、何なら利上げを速める補完的な材料になる、ということでして、この時期にこれが出たというのはまあお察しということですな(一応真面目に解釈すれば「物価の基調が2%に近くなってきたという時期になって来たと思いますので腰を据えて分析したらこうなっただけで別にタイミング狙ったわけではないですよ」となりますので念のため)。
ということで先週金曜のレポートネタとかいう虫干しネタで甚だすいませんでした。
2026/02/05
お題「今更ですが展望本文のBOXがバチクソ強気化している件について」
ほほう
https://www.zakzak.co.jp/article/20260204-PRMVYLPGPRF2VIUQG6HDDLCHBM/
高市首相「左手で打っています」須田慎一郎氏に届いた深夜の反論メール 文春砲を全否定
2026.2/4 13:43
高橋洋一に須田慎一郎ですかそうですか・・・・・・・(しかもこれを報道してるのが産経)
あ、それから短国6Mですけれども入札日程勘違いしてて今日じゃなくて来週月曜でございましたすいませんすいません。ちなみに入札日程の方が先に決まっていたのですが、総選挙が終わって初手の入札が短国6Mでその次が10年物価連動ってのがなんかチャーミングな日程になっておりますな〜
〇展望レポート背景説明のBOXが全部「やる気満々」な件について
既にご案内のこととは存じますが改めまして。
https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/gor2601b.pdf
いつものことですがBOXをとりあえずは見る(もう大分たってるんだから中身を見んかい!というツッコミはさておきますとしてw)というのが仕様なのですが、今回のBOXって基本的に全部威勢が良い、というのが特徴でして、展望レポート基本的見解のトーンもそうですし、主な意見のトーンもそうでしたが、エライ威勢が良い(威勢が良くないのは総裁記者会見だけ)という物件に仕上がっていた訳でして、では展望背景説明は、と言われますとそりゃ強気じゃろという話になる訳ですがまあ強気ですよねと。
(BOX1)関税政策の米国経済への影響とグローバルなAI関連需要の堅調さ
(BOX2)労働需給の引き締まりと業種間のばらつき
(BOX3)輸入物価上昇の国内物価へのパススルー
でもって分量的には1と3が多いのですが、特にBOX1に関しては米国経済ということで、昨年のトランプ関税攻撃以降、日銀が盛大に「不確実性ガー」攻撃をぶっぱなすことによりまして利上げを引っ張りに引っ張った(挙句に12月に為替に追い込まれて利上げになっているのが世話ないのだが)でござるの巻となっていた要因が米国経済コケるでしょうでありましたので、このBOX1には注目したくなる訳です。
・米国の悪影響を過大評価していたのを認めたのは良いが往生際の悪さが日銀の我は無謬主義を示しています
『先行きの海外経済は、各国の通商政策等の影響が残るものの、その下押し圧力は比較的小さなものにとどまる蓋然性が高まっているとみられる。』
「蓋然性が高まっている」とは強い言い方ですね。
『この一因として、通商政策の影響を受けて大きな減速が見込まれていた米国経済が、堅調な成長を維持していることが挙げられる。』
他人事のように言っていますが「見込まれていた」のはお前らだろお前らwwwwwwwww
『本BOXでは、高関税下でも米国経済が堅調さを維持している要因を説明し、そのわが国経済への含意を整理する。』
ということで本編開始。
『米国の実効関税率は、昨年春、「相互関税」の導入や対中国関税の引き上げ等を受けて、大きく上昇した(図表
B1-1)。もっとも、その後は、米国と各国の通商交渉の進展等を受けて上昇幅が縮小し、そのもとで、通商政策の展開を巡る不確実性は低下している。』
なお、
『この間、民間エコノミストによる米国の成長率見通しは、「相互関税」発表後の4月に大きく下方修正され、マイナス成長を予測する先もみられたが、その後は上方修正を続け、直近は潜在成長率と目される2%前後まで回復している(図表
B1-2)。』
wwwwwwwwwwwwwwww
さきほどアタクシが申し上げた「見込んでたのはお前ら」というツッコミに対して早速「ボクだけじゃないも〜ん」という言い訳を出してくるのが毎度おなじみの日銀クオリティでして、こんなのわざわざ言及するのが日銀の「謝ったら死ぬ病」の業の深さを示している訳で、こんなの別に言及しなくていい話だし、なんか突っ込まれたら「いやーちょっと過大評価してましたねーテヘペロ」って言って置けばいいのに、「我は無謬の存在」みたいな言い訳をしようとするから説明がどんどんと昭和温泉旅館になってしまって複雑骨折するわけで、こういうのが一々出てくる日銀の自分たちは無謬って言い張る精神は改善されるべきではなかろうかと思います(自分たちを無謬にしたいから多角的レビューもクソみたいな物件になってしまいましたですしおすし)。
無謬性よりも見通しなり施策なりを外した時にどうリカバーするか、というフェイルセーフの発想でやって頂きたいのですが、無謬性に拘泥するのがそれこそ植田総裁の利上げに対するハトハトチキンぶりにも出ている(やって外すのは分かりやすいが不作為による問題というのは分かりにくいので盛大に政策がビハインドしてしまうわけですわな)なあとか思ってしまうのでした。あくまでも個人の感想ですが。
『実際、米国経済は、関税賦課に備えた駆け込み輸入の増加による一時的なマイナス成長はみられたものの、その後は堅調な成長を維持しており、ひと頃懸念されたような大きな減速は回避されている(図表
B1-3)。』
さっきの「この間、民間エコノミストによる〜」がどう見ても要らないですねえwwwww
などと、本筋ではないところにネチネチとツッコミを入れておいて話を戻しますが、じゃあ強かった要因は何ですかという話でして、
・実際米国が堅調だった背景その1は消費なのだが見通しでまたも見苦しい論法がwwwww
『こうした成長率の上振れ要因として、第1に、堅調な消費が挙げられる。』
ということで消費の話。
『当初は、企業が関税を速やかに販売価格へ転嫁することで、個人消費が減速すると見込まれていた。もっとも、米国内の企業は、関税による輸入コスト上昇に直面しながらも、これまでのところ関税賦課前に調達した在庫の取り崩しや既往の高い収益マージンを圧縮することで、販売価格への関税転嫁を緩やかなものにとどめており、消費への下押しの影響が緩和されている(図表
B1-4)。』
ってこの件は「影響が遅れているだけでそのうち影響が出てきます」って今まで言ってませんでしたっけ、という話なのだが、
『加えて、米国株価の上昇による資産効果も、高所得者層を中心に、消費の増加に寄与していると考えられる。』
なんか不健全な気もするが、まあ米国の場合この消費の所得階層ごとの差がどちゃくそ激しいというのがあるんでしたよね。
『先行きの消費を展望するうえでは、関税の価格転嫁の帰趨が重要となる。この点、民間エコノミストによる米国の消費者物価上昇率見通しをみると、当初は関税転嫁を受けた急速かつ大きな上昇が見込まれていたが、徐々に上昇幅を縮小させつつ後ずれしており、先行きも転嫁は続くものの、緩やかなペースにとどまるとの見方へ変化している(図表B1-5)。』
まーた民間エコノミストガーというのが中々見苦しいwwwwwwww
・その2がAI投資云々でして・・・・・
『第2に、AI関連需要の拡大が挙げられる。』
しかしそれ昨日今日に急に出てきたもんでもないようにも思えますが、まあ先を読みましょう。
『クラウド設備を大規模に保有する企業(ハイパースケーラー)は、AI関連需要の拡大を受けて、米国内でAI向けデータセンターやソフトウェア投資等のIT関連設備投資を大きく増加させている(図表
B1-6@)。』
ということで、
『こうした米国のAI関連投資の拡大は、半導体等の需要増加を通じて、とくに台湾や韓国等の成長にも波及している(図表B1-7)。』
ほほう。
『米国のAI関連投資の先行きについて、ハイパースケーラーの設備投資予測をみると、昨年秋以降、上方修正を続けており、積極的な投資姿勢は当面続くとみられる(図表
B1-6A)。』
なのですが、
『一方で、IT関連以外の設備投資は、2025 年中は低調に推移している。また、雇用者数の伸びが低下し、失業率が緩やかに上昇するなど、雇用環境は幾分軟化している。』
とのことで、
『これらの背景には、関税負担や政策不確実性などを受けた企業行動の慎重化もあるとみられ、注意が必要である。』
だそうですが、こっちには「民間エコノミストガー」が無いのがこれまた味わい深いですね(理由は別にこちらの見通しを日銀が外している訳ではないから)w
という悪態はさておきまして、このAI云々は展望レポ―トの基本的見解でも言及されている話なので、こうやって少なくともAIに関しては威勢の良い事を書いているのは流れ的には順当ですが、「強いもの」をわざわざ展望の基本的見解で言及しているという所に、日銀1月展望で一気に強気化(正確に言えば4月に一気に弱気化したものをそれ以前の状態に一気に戻してきた、というのが正しいと思いますが)というのが分かるかと思います。
・先行き展望が強くなっている件その1が米国経済でして
でもって米国の先行き展望の話になる。
『米国経済の先行きを展望すると、関税転嫁が緩やかに続くことによる下押し圧力は残るものの、AI関連需要や財政・金融政策の下支えもあるもとで、潜在成長率並みの成長ペースに復していくと考えられる。』
これは展望レポート基本的見解の通り(そうじゃないことを書いたらややこしい話になるw)ですな。
『この点、米国経済の大幅な減速リスクは低下していると考えられるが、通商政策等が米国経済・物価に与える影響、AI関連需要や資産価格の動向には引き続き注意を要する。』
