朝のドラめもん
2025/02/21
お題「高田委員金懇会見より/金月GC金利下がらずとな/その他雑談ポエムです」
まあこういう投票結果になる罠
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD192JG0Z10C25A2000000/
高校無償化、私立向け拡大「反対」70% 経済学者調査
学費上げや公立衰退を懸念
エコノミクスパネル
2025年2月21日 2:00
『日本経済新聞社と日本経済研究センターは経済学者に政策の評価を問う「エコノミクスパネル」の第3回調査として、高校無償化への賛否を尋ねた。自民党と公明党、日本維新の会がめざす私立高校向け支援額の引き上げには70%が反対した。』(上記URL先より)
公教育を兎に角充実させる、という方向だったという事に関しては昔の方がベターな選択だったように思えますけどどうなんでしょうかねえ。
〇高田審議委員金懇会見である
https://www.boj.or.jp/about/press/kaiken_2025/kk250220a.pdf
高田審議委員記者会見
――2025年2月19日(水)午後2時30分から約40分
於 仙台市
・変なカタカナ言葉使うなという話ですな(ギアシフト)
今日の所感はのオープニングの直後の質疑応答は笑ったw
『(問)まず一点お伺いしたいんですけれども、今回の要旨の中でですね、ギアシフトという言葉、もう一段ギアシフトというお話ありましたけれども、これは前回の
9 月の時にも確か使っていたかなと思いまして、例えばその 9 月から 2 月になりまして、そのギアシフトの意味合いであったりとか、例えばもう少し利上げのペースを早めるとか、何かそういう意味合いについて少しお伺いできますでしょうか。』
ギアシフトっていったら「加減速」という話だし、よく考えたら「ギアを一段と上げて」ってのもなんか変な言い方で、速度を高めるためにギアを上げているんだったら寧ろそれ経済への押し上げを企図しているのかとか、まあ変な解釈もできますし、だいたいからしてこの質問にあるように、ギア上げる、って言われたら利上げペースを加速する、って意味にも取れるし、まあこういう変なカタカナを使って良いのは福井俊彦だけ、というのは昔からの常識ではあります。
以下アホのような禅問答が展開されています。
『(答)ギアシフトという言葉は、実は去年の 2 月(注 1)から使っていまして、昨年の
9 月も使いましたし、そういう意味でいうと金融緩和の度合いをどう調節していくかという言葉の中で使わせて頂いたということです。これはこの
1 年間私も一貫して申し上げているのが、結局企業の前向きな動き、今日の報告の中でも、やはりバランスシートとそれから損益計算書というんでしょうか、バランスシートでみれば、バランスシートを拡大させる、これまで縮小していましたから、そういうところを拡大させる動き、設備投資に代表される[動きです]。また一方で、損益計算書でみると、お金を使っていく、そういう意味からすると、賃上げであるとか、価格転嫁であるとか、そういったところの前向きな動き、好循環というものが続いていくのであれば、だんだんギアシフトしていくということで使ってきましたので、そういう意味では、昨年の
2 月(注 1)も、それから去年の 9 月のときも、そんな思いで使わせて頂いていますし、』
全然話が整理できていないからもうこの時点で何を言ってるのか、お気持ちしか分からないという恐ろしい禅問答になっていまして、
『また一方で、そういう企業の動きが、この 1 年間も含めて私は前向きな動きが続いていると思っておりますので、そういう観点からすれば、今回においても、もうちょっとギアシフト、ある面、企業の前向きな動きに沿って、その動きの中でだんだんと緩和の度合い、それを調節していくというかたちで使っています。』
どうも政策金利の水準調整そのものが「ギアシフト」という意味らしい、だったら最初から「政策金利の水準の調整」と言えと。
『ですから、そういう言葉を使わせて頂いたということは、そういう企業の前向きな動きが、依然続いているということを前提にしておりますので、それが急に早まったとか、別に遅くなったという思いは特にありません。』
普通ギアチェンジって加速度(またはエンジンブレーキの例のように負の加速度)調整のために使うもんじゃろということで、早まったり遅く成ったりしていないのにギアチェンジとはこれ如何にというお話でして、どうも高田っちはこの言葉が「キャッチーな言葉」と思ってドヤ顔(かどうか知らんが)で言ってる節が見受けられますが、どう見ても言ってることの真意を分からなくしているようにしか見えませんなwwwwww