という展望レポートで示されている内容を詳述した、というコラムになっていまして、わざわざこれを割とちゃんとした分量で図表もふんだんにつけて掲載している辺りに日銀全体のトーンと言うのが感じられるわけですが(なのに何で植田総裁は会見でああなのかと小一時間問い詰めたい)、
・さらに威勢が良いのが本邦輸出への先行き見通し部分で10月展望対比でエライ勢いで上方修正
『最後に、以上の動向が、わが国経済に及ぼす影響を整理する18。』
こちら脚注18は『18 米国の関税引き上げがわが国経済に及ぼす影響については、2025
年 10 月展望レポートのBOX1を参照。』となっています。ここに何が書いてあったかと言いますと、
https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/gor2510b.pdf
『以上の関税引き上げの影響を踏まえたうえで、わが国の輸出の先行きを展望すると、米国の関税引き上げに伴う駆け込みの反動減がマイナスに作用するほか、海外経済減速による下押し圧力も徐々に強まっていくと予想される(図表
B1-4)。』(この部分だけ直上URL先2025年10月展望レポートBOX1、展望レポート39ページ(PDF41枚目)から引用しています)
となっておりますがさて今回はどうでしょうかw
『まず、関税引き上げが、米国向けの輸出採算・輸出数量に及ぼす影響(直接効果)をみると、わが国自動車メーカーは、米国向けの輸出価格を引き下げることで、関税転嫁による現地の販売価格引き上げを極力回避してきた(図表B1-8)。昨年秋以降は、自動車関税率の引き下げもあって、北米向け乗用車の輸出価格は下落率を縮小させているものの、こうした輸出採算の悪化は、わが国自動車メーカーの収益を相応に下押ししている。』
自動車ェ・・・・・
『一方、自動車以外の輸出品目については、輸出価格引き下げの動きはさほど観察されておらず、関税コストの大部分は米国内の企業(わが国企業の海外現地法人を含む)が負担しているとみられる。』
『ただし、これらの品目についても、上記のとおり米国の最終需要が堅調に推移するもとで、輸出の大きな落ち込みは発生していない。』
あらお強い。
『次に、世界の貿易活動を通じた影響(間接効果)についてみると、世界貿易量が関税引き上げ後もAI関連需要に牽引されて底堅い伸びを続けるもとで、わが国実質輸出の落ち込みも、回避されている(図表
B1-9)。』
AIキタコレ
『AI関連需要の増加は、電力設備関連の資本財や半導体製造装置等のわが国輸出に一定のプラスとなっているものの、全体としてみれば、台湾・韓国と比べ好影響の程度は限定的にとどまっているとみられる。』
そらそうよ。
『こうした間接効果を通じた影響は、米国における関税の価格転嫁を受けた最終需要の頑健性やAI関連需要の持続性次第で大きく変化し得るだけに、これらの動向には引き続き注意する必要がある。』
ということになっていますが、さきほど引用しました10月展望レポートでの見通し対比でドチャクソ強くなっているのが良くわかると思いますし、わざわざ脚注18を置いて「前回の展望レポートのBOXをご参照」ってやっているのは、どっからどう見ても「前回対比めっちゃ上方修正しましたので目ん玉おっ開いて良く読め」とのお告げな訳でして、まあ強いですよねってお話でした。
・輸入物価のパススルーの話はどう見ても結論が「ノルムの変化」です本当にありがとうございました
BOX2は飛ばしてBOX3に参りますが、
『(BOX3)輸入物価上昇の国内物価へのパススルー 』
ということで、
『近年のわが国の物価変動をみると、為替変動等を受けた輸入物価の変動が、過去と比べて、消費者物価に影響を及ぼしやすくなっている面がある。本BOXでは、為替レート変動の消費者物価へのパススルーが上昇しているかどうか、幾つかの分析を通じて多面的に検証する。』
ということですが、途中を飛ばしまして、この辺からが日銀の今回の特徴的な分析手法ですよ、ってな部分から参りますね。
『そこで、以下では、@ドル円レート、A中間投入コスト21、B需給ギャップ、C中長期インフレ予想、D消費者物価の5変数からなるシンプルなベクトル自己回帰(VAR)を推計し、円安ショックによって輸入物価が上昇した場合、どのタイミングでどの程度消費者物価上昇率が高まるかを定量的に確認する。』
はい。
『結果をみると、円安ショックが発生した後、3〜4四半期後に消費者物価の前年比はピークを迎える(図表
B3-4@)。』
なるほど・・・・・・(今年の夏辺りからまた来るのですかねえ・・・・)
『財別にみると、近年の輸入ペネトレーション比率の上昇を背景として(図表
B3-5)、耐久消費財や食料工業製品において、とくに短期的な価格の反応が大きくなっている(図表
B3-4A、B)。』
『その後は、消費者物価の伸び率は減衰するものの、賃金上昇などを通じた2次的波及効果が顕在化することから、比較的長期間にわたって消費者物価が上昇を続けるとの実証結果が得られる。』
ほうほう。
『また、こうしたVAR分析を、サンプル期間の終期をグローバルなインフレ局面に入る直前の
2021 年までとした場合と、直近までとした場合で比較すると、近年は為替レート変動に対する消費者物価の反応度が上昇していることが確認できる。』
なるほどなるほど。
『最後に、日本銀行調査統計局のマクロ計量モデル(Q−JEM)を用いて、上記の分析の頑健性を点検する。』
ロバストネスチェックキタコレ。
『Q−JEMのフィリップス曲線には、説明変数として為替レートが含まれているため、為替レートの変化は消費者物価の直接的な変動要因となる。これに加えて、為替レートの変動は、需給ギャップや予想インフレ率も変化させるため、そうした間接的なチャネルを通じても消費者物価に影響を及ぼす(一般均衡効果)。』
『こうした構造を持つQ−JEMを用いて、円安ショックが発生した場合の消費者物価(除く生鮮)の反応についてシミュレーションを行うと、近年の構造変化を織り込んだモデルでは、過去の長期平均的な関係に基づくシミュレーション結果に比べて、円安ショック発生後の消費者物価の上昇率が大きくなっていることが確認できる(図表
B3-6)22。』
『さらに、円安ショック発生から1年間は「直接的な変動要因」、つまり直接的な価格転嫁が物価上昇の主たる要因だが、3年目に入ると「その他要因」、すなわち2次的波及効果の寄与も、「直接的な変動要因」と同程度まで拡大してくることがわかる。』
これわwwww
『以上のような産業連関表やVAR、マクロモデルによる分析からは、@為替レートから消費者物価へのパススルーが近年上昇していること、Aこの背景としては、輸入ペネトレーション比率の上昇による直接的な価格転嫁だけでなく、企業の賃金・価格設定行動の積極化等もあって、その2次的波及効果も大きくなっていること、が窺われる。』
どう見ても「ノルム」の抜本的な変化です本当にありがとうございました。
『先行きについては、これらの点も十分に念頭に置いて、為替レートや国際商品市況の今後の展開、それらの消費者物価への影響を注意深くみていく必要がある。』
>これらの点も十分に念頭に置いて
つまり従来のデフレ脳の延長で物価を考えてる場合とチャイマスガナという話をしている訳で、こっちもまあ強い話を思いっきりしている、という事でして、そんなら0.75%とかいう政策金利は冗談みたいな水準ということになるんだからさっさと調整しろよという結論にしかならんと思うのだがさてどうなるのやら。
でもって関連で更に追い打ちをかけるようなスタッフペーパーも週末に出てましたけれどもそこまで今日はたどり着かずの巻でそっちは明日にでも・・・・・・
2026/02/04
お題「特会6Mとか2年金利とか/今更ですが総裁会見での「政府と連絡」発言に関して」
お、これは会員記事だなwwww
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN03CEV0T00C26A2000000/
円、対ドルで一時156円台に下落 高市首相発言の影響続く
北米
2026年2月4日 4:35
[会員限定記事]
『【ニューヨーク=溝渕美香】3日のニューヨーク外国為替市場で円が対ドルで一時1ドル=156円台まで下落した。高市早苗首相の1月31日の為替に関する発言が円安の容認と受け止められ、円安・ドル高の流れが続いている。』(上記URL先より、この先少ししたら会員記事)
日経さん・・・・・・(^^)
〇交付税特会6Mのレートがエライコッチャになっている件について
まあこんなネタから入るワイも大概に変態だが
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/kariire/kari-result260203.htm
交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の入札結果(令和8年2月3日入札)
『本日、借入金の入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.借入根拠法律及びその条項
特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)附則第4条第1項
2.借入日 令和8年2月13日
3.償還期限 令和8年8月14日
4.償還方法 令和8年8月14日に一括償還
5.借入利率競争入札について
(1)応募額 3兆4,103億円
(2)募入決定額 1兆3,000億円
(3)募入最高利率 1.200%
(4)募入最高利率における案分比率 67.1100%
(5)募入平均利率 1.143%』
ということで平均1.143%の足切り1.200%ってナンジャラホイという感じでして、前回の交付税特会6Mが1/29の入札で2/6-8/7の期間で1.073/1.120、前々回は1/27の入札で2/4-8/5の期間で1.014/1.050という感じで金利上昇していたのですが、これはまた華麗に金利上昇の巻となっていますがなというお話。
もはや毎度の計算をするまでもないのですが、このレートって3月会合までのレートを0.75%で置いた場合のブレークイーブンが1.246%とかいう驚愕のレートになるので、2回利上げ食らっても鼻歌交じりで楽勝(さすがに3回上げられるとどうなるかは要計算ですがwwww)とかいうレート。
お前らどんだけ織り込めば気が済むんだとは思うのですが、一方で6MのTDBって今週入札がありますけど(明日ね)新発のWIって0.800%の引値(とは言え10日償還が後ろの1年短国の成れの果ての8/20償還銘柄の売参引値は0.875%になっているというナンジャソラ引値になっているのでどっちが正しいのかはよくわからんですけど)とかになっておりまして、いや何ぼ何でもこれ金利差有り過ぎだろという話でして、まあ特会6Mの織り込み方もちょっとお前それは何ぼ何でもという感じだし、TDBの方はこれ織り込みがろくすっぽねえじゃねえかという話なので、どっちのレートもアレではあるのですが、さすがにここまで差が出てくると特会の借入って要は特会の資金繰りなんだから国庫短期証券に振替した方がエエンチャウノかと小一時間って思うのだがこれ法令改正とか必要な話なんですかねえ、というのはあんまり真面目に調べたことが無いのでよくわかりません。
とは言いましても2年ゾーンも
https://jp.reuters.com/markets/japan/K53QMSP4TVK2XDT3CV3RINY5MU-2026-02-03/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反落、長期金利2.255%に上昇 2年金利30年ぶり高水準
ロイター編集
2026年2月3日午後 3:20 GMT+9
『[東京 3日 ロイター] - <15:07> 国債先物は反落、長期金利2.255%に上昇 2年金利30年ぶり高水準
国債先物中心限月3月限は、前営業日比30銭安の131円49銭と大幅反落して取引を終えた。米金利上昇や前日の大幅高の反動から売られた。新発10年国債利回り(長期金利)は同2.5ベーシスポイント(bp)上昇の2.255%。同2年債利回りは同2.5bp上昇の1.285%と30年ぶり高水準を更新した。』(上記URL先より、以下同様)
ってなもんで2年の金利って先週の東京都区部CPI攻撃で一旦さがったりもしたのですが、その後また順調に上昇しておりまして、昨日あたりはさすがに「主な意見」の利上げやる気元気井脇状態も影響したんじゃネーノ(やる気云々よりもあの意見だと「ペースの前倒し」が意識されますわな)というお話ではあるので、一応まあ交付税6M金利上がったこと自体はそうじゃろうなという話ではあるのですが水準ェ・・・という感じですわな。
ちなみに昨日の引けは
『TRADEWEB
OFFER BID 前日比 時間
2年 1.277 1.286 0.023 15:06
5年 1.676 1.686 0.036 15:04
10年 2.249 2.257 0.022 15:05
20年 3.176 3.187 0.003 15:06
30年 3.632 3.64 -0.008 14:59
40年 3.916 3.931 -0.002 15:07』
とかいうことで1.3%近いということですが、これ利上げペースもさることながら、今次利上げでとりあえず金利どこまで逝きますねんという話(ワシはあんまりターミナルレートという言葉は好きじゃなくて、長期均衡中立金利との混同が起きるので良い言葉ではないと思っています為念)がさすがに切りあがってきたんですかねえというのもあるんでしょうかね、知らんけど。
ああそれから余談ですが、
https://www.jiji.com/jc/article?k=2026013001110&g=pol
高市首相初訪米、国賓待遇で検討 中国にらみ厚遇―トランプ政権
時事通信 政治部2026年01月31日07時15分配信
『日程は3月後半の3連休が軸で、米側は歓迎式典や公式夕食会などを準備。今年は米建国250周年に当たり、記念行事も催される方向だ。ただ、衆院選(2月8日投開票)の結果次第では、中止を含め計画見直しもあり得るという。』(上記URL先より)
ちょwwwwマテwwwwwwワイの記憶に「米国は建国200年」ってのが刷り込まれているんだが気が付いたら250年かよwwwwwwwww(単なるジジイ)
などというジジイ話は兎も角として、3月の3連休に訪米ということは、その直前が3月金融政策決定会合な訳でして、ベッセント様が(あのタイミングでの日本の実弾介入除けだったとは思うのですが)NY連銀レートチェック砲をわざわざダボスから打って頂いた分の「誠意」としての日銀の「誠意利上げ」で高市さんお土産持っていかないとダメじゃないですかヤダー(超与太ネタ)というお話ですな、いやはや。
などというのは与太話オブ与太話ではあるのですが、折角ベッセントさんがレートチェック砲を打って頂いているのに、その傍から日本サイド(だいたい高市さんだが経済ブレーン笑も大概にアレ)が台無しにして回るという面白プレイを演じていて、ベッセントさんの事だから状況把握してるんじゃないでしょうかねえと思いまするに、まあ「誠意」をちゃんとお見せした方がヨロシインチャイマスカネエとはおもったりおもわなかったりする訳で、お土産誠意利上げじゃないにせよ、少なくとも日銀が利上げしまっせポーズはきちんと取らんとアカンじゃろ(すくなくともハトハトチキンの様子見地蔵な情報発信はダメ!ゼッタイ!!だと思うんだが)という感じではありますな、などと思う昨日の特会6Mでした。
〇営業毎旬報告系
https://jp.reuters.com/economy/bank-of-japan/PX42J67OWNIZDJN24R6UL33UHY-2026-02-03/
日銀、1月31日までに保有ETFの売却を開始 53億円分を売却
和田崇彦
2026年2月3日午前 10:24 GMT+9
『[東京 3日 ロイター] - 日銀が1月31日までに、保有する上場投資信託(ETF)の売却を始めたことが分かった。2月3日に公表した営業毎旬報告で明らかになった。』(上記URL先より、以下同様)
ということで、
『営業毎旬報告によると、31日時点のETFの保有残高は37兆1808億円で、20日時点の37兆1861億円から53億円減少した。日銀は1月19日からETF売却のための指針の適用を始めており、近く売却が始まるとみられていた。年3300億円程度のペースで売却を進めていく。』
これなぜか「年3300億円」ということで金額縛りになっているの改めて考えてみたら変な話で、決定した時期から見たら株価水準が上がっているので、売却ペースが遅くなって、決定した時点だと110年位とかだったけど今の時価ベースだともっと時間がかかるんじゃネーノというペースだし、逆に言いますと株価が下がった時の方が市場に対する売却インパクトがデカくなるという意味不明にも程がある仕切りになっておりまして、まあ当然この100年計画はどこかで見直す(=ペース加速する)とはさすがに思うのですけれども、金額縛りってのも変な話で保有残高プロラタで売るのが普通の態度なんじゃネーノとは思いましたし、株価上がっているなら売却ペース寧ろ加速しておかないと、株価が下がった時に売りにくくなるんだから売却加速して糊代作っておけよと思いますので、この辺は6月に長期国債買入減額計画の見直しを行うんだから一緒に議論してほしいですなと思いました。
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-03/T9O3L1T9NJLT00
日銀「異例措置」の縮小進む、保有ETFの売却を開始−CP残高もゼロに
・ETF売却は1月末までに54億円、年間3300億円の100年計画がスタート
・CPは営業毎旬報告の記載なくなる、コロナ禍で企業の資金繰り支援
Sumio Ito
2026年2月3日 at 1:13 UTC
更新日時:2026年2月3日 at 1:55 UTC
『日本銀行は、保有する上場投資信託(ETF)の売却を予定通り開始し、1月末までに54億円程度売却した。コマーシャルペーパー(CP)残高もゼロになり、異次元緩和の象徴とも言えるリスク性資産の縮小が少しずつ進んでいる。』(上記URL先より)
CPに関しての「コロナ禍で企業の資金繰り支援」はいやいやその前から延々とダラダラやってたじゃんというツッコミはありますが、やっと残高0になりましたかという話で、一番最初(リーマン後)にやった時はあくまでも「バジョットレートでの買入」だったものが復活した後には「サービスレートでの買入」になっていましてまあ如何なものかって感じだったのがCPおよび社債の買入だった訳ですが、まあこういうのはやるにしても「バジョットレートでの買入」で行って、市場が正常化してきたらその時点で残高が0になるような仕組みにしないとダメですよねというお話(その点ではコロナ対策ドルオペはバジョットレートかというと多少微妙なレートではあったけれども正常化したら残高はほぼ0なので本来の趣旨に沿っている)ではありましたな。
〇超今更の総裁会見ネタの続きですが(超大汗)
https://www.boj.or.jp/about/press/kaiken_2026/kk260126a.pdf
総裁記者会見
――2026年1月23日(金)午後3時30分から約60分
最後は長期金利への介入問題です。今回の会見って割と想定問答丸読みモードに近かったんじゃないかなあ、と文字起こしを読んでて思う訳で、聞いている時はつまらん会見と思ったのですが文字で見ると割と滋味がある、というのがその理由ですw