『ただ、ある程度持続的というのでしょうか、少なくともこの 1 年間そういう動きが続いている、振り返ればそういう動きを背景として、昨年の
3 月であり、また昨年の夏であり、また今年にもそれなりの変革が行われているし、また一方で、これからもそういう動きをみながら、調節をどうしようかということを当然考えていきたいなと思っています。』
クソ長いんだがこれギアチェンジとか言わなかったら5行で話終わるんじゃネーノという感じでして、いやまあ高田さんがあまりしゃべりたくないからこういう変なバズワードを使って蒟蒻問答作戦に出ることによって、煙に巻いてその場をしのぐ、という発想ならば(別にいい事とは思わないけど)ああそうですか、ってなもんですが、これ真面目にコミュニケーションしようとしているんだったらギアシフトって使わない方がどう見ても良いんじゃないかね、と思いました。
・蒟蒻問答はまだ続く
こちらの方の2問目の質問が続きますが、
『(問)もう一点なんですけれども、トランプ大統領が就任してからちょうど
1 か月くらいになります。要旨の中でもですね、不確実性という言葉がありましたけれども、1か月経ってみてまだちょっと分からないところもあると思うんですけれども、どういった不確実性があるというふうに高田審議委員は思うというか、考えていらっしゃいますか。』
寧ろ「不確実性が晴れたという解釈でよろしいですか」と聞く方が嫌がらせ成分は高いと思うのですが、あえてこういう聞き方をすることによって「不確実性は高いんですやっぱり」と言わせようとしているのかな、と思いましたw
『(答)不確実性はもういくらでもあります。だからそれを言い出したらキリがないということだと思います。』
じゃあ何で12月は不確実性ガーで利上げ見送りになったんですかねえwww
『ただ、私自身トランプ政権のところをどう評価するかというのは、なかなか難しいわけですけれども、少なくともアメリカの実体経済をみておりますと、例えば今年の
1 月のIMFの見通しも随分上方修正されていますし、雇用環境も結構堅調な状況が続いているということを考えますと、そういう意味での、これまで昨年からずっと利下げをしていて、その背景には雇用の減速があったわけですけれども、そういう意味での先行きに対する経済の不確実性は低下していると考えていいんじゃないかなと思います。』
トランプの評価をさておいてそういう評価ができるのに何で12月は以下同文w
『ですから、私自身、今日の午前中の講演なんかでもそうなのですけれども、場合によっては、ソフトランディングというよりは、タッチ・アンド・ゴーの可能性もと申し上げたということでもありますし、また一方で、トランプ政権が
1 か月経って、そういう意味では、もちろん不確実性は続いてはいるわけですけれども、少なくとも金融市場、また実体経済、そうした中の大きな不確実性が増しているということではないのかなと思っています。』
まあ説明がコンニャクにも程があるわけですが、
『ただ一方で、これからも、経済は生き物でありますから、変動することがあるし、また一方で、新しい政権、アメリカも変わったわけでありますから、そういう中での、これから政策がどう出てくるかというところもありますから、その辺は予断なくみてかなきゃいけないなとみています。』
ちょっと待て、だったら何で1月利上げしたんだよ。
『少なくとも言えるのは、昨年までみえていたような経済の減速、もしくはそれに伴う政策の変更、そういうものは随分変わったんじゃないかなとみているということです。』
昨年までって言ってるけど12月から1月の間に何か劇的な変化あったかよという話でして、まあ高田っちは大勢順応派という認定をベースにしますけど、大勢順応おじさんがこういう感じで煙に巻きながら重大な判断変更の背景を誤魔化しているのですから、まあ要は1月政策変更(あるいは12月政策変更見送りも含め)の背景って何なんでしょうねえ(棒読み)という話になるわけですな。
だってさ、12月のあの説明からの1月の利上げってことだと春闘と米国動向に劇的な変化がないとできない訳ですし、その中で少なくとも春闘をメインにするのは無理があって、どう見たって米国の不確実性払拭をメインに置かざるを得なかった訳ですから、何で米国の判断が変わったのか、という説明をしないといけないんですが、この高田っちの説明って12月から1月の間の差分が何なのかとか全然わからん(以前からそうでしたが、みたいな説明にしかなっていない)訳でございますので、つまりは1月利上げの背景ってなんだったんでしょうかねえ棒読みということになる、とまあそういう訳でございますわオホホホホ。
・長期金利静観プレイなのは良いのだが理屈に関しては今後ブラッシュアップの余地がありそうですな