・長期金利の介入に関する質疑で連発する「政府と連絡」がどうもね
幹事社質問の次の人の質問ですが、
『(問)(前半割愛)もう一問が、長期金利についてお伺いします。長期金利が急騰していますけれども、その背景と受け止めについて、どのようにお考えかというところをお願いします。これまで、例外的な動きがあれば機動的に対応するということをおっしゃっていましたが、機動的に対応するということが仮にあれば、長期金利は市場で決まるべきだという今までの正常化の流れに逆行したり、あるいは財政への配慮というふうに受け止められるという恐れもあると思います。その点も含めて、現状と取り得る対応についてどのようにお考えかというところをお伺いできればと思います。』
ここで「政府と連絡」が初出しておりまして、その後もなんども「政府と連絡」が出ていたんですよね。
『(答)(前半割愛)それから、最近の長期金利の上昇に関する複数のご質問があったと思いますが、まず認識としては、やはり、かなり速いスピードで上昇してきているという認識でございます。』
何で「かなり速いスピードで上昇」とかそういうの言っちゃうかねって感じですが、
『それに関して、マーケットでは、先行きの経済・物価情勢や財政政策、金融政策に関するマーケットの見方が影響しているという声があります。加えて、年度末要因で、超長期債の需給が不安定化しているという声も聞かれます。』
年度末要因ってあーたまだ1月ですがなという話ではありますが、これはロンガーエンドの超長期が単価ベースでクソ値下がりしてて企業会計原則的に言う減損処理対象になるからどうのこうのの話を指していますな。
『そのうえで、従来から申し上げていることですけれども、通常と異なる例外的な状況では、市場における安定的な金利形成を促すために、機動的にオペ等を実施することもあるというふうに考えています。』
この点をアピールするのは如何なものかという感が拭えない上に、
『この点、政府と緊密に連絡しつつ、それぞれの役割を踏まえてしっかりとみていきたいと思っています。』
って話ですが、一応これ「連絡」なので「連携」とは言ってないから財政ファイナンスには当たらないし、連絡と言うのは市場動向に関して財務省も日銀もそれぞれ独自にヒアリングしている(まあその先は似たようなもんとは言え)訳なので、その状況をお互いに「連絡」しあって市場動向の把握に努めますし、「それぞれの役割を踏まえる」ということなのであくまでも日銀はオペレーションとしての買入が必要ならば行いますし、政府サイドでは発行年限の調整などを実施して対処する場合もあり得る。
とまあそういう話をしたいんじゃろうなあ、というのは好意的に解釈すればそういう解釈になりますし、まあ日銀(および財務省)の原則論から言ってそういう意味だ、っていうのはこうやって文字に起こして字面を見れば分かるんですよ。
ただですね、この後も「政府と連絡」を連発しているのですが、その辺りに関してもっときちんとパラフレーズして頂きたい訳でして、オーラルで聞いているとどうしても「政府と連携しないとオペレーションもできないのか日銀は」みたいな受け止めになったり、「オペレーションすら政府にお伺い立てる日銀が独自に金融政策決められるわけないんだからつまりは財政従属宣言ジャン」というように聞こえてしまうんですよ。まあこれまでの流れというのもあるからそう取られやすいですしおすし。
とまあそんな訳ですので、初手の段階でこの点をもっときちんと「市場状況については政府とも情報共有を行いながら状況を把握し、真に必要な例外的な状況においては対応できるようにします」みたいに言って分かるような説明をしてほしいんですよね、これ読めば確かに分かるんですけど、初手ではオーラルの説明を耳で聞いて理解してしまうので、もうちょと考えてほしいなと今更ながら思うのでした。
ということでその先も「連絡」ですけど、
『(問)(前半割愛)もう一点は、先ほどの長期金利についてなんですけれども、かなり速いスピードで上がっているということですが、ただ日銀としてはまだオペをしていません。その点についてどういったことなのか、どういう理由なのかということについてなんですが、以前、植田総裁は超長期金利よりも、長期金利やその長期金利の短いところを重視するような、その経済活動という意味ですね、姿勢をされていますが、そういったところにも大きい波及があると、やはり柔軟な機動的なオペを対応する必要が高まってくるという理解でいいのかどうか、お願い致します。』
「かなり速いスピードで」とか言うからこういうツッコミを受けてしまうのよね〜
『(答)(前半割愛)それから、長期金利の上昇のスピードについてのご質問ですけれども、これはそれが速い、あるいは速過ぎるか、機動的なオペにつながるかどうかという判断については、先ほど申し上げましたように、政府と緊密に連絡しつつ、それぞれの役割を踏まえてしっかりとみていく中で判断していくということでございます。ただその中で、先ほども申し上げましたように、超長期債については、年度末要因で需給が不安定になっているという点にも注意したいと思っております。』
回答になっていないというかさっきの回答と同じで、まあこれが想定問答棒読みなんだろうなあ、とその時はイマイチピンとこなかったですが、文字で見てみると一目瞭然ですなwwwwwww
F5でテキスト検索すれば判りますが、この「連絡」は7回出てきますので以下もうちょっとこの件の質疑応答あるんですが、文字になったのを見ますとまあ見事に上記と同じ回答しかしていなくて、だったら初手でうっかり「長期金利の上昇スピード」とか言うなよとは思いました(まあ植田さんも更問きて「しまった」と思ったのかも知れませんが・・・・)。
とは言いましても、昨日ネタにした「主な意見」を見ると結構介入に抵抗感の無さそうなのが2人か3人いそうなので、まあその辺も踏まえてこういう説明文になったのかな、とは思いました、ということですが、まあ普通に「独立性」問題ネタが沸き起こっていたタイミングだったのでこの「連絡」の部分はもうちょっとパラフレーズした方が良かったんじゃないかな、とは思いますが結果論ちゃあ結果論なので何んともかんとも・・・・
ということで今朝は勘弁
2026/02/03
お題「エライ威勢の良い(長期金利介入の部分は気になるが)1月会合主な意見ではありますぞな」
あらま読売までもが(イタコ話法使っていますけど)
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20260202-GYT1T00492/
消費税減税、海外メディアから批判相次ぐ…財政悪化や国債・株・通貨のトリプル安懸念
2026/02/02 20:01
その前にもこんな報道してますしおすし(こっちはイタコ話法ではない)
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20260130-GYT1T00427/
[スキャナー]消費税減税に前のめりな高市首相、演説では「封印」…政府・自民内からは懸念の声
2026/01/31 08:45
〇1月会合主な意見は物価上振れにも程があるのと利上げペースの前倒しを示唆しているように見えますがさて・・・・
ネタの先入先出法で恐縮ですが
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/opinion_2026/opi260123.pdf
金融政策決定会合における主な意見
(2026 年 1 月 22、23 日開催分)1
・経済の意見ですが米国下振れの不透明性ガーが完全にどっかにいってしまいましたな
『T.金融経済情勢に関する意見』の『(経済情勢)』はもともと5個しかないので経済情勢に関する論点が少なかった、というのが示されております(言いたいことあるなら書いてるでしょうから)。
『・ わが国経済は、一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している。先行きは、各国の通商政策等の影響を受けつつも、海外経済が成長経路に復していくもとで、政府の経済対策や緩和的な金融環境などにも支えられて、緩やかな成長を続けるとみられる。』
というのは大本営ですのでパスしまして、
『・ 米国経済については、雇用を巡るリスクとそれに伴う金融政策の方向性に引き続き不確実性が存在するものの、AIを中心とするIT関連の強さがこれをカバーしていると考えられる。』
あらま。
『・ 世界中が金融財政両面で緩和策を採用し、AI関連投資拡大も加わる中、本年の世界経済は、回復に向けたモメンタムが始動する転換局面と認識している。』
財政はそうなんだが金融政策ってECBは中立金利近辺だしFEDは利下げしたとは言え依然として引き締め的な金融政策だと思うので字数の関係で端折らないといけないのは分かるんだがちょっと雑じゃねえのと思います。
『・ 今後は、エネルギーや食料品の価格上昇率が徐々に低下し、消費者物価指数も低下するため、実質賃金の上昇率もようやくプラス圏に浮上して、それが定着していくとみられる。』
定着するんですかねえ〜
『・ 円安は、大企業の収益や賃金を押し上げる一方、中小企業の収益や賃金を下押しするので、物価の上押し効果と相まって、格差の拡大に働く可能性がある。』
資産価格経由の格差拡大を端折っているので不合格。
・・・・などと申し上げましたが、まあ何かここに来て今までの「不確実性ガー」は何だったのかと小一時間問い詰めたくなるような楽観色の強いものになっていましてどうしましたのよという内容ですわな。まあ展望レポートでも示されているといえば示されていますが。
・物価の意見が10個もあるよ!やったね!!!!
『(物価)』の意見が一時は5個とか6個とかいう時期も長かったのですが、今回は何と10個もありまして、これはまあ物価目標達成に向けた議論なのか物価の上振れ議論なのかさて何でしょうということで見る訳ですな。
ちなみにですけれども、この「物価」の意見数ですが、12月→7個、10月→6個、9月→8個、7月→7個となっていまして、今回はエライ盛り上がりっぷりを示したという結果に成っておりますわな。
『・ 消費者物価の基調的な上昇率は、賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムが維持されるもとで、緩やかな上昇が続くとみられ、見通し期間後半には「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移すると考えられる。リスクバランスは、概ね上下にバランスしている。』
1個目は必ず大本営ですfがこの後が・・・・・
・物価の意見がこれでもかとばかりに無茶苦茶強いですな
『・ 現在まで、家計の余裕が乏しいこともあって、食料品・外食・宿泊以外の分野では、人件費の価格転嫁の動きは緩やかである。先行きについては、政府の経済対策による家計への所得移転の効果を含めて、物価・家計所得・個人消費のバランスがどうなるか、注視していく必要がある。』
「どうなるか注視」って言ってますけど前段で示された状況認識だったら政府の物価高対策によって価格転嫁がより一層広範囲に渡って行われるでしょう、って話になりますな。おそロシア。
『・ 米価格の値上がりは供給不足が発端だが、昨秋の新米買付け時の需要要因も加わり、複合的な現象であった可能性がある。単純にコストプッシュと割り切れない物価上昇が他の財でも生じていないか、今後も注視していく。』
これも同じで「注視していく」って言ってるけど、この意見だって「コストプッシュだから一時的って言ってる場合か」という話をしていますのでこれまたタカ的。
『・ 既往の食料品価格の上昇に加え、最近では都市部を中心に家賃が上昇している。これには、海外のインフレや円安による資材価格の上昇や人件費の上昇が住宅価格を押し上げ、賃貸需要が増加していることも影響している。政府や自治体の施策はあるが、家計の生活実感と消費行動に与える影響が大きい項目であり、動向を注視している。』
こちらの動向注視は個人の可処分所得の押し下げの動向注視ですね。
『・ 基調的なインフレの定着度をみるうえで、今後は、前年比でみた食料品価格の減衰ペースに加え、政府の物価高対策が物価の基調に及ぼす影響等を注視したい。もっとも、長期インフレ予想の一部では、既に安定性が確認されつつある。』
長期インフレ予想に関しては先週金曜に面白そうなスタッフペーパーが「企画局スタッフ」から出ているのが味わい深いのですがそのネタまで今朝は届くかどうか(汗)。
『・ 物価上昇の主因が人件費にシフトし、粘着的なインフレに変化してきている。@春闘、A物価の推移、B予想物価上昇率が見通し通りであれば、今春にも、物価の基調は2%に達したと判断できる。』
これは田村抜刀斎の抜刀ですな。
・円安による物価上昇警戒ニキが2名
『・ 企業の価格設定行動が大きく変わりつつあり、円安による輸入価格上昇のパススルーがより強まっている近年のわが国では、為替から物価への影響を従来以上に重視する必要がある。今後より一層の円安が進んだ場合には、消費者物価指数の上昇率の低下ペースが遅くなり、反転上昇する可能性もある。』
円安による物価上振れ警戒ニキ登場。
『・ 円安に伴い、低価格の輸入品も物価を押し下げにくくなっているとみている。また、国内需要の輸入依存度も上昇しており、為替要因が先行きの物価を押し上げる蓋然性は、以前より高まっている。』
あらあらまあまあ。
てな訳で円安物価上振れ警戒ニキ(ネキかもしれんが)が2名いるわけですよ。
・最後は円安とかコストパススルーだけではないより全体的な話に近い上振れ警戒ニキ2名
『・ 賃金ノルムの転換に加え、海外経済の回復期待が強まっているだけに、リスクバランス上も物価の上振れをより意識する必要がある。』
『・わが国経済が労働の供給制約に直面する中、円安のパススルー、財政政策による需要拡大、中国の対日輸出規制等、物価の上振れリスクが膨らんでいる。』
って話になっている訳ですな。
・12月主な意見との物価認識のギャップが凄すぎワロリンチョ
一々引用するとアホのように長くなってしまいますから引用は割愛しますけど、まあお前らちょっと12月会合主な意見を改めて確認してみんさい。
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/opinion_2025/opi251219.pdf
金融政策決定会合における主な意見
(2025 年 12 月 18、19 日開催分)1
こちらの「物価」の所の内容と今回の「物価」の内容の認識が何というギャップアップでしょう、というのが見て取れるかと思う訳でして、ここまで物価認識強気ニキ&ネキが揃ってしまっているし、上振れド警戒状態になっているという図になぜこんなにジャガーチェンジしたのかという背景がさっぱり分からんのできっと政策委員会の皆さんが君子だからという位しか理由は思いつかないのですが、今回とんでもねえジャガーチェンジをしているのがこの「物価」の所というのがお分かりいただけるかと思います。
しかしこのジャガーチェンジに対して展望レポートや総裁会見ではそんなに物価上振れの話をしないし、何なら展望レポートって本当は政府の価格抑制策を追加で織り込んでコアCPI見通し横ばいだから上振れにも程があるのに、「概ね横ばい」とか抜かしやがってお前らどうなってますねんというお話になるんだが、まあいつもの姑息なコミュニケーションキタコレではあるなとは思いました、まる。
・金融政策運営はのっけから「この先複数回の利上げ」を示唆する意見がぶっこまれまして・・・・
次が『U.金融政策運営に関する意見』ですが、
『・ 昨年 12 月の利上げからさほど日数は経過していないが、企業等の資金需要、金融機関の貸出態度、CP・社債の発行環境などを踏まえると、政策金利引き上げ後も、わが国の金融環境は緩和した状態が続いている。』
というのが大本営で最初に来るのですが、この次という割といい場所(というかなんというか)に鎮座する意見がほほうと思いまして、
『・ 超長期の投資案件を抱える企業や中小企業の中には、利払い負担が厳しい先もあるとみられるが、産業界全体としては、現在の堅調な経営環境が金利負担増を吸収する面も大きい。利上げペースが急激でなければ、企業業績に与えるインパクトを過度に心配する必要はない。』
あらまあまあ、って感じで威勢の良い意見なのですが、これ意見の内容もさることながら、大本営の次にこれが打ち込まれているというのが威勢の良い話でして、だいたい2番目辺りにくるのって大本営に近い意見が出てくるというのが概ねこれまでの仕様になっていますので、そこから勘案するとこりゃ大本営の意見に近いというメッセージにもなっている訳でして、ペースが急激でなければ今後の利上げも無問題、とぶっこんできたのはキタコレとしか言いようが無いですな、知らんけど。
でまあこの「急激ではない」というのは毎会合利上げでなければ良いのか、四半期でも急激になるのか、とか何なら毎会合50じゃなかったら良いのか(まあそれは今の日本の場合は極論だと思うけど)とか、その辺の何を意味するのかはよくワカランチ会長ではありますが、いずれにせよ「この先も利上げしまっせしかもあと1回で打ち止めとかじゃないですよ」っていうのを示した意見ではございますわな。