例の静観プレイ問答ですが、
『(問)二問お伺いします。足元ですね、日銀の追加利上げ観測の強まりなどを背景に長期金利が1.4%を超えて上昇しております。緩和的な環境を維持するという観点でちょっとお伺いしたいんですけども、本日の講演の図表
10 をみますと、実質長期金利のところがですね、引き続きマイナスにはなっているんですけれども、1.5%を長期金利が超えてくるとプラスの領域に入ってくるような感じにもみえます。』
まあこれもここまでの日銀の説明の弊害ですよね(だから今回の金懇挨拶のパートで高田っちは中立金利を数値で出すのは良くない呼ばわりをおっぱじめたわけです)。よくよく考えてみたら均衡物価水準2%で潜在成長率が0.5%で1.5%の名目長期金利が実質金利プラスになるわけねえだろしかもアクチュアルの物価水準2%軽く超えてるんだぞというお話なんですけど。
『こういったプラスの領域に近づくというか、入ってくるというか、そういう場合、緩和的な環境の観点で問題はないのか、高田委員のご自身のスタンスをお願いします。』
ということで一ひねりした質問である。
高田っちの回答。
『(答)長期金利に関してですけれども、私、基本的には長期金利の動きというのは市場の中の動きでありますから、それについてあんまりコメントするものでもないのかなと思っております。』
まあそれはそうですわな。
『ただ一方で、昨年の 3 月にイールドカーブ・コントロール、YCCをやめているわけでありますから、こういう意味からして、経済の実態に沿ったいろんな思惑、その中で長期金利も動いているということなんじゃないかと思いますので、そういう意味では、ある面でそういう政策の変更に関する動きが出てきたのかなと思っているところです。』
まあこれって大本営が想定問答考えてもそうなるだろうな、と思います。
でもってここ大事なのは大本営ですら「YCC止めたんだからシランガナ」という話をしていることでして、つまりはこんな水準で牽制期待(この後別の小見出しにしてネタにします)とか言ってる市場の方々の頭の中の方こそパラダイムシフトができていない、ということですわな、重要重要。
『また一方で、図表 10 のところでつけさせて頂いた実質長期金利ですけれども、こちらにありますように、確かに長期金利のところが上がってくれば、物価のところを一定とすれば、そこのところでそれが縮まってくるということはあろうかとは思いますけれども、ただ、まだ幅はあると思っていますので、』
これは金懇挨拶で言ってた「中立金利を数値で示すのはコミュニケーション上よろしくない」というお話。
『そういう意味からしますと、先ほどから繰り返しのように、YCCをやめた後の先行きに対する経済ですとか、それから物価に対する見通しですとか、そういったものを普通に反映したものじゃないかなと私は思っています。』
ということでまた「YCC止めてんだから」というのが出てきました。
・・・・・・まあこの話自体は当然ちゃあ当然なのですが、一方で日銀はついこの前までYCCによって長期金利を押し下げることによって緩和的な金融環境を作って物価目標達成に向けた環境作りをする、と抜かしながら長期金利市場へ特に最後の方はアホみたいな介入をしていた訳でして、その介入が終わったあとの金利上昇について「それは勝手に決まれば問題ない」みたいな話をするのってのも説明の非対称性にもほどがあるわけですな、まあ日銀大本営にこれを聞くとおそらくですけど(アタクシが考える想定問答としては)当時は短期政策金利による追加的な金融緩和余地がなくなったので長期金利に介入しただけで有って、短期政策金利による金融環境の調整が可能な状態になっている現在において長期金利に介入する必要はありません、という回答になると思うんですよね。
ただまあ今でも減らしつつあるとはいえアホみたいに輪番やっている訳でして、そことの矛盾についての整理もしていかないといけない訳でして、1月からの一連の流れ、高田っちの講演での説明に関しても、従来の「緩和政策調整をできるだけ先送りできるもんなら先送りする」という意図で構築した屁理屈の山をしらっと修正していく、という話ですからまあコミュニケーションギャップはかなりこれからも出てくるんじゃ無かろうかと思いました。
という感じでいかめんどくさいので割愛します(気が向いたら続きやります)。
〇昨日はいつもの金月GCじゃなかった件&今日は3M
毎度おなじみ
https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/trr/index.html
東京レポ・レート
O/N T/N 1w 2w 3w 1m 3m 6m 1y
2025/2/18 0.459 0.448 0.421 0.423 0.421 0.423 0.449 0.486 0.554
2025/2/19 0.489 0.474 0.433 0.425 0.425 0.428 0.450 0.487 0.560
2025/2/20 0.495 0.486 0.440 0.431 0.432 0.431 0.451 0.488 0.562
ということで、特に先週とか金月のところのGCがダダ下がりしていたのですが、昨日はトモネのGC下がらず、というか寧ろ上がってるじゃんということになっていまして、とはいえ一方で昨日の短国アウトライトで急に需給が悪くなったとかそういう雰囲気は無かったように思える(むしろ需給はタイトっぽい気がするんだが)訳でして、いやまあ短国だけじゃなくて長期債の方で在庫嵩んできたとかそういう話なのかもしれませんが、先週アホみたいにGCレート低下したのにたいして今週は何ぞというところです(積み最終ってあんまり関係ない気がするんだがまさか積み最終の影響とかあるのかしら・・・)。
とまあそんな状況ですが今日は毎度の3M入札がありますけど、
https://market.jsda.or.jp/shijyo/saiken/baibai/baisanchi/index.html
(2/20引値)
国庫短期証券1286 2025/05/12 平均値単利 0.300
国庫短期証券1287 2025/05/19 平均値単利 0.295
国庫短期証券1231 2025/05/20 平均値単利 0.300
国庫短期証券1289 2025/05/26 平均値単利 0.300
1287がカレントで1289が今日入札のWI(1231は1年物の成れの果て)になっていますが、手前も含めて売参ベースの気配は30bp(ちなみに3月償還の短国の売参引値は昨日甘くされてまして35bpになっていまして、貫録の逆イールドになっております、ゆうてまあGC対比では手前も強いのですが)にされていまして、GC高止まりの中でこっちの入札はどうなっちゃうんでしょうかという所です。なお上記の並びでお分かりのように、4月会合(結果出るのは5/1ですがやはり4月会合と言いたくなる)での利上げの可能性などというのものは織り込まないといういつもの価格形成になっておられるのは申すまでもございません、マッタクモウ。
〇この程度で一々牽制を期待するとかYCCに戻してほしいのかと小一時間問い詰めたいのだが
150円割れはイイハナシダナーですが。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-02-20/SRZKBYDWLU6800
円買いが加速、対ドルで一時149円40銭台−日銀の利上げ観測強まる
グラス美亜、Vassilis Karamanis
2025年2月21日 1:14 JST
→円は対ドルで一時1.3%高の149円47銭、昨年12月6日以来の高値
→植田総裁と石破首相の会談、円の強気派に自信与えた−TDのルー氏
記事の後ろの方から引用しますが、
『日本の最近の経済統計が、日銀による追加利上げ見通しを補強している。昨年10−12月の実質国内総生産(GDP)速報値は市場予想を上回り、12月の名目賃金は28年ぶりの高い伸びを記録した。』
『日銀の植田和男総裁は20日に石破茂首相と会談を行ったが、長期金利上昇については話題に出なかったと述べた。』
ってな訳で、
『TDセキュリティーズのマクロストラテジスト、アレックス・ルー氏(シンガポール在勤)は「植田総裁と石破首相の会談は、恐らく円の強気派に十分な自信を与え、それがドルの対円での下げを加速させている」と指摘。「このところの円高と日本国債利回り上昇について議論しなかったことは、、当局が一段の利上げにも違和感を抱かないと解釈できそうだ」と分析した。』(上記URL先より、句点は原文ママ)
とまあそういう話になっていましたが、昨日はベンダーなどを見ていると高田っちの金懇が改めて「長期金利上昇の牽制が入らなかったのが重要でタカ派丸出しです」みたいな講釈を述べている向きがあって吹いたのだが、いやまあ確かに昨年8月のビビりんちょ内田副総裁の印象が未だに強いから、「そろそろ日銀はビビりんちょしてくるんじゃないのか」という予想をするのはまあ分からんでもないのですが、ビビりんちょが無かったというのは本来あるべき姿な訳でして、なかったから重要とかいうのは流石にお前らデフレ脳だしYCC復活して欲しいんかと小一時間問い詰めたいというところになろうかと存じますわ。
まあここもとのこういうムーブを見ていますと、市場の方が相当のデフレ菌侵されていて、デフレ脳から治っていないんだなというのと、そのデフレ脳からの遷移が始まる中でやっと起きましたリプライシング、ってお話なのかもしれませんなあとは思いました。