しかもですね、
『・ 現在の実質金利がきわめて低い水準にあることを踏まえると、経済・物価の見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことが適切である。』
という如何にも大本営というのがさっきの威勢の良い意見の次にあって、大本営サンドイッチの好位置にさっきの「複数回利上げ」「急激じゃなかったら問題なし」が入っているということはこれ即ちハトハト大本営とて1%で打ち止めではないと考えてまっせ、という事を示している訳ですな、としか解釈できないというか、そういう解釈をさせようと思ってこの並び順にしている筈なので、まあそういう事やぞということです。
・その後も利上げ継続の意見になっていますな
この次も総じて「今後の利上げ継続」の話になっていまして、
『・ これまでも、利上げの際に、その経済・物価・金融面の反応を確かめながら、政策金利を引き上げてきており、今後も同じ作業を続けていくことが適当である。』
同じ作業、という事の含意として「半年くらい様子を見る」というのを意味しているのかは謎ですけれども、まあそういうことだと勝手に解釈してやや慎重な人がいますなあと解釈するのですが、その後に並ぶ意見は、
『・ 現状の金融環境は、足もとの円安の進行を踏まえると、経済実態からみて、まだ相当に緩和的である。物価の基調は着実に2%に近づいており、今後も金融緩和度合いの調整を適切なタイミングで行う必要がある。』
ということで次にはやっぱり威勢の良いのがサンドイッチしておるわけでして、その次はビハインドのお話でして、
・ビハインドのリスクに関する言及と利上げペースの前倒しに関する言及
『・ ビハインドザカーブのリスクが顕著になっているとまではいえないが、注意深く適時の政策運営を図っていかなければならない度合いは高まっている。』
ビハインドのリスクが高まっているとは言わないものの、その可能性への言及ということですな、ってところだし、
『・ 今年、海外金利環境が変化した場合には、意図せざるビハインドザカーブが生じるリスクがある。わが国の実質政策金利は世界最低水準であり、為替市場も実質金利差に着目するだけに、大幅なマイナスの実質政策金利の調整を行う必要がある。』
ということで思いっきりビハインドのリスクに言及。
『・ 円安、長期金利の上昇は、インフレ期待等、ファンダメンタルズが反映されている面も大きい。これに対する金融政策面の処方箋は適時適切な利上げに尽きる。』
どう見ても前倒しです本当にありがとうございました。
『・ わが国にとって物価対策が焦眉の急である中、利上げの影響の検証にあまり長い時間を掛け過ぎずに、次の利上げのステップにタイミングを逃さず進むことが必要である。』
チンタラやってるんじゃねえぞコノヤローってことだし、
『・ 利上げの企業・家計行動への影響をヒアリング情報で確認し、中立金利と比べた政策金利の現在地を探りつつ、数か月に一度のペースで利上げを進めることが適切である。』
こちらも半年に1回じゃ遅いわというのがしらっと打ち込まれている訳ですな。
・しかし長期金利上昇に対して市場介入しそうなのが少なくとも2名いそうなのが懸念されますな
最後が長期金利上昇に関する話なのだが、
『・ 過去数年の長期金利の上昇は、国債市場が正常化し、物価安定目標の実現を織り込んでいく過程と捉えられるが、ここ2週間程度の動きは一方的なスティープ化であり、注意が必要である。』
一方的なスティープ化ですかそうですか・・・・・
『・ 長期金利のリスクプレミアムは、財政やインフレ等による押し上げを、本行の国債保有に伴うストック効果が一部相殺しているとみている。最近の長期金利の上昇ペースに貸し手・借り手が適応できているかは、今後も確認したい。』
まあこの辺は別に介入しろという話ではないのですが(ただし一個上は潜在的にちょっと介入しそうな勢いは感じないわけではない)、
『・長期国債の買入れについては、これまでの考え方に沿って、減額と異例時の増額等を行うべきである。』
異例時の増額等ってわざわざ言ってるのが怪しさ抜群でお前実はビビリンチョ介入したいだろほれほれほれ、って感じですな。
『・ 超長期を中心に国債市場のボラティリティが高まっており、今後も需給の不安があるだけに、例外的な状況においては、国債買入れも含めた柔軟な対応の検討が必要である。』
はいきました介入したい人〜orzorz
『・ 最近もあったように、本邦債券市場におけるボラティリティの上昇は、時期や規模の特定はできないとしても、その可能性自体は想定できるものである。ボラティリティの上昇時に中央銀行にとって重要なことは、市場機能が働いているかの見極めである。日本銀行に課された役割と政策の目的に沿って、その範囲で用いるべき手段を理解してもらう努力が引き続き重要である。』
最後がこちらでして、「市場機能が働いているかの見極めである」ってのがあるので介入しようの人ではなくて寧ろ安直な介入ダメ!!っていう側の人だと思われますのでそこは安心感漂いますな。
ということで長期金利の部分、どうも2名か3名くらい金利上昇にビビって介入に関してウズウズしている向きがいるようでどんだけチキンなんだよと思ってしまいますが、変な介入すると却って「日銀による財政ファイナンス」って言われて取り返しのつかないこと(だいたい起きそうなのはド円安)が起きかねないので、お願いだからそれは踏みとどまってという話だし、とっとと利上げして短期金利せめて1.5%までちゃっちゃと上げて一旦様子見しますみたいにすれば長期金利だって落ち着くとは思うのですよね。
ただまあそういう話って昨年というか一昨年位だったら1%までさっさと利上げして様子見しておけば、って事だったと思いますわけでして、これってつまりは利上げの遅れ、すなわち政策がビハインドしたことによって「さっさと利上げして様子見」の水準が切りあがってしまっている、ということを普通に意味している訳でして、半年に1回とかデフレ脳丸出しの利上げペースを言ってる場合じゃねえよ、ってな話なのですけれども、長期金利介入の部分は多少の懸念がありますが、物価と政策のところをみていると、まあ普通に強気化というかエライ強気化している訳で、展望レポート基本的見解も見通し数値は兎も角として内容が定性的に大強の皇子になっていたことを踏まえますと、主な意見もさもありなんという感じではあるのですが、ただ展望レポート基本的見解よりも強いですし、その辺りは一々比較していると大変なことになるので割愛していますが、12月の利上げ会合の主な意見よりも寧ろ今回の方がツエツエ蠅になっている訳で、あらまあ結構お強いメッセージなのね、とは思いました。
・政府の意見ですが
財務省からはこんなのが。
『・ 日本銀行には、政府との緊密な連携のもと、内外の経済情勢等を十分に注視し、市場とのコミュニケーションを図りつつ、2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現に向けた適切な金融政策運営を期待する。』
10月会合主な意見
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/opinion_2025/opi251030.pdf
を見て頂ければわかりますが、財務省のこれは定型文章でした。12月の利上げ会合の時にやたらめったら「丁寧な説明をお願いします」って言われていたので暗に「お前らのコミュニケーションが毎度下手糞なんだよヴォケ」と言われていたように見えましたが、今回は無事に定型文章に戻って良かったよかった(のか??)