とは言いましても、そもそもその市場のデフレ脳を育てたのはYCCによるアホみたいな市場介入な訳で、市場介入がデフォ位の脳になってしまっていた時間帯が長いし、何なら市場に参戦してからずっと大規模市場介入しか見ていない人だってたくさんいるわけですから、そらまあそういうことになるじゃろうな(今だって大概に大規模市場介入しているんですけどね)というのは逆にアタクシの場合ジジイですのであーなるほどねと柔軟な思考が必要であると自戒しつつ見ている次第です。
でまあその大規模介入デフォ意識をどう払しょくしていくか(バランスシート正常化にもつながる話ではありますが)もそうなんですけれども、市場のデフレマインド(???)を根強くしているのって、日銀が黒田末期以降に行っていて今もまだ継続されている部分が多分にあります屁理屈の構成、というのもあるんじゃないのかと他責思考満載で付け加えさせていただきたい訳です。すなわち、ついこの前までの日銀って基本的に「金融政策スタンスの中立化をできるだけ先送りするために屁理屈を駆使する」というムーブをしていたわけで、物価目標達成のメルクマールをホイホイと変えてみたり、しまいには賃金と物価の好循環とか言い出したり、第一の力第二の力とか言い出してみたり、しまいには「対応する時間的余裕がある」といってみたり直近では「米国新政権の経済政策の影響を見極める必要が」とか抜かしていた訳ですな。
でまあその点から考えますと、急に変なもんでも食ったのかロボトミー手術でも受けたのかは知らんですが、年初から突如のジャガーチェンジをしてきて利上げをしたんですが、そこで出てきた大勢順応派の高田っちの金懇で出ていた中でワシが注目したのは「米国経済はタッチアンドゴー」とか「中立金利の水準は今の段階では出すべきではない」とか今までの説明を全力でひっくり返し、しかも今までのような「先送りのための屁理屈チェンジ」ではない、というのが大事ですよね、という訳でして、先送りのための屁理屈を繰り出さない日銀が高々10年金利1.4%ごときで何か牽制するとか思うのはちょっとアレなんじゃないですかね、とまあそんな事を思いました。
というポエムになってしまいましたが、要するに昨日のベンダー見ながら出てきているコメントへのワシの愚感想が「ごん、デフレ脳はお前らだったのか」という小話でした。
〇米国地区連銀総裁次々とご発言とな(週末確認用備忘メモもかねて)
・ボスティック総裁(アトランタ)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/CP4CVRGI55ICZOQVQ42TXSJFSQ-2025-02-20/
アトランタ連銀総裁、年内0.5%利下げ予想 広範な不確実性も存在
By Howard Schneider
2025年2月21日午前 3:15 GMT+9
『[ワシントン 20日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は20日、トランプ米大統領の貿易・移民政策を巡り広範な不確実性が依然として存在するものの、連邦準備理事会(FRB)は年内に計50ベーシスポイント(bp)の利下げを実施できるとの見方を示した。』
『ボスティック総裁は記者団に対し、2回の25bpの利下げが自身のベースライン予測としたものの、これに関する不確実性はかなり大きく、「上下双方向に影響を与え得るさまざまな要因がある」と述べた。』
『ボスティック氏は19日に発表した論文で、米国が新たなインフレ急上昇に直面しつつあるとは考えていないものの、輸入関税の引き上げや移民政策、規制変更が今後の見通しに与える影響を巡り、企業の間で「広範な懸念」があると指摘。「全体として見ると、足元のインフレデータは楽観論と悲観論の両方の証拠を示している」との考えを示した。』(上記URL先より)
ということですが、
(URLがクソ長すぎ)
https://www.atlantafed.org/about/atlantafed/executive-leadership-committee/bostic-raphael/message-from-the-president/archive/2025/02/20/uncertainty-calls-for-caution-humility-in-policymaking
Uncertainty Calls for Caution, Humility in Policymaking
Raphael Bostic - President and Chief Executive OfficerRaphael Bostic