内閣府からはこんなのが。
『・ 今後の「強い経済成長」と「安定的な物価上昇」の両立の実現に向け、適切な金融政策運営が行われることが非常に重要である。』
と思うなら高圧経済音頭は止めなさいと思いますけど信念なのでどうしようもねえwww
でまあそれはさておき次の何ですけど、
『・ 日本銀行には、経済・物価動向の丁寧な点検とともに、日本銀行法、政府・日本銀行の共同声明の趣旨に沿って政府と緊密に連携し、2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現に向け、適切な金融政策運営を期待する』
ってあるのですが、これ10月の主な意見の中には無かったのが「経済・物価動向の丁寧な点検とともに」って言葉なんですが、物価動向を丁寧に点検したら利上げになると思うのだが、そういう含意で言ってるのかどうかはよくわからんところではあります・・・・・・
などとやってたら時間が無くなってしまったのでその他中銀ネタは継続審議ということで(滝汗)。
2026/02/02
お題「3M入札は75bp乗せましたがその後は反転堅調とな/自民大勝しそう(中道自爆とも)で高圧経済が捗りますな/トラ公これはよいTACO」
そらそうよ(中身無課金だから読めないけど)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA28AFX0Y6A120C2000000/
年金積立金、消費税減税に使える? 運用益も将来給付に織り込み済み
Check Point
衆議院選挙2026
2026年2月2日 5:00
[会員限定記事]
『衆院選の公約で、公的年金積立金を消費税減税などの財源として活用する案が浮上している。積立金は運用益も含めて今後100年の給付財源として織り込み済みだ。流用すれば将来世代の給付水準が低下しかねない。』(上記URL先より、以下会員記事)
〇短国3Mは0.75%乗せ入札になりましたがそこで需要を確認したって話なんですかねえ
うーむ
https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20260130.htm
国庫短期証券(第1359回)の入札結果
『本日実施した国庫短期証券(第1359回)の価格競争入札及び国債市場特別参加者・第T非価格競争入札について、下記のように募入の決定を行いました。
記
1.名称及び記号 国庫短期証券(第1359回)
2.発行根拠法律及びその条項
財政法(昭和22年法律第34号)第7条第1項、財政融資資金法(昭和26年法律第100号)第9条第1項並びに特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)第83条第1項、第94条第2項、同条第4項、第95条第1項、第123条の18第1項、第136条第1項及び第137条第1項
3.発行日 令和8年2月2日
4.償還期限 令和8年5月7日
5.価格競争入札について
(1)応募額 11兆8,206億円
(2)募入決定額 3兆6,987億6,000万円
(3)募入最低価格 99円80銭5厘0毛
(募入最高利回り) (0.7586%)
(4)募入最低価格における案分比率 27.3269%
(5)募入平均価格 99円80銭6厘8毛
(募入平均利回り) (0.7516%)』
ということで何と平均も0.75%に乗って付利よりも(ほんのちょっとだけど)お高い金利になっておられるの巻と相成っていまして、いやまあ3Mの方が金利高くて然るべきではあるので元々の短国の金利が低すぎだったというのはあるのですが、何はともあれ付利金利乗せという結果になっておりまして、これ即ち保有期間中の利上げへの意識がある証拠、というのが今の短国界隈での金利の読み方になるかとは思われます(当座預金付利と大幅な超過準備のコンボさえなければもっと金利は上で然るべきではありますがまあこういう構造になってしまっているのでシャーナイナイ)。
とは言え売参ちゃんの方は、
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(1/30引値)
国庫短期証券1356 2026/04/20 平均値単利 0.730
国庫短期証券1358 2026/04/27 平均値単利 0.730←3M前回債
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.740←新発3M
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.740
国庫短期証券1360 2026/05/11 平均値単利 0.740←今週入札予定の3MWI
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.780
国庫短期証券1349 2026/06/10 平均値単利 0.780
国庫短期証券1313 2026/06/22 平均値単利 0.795
国庫短期証券1354 2026/07/10 平均値単利 0.795←6Mカレント
(1/29引値)
国庫短期証券1356 2026/04/20 平均値単利 0.750
国庫短期証券1358 2026/04/27 平均値単利 0.745
国庫短期証券1359 2026/05/07 平均値単利 0.750
国庫短期証券1342 2026/05/11 平均値単利 0.785
国庫短期証券1307 2026/05/20 平均値単利 0.810
国庫短期証券1349 2026/06/10 平均値単利 0.810
国庫短期証券1313 2026/06/22 平均値単利 0.820
国庫短期証券1354 2026/07/10 平均値単利 0.820
ということで、新発だけではなくて、ここもと引値がやっと甘くなってきたわ、という風情の6Mあたりの金利もちゃっかりと低下遊ばしておられまして、その間の辺りの金利も下がってまたまた6Mカレントは0.80%割れの引値、ということでこの辺全般に(というかまあ後ろも含めて)お強くなっておられます。
まあ金曜に関しては東京CPIが事前予想よりも弱めに出たというのはあるのですが、
https://jp.reuters.com/markets/japan/5T5JUU3QXVJSPOK5UFCXTTSIT4-2026-01-30/
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反発、弱いCPIと強め入札が買い材料 長期金利2.24%
ロイター編集
2026年1月30日午後 3:47 GMT+9
『[東京 30日 ロイター] - <15:20> 国債先物は反発、弱いCPIと強め入札が買い材料 長期金利2.24%
国債先物中心限月3月限は、前営業日比9銭高の131円61銭と反発して取引を終えた。東京都区部の消費者物価指数(CPI)の弱さや2年国債入札が強めの結果だったことを受けて債券が買われた。新発10年国債利回り(長期金利)は同1.0ベーシスポイント(bp)低下の2.240%。一方、超長期債利回りは米金利に追随して上昇した。』(上記URL先より、以下同様)
ということでして、
『さらに財務省が実施した2年利付国債入札が、前場に利回りが低下して迎えたにもかかわらず強めの結果となったことも、中期債の追加的な買い手掛かりとなったという。』
ってなことで2年強かったのもあるのですが、ただゆうてアクチュアルのCPIってそもそもが以前の見通し対比で言えば上振れ推移している(から今回の展望レポートにおいて政府の物価抑制策を織り込んでいるのにコアCPI見通しを横ばいとかに置いている)のですし、今回の展望レポートでは更に「基調的物価」の方に軸足を置いた説明をしている、というのは展望レポート及び会見を見れば見え見えなのでありまして、寧ろCPI強くない方が消費にプラスで経済にはプラスなので需給ギャップのプラス拡大だかマイナスの縮小だか知らんけど、需給ギャップがアンダーライングの物価を押し上げるので物価目標達成に向けては(゚д゚)ウマーって話になる筈なんですよね。
ということでですな、そもそも論として(無茶苦茶伸び率が下がれば別ですが)多少の下振れで利上げが遅れるとか遅れないとか言う話よりも、やっぱり為替のところになるんじゃないですかねえ決め手は、とは思うのですが、ここもとちょっと利上げ織り込みの前倒しが勢い良かったので水入りになるのは仕方ないところかもしれませんな。
『TRADEWEB
OFFER BID 前日比 時間
2年 1.224 1.231 -0.024 15:04
5年 1.651 1.66 -0.019 15:14
10年 2.238 2.244 -0.006 15:13
20年 3.165 3.172 0.006 15:15
30年 3.624 3.631 0.006 15:14
40年 3.879 3.889 0.021 15:14』
まーたツイストしてるのかという所で、木曜までは40年怒涛のフラットニングとかしていていきなり月末日に怒涛のツイストスティープとか金曜もメンヘラ相場とか言ってましたがメンヘラにも程がある訳で、これは何なんでしょうかねえとは思うのですが、この週末に「高圧経済待ったなし」にしか見えないような一連の流れが出ておりますので、というのを次にネタにしますが、高圧経済相場じゃあああああということになりますと、さて月末明けはどうなるんじゃろの世界でマジでワケワカランチ会長ではあります・・・・・・・
〇これは高圧経済待ったなしですなあ(衆院選情勢記事より)
まあこりゃ中道の自爆って結果になったということですかね
https://www.asahi.com/articles/ASV212VHMV21UZPS002M.html
自維300議席超うかがう 中道半減も 参政・みらい勢い 朝日調査
有料記事
2026年2月1日 21時10分
『2月8日投開票の衆院選(定数465)について、朝日新聞社は1月31日から2月1日にかけ、約37万人を対象に電話とネットによる調査を実施し、取材情報も加えて中盤情勢を探った。@自民党は単独で過半数(233議席)を大きく上回る勢いで、日本維新の会とあわせて与党として300議席超をうかがうA中道改革連合はふるわず、公示前勢力(167議席)から半減する可能性もあるB国民民主党はほぼ横ばいC参政党、チームみらいが躍進――などの情勢となっている。』(上記URL先より、以下会員記事)