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Atlanta
February 20, 2025
記事は19日の論文というのがあるのですが、イマイチ見つからなかったのでとりあえずこれを貼っておくの巻。
・グールズビー総裁(シカゴ)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/Z3AJAHOPFNJTFMMTM7RKB6RO5E-2025-02-20/
トランプ関税、「コロナ禍規模の衝撃」なら物価懸念=シカゴ連銀総裁
By ロイター編集
2025年2月21日午前 2:34 GMT+9
『[20日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は20日、トランプ米大統領が表明している広範な関税措置の導入で新型コロナウイルス禍で発生したような供給ショックが引き起こされれば、インフレが悪化する可能性をやや懸念していると述べた。』
『グールズビー氏はシカゴで行った講演で、トランプ氏が1期目の政権で導入した関税措置は範囲が限定されていたほか、十分な適用除外があったため、供給網に対する影響が抑えられ、インフレは実質的な影響を受けなかったと述べた。』
『トランプ氏が現在の2期目の政権で検討している広範で高率な関税措置については、適用次第になるとしながらも、コロナ禍と同規模の衝撃につながれば、懸念を高めなければならないと語った。』
『労働市場については、「安定的な完全雇用」の段階に移行したようにみえると指摘。ただ、移民の大規模な強制送還が実施されれば、雇用創出に直接的な影響が及ぶ可能性があるとの懸念を示した。』(上記URL先より)
まあそうですねというお話ですが、こちらの講演なんですが、これがまたシカゴ連銀のサイトって基本的に探すのクソ面倒(先代から変わったらデザイン変わってさらに探しにくくなった)でちょっと探したがらしきもの見当たらないという残念モード。
・ムサレム総裁(セントルイス)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/YLI2TZXQCJNZLGOUMV4EOEY66M-2025-02-20/
米経済に「スタグフレーション」リスク=セントルイス連銀総裁
By Howard Schneider
2025年2月21日午前 3:18 GMT+9
『[ワシントン 20日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のムサレム総裁は20日、このところの経済指標でインフレ期待の上昇傾向が示されているとし、景気停滞と物価上昇が同時に起きるスタグフレーションに米経済が陥るリスクを指摘した。成長鈍化と高インフレが同時に起これば、連邦準備理事会(FRB)は雇用と物価を巡る二重の責務を達成する上でジレンマに直面し、難しい舵取りを迫られる。』
そらそうだ。
『ムサレム氏はニューヨークのエコノミック・クラブでの講演で、このところの経済指標でインフレ期待の上昇傾向が示されていることで、FRBは一段と制約的な金融政策を迫られる可能性があると指摘。インフレ率は最終的に目標とする2%に収束するとの見方を示しながらも、インフレ期待の短期的な指標は過去3カ月間で顕著に上昇していると指摘。インフレ率が現在の水準にとどまったり、インフレ期待が上昇したりすれば「基本シナリオと比べて、一段と制約的な金融政策が適切になる可能性がある」と述べた。』(上記URL先より)
ということですが、
https://www.stlouisfed.org/from-the-president/remarks/2025/remarks-on-economic-outlook-and-alternative-scenarios
Remarks on the Economic Outlook and Alternative Scenarios
Feb. 20, 2025
『St. Louis Fed President Alberto Musalem spoke at an Economic Club of
New York event in New York City. He gave the talk “Remarks on the Economic
Outlook and Alternative Scenarios” and participated in a moderated Q&A.』
ということで週末の宿題シリーズにしておきます。
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