ってな訳ですが、朝日新聞が出してくるのが確か経験則的には一番精度が高いんじゃなかったかしらということなので朝日が出すまで待ってましたが、なんでしょうかねえこのCに関しては正直どっちにも(ノ∀`)アチャーとしか思わない程度にヒネクレモノなのでアレですが、中途半端な現状維持よりはどっちかに振れてもらった方がその後白黒つきやすくなるからまあこれはこれで。
でまあこうなった後に「力強い信認を頂いた」って事になって高圧経済をぶっ放すであろうことは概ね予想できますので、その後がどうなるか、って話でまあだいたいこういうのを前提にした場合にさてどうなりますでしょうか、というお話になるんでしょうな。
・・・・一応選挙後になって「高圧経済やってよい状況ではない」ってのに目覚めるという可能性に関してはワンチャン期待したい所ではあるのですが、まあ何のかんの言いましても結局高市さんあっちのお方だよなというのは先週末のホクホク発言でお察しという話でして、週末は日経新聞ちゃんが怒涛の全文公開記事でツッコミ2部作があったのはクソワロタです。
第1部
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA3120L0R30C26A1000000/
高市早苗首相「円安で外為特会ホクホク」 為替メリットを強調
衆議院選挙2026
2026年1月31日 17:45
『トランプ関税、円安がバッファー 首相「円安発言」の全文
高市早苗首相は31日、川崎市内で衆院選の応援演説をし、円安について発言した。該当部分の全文は以下の通り。※衆院選候補者の名前は省略した。』(上記URL先より、以下同様)
ってな訳で全文ご紹介(しかもいつもだと無料記事にならんのにまさかの全文公開記事)というのが味わいがあるのですが、最近はメディアの方が「切り取り批判」について言われるのできっちり全文公開って動きをするようになっている事案がチラチラ見られるようになってこれはこれで結構な状況ですわなと思います。
『国内投資がとことん低い。だからよその国は今もう何をしているかって言ったら、海外に投資してるんじゃなくて、自分の国内に投資をする。自分の国内で工場をつくる。自分の国内で研究開発拠点をつくる。だから、自分の国内で投資をしているんです。ここは日本は弱かった。ガラッと変えようとしてます。高市内閣で。』
これコーポレートアクションコードの見直し絡みでの話に関連しているんですけれども、見直しの際には労働分配に関しても織り込んでいただきますとこちとら実質賃金(以下割愛)。
『だって為替変動にも強い経済構造をつくれるではないですか。国内でつくるんだから。為替が高くなったが、それがいいのか悪いのか、円高がいいのか、円安がいいのか、どっちがいいのか、皆わからないですよね。』
自給自足経済になる訳ではないのでそれはちょっと話の盛り過ぎ疑惑。
『むかし、民主党政権の時、たしかドル70円台の超円高。日本で物をつくっても輸出しても売れないから、円高だったら輸出しても競争力ないですよね。日本の企業、海外にどんどん出ていっちゃった。』
失業率の改善に関しては構造要因なんだよな〜、というかもはや労働供給がボトルネックになってしまうような構造なので失業を何とかしようという話ではないんで・・・・
『それで、失業率もすごい高かった。そっちがいいのか。今円安だから悪いって言われるけれども、輸出産業にとっては大チャンス。食べ物を売るにも、自動車産業も、アメリカの関税があったけれども、円安がバッファーになった。ものすごくこれは助かりました。』
ちょwwwwwwwwwwwwいやまあ輸出企業への円安メリットで関税の悪影響を減らせたのはその通りなんですがそれは堂々と言う話なのかというと・・・・・
『円安でもっと助かってるのが、外為特会っていうのがあるんですが、これの運用、今ホクホク状態です。』
・・・・・・(ノ∀`)アチャー
『だから円高がいいのか、円安がいいのかわからない。これは総理が口にすべきことじゃないけれども、為替が変動しても強い日本の経済構造を一緒に私はつくりたい。だから国内投資をもっと増やしたい。そう思ってます。』(記事ここまで)
とのことで、折角なので記念に引用させていただきまして日経さんありがとうございましたという所ですが、その後も日経第2弾の続報をぶっこんでおりまして、
第2部
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA010HQ0R00C26A2000000/
高市首相「外為特会の運用ホクホク」発言で説明 「円安の利点強調せず」
衆議院選挙2026
2026年2月1日 12:23
(2026年2月1日 17:36更新)
『高市早苗首相(自民党総裁)は1日、自身のX(旧ツイッター)で衆院選の応援演説での「円安で外為特会の運用がホクホクだ」という発言の意図を説明した。「円高と円安のどちらが良くてどちらが悪いということではなく『為替変動にも強い経済構造を作りたい』との趣旨で申し上げた」とコメントした。』(上記URL先より)
ということで1日にツイッターで高市総理が説明した全文とさっきの31日の全文を並べるとかいう日経怒涛の攻撃を行っていましてクソワロタのですが、まあ選挙で勝ったら「皆様の圧倒的な信認を得ました」って調子にのって高圧経済音頭を踊りだして面白展開が発生する、に1万ドラクマと申し上げておきましょうwwwww
更に味わいの深いニュースがw
https://www.chibanippo.co.jp/articles/1564330
【速報】千葉県の熊谷知事、高市首相「外為特会ホクホク」発言をSNSで批判 「聞くべき相手間違えないで」2026年2月1日
18:23 | 無料公開
『高市早苗首相が1月31日の街頭演説で、円安の経済に与えるメリットを強調し「外国為替資金特別会計(外為特会)の運用もホクホク状態だ」と発言したことに関し、千葉県の熊谷俊人知事は自身のフェイスブックで「経済大国の首相として、金融関係者から相手にされないような主張を信じるのはやめてほしい」と痛烈に批判した。』(上記URL先より)
>金融関係者から相手にされないような主張
>金融関係者から相手にされないような主張
>金融関係者から相手にされないような主張
(;∀;)イイシテキダナー
とまあそういうことで高圧経済が捗るんじゃねえのとしか言いようが無いのですが、まあ捗った方が白黒はっきりするから寧ろエエンチャウノという気はしないでもない。
〇トラ公って本当にヤバイ選択はギリギリで回避してTACOるのよね〜(ウォーシュ議長ノミネート)
https://jp.reuters.com/markets/japan/3LGNCMMISNPORG4SI5YT72F6PQ-2026-02-01/
トランプ氏、FRB次期議長の承認に自信 民主党の支持期待
Trevor Hunnicutt
2026年2月1日午後 4:20 GMT+9
『[大統領専用機内 31日 ロイター] - トランプ米大統領は31日、米連邦準備理事会(FRB)議長に指名したケビン・ウォーシュ元FRB理事について、上院で一部民主党議員の支持を得る可能性があり、承認を得るのに問題はないとの認識を示した。』
『大統領専用機内で記者団に「(ウォーシュ氏は)非常に良い候補なので、恐らく民主党の票も獲得できるだろう」と述べた。「彼は非常に優秀な人物だ。承認されるのに何の問題もないはずだ」と語った。』(上記URL先より)
ということとでウオーシュさんがノミネートとなりまして、まあこれだとパウちゃんもそこまで暴れなくても済みそうで何よりという感じではありますが、本当にヤバそうなものをTACOるのが何んともかんともですが、ゆうてそうじゃなかったらとっくの昔にろくな死に方をしていなかったでしょうからそうなのかね〜とか思ってしまいました。
https://jp.reuters.com/markets/japan/HFATL7XEKNNPLLC5X7R2ILAJOU-2026-01-30/
情報BOX:次期FRB議長指名のウォーシュ氏、その横顔
ロイター編集
2026年1月31日午前 7:35 GMT+9
『<タカ派かハト派か?答えは両方か>
ウォーシュ氏は、FRBは金利を大幅に引き下げるべきと主張する。特に人工知能(AI)による生産性向上が物価抑制の一助となるため、FRBはインフレ抑制に向け雇用市場を犠牲にする「選択」をする必要はないとし、トランプ氏と一致している。』
『しかし、FRB理事を務めていた5年間にはインフレ「タカ派」として知られた。また、住宅ローンやその他の長期金利引き下げに向け、FRBの大規模な債券保有を恒久的な金融政策手段として利用することに批判的な見方を示していた。』
『<FRBの独立維持望む、改革は必要>
ウォーシュ氏は長らく、FRBが物価安定と最大雇用という二大責務から外れ、独立性を危うくしていると批判してきた。昨年4月には、政策決定の指針を修正の可能性がある「陳腐な」政府データに頼るのをやめるべきだとしたほか、政策当局者の経済予測や金利の方向性を国民に知らせる「フォワードガイダンス」を批判した。また5月には、バランスシートを拡大しないようにすれば、政策金利を引き下げることができるという認識を示した。』(以上上記URL先より)
利下げはするけどインフレが上振れしそうになったら普通に対応しそうだし、バランスシート政策を突っ込むよりは金利政策を選好しそうに見えますが、まあお手並み拝見という感じですけど、無茶苦茶なものでは無さそうなのでそれは良かったですね、という所で。
しかしウォラー理事の25bp利下げって何だったのかということでして、あらあらあらウォーラーちゃん、議長に指名されると思って提案しちゃったのに指名されなかったの、かなちいね〜、ってな所ですなwwwwww
・・・・てな訳でニュース貼り貼りおじさんで日銀とかFEDネタどうなったという話ですが、まあ次は3月ですからちょっとボチボチ成敗で勘弁してつかあさい(ただのぐうたらなだけですが)